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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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861.  新・悪名 《ネタバレ》 
「悪名」シリーズ第3作。前作のラストで戦争に行ってしまった朝吉(勝新太郎)が復員して八尾に帰ってくるところから始まっている。前作のラストでは戦死を予感させる終わり方だっただけに多少強引さも感じるが、1作目や2作目とは別物と割り切れば許せてしまう。田宮二郎も役柄を変えて再登場するが、双子の弟という設定なので不自然さがないのがいい。茶川一郎演じるオカマの登場など前2作と比べてコミカルなシーンが増えていて娯楽性が強くなっているのもこれはこれで良かった。勝新といえば座頭市のイメージが強すぎてなかなかこの「悪名」シリーズの本作以降の作品を見る気が起きずにいた(マキノ雅弘監督による「悪名一番勝負」だけは見ているが。)が、朝吉には座頭市とはまた違う魅力があるし、英語交じりの言葉を話す清次を演じる田宮二郎もほかの出演作では見せないようなコミカルな一面を見せていて新鮮だった。話としても勧善懲悪もので安心して見ていられる水準作といったところ。前作で結ばれた朝吉とお絹(中村玉緒)が別れてしまう展開は少しさびしいが、演じた二人は当時新婚ホヤホヤだったころで、それを考えるとよくこの脚本で二人とも出演OKしたなと思えてくるのだが、実生活では新婚夫婦の二人が映画の役柄上では別れる展開というのも本作の見どころのひとつなのかもしれない。タイトルは「新・悪名」だが、前作の続きでありながらタイトルどおり新しい展開を見せているところも面白かった。
[DVD(邦画)] 7点(2013-05-03 13:33:12)
862.  緋牡丹博徒 仁義通します 《ネタバレ》 
「緋牡丹博徒」シリーズ最終作。一作目から脚本に参加していた鈴木則文監督が参加しておらず、今回の監督である齋藤武市監督も外部からのシリーズ初参加ということで、いささか不安な面はあったが、ラスト作らしい盛り上がりを見せていて面白く、そんな不安は一気に吹き飛んだ。これまでもこのシリーズにお竜の周辺にいる登場人物のひとりとして何度か登場し、「鉄火場列伝」ではとくに印象に残る役回りを演じていた待田京介が今回もお竜の仲間のヤクザ役と思わせておいて、敵側のヤクザに寝返るというのは捻った展開で面白かったし、クライマックスの殴り込みも異常なほどに盛り上がっていて見ごたえじゅうぶん。(若山富三郎演じる熊寅が殴り込みに参加するのってこれが初めてのような気がする。)その中でお竜を殺そうとした待田京介の刃が一転して自分の仲間に向けられるあたりは分かっていてもグッとくるものがあるし、ここらへんがこの後の実録ヤクザ映画とは違い、まさに任侠映画らしいところ。片岡千恵蔵(時代劇以外で見るのは初めてなので、初めて登場したときは一瞬、誰だか分からなかったが。)はラストシーンでさすがの貫ろくでお竜をねぎらう。このシーンがお竜とそれを演じた藤純子へのねぎらいのように見えるのはおそらくそう見えるよう意図的に演出しているのかもしれない。最初のほうの菅原文太と松方弘樹の会話は見ていてつい「仁義なき戦い」の一幕のように思えたが、「仁義なき戦い」のシリーズはこの翌年の開始。偶然かもしれないが、なにやら藤純子の引退とともに勧善懲悪の任侠映画も終焉を迎えてしまったように感じられるのが少し興味深い。これでこのシリーズすべて見終わったわけだが、どの作品も水準が高く、娯楽性にも富んでいて面白いシリーズだったと思うし、富司純子としてしか馴染みのなかった藤純子の魅力に改めて気づかされたシリーズでもあった。そんな藤純子とお竜さんに心からありがとうと言いたい。
