1521. チェンジング・レーン
ギャビンとドイル共に己の人生を守るため、手段を選ばぬ行為に走りますが、双方、その行為に後ろ髪を引かれている様子に、こんな事したら悪いかなと躊躇いながら噛みつき攻撃や凶器攻撃や鉄柱攻撃をくりだしておいて流血した相手に大丈夫かと言っている悪役レスラーを見ているようで盛り上がらないのです。ラストも大体想像がついてしまいました。正真正銘のワルであるギャビンの妻や義父との絡みで話が膨らまなかった事もサスペンスとしてハラハラする事が出来なく大きな減点です。世の中における法律の役割が、面接に来た青年が語る通りのものであれば、こんな素晴らしい事はないのですが、ギャビンが思わず大笑いしたのは、現実とのギャップの激しさなのでしょうか。このシーンだけはとても印象に残りました。 5点(2005-03-29 15:22:10) |
1522. 刑事コロンボ/溶ける糸<TVM>
コロンボが犯人に対して怒りを爆発させる珍しい姿がこの作品でも見る事ができます。ラスト、溶ける糸が容易に見つからないのは当然として、糸が全く見つからないのもおかしいと思うのですが。手術室に乗り込んだ時点で勝負ありなのに、警部、負けたフリは人が悪いです、と申し上げたいです。 6点(2005-03-21 22:17:23) |
1523. スリーパーズ
殺してやりたい程の憎悪を抱いていても、大抵の者は実行はしません。敢えて実行したのであれば、その責任をとるべきと考えます。自分の尻を他人に拭いてもらって喜んでいる二人の末路は、それなりのもののようでした。いろんな点でデ・ニーロ神父は印象に残りました。神父さん 、貴方の二人にかけた情けは二人のためになったのですか。 5点(2005-03-21 08:44:12)(良:1票) |
1524. 刑事コロンボ/断たれた音<TVM>
デューデックは本当に温厚な人物なのか、クレイトンに見せる優しさは負けないという絶対の自信からくるもので、見下しているように見えました。クレイトンはコロンボにネチネチからまれても、あくまでも冷静に対応し、知力対知力の火花が飛び散る様子は見応えありました。ラストもあれだけでは決め手に欠けるので、冷静さを失わなかったら切り抜けられたはずで残念です。警部、今回はギリギリの勝利でしたね、それとデューデックにとどめをさしに来る事が予想されるであろうに、死なせてしまったのは失態ではないですか!と申し上げたいです。 6点(2005-03-21 08:36:02) |
1525. ハード・トゥ・キル
脚本も格闘もひねりのない安易さでした。鍼をうったり東洋に造詣が深いかのような気配を漂わせつつ、畳を土足で踏みにじっているし、下心の見え透いた看護婦さんをあっさり迎え入れるしでその気配はお飾りだけの精神の薄っぺらい主人公に魅力を感じません。薄くなった筋肉だけは驚異的な早さで取り戻せ、小悪党達の手足をバキバキへし折っていましたが、彼の友人の方が余程強い人間に感じました。友人に合掌しなさい、と言いたいです。 3点(2005-03-20 09:59:31) |
1526. ゲッタウェイ(1972)
妻のとった行為に、怒りからか、嫉妬からかこだわりを捨てられない器の小さいマッコイですが、逃げる、生き延びるという本能の部分の凄みは、マックィーンの身のこなしの鮮やかさと相まって魅了されます。子供や孫を儲けて穏やかに過ごす事はなく、その時、が来るまで、ゴミとともに転がり落ちたように何としてでも逃げ続けるのでしょう。報いであっても二人一緒なら幸せなのでしょう。余韻の残るラストでした。 7点(2005-03-19 12:57:51) |
1527. 刑事コロンボ/権力の墓穴<TVM>
どうして友人を助けるのか理解出来なかったのですが、助けたのではなく利用したしたたかさには感心しました。しかし、コロンボのしたたかさの方が桁違いに上で、警部、ちょっとやり方が汚いじゃないですか!と申し上げたいです。真面目一点張りの考え方では仕事の成果が出ない場合もある事を感じた作品です。 7点(2005-03-18 09:11:54) |
1528. 刑事コロンボ/自縛の紐<TVM>
パチーノの赤ジャージ姿と同様、衝撃(見てはいけない物を見てしまったような)の青ジャージ姿は強烈な印象です。汗だくになって走っていましたが、考えに考えて脳も汗だく状態なのでしょう。哀れな未亡人を思ってなのか、犯人の厚顔さに思わず激昂する姿に、彼が実は激しい気性の持ち主で、その激しさは何時もは執拗に食い下がるという形となって現れる事が想像できます。それと、受付で待たされている時のイライラした様子から実は短気なのだという事も分かりました。彼の違う一面を知る事の出来る作品でした。決め手の鮮やかさを絶妙なタイトルが言い表しています。 6点(2005-03-14 18:17:54) |
1529. リチャードを探して
作品を完成させてゆく過程でチームから感じられる熱気は気持ち良いです。屈折した野心を持ち、どんな手段を用いようが良心の呵責を感ずる事は一切無く、王位に上り詰めたリチャード3世は悪の魅力溢れる人物で、そういう人物を演じるパチーノには惚れ惚れします。レディ・アンを口説き落とすシーンは、自分の中での『パチーノ名場面』の一つで何度観ても鳥肌が立ちます。通しで観てみたい、生の舞台を観てみたいと夢のまた夢の事を思ってしまいます。 7点(2005-03-01 01:01:05) |
1530. オータム・イン・ニューヨーク
アマチュアが思いつきで書き上げたかのような脚本は酷いです。演じるリチャード・ギアが輪をかけて酷い。やたらとニヤニヤ笑いながら薄っぺらい台詞をのたまうのを観て、横山ホットブラザーズののこぎり芸「○~○~○~は ○~○~かぁ、今日~ちょっと寒いぞ~」が浮かんできます。 1点(2005-02-18 18:57:29) |
