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Yuki2Invyさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1620
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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181.  竜とそばかすの姫 《ネタバレ》 
描き出したいモノ(それは概念的なものにせよ、実際のお話の筋書き・ゴールにせよ、或いは『美女と野獣』を下敷きに置いているコトにせよ)が結構たくさん在る様に見えて、一方でそれらをシナリオ上で組み立ててつくり込んだキャラで紡いでゆく・有機的に結び付けてゆく、という運び方の面は、率直にあまり上手くなかったという様に感じました。端的に言えば盛り込み過ぎです。しかし、そーならじゃあ何処かを削るか、という取捨選択のチョイスがあったかとゆーとそれも若干微妙に思います(取り立ててココがダメ!と一言で言えるような単純な問題でもないかと)。脚本にはヘルプを入れたら、とも思いますが、これも単純にテクニックだけが問題になっているというコトでもない様な気もしており、ちょっと悩ましいトコロですね。  ただ、私自身は例えばすずちゃんのお話、自分自身が何者であるのかをこの世界の中で探し出し、確かにその自分で在り続けること、の重要性を説く部分などには、かなり高度に共感・感動できたのですよね。それは、実際に人と人との繋がりや自己のアイデンティティが仮想化しつつある現代社会においては確実に「真に大切なコト」であるのだろう、とも思いましたし。或いは映像表現や音楽性といった面も相当に出来が好かったのは確かかと思います。盛大に足したり引いたりして捻り出した評点、という感じですね(やや低めに付いた気もしますが)。
[映画館(邦画)] 7点(2021-07-23 13:05:26)(良:1票)
182.  V/H/S ネクストレベル 《ネタバレ》 
  『Tape 49』 全体の建付けは前作から引き続きで、この第1話が他4作品を包括している。映画全体のお話をするなら、まずは諸々と映画としてのクオリティが格段に底上げされているとゆーか、画質も総じて少~し気合入ってたり(POVでも基本こーいう画質で進めてって、かつ肝心なトコロだけ敢えて「雑」にする…てのでも意外と成立するモンだなと)ホラー描写では特にグロがB級はB級とてそのレベルをまた少し凌駕してるといった感じで、総じて単純にホラーとしての面白み+見応えが十分でしたすね。加えて何より(この後述べる様に)どのエピソードにもごくユニークなアイデアがチャンと存在するという。文句無しに良作すね。  1.『Phase I Clinical Trials』:17分 いや~率直に、かなりの秀逸アイデアっすよね。その上で、お話の方はごくオーソドックスで分かり易いのも短編としては確実に「正道」だな、と思ったりも。プラス終盤はホラー的な疾走感も在ったりして、重ね重ね優秀な短編すね(掴みにはモ~持って来い!な)。  2.『A Ride In The Park』:14分 コレも中々、良アイデアな…(極短編に留めるのはモ~少し勿体無いカモ…というレベル)。また、このジャンルのホラーでは色々とよ~く観てきた描写とは言え、同じコトでもこのユニークなカメラ視点で撮ってみるとやっぱ実に新鮮…とゆーか(グロさとかだってやっぱシンプルに倍増してる様な箇所も多々在って)。少しだけいわゆる「編集したってる」感が多めなのは(このジャンルとして)玉に瑕ながら、こちらも十二分に良作。  3.『Safe Haven』:30分 コレまた、相当に気色悪い状況設定からしてまずはかなり好印象なのですが、今作は単純にグロのキレ味がモ~抜群!と言って好いレベルでして、POVホラー or ファウンド・フッテージとかって枠に留まり切らない良ホラーだと思いましたね(ココまで多数の隠しカメラでかつその映像を完全に切り貼りして編集してるのは「ファウンド」フッテージとはもう言えないかとも思いますケド)。