1. ダントン
ラストシーンの切なさが堪らない。力「だけ」が正しいと考える二人を演じるジェラール・ドパルデュー&ヴォイチェク・プショニャックの動と静の気迫溢れる台詞回しに惹き込まれた力作を堪能しました。 [DVD(字幕)] 7点(2023-03-17 15:59:47) |
2. たぶん悪魔が
《ネタバレ》 本サイトに於いては「持ちつ持たれつ」「自分に正直に」を心がけています。 先のは時代劇だったけど、これは現代劇だから・・・期待を込めたのですが。 ミンティアドライハードで何とか意識を繋いでいたのが、ポトリと手からこぼれ落ち。 環境を破壊するのも人間、それに立ち向かうのも人間。虚しさをまき散らすしか能が無く死ぬ事すら他人任せのシャルルに巨匠は何を見いだそうとしたのか。行って後悔した期待大はずれの作品でした。 [映画館(字幕)] 2点(2022-05-06 22:23:55) |
3. 太陽はひとりぼっち
90分で収まるところが2時間超えになったような各シーンのダラダラ感が苦痛で苦痛で。お顔とスタイルの美しさに目を瞠るモニカ・ヴィッティを音を消して眺めているぶんには楽しめる映像美ではありましたが。 何にも価値を見いだそうとしない、感謝することもない、不毛だ不毛だと喚いているばかりの作品にヘトヘトになりました。 アラン・ドロン人気にあやかってひねり出したかのような邦題に苦心の跡が窺えます。 [DVD(字幕)] 3点(2022-02-22 14:00:01) |
4. 大頭脳
《ネタバレ》 天才と言われ澄ました顔していても何処か抜けているデヴィッド・ニーヴン、トニー・モンタナのような妹を溺愛するガサツなイーライ・ウォラック、全編トホホ顔のブールヴィル&超お気楽ジャン・ポール・ベルモンド。現金強奪に於ける個性溢れる三つ巴の争いで最後に笑うのは誰かという展開ですが、観ているこちらが笑いっぱなしのドタバタコメディでした。この手の作品におけるお決まりな宙を舞う札束ももの凄い量で爽快です。ニーヴンとベルモンド直接の絡みがほぼ無かったのが残~念~なところですが、 製作時においてフランス映画史上最大の製作費をかけたという力作且つ快作で十二分に楽しめました。 [DVD(字幕)] 7点(2021-08-29 23:35:03) |
5. 大盗賊(1961)
金持ちから奪う義賊のようでありながら山賊には違いないのでいくら格好つけても・・・・・この部分を封印出来れば楽しめるかと思われる活劇の快作。オープニング音楽に「あっ、これは!」すぐに分かったジョルジュ・ドルリュー、毎度の事ながらこれから始まる物語が素晴らしいとの確信でワクワクさせられます。安定のかっこよさを見せつけるジャン・ポール・ベルモンド、渋~いジャン・ロシュフォール、噛ませ犬キャラが光るマルセル・ダリオ、それぞれ輝いていました。そんな彼等を霞ませてしまったのがクラウディア・カルディナーレでため息の出る瑞々しさでありました。 [DVD(字幕)] 7点(2021-08-09 22:05:36) |
6. 大追跡(1965)
《ネタバレ》 オープニング音楽に、子供時分の旅行で電車が動き出した時のワクワク感が浮かびました。流石名匠ジョルジュ・ドルリュー。撮影アンリ・ドカエに、刑事もの?ギャングもの?音楽と合わないなぁ?本編始まって直ぐの接触事故でバラッバラになった車と当事者同士の掛け合いにコメディ作品だとわかりました。この二人、私は知らなかったのですが、フランスで知らぬ者無い喜劇役者というのが納得の存在感で、プッ、クスクス、アハハハ、ア~ハッハ~、大小取り混ぜて笑わせて貰えました。フランスならではの哲学的な台詞も印象的な2人の女性とのロマンスも盛り込まれた展開結末はお見事。あ~面白かった~、芯から楽しめた快作です。1965年度フランス興行収入第1位獲得も納得です。 [DVD(字幕)] 7点(2021-07-09 15:49:22) |
7. ダンケルク(2017)
《ネタバレ》 監督十八番の映像表現によるダンケルクの戦いを描いた本作。立っているだけのケネス・プラナーを始めとして33万人救出の感動が何一つとして湧き上がらなかった。凝った絵柄(+1点)のニュース映像であって映画としての面白味が皆無の作品。 [DVD(字幕)] 3点(2019-05-16 16:15:26) |
8. 太陽が知っている
