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121.  プリンセス トヨトミ 《ネタバレ》 
原作既読。3人の会計監査官の性別が微妙に変わっている(原作では鳥居がおっさんで、ゲンズブールが若い女性の設定)のは何でかなあ。綾瀬はるかを走らせるため・・だけ・・? 物語はほぼ原作どおり。ツッコミどころも原作どおり多数あるが、原作の場合は、そういうツッコミをするのが無粋に感じるような世界観づくりの巧みさがあったように思う。でもこの映画は、小説の文章をそのまま絵にしてみましたという感じで、映像でしかできない世界観を作り上げようという気概がゼロ。原作も個人的にはあまり好きではなかった(若干期待はずれ)だったのだけれど、この映画版は、原作のダメな部分を忠実に映像化しましたという感じの残念な出来でした。
[映画館(邦画)] 4点(2011-09-05 14:20:27)
122.  クヒオ大佐
冒頭とラストに姿を見せる政治パートは、金さえだせば自分たちに都合がいい幻想を見せてくれる、という風刺だったのかもしれないけど正直前面に出しすぎ。さまざまな解釈がありえるクヒオ大佐と女たちのドラマの可能性を「ワイドショーのコメンテイターが無理して国際政治を語ってる」みたいな中途半端なものに貶めてしまったように思いました。主演の堺雅人をはじめ役者陣は誰もがすばらしかっただけに、本当にもったいない。
[DVD(邦画)] 5点(2011-08-30 14:10:01)
123.  阪急電車 片道15分の奇跡 《ネタバレ》 
沿線近くに住んでます&原作は未読。阪急今津線を舞台に展開する群像劇で、短編小説集をそのまま映画にしたような感じ。個々のエピソードは比較的あっさり気味で、サブタイトルの「奇跡」は誇大広告だと思います。ファンタジーを期待したら何も起きませんでした・・・。ただ、映画のなかの各駅停車の電車同様のんびりまったりと見ていたらラストの2人の接点が思い出せず混乱したのは僕だけかと思ったらそうではないようで安心しました。関西、とくに「阪神間」における「阪急沿線」というものがもってるイメージ(「数千円のランチ」「大学生」「上品な老婦人」など)をうまく表現しているなあとは思います。地元民としては、西宮北口から今津駅までの「今津(南)線」も忘れないで~と言いたいけど、こっちを舞台にすると、もう少し下町人情もの的な話になってしまいそう。
[DVD(邦画)] 5点(2011-08-25 06:21:54)
124.  八日目の蝉 《ネタバレ》 
原作既読。基本的に時系列順に話が展開する小説と異なり、映画では2つの時間軸を交互に見せることで希和子と恵理菜のそれぞれの物語の重なりがうまく表現できたと思う。ちょっとあざといというか、わかりやすすぎ、という気もしないでもないが、小説以上にさまざまな観客を想定した映画の場合、それも一つの方法なのだと思う。2時間半という時間を考えれば、どちらかというと希和子のエピソードにページを割いた原作に対して、「恵理菜の物語」として全体を再構成したのも正解だったのだろう。そういう意味で、ラストが原作と異なっているのも、「恵理菜の物語」としての映画版としては十分に納得できるものだった。実は本作を観に行ったのは、原作が好きだったこともあるのだが、この夏休みに小豆島に家族旅行に行くことになったのも理由の一つだったのだが、あとでガイドブックとあわせてみると、見事に小豆島の観光スポットを抑えていてびっくり。小豆島観光協会の人たちがんばったなあ、と妙に関心してしまった。しかし、そういう映画の裏事情のようなものが嫌みにならないくらい、本作では小豆島という場所が魅力的に描かれていた。夏休みの小旅行が数倍楽しみになりました。
[映画館(字幕)] 8点(2011-07-22 18:04:34)
125.  キューポラのある街