まあ重ねて、そーいう細かいコト抜きでコレも十二分に面白く観れます。POVのスプラッタって撮るのが(尚更)大変だったでしょーね……最終盤なんか、実際に鳴り響くサイレンを含めてまた『SIREN』ぽくもあったかと(例の駄作実写よりよっぽど)。  4.『Slumber Party Alien Abduction』:14分 オーラスは(他3作に比して)最初から少し画質落とし目で、オーソドックスな「雑さで誤魔化す」ファウンド・フッテージに回帰した、てな感じかとも(最早少し懐かしい)。ただ、ホラーの主体もゆーてかなりエキセントリックではあるし、視覚効果も(雑な以上に)結構ド派手に喧しく・眩しくて、中々イイ感じに「観辛い」のもまたファウンド・フッテージ(or POVホラー)のある種の「見ドコロ」だったかも知れない。最後にこーいう(何処か)楽しいヤツ…てのも好かった様に思います。
[DVD(字幕)] 7点(2022-06-16 23:04:35)(良:1票)
183.  アストラル・アブノーマル鈴木さん 《ネタバレ》 
かなり壮絶に奇を衒ってはいますケド、主人公は諸々非常に「平凡」な人物で、ただ自分が平凡であることを受け容れられない、という部分だけが凡人と異なるだけなのです。お話の中で多少グッと来たのが、ラス前の望月のシーン。非凡、とは正にこのことだと言わんばかりに炸裂する才能と、それが平凡でないことだけは一瞬にして理解できるだけの凡人のザマ。こんなトコロで『アマデウス』を彷彿とさせられる羽目になるとは全く思いも寄りませんでした(+谷のばらちゃんは流石のプロの仕事でしたね)。  正直、なにか奥深いテーマや価値ある人物像をこの映画から汲み取れた、ということはないのです。前述どおりに打ちのめされた主人公はラストには自分自身の平凡さを少しだけ受け容れつつある様に見えますが、それって映画に描くお話としてはちと後ろ向きすぎやしませんか?だから本作、私にはお話としてもこれまた「平凡」な仕上りだなあとも思われるのです。  ですので個人的には、好かったのはシュールコメディとしての出来の方だと思うのですね。結構全編に渡って(あくまで私は)笑い通しでしたが、圧巻は酔っ払いvs引き籠りの4分超ののたうち回りでした(「殴り合い」でも「取っ組み合い」でもなく、のたうち回り)。首を賭けてもイイですが、こんなシーン、絶対日本映画にしか出て来ないですよ。こういうシーンを観ると、この不思議で特殊でガラパゴスな国に生まれて本当に好かったと改めて思うのです。  役者の仕事も総じて味があってこれも好かったですが、松本穂香を褒めないワケにはいきますまい。目が据わってるのが中々素晴らしかったですね。綺麗な目なんですけど、底が見えないというか。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-12-04 00:21:17)(良:1票)
184.  海底47m 古代マヤの死の迷宮 《ネタバレ》 
ダイビング中で酸素が無い+サメ、という前作から引き継いだ優れた状況設定に、今作では海底洞窟の暗さ・狭さという不快要素も加わり、更にスリリングなシチュエーションになっている…ハズなのですが、なんでしょう、どーも緊迫感が維持されないというか、あまり盛り上がらないのですよね。登場人物が多いので(主人公のパーティだけで4人もいます)ショック描写の量は前作より増えていると思うのですが、総じてちょっとワンパターンで単調、ということかとも思われます(サメの襲撃シーンもそうですし、グロ描写もやや手控え気味かとも)。それでも終盤にかけては色々と工夫もあり、そこまで我慢できればそこからラストまではそこそこ面白く観れるのではないでしょーか。個人的には前作の方が好きです。
[ブルーレイ(字幕)] 5点(2021-04-19 18:36:51)(良:1票)
185.  マリッジ・ストーリー 《ネタバレ》 
