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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1885
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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81.  ボディ・ハント 《ネタバレ》 
かつて娘による両親惨殺事件が起きた屋敷の隣に位置しているため割安で手に入れることが出来た郊外の新居に、母親と共に越してきた女子高生エリッサ。当然、隣家は無人だと思い込んでいたら、実はそこには唯一生き残った犯人の兄ライアンが独りで暮らしていることを知る。最初は当然のように警戒心を露わにするエリッサだったが、ふとしたきっかけでミステリアスな影を背負う彼に次第に心惹かれていく。だが、彼は地下室に誰にも言えない暗い秘密を抱えていたのだった。という、おれ好みのごりごりのサイコサスペンスだとけっこう期待して観始めたのだけど、何故か途中からティーンエイジャーの青臭いラブストーリーがだらだらと続き、ようやくサスペンス展開に戻ったと思ったら、いまいち盛り上がらないままラストを迎えてしまいました。うーん、全く違うジャンルのテーマを一本の映画として融合させようと頑張ったのは分かるのだけど、あんまり成功してないかなー。結局、サイコサスペンスなのか青春ラブストーリーなのか、どっちつかずのなんとも中途半端な映画となってしまいました。残念っす。それにクライマックスも、もろ「羊たちの沈黙(劣化版)」だったし。あと、あの木の幹がどうしても顔に見えなかったんですけど、それっておれだけ?!
[DVD(字幕)] 4点(2015-04-25 06:38:31)
82.  マーターズ(2007) 《ネタバレ》 
下の方が仰られているとおり、映画としての出来は大したことないのだけど、なんだか妙に心に残る「トールマン」という作品を観て、ちょっと気になって同監督の出世作である今作も鑑賞してみました。ひ、ひええぇ~~、なんじゃこりゃ(笑)。全く先の読めないストーリー展開と、ひたすら続くグロ痛いシーンの連続に終始唖然。観終わるころには顎が外れそうになっちゃいました。あの全身傷だらけの少女が逃げ出す冒頭部分から、こんなぶっ飛んだ驚愕のラストを迎えるなんていったい誰が予想できたでしょうか。演じてる俳優もカメラを廻してるカメラマンも「いったい自分は何をしておるのだろう」って感じだっただろうね、これ。いやぁー、この監督、完全に頭の何処かがイカれてるって(褒め言葉です笑)。確かに、一本の映画としてみれば完全に破綻しているけれど、常人の発想を遥かに超えた狂気の世界を見事に映像化してみせたこの監督、もしかしたら将来ばけるかもしれないなぁ。パスカル・ロジェ、覚えとこっと。
[DVD(字幕)] 8点(2015-04-25 06:29:35)
83.  ポゼッション(2012) 《ネタバレ》 
妻と離婚し、愛する二人の娘と離れ離れに暮らすことになってしまった大学のバスケットコーチ、クライド。それでもそんな娘たちと共に過ごせる毎週末を楽しみに、それなりに充実した日々を送っていた。次女、エミリーがフリマで謎の箱を手に入れてしまうまでは――。夜な夜なその怪しげな箱へと語りかけるエミリー、心配するクライドをよそに、次第に彼女の周りでは不穏な出来事が起こり始める。突然寝室の中に乱れ飛ぶ蛾の大群、冷蔵庫の食べ物を漁る謎の生き物、そしてエミリーの喉の奥にはいつの間にか〝それ〟が潜んでいた…。という、極めてオーソドックスでベタベタなエクソシスト作品。うーん、もうちょっと新しい切り口が欲しかったですね。確かに、奇をてらうことなく正統派なホラー映画を創ろうと頑張ってるのは分かるのだけど、あまりにもこちらの予想通りの展開が続くため、現代の映画としてみれば少々古臭いという印象が否めない作品でありました。最後のオチも、後味の良さを優先したのか、次に誰がその箱を拾い悪魔へと取り憑かれてしまうのかも分からずじまいで、ちょっと物足りなかったです。ただ、悪魔に取り憑かれる次女エミリーを演じた女の子がびっくりするくらい美少女で、そんな彼女が身体をはって、蛾を呑み込んだり白目むいたり絶叫したり、果てはパンチラまで見せてくれると言う、体当たりな演技で頑張っていたので、彼女の努力に免じて+1点っす(え、誰がロリコンだって?笑)。
