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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1885
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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41.  人生スイッチ 《ネタバレ》 
ふとしたきっかけで人生の落とし穴に落ちてしまった人たち。前を走るポンコツ車の運転手へと追い抜きざまに罵声を浴びせた男、偶然客としてやってきた父親の敵へと復讐しようともがく深夜のファミレスのウェイトレス、駐禁を取られたことに怒り心頭な建築技師は当局の窓口で不満をぶちまける。息子の轢き逃げを金の力で揉み消そうと画策するブルジョアは逆に追い詰められ、結婚式の最中に夫の浮気を知った花嫁は悪女と化す。それはまるで人生を破滅へと導く禁断の〝スイッチ〟を押してしまったかのように――。不条理な事態に追い込まれ、自滅していく人々をブラックかつシニカルに描いたオムニバス作品。スペインの巨匠ペドロ・アルモドバルが制作を務め、アカデミー外国語映画賞の候補にもなったということで今回鑑賞してみました。確かに個々のお話は短いながらもそれぞれにキレがあり、独特のカメラワークや悪意に満ちたストーリーテリングの妙もあって、普通に面白いとは思ます。特に一番はじめの飛行機の話と、2人の男が些細なことから言い争いをはじめ次第に殺し合いにまで発展する第3話はけっこう惹き込まれました。女の壮絶なバトルが繰り広げられる最後の花嫁の話など、いかにもアルモドバルが好きそうなブラック・ユーモアに満ち満ちていて楽しい。とはいえ、1本の映画として評価するならば正直微妙。個々のお話に全く繋がりがなく全体の統一感が希薄なせいで、一つの作品としてみるとさすがに散漫さが否めません。例えばこれに同一のキャラクターが複数のお話にまたがって登場するだとか、あるいはお話の舞台がリンクするだとか、そういった工夫が欲しかったところ。それぞれのエピソードのクオリティは――程度の差はあれ――なかなか高かっただけに惜しい。
[DVD(字幕)] 5点(2017-01-11 22:08:36)
42.  記憶探偵と鍵のかかった少女 《ネタバレ》 
記憶探偵――。それは他人の記憶の中に入り込み、その人にしか知り得ない無意識下の真実を探り出すことによって、世の中に溢れる様々な難事件を解決へと導き出す特殊な職業だ。業界最大手の一流企業、マインドスケープ社に所属するジョンもそんな記憶探偵の一人。ところが2年前に妻を亡くしたショックから、彼は長いスランプに陥っていた。このままでは妻の思い出が沢山詰まった家まで売り払わないと明日にも破産してしまう。ジョンは上司に掛け合って、記憶探偵としての仕事を何とか廻してもらうのだった。「大富豪の一人娘がもう1週間も飯を喰ってない。きっと過去のトラウマが原因だ。ジョン、どうだ?簡単な仕事だろう。すぐに向かってくれ」。藁にも縋る思いですぐにその大富豪の邸宅へと向かうジョン。そこには謎めいた言動を繰り返す16歳の美しい少女、アナが待っていたのだった。彼女のトラウマの原因を探るため、ジョンはすぐさま彼女の記憶の中へと潜り込んでいくのだったが……。他人の記憶の中に自在に入ることが出来る特殊な能力を持った探偵が彷徨い込んだ、そんな一人の少女の深層意識という名の迷宮を濃厚に描き出すダーク・ミステリー。クリストファー・ノーランが生んだ傑作『インセプション』が公開されてから、こういう人の深層意識の中へと潜り込んでいく系の作品がやたらと流行ってますね~。でも、その多くは『インセプション』とは比べるべくもない駄作ばかり。本作もその例に漏れず、『インセプション』のような世界観を頑張って構築しようとして(主人公の妻が記憶の世界に留まり続けて鬱状態から自死へといたったという設定なんて、そのまんまですやん笑)、見事なまでにお話が破綻しちゃってます。