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361.  クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃 《ネタバレ》 
毎年、この時期になると楽しみなしんちゃん映画、そんな今作品に何を求めるかで大きく評価が割れそうです。今までにこれ程の怖さをしんちゃん映画で感じた事はない。家族全員が同じ夢を見る。同じように他の登場人物までも同じ夢を見る。夢の中でおきている恐ろしい事を見て、それが本当に起きたらと思うと物凄く怖い。作品全体に漂う怖さの中でもしんちゃん映画らしい家族の絆と友情とがきちんと描かれていて、そういう意味でしんちゃんを見もせず、教育に悪いと言い張る馬鹿な大人、特に母親に言いたい。この作品のみさえがしんちゃんの為に頑張る姿こそが本当の親の姿であり、そうあるべきだと言いたい。相変わらずの下らないけど馬鹿馬鹿しい笑いもしんちゃんだからこそ許したくなるし、カスカベ防衛隊の仲間の活躍と友情、更にシロの活躍までも見る事が出来たのでそれだけで満足です。最後に言わせてください。これがしんちゃんの父、ひろしとしての最後の作品となってしまった藤原啓治さん、今までありがとうございました。安らかにお眠りください。 訂正2020年4月18日
[映画館(邦画)] 8点(2016-04-19 21:59:22)(良:1票)
362.  転校生(1982) 《ネタバレ》 
大林宣彦監督の訃報を聞いて、改めて書き直す。大林宣彦監督が好きになったきっかけとでも言うべき記念の作品。モノクロ、セピア色の美しい映像と共に忘れる事の出来ない音楽、そして男から女、女から男へと入れ替わる主役の二人の演技といい全てが良い。物語の舞台となっている尾道の美しい風景も何度見てもまた観たくなるぐらい素晴らしい。入れ替わった二人が元の自分に戻った後に「俺、立ちションする。」と男に戻った事が嬉しそうな顔で立ちションする一夫、それに対して 「見せて、見せて、私、見ててあげる。」と一夫の立ちションを見ている一美、これがもしも逆の立場だとしたらそれはまずいだろ!と思ってしまうし、同じく最後の別れのシーンも「さよなら俺」「さよなら私」だから良いのであって反対の場合だとこの映画は成立しないと思う。一夫の乗るトラックを追いかける一美、この別れのラストシーンの一夫の寂しそうな表情とは裏腹に振り返り、スキップする一美、これを見ると男よりも女の方が強く感じて、色んな意味で切なくなります。若い二人だからこその切なくてほろ苦い物語に自分が次第に歳を重ねるに連れ、この二人の様な青春はもう感じる事が出来ないのかな?と思ってしまうぐらいこの映画は青春の全てが詰まってます。最後にもう少しだけ、この映画をリスペクトした映画がその後、沢山、撮られている。大ヒットアニメ、君の名は正しくこの映画をリスペクトした映画だ。大林宣彦監督の残した、素晴らしい映画を私は一生、忘れません。今まで沢山の素晴らしい映画をありがとうございました。どうか安らかにお眠りください。2020年4月11日訂正
[DVD(字幕)] 10点(2005-06-09 22:00:35)(良:1票)
363.  花筐/HANAGATAMI 《ネタバレ》 
現役の日本の監督で最も好きな大林宣彦監督が癌に侵されている。余命宣告まで受けたと聞いて凄くショックで、そんな大林作品ももう観れなくなるのか?これが遺作になってしまう可能性がある。それなら絶対に劇場で観なくては、そう思って観てきた。これが死を目の前にしている人間の撮れる作品なのか?何という恐るべきパワーに圧倒させられた。大林宣彦監督にしか撮れない映像のマジック、白と赤がとにかく強烈です。ヒロイン役の矢作穂香という新人女優の素晴らしさ、彼女の白、そんな矢作穂香の姉を演じてる常盤貴子の赤、死を目の前にして、戦争中でもパーティーを開催したい。踊ると願う矢作穂香の白い服は人間の生命を表し、常盤貴子の着ている赤い服は人間体内を流れる血を表していると感じずにはいられない。生きる意味を問う様な物凄いメッセージが込められた死を目の前にしている大林宣彦監督だからこそ撮れる作品て気がするぐらいとにかくその目まぐるしい映像に目が離せません。作品の中で主人公の成年、窪塚俊介が放つ台詞「戦争に青春を邪魔されてたまるか」という強烈な叫びは人間が人間らしく生きることの大切さを描いている。この映画、戦争が背景にありながら戦争の場面など全く出てきません。それでいて所々で繰り広げられる祭りの場面、流れる能の音、木下恵介監督や溝口健二監督作品の様な映像に大林宣彦監督が尊敬する先輩の監督さんに対する思いがひしひし伝わってきます。大林宣彦監督、余命宣告されて尚、これ程までの作品撮るとはまだまだ新作が観たい。恐るべし!どこにこんな力があるのか?大林宣彦監督なら癌なんて吹き飛ばしてしまうのではないだろうか!まだまだ長生きしてください。今の日本映画界に貴方の力は必要です。
