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プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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241.  アパートメント(1996) 《ネタバレ》 
「何故、愛する女性が何も言わず自分のもとを去っていったのか」、という謎をメインに据えながら、徐々に新たな謎や伏線が浮上して来る作りは見事。またその過程において、人間のエゴイズムのみならず、男女の「恋愛感の性差」をも明瞭に描き出している。  友情よりも男を選ぶ女、愛する女よりも目の前の肉欲に溺れる男、人間性の闇の部分を見通すことが出来ず、裏切られていく友人たち。単にサスペンスや恋愛ドラマという枠組みを超えて、「自己本位」という、人間関係を語る上での本質をズバリ突いている。この脚本構成は見事。  とは言え、テーマ性は深いが後味が良いわけではないし、娯楽性も薄いので、見ていて素直に楽しめる作品とは言い難いのも事実。厳しい評価かも知れないが、この辺の両立が出来ていない限り、やはり9点、10点までは行かないかな~。
[ビデオ(字幕)] 7点(2004-01-19 21:49:27)(良:1票)
242.  理由(2004) 《ネタバレ》 
事件の当事者たちにインタビューするという形式でストーリーの全貌が明かされていく。その原作を巧く映像化している独特な表現スタイルは面白い。ただ、内容的にはミステリーではなく、あくまで「社会派サスペンス」。  「空洞化した家族像」とか、「浮遊する不安定な個人」といった現代社会の問題に焦点を絞っているようだが、そういうテーマ自体、今やありがちで、インタビューと言う表現スタイル以外、特に新しい切り口も無く、作品を通しての訴求性や具体的代案にも乏しい。  物語の進行はバラバラで整理されていない関係各位の背景事情を、関係者の口から視聴者に対して説明(開示)していくだけなので非常に作業的だし、映画としての面白みに欠ける。  単に事件の関係者が多いために全体像が複雑になっているだけで、意外な繋がりから新たな謎が浮上したり、「謎が謎を呼ぶ」といった展開が少ないため、序盤の謎に対する因果関係や動機といった、文字通りの「理由」が明らかになるにつれ、ストーリー的にはどんどん盛り下がっていく。正直、中盤以降は退屈で見ているのが辛かった。ちょっと時間的に長すぎるのもネック。この程度の内容なら二時間以内に収めて、テンポで見せて欲しい。  各出演者の演技も「素人にインタビューしている」という設定だからなのか、妙に棒読みで下手クソ。ワザとなのか素なのか微妙なところですっきりしない。  結局、ワイドショーに出てくるような程度の事件をちょっと分割して謎めかしてあるだけで、本格ミステリーのような面白い謎解きが出て来るわけでもないので、その辺での娯楽性や意外性を期待すると肩透かしを喰らう。
[DVD(字幕)] 4点(2005-08-03 19:52:46)(良:1票)
243.  キング・コング(2005) 《ネタバレ》 
古典的名作を現代の撮影技術で再現したいというのはリメイクの動機としては正しい。邦画では考えられないような額の潤沢な資金と、高い技術を投入して作られた大作であることも認めるし、恐竜や巨大昆虫の襲撃シーンなど、娯楽映画としてのサービスシーンも多い。  だが、その「見せ方」は単に美麗なCGムービーを長々と見せつけるだけで、はっきり言って演出としての「魅せ方」には芸が無い。  確かにCGを始めとする特殊撮影のクオリティは高いが、これはコンピューターの画像処理能力の向上というハード面の充実によるところが大きく、逆に何でもかんでもCGに頼り切っている最近のクリエイターの表現センスは明らかに後退しているように思う。  今やこの程度の映像は、他の映画はもちろん、ゲームのムービーでも見られるレベルであり、まったく新鮮さや驚きは無い。恐竜のCGなどはNHKスペシャルで放映された恐竜番組の方がレベルが高いくらい。  手厳しい言い方だが、小説で言えば「行間」を読ませるような「演出の妙味」の重要性を監督が理解していないのがよく分かる。もう美麗なCGを見せてれば良いって時代じゃないでしょ。  特にNYに舞台が移ってからが顕著で、スタジオ撮影によるCG合成にはかなり粗が見える。