[DVD(邦画)] 8点(2013-04-24 18:01:21)
863.  緋牡丹博徒 お命戴きます 《ネタバレ》 
シリーズ第7作。今回は冒頭にいつもの主題歌が流れないので、このシリーズとしてはちょっと異色なオープニングだ。前作「お竜参上」に引き続いて加藤泰監督が登板しているが、さすがに3本目ともなると平凡な印象で、どちらかといえばオーソドックスな仕上がり。公害問題を絡めているのは実際に公害が社会問題化していた時代背景を取り入れた結果だと思う。同じ年に東宝も公害問題をテーマにしたゴジラ映画「ゴジラ対ヘドラ」を製作しているが、本作は公害問題はあくまで背景にすぎず、シリーズ作品として見た場合、さしたる違和感もないのだが、なにか中途半端に当時の社会問題を取り入れてしまった感があり、そこがちょっと残念。先にも書いたように加藤監督のほかの2本と比べて平凡な出来ではあるのだが、殺された鶴田浩二の遺体を目の前に組の者たちが泣き崩れるシーンの長回しや、そのシーンの最後で突然始まるお竜の独白のシーンは加藤監督らしいこだわりが見え、印象に残る。お竜が陸軍大臣と会うシーンは、陸軍大臣のキャラクターがテンション高くて思わず笑ってしまった。クライマックスの立ち回りの場所が鶴田浩二の初七日法要の場というのもある意味強烈だが、喪服姿で啖呵を切り、立ち回りを演じるお竜のかっこいいこと。やはりこのシリーズを見るたびに思うが、お竜というのは藤純子いちばんのはまり役で、彼女以外のお竜は考えられない。鶴田浩二の幼い息子との交流はもう少しドラマを持たせたほうが良かった気がするが、それでも二人が抱き合うシーンはとても感動的でまさに名場面と言っていいくらい。たとえ凡作であっても印象に残るシーンやセリフがあるだけで見て良かったと思えるから映画というのは不思議だ。好きなシリーズなので次回が最後の作品になるのがちょっと惜しい気がする。
[DVD(邦画)] 7点(2013-04-16 14:28:21)
864.  緋牡丹博徒 お竜参上 《ネタバレ》 
シリーズ第6作。今回は「花札勝負」を手がけた加藤泰監督が再登板し、ストーリー的にも「花札勝負」の続編的内容となっているが、なんといっても加藤監督の映像美学が冴えまくる映画になっていて、全篇にわたって美しい映像が多く、中でも雪の降り積もる橋の上でのお竜(藤純子)と青山(菅原文太)のシーンはこれでもかというくらいに美しく、もはやこれは任侠映画を超えて芸術的な感じさえするし、このシーンだけでこの映画が只者ではないことが伝わってくる。ほかには、お竜が探し求めていた娘・君子と再会するシーンも普通ならカットを割ってしまうであろうところを長回しで捉えており、あざとさがなく逆に印象的な名場面となっていて、いずれにせよ最近の映画にはない質の高さを感じることができる。君子と島の銀次との恋もスパイスとして効いている。「一宿一飯」では凄みのある悪役として登場しながら、ラストの殴り込みでいいところもなくあっという間に倒された菅原文太が今回はお竜の味方となる流れ者を演じているが、その描き方もよく、ラストシーンも印象的だ。山下耕作監督の一作目の美しさも印象に残っているが、今回はそれ以上に美しさという点では秀でていて、映画としての質の高さも相まってシリーズ最高傑作との呼び声が高いというのも納得できる完成度の高い作品で、もちろん個人的にも今まで見たこのシリーズの中ではいちばんの傑作だと思う。あえて難を言えば熊虎(若山富三郎)の登場が唐突で、しかもその登場にややムリヤリ感があることぐらいだろうか。
[DVD(邦画)] 8点(2013-04-14 19:49:34)(良:1票)
865.  緋牡丹博徒 鉄火場列伝 《ネタバレ》 