[映画館(邦画)] 9点(2018-02-03 22:08:52)(良:1票)
364.  ミンクの手ざわり 《ネタバレ》 
ケイリー・グラントが主演ということで、これは何か企んでるに違いない。良いふりして(紳士を気取って)と毎度ながら出てくる女性へのちょっかいの仕方にしてもこちらの思っているようにしてやってみせる。そんな男に惚れる女、ドリス・デイとのデートでヤンキースタジアムへ行ってのヤンキースの応援、ところが、これがどういう訳だか客席ではなく、ベンチの中でベンチ入りの選手に混じって応援と笑わせてくれる。笑わせてくれるという意味ではドリス・デイの親友の女がドリス・デイに近づいてくる別の男に対して色々とやり放題のとにかく強い女、アホな男のちょっとしたドタバタ感の感じられる良きハリウッド映画て感じの内容でとにかく滅茶苦茶なんだけど、最近のアメリカンコメディのように下品でなく上品さを感じるので不愉快な気持ちにはならないので楽しむことが出来た。
[ビデオ(字幕)] 7点(2009-04-05 11:42:24)(良:1票)
365.  海の若大将 《ネタバレ》 
若大将シリーズって監督が誰かによって違う印象を受ける。今作の監督は植木等の大ヒットシリーズやその他社長シリーズを幾つも撮ってる古澤憲吾監督だけあって、ひたすら明るい。主演の加山雄三は勿論だけど、ライバル的存在の田中邦衛が良い。サングラス姿で何とエレキギターまで弾いているのだが、それが凄く楽しそうで、見ていて楽しんでる様子が伝わってきます。田中邦衛と言えばあの北の国からが有名だけど五郎さんとは違う弾けた感じがこのシリーズの中でよい味を出している。映画の中での田中邦衛と言うと他の映画でも色々な顔を見せてくれており、脇役に徹しながら主人公と対照的な役で印象を残してくれている。亡くなったと聞いて何だかとても淋しい。そんな田中邦衛のご冥福を祈ると共に加山雄三には田中邦衛の分まで長生きして欲しい。加山雄三と田中邦衛が並び立つ場面における2人のやり取り、試験だと言いながらさっと居なくなる田中邦衛、試験中に友達に答えを教えてもらおうとしてる場面の可笑しさ、先生にカンニングがバレて怒られる田中邦衛とカンニングに協力して叱られる友人、加山雄三は何も罪が無いのにちょっと可哀想。所々で突っ込み所満載で、決して褒められる様な内容では無いが、これこそこのシリーズの一番の魅力かもしれない。加山雄三は勿論だけど、とにかく田中邦衛が良い。エレキギターを弾いてる姿が加山雄三をも食ってしまう程、かっこよかったです。北の国からの田中邦衛しか知らない方達に田中邦衛の面白さをこのシリーズを見て知ってもらいたいです。本当に亡くなった事が残念です。天国で星由里子とお幸せに!
[DVD(邦画)] 7点(2021-04-05 19:00:10)(良:1票)
366.  八つ墓村(1977)
怖い。横溝正史原作の映画の中でも怖さ、不気味さでは一番かもしれない。どの登場人物も怖すぎる。特に小川真由美の怖さは際立っている。これ1本だけで小川真由美は怖い女だという印象を多くの人に植え付けるであろう!殺人シーンの怖さやおどろおどろした雰囲気、不気味な音楽と映像の中で金田一耕助を寅さん(渥美清)にしていることで私のような寅さんファン、寅さん信者にとっては、あっ!寅さんだ!となるわけです。同じく下条正巳とのツーショットを見せられると何だか寅さんを見ているようなホットした気持ちにちょっとだけでもなれるのが良い。野村芳太郎監督はこの不気味な作品、恐ろしい事件、話の中に寅さんこと渥美清を主役である金田一耕助に持ってきた。というのは寅さんファン、寅さんしか観ないような人達までもこの映画に引きずり込もうという狙いがあるような気がするのだ。寅さんファンで内容など全く知らない人達を映画にもっともっと観に来て欲しいというそういう願いが感じられる。正直、他の金田一ものと比べると怖さだけが目立ち、どう考えても「犬神家の一族」や「悪魔の手毬唄」ほど何度も観たいという感じがしません。だから私にとってはこの点数ですが、この映画、もしも同じキャスティングで山田洋次監督が演出したら(勿論、金田一耕助は渥美清)どんな感じのものになるかという興味が沸いてくる。ここまで不気味な作品にはならないような感じがすると思うのは私だけでしょうか?