4人の思わせぶりなだけの姿をダラダラ垂れ流すだけのつまらなさでイライラし通し。ポカーンとするのみの結末に詐欺に遭ったような脱力感で一杯。企画・配役・脚本・演出・邦題(まで)全てが安易な愚作。 [DVD(字幕)] 3点(2018-02-04 00:55:50) |
9. 大列車作戦
《ネタバレ》 操車場の爆撃、単機による列車掃射、機関車の衝突、全てのシーンが臨場感に溢れる息を呑む迫力で撮影の困難さが想像出来ます。 「わが命つきるとも」で信念を貫き通したポール・スコフィールドが演じる悪役は、絵画に対する異常な執着心を持ち、やはり偏執的な信念を貫き通しておりました。一言の抗弁も許さぬ無言の目力に見惚れてしまいナチス式の敬礼までかっこいい。バート・ランカスターとの最後の対決は圧巻。盗人猛々しく価値観をまくしたてる威風堂々とした大佐に無言で引き金を引くラビッシュ。転がる多数の木箱と多数の射殺体が戦いの虚しさを漂わせます。傑作。 [DVD(字幕)] 9点(2017-10-15 01:07:45) |
10. 大統領の料理人
南極基地シーンは無用に感じます。エリゼ宮シーンも全く盛り上がりませんでした。料理人は男性だったら作品にならないと思える個性に乏しい人物。大統領は威厳も気品も感じられないヨタヨタのご老人にしか見えなく、料理を食する姿が一度も無い。実話だとしても素材の悪さと味付けのなさが相まって喜怒哀楽の感情が湧かない期待外れの一品。 [DVD(字幕)] 4点(2014-04-20 01:01:38)(良:1票) |
11. 007/ムーンレイカー
《ネタバレ》 徹夜明け、眠気覚ましに観ていると、殆どのシーンに、「そういえば、あったよ、あった、このシーン」と記憶が甦り、観終わった後に当時映画館で観た事を思い出しました。アクションは破壊っぷりがアッパレだったガラス博物館シーンを筆頭に楽しいものですがハラハラもワクワクもしない。このぬるさが作品全体としての記憶が残らなかった原因で、ジョーズが好々爺になっちゃったのがぬるさの決定的な要因となっています。 [DVD(字幕)] 4点(2009-11-26 11:16:48) |
12. 太陽がいっぱい
《ネタバレ》 本作をたまたまテレビ鑑賞したことがきっかけで映画の世界に引き入れられ、アラン・ドロンに中学生になるまで夢中になりました。約40年を経ての鑑賞です。当時は理解できなかった「太陽がいっぱいだ」という一言から満ち足りた表情で電話の呼び出しに向かうラストシーン。夢と命の終焉を告げる音楽はやはり切ない響きがありますが、「願いが成就した時が終わりであること」の幸福さを感じました。陽の光を浴びたいという狂おしい程の一念を青い瞳に宿したアラン・ドロンは今観ても一世一代の名演技でした。 [DVD(字幕)] 8点(2009-05-10 23:57:07) |
13. ターミネーター2
ヒット作の続編が前作を凌駕した希少な例で、CG映像、キャラクター、アクション、ストーリー、メッセージが程好く混ざり合ったSF映画の最高峰と呼べる作品です。「人間がなぜ泣くかわかった」映画史に残るシーンを観る度に、その事を絶対に解り得ないT‐1000の恐ろしさを味あわされるのです。 [DVD(字幕)] 9点(2007-09-17 00:39:55) |
14. タンゴ(1993)
寝取られ男、逃げられ男、独身主義男の会話には苦笑させられどおしだった。フランス女性というのは、そんなアホなーっと言うくらい、とてつもなくしなやかというのか、したたかというのか口がアングリ状態になってしまう。こんなの相手にするフランス男性も自然と鍛えられるのかしらん。ゲームを楽しむような恋愛を夫婦で出来るっていうのもいいものやなぁと、ちょっぴり憧れてしまう。いやぁ、面白い作品だったー。 7点(2004-06-11 00:11:36) |
15. ダメージ
《ネタバレ》 欲望か理性か。『肉体と悪魔』が思い浮かびます。スティーヴンは欲望にかけたブレーキが効かず暴走した果てに、他人がちょっとやそっとでは持てない恵まれたものを全て失ってしまいます。その事に悔いている様子はラストの眼差しから感じられません。アンナも悔いてはいないようです。といいますか、彼女はとてつもなくしたたかなようです。自分で自分を殴っていたスティーヴンの奥さんの無念さは察するに余りあります。命を落とした息子の事を思えば、ダメージを背負いながらも生きてゆく事の出来る三人は幸せだと言えるのでしょうか? 8点(2004-01-13 00:05:02) |