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もっつぁれらさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 542
性別 男性

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21.  キートンの警官騒動 《ネタバレ》 
好きな女性に「実業家として成功するまで結婚しない」と言われていましたが、結局なれず終いでエンディングを迎えてしまっていたのが残念だったかなと思います。ラストはキートンが自分で鍵を開けて、出てきた警官たちに捕まり建物の中に入っていってThe Endだったのですが、やや解釈に悩むラストでした。 前半は馬が可愛かったというくらいで、特に面白い箇所はなかったと思いますが、後半はお得意の逃げ回るシーンの大勢の警官とその行進を見に来た見物客の多さを見て、スケールでかッ!超大作じゃん!とか思いました(笑)。 相変わらず、キートンの身のこなしは今作もやはり抜群で、特に梯子をシーソーのように操るアクションは、クライマックスである逃げ回るシーンの中でも一番の見どころのシーンだと思います。 それと、小学生の頃に割り箸と輪ゴムだけで作ったパンチングマシーンを思い出させてもらったりして、自分としては懐かしい気分にもなれてしまう良作なのでした(^_^)
[映画館(字幕)] 7点(2010-12-14 01:17:05)
22.  君を呼ぶタンゴ 《ネタバレ》 
自分にとって初のアルゼンチン映画となったのですが、アルゼンチンにこんな素敵な映画があったなんて知りませんでした。 映画の舞台がアルゼンチンというだけでなく、作った人までもが同国の人であるとしたら、まだまだもっと良い映画監督や作品が埋もれているかも知れないですね。 トータル的なストーリーはとても良かったのですが、カルロスは幼馴染みのテレサがいたにもかかわらず途中からドリーナのことを好きになっていったみたいで、この心移りに至る過程が描かれていなかったり、また他にも、最後の方でカルロスが飛行機に乗り込む時に見送りに来た人が一瞬先に起こりうる出来事を仄めかしてしまうのですが、ここでほんのひと言呟いてしまうシーンを入れたばかりに、その後に悲劇が起こることが読めてしまうので、ここの部分は完全に失敗だったと思います。 多少、心情を描く部分で粗さが出ていたり、もったいない箇所があったりと、細かい所では気になってしまうようなことがあるのですが、それを打ち消してしまうくらい良かったのが、テレサのカルロスを想う気持ちでしょう。カルロスの友人であるペドロと結婚することになっていた所で偶然にカルロスに再会してしまった時のあの胸の痛さといったらもう、如何ほどかというところですし、さらに、その後に自宅のラジオから流れるカルロスの歌声に聞き入る時の表情を見ても非常に感慨深いものがあり、エンディングのテレサの庭のシーンでは涙が出てきそうでした。 幼少期から青年期への時間の経過をカルロスが窓からテレサを呼ぶシーンで表していたのが、最後のシーンでも効果的に用いられていて、涙腺をくすぐるのが上手いなぁと最後は特にしみじみと見入ってしまいました。
[映画館(字幕)] 7点(2010-09-28 00:39:44)
23.  霧の中の風景 《ネタバレ》 
映画のワンカット目の幼い子供の後姿から、いつものアンゲロプロスの映画らしい陰鬱な雰囲気がすぐに伝わってきます。彼らの身に何かあるんだなというのは何となく分かるのですが、決してそれを表情や言葉には出さないまま物語は進みます。 しかし、何が何でもドイツに行くんだ!という内に秘めた悲壮な決意が、もうとにかく凄い。 ここまでくると、あれはもう本能じゃないかと思ってしまうほどの凄まじい気概が、あのあどけない2人の姿からひしひしと伝わってきて、それがこの映画を終始に渡って緊張感溢れるものにしていると思うのです。 たとえ無事にドイツまで行けたとしても、生みの親に会えるとは限らない。いや、可能性は恐らくゼロなんだろう。けど、純粋で一途な彼女たちの気持ちに本当に感動しました。 途中で、フィルムの中の霧の風景を見つめるシーンとか、雪景色をみんなで立ち止まって空を見上げるシーンとか、石像の手を吊り上げるシーンとか、印象深いシーンがいくつかありましたけど、必見は最後。向こう岸に辿り着いたときのいつか見た霧景色。徐々に霧が晴れ、草原の向こうには大きな木が一本。 2人が木の中に飛び込むシーンの幻想的で感動的なワンショットに鳥肌が立つ思いがしました。それまでの2人の涙を思い出すと、観ている方も彼らを見守っている気分になり、とても感慨深いラストでした。
