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FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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41.  Jam Films S 《ネタバレ》 
前作「Jam Films」も凡作揃いだったが、それよりさらに落ちる。高校生の自主制作映画レベル。こんな程度の作品しか作れない若手が、第一線で活躍しているというのだから呆れる。金を取れる作品は「すべり台」だけ。ギリギリ許容範囲は「ブラウス」と「スーツ」。後は見るに値しない。  ・『Tuesday』~ある男の日常をダラダラと追っているだけで、とにかく退屈。おまけに説明不足なので意味不明。短編である事も考慮できない監督に、この先、何が作れると言うのだろう。0点。  ・『Heavens Sent』~何故か世界の中心にいた殺し屋のもとに寂しがり屋の悪魔がやって来て、殺し屋の願いで悪魔が天使になっちゃうお話(笑)。乙葉のメイクもヒドいが、こんな恥ずかしい話をギャグでも何でもなく大真面目にやっている監督のセンスが一番ヒドい。0点。  ・『ブラウス』~何が言いたいのか分からない。フェティシズムの話にしては、異常性や拘りに欠けるし、サスペンスでも恋愛ドラマでもない中途半端な作品。ラストも彼女を殺したって事?意味不明。3点。  ・『New Horizon』~監督本人はメルヘンチックな良い話だと思ってるかも知れないけど、あまりにも絵本の中のフンコロガシと現実世界との関連付けが強引過ぎる。途中のシーンも下品。2点。  ・『すべり台』~話自体は何でもないが、主役ふたりのキャラクターが良い。特に石原さとみの魅力が大きい。少女でありながら大人の女の色気も出てくる年頃のエロさが出てるし(笑)、それに戸惑ったり強がったりする思春期の少年の心情もよく描けている。彼らの会話も飾らず、それでいてクスッと笑わせたり、ホロッとさせたりと、センスが良い。「回転ずしくらいなら奢るよ」が最高。8点。  ・『α』~青臭い会話は中学生レベルで、見ているこっちが恥ずかしくなる。内山理名のカッコつけた台詞回しもこれまたカッコ悪い。終わり方も中途半端。監督さんも「カッコ良い事のカッコ悪さ」に気づいていないようじゃ、クリエイターとして考え直した方が良い。スネオヘアーの音楽に1点。  ・『スーツ』~不条理ドタバタコメディとしての基本的なシチュエーションは「うる星やつら」の第一話に酷似。それでいてキャラのインパクトや展開のハチャメチャぶりは偉大な先達の足元にも及んでいない。もっと新人らしいパワーを見せてくれ。3点。  
[DVD(字幕)] 2点(2005-09-25 03:59:55)(良:1票)
42.  椿三十郎(1962)
「椿…、三十郎、もうそろそろ四十郎ですが」。  相変わらず、飄々としながら、機知にも富んだ素浪人というキャラクターを、この一言で完璧に表している。カッコ良過ぎ。こんな台詞が似合うのは、やはり三船敏郎しかいない。  他にも、天衣無縫な家老の奥方とその娘、未熟ながらも憎めない若侍たち、押入れに入れられていた敵の侍など、魅力的な登場人物が多いし、テンポの良さなども含め、「用心棒」よりも娯楽作品としての完成度が上がっている。  敵役の室戸がマヌケ過ぎるとか、脚本的には「用心棒」同様、都合が良すぎる部分が多いし、かなりの部分で三船敏郎のキャラクターに助けられている作品ではあるけど、時代を考えれば、今でも楽しく見られるこのクオリティの高さは只事ではない。
[DVD(字幕)] 8点(2005-09-18 19:59:43)
43.  感染 《ネタバレ》 
途中までは、単なる未知のウィルス感染による、ありがちなパニックホラーかと思っていたら、後半にかけて多少は捻りもあったし、全体的に丁寧な作りなので、それなりには楽しめた。  ただ、やはり「精神に感染するウィルス(?)」という設定が分かりにくく、ラストにかけて破綻しそうなところで「何となく分かるでしょ」と、説明不十分なまま雰囲気に逃げてしまった感がある。  「ジェイコブズラダー」のような、現実と非現実、妄想や幻覚が入り乱れる酩酊感と恐怖感を強調して欲しかった。  また中盤までのダラダラ感もマイナス。全体的にもう少しテンポアップ出来たはず。  邦画ホラーとしては良作の部類だけど、真面目に怖がるには恐怖演出に徹底感が無く、作品として今ひとつ詰めが甘い。  PS.全体の雰囲気や終わり方が「世にも奇妙な物語」みたいだなあ、と思っていたら、案の定、「急患」のリメイクだったw。