[DVD(邦画)] 6点(2011-08-21 21:30:56)(良:1票)
367.  つむじ風 《ネタバレ》 
山田洋次監督以外での渥美清を見る。監督は文芸映画を上手く撮る中村登監督。何だか初めのうちはこの組み合わせってどうなのかな?て思ったけどやはり渥美清は面白い。渥美清がまんま寅さんみたいで面白い。桂小金治とのやりとりは本職の落語家を喰う程、渥美清は本当に喋るだけで落語家に匹敵するほど面白い。この映画は失業者に対して、けして暗く描いてない。寧ろ馬鹿馬鹿しさ満載で失業者に対する希望みたいな感じを前面に押し出して描いてる。この映画が描いてるのは仕事が無く、仕事を失って、絶望的になる人に対しても何とかなるさ!みたいな前向きな感じで描いてるので、普段仕事で忙しくて疲れてる私の様な人も見てるだけで嫌な気分がどこか遠くへ消えてしまいそうになる。またとにかく出てくる俳優の顔ぶれだけでも凄い。渥美清以外でも伴淳三郎に伊藤雄之助と個性派勢揃い。女優に目を向けると若き加賀まりこの可愛いさに目を奪われる。そんな中にあって渥美清の面白さは最高だ!渥美清を見るだけで普段の疲れが消える。こんな俳優はそうはいません。どんな監督と組んでも面白い渥美清は日本映画最高の名喜劇役者だと改めて思うと同時にこんな面白い人を失った日本映画界の損失の大きさを感じずにはいられない。はっきり言って傑作、名作とは言い難い程、滅茶苦茶な映画だけど渥美清が好きな人、寅さんが好きな人なら間違いなく楽しめる筈です。  
[DVD(邦画)] 8点(2014-03-05 20:35:49)(良:1票)
368.  ザ・マジックアワー 《ネタバレ》 
三谷幸喜監督作品では「ラジオの時間」以降、久しぶりに楽しめた。映画の中で映画を撮るという試みとその雰囲気作り、この映画は雰囲気を楽しむ映画と思って見れば良いぐらいにとにかく映画を撮るということと、映画の雰囲気、色んな映画のパロディ、あれはあの映画のパロディなのか?あれはあの映画に対するオマージュなのか?というような感じで観れば楽しめる。まあ、長いと言えば嘘になるし、もっとテンポよく撮って欲しいという不満もあるがこの映画に対する三谷幸喜監督の思いや市川崑監督の「カット!」の一言を見せてくれたことで市川崑監督作品ファンである私としては何だか嬉しく思えてきて見て良かった。三谷幸喜監督は間違いなく沢山の映画を見ていることが改めて解る一本でもある。
[DVD(邦画)] 7点(2011-10-23 18:42:32)(良:1票)
369.  カリガリ博士 《ネタバレ》 
「カリガリ博士」今までずっと「ガリガリ博士」だとばかり思ってました。「ガリガリ博士」でもある意味、怖いけど、これは本当に怖い。まず何よりもあのセット、歪んだセットと白黒の画面、美しい映像美、それに常に何かに対して怯えさせるような情緒不安定な空間、建物、光と影のコントラストのバランスの素晴らしさ、役者達の表情も怖い。寝ている男の向こう、シルエットに突如として現れる男、殺人鬼の大きな影、同じく寝ている女の所に足音すら立てずにそっうと忍び込んでくる殺人鬼のその姿の怖いこと!女を抱いて屋根裏へと逃げて行こうとする場面も何ともスリリングです。屋根、窓、その他とにかくあらゆるものを駆使して、恐怖に怯える人達の不安定な心理というものを捉えているのも素晴らしい。映像とは何か?表現方法に対する一つの答えのようなものをこの映画から感じることも出来る。けして、CGでは表現出来ない画面構成の美しさとセット、美術による映像表現、この映画は映像の持つ凄さというものを観るだけでも十分に値する作品だ!またしてもはるか遠く、昔のドイツ映画のレベルの高さというものを教えてもらった気がする。
[DVD(字幕)] 8点(2008-07-27 10:39:27)(良:1票)
370.  ロボジー