クライマックスで種明かしされる事件の真相も「いやいやそんな馬鹿な」と呆れるようなもので、僕は思わず失笑しちゃいました。ラストのハッピーエンドなんて、無理やり捻り出した感が半端ない。そして、こういう作品の一番の肝となるのはやはり主人公が彷徨い込む精神世界をいかにセンスよく映像化しうるかどうか。確かに、監督がゴシック趣味全開の少女ワールドを濃密に描き出そうと頑張っているのは分かるのだけど、うーん、残念ながら僕はそんなにセンスを感じませんでした。こういうのを観るといかにクリストファー・ノーランが天才かがよく分かりますね。記憶の中に入り込まれるアナという少女を演じた子がなかなかの美少女で、そんな彼女が太ももムチムチのホットパンツ姿を惜しげもなく披露してくれたことを考慮して+1点しときます。
[DVD(字幕)] 5点(2015-12-04 19:05:08)
43.  アイム・ソー・エキサイテッド! 《ネタバレ》 
ご搭乗の皆様、この度はペニンシュラ航空をご利用いただきまことにありがとうございます。当機はメキシコシティ行きです。私は客室チーフのホセラです。救命胴衣は皆様のお座席の下にございますが、緊急時以外は取り出さないでください。万が一、トラブルに見舞われたときは私どもの指示に素直に従ってくださいね。そう、必ずよ――。メキシコへと向けてスペインの空港を飛び立った、ペニンシュラ航空の大型旅客機。ところが一時間半後、機体はトラブルに見舞われるのだった。降着装置の故障により着陸できなくなった、そんな航空機の3人のホモの客室乗務員たちは、機内がパニックになることを怖れるあまり、エコノミークラスの乗客たちの飲み物に睡眠薬を混ぜ眠らせてしまう。当てもなくスペインの上空をぐるぐる廻り続けることになった旅客機。ところが、パイロットやファーストクラスの乗客たちは、バイセクシャルや妄想だけは人一倍エロい処女のおばさんや600人もの男とSMプレイした女王様といった揃いもそろって胡散臭い人たちばかり。酒や麻薬で恐怖を紛らわせようとする彼らだったが、いつしか機内は乱交パーティーの場へと変貌してしまう。果たして彼らは無事に地上へと降り立つことが出来るのか?スペインが世界に誇る、耽美的変態映画作家ペドロ・アルモドバルによるそんなスラップスティック&エロティックなドタバタ・コメディ。これまで、情熱的な赤を基調とした美しい映像で人間の性愛と愛憎渦巻く耽美的世界を濃厚に描き出してきたアルモドバル監督が、今までとはがらりと作風を変えて挑んだという本作を今回鑑賞してみました。うーん、昔からこの人の「ひょええ~~」と悲鳴をあげたくなるほどの独特で淫靡なまるで谷崎潤一郎を髣髴とさせる変態的世界観が大好きな僕なのですが、ちょっとこれはいまいちだったかな~。やっぱり彼の作風はコメディには不向きだったのではないでしょうか。全編に散りばめられたギャグの数々も客室乗務員のホモ3人組によるミュージカルも、残念ながら全く笑えませんでした。それでも、後半のラリった乗客たちがパイロットたちをも巻き込んで乱交パーティーへと雪崩れ込むシーンはさすがの変態映画監督の面目躍如といった感じでそこだけは大変良かったです。ホモの客室乗務員がパイロットのナニをフェラーリして同僚の元へと帰ってくると、その同僚が「あら、あなたの口に彼のが付いてるわよ」と唇から垂れた精液を指で拭いペロリと舐めちゃうシーンなんて、もう気持ち悪すぎてヤバいっす(笑)。という訳でアルモドバル監督、次はいつものようにその我が道をゆく唯一無二の変態世界を濃厚に構築した傑作をまた撮ってくださいね。アタクシ、期待して待ってますわよ。
[DVD(字幕)] 5点(2015-05-17 20:59:01)(笑:1票)
44.  インサイド(2016)(レイチェル・ニコルズ主演) 《ネタバレ》 
