1. 響 HIBIKI
《ネタバレ》 休憩を挟むことなく一気に最後まで観てしまった。それほどまでに引き込まれてしまった。主人公「響」の圧倒的な存在感が、観る者をひきつけて止まない。凄い映画だった。漫画が原作だそうで、そっちも読んでみたくなった。この先どうなっていくのかすっごく気になる。 この作品の中で最も存在感があったのは小栗旬。登場シーンもセリフも少ないのにも関わらず、なんか彼の歩んできた人生がまるまると伝わってきたのは本当に凄いし、それだけの演技力があったということ。 面白い映画ではあったけれど、やはりどうしても主人公「響」のことに触れなければなるまい。まず普通にこのまま彼女が成人してもあの性格のままだと、犯罪者になってしまうのは確実。未成年で世間知らずな範囲で多少なりとも許されてる部分が今回の映画ではあったけれど、常識的に考えても、やはり暴力は暴力だし、不法侵入も不法侵入になる。まあその常識じゃないところが面白いのはたしかなんだけど、犯罪者のレッテル貼られたら物語としてジ・エンドになってしまうんじゃないかと。そんなことばっか気になって仕方なかったのもまた事実です。はい。 とにかく漫画原作読めばいいことなのね。 にしても主人公がこういう性格だとは知らずに観たものだから、ある意味ラッキーでした。これは当たり! [インターネット(邦画)] 7点(2021-08-25 23:13:02) |
2. ビブリア古書堂の事件手帖
《ネタバレ》 原作は人気があってかなり評判いいみたいだけど、この映画1本としてはやはり消化不良ですね。一番の理由は、太宰の「晩年」を執拗に追い求めた稲垣の描き方で、彼がなぜ手の込んだことをして「晩年」を自分のものにしようとしたのかが、どうにも釈然としないままで、どうせなら正体を栞子に打ち明けて交渉しても良かったと思えるし、そういった交渉事が苦手という設定だとしたら、囮役の役者の彼をどうやって仲間に引きずり込めたのかが説明しにくくなる。それにあれだけのことをしておいて、結局何もなくみたいな終わり方も納得がいかなかった。 その稲垣と主人公の大輔の父親が同一人物だったっていうけど、時系列的には稲垣の方が後で生まれているはずなのに、見た目や言動や立場的な雰囲気から、どう見たって年上に見えちゃうんですよね。な~んかそこんところも気持ち悪いっていうか、はぐらかされているようでスッキリしない。 危険人物に追われている状態でなんで真っ先に警察や、誰かに助けを求めないのか。長年住み慣れた地元なんだから、多少の地理感あってもおかしくないのに、わざわざ逃げ道のないあんな場所に逃げること自体不自然でしかない。完全に監督の演出ミスですね。原作はどうかは知りませんが。 登場する役者さんたちはお世辞にも演技がお上手とは言い難かった。唯一「絹子」を演じた夏帆さんだけはとても良かったです。めっちゃいじらしくって、惚れてしまいましたから。 人から人へと渡り歩いてゆく古書。その古書一冊一冊に物語がある。それがこの原作の魅力なんでしょう。機会があれば原作を読んでみてみたいですね。ただこの映画ではそこまで魅力は伝わりきれませんでしたが・・・。 [インターネット(邦画)] 4点(2020-10-10 23:40:05) |
3. ひるね姫 ~知らないワタシの物語~
《ネタバレ》 昨今のアニメで流行ってる聖地巡礼を意識した作りや、これ見よがしと言わんばかりのスポンサー広告。どこにでもいるような普通っぽい女子高生に、巨大ロボや愛くるしいキャラクター。夢と現実をリンクさせて話を半ば強引に盛り上げる演出。作ってる側が、これ絶対にウケるよね、といった姿が安易に目に浮かんできてしまうほど、とにかく全体的に安っぽい。作画のクオリティが非常に高いだけに実に勿体無い、可哀想な作品でした。 それに結局主人公の見ていた夢と現実世界との関係性に、なんの回答も示さないままだったのが一番、なんだかな~、でした。 [DVD(邦画)] 4点(2017-10-20 06:16:22)(良:1票) |
4. 秘密 THE TOP SECRET
《ネタバレ》 題材そのものはとても興味深いしいくらでも面白くなりそうなのに、勿体ぶった演出の連続で、間延びしてとにかく疲れる。2時間以上もそのダラダラに付き合わされ最終的に、美しい世界はきっとある!という希望がまさかの犬目線って!?バカにしてんですか?作中にリリー・フランキーが、どいつもこいつも仮面を被っていやがる、みたいなことを言ってたんだから、犬から見た人間の世界なんて仮面だらけじゃないですか。犬には優しい人間でも心の闇はいくらでもあるからね。そもそも脳をスキャンしてモニタリングできるんだったら、わざわざ直接繋がる必要ないんでは?あと死人だけでなく生存している容疑者の脳とかスキャニングできないのかね?その辺がちょっと曖昧。 なんだか全体的に説明不足のせいもあって、消化不良な作品でした。残念・・・。 [DVD(邦画)] 3点(2017-02-05 10:09:42) |
