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タケノコさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 575
性別 男性
年齢 50歳
自己紹介 管理人さま、レビュアーのみなさま、いつもお世話になっております。

タケノコと申します。

みなさまのレビューをとても楽しみにしています。
( まるで映画のように、感動し、笑い、ときに泣きます )

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61.  やがて海へと届く 《ネタバレ》 
※ネタバレございます※ 予告編のなんたるミスリード。 青春風味のミステリー映画と思いきや、後半あたりから「3.11東日本大震災」のドキュメンタリータッチに様変わりするという、予想外の展開でした。 この展開を額面通りに受け取るなら、すみれ (浜辺美波) は自発的に失踪したのではなく、一人旅の途中で津波にのまれた、ということになります。 それなのに、この映画には、死んだはずのすみれがすぐそこにいるような、不思議な感覚が終始つきまといます。真奈 (岸井ゆきの) とすみれの出会い、入学から飲み会、そして引越しまで、同じ場面の "回想" が別の視点で二回繰り返されました。一回目は、真奈による回想です。ならば二回目は、すみれによる回想になります。時系列的にヘンですよね。もう彼女はこの世にいないのに。最後の方で、二人が口づけしなかったのはなぜでしょう? 生と死の世界の住人同士は触れ合うことができないからです。(「ゴースト/ニューヨークの幻」と同じです) 「私たちには世界の片面しか見えてないと思うんだよね」 この言葉の意味はもうお分かりでしょう。 "世界の片面" とは、生きている者 (側) の世界のこと。つまり本作は、死後の世界 (の存在) を肯定した、極めてスピリチュアルな映画ということです。しかし、この映画には我々を怖がらせよう、という意図はなさそうです。大切な人を失って悲しみに暮れる人たちに、「体はなくなったけど、まだそこにいるよ」と優しく伝えようとする映画だと思えます。 この題材にして、少女二人の友情とも恋心とも受け取れるような、リリカルなタッチで描いたこと、アニメーションの挿入や音楽のセンスなど、この監督の感性は好きでした。 最後に余談ですが、浜辺美波と書いて、浜辺の美しい波、、とても本作のストーリーに共鳴しているような気がしますが、これは偶然のキャスティングでしょうか?
[映画館(邦画)] 7点(2022-04-10 16:43:51)
62.  かそけきサンカヨウ
かそけき、とは古語の "幽けし" のことで、淡い、薄いといった意味なそう。サンカヨウは、白くて水に触れると花びらが透明になるという、珍しい植物。目立たないけど個性的、とか、静かなる自己主張、そういう隠喩として、また家族における「陽」の存在の例えとしても、うまい題名と思えます。また、志田彩良さんの透明感ある雰囲気と、淡くて薄い映像美の在り方も、本作のテーマをよく支えているように感じました。 ストーリーとしては、どこかで観たような家族のお話でしたが、終始居心地よく、観た後は優しい気持ちになれる、、それだけでよかった気がします。「お母さん、て呼んでもいい?」には、涙涙・・。 私にとって、かつての今泉監督と言えば (笑える) 恋愛映画の職人でありましたが、近年は家族ドラマを撮ることが多くなりました。しかし、本作の陽と陸くんの恋模様からして、「愛がなんだ」の今泉監督が時折顔を出すあたりは、まるでサンカヨウのごとく自己主張とお見受けいたします。これからも、監督を支持し、新作を心待ちにしています。 そうそう、自分史上一番古い記憶、これは書かねばなりません。時は1976年頃、当時住んでいた家の前の道路で (袋小路なので車は通らない) 、幼い私と遊んでくれた近所のおばちゃんたちの姿ばかりがボンヤリと浮かんできます。なぜか、母の記憶があまりなくて (笑) ではでは、これからレビューを書かれるみなさまの、自分史上一番古い記憶、楽しみにお待ちしております。
