161. アビス/完全版
《ネタバレ》 深海版「エイリアン」かと思えば、深海版「風の谷のナウシカ」でしたね。 「自然愛」というあまりにもストレートで単純なテーマが幼稚だし、今どき、「人類こそが地球にとっての寄生虫」で、それを「人類以外の存在」が滅ぼすというストーリー展開も陳腐。 ラストで巨大な宇宙船(?)が海中から上がってくるシーンでは、「♪らんらんらららんらんらん~」というBGMが聞こえてきそうでした。 あと、完全版を見たから当然かも知れませんが、無駄に長すぎです。 4点(2005-03-07 17:45:20) |
162. レディ・キラーズ
《ネタバレ》 いかにもコーエン兄弟らしいノリだけど、基本的には凡庸な内容。 本来、重くなるだけのサスペンスをあえてコメディというオブラートで包み、のん気に展開させる事で、逆にラストの衝撃を強調しようという事なんだろうけど、ちょっとその狙いが露骨な印象。最後の最後で仲間割れによってすべての計画が破綻する、というオチもよくあるパターンで、特に驚くような部分でもない。 オチへの「フリ」とも言うべき、全体の三分の二までが、ダラダラとしていてテンポが悪いのが最大の難点。 [DVD(字幕)] 4点(2005-03-07 16:55:06) |
163. ラッシュアワー2
《ネタバレ》 ジョン・ローンほどの俳優を早々に退場させる地点で丸分かりのオチも含め、相変わらずストーリー性なんて、あって無いようなものだけど、アクション面の楽しさやテンポの良さ等、少なくとも前作より完成度は確実に上がっている。特に後半のカジノでのシーンが楽しめた。 チャン・ツィイーも魅力的。戦う前に長い黒髪を「くるくるっ」と巻き上げるシーンの凛々しさにうっとり。ただ残念なのはジャッキーとの絡みがほとんど無い事と、最後に事故で決着が付いてしまう事。娯楽映画だから、主人公に露骨な人殺しはさせられないのも分かるけど。 PS.でも、前作同様、やっぱり一番ハラハラさせられたのは、クリス・タッカーの目玉が飛び出さないかという点。スローで見ると、もっとハラハラするよ。 5点(2005-03-07 16:22:04) |
164. オーシャンズ11
《ネタバレ》 ご都合主義的な部分も含めて、ほんとにルパン三世の実写版みたいなノリ。セキュリティ管理が現実のカジノとどれだけ違うのか分からないけど、色々と工夫して金庫を破る過程はそこそこ面白い。 ただ残念な事に、リアルさと娯楽要素のバランスが中途半端なので、どっちつかずな印象で盛り上がりに欠けているのは事実。 また、各キャラにあまり魅力が無いと言うか、豪華な俳優陣の魅力を引き出せる程の脚本構成になっていないのが致命的。キャラが無駄に多すぎという気も…。 [ビデオ(字幕)] 5点(2005-03-02 16:40:13) |
165. ジャッカル
何ともオーソドックスと言うか、古臭いシナリオ。全体的にまとまってはいるけれど、これではあまりにも普通過ぎる。もう少し、独自の工夫やアイデアを入れる心意気が欲しい。 リチャード・ギアも好きな人には申し訳ないけど、今作に関して言えば、何とも存在感が希薄で、まったく魅力が無い。キャラとしても中途半端。 ブルース・ウィルスも、演技自体は悪くないものの、あえて彼を「非情の殺し屋」にキャスティングする意図が不明。他に適役はいくらでもいるだろうに。 いかにも豪華キャストで客を呼ぼうと言う志の低さが見て取れる。 4点(2005-03-02 16:06:57) |
166. KEN PARK ケン パーク
中途半端。 かなりインモラルな作品かと思って、かなり覚悟して見始めたが、その「現代の病理」を象徴したような家族像と事件の数々は、今となってはどこでも起こり得る危険性を内包している普遍的なもので、そこに目新しい視点や切り口は見られなかった。 また、家族の日常をあえて淡々と描く事によって、より強烈にテーマ性を浮かび上げようという狙いが露骨に見えて冷める。着眼点同様、その手法が安易。 拳銃自殺した少年のプロローグとエピローグで本編を挟むという構成は非常に象徴的ながら、少年がメイン登場人物ではないので、いまいち感情移入や訴求力に欠ける。 また「家族の意味」や「個の浮遊」と言ったテーマなら、今や「新世紀エヴァンゲリオン」のようなアニメ作品の方が、娯楽性を保ちつつ、はるかに真摯に、かつ深く追求している。 何にでも言える事だけど、やるならもっと徹底すべき。中途半端なリアリティなんて、完全な虚構よりも性質が悪いと思う。 [ビデオ(字幕)] 3点(2005-03-02 15:54:19) |