高度経済成長の時代のど真ん中に存在していた「貧困」の世界を描く、いかにも文部省推薦な一作。組合運動やら在日朝鮮人の帰国事業というものが、ふつうの日本人が生きた日常のなかに当たり前のように存在していた時代とその世界を、しっかりと見せてくれます。でも、やっぱりこの「貧困」の世界に吉永小百合は合ってない。あの父と母から、どうやってこの娘が生まれたのかとどうでもいいことが気になってしょうがない。酒を飲んでも、学校をサボっても、その「清く正しく」の雰囲気は全く揺らぎません。ただ、1960年代の映画館で観客が望んだことは、おそらく、貧困のリアルな現実の描写なんかではなく、厳しい日常にさっと光を射してくれるような、現実離れした「理想の娘」であり、「理想の姉」だったのだろう。その意味では、吉永小百合というキャストは大正解だったのだと思います。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2011-06-24 17:55:08)
126.  ゴジラ(1954) 《ネタバレ》 
世代的には1980年代ゴジラ世代なんだが、なぜか縁がなくて、ほとんどの作品をちゃんと見た記憶がない。というわけで思い入れも何もなく、何となく見てしまった第一作。正直おどろいた。ゴジラが恐ろしい。怪獣映画をちゃんと見てこなかった人間にとっては、ゴジラなんて、TDLのミッキーマウスばりに、宣伝のためにあちこちで愛想を振りまく着ぐるみのイメージのほうが先行してた。そのゴジラが、人間を「狙って」殺しまくる。女性も子どもも関係なく放射能をまき散らす。そして、そのゴジラを葬れるのは、ゴジラを生んだものと同じ「大量殺戮兵器」しかないというジレンマ。演技や演出には時代を感じる稚拙な点もある。けれど、無差別爆撃と原爆が「記憶」ではなく「体験」として残っていた時代に、こんな映画を作った製作陣はすごい。戦争を「体験」として知っている多くの日本人がこの映画を見て、大ヒットさせたという事実もすごい。僕は、この映画をリアルタイムで見ることはできなかったけど、震災と原発事故を「体験」した2011年のいま初めてみることができたのは、とても意味があることだったと思う。これぞ、真の意味での国民的映画と呼ぶべき作品だ。
[DVD(邦画)] 9点(2011-06-21 14:21:49)
127.  ダーリンは外国人 《ネタバレ》 
原作シリーズは妻が好きなので既読。映画にする以上、仕方がないのだとは思うが、日本語ネタよりもラブストーリーのほうをメインにしてしまったので中途半端な作品になってしまった。前半は、トニーの変人ぶりを描くかわりにどうやって2人が「つきあう」ようになったのかは省略されてしまっている。で、語学ネタ、トニーネタ中心で行くのかなと思っていたら、一転して後半は、ただの安いラブコメになってしまい、そこに無理矢理に埋め込んだ語学ネタも空振り気味。夫婦の日常を描いた原作を、結婚前のカップルによるラブコメに改変したのは、おそらく主演女優が「若い」からなのだと思うが、そういう外部的な要素をうまく1本の映画に昇華させるだけの力量も熱意も、本作のスタッフに欠けていたのだと思う。
[DVD(邦画)] 4点(2010-09-05 06:57:44)(良:1票)
128.  サマーウォーズ 《ネタバレ》 
『ALWAYS』的な情緒的ノスタルジーと、仮想世界と人工知能の暴走という定番SFストーリーの融合という感じ。なかなかよくできていて、とくに終盤の「地球の危機」の真っ最中に家族で食卓を囲むシーンは、本作の設定の妙が生きた名シーンだと思う。オズ世界の造形などは村上隆氏の作品を思わせるものもあり、そうした近年のサブカル的な日本と、ベタなノスタルジックな日本を同時に描き込もうという試みはなかなか面白い。しかも、終盤には「俺の命もおまえに預けるぜ」という、きわめて正統な少年ジャンプ的世界観まで登場して、強引に物語を締めくくってしまった。ある意味、もっとも「邦画らしい」映画と言える。ただ、ノスタルジックな日本にも、サブカル日本にも、「友情・努力・勝利」の少年ジャンプ的日本のどの描き方もストレート過ぎてひねりがなかったのが、個人的には残念。なんというか、少し斜に構えた皮肉っぽい精神に乏しく、過剰な「健全さ」を感じてしまった。そういう意味では、公開時にわざわざメディアを引き連れて鳩山由紀夫氏が鑑賞したというのも納得な作品。