[インターネット(邦画)] 8点(2022-04-03 12:24:40)(良:1票)
63.  ペパーミント・キャンディー 《ネタバレ》 
※ネタバレございます※ まず、主演のキム・ヨンホという男が冒頭で自殺する、という、とんでもないオープニングであり、さらに時間を逆行して彼の過去を描いていく、、という、またトンデモナイ構成となっております。 彼は最終的に自殺するワケですから、とにかくツイてない男で、どの過去にも必ず「不幸」があるんです。人生の不幸③⇒不幸②⇒不幸①⇒不幸になる前、、こんな感じで、不幸の地雷を踏む前に物語 (時代) が戻っていくワケですから、彼はただ若返るだけではなく、精力みなぎり希望に満ち溢れ生き生きと蘇ってゆきます。この感覚こそ、今までに例を見ない、新感覚だろう。 やがて物語は、見覚えのある、あの風景の中で、愛しい女性に花を摘む彼の姿にたどり着く。なるほど、だからこの場所だったわけだ。そして、彼の目の前にある (等身大の) 幸せ、それは彼の人生にとって、最も美しく幸福な瞬間であった、、と私たちは思い知らされることになる。同時に、これが時系列ならば、何気ない一場面に過ぎなかっただろうし、そういう見せ方のうまさ、をつくづく感じさせます。 これは誠実な青年が国家権力とその体制下に人格を矯正させられて、ついには砕け散った物語であり、国という体制批判の映画ではあると思う。しかし、私は韓国人ではないので、感想はただ一つ。 この映画は「幸せ」の見せ方が秀逸だった。 そのたった一言に尽きる。 このストーリーにして、自分の目の前の世界 (人生) が尊く美しく見えてくるから、不思議な映画だと思う。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-03-28 23:15:32)(良:1票)
64.  ドライブ・マイ・カー 《ネタバレ》 
村上春樹氏の原作は読んでおりませんが、本作が各国の賞レースを賑わせているのは、まずは (日本人として) 喜ばしいこと。しかし、それはさておいても、率直に言って好きな映画でした。 ウィスキーとタバコの煙と、赤い車から漂うレトロ感。この映画のさりげなく懐古趣味なところ、良かったと思う。 ストーリーとしては、現実と妄想の狭間を漂う家福 (西島秀俊) が中心である前半はやや退屈ですが、存在感ある渡利みさき (三浦透子) の登場によって、ドラマが大きく動き出す。 家福とみさき、それぞれ苦しさや喪失感を抱えて、その重さを抱えきれずにそれでも生きていて。そんな二人による、人生のつかの間の「並走」。最後の二人の抱擁は、友情とも愛情とも違う、と思う。一人の人と人として、お互いに今まで本当にお疲れ様、、そしてこれからの人生の健闘を祈る、、。そういう含みのある、ひとまず人生の「ノーサイド」であり、ここが二人の長い旅路の分岐点 (別れ) に見えました。 思えば、映画全体に漂う「死」の重くるしさを緩和するように、海岸線沿いを走る赤い車のフォトジェニックな存在感がありました。その姿はいつでも軽快で、そして洒脱だった。 題名からして人生を車やドライブに例える含みはあると思うけど、私はただ映画の広告塔やイメージとして、この赤い車は大正解だったな、と。
[インターネット(邦画)] 8点(2022-03-27 20:24:05)
65.  がじまる食堂の恋
てっきり、グルメ系映画と思っていたのですが、、。単なるロケーションなのね、がじまる食堂。でも、一応「食堂」が舞台ではあるのだから、ご飯をもっと美味しそうに映そうよ、出演者にちゃんと料理させようよ、、そう思ってしまいます、はい。 元カレ元カノ含む男女四人が織りなす恋愛ストーリーで、意外な展開ではあったけど、、なんだか、みなさん恋に恋してると言うか、恋愛感覚がずれてると言うか、、この無茶苦茶な展開はアリなの?(笑) 波瑠さんはかわいいし、好きな女優さんですが、映画はハズレが多いかも。(ごめんね) ここら辺でそろそろ、決定的な代表作が一本ほしいかも。(もう一回ゴメンね)
[インターネット(邦画)] 4点(2022-03-22 22:23:39)(良:1票)
66.  くちびるに歌を 《ネタバレ》 
