61. レイズ・ザ・タイタニック
《ネタバレ》 中学生の頃にテレビで観た記憶。 タイタニックが浮上するシーンしか覚えてなかったが、ワクワクした気持ちだけは記憶していた。 以来、レンタル店で思い出すたびに探してはみたけれど見つけられず、ネット配信でやっと鑑賞することができた。 東西冷戦真っ只中の、そんな事情で引き揚げることになったのかと、それなりにストーリーも楽しめた。 肝心の浮上シーンも、この当時の特撮能力からしたら大満足の及第点。 何より、ニューヨークに入港するタイタニックが見られるなんて、時代を超えて実現した夢の演出ではないかと感傷に浸ることができた。 船内の再現も忠実で、ちゃんと作り込まれていることを意気に感じる。 観て損はしない映画じゃないかな。 [インターネット(字幕)] 8点(2020-05-10 08:51:08) |
62. ワールド・ウォー Z
《ネタバレ》 スピード感は抜群。 2時間で収めようとすれば、のんびり歩いていられない。そんな時代はもう過去のもの。 数量攻めも凄まじくて、とりあえず逃げるしかない。 映画館の巨大なスクリーンで観たイスラエルの壁登りは、そりゃもう圧巻だったし、ゾンビとの闘いに勝利するというラストは、ゾンビ映画の新しい形を見せてくれた気がする。 そしてミッションインポッシブル以上にインポッシブル的なブラピの独壇場。 ただ、最後のスタジアムに集めてミサイル攻撃とか、ビルの屋上からガソリン撒いて焼き尽くす映像は、たとえそういう駆除の方法を取るにしても、この流れの中では必要なかったかな。無駄に残酷で爽快感が薄まってしまった。 ロメロゾンビのどうしようもない閉塞感も好きだけど、これだって悪くない。 [インターネット(字幕)] 8点(2020-05-09 23:20:26) |
63. ニンフォマニアック Vol.1
《ネタバレ》 フォントリアー監督ってことで、ほぼ怖いもの観たさで鑑賞。 圧巻は、勘違い野郎の妻が乗り込んで来るシーンかな。 熱量の違いが大き過ぎて、ほぼコントみたいになってるのはエグかった。相変わらずこういう所は容赦なく映像にするのね。 この監督の映画で映像を美しいと思ったことはなかったけど、森の緑の眩しさが印象に残った。 冒頭の漆黒の闇や、容赦ないセックスシーンで少なからず心が乾いていたのか、一枚一枚の葉っぱまでが際立って美しく感じた。 しかし本国版は全くのボカシ無しなのかな。 もしそうならちょっとゲンナリ。あんなに男性器ばかり見せられても。 2作目を観てみないことには、ちょっと判断しにくい映画。 [インターネット(字幕)] 7点(2020-05-08 18:41:27) |
64. 高慢と偏見とゾンビ
実は『高慢と偏見』を読んでもなければ観てもいない。 ということで、映画の出来を云々できる資格に欠けているので、得意の上っ面感想を。 公開当時に観た時は、映画館のスクリーンの影響もあってゾンビ映画としての迫力を楽しめた。 で、今回はリリー・ジェイムズ目当てでテレビで鑑賞。 ブロンドよりブルネットの方がいいかも、なんて呑気なことを考えながらの大満足の90分。 ゾンビ映画? [インターネット(字幕)] 8点(2020-04-26 01:45:51) |
65. ベイビー・ドライバー
《ネタバレ》 配役が絶妙。 主役は二枚目のまさにベイビーフェイス。 ボスが貫禄の出すぎたケビン・スペイシー。 悪党にこれ以上ないジェイミー・フォックス。 そしてヒロインには最高にキュートなリリー・ジェイムズ。 ただ、期待のカーチェイスはほぼ冒頭のみで、最後なんてドライバーの腕なんてそっちのけのゴリゴリのパワー合戦。 最後まで圧倒的なドライビングテクニックを見せつけて欲しかったかな。 ドンパチは結構激しいが、爽やかな気分で観終われる映画。 [インターネット(字幕)] 7点(2020-04-25 17:56:40) |
66. ブローン・アパート
《ネタバレ》 サスペンスの心づもりをして観始めたのだが、どうもそうでもないらしい。 相手がテロ、しかもオサマということになると、けりなんかつけられるはずもない。 息子を愛する母親としてのミシェル・ウィリアムズの演技は素晴らしかった。 後悔を深くするために、冒頭のベッドシーンは敢えて過激にしたものと思われる。 それは理解できるのだけど、テレンスの件もあって色々あちこちバタバタして、フォーカスすべき部分にフォーカスし切れなかった感が強い。 ミシェルのせっかくの演技がちょっともったいないことになっちゃったかなあ。 しかしミシェル・ウィリアムズは不思議な女優だ。 子供っぽい表情とキリッとした表情のギャップが激しくて、きゅんきゅんしながら観てしまった。 ということで、彼女の体を張った演技に加点。 [インターネット(字幕)] 7点(2020-04-18 21:28:38) |
67. エンド・オブ・キングダム
《ネタバレ》 冒頭のけだるいシーンを越えたら、あとはお約束の怒涛の連続。 いや、スピード感が凄まじい。 まさか各国首脳が殺されないだろって安穏に観てたら、容赦の無い展開に。 日本の首相はなぜかタクシー感覚の運転手とともに海中へ。不必要に橋を落とすという方法は、同盟国の首相に敬意を表してかな。 それにしても、アーロン・エッカートはいい声だなあ。 これ、配役が逆でも全然いける。 有事に備えて、要人には有酸素運動と筋トレを義務付けるべきだね。 [インターネット(字幕)] 7点(2020-03-16 17:11:57) |
