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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1884
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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1.  アクトレス ~女たちの舞台~ 《ネタバレ》 
人気と実力を兼ね備えたベテラン女優マリア・エンダースは、私生活の方も任せっぱなしの女性マネージャーとともに充実した毎日を送っていた。そんなある日、彼女はとある舞台の出演依頼を受ける。それは彼女の映画デビュー作である『マローヤのヘビ』のリメイク。若く美しい少女がお堅い中年女性をその美貌で翻弄し破滅させるという役柄で自分は一躍有名となったのだ。だが、その役は当然かつての美少女ではなく、なんと破滅させられるお堅い中年女性の方だった――。時の流れの残酷さをひしひしと感じ当初は断ろうとしたマリアだったが、恩師である映画監督の急死を機に前向きに検討することに。そんな彼女を献身的に支えてくれるマネージャーから知らされた、かつて自分が演じた美少女役に抜擢されたという若手女優ジョアン。ネットで調べてみた彼女はまさに自分が演じた役にぴったりのスキャンダラスな若く美しい女の子だった。彼女の存在に心を搔き乱されたマリアは、出演依頼を承諾することを決意するのだが……。確かに題材は良かったと思うんですよ、これ。かつてその悪魔的な美貌で一人の中年女性を破滅させるという役で一世を風靡した女優が、今度は逆に破滅させられる役を演じるというのはなかなかに興味をそそられるお話。しかも演じるのはジュリエット・ビノシュとクロエ・グレース・モレッツという、これ以上ないくらいのまさに嵌まり役な2人。そこにクリステン・スチュワートが絡んで三角関係のような心理劇となるなんて、どう考えても面白くなりそうな脚本なのに、これが一向にそうならない。何故なんでしょう?それはやはり監督の演出が終始、見事なまでに的外れだからじゃないですかね。観客が観たいのはそこじゃないだろ!!と突っ込みたくなるほど、どうでもいいシーンの雨あられ。主人公の女優と女性マネージャーが山にピクニックに行くシーンなどやたら長いうえにはっきり言ってつまらない。恐らく監督は、この2人の友情以上恋愛未満なシスターフッド的関係をこそ描きたかったのだろうけど、いかんせん深みが足らないせいで観ていて退屈でしかなかったです。また、肝心のクロエちゃんが出てくるのが映画も中盤を過ぎてからって明らかに遅すぎ!ようやくクロエちゃんが出てきたと思ったら、ここまで破天荒キャラで引っ張っておきながら実物は驚くほど優等生な女の子。ユーチューブの映像で散々お騒がせセレブキャラみたいに煽っておいて、これはアカンでしょ。物語の焦点となるはずの最後の舞台劇もまるで取ってつけたようで肩透かし感が半端なかったです。この3人の嘘とプライドが複雑に交錯する心理劇をこそ掘り下げて描くべきだった。華のある人気女優たちの豪華共演に+1点!!
[DVD(字幕)] 4点(2023-11-06 02:51:42)
2.  アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド 《ネタバレ》 