まず、舞台である五島列島の美しさに、否応なしに惹き込まれました。海に港に坂道に教会・・。どこもかしこも、実に映画映えするロケーションばかりでございました。 そして、女王様のようにお高くとまってるガッキーには、むしろいつもよりドキドキしたし (笑) 、道徳の教科書のように正しく、カルピスのCMにでも出てきそうな爽やかな生徒たちも、皆よかった。 もちろん、本作のテーマでもある、彼らの歌も素晴らしかった。序盤の「マイバラード」からして、すでに心をつかまれたというか、、それがまた最後に待ち構えていて、その大合唱の圧巻に私も心燃えました、、。 柏木先生の言葉、「ここにソプラノがいるね。アルトもいて。例のやつ、するしかないね」←これ、なんか好きでした。 「冷蔵庫にジャガイモがいるね。たまねぎもいて。にんじんもいて。カレーライス、するしかないね」←私はいつもこう (笑) ラストは見ての通り、「船出」ですね。それは生徒一人一人、そして柏木ユリにとっての、新たな人生の旅立ちも意味します。 もちろん、新たな旅立ちを戸惑うあなたの背中を力強く押してくれる映画でもある。 3月~4月あたりの、別れと出会いの季節にまた観たくなる映画です。
[映画館(邦画)] 9点(2022-03-15 22:36:23)(良:1票)
67.  弥生、三月 君を愛した30年 《ネタバレ》 
始まってすぐ、黒板に病気を落書きされたサクラ (杉咲花) を、「これ書いたの、誰よ!!」と弥生 (波瑠) がただ一人でかばいます。こんな感じで冒頭から激しくドラマが動きますが、全く感動できません。なぜなら、二人の絆や親友としての歴史を、この映画が描いていないからです。 結局は、そこが最後まで尾を引いたままで、あまり (映画に) 入っていけなかった、というのが正直な感想。 また個人的に、弥生と山田くんが浮気した件、あれがどうしても軽率な過ちとして受け止められない。誠実な歯科医の夫を裏切って、彼は無念のまま大震災でお亡くなりになりましたから。しかし、ラストを見る限りでは、弥生は既に彼のことなど忘れてしまって、すっかり幸せそうだ。 弥生の3月、サクラは満開、そして頭はお花畑、、ってところか。
[インターネット(邦画)] 3点(2022-03-15 22:00:23)
68.  きみはいい子 《ネタバレ》 
モンスターペアレント、幼児虐待と育児放棄(ぎみ)、認知症、、心が痛くなるようなエピソードばかりを集めた、まるで不幸の見本市のような映画でした。 それでも、最後は救われたような気持ちになるのは、力の弱い者同士、助け合って生きていこう、というメッセージに共感できるから。孤独な認知症の老人と知的障害の少年が寄り添う姿、それをこの映画は「惨状」ではなく「希望」として描いているから。 おそらく、この映画は不幸を「個人」の責任ではなくて、介護や保護を支援するべき社会全体の問題として提起しています。物語を俯瞰的に観れば、教育や生活に内在する問題に真剣に目をむけない学校や自治体があり、さらにその上に国がある、、。そういう、暗に体制批判の物語、ではありませんかな。 はるか上流から流れ着いた「責任」が社会の底辺で行き場を無くして渦を巻き、その底辺では、責任を背負わされ、難しい問題に向き合いながらも、支え合い、ひっそりと生きていこうとする人たちの姿がある。 この映画は、その姿に優しく光を当てています。
[DVD(邦画)] 8点(2022-02-23 22:41:40)
69.  今日も嫌がらせ弁当 《ネタバレ》 
お弁当の映画と言えば、最近、「461個のおべんとう」を観ましたが、設定がよく似ております。こちらは、シングルマザーとその娘。あちら (461個) は、シングルファザーとその息子。娘 (息子) のために、高校3年間、毎日お弁当を作る、というところまで同じ。はい、あちら (461個) のネタバレになるので、この話題はここまで。 ストーリーとしては、もう展開が読めるのですが (笑) 、それでもよい映画だったと思えます。全体的に、幼稚な笑い (演出) が多い感じですが、それは小さいお子さんでも楽しめるよう配慮しているから、、私はそう思うことにして、寛大な気持ちで観させていただきました。 しかし、改めて思ったのですが、お弁当って、関係が破綻しかけた親子たちの、「秘密兵器」になりえますね。例え一方的にでも、時に嫌がらせに思われても、毎日必ず愛情を伝えることができるから。 納得がいかなかったのは、和太鼓のお兄チャンのエピソード。その気もないのに、さすがにあれは思わせぶりすぎやろ (笑)