[ビデオ(字幕)] 6点(2005-09-12 03:31:56)
44.  稀人(まれびと) 《ネタバレ》 
「呪怨」とは違う方向性を目指したいのかも知れないが、ホラーとして実に中途半端な作品。「恐怖とは何か」というテーマに囚われ過ぎて、自家中毒を起こしているように思われる。  とにかく恐怖演出を含め、作品全体の方向性が不明瞭で、結局、何がメインに見せたいのか、最後まで伝えきれずに終わっている。原案が監督とは違うようなので何とも言えない部分もあるけど、アイデアが具体的な形になっていないのに作り始めて、そのまま何とな~く惰性で最後まで行ってしまったような印象を受ける。  内的な恐怖と外的な恐怖が混然となっている事に加え、主観視点と客観視点が混在しまくる妙なカメラアングルのおかげで、余計に作品としてのまとまりが感じられない。謎もはっきりしないまま放置されているものが多いし、登場人物にベラベラと陳腐で説明臭いセリフを喋らせ過ぎているのも難点。  それにしても、この監督さんも、有名になるのとは反比例するかのように、OV版「呪怨」→劇場版「呪怨」→「稀人」と、ホラー映画としての質が目に見えて低下している。  始めからホラー監督としての才能は無かったのではないかと疑ってしまうくらいの凋落ぶり。ギャグ漫画家が辿るように、ホラーというひとつのジャンルの表現にばかり気を取られ過ぎて、「何が怖いのか」とか、「お客が何を望んでいるか」という常識の柱を見失っているように思う。  もっと単純に「カメラを通した冷めた視点」で都市伝説を追っていくという見せ方にした方がまとまりもあるし、よほど恐怖の本質に迫れると思うけどなあ。  一度、ホラーというジャンルや商業主義的発想から離れて、表現者として何がやりたいのかという原点を見つめ直して欲しいところ。
[DVD(邦画)] 2点(2005-09-02 21:26:24)
45.  劇場版 NARUTO-ナルト- 大活劇!雪姫忍法帖だってばよ!!
作画やアニメーション全般は丁寧な作りで好感。  ただ、もともとの原作もそうだが、今作も時代や文化レベルのような世界設定が中途半端なのはいただけない。舞台である雪の国も北極か南極みたいな描写だし、メカニカルな忍具が出てくるのも違和感。忍のキャラデザも、原作のイメージとかけ離れているし、敵キャラとしての凄みや魅力に欠けている。  また「映画女優を助ける」と言う基本ストーリーにもかなり違和感があり、特に「ナルト」である必然性を感じなかった。違う作品にナルトたちがゲスト出演してるみたいな作品。  ナルト以外の人気キャラ(サスケ、カカシ)にほとんど活躍の場が無いのも、悟空だけが活躍して終わる「ドラゴンボール」と同じで、ジャンプ系漫画のオリジナル映画にありがちな悪しきパターンを踏襲している。ファン心理が分かっていない。  PS.氷のクジラは現実味&実用性無さすぎ。  
[地上波(字幕)] 5点(2005-08-28 20:33:42)
46.  予言 《ネタバレ》 
基本的なアイデアはSFのタイムトラベルネタをホラーに適用したもの。「未来の運命を知っていたらどうするか」というテーマ根底に据え、そこに家族愛で脚色。  恐怖演出やストーリー展開の大枠も「リング」、「ファイナル・デスティネーション」、「ジェイコブズ・ラダー」あたりの模倣で、特に目新しさやインパクトは無い。  取りあえず最後まで飽きずに見られるものの、恐怖演出の模倣も含め、全体的にセンスを感じない部分が多く、本来、観客に気にさせてはいけない部分が目に付く。  例えば、中盤以降、もっと盛り上がって行かなくてはならない所でなかなかテンポが上がらなかったり、間延びしたりするシーンが多い(途中のベッドシーンなんかも不必要。あんなシーンを入れてる暇があったら、さっさと話を進めるべき)。  他にも、電気が止められているはずの荒廃した研究者の廃屋でビデオを見たりするのも、細かい事だけど、ディテールに対する拘りに欠けている。あそこは自宅にビデオを持ち帰らせればいいだけ。