久しぶりにこのシリーズ見たけどやっぱり面白い。相変わらず藤純子演じるお竜は強さと優しさを兼ね備えていて、美しく、それでいてかっこいいし、やはりこの役は藤純子だからこそここまで魅力的なのだとあらためて思うし、この「緋牡丹博徒」がシリーズとして続いた理由の一つもそこにあるのではないかと思う。さらに今回でいえば待田京介がなんといってもよく、今までこのシリーズを含め何度か見た俳優だが、あまり意識して見ていなかったせいか、ここまでかっこよく、そして印象に残るというのははじめてかもしれない。鶴田浩二と血のつながりのない幼い娘のエピソードはこの前見た「関の弥太ッぺ」を彷彿とさせている(探していた女が死んでいたと分かるシーンは「関の弥太ッぺ」と全く同じような印象。)が、両方とも同じ山下耕作監督だけに意識してるのかもしれない。でもこの親子のエピソードもやっぱり泣ける。とくに、鶴田浩二が死ぬ間際のシーンは、鶴田浩二の演技も相まってか、思わず涙が出そうになった。ヤクザ映画というと血なまぐさいリアルな決闘をつい思い浮かべるのだが、この映画での最後のお竜と天津敏の決闘シーンはまさに華麗に舞うようなという言葉がピッタリの演出で、非常に美しかった。中盤に突如として登場した丹波哲郎が最後にいいとこ持っていったり、阿波踊りをクライマックスに持ってくるなど、終盤は大盛り上がり。それでいてどこか切なさを感じさせているエンディングが山下監督らしいところだ。
[DVD(邦画)] 8点(2013-04-04 16:24:42)(良:1票)
866.  どついたるねん 《ネタバレ》 
赤井英和の自伝を映画化した阪本順治監督のデビュー作で、主演は赤井英和本人。つまり元プロボクサーがボクサーを演じるボクシング映画で、見る前は話題先行の映画かとも思っていたが、とにかく赤井英和がボクサー時代の自分を投影した主人公を熱く演じていて、素なのか演技なのか分からないところも含めてすごく魅力的でかっこよく、その存在感に圧倒され、彼のボクシングに対する熱い思いというものもじゅうぶん伝わってくる。ボクシング映画の名作といえば「ロッキー」だが、本作の赤井英和にはスタローン以上の闘志を感じることができ、この主人公の存在感はロッキーを上回っているとさえ思う。(あの目は本当に熱い格闘家の目だ。)それに本当にその世界を知っているからこそ出せるリアルさというのも確かにあって、やはり赤井英和がこの安達英志という自身の分身のような役を演じるからこそこういったリアリティーが出るのであり、純粋な俳優だとこうはいかないような気がする。また、阪本監督の演出も大阪という都市のパワフルさを見事に描ききっており、それも本作に勢いを与えている。敢えて試合結果を描かない唐突なラストも潔く、エンドロールでの安達の後ろ姿が強烈に印象に残る。脇を固める面々もよく、原田芳雄や相楽晴子、麿赤児、正司照枝などみんないい味を出している。しかし、美川憲一だけは見ていてなんか違和感しか感じなかった。
[DVD(邦画)] 8点(2013-03-28 21:01:35)(良:1票)
867.  劇場版 SPEC~天~ 《ネタバレ》 
テレビシリーズは「ケイゾク」を見てたからというだけの理由でなんとなく見ていたが、結局、スペシャルまで見てしまったのでとりあえず本作を見た。「ケイゾク」のときも思ったが、堤幸彦監督は話を広げるだけ広げておいて収拾つかなくなると放置プレイを決め込む癖があるようで、張りまくった伏線をまったく回収せずにいきなり終わるのも「ケイゾク」の頃から全く変わっておらず、この進歩のなさが堤監督らしいところなのかもしれない。「ケイゾク」の劇場版は映画館まで見に行ってトラウマ級のつまらなさだったことは未だに忘れられない思い出(その後、この「SPEC」まで堤監督の作品はほとんどまったくと言っていいほど見ていない。)だが、本作はDVDで見たせいかそれほど腹は立たずに見終わった感じ。でもそれは最初から映画のストーリーを追う事を放棄し、ひたすら小ネタを楽しむことに徹していたからかもしれない。(その小ネタも結構しつこいのだが。)本当は5点でもいいとおもうのだが、主題歌が流れるエンドロールで延々とナレーションが流れるのがうざかったのでマイナス2点。あんなの初めて見た。よく主題歌を歌っている歌手及び所属事務所が許可したなと思えてくる。シリーズとしてはスペシャルと映画で合計あと3つほど新作を出すようだが、もうここまで来たら惰性で全部(テレビとDVDで)見てしまおう。もちろん「映画館なんてぜってー行かねーから!」