仕方ないとは言え、世界の広がりを感じない合成特有の不自然な「狭苦しさ」があり、本物の街並みに見えなかった。なまじリアルなだけに余計に違和感が目立つ。コングも止まっていればリアルだが、動き出すと途端に挙動の軽さが目につき、重量感や迫力がまるで感じられない。  美女とコングの関係も始めからお涙頂戴が前提で、コングを人間的に描きすぎているため、テーマとしてあるべき、「人間の文明に対立する自然の象徴」としての野生動物の残酷さや尊厳を失っている。  またジャックと恋に落ちるまでのプロセスが無い、上っ面だけの恋愛ドラマにもまったく共感できない。昨日今日、会ったばかりなのに、命をかけてまで助けるような仲になる説得力に欠ける。   ラストのカールの「美女に殺されたんだ」と言う台詞も違うだろ。「オレが無理やり連れて来て、きちんと管理しなかったから殺されたんだ」が正解(笑)。  大作ではあるが脚本や演出面での稚拙さが目立つ作品。
[DVD(字幕)] 5点(2006-09-03 22:22:03)(良:1票)
244.  g@me.(2003) 《ネタバレ》 
さすが東野圭吾氏の原作。やり尽くされた感のある「誘拐ネタ」で、二転、三転するエンターティメント性の高い作品に仕上がっている。  ただ、惜しむらくは、主演のふたりが微妙にミスキャストなところ。演技力の方も、これだけ複雑な人間性の変化を出さなければならないキャラを演じきるには、少々、力不足。特に仲間由紀恵は既にキャラクター性が確立されていて、どうしても「仲間由紀恵」として見てしまい、作中のキャラとして見ることが難しかった。一方、最近良いとこ無しのIZAMは今までとちょっと違う方向性のキャラで、わりと良かった。でも使い所の難しい人だw  あと気になるのは、中盤までのテンポの悪さ。全体的に良く出来ている作品だけに、もっと時間を短めにして、テンポの良さで一気に見せて欲しかった。  PS.それにしても、ミステリー小説にはまだまだ隠れた傑作がたくさんあるんだから、そういう佳作をどんどん映画化して欲しいところ。個人的には西澤保彦氏の作品の映画化を希望したい。「瞬間移動死体」や「人格転移の殺人」、「七回死んだ男」なんか映画向きだし、面白くなりそうだけどなあ。どこか作って下さいw
[ビデオ(字幕)] 8点(2004-09-04 17:08:38)(良:1票)
245.  降霊<TVM>(1999) 《ネタバレ》 
あ~、元ネタの原作があるんですね。少し残念。  とは言うものの、そこはさすが黒沢監督。そのままのリメイクじゃなく、日本を舞台に、より日常に即した脚本にアレンジされている。この手のジャンルを撮らせたら、多分、日本では一番センスがあるのは間違いない。  他作品も含めて演出的にパターン化されている部分はあるけど、過剰な表現をすることなく、日常の風景の中に不気味な雰囲気を醸し出すのがウマい。絵に邦画特有の安っぽさがない。  霊よりも、生きている人間の自己本位な考え方こそが最も恐ろしいと痛感させられる。そして見ている間は、殺された少女のことよりも、保身や名誉欲にかられる夫婦にこそ感情移入している自分自身に向き合わされてしまう。そのエゴこそが、まさにドッペルゲンガーなのかも知れない。  ただ、惜しむらくは、ストーリー展開やオチにちょっとヒネりがない点かな。あと、致命的とまでは言わないけれど、霊能者の奥さんのやることの「順番」が明らかにおかしい点。自分の名声を知らしめるために、今回のトラブルを利用しようってのは分かるけど、普通はまず、「少女を廃墟に置き去り(縛って自由に動けない状態)にしておいてから」、心理学部の学生に会いに行くはずでは?何の準備もしていないのにあんなこと言いに行ったら、少女の靴を置きに行った時に学生や警察と鉢合わせするかも知れないのに。  また基本的にいつまでも少女を家に置いておく心理が分からない。最初に箱から見つけた段階で、警察に知らせられないのは分かるにしても、生きているなら、夜中に適当な場所で降ろしておけば、通りがかった人に一両日中には助けられるでしょう。そうすれば少女も助かるし、本当の犯人が捕まっている以上、自分達が疑われる事はまずあり得ないはず。その辺が非常に気になったので、少し減点。 
7点(2004-11-21 06:19:24)(良:1票)
246.  ハリー・ポッターと炎のゴブレット 《ネタバレ》 