[DVD(字幕)] 6点(2014-06-02 17:45:35)
84.  危険なメソッド 《ネタバレ》 
「人間は、男も女も真面目な人もちゃらんぽらんな人もじいさんもばあさんも子供たちも、みんなみんなセックスしたいがために生きとんねん!!」という身も蓋もないリビドー論を確立し、近代における精神疾患治療を飛躍的に向上させた、偉大な精神分析学者であるフロイト(ちょっぴり独断と偏見入ってます笑)。彼の忠実な弟子でありながら、考え方の違いによりのちに袂を分かつことになるユング。精神疾患を患い、そんなユングの患者となる若く美しい女性ザビーナ。長年にわたる彼らの三者三様の愛憎とプライドと性衝動が複雑に絡み合う心理ドラマ。かつてグロ映画界の巨匠として名を馳せたものの、最近はなんだか分かりにくい良く言えば芸術的、悪く言えば退屈な作品ばかり撮っているクローネンバーグ監督、史実をモデルにしたという今作もそんな例に漏れず、最後まで淡々と続く作品でありました。うーん、せっかくフロイトとユングという魅力的な題材を扱っているのだから、そんなシニカルな理論を生み出した彼らの隠された人間的な部分に焦点を当てるとか、最初は患者であるザビーナが回復するにつれて次第に妖艶な魅力を発揮し周りの男たちを狂わせていくとか、あるいは人間の性の深淵をシュールに描き出すとか、そんな他にはない突出した演出が欲しかったですね。過去のクローネンバーグなら確実にそんな方向に作品を仕上げただろうに、そうしなかったのはこれがあくまで史実を元にした作品だからか、あるいは彼が単純に歳取っただけなのか、残念ながら僕は後者としか思えないんだよね~。うーん、最後まであまりにも淡々と続くため、僕にはちょっぴり退屈な作品でありました。おっぱいちょろ出しキーラ・ナイトレイのお尻ペンペンシーンに+1点!
[DVD(字幕)] 5点(2014-06-01 13:29:23)
85.  アンチヴァイラル 《ネタバレ》 
そう遠くない近未来、庶民は一握りの選ばれしセレブたちへと憧れるあまり、彼・彼女らが感染したウィルスを培養し自らの体内に注射してくれるという、異常ともいえる新サービスに熱狂していた。ルーカス・クリニックという、その中でも最大手の会社で働く研究員シドは、何度も上司の隙を突き、そんなセレブの病原菌を自らの体内に感染させ外へと持ち出すという方法で裏へと横流ししていたのだった。そんななか、同僚のウィルス密売がばれたことをきっかけにシドにも疑いの目が向けられ始めてゆく――。グロ映画界の巨匠(最近はそうでもないけど)クローネンバーグの息子が初監督をつとめたという今作は、そんな父のDNAを濃密に受け継ぐなかなか気持ち悪~いグロ映画でございました。まあ、黒を基調とした映像が特徴だった父親との違いを強調したかったのか、こちらはあくまで白を基調とし、そこにまるでスポイトですっと混ぜるように染まる赤黒い血の描写がなかなか印象的だったのだけど、残念ながらストーリーと世界観が完全に追いついていません。ウィルスを注射された客たちが、それでいったいどんな利益を享受できるのか最後までいまいちよく分からないせいで、一向にこの世界に入り込めませんでした。そして肝心のストーリーの方も、主人公を初めとする登場人物たち誰もがいったい何がしたいのか、さっっっっぱり理解不能で退屈極まりなっかったです(睡魔という名の小さな妖精が、僕の耳元で「瞼を閉じちゃえば楽になれるよ…、ほら、早く」と何度も囁きかけてきて、最後まで観るのがホント大変でした)。うーん、親の七光りにもならなかったですね。ブランドン君、もっと親父の過去の作品をじっくり観て勉強し直してから次の作品を撮ってください。
