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ヴレアさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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21.  朝が来る
原作が素晴らしかったので鑑賞したが、これは非の打ち所のない映像化だった。  原作では、後半はずっとひかりの視点で描かれる為、読み終わるとひかりの方にばかり感情移入してしまいがちだったが、本作では構成を若干変えていて、佐都子とひかり両方の存在が常に感じられるようになっていた。それにより、どちらか一方ではなくより俯瞰して物語の全体像を捉える事が出来たので、より物語に深みが増しているようにさえ思えた。 そして、監督がこだわったという原作にもあった朝斗の視点。原作ではわずか7ページという短さではあったが、子供の視点が加わる事によりさらに踏み込んだ物語となっていてとても良いと思った。結局は子供が物語の中心として展開される佐都子とひかりの物語な訳だから、そこに子供の視点を描く事は欠かせないと思う。そこを一番重要だと考えた河瀬監督は本当にこの作品のテーマを理解しているなと感じたし、河瀬監督ならではの美しい風景描写や光のこだわり具合も物凄くこの作品にはまっていて、とにかく映像の持つ力に圧倒された。役者の演技も皆自然でとても良かった。
[映画館(邦画)] 9点(2020-11-03 13:59:54)(良:2票)
22.  海辺の映画館 キネマの玉手箱
大林監督のデビュー作「ハウス」では登場人物達が家に食べられるという話だったが、遺作となる本作では登場人物は映画の中で映画に食べられ、映画そのもになってしまうというストーリーだ。 そして、我々観客も…。  日本の戦争の歴史と記憶を辿る3時間。そのあまりの熱量と情報量の多さに打ちのめされ、頭の中がごっちゃになったのを必死で整理しながらこのレビューを書いている。  「この空の花」から始まる大林宣彦監督の戦争3部作は実はこの作品も入れて4部作として完成されていたのだった。  これまでの作品では主に第二次大戦の頃を描いて来ていたが、本作では坂本龍馬や新撰組の活躍する時代にまで遡り、そこから徳川幕府の時代、白虎隊や娘子隊にさくら隊、そして、太平洋戦争と、あらゆる時代の戦争の記憶を辿って行く。 そこに中原中也の詩の一節が繰り返し挿入され、中原中也の想い描いた未来を2019年の現代(タイムラグはあるが)に重ね合わせて読み解いて行くというのが大きな枠組みである。ただし、語り部となる人物は宇宙船に乗って宇宙を1人漂う男というぶっ飛んだ設定になっており、とにかく予測不能の世界観が繰り広げられているのである。  大林監督の作品を観てきた人にとっては馴れているかもしれないが、そのあまりの自由かつ特殊性溢れる映像は初見の人には少々取っ付きにくいかもしれないので悪しからず。 くどいほど何度も繰り返される同じ光景のイメージ。 演劇みたいな俳優の演技。 合成に合成を重ねる映像マジック。 尾道のノスタルジックな風景。 全ての事柄を言葉でナレーションで説明してくれるという親切心溢れる演出(パートナー会社の名前までしっかり読んでくれる親切心。さらには実際には一緒に仕事する事が叶わなかったダンサーまで登場させる粋な計らい)  キャストに関しても映画の中に入って行く事によって複数のキャラクターを演じていたり、豪華キャストがちょい役で出ていたりとかなり楽しませてくれる。 坂本龍馬が武田鉄矢とか、蛭子さんが芹沢鴨とか、どういうキャスティングなんだよ(笑) あと、「花筐」の主要キャストも皆出ていて、窪塚俊介の丸山定夫役とかはまっていたし、満島真之介は相変わらず裸で登場したりしていて思わずニヤリとさせれるキャスティングの妙だった。 あと、笹野さんの役柄はぶっ飛んでて面白すぎたし、成海璃子辺りも凄い光っていた。  とにかく大林監督の遺作を映画館で観れて良かったし、大林宣彦ワールドにどっぷり浸かってお腹いっぱい、大満足だった。最後まで素晴らしい作品を見せてくれた監督に感謝を捧げたい。