[インターネット(邦画)] 6点(2022-02-16 18:22:01)
70.  ライフ・オン・ザ・ロングボード 2ndステージ
主演は吉沢悠さんと言いまして、「孤高のメス 」や「種まく旅人~みのりの茶~」など、脇役ながらイケメンな熱血漢ぶりが印象に残っておりました。なので心に誓って、馬場ふみかさんのビキニ姿に食指が動いたわけではありません。(これホント、何も知らずに観始めてそのナイスバディに目を剥いた私です) ストーリーの設定は「ライフ・オン・ザ・ロングボード」(2005年) の続編ということですが、、前作を観ていない方でも楽しめる内容となっています。そのストーリーはなんてことない感じですが、(スミマセン!) 本作最大の見どころは、やはり「サーフィン」の躍動感。サーファーたち、ライディングと波しぶき、、空撮や望遠レンズを縦横無尽に駆使して撮らえたその映像は大迫力でございました。あと、日焼けした肉体美の吉沢悠さんが本当に「一流サーファー」に見える、この説得力も大きいでしょう。(実際、趣味としてされているようです) パドリング → 波待ち → テイクオフ は吉沢さんご本人によるもので、ライディングはスタント (プロサーファー) も使いつつうまく編集していて、ここでもやはり撮影 (カメラワーク) の力が素晴らしい。 撮影部隊こそ、本作のMVPと言えるかもしれません。
[インターネット(邦画)] 6点(2022-02-11 17:36:41)
71.  まく子 《ネタバレ》 
冒頭、サトシ (山崎光) が走り出すと目の前に牧歌的な風景が広がりを見せ、その後に一転してまるで坂と階段の迷路に迷い込むように、彼は温泉街へと駆け抜けていく、、。 あっという間に、引き込まれてしまった。この導入部の時点で既に、これは大好きな映画だ、と確信した。 そしてうれしいことに、「笑い」のセンスが私の感性に近い。照れ隠しするように、あたふたと先を急ぐサトシと、そのすぐ後ろをヒタヒタとつけ回す無表情なコズエ (新音) の姿。のどかな田園風景の中に、これが実にシュールな光景で、可笑しくて仕方がなかった。 この映画の面白いのは、彼女は「宇宙人」という大胆な設定でありながら、少年と少女による、根は実にシンプルな青春映画であろうとするところ。だから本作の「SF」とは "青春ファンタジー" と考えた方がいいかもしれない。そして、坂と階段の街、転校生、花火、、その設定の多くは、かつての大林宣彦監督を思い出さずにいられない映画でした。 もう一つ、学校の描写について言うなら、生徒たちの顔立ちはみな平均的で、秀才もいなければ劣等生もなく、いじめっ子もいじめられっ子もいない、という、いわゆる「ヒエラルキー」を生まない、学校という名の理想郷のようなところがあり、そういう描き方もまさに大林監督が好んでいたものでした。(あ、コズエは美人だけど例外ね、だって宇宙人だから笑) その、コズエとの別れは、やはりサトシにとっての一つの青春の終わりであり、大人になるための通過儀礼であったと思う。 君は、大人なんかキライだ、「大人は判ってくれない」だったと思うけど、君もいつしか、「子どもは判ってくれない」になる日が必ず来る。 その時こそ、本当に君という「青春」にサヨウナラだ。
[インターネット(邦画)] 9点(2022-02-09 20:48:28)(良:1票)
72.  騙し絵の牙 《ネタバレ》 