[DVD(字幕)] 2点(2014-05-21 20:29:34)
86.  コレクター(2012) 《ネタバレ》 
これは事実を基にした物語である。アメリカの中都市、バッファローでは毎年冬になると謎の犯人によって娼婦たちが誘拐されるという事件が起こっていた。警察の懸命な捜査にも関わらず、犯人の居所も誘拐された娼婦たちの行方もその糸口すら掴めない。予算の都合で捜査の打切りを宣言する警察。ずっとその事件を担当していた刑事マイクは、諦めきれず独自に捜査を続行するのだったが、そんなおり、反抗期の自分の娘が図らずも犯人によって誘拐されてしまうのだった――。雪深い地方都市を舞台に、娼婦をさらってきては自宅の地下室へと監禁し、暴力によって擬似家族を作ろうとする猟奇犯と、さらわれた娘を決死の覚悟で追う刑事との攻防を描くサイコ・サスペンス。とにかく、「羊たちの沈黙」の影響をもろに受けているのですが(これってパクリでは…ってくらい、同じような画や音楽が随処に使われてます)、犯人の異常さや凶悪さが全くと言っていいほど伝わってこず、おかげでそんな作品に一番大切であろうハラハラドキドキ感が見事なまでに感じられない残念な作品でありました。それに設定に無理があり過ぎ!何人も地下室に居るのだから、所詮犯人は一人なんだし、みんなで一致団結すれば簡単に叛乱出来そうなもんなのに素直に従う監禁された女性たちが、医者の手助けもなくきったな~い地下室で簡単に帝王切開で子供を産んで育てちゃったり…。挙句の果ては、「なんじゃそりゃー!」と何度も大声で叫びだしそうになるくらい、強引で無理やりであり得へんオチ。「そんなこと言われたって、だって実話だもん」という嘘八百な言い訳(だったら、とっとと真犯人捕まえに行けっつーの!笑)で、言い逃れしようとするこの作品のスタッフたちにはもう教育的指導っす!!あと、最近トホホな凡作への出演が相次いでいるジョン・キューザック、この頃なんだか小粒なニコラス・ケイジに見えてきちゃってちょっぴり心配(笑)。
[DVD(字幕)] 3点(2014-05-18 16:11:42)
87.  魔女と呼ばれた少女 《ネタバレ》 
これから産まれてくるあたしの赤ちゃん、あなたには全てを知っておいて欲しいの。あたしがこの地で何をしてきたかを――。いつ果てるとも知れない泥沼の内戦が続くアフリカの何処かの貧しい国。両親と共に平凡に生きていた11歳の少女コモナもそんな現実の荒波へと巻き込まれてしまう。突如として現れた残虐な反政府ゲリラに捕まり、自ら両親を殺すことを強要されると、無理やり少年(女)兵として戦争へと駆り出されることに。そんななか、ジャングルの奥深くで出会った自分にだけ見える死者の精霊たちの導きにより、激しい戦闘から彼女一人だけが生き残るのだった。以来、ゲリラのリーダーによって魔女として崇められるコモナ。しかし、そこで知り合った同じく少年兵のマジシャンの無垢な性格に心惹かれていくという、彼女もまた普通の年頃の少女に過ぎなかった。だが、そんなコモナの初恋も過酷な現実によって容赦なく押し潰されてゆく。内戦に揺れるアフリカ最貧国を舞台に、少年兵たちの過酷なドラマを、ときに幻想的に、ときに青春ラブストーリーとして描く意欲作。一時、やたらと多作されたアフリカ内戦ものですが、今作は主人公が元はあくまで普通の少女というところがポイントですね。先行作品の例に漏れず、こちらも思わず目を覆いたくなるようなかなりショッキングなシーンが随処に出てきますが(冒頭から、いきなり11歳の少女に両親を殺させます)、途中で差し挟まれるコモナとマジシャンとの初々しい恋愛描写が良い対比となっていてとても胸に迫ります。そして、後半で妊娠してしまい(その父親が誰かもかなり悲惨です)母の顔を見せ始めるコモナの、残酷な現実に押し潰されそうになりながら、それでもここで必死に生きていこうとする力強い姿に感動を覚えざるをえません。若干、森の精霊描写がチープでいまいち意図が読み取りにくいところが残念ではありましたけれど、画面の端々に生きるエネルギーが横溢するなかなかの良作だと思います。コモナに、いつか平穏な日々をと祈らずにはいられません。