[映画館(邦画)] 9点(2020-08-28 21:10:53)(良:1票)
23.  mellow メロウ
好きって気持ちを素直に伝える事の大切さ。 例え上手くいかないと思っていても、関係が壊れるとしても、まずは正直な気持ちを伝える事がとても大事。それはシンプルにとても共感できる内容だったなぁと思った。  私も1今泉信者としては久々にゆるくてほんわかした以前の今泉力哉作品らしいユルさにとても引き付けられた。 田中圭がとにかく魅力的で、これは田中圭だからこそ成り立つ物語なんじゃないかというほど彼の魅力が引き出されていたのでとにかく最高だった。 そして、のっけから「パンバス」の山下健二郎が出てきて「おおっ!」と思ったら、いきなり彼女とグダグダした訳のわからない別れ話を 始めたので、一気に今泉ワールドに引き込まれた。その後はさらに訳のわからない(ともさかりえ)夫婦なども出てきて、その辺はかなり笑ったし満足だった。  中学校、ラーメン屋、美容室、そして花屋。それぞれの場所で色んな人間のドラマが展開されるがどれも心暖まる物語だったし、ずっと観ていたいなぁと思わせる人間模様だった。それはひとえに全てを包み込む田中圭の優しさ、存在感による所が大きいなと思った。
[映画館(邦画)] 9点(2020-03-13 21:29:30)(良:1票)
24.  劇場版 メイドインアビス 深き魂の黎明
カートリッジの中身が溢れて飛び散り、それを浴びるというヤバすぎる疑似体験ができるのは4DXだけ!(観てない人には謎過ぎるが)  倒すべき強大な敵。 その敵とのバトルは壮絶極まりなく、さらにその恐るべき実験の全貌が明らかとなる。 それは残酷で、とてもおそろしい。目を背けたくなるほどだ。  単純に面白いというよりかは観ているのが辛く、2度と見たいとは思わないだろう。 何か観客の心を折ることに全力な感じで…。  と、初見時は2度と見たいとは思わないだろうとか言ってたくせに観てきたよ✋4DX版✴️ もうね、最&高だった!  初見時はあまりの胸糞展開に感情が変な方に行っちゃってたので、純粋に楽しむ事が出来なかったが、もう内容を分かっているので(それでも泣けたが)余裕を持って楽しむ事が出来た。  とにかくアクションシーンの迫力が凄い!動きもあるから臨場感ぱねぇ! ボンドルド初登場シーンの足音に合わせた地鳴りのような振動だったり、階段を昇るシーンでの上に上がる感じとか(上昇負荷がかかっちゃうー!)、カートリッジから中身が溢れる所で水の演出とか(頭おかしい(笑))、とにかく細かい所まで設計されているなぁと感じた。エンドロールで謎の香りが発生したのは謎だったけど。笑
[映画館(邦画)] 9点(2020-02-02 13:58:57)
25.  his 《ネタバレ》 
なんて優しさに満ちた、優しさだけしかない作品なんだろうと思った。  最初は単純に同性愛者のラブストーリーなのかなと思って見ていたら、社会に対する性的マイノリティーの立場や偏見などをしっかりと描いていて考えさせられたし、さらには子供の親権を争う法廷ドラマ的側面や、その合間に挟まれる主人公のカップルと子供との愛に満ちたドラマ、さらには田舎町での他者の人々との交流等を描いていて凄くリアルな人間描写に引き込まれた。  主演の2人の演技も良いのだが、なんといっても子役がいい! あの女の子の存在がなかったらここまでの傑作となり得なかったのではないか。 子供の素直すぎる発言がいちいち刺さった。「パパもママもじん君も皆で暮らせばいいのに」 その言葉通り、束の間全員で過ごすラストのシーンがとても素晴らしくて泣けた。  余談ですが、同監督の「mellow」も観たかったけど、北海道ではまだ公開されていないという悲しみ…。