私が手伝ってあげるわ、あなたが赤ちゃんを産むのを――。不幸な事故により、聴力と最愛の夫を失ってしまった妊娠中の女性サラ。高性能の補聴器を頼りに、遺された一軒家で独り暮らす彼女にとって、何とか無事に育ってくれたお腹の赤ちゃんだけが希望の光だった。だが、辛い思い出が残るこの家を手放し新たな地で再起を図ろうとした矢先、その“女”がやってくる――。雨が降り続く人通りの少ない夜、サラは突然家に押し入ってきた見知らぬ女によって恐怖のどん底へと叩き落されてしまうことに。何とかバスルームへと逃げ込んだものの、頼みの綱である補聴器は壊れて役に立たなくなってしまう。しかも、サラは女によって出産を促す薬を投薬され今にも陣痛が始まりそうになっていた。果たしてこの女は何者なのか?女の真の目的とは?そして、サラは女の魔の手から抜け出し、無事に赤ちゃんを出産することが出来るのか?謎の女に追い詰められ、恐怖の一夜を過ごすことになった女性を描いた不条理系サスペンス・スリラー。明らかに低予算で撮られたであろう、そんなよくあるワンアイデア・ワンシュチュエーションのB級作品なのですが、これがまあ設定に無理がありまくりで僕は全く物語に入り込めませんでした。だいたい一軒家に自分一人しか居ないのに、家のポストに鍵を入れて寝るというこの妻の神経がおかしすぎます。百歩譲ってそういう詰めの甘い女性だったとしても、一度不審者が現れて警察まで呼んだのなら、さすがに鍵は回収しましょうよ。また、途中で何度も警察が現れるのですが、こいつら揃いも揃って無能すぎ!女一人に簡単に騙され、しかもわざわざ殺されるために一人になるというぼんくら具合。無線で助けを呼んだのに、警察の応援がいつまで経っても一向に駆けつけてこないというのもおかしすぎます。途中、主人公が間違って自分の親を殺してしまうというシーンも胸糞悪いだけで物語上何の意味もないですし。そして、最後は無事に赤ちゃんを産んでめでたしめでたし……。何?この取って付けたような薄っぺらいハッピー・エンド。うーん、正直観る価値はなかったですね。
[DVD(字幕)] 4点(2019-12-17 21:51:43)(良:1票)
45.  オートマタ 《ネタバレ》 
ロボット・プロトコル第1「生物への危害を禁ず」第2「自他の改造を禁ず」――。2044年、太陽熱の異常な高温化により、地表の大半が砂漠と化した未来社会。激減した人類は、オートマタと呼ばれる原始的なロボットを頼りに細々とその営みを続けていた。環境汚染対策、治安維持、老人介護やペットの世話、果ては売春と社会の隅々にまで浸透したそんなロボットたちは全て、二つの安全規格(プロトコル)によって制御されている。オートマタの製造・販売、開発やメンテナンスまで一手に引き受けるのは巨大企業ROC社だ。その保険部門で働くジャック・ヴォーカンは、ある日、信じられないような報告を受ける。とあるオートマタが、なんと自分の身体を修理・改造していたというのだ。「第2プロトコルが破られた」。ジャックはすぐさま調査に乗り出すのだったが、そこには人類の存亡を巡る陰謀が待ち構えていたのだった……。荒廃した未来社会を舞台に、ロボットの機密を巡る陰謀に巻き込まれた男の運命をスタイリッシュに描いたSFサスペンス。冒頭から強調されるいかにもブレードランナーを意識した――というかもろパクリな未来社会に苦笑しつつも、この陰鬱でダークな世界観はなかなか好みなのでけっこう期待して鑑賞してみました。なんですけど、うーん、僕はものの見事に嵌まらなかったですね、これ。やりたいことは分かるのだけど、なんか全体的に空回っているような気がするのは僕だけでしょーか?いつか海に行きたいと願う主人公も悪役となる企業の重役もプロトコルを破った黒幕も、結局何がしたかったのか最後まで観てもいまいちよく分からなかったんですけど。なので、クライマックスの銃撃戦もまあ気持ちが乗らない乗らない(笑)。こういうのがやりたいという監督の思いが先走った結果、脚本がおろそかになっちゃった典型的なパターンじゃないでしょうか。期待してた分、色々と残念なSF作品でございました。4点。
[DVD(字幕)] 4点(2017-05-03 00:12:02)
46.  EVA エヴァ(2011) 《ネタバレ》 