古代の象形文字を専門とする言語学者、アルマ・フェルザー。ベルリンの博物館で寝る間も惜しんで働いていた彼女はある日、上司からとある提案を受ける。それは研究資金を調達するため、ある民間企業が実施する極秘プロジェクトにモニターとして参加してほしいというものだった。気乗りはしないものの資金調達のため、その企業が主催するディナーパーティーに参加したアルマ。すると彼女の前に、非の打ちどころのない完璧な容姿を持つ男性トムが現れる。初対面にも関わらず、トムはアルマに酒を勧めると、甘い言葉を囁きながら積極的に口説き始めるのだった。彼の正体は、最新の高性能AIを搭載した恋愛型アンドロイド。そう、トムは全ての女性の理想の男性像を基に造られた、〝完璧な彼氏〟だったのだ――。3週間という約束で、トムとともに共同生活を始めたアルマ。最初は余りにも人間離れした言動を繰り返す彼に戸惑いを隠せない彼女だったが、仕事で重大なミスが発覚ししかも離婚した元夫の再婚という事実も重なって大きなストレスを抱え込んだアルマは、次第にトムに心を許してゆく……。昔からホントよくあるお話で、演出だって極めてオーソドックスなのに、何だろう、普通に面白かったです、これ。とにかく品が良くておしゃれ!ヒマさえあれば女性に甘い言葉を囁いて口説き始めるアンドロイドという、人によっちゃ見るに耐えなくなりそうなこのキャラクターが実にいい味出してる。バラの浮かんだ泡だらけのお風呂にワインをくゆらせながら浸かるオールバックのハンサムさん……、普通にしたら寒さマックスになりそうなこのシーンがちゃんと成立しているんだから凄い(笑)。最初は反発していた主人公が次第に彼に心惹かれてゆく描写も丁寧でちゃんと説得力が感じられるのも大変グッド。悪酔いして自暴自棄になった主人公がトムに「もう何でもいいから私を抱いてよ!」と詰め寄ったのに、彼が「ムードもタイミングも今じゃない、おやすみ」と部屋を出てゆくシーン。「もっと自分を大事にしなよ」ってことですか。さすが高性能AI、女心をよくわかってらっしゃる(笑)。ここらへん、女性監督ならではの視点が冴えてますね。最後、モニター期間を終えて施設へと帰ってゆくトムをアルマが窓から見送るシーンなんてなんとも切なく、もはや彼がアンドロイドであることも忘れて「アルマ、今すぐ家を出て彼を追っかけろよ!」と心の中で叫んじゃったし。愛に傷ついた中年女性の心の機微を繊細に描いたラブストーリー。自分もこーゆー「完璧な彼女」が欲しいと思っちゃいました。誰か作ってーー。
[DVD(字幕)] 7点(2023-04-05 08:31:28)(良:1票)
3.  アイダよ、何処へ? 《ネタバレ》 
1995年、冷戦終結により勃発した民族紛争が泥沼化していたボスニア・ヘルツェゴビナ。ムスリム勢力の町スレブレニツァはセルビア側の激しい攻撃の末、とうとう陥落してしまう。2万5千人におよぶ町の住民たちはたちまち難民化、安全を求めて国連平和維持軍が駐留していた基地へと一斉に雪崩れ込んでくる。当初は住民たちを受け入れていた国連側も余りの数の多さに途中で受け入れを拒否。結果、基地の周りには行き場を失くした町の住民たちが大勢なす術もなく立ち尽くすことに――。国連の通訳として働く元高校教師アイダは、そんな難民の中に自分の家族も含まれていることを知るのだった。夫と2人の息子だけでも基地に入れてほしいと上官に懇願するアイダ。だが、更なる混乱を恐れた上官は彼女の要望を拒否する。到底納得できないアイダは、何とかして家族を安全な基地内に引き入れようと画策するのだが、さまざまな手続きの壁に阻まれどうにもうまくいかない。そんな折、セルビア側の司令官ムラディッチ将軍から住民を安全な場所に移動させるので速やかに引き渡せとの要請が国連側に届く。何か信用できないものを感じたアイダは、家族とともに逃げようとするのだが……。デビュー以来、一貫してボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争を題材とした映画を撮り続けるヤスミラ・ジュバニッチ監督の最新作は、そんな過酷な運命に翻弄される一人の女性を通して戦争の不条理を冷徹に見つめたヒューマン・ドラマでした。この監督の作品は今回初めて観ましたが、全体を覆うひりひりするような緊張感がとにかく真に迫っておりました。この時代、この地で実際に撮られたドキュメンタリー映画なんじゃないかと思えるくらい。そんな中、ただ家族を救いたいがために奔走する主人公。国連にたまたま通訳として現地採用されたというだけで、軍人でも実力者でもない単なる一市民のエイダに出来ることなんてたかが知れている。