ロボットの中に爺さんが入る。その着目点の面白さがいま一つ生かし切れてない気がしてならない。ばれるかばれないかでのギリギリの線での攻防も思ったほどスリリングというものがない。ニュー潮風の中に誰が入るかという面接の場面での爺さんの動きとその時に放つ台詞は大爆笑でした。この面接の場面が一番可笑しかった。つまらなくない。ただ面白いことは面白いけど盛り上がりに欠ける。この映画で一番感じたことは3人の男達がまるでやる気が感じられない為に、ロボジーだけがどんなに頑張ってもその頑張りというものが思ったほど伝わってこない。つまらなくはなかったし、それなりに笑いもしたし、楽しめたから6点は付けるとしてもそれ以上となると付けられない。
[映画館(邦画)] 6点(2012-01-24 22:19:15)(良:1票)
371.  ハナ肇の一発大冒険 《ネタバレ》 
山田洋次監督と言えば「男はつらいよ」から入った。私自身が初めて観た山田洋次作品が「男はつらいよ」であるからして、ハナ肇のことを「社長さん」「社長さん」と呼びつづける倍賞千恵子を観たり、聞いてるとどうしったて「男はつらいよ」シリーズが観たくなってしまって仕方がない上にタコ社長(太宰久雄)とさくらで会話をしている錯覚を覚えてしまう。正直、ハナ肇を「社長さん」て呼ぶ倍賞千恵子に最初のうちはかなりの違和感を覚える。それでも観ているうちに段々とその違和感が無くなっていき、まるで「寅さん」でも観ているような不思議な面白さやら、またまた車での旅の途中で警察官が検問していたりするのを観るとこれまた同じ山田洋次監督作品である「幸福の黄色いハンカチ」を思わせるし、車の中でハナ肇と倍賞千恵子が「次郎長三国志」の歌を口ずさむのを見てるとこれまた「次郎長」ファンである者としては、そんな場面を見せてくれてたりと、色んな意味でまた別の楽しみ方が出来たりと、後半やや湿っぽくなってしまうのは勿体無いものの、作品全体のこの雰囲気は山田洋次作品だなあ!て気がして、とにかくこれもまた私には楽しむことが出来たので良しとしたい。最後に出てくる倍賞美津子を見て、私もイニシャルKさんと同じく倍賞美津子の寅さんでのマドンナ見たかった。
[DVD(邦画)] 7点(2010-07-19 11:19:29)(良:1票)
372.  居酒屋兆治
高倉健、相変わらず渋い。そんな高倉健に対してやりたい放題の伊丹十三、その他出演者の顔ぶれを観ると大滝秀治に田中邦衛に小松政夫って何だか「北の国から」みたいなキャストだ。作品そのものは特別面白いとは感じないし、どらかというと苦手な感じの暗さが漂う。それでも普通に観れてしまうのはこれはやはり高倉健の魅力あればこその作品で感じでして、そうそう、大原麗子も出てたよなあ!何だかとても幸せとは無縁の感じの女を演じていたけど、大原麗子という女優というよりも一人の女性の人生を見ているようで辛い。
[DVD(邦画)] 6点(2008-10-11 15:04:14)(良:1票)
373.  ビバ!マリア
映画が始まって直ぐにルイ・マル監督が戦争を経験している事が解る場面が出てくる。これもまたルイ・マル監督による自伝的作品なのかな?という感じがしばらくするとコメディ映画に変わって行く。主演の二人の女優、ブリジッド・バルドーとジャンヌ・モローというフランスを代表する女優によるドタバタした展開、スピード感たっぷりな展開の速さ、またまた西部劇としての要素とが入り混じって、色々なものを描いているが、全体的にドタバタ感があまり良い風に描かれていない気がして、そういう意味では何か物足りない。コメディにしたいのか?西部劇にしたいのか?ラブコメにしたいのか?どれもこれもいま一つである。主演の女優の面白さで何とか見られる映画にもなっているし、つまらなくもない。普通に面白い程度でルイ・マル監督作品の中では普通の感じがする。5点にしようかとも思うけど、泥だらけになって、暴れまくり、銃まで放つブリジッド・バルドーが魅力的であり、彼女の演技と面白さに1点プラスしての6点!ジャンヌ・モローに関してはコメディはあまり似合わない気がする。