[DVD(字幕)] 7点(2014-04-07 17:59:19)
88.  エスター 《ネタバレ》 
三度目の妊娠で子供を死産してしまったショックから、アルコール依存症となってしまったケイト。だが、愛する二人の子供たちと夫の支えによりなんとか立ち直れた彼女は、生きて産まれることが出来なかった子供へと罪滅ぼしするかの如く、孤児院からエスターという名の9歳の女の子を引き取ることに。家族も増え、更なる幸せへと向かうかと思われたケイトだったが、徐々にそんなエスターの奇行が目立ち始めるのだった。彼女のことをイジメていた女の子が滑り台から転落し、怪しんでいた孤児院のシスターが謎の死を遂げ、そして耳に障害のあるケイトの娘マックスにまで…。謎の少女エスターに追い詰められ、どんどんと崩壊していくケイトの幸せな生活をねちっこく描いた異色のスリラー作品。いやー、胸糞悪かったっすね~。観ながら、こんな理不尽なことが許されていいのか!と叫びだしそうになっちゃったし。でも、そんな胸糞悪い感じもけっこう嫌いじゃない僕としては、この全編を覆う常に何かいや~なことが起こりそうな雰囲気、なかなか楽しめました。とにかくエスター怖すぎっす!単純なサイコキラーとしてだけじゃなく、ちゃんと女の子らしい心理描写も随所に差し挟んでくるところとかも、いや~な感じをますます増幅させてましたね。それにエスターの描く、蛍光色を多用したグロテスクな絵の描写とかにもけっこうセンスを感じました。うん、なかなか面白かったっす(後味めっちゃ悪いですけどね笑)。あと、自他共に認めるロリコンの僕ですが父親を誘惑しようとするエスターの妖艶なドレス姿には何故か全然グッときませんでした。その後に明かされる、エスターの驚愕の真実を知って、僕のロリコンレーダーはやっぱり間違っていなかったんだと納得(笑)。
[DVD(字幕)] 7点(2014-03-16 17:51:21)(笑:1票)
89.  バトル・イン・シアトル 《ネタバレ》 
1999年11月29日、アメリカの大都市シアトルではWTO(世界貿易機関)による定期会合の開催を明日に控え緊張していた。弱者を切り捨て利益のみを追求する資本主義社会の暴走を食い止めるため大規模なデモを実行しようと世界中から市民活動家たちが集まっていたからだ。警官隊は混乱を最小限に押さえ込むために綿密な計画を立てて不測の事態に臨んでいた。夜があけ、不穏な空気が徐々に街を支配していくなか、情熱的な活動家のリーダーや職務に忠実な警察官、偶然暴動に巻き込まれた妊娠5ヶ月の彼の妻、中立の立場で事実を伝えようとする女性ジャーナリスト、将来のための実績作りに余念がない市長など、様々な立場からそんな拡大するグローバリゼーションの現実を見つめたアクション色の強い群像劇。冒頭から、あくまで客観的に描かれたそんなシリアスな人間ドラマにけっこう期待して鑑賞していたのだけど、中盤辺りから、やたらと反グロ団体(もはや死語?)の主張へとどんどんと肩入れしていく展開に嫌な予感を募らせていたら、とうとう最後はそんな市民活動家たちの単なるプロパガンダ映画となってしまいました。デモ集団のなかに「絶滅寸前の海亀を守れ!」って主張する団体も居たりなんかして胡散臭さ爆発だし(これが鯨ならもはやシーシェパードだねっ笑)。なのに最後は「そして私たちの弱者を救う戦いはこれから先も続いてゆく…」というヤな感じのメッセージを残して終わっちゃいました。べつにそんなメッセージを主張したい監督の意欲は大いにけっこうなのだけど、あまりにも活動家の人たちを美化しすぎていませんか、これ。妊婦を襲って流産させたのも実は警官でしたって設定もあざと過ぎます。もっと活動家側の闇もきちんと描かなければ、フェアではないと思います。21世紀に入っても、相変わらず繰り返されるサブプライムローンやリーマンショックなどという現実とその度に催される無力なデモ活動のことを思えば、なんとも薄っぺらい作品と言わざるをえません。豪華な俳優陣はなかなか見応えがありましたけどね。