68. アンロック 陰謀のコード
《ネタバレ》 二転三転するジェットコースタームービー。 …のはずなんだけど、手に汗握り切れない。 驚きはあるけど、それが映画の面白さに繋がらないもどかしさがある。 生物兵器を事故とはいえ子供に感染させちゃダメだよ。それはご法度。 ノオミ・ラパスは相変わらず戦う女感全開でその点満足。 脇を固める俳優陣も流石の存在感。 マルコビッチのそれは、正直マイケル・ダグラスの比ではなかった。 そしてトニー・コレットの超ショートカットに加点。 [インターネット(字幕)] 7点(2020-01-12 02:40:43) |
69. トレイン・ミッション
最初の複雑さを我慢したら、あとは安定の面白さ。 いやー、リーアム・ニーソンは外さないね、やっぱり。 胸熱シーンとコメディ担当もちゃんと配置されていて、バランスがいい。 それにしても、リーアム・ニーソンはスーツが似合う。 スーツが似合う哀愁のダンディズムにも加点。 [インターネット(字幕)] 7点(2019-12-07 11:05:58) |
70. 否定と肯定
《ネタバレ》 2016年にこの映画を撮った意味とは何かを考えてみると、やはりラストシーンでのレイチェルのセリフに凝縮されているのかなと。 表現の自由は保障されるべきだが、それにはもちろん条件がある。 それがないがしろにされ、表現の自由だけが叫ばれるような世の中の風潮というか、世界の流れは、黙って見過ごせる状況ではもはやない、ということだろうか。 あなたたちは記憶される、というセリフのなんと美しいことか。 名優たちが脇を固めて、レイチェルの暴走を止める、という構図も素晴らしい。 扱いの難しいテーマを落とすべきところに落としているなという印象。 [インターネット(字幕)] 8点(2019-12-03 01:19:53) |
71. グリーン・ゾーン
イラクはイラク人が統治すべき。 そりゃそうだよ。 それをハリウッドが描こうってんだから、この件はもうアメリカでは過去の話になってしまったということだろうか。 なんでもありだな、アメリカ。 トランプ大統領が裏がないだけ善人に見えてきた。 [インターネット(字幕)] 7点(2019-10-27 01:42:05) |
72. ミラクル・ニール!
《ネタバレ》 宇宙人の悪魔的会議は最高に面白かったんだけど、あのテンションで引っ張るには、イギリス映画はシニカル過ぎて無理だったんだろーな。 ドタバタで突き通すには上品過ぎるキャスト。 しかし、ケイト・ベッキンセールの巻き髪ってなんであんなに魅力的なんだ。 そこに加点。 [インターネット(字幕)] 7点(2019-09-22 01:17:42) |
73. 嗤う分身
近未来なんだか過去なんだかよくわからない時代設定とミア・ワシコースカは絶妙なバランス。 日本の歌が挿入歌になってるし、途中宇多田ヒカル?も登場して、なんだか不思議な雰囲気。 でも、やっぱりよくわからなかった。 ジェシー・アイゼンバーグが出るにはピッタリの映画かな。 袋小路に迷い込んだ感じを味わいたいなら絶好の映画。 [インターネット(字幕)] 7点(2019-09-21 09:21:52) |
74. ショーン・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 どこか牧歌的なゾンビ。 バタリアンあたりから走るゾンビが常態化し、ドーン・オブ・ザ・デッドでそれを極めた感があった。 しかし、本作の彼らは動きがすこぶる緩慢で、ショーンたちに言い争う時間まで与えてくれる。 ただ、一度獲物を捕まえると、そこからの破壊力は凄まじい。死霊の餌食でローズを上下に引き裂いたように、仲間の一人を寄ってたかって引き裂く。足まで抜けて、それを武器にゾンビの群れに飛び込むのはご愛嬌。 無意味に命を捨てるキャラクターが目について、演出がくどい点はあるが、ゾンビ化した世界に気付くまでの流れは最高に面白かった。 しかし、ラストでまさか鎮圧しちゃうとは。 でもってゲーム機まで持たせてしまうとは。 これもやはり、ゾンビに人間性を持たせようと試みたロメロへのオマージュ? 敬礼してくれたら最高だったんだけどね。 [DVD(字幕)] 8点(2019-07-26 23:04:32) |
75. ファーゴ
《ネタバレ》 片田舎で起こった殺人事件。 署長のマージが淡々と仕事をこなし、事件の真相に迫る。 対する悪党どもは、仕事に対する情熱もプライドもなく、当然用意周到さもない。 悪事を働いて手にする数万ドルと、真っ当に働いて事件を解決し、切手のデザインに採用されること。 マージが終始熱くならず、仕事に徹する姿がつまらぬ悪事に手を染めることの虚しさを教えてくれる。 残された主犯の息子が可哀想でならない。 [インターネット(字幕)] 8点(2019-07-22 00:55:51) |
76. 人生はシネマティック!
