561. 女の一生(1967)
長編小説の映画化だけに、前半のシーンが細切れになるのはやむをえないだろう。よくぞ120分にまとめ上げたという感じだし、日本への置き換えも悪くない。ただ増村保造の「女の一生」は未見なので、比較は出来ないが・・・。 この映画では左幸子・時枝の、年の離れた姉妹が共演する。二人が相対する場面もあって、印象深かった。 [映画館(邦画)] 7点(2012-01-22 15:48:31) |
562. 風の谷のナウシカ
登場人物が多く物語も複雑で難解、アクションシーンも好きでない。久石譲の音楽は良いのだけど・・・。 [DVD(邦画)] 5点(2012-01-21 11:10:51) |
563. もののけ姫
アニメながらすごくメッセージ性の高い映画。これをどう受け取るかによって評価が分かれると思う。事実私も最初は物語がよく理解できず、それまでのジブリ映画より低く見ていたが、今日再びDVDで見てそれは誤りだと思った。今ではジブリ映画の中では間違いなく最高峰の映画だと思う。 [DVD(邦画)] 8点(2012-01-20 22:51:25) |
564. 切腹
原作が凄いのか、脚本がすばらしいのか、はたまた映画監督や役者が抜きんでた才能があったのか、いずれにしても最高峰に値する時代劇である。 切腹という究極の武士道精神なのだが、それを少しも格好良いものではなく、腹切りという現実の自殺として扱う。なぜ切腹しなければならなくなったかを、朗々と言って聞かせるあたり並のものではない。 映画を見た当初は知らなかったが、人間の条件を描いた監督であり、その主役の仲代達矢である。それがそのまま、この映画で反映されているかのようにも改めて思う。 [DVD(邦画)] 9点(2012-01-16 20:59:27) |
565. 千と千尋の神隠し
昔のジブリは結構良かったが、もののけ姫以降はどうもわかりにくい。この映画はアカデミー賞を取ったのだからもっとおもしろいのかと思ったら・・・。登場人物?がどうも好きになれない。カオナシというのは何なのだ? [DVD(邦画)] 4点(2012-01-09 21:55:47) |
566. 魔女の宅急便(1989)
音楽も良いし(荒井由実ではなく「海の見える街」)、夢とロマンもある。女の子向きのアニメにも思うが、この手では、トトロと並んで好きだ。 [DVD(邦画)] 7点(2012-01-09 17:31:04) |
567. 打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993)<TVM>
《ネタバレ》 いくら女の子が先に大人びるとしても、小学生の男の子と中学生の女の子としか見えない。(実年齢でも2歳上)しかし、映画のほのぼのとした感じはよかった。花火が丸く見えるか平べったく見えるか、どうでもいいようなことだけど、こだわるところがいかにも子どもらしい。もう一つ炎色反応の銅が緑色なのだということを学んだ。これまたどうでもいいことだけど・・・。 とここまでは昔書いたコメント、2通りのエンディングからの改めて別のコメントを(完全なネタバレ) 最初のエンディングは、プールでユウスケが勝ち、ナズナは一緒に花火大会へ行く約束をするが、すっぽかされすぐに連れ戻される。花火も無責任なおっさんに平べったいと言われ、皆が信じてしまって、灯台へも行かずおしまい。いかにも平べったい(薄っぺらい)ストーリーだ。 それに対して、ノリミチが勝った場合は駆け落ち(ただし駅まで)に発展し、花火も真下からと灯台からの両方から見ることになって、ストーリーも広がる(丸く膨らむ?) この二つのエンディングが花火の形状に似ておもしろい、と思ったのは私だけか? [DVD(邦画)] 7点(2012-01-07 03:39:22)(良:1票) |
568. 男はつらいよ 寅次郎恋やつれ
再び吉永さんということで大いに期待したのだが、ものの見事に期待はずれ、少しもおもしろくない。父親が娘に話しにくいということはよくわかるし、宮口精二もそういった父親像をよく演じているが、何かちょっと違う。特に寅さんは今回は何をしたのだ?という感じ。吉永さんも実生活で結婚してしまったし、何か魅力なくなった感じだし、・・・。 歌子さんが大島に行ってやりがいのある仕事を見つけたことと、寅さんが大島に行ったのではなく、絹代さんのところへ行って挨拶をしたこと、さりげないラストは良かった。 [映画館(邦画)] 5点(2012-01-04 22:56:52) |
569. 古都(1980)
伊豆の踊子から6年、少女山口百恵が成人しついに結婚引退へ、彼女を見るのも最後と思って見た映画である。岩下志麻と比べるのは酷な話だが、ここまで成長したのかと感慨深いものがある。 映画の面では市川崑監督であり、川端康成の原作の雰囲気がよく出ていると思う。(原作も読まずによく言うよと我ながら思う)三浦友和をどう使うか心配したが、あれで良かったと思う。 [映画館(邦画)] 7点(2012-01-04 17:23:21) |
570. 男はつらいよ 私の寅さん