5. ヒーローマニア -生活-
《ネタバレ》 原作は読んでません。自分が思っていたよりは悪くはなかった。ただバカらしい世界観を壊さないためにも、鶴太郎おじさんの死は不向きに感じた。静ちゃんのレインコートが殺すじゃなくて例えば相手を丸刈りにしちゃうとか、なにかそういったほうがしっくりきたかも。どうしても人殺ししちゃうと色合いがおかしくなるし、あ~バカバカしくってくっだらなかったけれど嫌いじゃないな、ていうノリにあと一歩乗り切れなくなる。あと下着泥棒はやっぱり犯罪なんで許しちゃうのはマズイっしょ。 船越英一郎の携帯の着信音が、帝国のテーマだったのが個人的にツボでした(笑) [DVD(邦画)] 5点(2016-11-09 07:08:34) |
6. 百万円と苦虫女
桃農園までの流れは面白かった。けれど恋人が出来てから、急に温度が変わってしまった。それまでのブラックな色合いがホワイトになってしまった。出来ればブラックなままでいって欲しかった。百万円貯めさせたくないのは分かるけど、貯めさせても出て行きたくないようにお前が努力しろよ!って。回りくどいし他の子とイチャイチャしているのも理解できない。せめてもの救いはラストがお決まりにならなかったことですかね。ただこの作品自体の持つ魅力は結構好きです。必要以上に説明しないところもGOOD! [インターネット(字幕)] 6点(2015-04-06 22:07:41) |
7. ひまわりと子犬の7日間
この作品を絶賛するのは簡単だ。実話。感動した。リアリティがある。親子の絆。称賛に値する要素は充分すぎるほど詰め込まれている。斜に構えて観ない限り、誰もが心打たれることは間違いないだろう。だがしかし、私にはどうしても引っ掛かる事があった。それは、ひまわりと仔犬ばかりを特別扱いしている点だ。あの収容所には他にもたくさんの犬がいた。その犬たちにも同じように命があり物語がある。それなのにその他の犬たちはまるでどうでもいいかのような扱い方。あまりと言えばあまりである。たしかにね、現実は違っていて、たまたまひまわりたちにスポットを当てました、なニュアンスを汲み取っていないわけではないけれども、そういった何気ないことにも神経を使って、観客により正確な情報を伝えることが製作者としてのつとめではないでしょうか。それに、根本的に動物たちから自由を奪ったのは他ならぬ人間のエゴでしかないのだから、この作品のメッセージは人間サイドの勝手な自己満足でしかないということも無きにしも非ず、ですよね。 ファミリー向けでなく違ったアプローチの仕方をしたら、ひょっとしたら大化けしていたかもしれません。ま、どこぞの団体からクレームは来るかもしれませんがw [DVD(邦画)] 5点(2013-09-14 09:00:16) |
8. HINOKIO ヒノキオ
《ネタバレ》 これまた、だいぶ昔に観たが記憶が曖昧なので見直してみた、シリーズです。まぁ色々と言いたいことはありますが、とりあえず科学的ツッコミは置いといて、万引きはいかんでしょう万引きは。それもこんなファミリー向けの映画で。当たり前のようにさらりと流すなって!中村雅俊は配役ミス!科学者に見えない!演技うんぬん抜きにね。堀北真希ちゃんは初々しくてグッド!憧れの存在にピッタシ!CGのクオリティは秀逸!あえて仮想ゲームのCGのランクを下げて差を出したのか?総評・・・名作に成り得たかもしれない題材だけに、実にもったいなく思いました。以上。 [DVD(邦画)] 2点(2013-01-28 13:43:00) |
9. 必死剣 鳥刺し
《ネタバレ》 説明もなく唐突に時間軸がコロコロと変わる。なのに編集さんがあまりにもいい仕事をしているおかげで、違和感なく観ることができた。ただもう少し短く出来た気もする。それでもこの映画は、普段時代劇を観ない人にも勧めたくなるほど、圧倒的で繊細だ!多くを語らない主人公の心情を、我々日本人がそれぞれ違った解釈をして受け止めたとしても、それをよしとしてくれる。そんな『日本映画』でした。 [DVD(邦画)] 8点(2011-01-01 03:48:31)(良:1票) |