人間関係の中でもとりわけ男女の関係にはアンビバレントなものが生じ易く、それを法律で何とか白黒つけまっせという離婚調停という代物は、極めて構造的で深刻な矛盾を孕んでいる様に思う。名作『クレイマー、クレイマー』に大分似通った状況設定だが(男親が後手を踏んで慌て出すのもソックリ)、本作のコンセプトはその離婚調停の顛末を描くことと言うよりは、この状況が露にするアンビバレントで複雑な男女2人の関係性を描くことにあるように思う。  演出面でも、随所で明確かつ絶妙にコミカルながら、シリアス有り、ペーソス有り、更にハートフルまで有りな、混ざった味が色々と美味しい映画だったと言える。その意味で圧巻だったのは中盤の壮絶な口論のシーン。真っ赤な鬼の形相で泣きながら喚き合う様は、極めてスリリングながらもどこか実に滑稽でもあり、そして最後には心の底から哀しかった。主演二人の演技は文句無しに出色(特にアダム・ドライバー)。加えて、終始イラっとさせるローラ・ダーンも素晴らしい出来だった。オススメ。
[映画館(字幕)] 8点(2019-12-30 18:30:43)(良:1票)
186.  クワイエット・プレイス 破られた沈黙 《ネタバレ》 
さあ、二作目は(前作と違って)どーいう話になるのかな?(ダークでシリアスな人間ドラマか、背景ストーリー面の驚愕展開か、はてまてモンスターの新種登場か?)と思っていたら、拍子抜けするホドに前作のまんまという超・シンプル続編でアリマシタ。。。  とは言え、最初にちょっとだけ「あの日」の状況が描かれたり、終盤には(やっぱりつーか)生存者の平和な村(島)が出てきたりはするのです。ただ基本的には前述どおり、モンスターから逃げ回りつつ最終的には一発反撃カマして終わり、という前作とまるで同じ話だと感じるのですね。まあしかしながら、やっぱりスリラーとしては状況設定が秀逸すぎますね。二作目なハズなのですが、この高度な緊迫感には全く慣れたというコトがなく(今回事前に一作目を観直してるにも関わらず)、普通に最初から最後まで超引き込まれっぱなしでしたし、単純に非常にスリリングに楽しめました。随所のアクションのギミック自体は中々上質なモノ揃いだったとも思いますし、やはり映画館の大スクリーンで観た、というのも大きいのだと思います。  ただし一応、前作よりは評点は下げておきます。その理由は、しつこいですが今作は殆ど一作目と同じ様な話で「進化」という観点では高評価とはし難いこと、加えて、中盤に船着き場で襲ってきた集団というのが一体何者なのかよー分からん、という点に単純に疑問があるためです。とは言いつつ、そーいう難しいことを考えずに気楽に観て大いにビビりまくるべき映画、だとも言えますケドね。とりあえず映画館で観てみて!(たぶん損はしないから!)という感じですかね。
[映画館(字幕)] 6点(2021-06-30 20:03:35)(良:1票)
187.  真・鮫島事件 《ネタバレ》 
元ネタが2ちゃんのヨタ話だとかいうのはどーでもいい。というか、お話の内容・運び方に関してもハッキリ言ってどーでもいい(というレベルの出来かと)。論評すべきは一重に、コロナ惨禍が生み出した時代の徒花、リモート・ホラーという形式についてだろう。今般のリモート状況をウリにしたホラーというのは短編・ドラマではチラホラ出て来てるようだが私は初見だった。ちょっと前に『アンフレンデッド』というソレっぽいのもあったが、アレはコンセプトが少しマニアック寄りで、観た感じの雰囲気もいくぶん本作とは異なっていた様に思う。  この設定、シンプルながら幾つかのホラーとして優秀な要素を内包している。まず、人と人の繋がりが「仮想」である部分。皆で集まっている様に見えていても、その繋がりはネット回線という頼りない代物の上に乗っかっており、そしてパソコンに向かう自分の背後には無防備な空間が広がっている。ホラーとしては展開のバリエーションを確保しつつも、いつでも襲える「やり易い」状況だろう。また、画面のセルフビューというのも、所謂ホラーにおける鏡の効用を常に使用できるという意味で中々効果が高いツールだと感じる。もう一つ、今作でも後半はそっちに移行してったのだが、これもホラーでの高い効果が期待できるPOVシーンに無理なく自然に移っていけるとゆーのが、ホラー的に仕込み易い部分ではないか。  これらの利点を活かしたこともあってか、今作は(よく見ると相当にチープで製作費の無さをひしひしと感じさせるというホドに)ショック描写自体は極めて安っぽいにも関わらず、非常に効果的というか、正直言ってかなり怖かった(一ヶ所私も声が出た)。