[DVD(字幕)] 5点(2014-03-02 21:59:33)
90.  サイレントヒル:リベレーション3D 《ネタバレ》 
人智の及ばぬ地平に存在する、闇に閉ざされた街サイレントヒルへと迷い込んだ親子が、いろいろ頑張ったけれど結局は元の世界へと戻ってくることが出来ませんでした。な、ラストを迎えてしまった前作。その続編である今作は何故か冒頭から、「ところがお母さんがあの後いろいろ頑張って娘のヘザーだけは元の世界へと帰ることが出来てたんだ」という、とっっってもご都合主義的展開で始まり、嫌な予感がしたのですが、残念ながら僕のそんな懸念は見事に当たっちゃいました。超有名なゲーム(僕はあまり知りませんけど)を映画化した一作目は、ストーリーこそお馬鹿で薄っぺらいものでしたが、その過剰なまでのグロ描写と独自の圧倒的な世界観を有するホラーワールド、そんななかに仄見える廃墟と化した街サイレントヒルの精細で美しい雰囲気など、かなりのセンスを感じさせる映像美がなかなか見応えあったのだけど、こちらはちょっとね~。もう、前作にさらに輪をかけたような中身のない薄っぺら~いストーリー展開(特に主人公2人、いつの間に相思相愛なっとんねん!)はまぁ目をつぶるとしても、前作に比べていかんせん映像が凡庸過ぎです!取り敢えず、元ネタのゲームに出てきたであろうアイテムをただはべらせて3Dにしときゃ観客は満足なんだろ!というスタッフたちのやっつけ感が画面に滲み出ていて不快感さえ湧いてきそうでした。クライマックスでメリーゴーランドが炎に包まれたとき、この映画自体も燃えちまえばえーねん!と思わず突っ込んじゃったし(笑)。
[DVD(字幕)] 3点(2014-03-02 18:54:47)(良:1票)
91.  テイク・ディス・ワルツ 《ネタバレ》 
本当は小説家になりたかった、今はライターとして生活しているマーゴは、結婚して5年になる夫と共にアメリカの片田舎で平凡な日々を過ごしている。料理研究家の夫は物静かでとっても優しいのだけれど、彼女はそんな毎日に何か物足りなさを感じているのも事実だった。そんなおり、マーゴは近所に住む貧しいながらも画家志望の青年ダニエルと運命的な出会いを果たす。「駄目、夫のことを裏切ったりなんか出来るわけないわ…」と必死に感情を押さえ込むマーゴだったが、情熱的な青年ダニエルによって彼女の心のドアは徐々に開かれてゆくのだった。という前半のあまりにもな、一昔まえのレディースコミックのようなベタな展開に、「どうせ、この人妻が速攻でこのダンディな男と一線を越えて快楽に溺れてすぐに夫にもそれがバレてこの後ドロドロな展開が続くんだろー、あーあ、失敗したぁ」と辟易しながら観てたのだけど、意外にも主人公マーゴが全然そんな一線を越えないばかりかかなり切実に悩んでいくという展開(それに女たらしのジゴロ風だったダニエルもけっこう真面目な奴だったし)にだんだんと惹き込まれていきました。決して綺麗なわけじゃないしスタイルだってなかなかのぽっちゃり具合(かなりリアルなタイプの笑)なのに、中盤辺りからいつの間にか彼女のことを好きになっていく自分が居ました。確かに、あの何も悪いことしてないかなり善い人な〝夫〟側の視点で見れば、むちゃくちゃやり切れないストーリーではありましたけれど、まさにワルツを踊るようなセンス溢れる綺麗な映像で描き出された登場人物各々の繊細な心理描写とかなかなか良かったですね。特に、マーゴが苦悶の末に発した「デートの約束をしましょう。ただし、今から30年後の2040年8月5日午後2時に。場所はあなたと初めて出逢った場所。きっと来てね、ダニエル。35年も夫に尽くしたら、きっとあなたとのキスくらい許される…」という言葉にはラストシーンの余韻とともにかなりジーンときちゃいました。うーん、切ない!ただ、決して夫婦で観てはいけません。気まずくなります(笑)。