「目を閉じたら何が見える?」――。そう遠くない近未来。雪深いスペインの地方都市にアレックスという名のロボット工学者がやってくる。その街には最先端のロボット工学を集中的に研究する施設があり、さまざまなロボットと人間がともに暮らしていた。アレックスは、さっそくこの街でとある研究へと取り掛かる。それは人工知能を有し、自らの感情によって動く子供型ロボットを完成させるというものだった。モデルとなるべき子供を求めて街を彷徨っていたアレックスは、そこでエヴァと名乗る個性的な少女と出会う。大人たちの常識になどまったく捉われず、自由奔放に生きるそんな可憐な少女に、次第に心惹かれていくアレックス。自宅の地下にある誰も居ない研究室へとエヴァを招きいれたアレックスは、彼女をモデルにして究極の少女型ロボットを創ろうと試みるのだったが……。エヴァという可憐な少女の姿をしたアンドロイド、彼女を巡ってさまざまな研究者たちの思惑が入り乱れるSFドラマ。とにかくストーリーが一本調子過ぎて、途中でだれてしまうのが本作の最大の欠点ですね。人型ロボットを創ろうとする主人公とモデルとなる少女との交流が物語の中心となるのですが、これが大して面白くもないのに延々と続き、さすがに途中で「とっととロボット完成させろよ!!」と僕はキレそうになりました。主人公がかつて街を去ることになった理由が、兄と一人の女性を巡る三角関係にあるらしいことを匂わせる展開もあるのですが、これも匂わせる程度で曖昧なまま。この設定を活かして、過去と現代を交錯してみせるとかの工夫があればまだ見れたものになっただろうに、最後まで特に心惹かれることもなくひたすら単調な展開でございました。せっかく奔放な美しい少女に翻弄される孤独な中年男性という魅力的な設定を扱っているのに、それを全然活かせていないのが凄く勿体ない。もっとこの淫靡な世界観を全面的に追求していたら、もしかするとSFロリ映画という新たなジャンルを作ったエポックメイキングな作品になりえたかもしれないのにね。残念!物語の鍵となるエヴァちゃんが僕のロリ心をいい感じで突いてくるなかなかの美少女ちゃんだった(泡風呂の中でお母ちゃんに髪を洗われてるシーンなんて、「もうちょっと肩をあげてくれ~」と思わずエキサイトしちゃいました!)のと冒頭のガラス細工のような人口頭脳作成シーンにちょっぴりセンスを感じたので+1点。それ以外は、完全に凡作です。
[DVD(字幕)] 4点(2015-10-19 09:19:26)
47.  グランド・ピアノ 狙われた黒鍵 《ネタバレ》 
演奏を一音でも間違えたらお前を殺す――。5年前、熟練のピアニストでも弾きこなすのが難しい難曲「ラ・シンケッテ」に果敢に挑んだものの失敗に終わり、以来スランプへと陥っているかつての天才ピアニスト、トム。再起をかけ、彼は今回復活コンサートを開くのだった。満員の聴衆たちや自分を今まで支えてくれた愛する妻らが見守る中、緊張した面持ちでグランドピアノへと向かうトム。ところが楽譜を開いてみると、そこには彼を脅迫する謎のメッセージが……。「少しでも間違えたら僕と妻の命はない?」。狙撃銃の赤外線スコープが冷酷に見つめる中、トムは再び「ラ・シンケッテ」へと挑むことに。果たして犯人の目的とは?そして、彼は無事にコンサートを成功させ再起を図ることが出来るのか?何処にも逃げ場のないコンサート会場で、謎の犯人によって追い詰められていくそんなピアニストの孤高の戦いを描いたサスペンススリラー。これまで色んな場所に主人公を閉じ込めてきたソリッドシチュエーションスリラーも、とうとうここまで来たかって感じっすね(笑)。まあはっきり言って設定にアホほど無理がある(ピアニストが公演中に「ちょっと忘れ物したんで」と何度も楽屋に引っ込むってアリなん?笑)とかはこの際目を瞑るとして、けっこう華やかなコンサート会場で小気味良く展開されるストーリーや、イライジャ・ウッドとジョン・キューザックというそこそこ豪華な役者陣、90分という適度な尺、そして物語を華麗に彩るクラシックの名曲群…、と、肩の凝らないエンタメ映画としてぼちぼち楽しめました。犯人の真の目的が「え、なんやねん、それ?!」とずっこけちゃうくらい変てこりんなのもぎりぎり我慢しましょう。