[映画館(字幕)] 7点(2008-10-20 02:13:08)
24.  吸血鬼(1931) 《ネタバレ》 
他の方も仰っている通り、影が凄い。影が役を演じているかのよう。 また、影にも負けず、その本体である役者のチョイスもまた凄い。「ノスフェラトゥ」ほどではないが、登場人物の雰囲気が女性も含めて皆アヤシイのだ(笑)。 この映画が面白いのは、吸血鬼が人間を襲うという、恐怖心を煽るシーンがほとんどないにもかかわらず、ストーリーが完全に成り立ってしまっているという点だと思う。 再度観れば点数アップの可能性が十分にありそうな作品なので、今の時点では7点に留めておきます。 あと、毒薬が入った瓶にドクロマークが描かれていたが、“いかにも”という感じで笑ってしまった(^_^)
[映画館(字幕)] 7点(2007-09-30 02:33:04)
25.  危険な関係(1959) 《ネタバレ》 
セシル役のジャンヌ・ヴァレリーも、アネット・ヴァディムも最高に綺麗なんだけど、この夫婦のやりたいことがちょっとわかりにくかったなぁ。 チェス盤に文字を浮かび上がらせるオープニングクレジットもオシャレで良かったし、椅子の隙間からのカットとか、人が通った時の影を境に瞬時にズームに切り替えたりといった映像面での工夫が随所に見てとれたのも好印象。 最後の教義的な終わり方はいいと思うけど、ヴァルモンの死に方とか奥さんの火傷の負い方なんかは、ちょっと呆気なさ過ぎたような気がします。  
[映画館(字幕)] 7点(2007-09-29 23:46:33)
26.  キートンのハード・ラック(悪運) 《ネタバレ》 
一見、ストーリーが繋がってないようにも見えますが、まぁ、辛うじて繋がっているようにも解釈できます。狩に行くのはキートンだけではなく、あれだけの大人数の志願者がいたということだったんですね。 キートンが乗った馬がとても可愛くて、足のポーズを真似したり、上にぶら下がっているキートンをちゃんと背中に乗っけてから歩き出すという可愛らしい性格がとても気に入ってしまいました。 ひもを引っ張ったら熊がやってきてしまったところや、最後のオチなどのような意味不明で常軌を逸した常人には到底考えもつかないアイディアというのは、ギャグの部類としては私にとって一番好きなタイプのギャグなのです(^_^)
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-01-08 22:17:00)
27.  危険がいっぱい 《ネタバレ》 
この映画最大の疑問は、ドロン扮するマルクが何故あんなオバサンに好意をもっていたのかという事。その辺りの心理描写が描かれていないように思います。それと、偽電報の内容ですが、あれだけだとちょっと解りにくい。雰囲気からバーバラを陥れようとしているのは解るのですが「問題は解決した」だけではチト辛い。 自分の誕生日5月14日牡牛座というのが作中に出てきたのと、随所に見られるカーアクション(車を運転する人もスゴイがそれにぶつかる人や逃げるドロンも体を張っていてスゴイ!)、そして何と言ってもアラン・ドロンの色気にオマケして7点。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-10-28 19:09:35)
28.  キートンの強盗騒動(悪太郎) 《ネタバレ》 
邦題が少しばかり???なとこを除けば、総じて楽しめたと思います。中でも、エレベーターを使って逃げまくるシーンが特に好き。針を動かせばエレベーターそのものを動かせるという発想がばかばかしくて面白い。釘をたたいて針を1階まで来れなくすれば降りてこられなくなり、振り切れば空めがけて吹っ飛ぶという下らなさ。また、最初は人間だと思っていたらマネキンで、インディアンのマネキンかと思いきや今度は本物の人間だったりと、単純な一発ギャグの寄せ集めではなく、ちゃんと繋がりがあるところがいいですね。 ちなみに、中盤あたりで馬の蹄鉄を放り投げたのは「蹄鉄を後ろに投げれば福が来る」という迷信をもとにしたプロットらしいです。 この作品でキートンを初めて見たのですが、キートンって端正な顔立ちをしているんですね。 
[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-10-16 01:08:39)
29.  禁じられた抱擁 《ネタバレ》 