[DVD(邦画)] 3点(2013-03-24 10:53:07)(良:1票)
868.  君が若者なら 《ネタバレ》 
集団就職で上京してきた5人の若者を描いた青春映画。「若者たち」と出演者が似通っていて、つくりとしても「若者たち」の路線を目指しているようだ。だから深作欣二監督にはちょっと不釣り合いの題材かもと思っていたが、集団就職で田舎から都会に出てきた若者たちのその後の人生の厳しさがよく描けた佳作となっていて、なかなかいい映画だった。集団就職で入社した工場が倒産するという話は当時でも普通にあったことだろうと思えるし、同じ夢に向かっていた5人の運命がバラバラになってしまうのもリアリティーが感じられる。とくに最後まで一緒にがんばっていた石立鉄男と前田吟の考えが少しずつずれていき、刑務所を脱獄した仲間(河原崎長一郎)をめぐる二人の対立で考えのズレがはっきりと出るのだが、この展開も青春映画として非常に見ごたえがあり、「若者たち」でもそうだったが、この当時の若者の熱さが感じられる。ラストで爆発炎上し、灰となってしまった5人の夢であったトラックを見ながら石立鉄男が言う「トラックが焼けてよかった。」というセリフは「また一からがんばればいい。」という若者らしさが感じられていい。若いうちは何度でもやり直しが利くのだ。若いうちは。どうしてもアクション映画の印象が強く、後年の文芸作品でも激しい演出の多い深作監督だが、この映画ではそういう演出は控え目(深作監督らしさは回想シーンでのストップモーションとラストのトラックの爆発炎上シーン、室田日出男のチョイ役での登場など探せばあるのだが。)で、こういう映画もやれるのかと深作監督の作風の幅の広さもあらためて感じることができる映画となっている。
[DVD(邦画)] 7点(2013-03-09 15:43:16)
869.  大江戸五人男 《ネタバレ》 
バンツマと市川右太衛門が共演した伊藤大輔監督の大作時代劇。序盤こそやや退屈するも、おきぬ(高峰三枝子)が皿を数えはじめるあたりから緊張感が増して、面白くなっていった。皿を割ったのがもとで水野(市川右太衛門)に斬殺されたおきぬの話を芝居で上演した(これが「皿屋敷」のはじまりか?)役者が水野に連れて行かれ、一人で来れば返してやると言われ、死を覚悟で水野の屋敷に出向くバンツマ演じる長兵衛はかっこいいし、いったん和解しかけた長兵衛と水野が一転して直接対決にいたる展開も無理がなく、ちゃんとドラマとして見ごたえのあるものになっている。最後は二人で三島雅夫演じる近藤を倒すという展開でも良かったかもしれないが、あえてそうはしていないことでドラマ性が高くなり、この映画を単にただの2大スター共演というだけのものにしていない。ラストの長兵衛の眠る棺を抱えた葬列のシーン、泣き崩れる権八(高橋貞二)に、長兵衛の妻(山田五十鈴)がかける言葉がいい。それに、長兵衛の息子の「もうケンカはございませーん。」と叫ぶ姿も泣ける。さっきも書いたように前半はやや退屈に感じる部分もあるのだが、名作時代劇の一本と言っていい素晴らしい映画だった。ただ一つ残念なのは「大江戸五人男」というタイトルの意味がよく分からないことで、これだけ見ると「七人の侍」のようにチームとしてまとまった複数の主人公の活躍を描く映画のように思えてしまう。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-03-06 22:16:15)