その意味ではホラーとしては(諸々安っぽいのは確かながら)十分に合格点を付けられる作品だとは思っている。  逆にこのウィークポイントをどう克服するか、という側面としては、まずはみんな家にバラバラに居るというのをどーするか、ということだろう。これ故に今作の悪霊は日本全国津々浦々に出没して個々の家々の全体を封鎖するという大仕事をやってのける必要があった。ここまで来ると悪霊つーよりは「神」の領域である(そしてそーなっちゃったらそれはもうホラーじゃないでしょ、という)。もう一つ、今作はリモート場面に入ってからの工夫を欠き、なんと全編でワンシチュエーションという物珍しい状況に陥っていたが、流石にこれはホラーとしてメリハリとゆーものが無くて色々と苦しい(まあ、これは別に全編リモートにしなければよいだけの話で、今作はむしろ製作費が無いからそーしてる様にも見える、つーか)。  全体としては相当にポンコツ(話の方の出来がどーにも酷すぎて)だが、せっかくのコトだしもう少し発展させた(文句無しの)成功例を観てみたい、というのが正直な感想。そしてコロナ禍のひとつの明るい話題として皆さん一発観てみてはどーでしょうか?とも思う。
[映画館(邦画)] 5点(2020-12-17 18:53:32)(良:1票)
188.  サムソン 神に選ばれし戦士 《ネタバレ》 
この話、リメイク?されてたんですね。どーもキリスト教関連映画専門の制作会社つーのがあるらしく、かつキリスト教世界ではこーいうのも一定の長期間の需要が見込めるから予算もある程度投入できるとゆーことなのか、今作もセットや衣装、古代都市の遠景のCG等は結構頑張っており、全体としても意外にチープさはほぼ感じない(→件のラストシーンへの期待は否が応にも高まる一方)。  話の内容は細かい工夫を半ば「諦め」、ほぼ聖書の内容どおりと言ってよい展開運び、そしてかなりテンポも良く進むため、悪く言えば相当に軽い。個々のシーンにも軽すぎるものも散見される(ライオンなんて一瞬で屠っちゃうし)。また、一歩踏み込んだ設定などもチャンと考えている様には見えない(例えば、サムソンがヘブライ人社会で当初どういう存在なのかとか、ヘブライ人社会とペリシテ人支配層の関係、サムソンがタレンをアッサリ娶れるのはどういう事情なのか、等)。それに加え、聖書でもイマイチよく分からなかった部分は本作中でもそのまま全く分からない(特に件の「謎かけ」とか、あと途中20年飛ぶんだけどそこの年齢の経過とかはもはや無視されてたり)。  それでも、まずテンポの良さを利点と捉え、アクションも可でも無いが不可でもないのを好しとするなら(分量はそこそこだし)、本作は決して全く見どころの無い退屈な作品ではない、のだが…  ひとつ、どーしても許せないのは本作でのデリラの在り方。かなり中途半端なキャラでサムソンを陥れる動機が完全にボヤっとしてしまっている。私はオペラ版から入っている人なので、個人的にはデリラの憎悪とサムソンの恋心の葛藤こそがこのコンテンツの最大の醍醐味(かつ、これを無理のない脚本に仕上げることこそがこの話の最大の難所であり見せ場)だと思ってるので、これを完全に「逃げている」のはハッキリ言って問題外なのである。もう一点、聖書の話どおりな展開だからこそ、サムソンの思慮の浅さが目に付く。この短慮さを是とするならば、それを乗り越えるだけのサムソンの人間的魅力を引出す工夫が必要な筈で、結局そういう意識が微塵も感じられないのも個人的には論外である。  結論、表面的には整っていなくもないが、中身をちゃんと吟味していくと完全に駄作、という感じ。あと、肝心のラストもここにはあんましカネ掛かってなくて正直イマイチでしたわ(=観た意味ないジャン!)。
[インターネット(字幕)] 4点(2020-11-01 06:27:12)(良:1票)
189.  グッバイ、リチャード! 《ネタバレ》 