《ネタバレ》 映画を愛する人たちの誇りに満ちた映画。 人生の一時間半を捧げるに値する映画を作りたい、とは劇中の脚本家のセリフ。 そうだよなあ。 人生の一時間半を捧げて、私たちは映画を観ているんだ。 いい映画に出会って、いい時間を過ごしたい。 改めてそんなことを考えさせられた。 本作は、もちろん一時間半を捧げるに充分値する映画。 いや、いい映画。 [DVD(字幕)] 9点(2019-07-20 20:04:28) |
77. ラブリーボーン
《ネタバレ》 ラブリーボーン、というタイトルがずっと疑問のまま未見だった映画をやっと観た。 ラストになって、やっとその意味がわかる。 そして、スージーにとってやらなければならないこととは、犯人に復讐することではなく、憧れだったレイとのキスだった。 殺された直後には犯人を憎んだスージーが、年月を経てそこから離れていく。 スージーの家族も、スージーの死を乗り越えて人生を新たに歩き出す。 犯人に復讐したところで、スージーが生き返るわけじゃない。 魂の平安を得るにはどうすることが必要なのか。 家族の元に戻ってきた母親が、ラブリーボーンとして生きるスージーの姿を伝えているのかな。 釈然としない部分は残るけど、これも一つの解答かな、と感じた。 シアーシャの儚さにも加点。 [インターネット(字幕)] 7点(2019-07-06 22:18:27) |
78. ジェーン・ドウの解剖
《ネタバレ》 新感覚。 予備知識無しに観たんだけど、そう来るとは思ってなかった。 医学的な検証を進める手順が興味深く、なぜそんなことが可能なのかと思わせるつなぎもなかなか。 皮膚の中に魔女の紋章?が刻印されているシーンと、17世紀からあの女性が生きているとわかるシーンはゾッとした。 魔女の見せる幻覚は恐ろしい。 いや、佳作。 [インターネット(字幕)] 8点(2019-06-14 00:24:53) |
79. ハンナ
《ネタバレ》 シアーシャの透明感に負んぶに抱っこに羽交い締めな映画。 音楽を初めて聴いたハンナの驚きや喜びをもう少し演出して欲しかった。 身体能力に優れたハンナを、パンプスのケイトが追っかけられるのか?など、かなり気になった点があるものの、シアーシャの透明感で薄まるのだから、彼女の存在感は抜群。 …なだけにもったいない感が拭えない映画でもある。 [インターネット(字幕)] 6点(2019-06-09 16:51:32) |
80. ゼロ・グラビティ
《ネタバレ》 サンドラ・ブロックって、やっぱり演技上手いんだなと改めて実感。 一人で死んでいく寂しさのあまり、聞こえてきた犬の鳴き声を真似すらシーン。 土壇場でソユーズに着地だと思い込ませる手段を思いつき、最後まで諦めるものかってスイッチを押すシーン。 コワルスキーに、娘を探して赤い靴を見つけたことを教えてやってくれって話すシーン。 そして、最後までできることは全てやったと伝えてくれと祈るシーン。 どれも美しいシーンで、観ていて引き込まれた。 スペースデブリの衝突から、地球への帰還まで、息をつかせぬ怒涛の展開で文句なし。 コワルスキーの漢気にもしびれた。 [インターネット(字幕)] 8点(2019-06-05 22:42:51) |