そのくせ、この研究者や入院患者のエピソードにはあまり意味が無いのだから、伏線の張り方としてもお粗末。  また、恐怖新聞が特定の人間に執着する理由や、主人公だけが時間を繰り返せる理由もはっきりしないまま。やはり「リング」のように、不可知的現象にも、ある程度の理由付けをしないと、その「対応策」が違うと分かった時の絶望感や衝撃が弱くなる。後半部分も、もっと時間を行き来したり、現実と非現実が交錯する酩酊感や不安感を強調して欲しかった。  PS.個人的にあのラストは「ファイナル・デスティネーション」と言うより、「ジョジョの奇妙な冒険」5部で、ゴールドエクスペリエンス・レクイエムに攻撃されたディアボロの最期から取ってると思うw。
[ビデオ(字幕)] 5点(2005-08-14 14:50:14)
47.  笑の大学 《ネタバレ》 
重々しい時代設定やテーマ性が、コメディとして撮る事によって、根底にあるメッセージがより鮮明に、かつ分かりやすく浮かび上がっている。基本的にふたりしか登場しない密室劇ながら、二時間が短く感じられるテンポの良い作りは、さすがに手馴れている。  確かに役所広司の熟達した演技の巧さやキャラクター性に助けられている部分が大きいが、稲垣吾郎の拙い演技も、返って検閲官の顔色をおどおどと伺う作家の心情と一致していて、良い味を出している。  ただ、惜しむらくはラストが少しダラダラしてしまった点。どうしても饒舌に語り過ぎると、感動が押し付けがましくなってしまう。部屋を出て行く椿一に、向坂が「お国のためじゃなく、お肉のために帰って来い!」って声を掛けて、すっぱり終わらせた方が余韻が残って良い。  
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-08-09 21:07:14)
48.  レディ・ジョーカー
原作未読では初っ端から置いてきぼりを食らう。  序盤の三十分くらいはストーリー以前に、基本的な人間関係すらさっぱり掴めない。多くの人間が出る割に、あまりにも登場人物に対する説明が不足し過ぎている。  と言うよりも、この端折り方は映画化する上での「手抜き」と言うものだろう。原作の問題だとしても、その分かりにくさを解消しようとしていない地点で、監督に基本的なセンスが無いと言わざるを得ない。連続ドラマやアニメの完結編じゃあるまいし、単独の作品なら原作未読の人でもストーリーに入り込めるように作るのが前提だろう。「分かりにくさ」にも、「情報量の多さからくる分かりにくさ」と、「情報不足からくる分かりにくさ」の二通りがあるが、これは後者の典型。  とにかく、見ている間、こいつらは今、何の目的で、何を思い、何をやっているのかという動機や心理的背景がさっぱり掴めない。途中の現金運搬のシーンも意味不明だし、上司が車内で自殺するのも意味不明。ラスト付近も省略しすぎ。物井清三(渡哲也)以外の犯人たちはどうなったんだ?上映時間の問題があったとしても、エンディングと共に後日談を出すくらいは出来たはず。  ところが、その分、人間ドラマや心理描写が優れているかと言えばまるでそんな事も無く、いかにもこの手の「社会派サスペンスのためのキャラ設定」といった感じで、それぞれが生きて動いていない。有名どころを使っている割に、その演技も何故か大根に見えて仕方が無い。  ストーリー自体もグリコ森永事件を踏襲していたり、部落差別や在日朝鮮人、企業の利益供与事件など、複数の重々しいテーマを盛り込んだ安直な題材の選択が癇に障る。著者本人は「群像社会派サスペンス」を気取っているのかも知れないが、そのせいで、どのテーマも追求されず、それぞれが中途半端なままで放置されている。  画面に出る登場人物の役名も小さすぎて読めない。音量バランスも悪く、ぼそぼそ話すシーンで何を言ってるか分からないのでボリュームを上げると、すぐ次のシーンではやたら効果音がデカくなったりと、とにかくストーリー以前に、もっと基本的な部分で「観客に対する気配り」が無く、終始イライラさせられる。  とにかく原作を踏襲する以前に、「映画は観客ありき」と言う前提を忘れている。
[ビデオ(字幕)] 1点(2005-08-09 02:22:05)(良:2票)
49.  下妻物語