孤独ですねえ、リチャードは。今作では死を宣告された後の彼しか描かれてゆかないのですが(エキセントリックかつシャレオツに自暴自棄に陥ってますケド)、恐らく彼は(家族も含めて)あまり他人に興味が無い、という人物だったのだろうと容易に想像できるのですよね。ラストで彼は妻と娘に遂に別れを告げるのですが、二人とも実にアッサリした反応だったのが逆に印象的でした(それは心が通じ合っているから…というコトでもないよーに見えて)。少なくとも、彼に病を告白されて後はしばらく彼を救おうと奔走したダニー・ヒューストンとは、接し方がだいぶ異なる、というか、フツー家族ならもっと取り乱すなり何なりするよね?つーか。  正直途中までの私の印象は、好くある「死期を迎えて自分の人生を見つめ直す」系の映画でしかなくて、ユニークさというのがあまり無いかな、とも感じていたのですが、今作がナニを描きたかったのかはラストでだいぶ繋がりました。このニヒルさは決して悪くないと思いましたし、後から思い返せばそれを表現する・そーいう男のキャラを構築するデップの演技はかなり上質だったと思います。彼のギャラは決して安くないと思われますが、それに違わぬ流石な仕事ですね。まあまあ。
[DVD(字幕)] 6点(2021-07-03 23:57:41)(良:1票)
190.  ペット・セメタリー(2019) 《ネタバレ》 
引き続き原作は未読ですが、内容的には途中までは旧映画版にかなり忠実につくられてますね。その上で、展開運び自体は格段に向上しているとゆーか、ちょっと無駄や稚拙さが目立っていた旧作に比べると好く整理されてかなりシンプル・スリム、でかつ観易く・分かり易くなっていると思います。ホラー描写も(マイルドめなのはあんま変わってない、とは言え)流石にキョウビの映画レベルのクオリティまでに端的に向上しているので、そこら辺も含めて旧作からは総じて(当たり前に)レベルアップしてると言って好いでしょう。だからその意味では、リメイクとしても観る価値は諸々とフツーにチャンと備えていると思います。   ※以降、ネタバレ全開ですのでご注意ください。   なので、問題は中盤以降の「アレンジ」とゆーコトになりますかね。結論をゆーと、まずココまで酷いバッド・エンドは率直にホラーでもそこそこ稀でありますし(ゲイジを手に掛けるシーンまでは映さなかった…のは最後の一葉の良心だとは思いますケド)それ以上にこのお話のコンセプトに対する「アンサー」としてコレが果たして適切なのか…とも個人的には強く感じるトコですね(=もっと「哀しい」お話なハズじゃねーの?と)。あとは純粋なホラーの技術的なハナシとして、復活するのがゲイジ or エリーのどちらが結局より良かったのか?という側面についても、別に今作の方がこの部分も優れた結果を出せていた…とは断言できないかなと思いました。確かに、私も最初はエリーが復活した方が良いのでは?とも思ったのですが(ソレは旧作が全般的にハマらなかったという個人的事情も大きいのですが、まずエリーくらいの年回りなら役者がチャンとホラーの演技を出来るだろう、と思ったのが大きいですね)ところが実際のソレを観てみると意外なホドにシックリ来なかった……つまり、邪な存在があーもペラペラ喋れるってのは、やっぱ結局あんまし怖くなんねーな…と思っちゃったのですよね(=それなら、旧作のゲイジ的な「邪悪な幼な子」の方がまだ好かったカモ、と)。  一言で要約します。ホラーとしてはそんなに悪くはない+ケドそこまで完成度高くはないし、あんまし怖くもない+原作とか旧作とかにこだわりがある人には向かないカモ(=単なる暇潰し用ならま~十分カモ)てな感じすかね(一言になっておらずスミマセン…)。
[インターネット(字幕)] 5点(2021-12-11 18:49:50)(良:1票)
191.  ラブ・アクチュアリー 《ネタバレ》 
クリスマスにピッタリのチョコレートの詰合せ、かの様な。総じてポップでオシャレで軽い口当たりながら味は様々で、それこそ甘いのもあればちょっとホロ苦いのもある。なので、苦手な人でも多分どっかしらには引っ掛かるだろうし、終盤は畳みかけるハッピーエンドの連続が中々にゴージャスでもあったりして。  でも、やっぱりチャンとした食事にするならも少しガッツリ食べられる一品料理の方が好いかも知れないし、とても気に入った味のがあったとしても一口分しか食べられないのは口惜しいと思うコトもあるだろう。要は「食べ」方、確かにそれこそクリスマス・イヴにデートムービーとして使うなら、これ以上の映画も中々見当たらない気もしますね。特に今作、やや大人向けの「インビな」スパイスの効いたヤツも多いですからね。