[映画館(邦画)] 9点(2020-01-29 01:55:00)(良:1票)
26.  退屈な日々にさようならを
変な映画だと思うよ。公園にある謎の白いふわふわした物体とかね。でも、今泉監督らしさに溢れていて好きだなぁ。 とりとめのない会話の連続や、複雑に絡み合う人間模様。それでいて何処か空虚で空っぽで、ヘンテコな人々。時間軸のずらし方。着地点が全く読めず、必ずと言っていいほど裏切られる結末。そんな今泉節が満載なのだから楽しむのは容易いこと。たとえ上映時間が長くてグダグダしていたとしても。 カネコアヤノが歌うタイトルにもなっている主題歌がとても気に入った(ちなみに本人も出演している。ファンなので嬉しい)。その中で「死ぬことは仕方ない」と歌っているが、まさにそれがテーマな映画なんだと思う。退屈な日々をおくるくらいならさようならして死ぬ!それもありなのかも知れない。この映画に登場する自殺者とそれを見守る恋人という異常だがどこか美しい光景を目の当たりしてそう感じてしまった。
[DVD(邦画)] 9点(2019-10-31 15:32:23)
27.  メランコリック
全然知らない俳優さんばかりだったけど、観た後すぐにググってしまうほど皆印象深くて好きになってしまう映画だった。 特にココリコ田中似の主人公がとても良かった。 この冴えない青年である主人公が日常に潜む非日常に遭遇してしまったことから展開していく巻き込まれ型サスペンスストーリーなのだが、単なる怖い話かと思いきやとことんシュールなコメディであり、ラブストーリーであり、家族のドラマであり、なんとも形容し難い予測不能な物語でグイグイ引き込まれてしまった。 とにかく理由は謎のまま次々に死体が運び込まれる銭湯を舞台にした物語で、細かい所をツッコミ出すと一気に作り物の世界になるが、もしかしたらこんな世界あるのかも?とちょっと信じてしまうような力業の世界観で私はとても好き。
[映画館(邦画)] 9点(2019-10-21 22:38:53)(良:1票)
28.  ちえりとチェリー 《ネタバレ》 
日本ではクレイアニメは滅多に造られないが、この物語はクレイアニメだからこそ活きる物語だと思うし題材としてはぴったりだと思う。  もし、子供の頃に大事にしていた人形やぬいぐるみに心が宿っていたとしたら?  登場人物のちえりを始め、クレイアニメだと表情のパターンに限界があるが、全然作り物だと感じなかった。本当に魂が宿っていたんじゃないかと思った。  テーマとしては「歳歳年年人同じからず」 自分自身変わってないように見えても、昨日の自分、今日の自分、明日の自分と人は常に変わっていくものだということ。  主人公のちえりは心に闇を抱えているが、変わって行くことで自分の成長に気付き、そして大事な何かを失ってしまう。しかし、それを乗り越えてまた成長していくんだという普遍的なドラマを描いている。  ちえりの相棒であり親友のチェリー(何の動物かわからない)がとにかく頼もしくていい奴で、星野源の声もマッチしていてとても良かった。  誰しもが空想するような想像の世界と、現実のシーンの対比が素晴らしくて引き込まれる。後半は泣きっぱなしでした…。
[映画館(邦画)] 9点(2019-02-18 13:08:05)
29.  きみの鳥はうたえる
本作は佐藤泰志による原作『海炭市叙景』『そこのみにて光輝く』『オーバー・フェンス』に続く4作目の映画化であり、いずれも函館が舞台である。  個人的には本作が一番見易くて率直に面白いと感じる出来だと思った。 元は70年代の話だったのを現代に置き換えているという事も大きい。  特に印象的だったのは、一緒に住む男が二人、その関係性だ。時に互いを尊重して適度な距離感で接して、時に朝まで一緒に酒を交わす。しかし、決して生活が充実しているという訳ではなく、鬱屈した若者達の閉塞感とか、気だるさとか、そういう雰囲気は他の作品とも共通する所だろう。 でも、本作の登場人物達は決して暗くはならず、思いきり青春を謳歌している所が良かった。  ほんと、ただダラダラと過ごす彼らの日常を追っているだけなのに、不思議と引き込まれる何かがあった。時折見せる函館のロケーションの美しさも見逃せない。