CMディレクターだからと言う訳ではないが、場面ごとに独立した映像表現の仕方は映画と言うより、やはり数秒が勝負のCMの見せ方。  でも、それがこの映画にとっては良い方向に働いている。言い方は悪いが、キャラの見た目やその場の言動のインパクトで引っ張っているだけの作品ではあるが、二人のキャラクター性が完全に固定されているがゆえに、彼女たちが動くことでストーリーが着いて来るという、ある意味、理想的な展開が最初から出来上がっている。その断片的なシーンの連結がテンポの良さにも繋がっているし、独特な作品世界の味にもなっている。  深田恭子と土屋アンナの演技も意外なほどに良い。日常、あまり見かけないキャラだからという事もあるけど、あのオーバーな演技に嫌味や不自然さが無いのは、本人の才能か監督の演技指導の賜物か。  あえてテーマとか何とかは考えずに、そのノリを楽しめば良いんだけど、ラストに近づくにつれ、二人の言動や展開に意外性が無くなり、良くも悪くも分かりやすい「友情ドラマ」に落ちついてしまった終わり方には不満が残る。  もっと深く「外見と内面」とか「偏見」といったテーマを抉るか、もしくは不条理コメディとしてバカ映画に徹するか、どっちかにした方が良かったと思う。ちょっと中途半端になのが残念。  でも、この手の映像演出は、アクション漫画とかの表現にすごく向いていると思うので、今後は他の漫画原作の実写化にも期待したいところ。
[DVD(字幕)] 6点(2005-08-09 01:25:03)
50.  理由(2004) 《ネタバレ》 
事件の当事者たちにインタビューするという形式でストーリーの全貌が明かされていく。その原作を巧く映像化している独特な表現スタイルは面白い。ただ、内容的にはミステリーではなく、あくまで「社会派サスペンス」。  「空洞化した家族像」とか、「浮遊する不安定な個人」といった現代社会の問題に焦点を絞っているようだが、そういうテーマ自体、今やありがちで、インタビューと言う表現スタイル以外、特に新しい切り口も無く、作品を通しての訴求性や具体的代案にも乏しい。  物語の進行はバラバラで整理されていない関係各位の背景事情を、関係者の口から視聴者に対して説明(開示)していくだけなので非常に作業的だし、映画としての面白みに欠ける。  単に事件の関係者が多いために全体像が複雑になっているだけで、意外な繋がりから新たな謎が浮上したり、「謎が謎を呼ぶ」といった展開が少ないため、序盤の謎に対する因果関係や動機といった、文字通りの「理由」が明らかになるにつれ、ストーリー的にはどんどん盛り下がっていく。正直、中盤以降は退屈で見ているのが辛かった。ちょっと時間的に長すぎるのもネック。この程度の内容なら二時間以内に収めて、テンポで見せて欲しい。  各出演者の演技も「素人にインタビューしている」という設定だからなのか、妙に棒読みで下手クソ。ワザとなのか素なのか微妙なところですっきりしない。  結局、ワイドショーに出てくるような程度の事件をちょっと分割して謎めかしてあるだけで、本格ミステリーのような面白い謎解きが出て来るわけでもないので、その辺での娯楽性や意外性を期待すると肩透かしを喰らう。
[DVD(字幕)] 4点(2005-08-03 19:52:46)(良:1票)
51.  ルパン三世 天使の策略 ~夢のカケラは殺しの香り~<TVM> 《ネタバレ》 
もともと低レベルな作品が多いTV映画シリーズの中でも、さらに一段落ちる。  とにかく敵のキャラ設定もストーリー展開もアクション演出も、何もかもがお粗末で薄っぺらい。  敵は何故か女だけのテロ集団。フェミニズムの狂信的伝道者かと思えば、目的は割りと普通(?)のテロリストで、「女でなければならない必然性」がまったく語られていない。敵キャラの「魅力」の背景として描くべき彼女たちの素性や行動理念が曖昧すぎる。  キャラデザやアクション演出のノリは、臆面も無く「キル・ビル」や「チャーリーズ・エンジェル」辺りのパクリ。そのプライドも創造性も無い製作姿勢には呆れ果てる。仮にも天下のルパンシリーズ最新作なんだから、もっと気合を入れて作って、「さすが日本のアニメは違う!」というところを見せて欲しかった。  ストーリー展開も後半は、「未知の金属」と言う初期設定は完全に二の次。あれでは盗むものが「核爆弾」だろうが、「宝石」だろうが、何でも一緒。  中盤、意味ありげに香水のエピソードが出る地点でボスの正体もバレバレ。