141. 127時間
コロナによるステイホームで引きこもり生活が続いて過去を思い出す人が増えているらしい。ステイホームで死ぬわけではないが、このままどうなってしまうんだろうという不安感が閉鎖空間では増幅され、これまでの人生を振り返るようになるのかもしれない。また、いずれは経験するであろう余命宣告後の病室での孤独な時間においては必ず過去を振り返り自分の人生についてアレコレ考えるに違いない。ましてや、食料もなく身動きも取れず、ただ数日後の死を待つだけの閉鎖空間での孤独な状況では幻覚等を見てしまうのも当然であろう。本作は確かに映像作品として幻覚等の描写には成功しているようにも思えるが、基本的に主人公というか物語的に進行や動きがなく「内省」が中心なので退屈に感じる人がいるのは理解できるし映像化には不向きな作品ではあるとは思う。また極限状況での「軽い感じ」にも違和感があり、総じて悲壮感が足りないようにも思えた。原作は未読だが、この手の物語は文字による音声なしの独白形式の方が「人生を見つめなおす」という意味で向いているように思える。 [地上波(吹替)] 5点(2020-11-30 14:02:13) |
142. スターリンの葬送狂騒曲
実際にあった権力闘争をドタバタ劇風に描いた事を評価できない事もないが、なんだか中途半端。ガチでシリアスに作るか、『帰ってきたヒトラー』のようなもっとファンタジー的にコメディ化した方がよかった。そもそも他国のリアルなある種の負の歴史をこのようにブラックコメディ化する事に疑問がある。226事件が中国によってブラックコメディとして製作されたらと想像してみればいい。まあ、中国が自ら毛沢東のコメディを製作したらたいしたもんだが、自分が生きている間にそういう時代は来るんだろうか? [CS・衛星(字幕)] 5点(2020-11-07 12:26:34) |
143. ナイロビの蜂
ストーリーは雑でイマイチだが、コロナ禍での新薬開発競争の真っ只中だと、それなりのリアリティーを持って観る事はできる。最近はカミュの『ペスト』が流行っているそうだが、作品に触れる際にどういう時代状況なのかによって、評価が変わる典型なのかもしれない。 [地上波(字幕)] 5点(2020-07-28 04:05:06) |
144. 真珠の耳飾りの少女
妄想系作品として楽しめればよいのだろうが、ちょっと度が過ぎるような気も。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2018-09-08 18:21:44) |
145. ブラザー・サン シスター・ムーン
《ネタバレ》 思ったよりも軽かった。戦争で病んじゃって回心したという事なのだろうが、信徒が集まる過程は説明不足。で、教皇は役者か否かが問題。そんなキレイな話でもないような。 [DVD(吹替)] 5点(2017-07-27 10:27:37) |
146. ワールド・ウォー Z
《ネタバレ》 ゾンビより飛行機爆破しちゃうブラピの方が怖いわ! <追記>7年ぶりに再見。内容はあまり覚えてなかった。オチの付け方がこんなに強引だったとは。 [地上波(吹替)] 5点(2016-04-08 12:48:37) |
147. 三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船
アクション娯楽劇としては及第点なのでしょうけど、中身が薄いので、もうちょっと成長物語的な要素があってもいいかな。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-03-31 11:29:59) |
148. 007/スカイフォール
アクション映画というより、峠を過ぎて下り坂に向かう高齢サラリーマンの悲哀映画になってしまったような。忠誠とか信頼とか上司に裏切られたとか、007でそんなチマチマした人間くさい話は勘弁してよって感じ。同境遇の人は自分を重ね合わせてそれなりに感ずる所はあるでしょうけど。冷戦終結というより国民国家そのものが消滅しつつある現代において、サイバー時代における国家公認のスパイアクションの限界というか、結局こういう人間物語にせざるを得ないというか、007は今後どこへ向かうのか?という迷いの表れとも思える。 <追記>5年ぶりに再見。MI6不要論という自虐ネタはシリーズ継続の危機感をストレートに表現しているとも言える。随所に懐古趣味共に「新旧交代」の描写もあり、シリーズ継続への模索も感じられる。同じ長期シリーズでも『男はつらいよ』とは違い、役者を交代させながら継続する事は可能であるとは言え、時代の変化にどう対応するのかという課題は今後も継続するのだろう。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2015-12-07 12:14:22)(良:2票) |