[DVD(字幕)] 7点(2014-02-24 17:51:04)
92.  コズモポリス(2012) 《ネタバレ》 
ネズミが通貨の単位となった――。若くして投資家として成功し、何処に行くにも常に豪華なリムジンで移動していたエリックだったが、通貨・元の値動きを見誤り、破産寸前へと追い込まれてしまう。「俺は今から髪を切りに床屋へ向かうんだ」と、意味もなく大統領が周遊しネズミの死骸を投げつけあう暴徒たちが暴れ回る街を、セックスさせてくれない結婚したばかりの妻を追い求めながら、エリックは次々とリムジンへと乗り込んで来ては去ってゆく怪しげな人たちと共にただただ床屋を目指して彷徨い続けるのだった。オースター、マッカーシーらと共に現代アメリカ文学の旗手と目されるドン・デリーロの難解な小説を、これまたいつの頃からか難解路線を突き進むクローネンバーグが映画化ということで、途中で眠ってしまわないように苦いコーヒーをいっぱい用意して、この度鑑賞してみました。いやー、小難しいっすね(笑)。同監督の「裸のランチ」からグロ要素を排除した、やっぱり睡眠誘発剤のようなシュールな作品でありました。リーマン・ショック以降の、混迷するアメリカ社会に漂う閉塞感を徹底的に暗喩として描き出そうという狙いは分かるのだけど、いまいち成功しているとは言い難いです。やっぱクローネンバーグはグロがなきゃ!それでも全体を覆う、常に何か嫌なことが起こりそうなエッジの利いた雰囲気とかはなかなか良かったかなー。取り敢えず、コーヒー飲み過ぎてただいま胸焼け中っす(笑)。
[DVD(字幕)] 5点(2014-02-05 07:27:30)
93.  ラースと、その彼女 《ネタバレ》 
人と上手く関わることが出来ない内向的な青年ラースが、兄夫婦の家に彼女として連れてきたのはリアルなセックスドールだった。当然のように動揺する兄夫婦。そして小さな町に彼の噂は瞬く間に拡がってしまう。周りの同僚、友人たちの当然の心配や嘲笑をよそにラースとその彼女はどんどんと愛を深めていくのだが、やがてそれは小さな奇跡へと繋がってゆくのだった。うーん、設定自体は秀逸だと思うのですが、それを巧く活かしきれていないという印象を持ってしまいました。こんなに奇抜な設定なのに、肝心のストーリーのほうはあまりにも淡々と進むため、少々退屈。もっと笑いの部分があっても良かったと思うんだけどなー。それに、ラースが心を病んでしまった原因は自分の出産のせいで母親が死んだという罪悪感と、妊娠している義理の姉もそうなってしまうのではないかというストレスのせいなのだから、当然最後は彼女の出産が絡んでくると思ったらそこにまで至りませんでした。やっぱり、最後は義理の姉が無事に出産してくれなきゃすっきりしないですって。それに、ラースの周りの人々がそろいもそろって皆良い人ばかりなのも僕には合わなかったです。うん、4点!ごめんなさーい。
[DVD(字幕)] 4点(2013-12-24 18:47:50)
94.  トータル・リコール(2012) 《ネタバレ》 
戦争によってほとんどの地平が居住不可能になってしまった未来の地球。鬱屈した毎日をただぼんやりと遣り過ごしていた主人公は、ストレス発散のためにとあるバーチャルリアリティを提供する会社へと足を向ける。そこで彼は、隠されていた本当の自分を知り、そして世界を揺るがす巨大な陰謀へと巻き込まれていく。バーホーベンが作り出した濃ゆ~い前作とは打って変わって、今作はワイズマンらしい薄味へといい感じにリメイクされていて、前半(エレベーターチェイスまで)は結構楽しめました。確かに、後半になるにしたがって、これってもろ『インセプション』じゃん!ここはもろ『スターウォーズ』やし!えぇー、これってもう『マイノリティリポート』やんけ!ってところが出てきて、さらに明らかにストーリーとして破綻しているけれど、個人的に好きな設定と俳優陣だったのでぎりぎり及第点かなー。ワイズマン、次はもっとオリジナリティのある作品を作ってね。