おまけに正体判明後のボスのキ○ガイっぷりは、もはや意外性とか違和感を通り越して、「なんだこりゃ?」としか思えない。二重人格キャラとしてインパクトを出したつもりかも知れないが完全に失敗している。何故なら既述したようにキャラの背景描写が無いから、「二重人格でなければならないストーリー展開上の必然性」も無いからである。  まあ、各キャラにそれなりに活躍の場があった点だけは評価。と言うか、そんなもんあって当然なんだけど。  出てくるキャラが「ルパン」だからこそ辛うじて見ていられるけど、ストーリーやキャラ設定はお粗末の極み。新たにワースト3に入る駄作(・1位「生きていた魔術師」。・2位「DEAD OR ALIVE」・3位「天使の策略」)。  
[地上波(字幕)] 2点(2005-08-02 19:20:31)
52.  スチームボーイ STEAM BOY 《ネタバレ》 
「産業革命時代のロンドン」というリアルな世界設定と、「空想冒険活劇」としてのファンタジー要素のバランス配分がどっちつかずで中途半端。  すべてのメカのメイン動力に蒸気機関と言う「縛り」があるので、どうしても良い意味での派手なアクション演出が出来ず、全体的にこじんまりとしてしまっている(それに画面の色合いの地味さが拍車をかけている)。  ハジけ切れていないと言うか、演出にも、メカデザインにも、見ていてワクワクさせられたり、驚かされる事がほとんど無い。  科学の脅威の象徴として出てくる「スチームボール」も、単に「蒸気を高圧縮してあるだけの玉っころ」と言うだけでは、そこまで危険物扱いするほどの説得力に欠けるし(特に現代人の感覚からは)、「飛行石」のような謎や幻想性も無し。  そのくせアクションシーンでは、空を飛び回る主人公には弾丸も巨大アームも何ひとつカスリもしないという、古臭く、リアリティの無いご都合主義の連続であり、すべてが何処かで見た事のある凡庸な演出のオンパレード。  最大の見せ場であるはずのスチーム城が浮上するシーンに至っては、ただその場に浮かんで地上からの集中砲火の的になっているだけで、ラピュタ城のような「禁断の力」を解放する時のような凄みや迫力を何も感じない。  主人公のレイの行動にも、パズーのような明確な目的意識が無く、戦争や科学の何が悪くて何が良いのかを考えることもなく、ただなし崩し的に騒動に巻き込まれているだけ。  ヒロインであるスカーレットの存在理由も薄く、居てもいなくてもストーリー展開にほとんど関係していない、ただの傍観者。高慢ちきな「お嬢様」というキャラも狙いすぎて失敗している。  鈴木杏を始めとする声優陣にも違和感があるし、プロを使わない必然性が分からない。決してヘタではないが、メインキャラを任せられるほど上手くもない(特にじいさんのセリフ棒読みがヒドい)。  映像レベルは高いものの、不遜な事を言わせてもらえば、日本の漫画・アニメ界の頂点のひとりである大友監督が何年もかけて製作する以上、デッサンが優れているだの、描画が細かいだのは越えて当然のハードルのはず。  始めに「メジャー狙い」ありきの作品であり、映画制作において監督自身が「オレは何を描きたいのか」という、表現の衝動を喪失した中途半端な作品としか言い様が無い。 
[ビデオ(字幕)] 3点(2005-08-02 17:31:20)(良:2票)
53.  海猿 ウミザル
<原作未読・映画版のみの評価>  すべてが予定調和ありきの典型的ドラマ。  原作をニ時間前後に手堅くまとめた事を評価するべきかも知れないけど、あまりにもキャラ設定やストーリー展開の脚本構成が、この手のドラマのパターンにはまり過ぎている。  前半、ちょっとした友情や恋愛ドラマ、コメディ要素などを入れつつ、一通り舞台とメインキャラを描いた後は、中盤、仲間の死や恋愛、仕事の破綻と言ったお定まりの「トラブル要素」を与えて物語を引き締め、後半、その悲劇を乗り越えさせることで人間としての「成長」と「感動」を描き、ハッピーエンド、という、あまりにもドラマとして定型化された作りに苦笑してしまうほど。  そのまるでマニュアル化されたような脚本構成は、定番と言うより、もはやワンパターンと言った方が適切(だいたい「海難救助の潜水士を目指す若者たちの物語」と聞いた地点で、全体のストーリー展開や終わり方の見当がつくし、今作もまさにその通りの展開だった)。「潜水士」という単語を変えればいくらでも同じような「感動ドラマ」が作れる。  作家養成学校の教材用としては分かりやすい「教科書」ではあるかも知れないが、こんな形式化された演出パターンが見え見えのドラマで感動することは出来ない。