167. ロレンツォのオイル/命の詩
《ネタバレ》 ツタヤで「裏窓」を借りたら、何故か中身がこれだった(笑)。おかげでこんな名作に出会えた。ありがとう、中身を入れ間違えたツタヤの店員さん。 とにかく、これが実話というのがスゴい。そして実話であるからこそ意味がある作品。これがフィクションなら、こんな都合の良い展開なんてあり得ないと思っていたはず。また不謹慎ながら、病気の謎を冷静かつ論理的に追求していく過程が、非常にミステリー的な謎解きのようでとても興味深く見れた。 それにしても、あの両親の決して諦めない精神力には脱帽。自分なら、医者に不治の病と診断された地点で自暴自棄になって、家族と共に病気と戦って行こうという気力は出てこないかも知れない。 ただ、この感動の裏側で考えなくておかなくてはならない事は、現実的な意味での「命の定義」や「人間の尊厳」だと思う。植物状態の人間を、「本人の意思」とは無関係に、ただひたすらに延命させておく事の是非、看護する人間(この場合は両親)がいなくなった後の問題など、非情な現実問題として考えておかなければならない事は山ほどあるはず。 そうした事をすべて含めて、「命の意味」を考える上で貴重な作品。 [ビデオ(字幕)] 8点(2005-02-28 18:18:44) |
168. イン・ザ・カット
《ネタバレ》 まず、この手の「エロ」を売りにする志の低い作品にありがちだが、ストーリーとエロがまるで無関係。単に男客に対する集客効果と時間稼ぎが目的のオカズにもならないショボいベッドシーンがダラダラと続くのはウザ過ぎる。こういう無駄なエロシーンこそCutしてもらいたい。 各登場人物の人間描写もいい加減で、それぞれの人間性や事件の背景がさっぱり掴めない。それゆえ主人公の女が、あんな怪しげでホモくさい刑事を好きになる理由が分からないし、ストーカーみたいな元彼や腹違いの妹、生徒の黒人なども、まるっきり存在理由が分からない。単なる「観客に対しての犯人候補」という程度の存在に過ぎない。 「婚約者を裏切った」という父親の過去のエピソードもストーリーの根幹に何も関わっていないようだし、大事な伏線のように演出されたやたら意味ありげなオープニングもまったく無関係。 そして何より、まったく必然性も意外性も無い真犯人。何であの刑事の相方が犯人である必要があるのか?殺人鬼としての動機もポリシーも不明だし、それまでのストーリーにすらほとんど絡んでいない。そもそも犯人と疑う根拠が「手首のタトゥー」だけというのもお粗末な限り。なんで刑事が二人揃って同じタトゥー彫ってるのかも不明のまま。あげくあっさり素人に射殺されてりゃ世話無い。 地下鉄の広告に書いてある、いちいち意味ありげな文句も意味不明。それっぽい雰囲気を出そうとしているだけの薄っぺらい演出。 「サスペンスやミステリーなんて、ちょっとオチで予想を外せばいいんだろ」とでも思い込んでいる、監督や脚本家の安易な製作姿勢に苛立ちを覚える。 2003年にもなって、こんな完成度の低い作品を平然と作っている監督の志の低さに呆れる。こんな作品には容赦なく最低点を付けさせて頂く。 [ビデオ(字幕)] 0点(2005-02-28 17:45:09) |
169. コールド・クリーク 過去を持つ家