※ネタバレございます※ レンタル中、二日連続で観ました。いやあ これは面白い。 原作含めて、大泉洋へのあて書き、というPRの時点からミスリードは始まっています。いかにも策士たる彼が主演ということ、表題も全部ひっくるめて「騙し」を匂わせて、でも実はテーマは騙しではない、という「騙し」の映画ですよね。 とある大手出版社の覇権争いの果てに、まさかの平社員? よもやの高野恵 (松岡茉優) が、全ての曲者たちを出し抜いちゃった、という爽快な結末。彼女には、彼らのような権力もなく、おそらく派閥に関心もなく、そして出世に対する策や野心もなかった。(と、思ってる) その代わり彼女には、誰にも負けない「本」に対する愛情と、出版という仕事に対する情熱があった。結局は、あるべき正しい「心」に勝利の女神が微笑んだ、という、根っこはシンプルな「サクセスストーリー」ということです。 脚本は完璧に近いが、、一つだけ。伊庭惟高 (中村倫也) は、アメリカで大きな仕事をしてきたわけじゃないですか? であれば、帰還した彼が東松 (佐藤浩市) に言い放った台詞は、「英語」にしたらなお面白かった気がします。一瞬、キョトンとする東松に向けて、もう一度日本語で言い直す、、この方がより刺激的だったと思う。もし、この脚本に「エンピツを入れる」ことができたなら、私がお願いしたいのはここだけかな (笑)
[インターネット(邦画)] 8点(2022-02-02 21:53:59)(良:2票)
73.  ライフ・オン・ザ・ロングボード 《ネタバレ》 
あの名脇役の大杉漣さんが、主演で、しかもサーフィン映画にご出演されていたとは。 ストーリーとしては、定年退職から始まる、中年男性の再生物語。私自身も年齢を考えれば、明日は我が身、のお話だし、色々と考えさせられる内容ではありました。 そして、種子島の海 (風景) とか、若い頃によく聴いた「ザ・ビーチ・ボーイズ」の名曲の数々、そこはよかったです。 ただ残念なのは、肝心のサーフィンの描写です。稲村ジェーン、、じゃなくて、ポセイドンですか。やっとこさ、ボードに立ったばかりの米倉さんが、こういう大波にライドできるとは到底思えません。「彼が普通にサーフィンできるようになった」 彼のこれからの人生にとっても、この映画にとっても、これだけで十分だったのでは? 私から言わせてもらえば、ポセイドンの存在自体、まるっと不要です。むしろ、映画を陳腐にしています。 以下、全然ストーリーに関係ない余談。役の中で、小栗旬 (含む若手数名) が重鎮の大杉漣さんに散々タメ語で、その逆に大杉さんは彼らに敬語というお話。カメラ回ってないところで気まずいだろうな、とか、でも大杉さんいい人だから「役作り」でそのまま敬語なのかな? とか、まさか小栗旬はちゃんと敬語使っとるやろな? とか。そういう舞台裏を想像して、一人でニヤニヤしておりました (笑)
[インターネット(邦画)] 5点(2022-01-30 16:09:34)
74.  海すずめ 《ネタバレ》 
「宇和島伊達400年祭」に、愛媛県が推進する観光資源としての「自転車」がフォーカスされており、ずぶずぶの「観光PR」映画です。あっ、いい意味で言ってます (笑) ちなみに、舞台である宇和島市からは少し離れますが、尾道と今治を海峡で結ぶ「しまなみ海道」は自転車乗りの聖地なそう。一度、尾道を訪れたことがございますが、これからまさに海を渡ろうとする自転車乗りがわんさかおりました。 しかし、観光PR映画でありながら、なぜか「食」にまつわる場面は登場しません。地元の名物とか、海の幸、見たかった気はします。 登場人物については、佐生雪のヘンテコリン感がよくて、登場が毎回楽しみでした (^w^) そして、岡田奈々さんですね。スクールウォーズの時から変わらずキレイです。 ストーリーとしては、いくつもの「和解」がテーマとなっています。雀ちゃんと父。自転車課の若い三人衆と課長さん。そして、トメさんと戦火に消えた若者は、何十年もの "わだかまり" が解消されるという、時間を感じさせるエピソードであり、本作のテーマにも合致しているように思えます。 「全てのエピソードに、伊達400年祭の着物と自転車が絡んでくるように」 ← これは映画化にあたり、お殿様の御達し、、じゃなくて、宇和島市観光課からの要件定義だったと思いますが、脚本兼監督の大森研一氏はその無理難題に見事応えてみせた、と言えよう (笑)
[インターネット(邦画)] 6点(2022-01-26 23:48:31)(良:1票)
75.  深呼吸の必要 《ネタバレ》 