ただね~、それまで潜んでいた犯人が急にステージ上に姿を現しちゃうクライマックスでのこの半端じゃないグダグダ感にはさすがの僕も我慢の限界が……。ここはやはり、「表向きはコンサートは大成功のうちに終わり、その裏で犯人は何だかんだで捕まって、トムは無事に再起を果たすことが出来たのでした。パチパチ」って感じのオチにしてくれんとカタルシスが得られませんて!それに何ですのん、あのへんてこなラストシーンは(笑)。という訳で、そんな普通の人なら「金返せ!」と怒り狂いそうになるだろうトコも笑って観てくれる、大らかな映画愛に満ちたマザーテレサのような映画ファンの方なら充分に楽しめると思います。4点。
[DVD(字幕)] 4点(2015-01-31 20:29:34)
48.  ペインレス 《ネタバレ》 
この子たちは〝痛み〟というものを感じない。これは未知の病であり、いまのところ治療法もない。周りにとっても自分自身にとっても彼らは極めて危険な存在だ。我々は仕方なく、この子たちを無期限に幽閉することをここに宣言する――。1931年、スペイン、そんな生まれつき痛みを知らないせいで自らの身体だけではなく、友達の身体にまで火を点けたりするような危険な子供たちを隔離する閉鎖病棟。母親から引き離された幼い少年ペニグノも、そんな病棟の暗い密室で絶望的な日々を過ごしていた。変わって現代のスペイン、医師として多忙な毎日を過ごしていたダビットはある日、自分が末期の白血病を患っていることを知る。唯一の生き残る道である肉親からの骨髄移植を受けるため、秘められた自らのルーツを探し始める彼だったが、そこにはとある強制収容所で行われていた忌まわしい真実が待ち受けていたのだった…。内戦やファシズム、東西冷戦に翻弄されたスペイン近代史を背景に、過去と現代を複雑に行き交いながら痛みを感じない子供たちを巡る悲劇を妖艶に描き出すサスペンス・スリラー。冒頭、いきなり10歳くらいの少女がそんな子供たちによって火を点けられ火だるまになって焼死するというショッキングなシーンから始まり、彼らがお互いの爪を笑いながら剥ぎ合ったり、自らの腕の肉を食べたりするというかなりグロいシーンが随処に散見されるので、観ていて決して気持ちの良い映画ではなかったですね、これ(当たり前か笑)。そういうグロ痛い描写を敢えて描きながらも、それでもやっぱり観て良かったと思えるほどの内容がこの作品にあったかと言えば、残念ながら否と言わざるをえなかったです。過去と現代を行き来するこの複雑なストーリーはあまりにも淡々と進むうえ、なかなか真相も見えてこず、途中で眠気を堪えるのがほんと大変でした。それに〝痛みを感じない子供たち〟という魅力的な設定もいまいち巧く活かしきれていなかったように感じます。挙句、ここまで大風呂敷を拡げたお話を、「え、これで終わり?はぁ、ナメとんのかー!」と思わず大声で文句を言いたくなるような、かなり無理やりなオチで終わられた日にゃ、もう苦笑するしかなかったっす。最近、サスペンスやホラーの分野で秀作を多く生み出しているスペインの作品ということで、けっこう期待してただけに残念!
[DVD(字幕)] 4点(2014-09-07 21:16:04)
49.  マシニスト 《ネタバレ》 
もう気持ち悪すぎて駄目!!クリスチャン・ベールのあの話題の激痩せは確かに目を見張るものがあるけれど、そんな彼の努力を無にするかのような奇をてらっただけの中身のない脚本と雰囲気ゴリ押しの演出がもう観てられない。そんな世界に、あの生理的に無理な痩せ細ったベールの身体……。もう、観れば観るほど不愉快になる作品でありました。
[DVD(字幕)] 4点(2013-04-26 13:40:51)
50.  ロスト・アイズ 《ネタバレ》 
なんとも奇怪な映画。あり得ない状況設定に、矛盾だらけのストーリー。観客置いてけぼりで、怒涛のようにラストまで突き進んでいくのだけど、取り敢えずアイデアを詰め込みすぎているのにそれをまったく消化しきれていないから、「なんじゃそりゃ!」という感想しか浮かんでこない。なんしか主人公の女、心変わりしすぎだろ!!