《ネタバレ》 閉鎖的な社会という舞台や、友好的な人物がだんだん常軌を逸していくというパターンなど、サスペンスとして真面目に作っているのは分かるけど、あまりにもストーリー展開にオリジナリティや意外性が無い。やり尽くされている設定を拝借しているだけで、より面白く昇華させようという気概が感じられない。 一番怪しい人物がそのまま犯人というのも、ここまでストレートな作品は最近では珍しいほど。誰でも「お前かよっ」って突っ込んでしまうはず。これでは目の肥えた現代の観客が満足するわけない。二転、三転が当たり前になってしまった昨今のミステリーやサスペンスに対するアンチテーゼという高尚な裏テーマがあるようにも見えない。 てっきり序盤の上司と奥さんのやり取りが伏線で、その奥さんが都会に戻りたくて画策したものだと思っていた。という事は、結局、家の中にヘビを入れたのも、馬を殺したのも、あの男って事なんだろうけど、それじゃあ、あまりにも「そのまんま」じゃないっすかw。 [ビデオ(字幕)] 2点(2005-02-26 21:54:35) |
170. アメリカン・ゴシック
《ネタバレ》 館の住人の異常性は演技の巧さもあって、鬼気迫るものがあり、生理的な嫌悪感を見る者に与える。ただ、基本的にやっている事は、よくある「殺人鬼ホラー」のパターンと何も変わりは無く、全体的に展開がスローなのでイマイチ退屈。 あんな孤島に住んでいる地点で普通じゃないと分かるのに、この手の映画のお約束として、襲われる男女が不用心過ぎる。 ラスト間際のダークな展開もちょっと狙いすぎな感じ。あの女性が狂うのが唐突過ぎじゃない?それまでの伏線(赤ちゃんを死なせてしまったトラウマ)も露骨だし、設定のための設定という印象が強い。 PS.ところで、飛行機って何で無くなってたんでしたっけ?近くで留守番してた人も。あの住人に殺された? 4点(2005-02-26 21:36:45) |
171. RE-ANIMATOR 死霊のしたたり3
やはり、リメイクではなく、続編として出てくれた事が一番嬉しいですね。いまだに懲りずにマッドサイエンティストやってるハーバート・ウェスト君に出会えた事も嬉しい。もともとのB級ノリから、さらにおバカ路線に逝ってしまいましたが、これはこれでアリでしょう。これからもどこかで、不死の研究を続けてくれ! 5点(2005-02-15 17:22:57) |
172. シックス・デイ
クローン問題を通じて、「永遠の命」という大テーマをストレートに料理した、良くも悪くもアメリカっぽい大味な作品。最終的に「家族愛」に帰着させる無難な作りも相変わらず。 ただ、他の人の指摘にも多いように、アクションとしてもSFとしても中途半端で、全体的に突出した部分の無い、無難なだけの作品にしかなっていないのは残念なところ。 もう少し、「ふたりのシュワちゃん」という魅力的な設定を、特にアクション面で生かして欲しかった。 5点(2005-02-13 17:58:03)(良:1票) |
173. サイコキラー(2003)
なんて陳腐なサイコサスペンスなんだ。一体、何本、同じ様な作品を作れば気が済むんだろう。「聖書」の一節を見立て殺人に使う「連続殺人鬼」とか、それを追う「過去に訳ありの刑事」とか、登場人物のちょっと悲しい「意外な過去」とか、もう余りにもやり尽くされたキャラ設定や、ありがちなパターンにウンザリ。演出も何もかも、「セブン」や「羊」のコピーでしかない。 こんな凡庸極まるシナリオを平気で作れる監督や脚本家の感性の愚鈍さに、ある意味で感心させられるほど。2003年にもなって、こんな凡作を大真面目に作っていてはダメだよ。「FATE(運命・宿命)」と言う、何のヒネリもない原題も、「サイコキラー」というクソ邦題に負けず劣らずセンスが悪い。 2点(2005-02-13 17:43:20) |
174. ヘルレイザー リターン・オブ・ナイトメア