《ネタバレ》 岸恵子さんが好きなせいもあるが、シリーズの中では結構好きな方に入る。前半と後半に大きく分けられるが、前半はいつもと逆に寅さんが留守番で、家族の方が九州に旅行する。その旅行前、ふてくされる寅さんにさくらさんが言う言葉が実に良い。「本当はお兄ちゃんと私がしなきゃいけなかったことよ」という兄思いのさくらさんに思わずじーん来てしまった。 後半はデベソの妹りつ子さん、柱の傷はキリギリスに始まり、ショパンやシューベルトの曲を経て別れの曲まで、さすが絵に打ち込む芸術家だ、格調が高い。岸さんによく似合っている。 ついでながら、わたしもこの前年ぐらいから見始めた寅さんシリーズだが、この頃は非常に人気があった。ちなみに観客動員数は、シリーズの中でこの映画が最高だったと思う。 [映画館(邦画)] 8点(2011-12-31 13:52:46)(良:1票) |
571. ALWAYS 続・三丁目の夕日
前作の感動を再び、今回もまた東京タワーを背に夕日が赤々と・・・。続編ながら前回と同様にすばらしい。 茶川と芥川賞と紛らわしいのが気になるが・・・。古行淳之介、川渕康成も同様 [映画館(邦画)] 8点(2011-12-26 22:42:54) |
572. ALWAYS 三丁目の夕日
東京タワー建設に新幹線、そして東京オリンピックへと進みゆく昭和30年代、ラジオがテレビに変わり、洗濯機、冷蔵庫と生活が充実していった反面、六子さんのような集団就職もあった。そういったなつかしき時代の東京下町を実によく描いたドラマだと思う。素直に感動した。 [映画館(邦画)] 8点(2011-12-26 22:28:26) |
573. 信さん 炭坑町のセレナーデ
小雪さんといえば「三丁目の夕日」、その彼女が九州の炭坑町にやってきた。昭和30年代から40年代といえば、炭坑が閉山に追い込まれていった時代、その時代を見事に描いている。監督自身が九州出身だからかもしれない。 そういえば母親役の大竹しのぶさんも青春の門(1975)に出ていたのを思い出した。 [映画館(邦画)] 7点(2011-12-24 15:50:10) |
574. 昭和枯れすすき
「貧しさに負けた~」映画の前年に出た「昭和枯れすすき」 演歌は好きでない私ですら、覚えてしまったほど大ヒットした。そのイメージとはちょっと違う格好いい刑事とヤクザな妹の映画、同時上映された「球形の荒野」が目当てで、たまたま見た映画だったが、こっちの方がおもしろかった。 「私は大人よ、ほっといて」という秋吉久美子が役ぴったりの印象だった。 [映画館(邦画)] 6点(2011-12-23 18:48:07) |
575. 忠臣蔵 花の巻・雪の巻(1954)
最後になって討ち入りに加われなかった毛利小平太を準主役にした忠臣蔵だ。描き方としてこういう描き方もあるのかもしれない。 映画は控えめな演出ながら、本格的に堂々と進む。松本幸四郎の内蔵助も、長谷川一夫や片岡千恵蔵と比べ遜色ないと思う。しかし鶴田浩二の小平太は雰囲気に合わないような気がするし、エピソードもそれだけが浮いている感じ。チャンバラの時間も長くて嫌だ。 ところで内匠頭の時世の句が読まれるのはわかるが、内蔵助をさしおいて忠左衛門の「君が為・・・」が朗々と読まれるのはなぜ? [DVD(邦画)] 5点(2011-12-21 16:58:07) |
576. 夜汽車
宮尾登美子の原作だし、露子里子の姉妹の物語には興味を覚えるが、男の方がヤクザ社会なので好きになれない。 [DVD(字幕)] 4点(2011-12-19 22:15:20) |
577. 人間の條件 第六部 曠野の彷徨
ソ連の捕虜となっても、過酷な運命は続いていく。そして最後は壮絶な死、予想できていた結末とはいえ、人間が人間として扱われる条件とは何かを突き詰めさせられる。 見終わった後DVD特典で撮影の様子を知り、改めて大変な映画だったことを感じる。 [DVD(邦画)] 9点(2011-12-18 14:59:03) |
578. 人間の條件 第五部 死の脱出
第5部は全編を通じての敗走だけに暗い、暗すぎる。そして死なないですむ人たちですら死んでしまう。特に妻美千子の面影がダブる竜子の死は大変悲しい。戦争の暗い部分を描き、死ぬか生きるかの極限を再認識する良き映画かもしれない。 [DVD(邦画)] 8点(2011-12-18 12:59:37) |
579. 警察日記
三島雅夫さんが署長さんなので、てっきり上司や金持ち、権力者などを皮肉る映画と思ったら、純粋な人情ドラマだった。しかも子どもの頃家族で見たことを思い出した。やっぱり良い映画だ。コメントを書こうと思ったらイニシャルKさんとほとんど同じ思いだった。 デビューしたての新人として、若い巡査を宍戸錠さん演じている。ほっぺたが張ってない若々しい顔だ。二木てるみさんに関しては文句なしの天才子役、早くから映画だけでなくラジオドラマでも活躍していた。 会津磐梯山をふとろに、旧式のバスが走る。大変懐かしい。 [映画館(邦画)] 8点(2011-12-17 11:06:55) |
580. 忠臣蔵(1958)
今まで数多くの映画やTVドラマが作られた忠臣蔵、何本見たことだろう。もちろん私が生まれる前の忠臣蔵は知らないが、子どもの頃見た忠臣蔵はずいぶん重みがあった。 この長谷川一夫の忠臣蔵はその筆頭といえるだろう。何といっても豪華なキャストとたくさんのエピソードを盛り込んだ内容は、秀逸である。 ただ私好みとしては、片岡知恵蔵の方が好きであり、松本幸四郎も捨てがたい思っている。長谷川一夫はやや浪花節調であり、刀を振り回す内蔵助は好きでない。この映画で好きなのは、幕府目付役の多門伝八郎だ。内匠頭の切腹に対し、堂々と進言しているのに応援したくなる。 [DVD(邦画)] 7点(2011-12-15 21:53:44) |