それでも愛する子供たちをなんとしても救おうと駆けずり回る彼女には胸が締め付けられる思いでした。でも、そんな過酷な現実は彼女だけのものではなく、ここに押し寄せた2万5千人の全ての人々にそれぞれの事情がある。そう思うとやはりやり切れない思いにさせられます。みんな普通に生活していただけなのに。そして最後に辿り着く悲惨な現実――。戦争の愚かさをこれ以上ないくらい痛感させられてしまいます。過去を乗り越え、気丈に振る舞っていたエイダがそれでも最後に辿り着いた場で泣き崩れてしまった姿に自分も思わず涙してしまいました。最後に表示される、「スレブレニツァの女性たちと殺害された8372名の息子・父・夫・兄弟・いとこ・隣人に捧ぐ」というテロップが重い。ただただ最後、彼女が育てた教え子たちがいつまでも平和に過ごせることを祈るばかり。人間の愚かさと悲哀を鋭く捉えたなかなかの秀作と言っていい。
[DVD(字幕)] 8点(2023-02-10 08:33:06)
4.  ANON アノン 《ネタバレ》 
私は神にさえ忘れ去られたい――。網膜に埋め込まれた最新鋭のナノマシンによって、人が見た記憶を全て監視・検閲される未来社会。そこではもはやプライバシーというものは存在しないも同然だった。全市民の名前や顔写真、そして過去のデータも当局によって保存・更新され、常に監視されるこの社会においては、当然のように殺人などといった犯罪は存在しない。だがある日、そのあり得ないはずの殺人が何者かによって実行されてしまう。捜査に乗り出したサル・フリーランド一級刑事が調べてみると、被害者の網膜データはきれいに塗り替えられ、犯人の痕跡は一切残されていなかった。だが粘り強い捜査の結果、事件の陰には、高度な技術によって監視システムをハッキングし、自らを存在しないものとして自由にこの管理社会を暗躍する、ある一人の女性の存在がいることを突き止めるのだった。彼女はサイバー空間で様々な人々の暗い欲望を募り大金を稼いでいるらしい。浮気の証拠を消し去りたい裕福な株ブローカーという偽の経歴を作り出し、サル刑事は自ら囮捜査に乗り出す。だが、高度な知能を持つ彼女の巧妙な罠に逆に絡めとられてゆく…。哲学的なテーマをスタイリッシュな映像で描いたSF映画の佳品『ガタカ』を撮ったアンドリュー・ニコル監督の最新作は、いかにも彼らしいそんなサイバーパンクSF作品でした。この行き過ぎたテクノロジーが人々の人間性を奪った結果、退廃的で閉塞感に満ちた世界となってしまった未来社会という舞台設定はなかなか魅力的。網膜に次々と映し出される膨大な量のサイバー空間の扱いもシャープかつスタイリッシュで、こういう世界観が好きな人には堪らないと思います。ただ、僕はこういう知的で哲学的なテーマを扱った最後まで淡々と進むSF作品が昔からどうも苦手で、個人的にいまいち受け入れられませんでした。同じく苦手な押井守作品を観終わったときの感想に近いですかね。というか、彼の作品にかなりインスパイアされてるようにも感じました。ときおり挟まれるエロティックな描写もだいぶ本家に影響されているような?ただ、それらを抜きにしても最後に明かされる事件の真相がちょっとお粗末だと感じるのは自分だけなのかな。というわけで好みという部分も含めて総合的に、5点ってとこで。
[DVD(字幕)] 5点(2019-06-15 01:43:44)
5.  アトミック・ブロンド 《ネタバレ》 
東西冷戦終結間近の混沌としたベルリンを舞台に、世界各国の諜報機関が入り乱れる中を颯爽と駆け抜ける女スパイの活躍を描いたアクション・エンタメ。シャーリーズ・セロン姉さんを目当てに観たのですが、これがとにかくストーリーが分かりづらい!!途中までは頑張って物語を追っかけていましたが、もう後半からはどうでもいい感じで流して観てましたわ。これってストーリーの見せ方が単純に下手なだけなんじゃないかしら?シャーリーズ姉さんの身体を張ったド迫力なアクションとドエロいレズHシーンに+1点!