[映画館(邦画)] 9点(2018-10-26 21:46:02)
30.  あん 《ネタバレ》 
近くの映画館で「樹木希林さん追悼特集上映」として本作が公開されていて、ちょうど未見だった為鑑賞。  いやぁ、いい映画だった。 永瀬正敏がいかにも寡黙な職人の風貌で登場し、起き抜けにどら焼の生地を仕込んでいる。 店には女子中学生などで賑わい、これはきっと美味しいどら焼なのだろうなぁと想像しながら観ていたのだが、実は全然こだわりなんて無いし、そんなに情熱もないという意外性。  そこに登場したのが、50年もあん練りをしてきたという、言わばあんの達人、樹木希林の登場である。 これは面白くならない訳がない。 二人のエピソードを軸に悩みを抱える学生との交流も交えながらどら焼作りの大変さと楽しさがよく伝わってきた。 自分も和菓子を作る仕事をしている為、ほんとうにもの作りに対するこだわりや情熱が感じられたし、美味しいものをお客さんに食べさせたいというシンプルな想いに共感を得た。  小豆一粒一粒を丁寧に扱い、小豆に対して会話をしながらじーっと近くで観察し、炊けるのを待つ徳江さんの眼差しが忘れられない。  後半はかなり悲しい展開だったが、希林さんがもう亡くなってしまったという事実が、どうしたって作中の彼女が演じる人物と重なってしまって、涙なくしては見られなかった。
[映画館(邦画)] 9点(2018-10-02 14:50:58)(良:1票)
31.  劇場版 のんのんびより ばけーしょん
のんのんびよりと過ごす夏の終わり。れんげ達と一緒に沖縄旅行へ行きませんか?。  デパートの福引きで沖縄旅行を当てたれんげ達が皆で沖縄へ旅行に行くという話なんな。シュノーケリングやカヤックに挑戦したり、海で泳いだりと、まさにばけーしょんな内容で夏に観るのにぴったりなのん。  シリーズのファンでテレビアニメも全部見たという人にとっては8点以上は堅い出来であると思う。 とにかくテンポよくて飽きさせないし、それぞれのキャラクターの魅力も満載である。画面いっぱいに広がる海や星空を眺めているだけで気分はもう沖縄(行ったことないけど)なのん。にゃんぱすー。
[映画館(邦画)] 9点(2018-08-29 20:53:18)
32.  フジコ・ヘミングの時間
フジコ・ヘミングとはどういう人物なのか、2年に渡る撮影でその素顔に迫る。  14歳の時に書いたという絵日記も時折挟みつつ、どういう生い立ちだったのかも詳しく掘り下げられているし、ワールドツアーの様子(1ヶ月に5ヶ国10公演こなす時もあるとか)から、そのピアニストとしてのプロフェッショナルさも感じられ、ドキュメンタリーとしては凄く濃密な内容だった為かなりの満足感を得られた。  とにかく印象的だったのが、彼女の人一倍大きくて分厚い手。 その手が奏でる音楽は、時に繊細で時にダイナミック。 いつか生演奏を聴いてみたいものだなぁと思いました。
[映画館(邦画)] 9点(2018-07-09 21:17:27)
33.  万引き家族 《ネタバレ》 