870.  超電子バイオマン 《ネタバレ》 
二人の少年が持っていた夏休みの宝探しの地図がバイオマンの秘密基地の位置を示していたことから、地図がバイオマンの敵である新帝国ギアに狙われるストーリーで、戦隊シリーズの劇場版は映画といえどもテレビシリーズと同じ30分ほどの短編であることが多いが、これは45分ほどと時間も少し長め。ギアに捕えられた少年の一人を救出したと思ったらにせものだったという展開が捻ってあって面白いし、バイオマンと戦うギアの側の戦闘要員もヒーローのように名乗りを行うのにはつい笑ってしまう。これもテレビシリーズはよく知らないのだが、怪人が倒されて巨大化するというパターンでなく、ギアも最初から自前の巨大ロボットを使って戦うというのは考えたらこっちのほうが効率的のように思う。ギアの首領役の幸田宗丸がいかにもマッドサイエンティストな悪役という雰囲気をうまく出していて存在感がある。バイオマンのサポートロボットのピーボはCー3POにデザインがそっくりで、声の担当は太田淑子だが、思わず野沢那智の声でしゃべり出すのではと思うくらい似ているが、このテレビシリーズは「ジェダイの復讐(帰還)」の翌年の放送か。
[DVD(邦画)] 5点(2013-03-03 16:54:52)
871.  科学戦隊ダイナマン
和崎俊哉演じるある博士が開発したビルを一瞬で吹き飛ばすほどの威力を持った銃を狙うジャシンカ帝国とそれを阻止しようとするダイナマンの戦いを描いている。博士がなぜそのような銃を開発するに至ったかなどの背景は一切描かれていないため、大人になってから見るとかなり物足りない作品なのは確かだが、ダイナマンは小学生の頃、再放送で見ていたことをバッチリ覚えているため、懐かしさを感じながら見ることができた。ダイナマンという名称だけに派手な爆発シーンが多く、名乗りのシーンもそれぞれが名前を名乗ると背後でそのメンバーの色の爆発が起こるというもので、決め技も全員がひとつの火の玉になって怪人に体当たりする。再放送を見ていた頃はとくになにも思わなかったが、今、このダイナマンの劇場版を見てみると撮影に使われた火薬の量はすごいんだろうなということをつい考えてしまう。(実際はバンクも多そうなのだが。)小池一夫が「デンジマン」、「ゴーグルファイブ」に続いて主題歌の作詞を担当しているが、その歌詞もインパクトがあり、印象に残る。
[DVD(邦画)] 5点(2013-03-02 18:22:07)
872.  大戦隊ゴーグルファイブ 《ネタバレ》 
冒頭、敵の女幹部が仲間に追われているところを助けるゴーグルファイブ。その幹部から敵の新たなる計画を聞きだす。だが、女幹部の話を聞いて罠かもしれないと疑う二人と信用しようとする三人にメンバー間できちんと意見が分かれているのがいい。結局は信用することになるが、やっぱり罠だったという展開は王道すぎる。でも子供向けの映画なのでこれはこれでいいのだろう。それにしても敵の側もだまし討ち作戦とはいえ、あんなにしゃあしゃあと自分たちの計画をばらすのはちょっと疑問が残る。モグラの怪人相手にモグラたたきで戦うのはあまりにも単純な発想だが、こういうコミカルな戦いも子供向け映画らしくほのぼのとしている。
[DVD(邦画)] 5点(2013-03-02 15:57:16)
873.  太陽戦隊サンバルカン 《ネタバレ》 
テレビシリーズは小さい頃に再放送で見ていたおぼえがある戦隊シリーズの劇場版。「デンジマン」のそれよりも単純な作りで本当にテレビシリーズの一本として普通に放送してそうな内容。戦隊シリーズの怪人は倒されると巨大化してロボ戦というのがパターンだが、冒頭から巨大化してサンバルカンのメカと交戦するのにはこのままロボ戦かと一瞬驚いたが、さすがにそれはなかった。長官役の岸田森は特撮ヒーロー番組でもおなじみで、やっぱりかっこいいが、昔の日本映画を多く見るようになった今では岡本喜八監督の映画の常連俳優のひとりという印象が特撮作品での印象よりも強くなってしまったなあ。