149. アナザー・カントリー
《ネタバレ》 どこまで実話なのかわからないが、同性愛者故に変態扱いされて排除され、エリート街道が歩めずにスパイの道へ。自分を受け入れなかった国家・社会への復讐なのでしょうが、ただの学園ドラマで終わらせるではなく、もうちょっと長尺にしてその後を描いてもよかったのでは?LGBTの権利もようやく認められつつあるようですけど、最近もどっかの地方議員が同性愛者を異常者とか発言して辞職勧告されてましたが、保守派からみれば許しがたい存在なのは現代でも変わらないような。かといって、リベラルが台頭するわけでもないというのが、日本の現状ですけど。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-12-04 12:32:04) |
150. オペラ座の怪人(2004)
ミュージカルはエンタメ度が高くなるので肝心のファントムの苦悩が伝わりきれていないような。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-11-23 23:30:22) |
151. 007/慰めの報酬
ストイック臭漂うダニエル・クレイグは嫌いじゃないんだが、本作はバイオレンス度が高くてスマートさに欠けるのが難点か。これじゃあ、イーサン・ハントと変わらない。悪役は小者感がありすぎで華がない。ボンドガールもイマイチ。もうちょっと配役をどうにかして欲しかった。 <追記>5年ぶりに再見。よくよく見ると配役の問題ではなく物語というか設定に問題があるのだろう。冷戦終結以降はスパイ活動も不要となりつつあり、テロ組織ならまだしも本作は資源開発でカネ儲けがしたい投資家というだけの話で、各国政府も国益を求めて提携しようとする始末。もはやイデオロギー的な善悪などではなくカネ儲けだけの世界。CAIも商売のネタの維持ために国際紛争を黙認するどころかマッチポンプしているだけ。ボンドもボンドガールも正義というより私怨で活動しているだけで職務遂行しているとも思えず、何と戦っているのかがよくわからない。昨今ではGAFAが国家を上回る力を持ちつつあり、巨大企業が国家を脅かす存在となっている。となると今後はMI6の対象とする組織はグローバル企業という事になってしまうだろう。これも時代の流れなのかもしれないが、シリーズとしての継続が困難になりつつあるようにも思える。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2015-09-23 01:16:51) |
152. プレステージ(2006)
復讐合戦は悪くないんだが、もうちょっと仕事のために偽りの生活をする事の苦悩みたいなものにフォーカスして欲しかった。それにしてもネタバレ的ドンデン返し系ってリスクが大きいな。作品そのものがマジックに失敗してるというか、背負い投げに失敗して自ら倒れるというか。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2015-07-29 10:15:31) |
153. 消されたヘッドライン
《ネタバレ》 どんでん返しと言っても、結局なぞ(勝手に殺したのか?殺しを指示したのか?)は解明されておらず消化不良。ジャーナリズムとは?政財の癒着?政治家とマスコミの関係?マスコミと警察の関係?等々言いたい事はたくさんあるようだが、すべてが中途半端。そもそもラッセル・クロウとベン・アフレックが同級生に違和感。友達の奥さんとデキちゃうは余計だし。『大統領の陰謀』をネタにするのもちょっとアレだし、ネットより紙って主張もねえ。邦題もなんだか・・・。ベテランと新米記者の関係変化は楽しめたので、この関係を軸に掘り下げて描けばよかったのではないのかと。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-07-17 11:59:01) |
154. ブーリン家の姉妹
史実とは多少違うようですが、世界史は全く知らないので勉強になりました。同時期の日本の戦国時代とやってる事は変わらないですね。現代の価値観で過去の出来事にモノ申す事の是非はあるでしょうけど、気に入らなければ処刑するのはそういう時代と言ってしまえばそれまでですし、また形を変えても結婚による階層移動及び政略結婚は今でもあるので、普遍的なテーマではあるんでしょうけが。ヘンリー8世は暴君とされているようですが、英国での人気や扱いはどうなんでしょう?信長・秀吉・家康なんてのは現代の価値観から見ればどうしようもない暴君ですけど、日本では各々人気はありますし、今でも歴史と言えばこの3人の呪縛から離れられずに、番組制作されてますが。ナタリー・ポートマンの表情変化を見ているだけでも楽しめますが、歴史モノは海外より日本の方が好みかな。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-05-21 12:27:32) |