[ビデオ(字幕)] 6点(2010-08-12 17:33:18)(良:1票)
374.  東京オリンピック 《ネタバレ》 
驚いた。流石は市川崑監督だ!ちょいとそこらの記録映画とは違います。オリンピックの記録フィルムを撮るに至って、いきなり東京の街を破壊するというシーンから始まるのには驚かされる。オリンピックを成功させる為に何が必要か?それにはまずは競技会場の設置が必須条件となる。ということは何を意味するか?要するに全て壊した上で新しいものを作る。この発想、それを映像として残す。こんな始まり、誰が思い付きますか?オリンピックの映像となるとただ走ったり、投げたり、戦ったりとそういうシーンだけ映すのかと思わせて、この始まり。そして、この作品、当時のオリンピックに関わった人達の熱い思いが映像として迫ってきます。東京オリンピックを見たことのない私でさえも、当時の躍動する選手達の息使いや地元開催のオリンピックにかける精神のようなものがひしひしと伝わる。いやはや、市川崑監督が一流の監督であり、映像作家であることの証明している見応え十分の記録映画を観た思いでいっぱいになりました。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-07-04 23:45:42)(良:1票)
375.  若き日の次郎長 東海道のつむじ風
マキノ雅弘監督による「次郎長」もので、これも面白いです。何と言っても中村錦之助の清水の次郎長の男らしさ、かっこいいです。こういう役をやらせたら天下一品と言っていいぐらいです。とにかく作品全体の雰囲気が良くて観ていて退屈するなんてことはないです。中村錦之助以外の役者にしてもみんな良い。ジェリー藤尾のとぼけた演技、そして渥美清のこれもまた何て言うのか?まるで寅さんのような男でして、可笑しくて可笑しくて、単なる時代劇ではない楽しさというものがこみ上げてきました。マキノ雅弘監督の他の作品もまだまだ観たい。そう思わせるそんな作品です。最後のシーンでみんなで歌いながら橋を渡るところが特に好きです。
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-23 22:17:06)(良:1票)
376.  カラフル(2010) 《ネタバレ》 
人生には色んな色がある。あって良いんだというのがこの映画のテーマである。一度は捨てた人生をもう一度やり直すことが出来たら生きてる時にできなかった楽しい学生生活を楽しみたいから母親が頑張って見つけてきてくれた高校受験よりも、自分に初めて出来た親友との約束、大好きな絵を書きたいから違う高校を受験する事を選択した主人公の姿を通して生きるてことの楽しさ、生きる勇気をこの映画から見る事が出来る。友達との友情、自分を思ってくれる周りの人達、父親、母親、兄貴は勿論の事、同じように苛められていた女子生徒やらとにかくこの映画は色んなメッセージで生きろ!人生を真っ当しろ!と言ってる。世の中の今、人生に悩みを抱えてる人達全てに伝えてる。
[DVD(邦画)] 8点(2015-07-04 18:48:16)(良:1票)
377.  トラック野郎 爆走一番星
これは、何と言えば良いのか?このシリーズの特徴である下ネタのオンパレードの中にあって、桃さんとジョナサンの二人の熱い友情、これは男にしか理解出来ないだろう世界と男だからこそ理解出来る世界が描かれている。単なる下ネタきりの作品じゃない。上手く言えないけど、観ていてやたら熱くなれる。どいつもこいつも本当に正直で大馬鹿で、それでもみんなみんな仲間というようにとにかくストレートに描かれている。作品出来としてはけして誉められるような出来でもなければ、欠点だらけ!それでも何かこの作品を観ていると菅原文太の桃さんに惚れてしまう。そう、やっぱり男が男に惚れる映画!最後に一言だけ、言わせてもらうと、この監督、間違いなく川島雄三監督の大ファンだ!「サヨナラだけが人生だ!」うん!良い言葉だ!