犯罪を美化していると言う声もあるが、私にはそんなふうに感じられなかったなぁ。悪いものは悪いと描いているし、ちゃんと悪は裁かれているし。  最初は万引きをしなければ生活して行けない程困窮した一家なのかと思ったが、どうもそうではないらしい。 皆健康そのものだし、働いている大人が3人も居るし、おばあさんは年金貰ってるし、別に万引きしなくても生活できるのである。  ではこの家族は何故万引きをしたがるのか? 単に悪い事だと思っていないというのもあるが、主に万引きを行っている父親が息子に万引きさせている理由がヤバかった。  「他に教えられる事がなかったんですよ」  ええ?そんな理由で?(驚き) 即ち"万引き"という行為はこの映画において父親が子供に示す単なる特技であって、本気で万引きが必要な訳ではないのである。言ってみれば趣味みたいなもんなので、その辺は全然共感できなかったし、こんな父親嫌だと思った。  この父親が単なる犯罪野郎の上に、息子にはよく思われたいというだけの、ただの寂しいおやじである。 最後バスの中で子供に手を振って欲しかったなぁとか甘ったれた事を言っている人も居ましたが、そんな事をしては駄目。このおっさんを甘やかしてはいけない。また同じ事をする。そういう意味では突き放して終わるので、評価できる。  あと良かったのは、樹木希林の存在。一挙手一投足全て、出てくるだけでなんか面白い。あと、リリー・フランキーの情けなさ全般。特筆すべきは安藤サクラの色気。誘いに乗らない奥手な夫に対して自分から襲いかかるシーンが最高だった。有無を言わさずソーメンを口移しで流し込んで行くスタイル! ただ、松岡茉優と4番さんとのシーンは何が感動的なのかサッパリわからなかったが…。
[映画館(邦画)] 9点(2018-06-08 18:48:13)
34.  あの夏、いちばん静かな海。
シンプルだけど味わい深い作品。夏になると必ず観たくなる映画。 海から遠い内陸部に住んでいる私は、あんな風に毎日海へ行ってサーフィンしたり、泳いだりっていうのに凄い憧れがあって、主人公達がサーフボードを携えて海へ向かって歩いて行くというそのシーンだけでなんかワクワクしてしまう。主人公とその彼女のやり取りが言葉は交わさなくても通じ合ってる感じがしてとても良かった。 あと、最初はサーフィンを馬鹿にしていたあんちゃん2人が、段々やってみたくなってサーフィンに挑戦する所がユーモラスで面白い。 また、久石譲の音楽が盛り上げる盛り上げる。あの曲を聴いているだけで切なくなってくる。
[DVD(邦画)] 9点(2017-07-12 19:38:24)
35.  ソナチネ(1993)
普通じゃないヤクザ映画。その映画技法に関しては詳しい人が書いてくれているだろうから省くけど、まさにたけしにしか作れないヤクザ映画であり、そのオリジナリティがとにかく凄い。 映画はまず組同士の抗争や身内同士の争いを描いていてそこではもう一触即発状態。ピンと緊張の糸が張り詰めて、もう弾ける寸前・・・という所で沖縄の海へ行き、違う方(花火や落とし穴やフリスビーや舞踊)へ爆発させるという展開が意外で面白い。 動と静、生と死、暴力と笑い、その対比が絶妙なバランスで成り立っている傑作。
[DVD(邦画)] 9点(2017-07-12 19:08:40)
36.  溺れるナイフ
久々に力強い青春映画を観た感じ。  ここで極私的良い青春映画の定義とはー (1)主人公が恋や将来に悩み奮闘し、前へ向かって行く物語であること (2)恋人との出会いは運命的かつロマンチックであること (3)魅力的な脇役が居て陰で物語を盛り上げること (4)心に残る美しい背景が描かれること (5)それらを盛り上げる音楽が合っていること  ↑今、急ごしらえで考えたのでこれで全てではありませんが大体こんな感じ。 ではそれぞれの項目にこの映画を当てはめて考えてみる。 (1)はかなり高得点。小松菜々演じるヒロインがとにかく悩んでもがいて前へ進もうと走り続ける。その行動には100%共感できないにしても心揺さぶられるものがあった。 (2)海での出会いは鉄板。相手役の菅田将暉はヒロインが惹かれていくには申し分ないビジュアルと説得力を擁していた。 (3)ヒロインにひそかに想いを寄せる役の重岡が以外と良い。バッティングセンターの長回しのシーンでは大事な所で噛みそうになりつつ強引に誤魔化してて笑えた。