[インターネット(字幕)] 8点(2021-10-25 22:21:14)(良:1票)
192.  エスター 《ネタバレ》 
単純なホラーとしては、2000年代以降では屈指と言える出来かと思っている。  一見は可憐な少女だが、その実は凶悪な怪物を家に招き込んでしまうという部分はままよくある展開ではあるが、複雑な過去を持つ夫婦の設定、子供を手玉に取る描写の巧みさ等、展開面での細かい工夫はどれも秀逸で飽きずに観てゆける。エスターの目的が父親の誘惑で、要は性的に歪んだ異常者(実を言えば普通なんじゃねーのという気もするが)だという点も、ある種良く出来たキャラ設定に思う(この手の異常殺人というのは、大抵満たされない性的欲求が動機の根底にあることが多いように思う)。  しかし、あんな絵を部屋中に描いてその中で夜を過ごしていたというのは、それだけで正に狂気を体現するこれも優れた演出に思う。中盤以降は比較的スピーディにその狂気が加速・過激化してゆき、終盤は相当に派手な展開になるのも個人的にはかなり好み。子役&ファーミガの熱演も素晴らしい。時代最高のホラー。
[DVD(字幕)] 8点(2020-03-01 12:40:35)(良:1票)
193.  バイオレンスアクション 《ネタバレ》 
ぐぐぐぐ…期待値を(激しく)落として観に行ったので、最初は思いのほか楽しめてた…様な気もしなくもないのですが、この終盤は流石に……  橋本環奈ちゃんが思い切り前面に出てるから、というワケではありませんが、正直キャラもの映画でしかない…とは思うのですね。結果的には大いにヤクザ・ヴァイオレンス風なアクション・コメディなのですが、お話にも大して内容はねーしアクションもごくチャッチい(特に環奈ちゃんは正直キレもねーし)のでございますから。とて、その肝心のキャラにしたって、まずは滅多矢鱈と出て来る数だけ多いし、でどいつもこいつも(⇒主役の環奈ちゃんでさえも)全くその中身=どーいう境遇の如何なる人間なのかが非常に雑にしか描かれない…ので、実に表面的な滑稽さとかしか感じ取るコトが出来ないのですよね。率直に、ナンとも薄っぺらい映画だな~と思って白けて観てましたよね。そして終盤は、コレもまずはシンプルにかな~り間延びしてますし、で結末の付け方もまた極めて雑ですし、そもそもこの辺は編集・場面の繋げ方自体とかだって(このレベルの娯楽映画としてもちょっとあまり観たコトねーくらいに)相っ当にいい加減だったよーにも感じました(⇒アレ、途中でやる気無くなっちゃった?とすら思われるレベル)。  なんか大コケしてるらしーですケド、正に然も在りなん…てな感じすね。キャストの感じ的に決してB級って雰囲気でもねーので、重ねてこのクオリティはもはや少しヤバいとすら思います。ピンク髪のハシカンちゃん自体は(少なくとも)そこそこには可愛かった…とも思うのですケドね。
[映画館(邦画)] 4点(2022-09-03 10:10:55)(良:1票)
194.  特捜部Q 檻の中の女 《ネタバレ》 
特捜部Qって、またなんかチープな名付けよね…ナンだQって…(まあ別に「Xファイル課」だって大概だとは思うケドさ)  ただ本作は、ほぼマジメ一辺倒で極めて「お堅い」サスペンスで、昨今のいわゆる「北欧もの」の典型と言ってしまって好いだろうと思う。特にそのハードな雰囲気はこれも上々と言って好いだろうとも思われるものの、とは言え純粋に事件ものとして見た時にはあんまし目新しい要素とゆーのが無くって、結論的にはごく平凡かと(監禁対象が議員なのに真相は徹頭徹尾「怨恨」である点とか、あとハミ出し刑事がやり過ぎて終いに停職になるくだりとかはもはや見飽きた感もあって)。そしてそもそも、当初この失踪事件の結論があまりに簡単に自殺に落ち着いてしまった辺りの事情があまり説明されていないのも、個人的には少し気になったりしますね。ただまあ重ねて主演2人の雰囲気・演技の硬派な感じも含め、諸々ひっくるめてもサスペンスとしては非常に「手堅い」部類ではあるし、尺もごくコンパクトなので暇潰しにはある程度使えるかと。タダで観れるとかゆーのなら、観ておいて損も無い気はしますかね。