[地上波(字幕)] 4点(2005-07-14 16:32:52)
54.  新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生 《ネタバレ》 
未完成である事と難解なストーリーで、とかく批判される作品だが、やはり、この庵野監督の「演出の巧さ」は並ではないし、作中で提示される「謎」は多種多様な解釈に足るだけの「情報量」を十二分に備えている。その二点だけでも評価に値する作品。ただ、「謎を自分で積極的に解釈していくだけの余裕」や、宗教、心理学に対する「知的好奇心」が無いと、楽しめない作品である事も事実(ましてTVシリーズすら見てない人が理解出来ないからと言って否定するのは論外。シリーズ物の最終話だと知って見ているなら尚更。「分かりやすさ」が良い作品の条件のひとつではあるが、それは「絶対条件」ではないし、「面白い難解さ」というものもあるはず)。  特に今作は、未完成である事で、逆に完結編「まごころを君に」よりも素晴らしいシーンがある。ラストの量産機が空を舞うシーンである(完結編では、このシーンで「魂のルフラン」がかかる事は無い)。  アスカが光射す空を仰いだ時に挿入される「魂のルフラン」の歌声と共に舞うエヴァ量産機の美しさと不吉さ、その演出のインパクトは、他のアニメ作品や映画では味わった事がないもの。まさに鳥肌が立つ。この後に続く、目を覆いたくなるような凄惨な戦いの前の静謐な贖罪の儀式のようでもある。  事実、量産機は必ずしも「敵」という位置付けではなく、その歌詞「私に還りなさい 記憶をたどり 優しさと夢の水源(みなもと)へ」にあるように、人類の魂を救済する存在でもあり、まさにあの「天使」の如き演出に相応しいと言える。  このシーンを見るだけでも十分すぎるほどの価値がある。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2005-06-26 23:29:27)(良:2票)
55.  茶の味
何か新しい表現や演出を試みようとする意欲は認めるけど、まだ自己満足の域は脱していない。まるで「オレって変わり者だからさ~」と、自分で変人である事を強調したがる人間を見ているような気恥ずかしさがある。単なる変人の突飛な言動や映像のインパクトで驚かせている段階で止まっていて、そこにもっとヒネリや含みを持たせ、作品の中で不条理以上のものに昇華させる所まで行っていない。それに不条理と言うほど不条理な演出でもないし、非日常と言うにはそこで語られるドラマが日常に寄り過ぎている。  それにこの手の不条理な世界を描く事で、逆に「条理の意味」を見出そうとする方法論は、すでにダウンタウンの松本人志が色々とやってきた事で、それほど目新しいアプローチでもない。設定の理不尽さや笑いのレベルで言えば、やはり松本人志の方がはるかに上。  事実、狙った笑いもそれ程センスを感じるものではない。特に序盤の少年の額から電車が出てくるシーンが、いかにも「斬新な表現でしょ~?少年の心象を映像化したんですよ~」と言わんばかりで鼻につく。  また、そこを狙ったものとは言え、全体的にテンポがゆったりし過ぎていて、無駄に尺が長くなっている。ゆったり感とダラダラ感を混同している気がする。各エピソードにほとんど繋がりが無いのも、余計にまとまりに欠けた印象を与える。「なごみ系」なんてジャンルは、その言葉の響きとは裏腹に、生半可なやり方では表面的な笑いを取るだけで終わってしまいかねない難しいものだと思う。  結局、最終的にホロリとさせる、お涙ドラマに終着するというのも、その狙いが見えてちょっと冷める。
[DVD(字幕)] 4点(2005-06-25 17:24:57)(良:1票)
56.  Shall we ダンス?(1995) 《ネタバレ》 