あと、カラオケのシーンとか笑って泣ける良いシーンだった。 (4)海や河原やお祭りなど、青春映画に外せないポイントが抑えられて且つ情景が美しく撮られていたので〇。 (5)ピアノの美しい旋律や、堀越千史という歌手の歌が非常に映画にはまっていて心を奪われた。  ~総評~ 原作未読だが、少女漫画の映画化にありがちなベタ過ぎる胸キュンシチュエーション(壁ドンなんてもってのほか!)が抑えられていて、終始リアリティ重視のドラマだったので安定して観れた。そしてなんと言っても若手実力派の小松と菅田の演技が素晴らしく、最後まで画面に引き付けられた。
[映画館(邦画)] 9点(2016-11-24 12:57:10)
37.  紅の豚
子供の頃はジブリ作品を良く観ていたが、この「紅の豚」だけは一度きりしか観ていなかった。感想もつまらないというかよくわからないだったと思う。 しかし、大人になってから観返すと、主人公に凄い共感できるし、なんて渋い映画なんだと驚かされた。最近の映画はなんでも台詞で説明しすぎる。この映画はどうだ?何故豚が主人公であるかも説明されないではないか。たぶん、私が思うに豚じゃなくても良かったんだと思う、人間じゃなければ。つまり、人間であることに疲れてしまったんだろうね。ポルコという男はさ。
[ブルーレイ(邦画)] 9点(2016-09-07 09:33:01)
38.  花とアリス〈劇場版〉
最初はゆるふわな青春ものかな?と思わせておいて、いきなりの超展開!そして名場面の連続! 例えるなら、サンドイッチを食べていたらいきなり中からおにぎりが出てきたという感じだ! 牛乳とみそ汁の両方が欲しくなる作品!
[DVD(邦画)] 9点(2016-05-26 20:42:54)
39.  0.5ミリ
うわあ誰もレビューしてない・・・最初のレビューってなんだか緊張しますね。 取り敢えず最初だから軽くストーリーを紹介したほうがいいのかな?勿論ネタバレなしで!  え~っと、ジャンルは人間ドラマ。じじい・・・いや、お年寄りが多く出てきます。 皆それぞれ色々問題を抱えていたり精神を病んでるような人達です。 主人公は安藤サクラ。演技が上手いです。が、前述の人達と積極的に関わろうとします。 弱みを握って家に潜り込み、強引にそこで生活します。勿論嫌がられて追い出されそうになりますが、料理は上手いし、なんでもこなすのでなんだかんだと居座っちゃう。そして、いつしかその老人達と心を通わせていくんですね。そこから見えてくる現代日本の抱える闇。そんなお話。  3時間超えの長編ながらとにかく安藤サクラの演技に引っ張られっぱなしの3時間でした。全く気が抜けないというか、引き込まれてしまった。改めて凄い女優さんだなと思いました。
[DVD(邦画)] 9点(2015-07-01 22:20:31)(良:2票)
40.  百円の恋
数ヶ月前、有線でこの映画のラストにかかるクリープなんたら言うバンドの曲がガンガン流れていて、痛い痛い痛い…というフレーズになんて変な歌なんだろうと馬鹿にしていたのだが、まさかこの映画の主題歌だったとは。しかも、その曲の入り方といい歌詞といい完璧にこの映画に合っているではないか!馬鹿にしてごめん。  さて、やっぱり安藤サクラ。その演技!身体の絞り具合!まさに、熱演という言葉が相応しいだろう。その姿は映画という枠を超えて私の脳裏に深く刻まれる事となった。 役者の演技の素晴らしさもさることながら、脚本も非常に洗練されており、時折笑いを交えながら全く飽きる事なく物語に引き込まれた。ここまで思いっきり青春映画らしい映画も久しぶりに観た。ボクシングの試合のシーンはとにかく泣けた。
[映画館(邦画)] 9点(2015-01-20 02:00:22)
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