[DVD(字幕)] 5点(2022-01-19 16:12:39)(良:1票)
195.  スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け
色々とツッコミ所は限りなく有れど、そこはツッコんだら最早負けだ。設定やら整合性やらを考え込んだ時点で負けだと思っている。そしてスターウォーズの続三部作とは言え、この手の超大作に求められているものは(作家性でも深い世界観でもなく)、ベタだろうが二番煎じだろうがとにかくただひたすらに「エンターテイメント」であることの追求なのだ。その意味で言えば、(数多の疑問と、もたらされる感動の「チープさ」に辟易しながらも)実際に観た感想として、本作は100%「面白い」映画だと断言できる。騙されたと思って是非劇場で鑑賞していただきたい。  ただ、続三部作は、エンターテイメントとして『最後のジェダイ』を除く2作はまずまずな出来とは言え、「こんな話になるんじゃないかな」or「こんな話になったらヤダな」の想像の域を殆ど逸脱しない在り来りな仕上りで、つまり、この三部作に本来求められる期待値「(旧三部作の如く)歴史を変える程の」傑作の域には到底達していないのは確実である。そもそも、続三部作を観終わってふと思い巡らせた時に感じるのは、「旧作キャラの俳優が元気なうちにやっておきたい”金儲け”」が真のコンセプトだったのではないかという絶望感でしかない。  いまどき、長編三部作で壮大なテーマ・ストーリーを展開するチャンスなど本当に限られた映画製作者にしか掴めない「天運」であるのに、それを一つ見事に喰い潰したこと、そして、スターウォーズという稀代の映画シリーズのレガシーを(新たなレガシーをつくるのには失敗した上で)これもただただ喰い潰したこと。続三部作を改めて鑑賞し終わって(本作単独での映画としての評価とは別に)その2点を率直に残念に思う。
[3D(字幕)] 8点(2019-12-21 23:27:20)(良:1票)
196.  男と女 人生最良の日々 《ネタバレ》 
アヌーク・エーメ、トランティニャン、共に90歳近いにも関わらず、なんと若々しく、そして素敵な齢の重ね方をしていることか。これは決して「つくりもの」では無く、実際に2人がこーいう感じに「イカしてた」が故に撮ることになったという映画なのだろう。  永い人生を健気に生きていくと、いつしか種々の柵は全て融けて、本当に美しかったものだけが残る、とでもいう様な。それが真実の愛であり、その人のその人たる純粋な美しさ、なのであろうか。この2人の様に年齢を重ねてみたいものだと思う。
[映画館(字幕)] 8点(2020-07-30 21:10:43)(良:1票)
197.  ルース・エドガー 《ネタバレ》 
まずまず込み入った話であると同時に、100%の明確な真相が描かれるということも無い、少しモヤっと感が残る様な作品である。ただ、幾つかの状況証拠と、そして母親が隠した花火が無くなっていたという点を鑑みて、一連の事件はルースがウィルソン教師を陥れるために行ったものだ、という前提で話を進めたい(とは言え、だとしてもどこからどこまでが企みであったのかという点に関しては、私もはっきりとは分からなかった部分が多いのだが)。  しかし、そういった些末な部分が不明瞭なこと以上に、とにかく本作、ルースという人間が何を考えているのか、彼が何者なのか、というのが全くと言ってよい程に明らかにならないのがより深刻なのである。恐らく、彼が真実に感情を吐露しているのは終盤のウィルソンとのやり取りくらいで、他は、これも終盤の母親に魚を贈るシーンでさえ、彼が実際に何を意図しているのかなど分かったものではない。彼が為した所業、そして最終的に勝ち得た状況を鑑みるに、率直に本作、確かにかなり「恐ろしい」映画であるとも言える様に思う。  そんな本作だが、これが完全なサイコ・ホラーになってはいないのは、むしろ彼の周囲の大人達が率直に極めて「醜い」ということにある様に感じられる(それがエクスキューズになっている、というか)。所詮は彼を「貰い子」としか見ていない父親も相当に酷いと思ったが、私がより問題に感じるのは母親の方である。