<原作未読・映画版のみの評価>  映像以外の完成度はシリーズ最低。作品として深く描くべき部分を省略し、どうでもいい部分に時間をかけているので、突っ込み所や説明不足な箇所が山積したままストーリーが展開する。  相変わらずハリーは状況に流されているだけで、魔法を上手くなろうとしたり、過去の謎を探ろうという意欲が感じられない。そのくせボス戦は「主人公特権」で何とかなるため、いつまで経っても主人公としての成長が見られない。  ドラゴンとの戦いも他の選手がどう対処するのかと期待してたら、なんと三人の戦いはカット。学園対抗戦の見せ場である戦闘シーンを省略する感覚が分からん。攻撃魔法で倒したり、精神操作でドラゴンを手なずけるとか思ってたのに拍子抜け。選ばれた連中の能力も分からず仕舞いだし、おまけにハリーはホウキで逃げ回ってるだけ。おかげで「相対的に描けたはずのハリーの能力や強さ」も曖昧なまま。勿体無い…。  またハリーを卑怯者呼ばわりしてボロクソ言ってた連中も、金の卵を取ってきた途端に祝福し始め、同じくロンとも仲直り。その間、ハーマイオニーやロンがどこで何を思っていたかの心理描写も無し。  あげく、その後はどうでもいいダンスパーティを長々と始める始末。学園青春ドラマも良いけど、思春期特有の複雑な心理などは、まったく描写されていない。彼らの心情をきちんと描かないから、ハリーとロンたちの仲違いも彼らの精神的な糧になっているように見えない。こんな事に時間を使ってる暇があるなら、もっと他にやらなきゃならない重要なイベントや説明しておく伏線がいくらでもあるはず。  ヴォルデモートもえらく簡単に復活するし、ラスボスとしての凄みや魅力が圧倒的に不足。またヴォルデモートが「対抗試合」を利用して復活するというのが意味不明。迷宮の優勝カップに触れると墓場に飛ばす呪文をかけておくというのも意味不明。ハリーを誘き寄せたいだけなら何でこんな回りくどい事をする必要がある?  「お前には友がいる」という綺麗事を言われても、そもそも友人たちの活躍や成長なんてほとんど描かれていないし、だいたいあのヴォルデモートにハリー以外の友人がいても何の役にも立たないでしょ。シリーズ通して「友人との友情と成長」を描いてこないからこうなる。
[DVD(字幕)] 3点(2006-09-27 22:58:40)(良:1票)
247.  ヴィドック 《ネタバレ》 
やっぱり個人的にフランス映画ってダメだ。  とにかく作品として「中途半端」。この一言に尽きる。ある意味、すべて計算ずくの中途半端さなのかと思わせるほど見事な中止半端っぷり。ミステリーがやりたいのか、アクションがやりたいのか、ファンタジーがやりたいのか、はっきりしてくれ。どれもがやりたいなら徹底しろ。中途半端な事をして誤魔化すな。  カメラワークは演出の枠を越え、無意味にアップと引きを多用するため落ち着きがなく、非常に見づらい。そのため本来的な意味での「見所」を殺すという本末転倒な結果になっている(所謂「捨てカット」の重要さを分かっていない)。  CGの使い方も中途半端で、実際の映像との齟齬が目立つ。仮面の怪人との決闘シーンも無意味にカッコをつけていて、その部分だけ演劇みたいで違和感がある。BGMやSEも大仰で、TPOをわきまえていない使い方である。他にもミステリー的な謎として、どうしていちいち人を落雷で殺す必要があるのかも意味不明。点数のほとんどは美術のがんばりに対してもの。
[ビデオ(字幕)] 3点(2003-07-01 16:52:54)(良:1票)
248.  弟切草
駄作の見本。何も考えていないストーリー展開。手抜きとしか思えないカメラワーク。ゲームがかわいそう。
0点(2003-07-01 22:14:18)(笑:1票)
249.  マシニスト 《ネタバレ》 