[DVD(邦画)] 5点(2013-03-02 14:19:21)
874.  ロボジー 《ネタバレ》 
「ウォーターボーイズ」や「スウィングガールズ」で若者の青春を描いた矢口史靖監督が、一転して老人を主人公としたコメディーを作っているのがまず面白い。老人を主人公にしていれば自然と老いや死にテーマがいきがちだが、その老人が発表直前に大破してしまった本物のロボットのいわゆる「中の人」をつとめることになり、一回限りのつもりがそのロボットが大人気になるというストーリーがいかにも矢口監督らしいところ。前作である「ハッピーフライト」では後半欲張りすぎたという印象があったが、この映画ではそういうこともとくに感じることはなかった。最初は渋々やっていた偏屈な老人がだんだんロボットの中に入ることに楽しみを感じはじめるあたりは良かったし、ロボットの姿のまま孫と写真を撮るシーンがほろっとさせられる。そこをもう少し膨らましても良かった気がするが、そうするとあまり矢口監督らしさは感じられなくなるかもしれないので(あまり湿っぽい展開は矢口監督の映画に似合わない。)やっぱりこれで良かったと思う。こういう話だと最後は周囲に秘密がばれておわりというパターンが多いと思うが、最後までばれずに終わったのは強引に感じる(普通絶対ばれるだろというシーンがちらほら。)もののこういうのもたまにはアリかなと思える。ラストシーンで再びロボットの「中の人」を依頼された老人のあの笑顔がなんとも印象的。ミッキー・カーチスが別名で主人公の老人を演じているが、やはり演技は落ち着いていて、安心して見ていられるし、木村電機の三人もいい味を出していて良かった。この映画で初めて見た吉高由里子もそれほど悪くない。少し甘いかもしれないが、楽しめたので7点を。
[DVD(邦画)] 7点(2013-02-26 23:31:15)
875.  夕陽に赤い俺の顔 《ネタバレ》 
篠田正浩監督は喜劇をやるイメージがないのでどんなものなのかと思っていたら、松竹マークの出るいちばん最初の部分から日活映画と見まがうような音楽が鳴り響き、中身自体も松竹というより日活、それも鈴木清順監督の「東京流れ者」のようなぶっ飛んだ演出が光るカルト映画としか言いようのないものになっている。先に後年の篠田監督の映画を何本か見ていると、これが篠田監督の映画とは信じられないほどの怪作ぶりだ。タイトルの出し方も凝っているが、そのバックに流れる主題歌が強烈で、ここからもう一気に引き込まれる。ストーリーは単純だが、それを独特の演出で描き、インパクトを持たせる手法や、突然ミュージカル仕立てになるところも「東京流れ者」と同じ。「東京流れ者」のほうがインパクトは上だと思うが、製作されたのは「東京流れ者」よりも5年ほど前というからすごい。篠田監督の映画は今まで見た範囲では、面白いと思えた映画は少ないのだが、これは本当にカルト映画の傑作の一本と言っていい作品で、今まで見た篠田監督の映画の中ではいちばん面白かった。本作は篠田監督にとって3本目の監督作で、はっきり言ってこの調子でずっといけば篠田監督は清順監督のようなカルト映画の巨匠になっていたかもしれないとさえ思えてしまう。変な映画だが、それでも夕焼けをバックにしたラストシーンは非常に美しい。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-02-21 22:10:50)(良:1票)
876.  映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 はばたけ 天使たち 《ネタバレ》 