[DVD(字幕)] 6点(2013-12-09 18:57:52)
95.  遊星からの物体X ファーストコンタクト 《ネタバレ》 
SFホラースプラッタ映画界という決して広くはないが強固な地盤を持つ地平に、いまだ燦然と異形の光を放ち続けるあの伝説のカルトムービーをまさかのリメイク!カーペンターの作りあげた、テイストはB級ホラーでありながら哲学的で深淵なテーマをも感じさせる唯一無比な前作と比べると、確かに見劣りする部分も否めないけど、でも単純にB級ホラーとして観れば普通に面白いよ、これ。あの最新技術を駆使して造り上げたぐちょぐちょドロドロのクリーチャーの造形は個人的にツボでした。ここまで同じような展開にするなら、もうリメイクだと開き直って、首チョンバされた人間の生首から蜘蛛みたいな脚が生えてきて床を縦横無尽に這いずり回るという、子供が見たら必ずその後の人格形成に尋常ならざる悪影響を与えるであろうあの有名なシーンも見せて欲しかったなぁ。取り敢えず、真夏の熱帯夜にビール飲みながら頭空っぽにして観るには最適な映画だと僕は思いまーす。
[DVD(字幕)] 6点(2013-12-01 08:43:21)(良:1票)
96.  トールマン 《ネタバレ》 
炭鉱が閉鎖され、すっかり寂れてしまった田舎町。謎の犯人・トールマンによる幼児誘拐事件が多発していた。幼い息子と共に平凡な日々を送る、看護師ジュリアの家庭にもトールマンの魔の手が忍び込む。すんでのところで息子を連れ去ろうとするトールマンを発見したジュリアは、決死の思いで追跡を開始するのだった。そこまで、てっきりよくあるスーパーナチュラルなホラーだと思って観ていたら、途中から「?」な展開が続き、おかしいなと思っていると、中盤「あちゃー」な逆転劇が起こっちゃいました。びっくり!確かに見事に騙されましたけど、でも観終わってじっくり考えてみたら、なんだか設定にとっても無理があるような気が…。子供が、自分をさらってきただろう女にこんな簡単に懐くもんかしら。それにこの〝貧困家庭の子供を幸せにしよう計画〟は速攻で破綻するだろうし。とか何だかんだ文句を言いながらも、あの前半のあっと驚く展開には小気味よく騙されちゃったので合格点かなー。もっとホラーしてても良かったかなとも思うけども。
[DVD(字幕)] 6点(2013-11-01 19:19:23)
97.  ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館 《ネタバレ》 
男手ひとつで幼い息子を育てる弁護士アーサー。働き口を確保するため、彼は単身、片田舎にあるとある館へと遺言書の調査に向かうことに。しかしそこで待ち受けていたのは、非業の死を遂げたある一人の女性の怨念蠢く妖艶な世界だった。無精髭を生やしてハリポタイメージからの脱却を図るラドクリフ君が主演した、とってもシンプルなゴシックホラー作品。なんだけど、さすがにちょっとこれはあまりにもオーソドックス過ぎると思うんですけど…。今までホラー映画で散々やり尽してきたようなネタがこれでもかとてんこ盛り。カラスやら幽霊やらが急に飛び出してきたり、効果音が突然でっかくなったり、なんだか怖がらせ方も全般的に古いよ!田舎の小さな遊園地によくある安っぽいお化け屋敷のような映画でした。もっと無茶苦茶してくれてもよかったと思うんだけどなー。あと、子供がいつ死ぬかとびくびくしながら暮らしている村人の皆さん、どうしてとっとと引っ越さないんですかね。