沖縄の離島に集結したキビ刈り隊の面々。 主人公のひなみ (香里奈) は明るく社交的で協調性があり、優等生の学級委員タイプだ。だから私は彼女には興味が湧かない。 対象的に、他はどう見ても過去に「訳あり」な感じで、波乱の予感に期待は膨らむ。 すると意外にも、大ベテランの田所さん (大森南朋) が、空気読めない発言を連発して彼らを挑発しまくり、隊の雰囲気を乱していきます。 そしていよいよ、キビ刈りです。優等生同士 (ひなみと池永) 、問題児同士 (西村と川野) 、をペアにするという、意図不明な田所さんの選択もあり、思うように仕事は捗りません。 お楽しみのBBQでは西村と一触即発し、そして、ついには嵐の豪雨の中、車で家を飛び出し、大クラッシュ!!という、、。 一言だけ言わせてほしい。田所さん、、もしかして、足、引っ張ってる?? その田所さん (しつこい) 、これからも、長野のりんご、千葉の落花生、北海道のジャガイモに、日本全国一年中飛び回り、大忙しということだ。いや、彼がいるから忙しいのかもしれない (笑) そんな彼に、「もうケガするなよ、定職就けよ、住民税払えよ」と私は最後にエールを送ろう。
[DVD(邦画)] 8点(2022-01-21 17:40:53)
76.  世界は今日から君のもの 《ネタバレ》 
真実 (門脇麦) は思った通りの不思議ちゃんでしたが、お父さん (マキタさん) も天然ぎみで少しピントが外れてるのが笑えます。出だしの二人のやり取りからして、かみ合っているようでかみ合っていない感じで、ニヤニヤしてしまう。 本作は、彼女の引きこもりやコミュ障をテーマとはしているけど、この映画ではそれを障害ではなく「個性」と言っています。全体的に脱力系な空気が漂っていますが、それは彼女の目線で見た世界がそうだから。彼女はその世界にいるだけで充分に幸せなのに、家族や社会がそれを許しません。彼女は戸惑う。でも「ゲーム」(のバグ探し) や「サバゲー」は想像世界の疑似体験 (のようなもの) であり、つまり彼女からすれば、これから一般社会で生きていくための予行練習。そして、彼女はそこで生き抜くための「イラスト」という強力な武器を既に持っていた、、というお話し。 障害や個と社会のコミュニケーション不全、というテーマではありますが、彼女が「殻」を破り、一般社会というバグだらけの世界に踏み出すまでの疑似RPGとして描いているのが、本作が斬新で面白いところ。 もちろん、これを観ている (彼女とよく似た) あなたにとっても、これは真実 (しんじつ) のストーリーになりえるかもしれません。
[インターネット(邦画)] 6点(2022-01-20 21:21:05)
77.  ねこにみかん 《ネタバレ》 
主演:黒川芽以。舞台:和歌山県有田川町。(みかんの名産地) それ以外の予備知識なしで鑑賞。 黒川芽以演じる真知子が、彼氏の実家 (みかん農家) に嫁入りする → 落ち目の「みかん畑」を立て直して大成功 → はっぴいえんど。・・こんな感じと思っていたが、少し事情が違ってた。 まさかの変態家族、、じゃなくて、まさかまさかの一夫多妻制家族のお話しで。思った通り、その家族には多くの偏見もあるし、その暮らしは順風満帆とはいきません。 しかし言ってしまえば、親たちの方はこの家族の形を望んだわけだし、大変なのは「親たちの生き方」を背負わされる子供たちですよね。もちろん、子供たちからすれば、まだ一人立ちなんてできるわけないから、かろうじて踏みとどまっている家族と思えます。 さも一件落着といった終わり方でしたが、やはり真知子と父親の物別れが暗い影を落としています。これって、「一夫多妻制家族」のインパクトばかりが大きい話だけど、家族の生き方 (在り方) について、いつだって親たちに主導権があることに一石を投じた物語、ではありませんかな。 私は、真知子も、父親も、どちらにも非はなく、むしろ、お互いの生き方を尊重した前向きな別れであるとさえ思えました。
[インターネット(邦画)] 6点(2022-01-14 08:12:34)(良:2票)
78.  のんちゃんのり弁 《ネタバレ》 
