201. 女は二度生まれる
枕営業に精を出す芸無し芸者の小えんと客達が織り成す都合のいい男女関係が淡々と描かれています。したたかでしなやか。子宮でモノを考える人物を演じさせたら若尾文子の右に出る者はいない事を実感します。 [DVD(邦画)] 5点(2010-11-23 22:33:28)(良:1票) |
202. わるいやつら
清張作品で個人的に最上の原作。びっくりするほど豪華なキャスト、捻りを効かせたラスト。なかなかの仕上がりだと思いました。 [DVD(邦画)] 7点(2010-09-03 00:04:54) |
203. 張込み(1958)
張り込み場所が都合良過ぎるのはご愛嬌。実直&無骨の二人組の、暑さに閉口しながらの地を這うような様子に、被害者の無念を晴らすという職務のリアルさを感じました。地味なテーマでありながら最後まで飽きさせない展開は見事。また、慟哭するなら、やらなかった後悔よりやった失敗に対するものでありたいと思わされました。 [DVD(邦画)] 7点(2010-08-22 00:51:19) |
204. 眼の壁
原作未読。事件が拡がるも深みを感じず惹かれるものがありませんでした。 [DVD(邦画)] 5点(2010-08-20 21:47:10) |
205. ゼロの焦点(1961)
原作既読ですが結婚一週間で失踪した事しか覚えていません。画面から漂う陰鬱な空気が作品を盛り上げてゆくはずが、誰にも惹き込まれず、謎解きの妙も薄く、崖上のドラマも盛り上がらず。いまいちな作品でした。 [DVD(邦画)] 5点(2010-08-19 00:58:09) |
206. 黒の奔流
展開は清張作品らしいもので常に次が解かり、リンゴをむいている姿にラストも予想通り。意表を突かれる事がなく物足りなさがありました。敏腕且つ酷薄な色事師の弁護士をして制御しきれなかった女被告人、一枚上手の女事務員。三人の心模様はまさにタイトル通りで役者の好演が光ります。松坂慶子の初々しさも印象的でした。 [DVD(邦画)] 5点(2010-08-18 01:03:28) |
207. THE 有頂天ホテル
冗長、散漫、センス無き笑い、薄っぺらいキャラクター。監督の独り善がりが見えてイライラし通しでした。公開時期待して劇場に行ったのですが満席で観れなかったのが今となっては幸いしました。 [DVD(邦画)] 3点(2010-08-16 01:08:07)(良:1票) |
208. お茶漬の味
妙子に対する軽蔑の念及び深みのない内容対する退屈さが最後まで消える事はありませんでした。 [DVD(邦画)] 4点(2010-08-11 01:22:43) |
209. ハゲタカ
TVドラマは2話分だけ見ただけで、本作における鷲津の心中が理解し辛く、物語に惹き込まれず、現実離れな劉の最期に白けてしまいました。 [DVD(邦画)] 4点(2010-08-06 23:29:57) |
210. 交渉人 真下正義
交渉の妙が皆無、犯人に対して喜怒哀楽の感情が湧かない、手に汗握れない展開、何じゃこりゃと思う結末。脚本が端から破綻しているので面白くなりようがないのでしょう。 大掛かりな撮影は、腐った素材を使って豪華なお皿に豪華に盛り付けてるようなもので子供騙しの追いかけごっこに過ぎません。 [地上波(邦画)] 3点(2010-08-01 01:01:32) |
211. バカヤロー! 私、怒ってます
シリーズ中では本作の安田成美、大地康雄、小林薫の耐え難きを耐え、忍び難きを忍ぶ姿とそれが決壊する姿のみ今も鮮明な記憶があります。 [地上波(邦画)] 7点(2010-05-04 10:44:54) |
212. あげまん
当時、男性陣の揃いも揃った身勝手さに、憤然としたものです。今はそれに加えて、都合のいい女で悦に入るナヨコにも共感出来ません。男女問わず、上がるも下がるも自分自身。「それ」にすがるさもしさが何ともはや。着眼点が陳腐な上に観察眼も見るべきものがない伊丹監督にしては凡庸な作品です。 [映画館(邦画)] 5点(2010-03-01 18:59:58) |