今作における「社交ダンス」というのは、日常に疲れた平凡なサラリーマンが、自分の人生の「何か」を変えたいと思うための「材料」。  電車の中から見たダンス教室という非日常の世界に対する憧れは、平凡な日常からの逃避でありながら、ダンスを続ける過程で浮き彫りになる「現実」を否応無く見つめ、平凡である事は自分自身の問題である事に気付き、停滞していた自分の人生を内側から変えていく「きっかけ」として機能していく。  こういうストーリー展開はよくあるものの、邦画特有の泥臭さが、逆に感情移入しやすいテイストに昇華されている稀有な作品。  ただ、ラストが疑問。ダンスを通じて平凡な日常を生きる事の大切さに気付いたはずの主人公が、「憧れ=非日常」の象徴であるパーティ会場で、やはり「憧れの先生」と踊って終わると言うのは、この作品のテーマ性を最後の最後で無視しているような気がする。ここはパーティには参加せず、家で奥さんや娘さんにダンスを教えているという終わり方が相応しいのではないだろうか。
[地上波(字幕)] 5点(2005-06-25 15:28:57)
57.  いかレスラー 《ネタバレ》 
始めから期待はしてなかったけど、まさに思った通りの駄作。コメディとしても、スポ根としても、恋愛ドラマとしても、全てが中途半端。  ふざけているからダメと言うのではない。  単に「イカのレスラーがプロレスをやる」という発想の段階で止まっていて、この突飛なキャラ設定をまるで活かせていない徹底感の無さが問題なのだ。笑いにしても、アクション演出にしても、すべてにおいて底が浅い。  せっかくイカやタコに変身しているのに、どうしてその特長を活かした戦い方を演出しないのか(タコの八本の手での百烈拳みたいな必殺技をイカは十本の手で防ぐとか、イカスミとタコスミのかけ合いとか、保護色を使って身を隠すとかさあ…)。  そういう「イカならでは」の戦いを期待していたのに、やっている事はと言えば、ただ稚拙な作りの着ぐるみが迫力の無い「プロレスごっこ」をやっているだけ。着ぐるみゆえに、きちんとしたプロレスにすらなっていないという有様。  また、出てくる「海産物」も三種類だけだから、キャラの個性にもストーリー展開にも意外性やインパクトが無い。もっとショッカーの改造人間ばりに、他の動物(犬とか熊とか虎とか)に変身した敵キャラとのトーナメント戦とか、その動物にしか出来ない「必殺技」とか(「熊レスラーのベアハッグ」とか、「犬レスラーの噛み付き攻撃」とか、「蛇レスラーの締め付け攻撃」とか)、色々とやるべき「お約束」ってものがあるだろ!そうじゃなければ、なんのためにこんなキャラを持ってくるわけ?  この監督さんは、「キン肉マン」とか「タイガーマスク」くらい読んだ事ないのかね?よっぽど、こんな映画よりも奇抜で面白い怪人レスラーが出てくるぞ。  これだけ荒唐無稽なキャラ設定を持ってくる度胸がありながら、どうしてもっと娯楽アクションとして徹底できないのだろうか?  松本人志も「シネマ坊主」の中でこの映画に対して、「バカバカしいことをやるにしても、もっと真面目にやらないとダメ」と書いていたが、まさにその通り。  監督さんもシュールなコメディをやりたいなら、少しはお笑いを勉強してから出直して来い!
[DVD(字幕)] 0点(2005-06-22 20:42:10)
58.  首吊り気球/伊藤潤二恐怖Collection 《ネタバレ》 
伊藤潤ニのホラー短編集。  まあ、最初のニ作はどうでもいい。ただのありがちな凡作ホラーで、あえて語るような部分も無し。  問題は最後の「首吊り気球」!  いや~、伊藤潤二の真骨頂と言うか、実にワケの分からないパニックホラーコメディ。首吊りの輪っかを垂らした「人面気球」が人を襲うなんて、例えそういうアイデアを思いついても、実際に作品化しようとは思わないでしょう、ふつー。  自分の顔の気球を破裂させると自分も死ぬのに、気球は自分だけを襲ってくるというジレンマはなかなかの恐怖感を煽る。どこに連れて行かれるんだか。  最後も変に纏めたりせずに、世界の破滅へと拡大していく終わり方にしたのも正解。こんな設定で破綻しないとおかしいからね。ただ、それも20分程度の短編で、後にも先にも、これ一作だから許される事であるとは、ひと言付け加えておくけどw。  普段はこういうバカっぽい作品をあまり評価する事はしないんだけど、良くも悪くも、「リング」以降のホラーブームに出てきた、「恐怖とは何か」を見定める上での数ある「実験作」のひとつとして、語るだけの価値はある作品だと思う。そういう意味で5点献上。
[ビデオ(字幕)] 5点(2005-06-05 18:49:53)