終盤、彼に確信的な疑いを抱きつつも、彼の言い分を信じる様に見せかけて、彼女は問題をただ棚上げしてしまう。もし彼が犯罪を犯したのならば、それを社会に罰させるかどうかは家族として考慮の余地があるかも知れないが、少なくとも真実を最後まで追求するのが親としての最低限の義務ではなかったか。そのものズバリ、彼を自分の考える「箱」に押し込んでいることを隠そうともしない(問題外な)ウィルソン教師を含めて、彼の周囲の大人に共通するのは、彼が真にどういう人間であるかを理解・受容しようとしないことだ。だから彼が思いの丈をウィルソンにぶちまけるシーンは、実は私が本作で唯一感情移入することが出来た場面だと言える。  一見は、アメリカにおける黒人差別をテーマとするごくごく普通に社会派な作品にも見えるのだが、実は本作のテーマははっきりと、より幾らかの「普遍性」を含む様に思う。その意味では類似する内容の他の作品よりも、少し高度でやや文学的とも言える様な優れた見応えがあったかとも思われる(もちろん、単純にサスペンスとして結構よく出来ている作品だということも重々あるのだけれど)。
[映画館(字幕)] 9点(2020-06-05 23:19:55)(良:1票)
198.  ポラロイド 《ネタバレ》 
殺人鬼の怨念が籠った呪いのポラロイドカメラで撮影されると死ぬ、というシンプルなアイデアのホラー。かつ全体的に典型的アメリカン・ホラーといった感じの(大味な)質感。例として、まずカメラで撮られた犠牲者とゆーのは呪いの力で不可解に死んでゆく、とかではなく、いちいち怨霊が出向いて(素手で)殺して回るという時点でかなりの力技、てなもんで。  序盤30分くらいがだいぶん地味で正直退屈だが、中盤からは無難に盛り上がってゆき、終盤はCG全開ながらそこそこデーハーな話になるのは個人的には悪しからず思う(これも少ーしアメリカンにチープ!かとも感じるケド)。他方、ショック描写はグロ控えめで、そこも含めて対象世代はティーンド真ん中といった感じの手堅くややマイルドめの仕上りと言えるか(好く言えば)。ただ一点、終始画面が妙に暗くて単純にチョイ見辛いのは幾分マイナスである。結論、別に全然悪い作品ではないと思うが(好くもねーけど)パンチやユニークさといった部分はまあ不足ぎみですかね。珍しくスキナー副長官ことミッチ・ピレッジがそこそこ重要な役ドコロで出てるのだす。
[映画館(字幕)] 5点(2021-06-22 00:58:19)(良:1票)
199.  ホテルローヤル 《ネタバレ》 
田舎のラブホテルを舞台に繰り広げられる種々の人間模様、的なのを想像していたのだけど、なんちゅーか物凄く物足りなかったすね。ひとつ、明確な主人公である波瑠の話がメインとしてあるのだけど、これも実に芯の通らない薄っぺらい話で(率直にただ流されてるだけに見える、つーか)、あとは2つ3つエピソードがあるものの、伊藤沙莉と岡山天音の心中ばなし以外はほぼほぼ無内容と言ってもいいよーなもんだし、件の心中にしても人ってあんな感じから死ねるの?と個人的には疑問しかなかった。その他エピソードとしてはオーラスのなんかは特にヒドかったすね(ま、マサカこれで終わるつもり?てか)。  原作読んでないので何とも言えないのだけれど、これはいくら何でも成功している様には思えない映画化に感じます。個々の役者の演技には好いものも無くはなかったのだけれども(安田顕の最期のシーンのあの笑顔とか、個人的には好きでしたね)。
[映画館(邦画)] 4点(2020-11-14 18:41:27)(良:1票)
200.  チワワちゃん 《ネタバレ》 
パーリーピーポーの実は孤独な生き様を、そこそこ独創的で面白い映像表現を交えつつポップかつしっとりと描く。門脇麦は(妙にブスで肌も汚いが)その確かな演技力が冴え渡っており、出色の出来と言える。あとまた妙にクズ野郎な成田凌も面白い演技をしている。展開運びには抑揚が無く、やや平坦ではあるが、演技面の出来で腹八分目くらいには満足できる作品。
[インターネット(邦画)] 6点(2019-11-15 23:18:40)(良:1票)

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