[DVD(邦画)] 6点(2010-05-24 06:47:13)
129.  ゆれる 《ネタバレ》 
映画全体が二重構造になってる。物語は終始、弟目線で進んでいく。自由奔放な弟がすべてを犠牲にしてきた兄に対して抱く恐れが、事件の解釈を二転三転させる。しかし、物語の最後で、弟は兄弟の「絆」を再発見し、それを取り戻そうと走り、叫ぶ。これだけなら普通の映画。だけど、この映画の面白いところは、「自分にはないもの」をすべて持ち、自分からすべてを奪った弟に対する兄による「復讐」の物語でもあるところだ。逮捕後の弟との面会のシーンから兄の復讐は始まり、弟は自分の知っている(そして自分に都合のよかった)兄の態度の豹変に戸惑う。そんな兄にとっては、7年間の刑期なんてことよりも、弟を揺さぶり、その心に消えない傷を植え付けることのほうが大事だったように思う。そして、その「復讐」は、あのバスに乗ることによって完了する。「絆」の再生の物語と「復讐」の物語。だから、ラストはあれしかなかった。あの笑顔も、弟目線と兄目線ではまったく意味が異なる。とても質の高い心理劇でした。ただ、残念だったのは、裁判のシーンが冗長でだれてしまったところと、クレジットで流れる曲。圧倒的に兄の心理に感情移入しちゃってた私は、あのクレジットで流れるオシャレ風な(弟=オダジョー的な?)楽曲に余韻を奪われてしまいました。あそこは静かなインストであってほしかった。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2010-01-20 05:14:23)(笑:1票) (良:1票)
130.  おくりびと 《ネタバレ》 
納棺の儀礼の美しさ(見るからに美しい本木はもとより、山崎努の所作の美しさには驚いた)、死者の顔が化粧を施されて美しく変化する様は一見の価値ありだと思う。ただ、ストーリーは残念な出来。主人公が悪戦苦闘する序盤の展開には引き込まれましたが、あぜ道でチェロ演奏という「何のイメージビデオだ!?」というシーンあたりから怪しい展開に・・・銭湯のおばさんが何のために登場したのか、なぜ主人公は何度も父への憎しみを口にするのか、そのイヤな予感が的中しないことを願ったけど、残念ながら的中してしまいました。広末涼子は言われるほど悪いとは思わなかったが(もともと『秘密』の滝田監督とは相性はよかったのだと思う)、クセのある脇役陣のなかでは一人だけエアポケットのような存在で少々違和感がありました。「お仕事もの」としては楽しめましたが、ドラマとしてはごくフツーの映画というのが正直な印象です。
[DVD(邦画)] 6点(2009-08-24 13:41:01)(良:1票)
131.  ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
実は映画化で一番の楽しみは、宇多田ヒカルの主題歌がどういうタイミングで流れるのか・・っていう点でした。でも先日のテレビ放送では結局流れることなく、「破」の予告で終了・・・。エンディングのクレジット?部分で流れたようなので、やはり映画は金払ってみるものですね。内容的には「序」はTVシリーズのリメイクであって、懐かしさはあっても新しい発見はありませんでした。でも相変わらず「使徒」のデザインは秀逸だなあということだけは再確認。日本の特撮特有のシリアスななかにもコミカルな部分を含む「怪獣」を思わせる造形がとても光ってました。映画としては次回以降に期待。
[地上波(邦画)] 5点(2009-07-28 16:58:45)
132.  崖の上のポニョ