59.  世界の中心で、愛をさけぶ 《ネタバレ》 
まさか世界の中心がエアーズロックとは…。そうか、世界のヘソだからか…って、なんでやねん。普通もっと「精神的な意味」で使わないか?つまり「世界の中心」とは、「誰にとっての」、そして「どう言う意味での」中心なのか?そこが大事なんじゃないの?「どうしてそこに行きたいのか?」。そこに拘る必然性というか、内的衝動が作中でまるで語られていない。ラストの散骨にしたって、そういう根拠が無いから、まるで「やっと故郷に帰ってきました」みたいなシーンになっていて不自然。  自分にたいした魅力もないのに、何故か学校一の美少女から言い寄って来られたりと、おっさんの妄想を具現化したような理想的な彼女像。その彼女を美しく魅力的に描けば描くほど、白血病で死ぬという「オチ」の悲しさが増大するとか、「ガラス越しのキス」とか、実に「安直ここに極まれリ」と言うしかない、泣かせるための設定が目白押し。今の若い人にすれば、こういうのが逆に新鮮なのかなあ?  ひたすら恋愛の「綺麗な部分」しか見てないような幼稚な恋愛観を「純愛」などと呼んで欲しくない。綺麗なまま死んでいるから、どんどん思い出は美化される一方で、その美化された分を差し引くどころか、割増している事にも気付いていない主人公の自己陶酔的な思い出巡りの旅につき合わされるのはウンザリ。  まさに主人公たちと同世代の私としては、ラジカセとか、ウォークマンとか、ラジオの深夜放送とか、80年代のギミックをこれ見よがしに並べ立てるだけで、当時の空気感が出せると思っている安易さもイヤ。また、この時代がレトロ感覚として描かれている事もショック(w。  まあ何にしても、こういう作品がベストセラーになってはいかんでしょう、マジで。「日本人の劣化」なんて事が言われているが、ここまで古典的少女漫画のようなベッタベタで分かりやすい、「お膳立てされた感動」じゃないと泣く事も出来ないほど、現代の日本人の感性は鈍磨してしまったのだろうか?これでベストセラーなら、もっと他にベストセラーに相応しい作品なんていくらでもあると思うけどなあ。なんでこれなの?メディア煽動の賜物?わしには分からんわ。   
[DVD(字幕)] 1点(2005-04-29 08:54:15)(良:1票)
60.  木更津キャッツアイ 日本シリーズ 《ネタバレ》 
テレビシリーズはまったくの未見。作品に対する基本的な知識ゼロの状態で見たので、何が言いたいのか、何がメインで見せたいのか、それ以前に誰が主人公かすらも分からない、ただの「不条理群像劇」としか思えなかった。個人的には笑いのセンスもまるで噛み合わないまま。  氣志團が出ている地点で、だいたいこの作品の嗜好性は理解できる。誤解を恐れずに言えば、何の「理念」も「矜持」も持たないままに、サブカルのエッセンスのみをあっさり取り入れてしまえる氣志團のような無節操な現代人的感覚は、そのまま今作の製作姿勢や方向性と見事なまでにシンクロしている(そういう意味では、これ以上無い人選なのかも知れないが…)。  そういう分析は置いておくとして、まともに人情(友情)ドラマをやるにはちょっと小恥ずかしいので、言い訳も兼ねて、こういうコメディ形式を取っているとも思われるけど、この手の作品に共通しているのは、やってる事が「中途半端」ってこと。コメディが嫌いな訳じゃなく、要するに、どっちつかずな「ヌルい作り」が個人的に嫌いなだけ。登場人物も無駄に多く、全体的に視点があちこちブレるので余計にドラマとしても中途半端な印象を受ける。  なんでもっとバカ映画ならバカ映画として徹底できないのかなあ。例えばラスト間際で怪獣ゴミンゴが出てくるのも、あそこまで無茶な展開をやっといて、結局、戦闘に突入することも無く、ただオカリナ吹いて終わりって…。怪獣映画のパロディだとしたら露骨すぎるし、盛り上げるべきラストでそれをやってしまうのはあまりにもセンスが無い。  それこそウッチャンが巨大化して、いつものジャッキー・チェンやブルース・リーのモノマネで戦うとか、もっと無茶苦茶やらないと。  まあ、そこがまさに「理念無きコメディ」ゆえなのだが、なんか煮え切らないなあ。
[地上波(字幕)] 1点(2005-04-20 19:02:19)
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