ドラえもん映画シリーズの中でも最高傑作の誉れ高い「のび太と鉄人兵団」のリメイク版。シリーズの中でもとくにメッセージ性の強い話で、また個人的にも深く印象に残っているので、かなり不安があったが、実際に見てみると、オリジナルの雰囲気を損なうことなく、本作独自のアレンジであるジュドの頭脳をキャラクター化したピッポの存在も含めてうまく脚色している。本作ではリルルと静香が友情を築いていくのと平行して、のび太がピッポと友情を築いていく過程が描かれる。見る前はいくらなんでも詰め込みすぎだろうと思っていたが、バランスよくかつ丁寧に描かれ、ピッポの心変わりがリルルをも変えていくという展開にしたのはうまいと思う。少し分かりやすすぎると感じるきらいはあるが、ここにオリジナルとは違うドラマ性をみいだすことができるし、ピッポを単なる子供受けをよくするためだけのキャラクターに終わらせていない。むしろピッポがいることによって静香だけではなくレギュラーメンバー全員が主役という位置づけになっている。ピッポがのび太に「のび太と戦いたくない。」と言って泣き出すシーンは思わずピッポに感情移入してしまった。クライマックスの消えゆくリルルとピッポがそれぞれ静香やのび太と交わす最後の会話はやはり本作でも感動的で泣けるのだが、本作ではその前にリルルとピッポの会話があり、すべてを受け入れた二人のやりとりがすごく切なくて、このシーンのほうが泣けた。ピッポの登場は賛否両論あると思うが、個人的にはこのアレンジは成功だったように思う。ただその分、ミクロスが単なる端役に終わっているのは残念な気もするが、これは致し方ないところか。ほかにも不満はないといってしまえばウソになってしまうが、本作はオリジナルよりも「友情」というテーマを前面に出し、それを見事に描ききっている。水田わさび演じる劇場版ドラえもんシリーズはリメイクものしか見たことがないのだが、その中でもいちばん完成度が高く、オリジナルに負けないくらいの傑作だと思う。
[DVD(邦画)] 8点(2013-02-21 16:04:52)
877.  マダムと女房
国産初の本格的トーキー映画として知られる映画で、冒頭のシーンなど見ていると、映像とセリフがうまくシンクロしていないように感じられ、かなり試行錯誤の中で作られた映画だということが分かる。初トーキーゆえか、赤ちゃんの泣き声、猫やネズミの鳴き声、そして隣の家から聞こえてくるジャズバンドの演奏などとにかく音を過剰なまでに意識した映画になっているが、ストーリー自体はほのぼのとした雰囲気の小品で、終始ニコニコしながら見ることができた。主人公の作家(渡辺篤)が周りの騒音が原因で仕事にならないという展開はまさにトーキーならではだし、奥さん(田中絹代)とのやりとりも楽しい。主人公が奥さんを「絹代」と呼ぶに至っては思わず大笑いしてしまった。この時代の田中絹代は小津安二郎監督のサイレント映画で何本か見ているが、後年の出演作で見せる味のある名演技とは違い、まさにもうアイドルという感じしかなく、素直に可愛らしいと思えるし、声も実にキュートである。映画自体の話に戻ると、この20年後に作られる国産初のカラー映画である「カルメン故郷に帰る」と同様に歴史的価値のある映画として語られる映画で、二本とも内容的にそれ以上のものはないかもしれないが、二本とも肩の力を抜いて気楽に見られる喜劇として評価できる映画だと思う。でも個人的にはどちらかと言えば本作のほうが「カルメン故郷に帰る」よりも単純に笑いに徹していて好きである。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-02-14 20:05:28)
878.  関の彌太ッぺ(1963) 《ネタバレ》 