[DVD(字幕)] 5点(2018-12-12 22:58:49)
6.  アウトバーン 《ネタバレ》 
最愛の女性のために足を洗った元犯罪者、ケイシー。スクラップ工場で働き、彼女とともに貧しいながらも幸せな生活を送っていたある日、彼は最悪の事態に見舞われる。愛する女性ジュリエットに重大な腎疾患が見つかり、医者から腎臓移植しか助かる道はないと宣告されたのだ。だが、手術には途方もない額の大金がいる。追い詰められたケイシーは、かつてのボスであったゲランといういかれた犯罪者の元を訪れ、金になる仕事を廻してもらうように依頼するのだった――。与えられた仕事は、強大な麻薬密売組織の現金を積んだトラックを強奪するというもの。相棒とともに綿密な計画を立て、計画実行の日を迎えたケイシーだったが……。恋人の命を救うため、〝アウトバーン(速度無制限道路)〟をどこまでも疾走する青年のそんな息詰まるような攻防を描いたクライム・アクション。敵対する悪の組織のボス役で往年の名俳優、ベン・キングズレーとアンソニー・ホプキンスが豪華共演を果たしております。まあ率直に言って本作の見どころはそれぐらい(笑)。なんか脚本がイマイチなんですよね~、これ。物語の軸となるべきものがすごく弱い。主人公ははじめ、現金強奪の為のトラックを調達するはずが、すぐさま失敗。そのまま麻薬組織に追われる展開となります。だが、その過程で手に入れた高級車から大量の現金が発見されたので、これでどうにかしようと主人公は考えるわけです。でも、そのためには恋人を組織から守らなければならない。なので、組織と敵対する自分の雇い主であるボスに保護を依頼します。んで、何故かガソリンスタンドでのよく分からない紆余曲折を経てこの雇い主の元へと命からがら帰ってくる。でも、そこに居たのはなんと手違いで連れてこられた恋人とは似ても似つかない赤の他人。そこにまた組織の手下が現れ…、と、このように物語があっちこっちへと寄り道回り道するせいで全然サスペンスが盛り上がらない。肝心のカーチェイスシーンも頑張って撮っているんでしょうけど、なんかありがちでいまいちテンション上がりません。最後のオチにいたってはお粗末すぎて失笑レベルでありました。うーん、率直に言って駄作!
[DVD(字幕)] 4点(2017-07-31 23:39:41)
7.  愛、アムール 《ネタバレ》 
子供たちも独立し長年仲睦まじく暮らしてきた老夫婦ジョルジュとアンヌ。ところがある日、妻アンヌに不穏な病の兆しが現れる。診断の結果は軽い脳梗塞。だが、簡単に成功するはずだった手術は失敗し、アンヌには半身不随の後遺症が残ることに。失意のうちに妻を自宅へと引き取り献身的に在宅看護する夫ジョルジュだったが、アンヌの病はどんどんと悪化の一途を辿ってゆくのだった――。都会の片隅で次第に追い詰められていく老夫婦の姿を淡々と描いた哀切な人間ドラマ。かつて「ファニー・ゲーム」という、観終わった後に強烈な不快感だけが残り、しかも観客に強烈な不快感を残してやるというこの監督の意図にまんまとハメられたと思うと二重の意味で腹が立つ最低最悪な映画を撮ったミヒャエル・ハネケ監督。もうこいつの映画は二度と観まいと心に誓ったのだけど、一作だけでそう判断するのはフェアではないと思い、カンヌでグランプリを取ったという今作をあらためて鑑賞してみました。舞台は何処にでもあるようなアパートの一室のみ、登場人物もほとんど老夫婦二人のみという挑戦的な演出、そして内容の方も老々介護というとてもじゃないが胸踊るような楽しいテーマとは言いがたい作品なのに、最後まで観客の興味を持続させ2時間強という長い上映時間を淡々と見せ切るところは、悔しいけど彼の才覚を認めざるをえませんね。特に主演俳優2人の真に迫った熱演には素直に圧倒されました。とは言え「ファニー・ゲーム」同様、今回も見れば見るほど気が滅入るような理不尽な現実をひたすら観客の前に提示するという、この監督の(ラース・フォン・トリアーとはまた違ったタイプの)圧倒的な負のエネルギーは確かに凄いとは思うし、その芸術的価値も充分に認めるけれど、やっぱり積極的に次を観たいとは思えません。どうぞご自由にやっててくださいといった感じです(笑)。
[DVD(字幕)] 7点(2014-02-02 10:26:18)
8.  アイアン・スカイ 《ネタバレ》 
なんとなく『マーズ・アタック』のような馬鹿馬鹿しくてくだらないけど、それでも最高に笑える映画を期待して観たのだけど、残念ながら自分は一秒たりとも笑えませんでした。眠気を堪えて、なんとか最後まで観終えて、そして出てきた感想は「しょーもな」の一言だけです。