155. 理想の女
《ネタバレ》 いい女は2種類しかいない。全てを知り尽くした女と何も知らない女。なんて宣伝文句につられて期待したんだが、騙されたような。中盤で「実は母娘でした」って展開から男としはちょっとシラケタかな。結局は母娘の話になってるんだが、娘を捨てた理由もよくわからないし、妙な形で和解しちゃうのも唐突な印象受けるし。「AはBだが、CはD」的な説教クサイ台詞の挿入もクドくて、自分はこういう格言が響かない人生を送ってるんだなあという気づきはあったので、それはそれで収穫ではあるけど。 [地上波(吹替)] 5点(2014-08-15 10:55:03) |
156. トゥモロー・ワールド
《ネタバレ》 なんか不思議な作品だった。ああいうう時代に子供生んだら、親子で政治利用されるのは明らかで、逆に利用するって言うか、ただ逃げるんじゃなくて、もうちょっとやりようがあったような。主役の男は政界とのパイプもあったみたいだし、なんか稚拙というか、頭が悪いっていうか、タダ巻き込まれて逃げてるだけの主体性のなさに、ちょっと見ていてイライラする。それでもまあ「これどうなっちゃうんだろう?」っていう興味関心で最後までみれるんだけど、結局オチもないし、なんか奇妙な作品だった。<追記>7年ぶりに再見したが、あまり印象は変わらない。昨今は少子化であっても子供の声が騒音問題になっている。沖縄戦では子供が泣くと自分の命が危ないので殺させた。よって騒乱状態で赤ん坊が水戸黄門の印籠のようになってしまうシーンも、偽善的でなんかシラケル。人の命を何とも思わず散々殺し合いをしてるクセに。みんな自分の生活や命が大事なわけで、年金もらえて逃げ切れるなら子供なんてどうでもいいというのが本音だろう。自分の子供を除いては。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-03-20 22:45:04) |
157. プライドと偏見
もうちょっと人間の機微みたいなものが繊細に描かれていると思ったんだが、結構大味だったな。まあ結婚となると、定量的な学歴や収入や身長(容姿は好みが入るから微妙だな)と、定性的な性格とで天秤にかけるってのは昔も今も同じような事はあるわけで。 定量的なものは誰が見ても明らかなので、本人以外の関係者からみれば、定量的な視点での判断しかできない。よってこれは偏見ではなく、事実であり情報でしかない。定性的な事は一緒に暮らす本人同士でしか判断できないし、親兄弟も含めて他人がトヤカクいう問題でもない。だから一般的に「まわりが反対」ってのは相手が定量的に劣る(もしくは同等?)場合にのみ、本人以外のプライドによって引き起こされる現象かな。と当たり前の事を今更ながら思った次第。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-02-09 19:32:49) |
158. ティム・バートンのコープスブライド
ちょっと期待ハズレかな?ストレートすぎてヒネリが足りない [DVD(吹替)] 5点(2007-05-05 12:29:51) |
159. アイリス(米英合作映画)
《ネタバレ》 ベッドで夫が妻に過去の恨みから暴言を吐きますよね。ここでこの結婚は間違い・失敗だったんだなって思いました。そもそも2人がなんで結婚したのかもわからない。嫌な事に目つぶって結婚したが、結局はそれを忘れる事が出来ずに何十年も過ごしてしまった哀れな男の顛末としか思えない。まあ女の方は好き勝手でよかったんだろうけど。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-11-12 12:22:25) |
160. アラビアのロレンス
ビデオで見たせいか、映像に関して特に感じるものはなかった。元々映像には余り興味が無いってのもあるけど。CG使ってないてのは努力賞として認めるけど、見る側としては使ってようがいまいがあまり関係ない感じ。主人公にも共感する所はないのだが、実話という事で、同じ人間として生まれてきて、なんて自分は怠惰な生活をしているだろうとちょっと憂鬱になるな。 [ビデオ(字幕)] 5点(2006-09-29 02:36:51) |