[DVD(邦画)] 7点(2007-01-29 20:28:09)(良:1票)
378.  海辺の映画館 キネマの玉手箱 《ネタバレ》 
大林宣彦監督の新作にして遺作は物凄いパワー、映像美、遊び心に圧倒された。SF有り、チャンバラ有り、アクション、ラブストーリー有り、更に広島出身である大林宣彦監督による原爆犠牲者への想い等が詰め込まれて、ぐいぐいと引き込まれていく。大林宣彦作品の特徴である雨とモノクロ、セピア色からカラフルな映像美から繰り返される映画への想い、監督自身が本当に描きたかった世界を思い切り見る事が出来た。これは大林宣彦作品信者にとっての最後まで自分らしさを貫き通している作品として、遺作にしてこのパワーは一体どこから来るのか?とてもこの作品を最後に亡くなった人のものとは思えません。映画の歴史は変えられないけど未来は変えられるという台詞が出てきますが、監督が言いたいこと、私は亡くなっても、この映画は残るとでも言っている様な力強いメッセージが感じる事ができる。途中でジョン・フォード監督風として出てくる大林監督、ヒッチコック監督を意識してるようにも思えるし、監督自身が一番好きな日本映画と言っていた無法松の一生についても語ってくれていて、私も大好きな映画なので凄く嬉しかったです。他にもこの映画、監督自身が本当に映画が大好きなんだなと分かるシーン満載です。大林監督はもう、亡くなってしまいましたが大林宣彦監督が撮った沢山の素晴らしい映画は消える事は有りません。今まで沢山の感動をありがとうございました。例え大林宣彦監督は居なくなっても私の心の中には大林監督の作品は一生、残り続けます。最後の最後まで大林宣彦監督らしい遊び心を忘れずにいてくれたこと、心より感謝致します。
[映画館(邦画)] 9点(2020-09-13 16:32:37)(良:1票)
379.  東京暮色 《ネタバレ》 
小津監督の映画の中でも好き嫌いで最も評価が分かれる映画ではないでしょうか!小津映画の特徴であるユーモアラスな会話がここではあまり見られない。しかし、相変わらず画面を通して、見ているこちらにも何かを訴えているようなそんな語り口を感じることが出来る。小津映画史上、最も暗い。まるでホラー映画のような冷たさ、寒さを感じる。のどかな日常の中に見える家族への問い、結婚して家を出たものの、夫と上手く行ってない姉(原節子)にそして、男に騙されて妊娠してしまった妹(有馬稲子)とこの姉妹、二人の終始怒っている顔付き、不機嫌そうな態度、その一方で妻に逃げられた父(笠智衆)と父だけでなく二人の娘まで捨てて別の男と逃げた妻を演じている山田五十鈴の演技が素晴らしい。娘からはああだこうだと散々なことを言われつつ、母親としての辛さを見事に演じ、人生の辛さとは何かを訴える。又、一方では二人の娘達がいなくなった後、一人だけの生活をするこことなった父(笠智集)の背中が語る一人暮らしの生活の寂しさ、哀愁、ラストの笠智衆演じる父のあの姿は本当に人生とは何か?一人暮らしとはこれほど苦しいものなのか?という寂しさがにじみ出ていて泣けてくる。これほど暗く重苦しい小津作品は他にはないと私は思うが、これだけ暗い内容にも関わらず音楽はどこか喜劇っぽいのは、やはり小津監督という監督さんは喜劇の監督さんだとこの映画を見て感じることも出来る。好き嫌いはともかく小津監督らしい人生に対する問いかけ、家族とは何か?そういう内容にこれもまたやはりどこから見ても小津映画!私はやはりこんな暗くて重い作品でも支持致します。
[DVD(邦画)] 8点(2007-11-05 19:49:06)(良:1票)
380.  セーラー服と機関銃
確かに出来としてはそんなに大した映画じゃないような気がするけど、好きか嫌いかて言われると嫌いではない。では、好きなのか?と言うと、これまたそれほど好きなわけでもない。相米慎二監督の映画って、昔は苦手だったけど、今、見直すと所々で不思議な魅力が隠されているような感じが漂うのである。この映画における薬師丸ひろ子の存在、これは薬師丸ひろ子だからの映画って気がする。最後にやはりこの映画のタイトル、これが私は一番良い気がしてならない。だって、セーラー服だよ。すいません。セーラー服が嫌いな男なんてまずいないでしょ!学生服と機関銃だったら絶対に見てないよ。まあ、なにわともあれ、薬師丸ひろ子のファンの為の映画であることは間違いないわけでして、個人的には「Wの悲劇」は別格として、その次に薬師丸ひろ子で直ぐに思い出す映画となるとこの映画です。
[DVD(邦画)] 6点(2008-10-12 15:07:26)(笑:1票)

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