現実と非現実(妄想)が混じりあう不安感や酩酊感を煽る演出のさじ加減は絶妙。そこだけ見れば、「メメント」や「ジェイコブズ・ラダー」、「マルホランド・ドライブ」等と言った先行作品にも比肩する出来。  その演出の上手さもあって、途中までは食い入るように見てしまったが、残念ながら「何か新しい事をやってくれそうだ」という期待はやはり叶えられなかった。  少しは何か工夫があるだろうと思っていたが、結局と言うか、やっぱりと言うか、「罪の意識に苛まれていた男の脳内妄想」と言うところで、「ま、これしかないな」と妥協しちゃった感じ。  「妄想オチ」というだけでは、さすがに今となってはありがちだし、何より辻褄が合わない部分や無理が出てしまっているのが問題。遊園地でのデートすら「全部妄想でした」で片付けてしまうのはさすがに無理があるし、それを許してしまうと、作中で起こる出来事のほとんどが何でもアリになっちゃう。  遊園地の乗り物「ルート666」の不気味さや、事故を示唆する意味深な演出の数々が良く出来ているだけに、オチの弱さが際立ってしまっているのが残念。  確かに後になるほど、特にこの手のジャンルはアイデアが先取りされていくので、どうしても模倣になってしまうのも分かるが、もう少し工夫と冒険をして欲しかった。  「セッション9」もそうだったけど、恐怖面の演出は上手い監督だけに、今後に期待する意味も込めて7点献上。 
[DVD(吹替)] 7点(2006-01-03 02:56:05)(良:1票)
250.  フィフス・エレメント
まあ、確かに「良い映画」ではない。陳腐な世界観、科学的考証無視のSF要素、幼稚なストーリー、狙いすぎてハズしまくっているギャグ、テンポの悪い展開etc.etc。生真面目に見ていると褒めるところは見当たらない。  でも、不思議とあまり悪い印象を感じない。何の偶然か必然かは分からないが、たまに理屈を抜きにして、その世界の「空気感」のようなものを感じる作品があるが、まさにそういうタイプ(?)の映画。  PS.人類の存亡よりも、クリス・タッカーの目玉が飛び出さないか心配しつつ見ていた。
5点(2004-11-12 21:12:51)(笑:1票)
251.  輪廻(2005) 《ネタバレ》 
すごく惜しい作品だと思う。  プロットとしては陳腐になりがちな上に、ホラーやミステリーの中で使うと意外に扱いにくい「生まれ変わり」というネタ。  その難しい題材を上手く料理して、シンプルながらも、なかなか見応えのある作品に仕上げてあるのには感心した。「前世と現世の魂が別々のように表現されている」とか、「現世でもう一度殺される事と、復讐する事がどう繋がるのか」とか、「映画を撮影していた監督はどうなったんだ」とか、色々と突っ込みどころはあるけど、ホラーのストーリーとしてはしっかりしている。特に「前世での加害者が、現世での被害者」というようなミステリー仕立てのドンデン返しには見事に騙された。渚の最後の笑みも色々と深読みができて良い(単に恐怖で自我崩壊しただけなのかも知れないが、自分の仮説が証明できた事に対する喜びの笑みとも取れる。ラストシーンとして秀逸)。  ただ残念なのは、肝心のホラーとしての恐怖演出にセンスを感じないところ。  まず典型的なのが人形の存在。デザインからして不気味さを強調し過ぎで返って興ざめだし、早い段階から少女と共に目立ち過ぎている。表情や動かし方なども「チャイルドプレイ」辺りのパロディだし、ホラー映画に対するオマージュと称してお遊びを入れるのは素人くさいから止めて欲しい。そもそも「人形+少女=不気味」という設定がワンパターン。  その他、被害者の方々も顔を出し過ぎだし、「幽霊」を「ゾンビ」のように表現する見せ方にもセンスが無い。CGによるモーフィングも、観客に対して「作り事」である事を意識させるだけなので、表現としては正しくても、恐怖演出としては使用すべきでないと思う。  また、静かなところで急に音を出すという安易な驚かせ方もそろそろ卒業してくれ。言うまでもないけど、ビックリさせる事と怖がらせる事は別。目の肥えた現代の観客に安易な事をやっても、シラけさせるだけで逆効果。  それと劇場版「呪怨」でも思った事だけど、個人的にホラーというジャンルにメジャーな芸能人を使うのは止めて欲しい(その地点で「有名人が演技している」という事を意識してしまって、作品にのめり込めないから)。  ストーリーはよく出来ていたのに、ホラーとしての演出にセンスが無いのが致命的。邦画ホラーの傑作になれたかも知れないのに、もったいない。ストーリー8点、演出4点で、平均6点献上。
[DVD(邦画)] 6点(2006-10-14 14:31:12)(良:1票)
252.  失踪(1993) 《ネタバレ》 
「失踪ネタ」は大好きなので期待したけど…、犯人そのままやん!  序盤におけるネタばらし気味の展開に、「フッ、これはミスディレクションというヤツで、この『いかにも怪しげで、犯人以外に見えないオッサン』はフェイクだな。まったく、露骨過ぎるんだよ。さ~て、本当の真犯人は誰かな~」と思いながら見てたら、何と驚愕の肩透かしが!!!  まさに「妄想は危険な凶器」。サスペンスやミステリーに慣れている人ほどダメージがデカい。これもある意味どんでん返し。勝手に一週回ってスタート地点に戻ってるのは自分だけど。
