81. クライング・ゲーム
《ネタバレ》 分かってるけど楽しめる。スターゲイトの人ですね。ここまできれいなら切らないんだろうか? ヘドウィグには悪いけど、レベルが違うキレイさだよね。出番ちょっとしかないけど元彼の黒人が絶妙。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-11-23 19:37:26) |
82. 白い刻印
《ネタバレ》 力作だ。それはわかる。ニックノルティ渾身の一作。しかしなあ、救われない話なんだこれがー。見た後1週間気が晴れない、というような。寝たまま凍死してるって、誰が考えたんだか、すごすぎるよなあ。なかなか思いつかないぞ。ところで、やっぱり上の子のほうが、影響受けちゃって下の子の防波堤になって親の人生かぶっちゃうんだよね。そうだそうだ、もうひでー親父なんか、大人になったらみんなやっちゃえ。でも自分も似てしまったことが、救われないんだなあ。どうしたらいいんでしょうね、こういう場合。 [DVD(字幕)] 7点(2005-11-21 22:08:50) |
83. ブラック・レイン
《ネタバレ》 ああ、優作は外人にまじっても全然負けておらんのう、とそれだけで涙ぐんでしまうこの作品。なんだか優作の母親か親戚のような気分で見てしまう日本人。このあと洋画に何本か出られたらほんとによかったのにねー。命を縮めても、出演した価値は充分あった。リドリーもダグラスもぶっとんだであろう、優作の演技。高倉健を忘れてたけど、今回は忘れてもよいくらいに、優作よし。ところで「指つめ」はリドリーのSごころにぴったりのネタだったんですね。ともあれ優作以上にハリウッドで大暴れできる俳優さんはもういないであろう。合掌。 [DVD(字幕)] 9点(2005-11-20 18:15:14) |
84. その男、凶暴につき
《ネタバレ》 いわずと知れたデビュー作であるため、この作品をどう作るかでその後の北野武のゆくえが決まることとなったのだった。私が最も重要視したいのは、「野沢尚が脚本のクレジットされるのをいやがった」という点である。それくらい勝手に変えちゃった、ということである。もう最初っから、デビュー作にして「今までと全然違う自分のやつをつくる」という意思が明確にあったのだ。結果、誰もが驚くシュールな仕上がり、セリフを軽視した独特な作品が出来上がった。「今までのどの邦画とも違う」と誰しも驚愕することとなる。「黒沢と同じところから登ってもだめ」という彼が、言葉を駆使して商売する芸人でありながら、最も言葉に頼らない作品を作る。そのアンバランスさが面白い。女性を物扱いする芸風は、花火のころには多少の改善が見られたが、ここではまんま。 [ビデオ(字幕)] 8点(2005-11-20 14:31:50)(良:1票) |
85. 利休
《ネタバレ》 1にリアル。2に美しい。勅使河原って、何かの家元?「美」である。 秀吉が顔を赤く塗って、金粉まではたいていたのは本当の話らしい。ものすごい顔だ。 救いのない話であるなあ。しかし、「偏屈」を「美」として撮ろうという発想はよい。 日本人が、宗教以外の信念で殉死するのは利休が最初かなあ。「わび」は宗教とはいえないように思う。死んでも曲げない。普通に考えたら「偏屈」。芸術家なら「自己の信念に殉じた」。 山口小夜子が怖すぎる。 [ビデオ(吹替)] 9点(2005-11-09 22:09:32) |
86. 五条霊戦記//GOJOE
《ネタバレ》 この分野では、ひさびさに良かった。4,5回見た。あのお坊さん、勅使河原って、監督やったりする人だよね。途中まで、「板尾創治」と思いこんでいた。「えっ、板尾が映画に出てる。」「出世したもんだ」と驚いていたら違った。似すぎている。大介は黒沢映画で信長をやったときから「よい」と思っていた。信長はすごかったなあ。本人見たこと無いのに「本人みたい」と思ってしまった。だれがどう見ても浅野は15歳の義経には老けすぎている。しかし出産女以外は全般よし。ラストのオチがアイディアよし。かなりな驚き。もう一回見てもよい。 [DVD(吹替)] 8点(2005-11-09 22:00:45) |
87. HANA-BI
《ネタバレ》 よかったです。デビュー作のテーマが、洗練された形で再構成された感じがする。 「その男」からたけしの「身体性」には驚いていたが、また驚かされた。この人運動選手じゃないし、スタントマンでもないし、いったいどうやってそうなったのかしら。コントで培ったのかなあ。驚異の「身体性」である。キオスクにとびこんじゃえと思いついたら、とびこんじゃうのである。50代男性の何人が、これできるかなあ。先日、黒沢明と同じ道を行ってもだめだから、別のところから登るんだ、と言っていた。それを考えついたことがすごいよ。「身体性」も高いが、「IQ]も人の倍くらい高そうな人である。たぶん、同じようなのは本作で打ち止めであろう。観客も満足だし。石を入れたら痛いからやめてね。 [ビデオ(吹替)] 9点(2005-11-09 21:40:01) |
88. スパイ・ゲーム(2001)
《ネタバレ》 すばらしい。ちゃんと映画になっている。やっぱりレッドフォードは安心。万年同じ髪型を何とかしてほしいけれど。ブラピはエラが張っているけれど、今回は許す。ブラピ出演作で唯一彼にシンクロできた。それまでは、「顔のことは言うな」という態度がありありで、「俺の演技だけみてくれ」とばかりに汚なづくりにはげんでいるように見えた。この作品では名実ともにレッドフォードの手のひらに乗せられて、肩の力が抜けたのではなかろうか。「顔がきれいでもべつに過剰に意識しなくたっていいんだ、だって往年の美男子といっしょだもん」的なリラックス感がうかがえる。ブラピのレッドフォードに対する熱い視線には、演技以上のものを感じる。よかったね、ブラピ。目線を変えたスパイ映画。「息子」的な役割を演じるブラピはリアリティあり。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-07 22:28:03) |
89. 座頭市(2003)
《ネタバレ》 おもしろい。「日本の貧乏」の描き方よし。ガダルカナルのコント場面よかったなあ。大楠道代の貧乏ぶりが、あまりにも自然であった。たけしは冒頭から殺陣が冴えててよし。TV放映の時に、セリフを思いっきり変更させられていたのが笑えた。あそこは、「このどめくらあ!」じゃないといけませんね。「めくら」「めくら」の連発。たけし、それの意味、よくわかったよ。 [DVD(吹替)] 9点(2005-11-07 20:41:58) |
90. 呪怨 (2003)
《ネタバレ》 このそっけない進め方がクールである。よくできている。なかなかがんばっている。後戻りのできない感じ、好きですね。「ばい菌」のようなものですか?それは日本古来の「けがれ」というものとおんなじだ。「たたり」だ。たぶん日本人にしかわからない。 [DVD(吹替)] 8点(2005-11-07 20:28:24) |
91. ザ・リング
《ネタバレ》 映像きれいにつくってある。ナオミワッツも、ニコールキッドマンのエンポリオ感はあるが、きれい。この作品については、欧米人が果たしてどのくらい幽霊を怖いと思っているのか興味をもちながら見た。幽霊って、もとは人間なんだよね。キリスト教圏では、そんなに怖くないんじゃないかと思われる。もっと「怖い」と思っているものがあるから。はたして2では、「母性」で幕引きせざるを得なかった。文化の違いによる限界を感じた。 [DVD(字幕)] 6点(2005-11-06 21:01:19) |