全体的に、意表をつく展開が面白かったと思う。 しかし、「お弁当」の映画としては、ちょっと期待ハズレでした。なぜなら、彼女が作るお弁当がどこに行っても絶賛の嵐で、あまりにもとんとん拍子にストーリーが進んでいくから。岸部一徳さんが彼女に一喝しましたが、そこは彼女の仕事に対する「考え方」についてのこと。娘に持たせるだけのお弁当、そこから「商品」としてのお弁当になるためには、ダメ出しされたり、多くの苦労やアイデアがあるべきですがそれはあまり見えなくて、独身女性の自立と仕事とお金、というテーマに特化した内容になっていました。 もちろん、彼女が料理をする、走る、泣く、ケンカする、、彼女の魅力が満載ではあるので、「小西真奈美」の映画としてはよかったと思うけど。 話変わって、小西真奈美さんの映画恋愛遍歴。 「blue」⇒ 村上淳 (既婚者) と不倫の関係。 「東京公園」⇒ 三浦春馬 (義理の弟) に恋心を抱くが、それは許されぬ恋・・。 「ミッドナイト・バス」⇒ 原田泰造 (バツイチ子持ち) と恋愛中だが、悩める彼と元妻と三角関係。 「のんちゃんのり弁」⇒ 岡田義徳とは離婚前提で村上淳と現在進行形という、ちょっとした三角関係。  小西真奈美さん、、たまには普通の恋をしませんか?(笑)
[インターネット(邦画)] 6点(2022-01-09 17:03:10)
79.  種まく旅人〜みのりの茶〜 《ネタバレ》 
本筋である「お茶畑」サクセスストーリーの裏で、いくつかの興味をちらつかせることによって、最後まで客をうまく惹きつけているのが本作の面白いところ。 ①金ちゃん (陣内孝則) と木村 (吉沢悠) のうち、みのり (田中麗奈) のハートを射止めるのはどちらなのか? しかし、金ちゃんはみのりどころか何の見返りも求めずに、ただお茶畑の繁栄を見届けて去っていくという、まるで西部劇のC・イーストウッドのように高潔なお方であった。 まだある。 ②みのりは、いつになったら金ちゃんの正体 (農林水産省) を知るのか? ③木村は、いつになったら局長 (金ちゃんだけど) に会えるのか? (ニアミス続きすぎやろ笑) とうとう最後までじらしたあげく、、彼が農林水産省の閣僚として二人の前に参上する表彰式が最高だ。この場面には、驚きと笑いがあり、爽快感があり、そして何より、目線だけで言葉以上の会話を交わした二人の姿に胸が熱くなる。 以下余談。 陣内孝則さんは久しぶりに観たが、改めてよい俳優だと感じた。 田中麗奈ちゃんは「なっちゃん」らしく「ミカン畑」で勝負してほしかったが、大人になった今、茶畑のみっちゃんでも悪くはなかろう。
[インターネット(邦画)] 8点(2022-01-08 18:13:52)
80.  SUNNY 強い気持ち・強い愛 《ネタバレ》 
韓国版「サニー」が大好き!! なので、どうしても比べてしまうけど、、90年代のコギャルブームや音楽をフィーチャーしたミュージカル仕立てに確変したり、そこは面白かったと思う。監督だって、個性を主張してナンボのもんだし。 そこよりもむしろ、「人」の差が映画の出来を左右したように思います。キャスティング、と言った方がいいだろうか。韓国版は女優陣、特に青春編の主要な三人、ナミ、チュナ、スジの存在感がとにかく凄かった、、。その上、現在と過去を演じた女優同士、顔立ち (とイメージ) が近いので、現在と過去を行ったり来たりしても、観ていて全く違和感がなかった。(この構成ならば、それはかなり重要なはずです) 例えば、シム・ウンギョン → ユ・ホジョン、似てません? でこちらは、広瀬すず → 篠原涼子?? っていう。そもそも、篠原涼子って、そこでも小室ファミリー? って感じはするけど。 ちょっと脱線しましたが、90年代後半に20代だった私にとって、懐かしく、くすぐったい映画ではありました。確かに、あの頃のコギャルたちは渋谷から日本を席巻しそうな勢いがありました (笑) しかし今思えば異様な光景でしたねぇ、金髪とルーズソックスで溢れる渋谷センター街、、。彼女たちとは住む「世界」が違ったのでよく知らなかったけど、今回は中から覗かせていただいて、25年後の今、貴重な (日本史の) お勉強ができました、はい。 全体的には、冒頭でも書いた通り、音楽や文化をフィーチャーしすぎるあまりに、その分、映画の本質である友情とか、「結束力」とか、ちょっと薄味だった気がします。
[インターネット(邦画)] 6点(2022-01-02 17:13:29)
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