1531. ケープ・フィアー
《ネタバレ》 弁護士一家三人から滲み出る下品さは観ていてとても不快でした。悪あがきすれどもマックスのほうが一枚も二枚も上手で徐々に追い詰められていく知性の感じられない姿も不快でした。船での攻防はヒール同士の場外乱闘を見ている様で笑いが止まりませんでした。火炎攻撃にもダウンしないマックスに「三人とも殺してしまえ」と声援を送りましたが、余りと言えば余りな最期の姿を見せ付けながら沈んでいきました。だからと言って少しも同情心は湧いてきません。結局、どちらが死んでも、皆死んでもよかったという身も蓋も無いような結論に至る作品でした。 6点(2005-02-18 14:32:39) |
1532. 殺人魚フライングキラー
タイトルを見まして、豪華客船が魚に襲われて沈没していく様子が思い浮かび、つい借りてしまいました。キャメロン監督作品だったとは・・・こういう時代を経て現在のキャメロン監督があるのですね。魚を軍用兵器にというとってつけたような話で、何やら陰謀めいた様子をみせながら、少しも話しが膨らむ事無く、人をかみ殺すシーンが適当にあるだけの脚本・映像とも何とも安易な作品でした。 3点(2005-02-14 06:58:49) |
1533. 蝿男の恐怖
《ネタバレ》 蝿男が何千万の蝿を率いて街を占拠する、蝿男が未知の病原菌を街にばらまく、ような恐怖を想像して、つい借りてしまいましたが、蝿男が恐怖ではなく、蝿男になってしまった事が恐怖の『悲しみの蝿男』というタイトルがぴったりの物語でした。登場人物全員が善意の人々からなる見事な脚本で、科学者として抑えきれない好奇心が生み出す悲劇が科学の進歩と隣り合わせの危険な落とし穴を感じさせ、妻を愛しているという人間としての意識がある内にという思いから彼がとった行為には胸が詰まるものがあります。左手だけ見せて頭の黒い布がここが最高というタイミングで取れて変わり果てた姿があらわになる恐怖の演出にも唸らされます。自分の予想を良い意味で裏切られた印象に残る作品でした。 8点(2005-02-13 15:56:47)(良:2票) |
1534. インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説
いやはや、本当に魔宮です。中学生の頃、何度かムカデに噛まれてひどい目に遭っている自分は、大ムカデがうごめいているシーンに「こんなんに噛まれたら死ぬで」と全身硬直してしまいました。他にもこれでもかという程グロテスクなシーンが満載ですが、何度か観ているのは怖いもの観たさの心理なのでしょうか。 7点(2005-02-06 21:33:31) |
1535. インディ・ジョーンズ/最後の聖戦
指定席料金を払って(北野劇場の二階席でした。)鑑賞した唯一の作品で、出費に見合う面白さで満足して帰った事を覚えている、自分の思い出の一本です。ラストの手に汗握るハラハラ、ドキドキ感は最高で、エンディングの爽快感も素晴らしいです。 8点(2005-02-06 21:02:01) |
1536. 逃亡者(1993)
無実の罪を何としても晴らす執念と、逃亡した死刑囚を何としても逮捕する執念を二人から強烈に感じました。この二人が遭遇し間一髪のところでキンブルが逃れる意地と意地のぶつかり合いは迫力満点でした。逃亡劇は追手のキャラクターが優れている事が大切であるように感じる作品です。 8点(2005-02-06 20:30:20) |
1537. ダイ・ハード2
舞台のスケールが大きく派手な爆発炎上シーンが盛り沢山ですが、一作目にあったような殺すか殺されるかという切羽詰った緊迫感が感じられないのが物足りません。ソーンバーグのアホさ加減の描かれ方も悪乗りが過ぎているようでしらけてしまいました。そして何といいましても今回の知性の感じられない悪役は大いに不満です。アラン・リックマンが偉大過ぎるので仕方ないのかもしれませんが。 5点(2005-02-05 16:07:25) |
1538. ディック・トレイシー
初めて観ました。パチーノが最初に登場したとき顔では判断できませんでしたが声で分かりました。激昂する、説教する、小悪党を思う存分演じていて「おっ、やってるやってる、今日も快調」と声をかけたくなります。もう一人のお目当てホフマンの役柄と登場シーンの少なさは残念でした。原色の街は美しく幻想的で、うまくまとまっているストーリーも良くなかなか楽しい作品でした。 7点(2005-02-01 21:11:19) |
1539. アガサ/愛の失踪事件
自分が観た映画の中のキスシーンでこの作品が一番です。美しさ、切なさが学生だった自分にもおぼろげながら感じられ、大人の恋、一期一会の恋に憧れた事を今でも鮮明に記憶しています。自分がこの年齢になってどの様な事を感じるのか、現在、最も見直してみたい作品です。 8点(2005-01-15 16:32:03) |
1540. 肉体と悪魔
台詞のない作品と言う事であまり期待はしていませんでしたが、素晴らしい作品でびっくりしています。心底ウルリッヒの事を大切に思いながらも、フェリシタスの美しい魅力に抗し切れず、もがき苦しむレオ。そんなレオの思いをとことん弄ぶフェリシタス。レオがフェリシタスを葬ろうとした際の感情の爆発の凄まじさ、フェリシタスがウルリッヒに助けを求めて(自分の想像ですが)あげる叫び声、画面から聞こえてくるようでした。彼女の本質を見抜いていた神父さんの台詞がこの作品のテーマなのでしょうね。最後まで観るのに力が入り通しの作品でした。 8点(2004-12-30 01:49:58) |