《ネタバレ》 元々このシリーズの欠点でもあるんだけど、基本的なアイデアを生かしきれていないと言うか、「4人の使者」の目的や行動が中途半端で意味不明すぎるよな~。結局、何がやりたいのかさっぱり分からない。演出の問題でもあると思うけど、「目的不明の恐怖」を感じないのよね。回を重ねる毎に「超常の存在」としての凄味も薄れていく一方w。 見せ場である「登場シーン」にも演出面での迫力や工夫が無い。例えば針灸医院(?)のシーンでは、無数の針が人体模型に突き刺さり、その模型が実体化してピンヘッドに転生するとかさあ。もっとカッコ怖い見せ方はあるでしょうに。出現シーンはこの作品の「売り」のはず。こういう所にセンスって出るよね。 また今作に限って言えば、作品全体の雰囲気やストーリー展開がほとんど「ジェイコブス・ラダー」のパクリ。そのくせ「生と死」「現実と幻覚」と言った「境界世界」の表現が中途半端なので、自己存在を揺らがされるような恐怖感も感じない。そういう脚本構成なので、ますます「4人の使者」の存在理由が分からなくなっているw。特にピンヘッド以外は、まるっきり出番が無い。 まあ、いつも思う事だけど、やはりこういうのを見ると、この作品からアイデアを拝借したものの、オリジナルがいつまでもこんな幼稚なB級ホラーに止まっている間に、独自の世界観やキャラ(「ゴッド・ハンド」)を確立してしまった、漫画「ベルセルク」の演出センスの高さを再認識する。例えば、精神世界の存在は、現実世界に出現するのに必要な肉体として「受肉」しなければならないとか、「生贄」の必要性とか、出現シーンにも色々とインパクトのある演出や工夫が見られる。 やはり、映画に限らず、こと演出センスやアイデアの改良・発展に関して言えば、もはや日本の漫画が圧倒的に先を行っていると感じるのみ。 [ビデオ(字幕)] 3点(2005-02-13 16:57:07) |
175. チルドレン・オブ・ザ・デッド
基本的に作品の意図が分からない。「ゾンビ」三部作の番外としても意味不明。何のために「ゾンビ」という素材を使っているのか、監督に問い質したいところ。実際、つい先日、鑑賞したばかりなのに、内容がほとんど印象に残っていない。そんな作品がどの程度のものかは言わずもがな。 2点(2005-02-08 18:48:24) |
176. MAY -メイ-
《ネタバレ》 内容は典型的なサイコホラー。 「受け入れてもらえないなら殺してしまえ」という展開は、この手のサイコ物にはよく見られるパターンで、意外性は無い。 また、あそこまでメイが精神的に壊れていく展開にも説得力が足りない。異常人格者としての描写にも特に新鮮味やインパクトは無く、後発の作品としては少々お粗末。作品として決定的な「何か」が足りない印象。 PS.私もメイ役のアンジェラ・ベティスの演技力に敬意を表して、+1点。 [映画館(字幕)] 5点(2005-02-08 18:09:46) |
177. ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
前二作に比べて、さらに盛り上がりに欠ける内容。原作は未読なので比較は出来ないが、それにしては説明不足と言うか、ストーリー展開が非常に分かりにくい。特に今作は、わざわざ独立したエピソードとして、2時間20分もダラダラとやる必要があるような重要な話なのか?見終わってから、何の話だったのかとか、何がどう進展したのかすらもよく分からなかった。 相変わらず起こるイベントは断片的で、本筋とは関係無いようなシーンでの水増しが多い。このヘタクソな脚本構成と時間配分のせいで、上映時間の長さの割りにストーリーが分かりにくいという、シリーズものとして最低な出来になっている。 また、ハリー以外のメインキャラが活躍するシーンがほとんど無いのも相変わらず。基本的に学園を舞台にした友情物語のはずなのに、いつまでたっても彼らの精神的な繋がりや成長が描かれることがない。 高いCG技術のおかげで作られた素晴らしい世界観ではあるが、その中ではまるで人間が生きて動いていない。 今後のシリーズを続けていく上で何よりも優先しなくてはならないのは、ハリーたちの友情と成長を描くことであり、CGで魔法世界の構築に躍起になることではない。 [DVD(字幕)] 3点(2005-02-03 03:18:28) |
178. ヴァン・ヘルシング