[DVD(字幕)] 4点(2012-05-27 22:21:13)
51.  マジカル・ガール 《ネタバレ》 
魔法少女ユキコ――。スペインの地で、重い白血病を患い余命幾ばくもない少女は、遠く離れたそんな日本のアニメを夢見ている。失業中の彼女の父親は、娘のせめてもの願いを叶えて逝かせてやりたいと思うのだが、明日の生活すらままならず、とても彼女が夢見る特注のドレスを買い与えてやることが出来ないでいた。自暴自棄に陥った父親は、宝石店に強盗に入ることを決意する。近くに落ちていた石を拾い、今まさにショーウィンドウを割ろうとしたその時、誰が吐いたのか空から嘔吐物が降ってくるのだった。そしてそれは、新たな悲劇の始まりとなるのだった…。様々な困難に直面した人々の偶然の出会いがさらなる悲劇を引き起こす様を終始淡々と見つめたヒューマン・ドラマ。スペインが制作した日本のオタク文化である萌え系アニメをフューチャーした作品ということで今回鑑賞してみたのだけど、これが近年稀に見るほどのつまらなさでびっくりいたしました。何が駄目かって、まずタイトルにもなっている魔法少女ユキコという、この物語の要が一切活かされていないこと。白血病の少女が日本語のポップソングをバックに踊ったり部屋にポスターが貼られているくらいで、このアニメがどんな内容なのか一切触れられていないのです。なのでこの少女がどうしてこのアニメにここまで心酔しているのかがまったく分からず作品としてのテーマがかなりぼやけてしまっている。せっかく夢のような萌え系アニメと辛く息苦しい現実との対比といういくらでも拡がりそうな魅力的なテーマを扱っているのに、これでは勿体ないと言わざるを得ません。また、魅力的なキャラクターが一切登場しないのもいただけない。というより、登場人物が皆揃いも揃って根暗で常に眉間に皺を寄せてぼそぼそと喋るような人たちばかりで、誰にも感情移入できませんでした。そして無駄なシーンが圧倒的に多い。「ここ、本当にいるの?」と思えるような退屈なシーンのオンパレードで、自分は途中から眠気と戦いながらの鑑賞となってしまいました。無駄を削っていけばきっと三分の一くらいで収まったんじゃないでしょうか。冒頭へと強引にループする、あまりにも無理やりなラストなどもはや目も当てられない。残念ながら、自分には観るだけ時間の無駄の駄作としか思えませんでした。
[DVD(字幕)] 3点(2017-02-19 22:51:41)
52.  天使が消えた街 《ネタバレ》 
イタリアで実際にあったアメリカ人留学生殺人事件を基に、事実と妄想を幻想的に交錯させて描いたサスペンス・スリラー。きっと監督はデビッド・リンチのような作風を意識して製作したのだろうけど、出来上がったものは酷い代物でした。とにかく、現実と妄想のそれぞれの取り扱い方が恐ろしく稚拙。現実だと思って見ていた映像が実はドラッグが見せた妄想でした、という細かい夢オチのようなことが延々と繰り返されるため、観ていて本当に苛々させられます。挙句、最後までずっと引っ張ってきた事件の真相も結局はうやむやのまま終わるし、「なんやねん、それ!」と僕は怒りさえ込み上げてきました。観るだけ時間の無駄です。3点。
[DVD(字幕)] 3点(2016-08-29 21:42:04)
53.  カニバル(2013) 《ネタバレ》 