まもなく2歳の娘が食い入るように見て、鑑賞後「もにょ、はちった」(ポニョ・走った)を連呼していた。娘はきっとこれから何回もこの映画を見て、その意味を考え、だんだんと理解していくのだなあと思った。「子ども向けにつくった」とは、うちの娘みたいな1人の人間の成長に寄り添うという、監督のとんでもない覚悟がこもった言葉なのかもしれません。そう考えれば、確信犯的な説明不足もなんだか納得できてしまう。ラストの展開など、ストーリーには不満もあるけれど、うちの娘が最初に目に焼き付けた「波の上を走るポニョ」の画だけでも見る価値は十分にあります。
[DVD(邦画)] 8点(2009-07-05 13:49:58)
133.  キサラギ 《ネタバレ》 
テンポよく会話が進んでいき、家元くんのファンレターのくだりまではとてもよかったと思う。けれど、その後のプラネタリウムとラスト後の宍戸錠は完全に蛇足(顔出しとダンスはよかったけど・・・)。舞台劇っぽさから脱する演出だったのかもしれないけど、そのせいで映画自体のテンポが最後の最後で失速してしまったのが残念でした。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-06-26 16:14:23)
134.  天然コケッコー 《ネタバレ》 
東京から来た転校生大沢君をはじめ、設定はあまりにもベタでしたが、一つ一つのエピソードがとても丁寧に描かれていて、ゆったりとした気持ちのいい映画でした。ただ、正直いえば、本筋の「そよと大沢君」のエピソードには、あまり惹かれるものがなく、むしろ7人と先生たちの学校生活の描写のほうにグッときました。とくに、さっちゃんの膀胱炎とお祭りのシーン。幼なじみの子どもどうしのちょっとした気持ちのすれ違いとその顛末を、叙情豊かに描いていたと思います。ラストの二つの対照的なキスシーンには妙に納得。10代特有のぎこちない恋愛と、そよの学校に対するストレートな愛情の両方が伝わってとてもよかったと思います。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-05-19 01:39:59)(良:1票)
135.  レッドクリフ Part I
ここのレビューによると、冒頭の背景解説はテレビ版だけかと思ったら、劇場版(しかも字幕版でも!)にもあったんですね。何度も登場人物の名前が表示されてる様なんかは、バラエティ番組のテロップみたいな過剰な親切の押しつけって感じで映画全体も安っぽく感じてしまった。登場人物は個性豊かだけど、なんだかみんな与えられた役割をこなしている感いっぱいで、あまり魅力的ではなかった。張飛はチューバッカみたいだし。あんまり映画として真面目に受け止めずに、三国志好きの友人とあれこれ突っ込みながら見るのが一番楽しい鑑賞法かも。ただ、これが大ヒットして、こんな映画ばっかりになるのはイヤだ。
[地上波(吹替)] 5点(2009-05-15 00:23:01)(良:1票)
136.  容疑者Xの献身
原作既読+ドラマはたまに見ていた程度で飛行機で鑑賞しました。冒頭の爆破と実験シーンで「ああ、テレビの延長なのね」と思いましたが、本編が始まれば、もう別の「映画」になってました。全体を通してみて、堤&松雪がつくる「映画」の世界と、福山&柴咲の「テレビ」の世界が最後までかみ合っていなかったように感じて、うまく物語に入れませんでした。ただ、過酷なシチュエーションを感情移入を廃して淡々と描く東野作品の雰囲気はうまく出せていたのではないかなと思います。ベタベタになりそうなところをうまくコントロールしていたのでは。それだけに、二つの世界の不整合が残念。他のベストセラー原作邦画のように、いっそのこと別モノにしたほうがよかったんじゃないのかなあ・・・。
[ビデオ(邦画)] 6点(2009-03-31 13:28:25)(良:1票)
137.  相棒 -劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン
無駄にスケール感を煽った導入部から、やたらととっちらかった脚本に振り回されたあげくに、最後は何だかこぢんまりとした話になってしまいました。マラソンのシーンは、たぶんほとんどの観客が「どうせこれもダミーだろ」って思いながら見てたんじゃないかな。それでも、いっしょに振り回されるのを楽しませるのがエンターテインメントなんだろうけど、この映画はそのへんの演出が単調で、あれで一気に気持ちが萎えてしまいました。マラソンとは無関係の本筋のほうは、実際に何年か前に起きた事件をモチーフにしているのは明らかなんだけど、その事件を取り巻く社会の描写やそれをめぐる政治的な構図にまったくリアリティを感じることができなかった(ああいう一方的な側面はあったと思うけど、それでも右左そのほか入り乱れて、もっとややこしいことになっていたと思う)。こんな描き方しかできないのなら、中途半端な社会派(を装ったお涙頂戴モノ)を気取らずに、ふつうに「サイコな大量無差別テロとの対決」にしたほうが後味もよかったと思う。
[地上波(邦画)] 4点(2009-03-30 12:07:43)
138.  ハッピーフライト(2008) 《ネタバレ》 
ANA国際線の機内上映で鑑賞。飛行機1機飛ばすのにこれだけ多くの人が関わっているんだというのを実感できて、じんわりと感動しました。映画の内容的にはふつうのお仕事コメディ映画で、とりたてて目新しさや発見もなかったのだけれど、飛行機のなかでみれば尋常ではないリアリティで、映画のキャラクターと実際のスタッフの方々が重なってみえました。ある意味、スタッフの「軽率なミス」がこれだけ登場し、最後には目的地にたどり着けないという映画を、機内で上映するANAの太っ腹に敬意を表したい。無事目的地に着いて飛行機を降りるときに、妙に優しい気持ちでスタッフの皆さんに感謝できたのは言うまでもないです。ちなみに、機内上映版では冒頭に「映画のなかで描かれているのは映画的な誇張が含まれています」的なメッセージがありましたが、映画版でもあったのかな。
[ビデオ(邦画)] 7点(2009-02-18 13:34:12)
139.  アヒルと鴨のコインロッカー 《ネタバレ》 
伊坂作品の映画化としては、キャストや仙台の雰囲気も含めて、個人的にはほぼ完璧だったと思います。あの小説のユーモアと切なさが奇妙に融合した雰囲気を、とてもうまく再現しています。中盤では、前半に登場した回想シーンが違ったキャストで再現されますが、それが悲しいトーンを帯びて、全く異なった話に感じてしまうあたりは見事です。このへんは映画という表現媒体のアドバンテージをうまく生かした展開だったと思いますし、その難役をさらりと演じた瑛太もよかったと思います。ひとつだけ気になったのは、ディランのCDが「ベスト盤」だったこと・・・。「神」ですから、レコード盤とまでは言わなくても、せめてオリジナル・アルバムで持っていてほしかったなあと思ってしまいました。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-02-16 10:49:30)(笑:1票)
140.  天国と地獄 《ネタバレ》 
冒頭の勘違い誘拐から物語にぐいぐい引き込まれました。緊迫したシーンが続いた前半と比べると、後半は主役の三船敏郎の出番は激減しテンポもダウンしますが、そのぶん「天国」に対する犯人の歪んだ感情がずっしりと重くのしかかります。今見ても、黄金町のシーンは衝撃的です。高度経済成長に取り残された人々の怨念が若い医師を狂わせたのかなと勝手に解釈しています。一級の娯楽作でありながら、日本が「豊かさ」を知り始めた時代の「天国と地獄」を見事に切り取った傑作だと思います。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2009-02-13 23:49:10)(良:1票)
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