《ネタバレ》 つくづくこの手のアクション系の吸血鬼映画はセンスが無い。「アンダーワールド」や「ドラキュリア」、「ブレイド」もそうだけど、とにかく「吸血鬼や狼男のキャラ描写」やアクション演出がヘタクソ!何かと言えば、肉食獣みたいに牙を剥いて「シャーッ」とか「ハーッ」とか唸ってるだけでカッコ悪いのよ。肝心の伯爵は「ロン毛が似合わないおっさん」にしか見えないし、吸血鬼として「闇と血に生きる者」の妖艶さや悲壮さ、それでいて気品に満ち溢れた「貴族」のような華麗さを併せ持つ「危険な不死の魔物」という凄味をまったく感じない。ハンターであるヴァン・ヘルシングの見た目もやはり「むさ苦しいおっさん」で、「人間でもなく魔物でもない存在」の悲哀がまるっきり出ていない。 アナ王女にしても、ヴァンパイア・ハンターの一族の末裔のくせに特殊能力も無いし、体術に優れている訳でもないし、使う武器にすら対吸血鬼用の改造も見られない。今までよく生き残って来れたな。 結局、アクションシーンを連続で見せられても、その演出にセンスが無いのでダラダラとした印象しかない。CGによる戦闘シーンは動きが軽すぎて吸血鬼や狼男といった「人外の者」のパワーやスピード感が感じられないし、おまけに女吸血鬼はアホみたいに不注意。 わざわざフランケンシュタインやハイド博士などを出す必然性も無し。夢の共演という「お祭り」がしたいなら、もっと彼らにも活躍させないと意味が無い。 こういう作品を見ると、同じ「吸血鬼」を題材にしていても、やはり日本の漫画やアニメなどは、ストーリーや吸血鬼のキャラクター性、アクションの演出にも独自の工夫とセンスがあり(「ポーの一族」、「ジョジョの奇妙な冒険」、「トリニティ・ブラッド」、「HELLSING」、「吸血鬼ハンターD」等々)どれもレベルの高い世界観や独特なキャラクターを確立しているが、海外の作品にはいつまで経ってもそういう発展性が見られない。 アクションをメインにした「娯楽映画」として撮っているにも関わらず、いつまでも原作の前時代的なイメージを引き摺っているからか、ちょっと演出を変えた程度の思い切りの無さのせいで、どれもゴシックホラーとしても、娯楽アクションとしても中途半端な作品ばかりでウンザリ。 [DVD(字幕)] 2点(2005-02-03 02:41:20) |
179. ミステリー・ツアー
《ネタバレ》 また、邦題に騙された…。 ミステリー要素なんてまるで無し。無数に乱造されている有象無象のB級殺人鬼ホラーのひとつ。当然のように、オリジナリティ絶無。皆無。ゼロ。いやマイナス。同じジャンルでも、「誰が犯人か?」という一点に特化していた分、「スクリーム」の方が作品のスタンスとしては数段マシ。 前半はクリスティっぽく、真面目に見立て殺人を演出していたものの、後半に行くに従って、「そんなことは忘れた」と言わんばかりの、ただの「おバカホラーコメディ」に成り下がる。 犯人の意外性も必然性も無し。と言うか、なんであんたが犯人?なんでそんなにジェイソンばりに不死身なの?笑うところ? 本格にもパロディにも徹し切れていないことを、「どうせ私らの作るもんはB級ですから」と開き直り、始めから真面目に作る気が無い中途半端な駄作ホラーの典型。0点にも値しない。 [DVD(字幕)] 1点(2005-02-01 16:20:03) |
180. 女子高生チェーンソー
出来るだけ自分が傷つかず、かつ、人間関係を円滑に運営するために私が学んだ個人的な人生哲学の基本とは、「出来るだけ相手に期待をしない」という事でした。 ある事象に対して、自分の希望的観測から「こうあって欲しい」とか、「こうあるべきだ」と期待を持ってしまうと、それが果たされなかった時に、その落胆から必要以上に自分が傷ついてしまう事に繋がるからです。 そして過度な期待は相手にとっても負担です。責められてしまう事から、相手が自分との距離を取ってしまい、それにより、またお互いの誤解の溝が深まるという悪循環に陥ります。 この考え方は映画鑑賞にも当てはまります。 「期待は果たされない事が前提」と思っておけば、必要以上に自分が傷つくことはありません。 例えば「逃げるシーンでパンチラの連続は確実」とか、「制服が切り裂かれてパイオツちらりは確実」とか、思ってはいけないのです。 そう、何事も期待をしてはいけないのです…。期待をしては…。 0点(2005-02-01 13:49:53)(笑:4票) (良:1票) |