初めて獲物を愛してしまった――。普段は仕立て屋として真面目に働き、家では静かな独り暮らしを謳歌している孤独な中年紳士、カルロス。少々変わり者だが、仕立て屋としての腕も良いと近所の人たちからも評判で、教会の司祭からは高価なマントの修繕を頼まれるほど信頼されている。ところが彼はその仮面の下に、誰も知らないドロドロとした醜い欲望を隠し持っていたのだった。そう、彼は生まれついての冷酷な殺人者であり、殺した若い女の肉を夜な夜な食べる恐ろしい食人鬼でもあったのだ。その暗い欲求を抑え切れなくなった彼は、いつものように近所に越してきた女性を殺すと、切り分けた彼女の肉を冷蔵庫へと保管する。ディナーのごちそうとして、カルロスはその肉をワインと共に夜毎味わっていたのだった。そんなある日、彼の犠牲者の妹を名乗る美しい女性が現れる。彼女の名はニーナ。新たな獲物の出現に欲望を抑えきれなくなったカルロスは、「一緒にお姉さんを捜そう」と彼女に提案し一緒に警察署や行きつけの場所を廻り始める。ところが、しばらく一緒に過ごしていくうちに、カルロスはそんなニーナに名状しがたいある“感情”を抱き始めるのだった……。生まれついての快楽殺人鬼とそれを知らない若い女性との間に芽生えたそんな禁断の愛を淡々と綴ったサイコ・ラブ・ストーリー。なんですけど、ホント退屈極まりない映画でしたね、これ。映画が終わるまでほとんど音楽も流れないし、主人公である根暗~~な殺人鬼とコチラも同じく根暗~~なヒロインとの大して面白くもない言ってしまえばしょーもないラブストーリーが延々と垂れ流し。もう5分に一度は強い睡魔が襲い掛かってきて、僕は最後まで観るのが苦痛で苦痛で仕方なかったです。肝心の主人公が食人鬼という設定も、どうして彼がそんな猟奇的な行動に走るようになったのか、生まれついての宿命なのか、それとも過去に経験した強いトラウマが原因なのか、最後まで一切説明されないので物語に全く入り込めません。このおっさん、ただ単にナイフとフォークで、ずーーっと肉喰ってただけですやん(笑)。監督としては恐らく芸術映画を撮ったつもりで良い気になってるんだろうけど、もう独り善がりもいいところ。ホント久し振りに、「時間と金を返せーーー!」と大声で叫びたくなるほどのこんなにもつまんない映画を観てしまいました。
[DVD(字幕)] 3点(2015-08-25 21:40:14)
54.  レッド・ライト 《ネタバレ》 
昨日飲み過ぎちゃって極度の二日酔いだったのだけど、今日中にビデオ屋さんに返しに行かなきゃいかんかったので、無理をおしてウコンをのみのみ鑑賞してみました。ロバート・デ・ニーロ扮する超能力者(自称)とシガニー・ウィーバー扮する徹底的なリアリストである科学者とその助手との、超常現象を巡る知的な戦いを描いたミステリー作品。なんだけど、いったい何がやりたいのかよく分からない登場人物たちが織り成す、かなりテンポの悪いストーリー展開に最後までイライラ。いやー、つまんなかったっすねー。二日酔いがますます悪化しちゃいました(笑)。オチもかなり強引だったし。途中で唐突に死んじゃうシガニーも意味不明。豪華な俳優陣がほんと勿体ない作品でありました。あー、今からビデオ屋さんに返しに行かなきゃ。悪化した二日酔いのせいで吐きそうだってのに、めんどくせー。
[DVD(字幕)] 3点(2013-12-15 14:51:08)
55.  チェ 28歳の革命 《ネタバレ》 
あの世界の歴史でも稀な波乱の人生を生きた革命家の、そのカリスマ性溢れる生涯を映画化、しかも主演は個性派俳優ベニチオ・デル・トロ。どうしてこんな面白くなりそうな素材をもってして、ここまで駄作に仕上げてしまったのか大いに疑問に思えるくらいつまらなかった。延々と続く変わり映えしない画面に冗漫なストーリー。ソダーバーグ監督の、この毀誉褒貶の激しさってなんなんだろう。料理に例えるなら、これほどの高級食材と最新の料理器具を揃えたというのに、料理人がボケちゃってて出来上がってみれば犬のエサだった、そんな感じ。
[DVD(字幕)] 3点(2013-04-20 15:36:36)
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