[DVD(字幕)] 4点(2013-10-30 23:44:47)(良:1票)
98.  ボーン・レガシー 《ネタバレ》 
このボーンシリーズって取り敢えず1・2作目は観たのだけど、なんだか個人的に嵌らなくて、それは何故かと言うと登場人物たちがあまりにも完璧すぎて人間的魅力に乏しいからで、こういう完璧な主人公たちが活躍する疾走感溢れるアクションが好きな人の気持ちも分かるのだけど、僕はもういいやって感じで3作目は観てなかったのだけど、俳優や製作陣も心機一転して新たに創られたという今作、僕の好きなエドワード・ノートンも出てることだしとあらためて鑑賞してみました。うーん、映画が始まってから2時間以上のあいだ誰一人としてほとんど笑わない相変わらず超真面目な登場人物たちが織り成す、超糞真面目なストーリー展開は、やっぱり個人的に苦手だなぁ。でも、それを抜きにしても、ちょっと脚本上の粗が目立つような。クライマックスは当然エドワード・ノートンと直接対決するんだろうなーと思っていたら、唐突に出てきた№3とひたすらカーチェイスして、最後は何故かヨットに乗って「まあ復讐は果たせなかったけど、面倒臭いからこのままバカンスに行っちゃおう」って、ちょっとあまりにもやっつけ過ぎるでしょ、このオチ。
[DVD(字幕)] 4点(2013-10-30 23:02:23)
99.  ディヴァイド 《ネタバレ》 
なんの説明もなされないまま、いきなり冒頭から核戦争(らしき?)カタストロフィが巻き起こり、マンションの地下室へと追い込まれてしまった種々雑多な人々。地上に出るべきか、このままここで救助を待つべきか、各々に葛藤を重ねていたら、突然に現れた防護服姿の男たちによって唯一の扉が溶接されてしまう。「どうせ、低予算で作られた、よくあるB級SFじゃろう」くらいの心持ちで鑑賞してみたら、これが意外や意外、なかなか良く出来た密室劇で良い意味で僕の期待を裏切ってくれました。追い詰められて次第に獣性を剥き出しにする男たち、心の弱さからそんな男に引き摺られる婚約者、子供をさらわれ次第に狂気に捉われる母親、そしてそんな極限状況の中で必死に理性を保とうとする主人公エヴァ。確かに脚本上の瑕疵が目立つ作品ではあるけれど、それを補って余りあるセンス溢れる映像(ビニールで包装された無機質な通路や、銃を手に入れようとする時の変幻自在なカメラワーク、何より自らはなった業火に身を焼かれる狂った男の最期等)と、過剰なまでの暴力描写によって人間心理の深い闇を垣間見たような気がします。お金がかかっていそうなのは冒頭と最後のCG描写だけで、あとはずっと薄汚れた地下室だけで物語が進むという明らかな低予算映画なのだけど、監督の映像センスと役者陣の熱演、そして何より人の心を打つような映画を創ろうという情熱さえあれば、いくらでも面白い映画が創れるという見本のような作品でした。この監督の次回作にも期待したい。
[DVD(字幕)] 7点(2013-10-20 09:15:01)
100.  ウォッチメン 《ネタバレ》 
これまで、徹底的にこだわり抜いた映像センス溢れる映画ばかり撮ってきたザック・スナイダー監督が、とうとう自分の本当に撮りたかった作品を創りあげたという印象だった。これまではっきり言ってストーリーに意味なんかない映画ばかりだっただけに、今回はそのイメージを覆すかのような深い世界観に素直に圧倒されました。正義と悪の境目はいったい何処にあるのだろう、と各々に苦悩する個性豊かなヒーローたち。濃縮こってりスープのような濃ゆい映像美で描き出される、唯一無比のダークな世界。さすがにちょっと付いていけないところもあったけどね(笑)。ロールシャッハの暗い闇を纏った格好良さと、フリチン黄金男の巨根がいつまでも忘れられない。
[DVD(字幕)] 8点(2013-10-16 13:52:11)
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