[DVD(字幕)] 3点(2013-06-12 23:39:55)(良:1票)
9.  アンフィニッシュ・ライフ 《ネタバレ》 
ハルストレム監督らしい、未完成な人生を生きる市井の人々の苦悩や哀歓を惚れ惚れするくらい美しい自然の風景のなかに描いた心温まる名品。誰もが生きていくうえで傷付き傷付けられ、そして時には他人も傷付けてしまう。でも、それでも必死に生きていく人々、だってそれが人間なんだもの。普通の監督が撮れば、確実に説教臭くなったり宗教っぽくなるだろうそんなテーマも、彼にかかればこんなに愛らしい映画になってしまうのだから素敵。余談だけど、この映画を観てアメリカから銃がなくならない理由がよく分かりますね。だってあんな男(元夫)がいつ襲ってくるか分からない社会なんだもの。
[DVD(字幕)] 7点(2013-05-04 19:34:08)
10.  アビエイター 《ネタバレ》 
情熱的な男を演じさせたらもう右にでる者など居ないディカプリオと、そんな情熱的な男の時には狂気にさえ感じさせる激しい生き様を撮らせたら右にでる者の居ないスコセッシ監督とが作りあげた伝記映画。少々長くて途中でだれるところもあるけれど、やはり主人公の強烈な熱情は相変わらず良い感じです。もうちょっと短く出来たらもっと良かったかもと思うけれど、見応えは充分ありました。
[DVD(字幕)] 6点(2013-04-30 15:23:03)
11.  アメリ 《ネタバレ》 
大人に成り切れない、どこかに少女のように純粋な心とそして子供特有のある種の残酷な毒を残したまま成長してしまったアメリ。自分が大好きなものは心の底から応援するけれど、許せないものは徹底的に排除しようとする。そんな彼女の唯一の心の支えは、豊かな想像力が織り成す空想の世界――。まぁ簡単に言うとよくいるイタい女性なんだけど、その人物造形が奇跡のように魅力的!!フランスのお洒落な街並みで繰り広げられる、自分の大好きな人を今よりほんの少しだけ幸せにしてあげようというアメリの数々の〝悪戯〟も、その動機があまりにも純粋な心から発せられているから、素直に応援したくなってくる。かなり独り善がりだけど、ね(笑)。そんな彼女を客観視するような、早口で捲くし立てるナレーションもグット。そして現実と極力関わらないように生きてきた彼女自身の不器用な恋の行方……。ふわふわとした荒唐無稽なお話が、ジュネ監督のセンス溢れる演出と映像美によって、奇跡のような美しい世界へと昇華されてしまっている。素晴らしいとしか言いようがない。日々の生活に疲れたとき、人間関係に悩んだときなどに、子供の頃のおもちゃ箱をそっと覗き込むように、何度も観返したい映画の一つ。
[DVD(字幕)] 10点(2012-08-12 17:26:38)
12.  アレキサンダー 《ネタバレ》 
オリヴァー・ストーンが初めて撮った歴史活劇。でも、そこはやはりストーン監督、とにかく暑苦しい演出でしかもがっつりと長い。でも、別に僕は嫌いじゃなかった。アレキサンダー大王の栄光と挫折が、これでもかというくどい演出で壮麗に描かれていく。自分としては、なかなか見応えがあったと思う。
[DVD(字幕)] 6点(2012-05-27 23:09:39)
13.  アンノウン(2011) 《ネタバレ》 
途中まではすごく良かったのだけれど、さすがに最後のオチは無理があるだろう。それまでのテンポのいいアクションシーンが一気に興醒め。敵の凶悪な計画をなんとか阻止したぜって元々あんたが計画したもんだろう!最後は自首するわけでもなく、若いおねーちゃんと電車でバイバイて……。本当に途中までは良かっただけに残念な映画。
[DVD(字幕)] 5点(2012-05-01 11:35:25)
14.  アンチクライスト 《ネタバレ》 
ラース・フォン・トリアーらしい、非情に悪趣味な作品。さすがのカンヌでもブーイングの嵐だったと聞いたけど、それも納得。あのなまいきシャルロットに激しいマスターベーションをさせて、その挙句にあれ……。この監督はいったい何処に向かっているのだろうかと、他人事ながら心配になってしまう。もう、この路線を突っ走っていつかとんでもなく悪趣味な傑作を創り出してくれることを、期待したい(消極的にだけど)。
[DVD(字幕)] 6点(2012-04-24 13:41:14)
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