213. お葬式
本作の、脚本家兼監督、伊丹十三の着眼点、観察眼、ユーモアセンス、サービス精神に唸らされ惹き入れられ、遺作まで見続ける事となりました。本作はキャラクターのアクが今ひとつ弱い所が惜しまれます。 [映画館(邦画)] 8点(2010-02-08 18:47:44) |
214. 狼(1955)
《ネタバレ》 マスコミに「群狼」と名づけられた五人組。「狼の皮を被った羊」達が「羊の皮を被った狼」達に翻弄される過程が実に実に丹念に描き出されています。時代の被害者であり且つ加害者であるという彼等に対する監督の視線に、胸が詰まってしまう作品です。 [DVD(邦画)] 7点(2010-02-08 18:25:34) |
215. 白痴(1951)
死から生を授けられた亀田の人を憎まず、蔑まず、責めずの姿が、妙子、綾子、綾子の母といった面々がエキセントリックであるが故に際立っていましたので、赤間の野卑さや強欲さが物足りなかった点が非常に惜しまれます。結末を暗示するかのような写真店でのスリーショットの迫力は凄まじく、この先忘れることはないでしょう。 [DVD(邦画)] 6点(2010-01-10 03:05:41)(良:1票) |
216. 網走番外地(1965)
《ネタバレ》 初見。期待外れ。唐突な脱走で興が一気に醒め、そこからラストまでの冗長さにウンザリとなり、ラストにガッカリさせられました。健さんのオフクロを思う描写がくど過ぎて鼻につき、南原宏治(爬虫類のようなねっとりとした演技は見事)までが口にするに至っては安っぽさに白け返ります。わずかな出番でありながら役者としての格の違いを見せ付けた嵐寛寿郎との絡みをメインとし、彼との別れをラストとした作品であれば名品に仕上がった気がします。 [DVD(邦画)] 4点(2009-12-01 17:58:14) |
217. 君よ憤怒の河を渉れ
《ネタバレ》 初見。予備知識なし。テーマ曲を始めとするチープさプンプンの音楽の効果で、安っぽく見えてしまった、007も真っ青の強引な展開における仰天シーンの数々。極めつけが、健さん、まさかキスなんてしないよね・・・えっ・・・まさかその先はないよね・・・え~っ・・・存在しないと思っていたシーンの相手が中野良子だなんて・・他に誰かいなかったのか!・・・もう、仰天の150分間でした。唯一、本作に向ける視線と通ずるものを感じた原田芳雄のニヒルさに好印象を持ちました。バスルームに向かっての「早く出てきてやれよ」は実に的を得た台詞です。 [DVD(邦画)] 6点(2009-11-17 16:23:44) |
218. 八甲田山
《ネタバレ》 無能な者の誤った判断のために、多くの部下が苦しみにのたうって死んでゆく。正視できない酷さです。山田少佐の自決にプラス5点。明治の人は恥を知っていたようです。 [地上波(邦画)] 5点(2009-11-17 16:16:12) |
219. トニー滝谷
原作未読。予備知識なし。緩やかに流れる画面がトニーの幼少時からの歳月の過ぎ行く様と合致します。独りから二人に、そして独りに。感情の機微が滲み出るイッセー尾形の演技は見事。音楽は不要に思いました。 [DVD(邦画)] 5点(2009-11-16 23:02:28) |
220. ザ・ヤクザ(1974)
健さんの相手役にロバート・ミッチャムをもってきたキャスティングが絶妙。全編に亘り二人が醸し出す「不器用さ」に何とも言えない味わいを感じるのです。唯一の不満は、賭場への殴り込み。片手にショットガン、片手に拳銃のミッチャムの姿にクラクラ~ッときたのに、長ドスの健さんの活躍ばかりが目だった点です。別れ際にタラップ上でお辞儀をするミッチャムに、これはアメリカ人には解るまいと中学生の私が思った作品です。 [地上波(吹替)] 7点(2009-11-12 00:31:35) |