[ビデオ(字幕)] 3点(2004-10-10 12:33:40)(良:1票)
253.  ゲド戦記 《ネタバレ》 
※ 原作未読 ※  今さらですがレビュー。  とにかく登場人物の背景や行動原理が不明で、最後まで何の説明もないまま話が進み、勝手に大団円みたいに終わる。「世界の均衡が崩れた」とか、「光と闇ガー」とか、「生と死ガー」とか、そのまんまセリフで説明しちゃうセンスの無さ。そもそも何がきっかけで「世界の均衡」が崩れ始めたのかも不明。「世界の均衡」なんてそう簡単に崩れるものじゃないはずだから、余程のことが起こっているのだろうと思われるのに、肝心のその理由は曖昧なまま。そうした世界観の構築や背景描写がいい加減なので、世界がそんな緊迫した状況にあるように感じられない。ドラゴンや魔法の影響力がどれだけある世界なのかとか、魔法使いが毛嫌いされている理由とかも分からないまま。もっとこの辺はいくらでも上手く見せることが出来たはず。  アレンが父王を刺した理由も不明のままだし(これは原作に無いシーンらしく、吾朗氏が偉大な父親である宮崎駿を超えてやると言う意思表示のようですが、それならそれで、尚の事、きちんと父子の関係性などの背景を描くべきでは?)、魔法剣を奪った理由も不明。王様が無事なのかも不明だし、そもそも一国の王を刺したら王子と言えど無事に復帰できるとは思えないのに、アレンの後日談的なことにはまったく触れられないまま。  ハイタカも凄い魔法使いのくせにほとんど何の役にも立ってないし、「魔法剣」がどういう力を持っているのかも不明。クモの「不老不死を追い求める悪い魔法使い」というキャラ設定も陳腐すぎて、ボスキャラとしての魅力や凄みが感じられない。  極めつけはテルーがドラゴンに変身するラスト。いくらなんでも唐突すぎて( ゜Д゜)ポカーン。あとで調べたら「世界の法則が変わったから」という理由らしいが、法則が変わったら人はみなドラゴンになる世界なの?なんで?でも作中でドラゴンになったのはテルーだけだよね?なんで?ドラゴンと人間の関係は?テルーの親は人間なの?テルーはドラゴンとのハーフなの?などなど…。  突っ込みどころは他にも幾らでもあるが、とにかく問題はこれらの分かりにくさが監督による「原作の独自解釈」、「省略」、「説明不足」からくる突っ込みどころであるという点。  相変わらず芸能人声優の演技もヒドいですね。まだ岡田准一と菅原文太は感情の起伏に乏しいキャラ担当だから運が良い。棒読みの粗がバレにくい(笑)。一方、テルー役の手嶌葵とテナー役の風吹ジュンのセリフ棒読みがヒドすぎる。田中裕子も小声すぎて何を言ってるのか聞き取れない。香川照之も棒読みに毛が生えたレベル。その辺の素人さんでももう少し感情込めた演技するよ。この芸能人を声優として起用する悪習はいいかげん改めて欲しい。本業の声優さんに対して失礼だよ。それにしても原作者の人が気の毒になる出来だった。
[DVD(邦画)] 0点(2017-12-30 17:33:04)(良:1票)
254.  “アイデンティティー” 《ネタバレ》 
惜しいな~。全体的に退屈させないテンポの良さや、陰鬱な雨の中で繰り返される動機不明の殺人等、先が読めないサスペンスフルな展開は最高。ただ、それも途中まで。オチがよくある多重人格モノのワンオブゼムで、脳内妄想と知ってからは真面目に見る気が失せてしまった。「嵐の山荘」系ミステリーの大好きな自分としては、本格系を期待していただけに、論理的解決を必要としない、ああいうオチには正直ガッカリ。また、他の方も言ってますが、他人の人格の中で行われていることなのに、残った人格が殺人者でないという、心理学者の判断が曖昧でいい加減。肝になる部分だけに、ここら辺の検証はしっかりとして欲しかった。結局、ラストもこれまたよくあるアンハッピーエンドのパターンで、「あ、やっぱりね」って感じ。もうひと捻り何かが欲しいところ。ネタバラシまでは8点、その後は4点で、平均して6点献上。
6点(2004-06-25 01:53:32)(良:1票)

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