「瞼の母」や「沓掛時次郎 遊侠一匹」と同じく長谷川伸の原作を錦之助主演で映画化した股旅もの。以前見た加藤泰監督による二作も良かったが、山下耕作監督である本作はとにかく泣ける。冒頭の川に落ちたお小夜を弥太郎(中村錦之助)が救いだすシーンから既にヤバかったし、殺されて帰ってくるはずのない父親をきっと帰ってくると信じて待ち続けるお小夜の姿も切なくて泣けてくる。はっきり言って序盤でこんなに泣けてこの先は大丈夫なのかと心配になってしまうほどだが、後半は10年後、成長したお小夜(十朱幸代)が名も知らぬ恩人に会いたがっているという話から、新たな展開を見せる。山下監督は、花を使った演出がうまいと定評のある監督だが、クライマックスのムクゲの花を挟んだ弥太郎とお小夜の再会シーン、弥太郎が子供時代のお小夜に言った言葉がきっかけで、お小夜に恩人だと分かるシーンも泣けるのだが、このシーンでは、二人をはさんだムクゲの花もすべてを知っているかのようにそこに咲いていて、まさしく立派に「演技」している。これはもう名シーンとしかいいようがない素晴らしさだ。ラストカットの彼岸花の使い方も、弥太郎の運命を暗示しているようで印象的だった。山下監督の映画はこれまでも何本か見ているが、間違いなく本作は山下監督の代表作であるとともに、日本映画としても屈指の名作と言っていい作品だと思う。もちろん、主演の錦之助もよく、最近見た出演作が脇役での出演が多かっただけに、やっぱり主役のほうが光る俳優なのだと再認識できた。とくにこういう股旅ものの人情時代劇の主役はハマリ役だ。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2013-02-09 15:58:28)
879.  地獄花(1957)
室生犀星の原作を映画化した伊藤大輔監督の時代劇。「地獄花」というタイトルと京マチ子がヒロインを演じていることから、大映が外国の映画祭での賞どりを狙って企画した映画だと勘ぐってしまう。確かに撮影や美術などは大映らしい素晴らしさであるが、物語的にさほど見るものはなく、イマイチ面白くなかった。京マチ子は勝気なヒロインを熱演していて、その濃い顔立ちもあってか、とても演技にインパクトが感じられるが、表情が怖く、少しひいてしまう部分もある。相手役の鶴田浩二はいいのだが、個人的にはこの頃よりももっとあとのほうが好みかな。山村聡は京マチ子に言い寄る男の役で、普段誠実で真面目な印象があるだけに違和感があり、がんばってはいたが、若干ミスキャストに感じる。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-02-06 12:58:35)
880.  ALWAYS 三丁目の夕日‘64 《ネタバレ》 
シリーズ3作目。今回は劇場公開時には3D版もあったということで、冒頭の東京タワーのふかん映像や、六子(堀北真希)の恋人(森山未來)が鈴木オート社長(堤真一)にぶん殴られて、ガラス戸を突き破って吹き飛ばされるシーンなどは、明らかに3Dを意識した演出となっているが、本作は特撮映像が売りではなく、東京オリンピックの時代を舞台にした人情喜劇なので、3Dでやる意味は(2Dで見たのだが)ほとんど感じられず、2Dであっても支障はまったくないように思う。話としては六子の結婚や茶川(吉岡秀隆)の父親(米倉斉加年)との関係、淳之介(須賀健太)の茶川の元からの巣立ちなどが描かれ、それぞれに感動のポイントはあるのだが、どうも、作り手が感動させようといろいろ詰め込みすぎた感じで、冗長とまでは思わないがゴチャゴチャした感じではある。2作目を見ていないのだが、子役だった須賀健太や小清水一輝がかなり成長していたのには驚き。
[DVD(邦画)] 5点(2013-01-25 23:43:59)(良:1票)
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