映画後半のセシリアの「二人が友達になってくれればいいのに」でデジャヴが舞い降りてきた。 観終わって調べてみると、だいぶ前に観たことのある「倦怠(1998)」と同じ原作とのこと。 自分にとっても17年前に観た映画なので内容はほぼ覚えていないのですが、男女の微妙な恋愛感情を描いた作品という印象で、本作の中でも例えば、カトリーヌ・スパーク扮するセシリアが一旦アトリエを出てすぐに引き返して戻ってきてキスをするという捉えどころのない感情表現が序盤から出てくるところからも難解な映画という印象で見始めたと思います。 ストーリーとしては、男女の恋愛話だけでなくお互いの両親も出てきたりするなど奥行きのある物語のように感じられ、また、序盤に出てきた実家の新人家政婦との“触れ合い”の描写も非常に官能的で上手いと感じさせる一方、野原で口論になった挙句に押し倒し金を握らせた途端に抵抗を止めたりする唐突な感情表現も出てきたりと、やや雑な部分も見え隠れしていた印象です。 終盤で、セシリアがアトリエを後にしたところでfineの文字が出るのですが、この直前の会話がまた微妙すぎて解釈に悩むところ。 映画全体で終盤のクライマックスらしきシーンが出て来ずに終わりを迎えてしまうというのはヨーロッパの映画ではよくありますが、本作はその中でも特に締め方があっさりとしていて驚きました。 原題「La noia」は原作と同じ「倦怠」だそうですが、邦題は個人的にはややいじくり回しすぎたかなと。
[映画館(字幕)] 6点(2021-06-24 03:09:09)
30.  キートンの蒸気船 《ネタバレ》 
オープニングのパンニング。 小川のボートを捉えるカメラが左へと移動し、2隻の蒸気船を写し出す。 ここが映画的でカッコイイなぁと思ったのですが、前半ではあまりコメディとしての面白い個所が見つけられなかったです。 船長である父親とキートンが出会うシーンで「きっと俺より大きくなっているに違いない」と、ギャグの前フリをしっかり立てているからには当然その期待を越えなければ二流以下である訳ですが、ネームプレートを見て察知し乳母車の中の子供をあやしている姿に唖然としているだけでは、ギャグとしてはちょっと物足りなさがあるように思いました。 帽子を選ぶシーンもやはり今ひとつという印象で、他にも抜きん出た見どころは少なかったのですが、やはり最後の空撮ならぬ風撮のスケール感は見事と言えるでしょう。 前半でチョロっと出てきた水にドボンと落ちるのは、あれはあくまでも前フリ。 留置所ごと流されて父親がアップアップしたり、建物のセットを吹き飛ばすほどの風量ってどんだけデカい扇風機使ってんだというくらいの大胆なクラッシュでしたし、大木ごと飛ばされるシーンもクレーンで吊ってる事は分かり切っていながらも楽しく見れたと思います。 最後の牧師さんを救うというオチが若干弱かった感じもあり、6点止まりとさせて戴きます。
[映画館(字幕)] 6点(2015-01-03 21:31:54)
31.  恐怖のまわり道 《ネタバレ》 
この映画の公開が1945年となっていますが、現代の感覚で観ると、おそらく急性心筋梗塞か何かで死んだのだろうから死亡解剖をすれば罪を着せられることはないので、女に脅迫されている間は早く自首してしまえと思いながら観ていましたが、当時はまだ死亡解剖の考えはなかったのでしょうか? それはさておき、途中で乗せた女が眠りから覚めた所はビビりましたが、その後ずっとその女の金切り声を聞かされるシーンの連続で、それまでどうしても主人公の男に感情移入してしまっていただけに、あまり気持ちの良いものではなかったです。 映画の序盤、道でヒッチハイクをしていた次のシーンで「俺はここで曲がるが、おまえはどうする?」「じゃあ、ここで降ろしてくれ」と、パッと車の中の会話のシーンに切り替わる鮮やかさや、霧の中を恋人と二人で歩くシーンなど良いところはあったものの、オープンカーで走っているにもかかわらず髪の毛がほとんど風になびいていなかったり、最後のモノローグも少々くどい感じがありましたし、また終盤近く、それまでの立場が逆転して主人公の方が女を脅迫するシーンが一瞬出てきましたが、もう少しそこを上手く掘り下げてストーリーを組み立てれば更に良くなったと思います。 それと、タイトルは邦題の勝ち。
[映画館(字幕)] 6点(2012-09-29 11:18:00)
32.  黄色いリボン 《ネタバレ》 
原題邦題共にタイトルがダメ。原題は仕方ないにしても、配給会社はもう少し映画の内容に相応しい邦題を考えるべきだったと思います。 「黄色いリボン」というくらいだから、それがキーアイテムとなるかと思いきや、それにまつわる話はほんの数分しか出て来ず、しかもオープニングからインディアンとのそれまでのバトルの進捗状況が暫くの間ナレーションによって語られるため、本来のメインテーマであるジョン・ウェイン演じる大尉の出番が遅くなってしまい、彼にまつわるストーリーがサブプロット程度のものにしか捉えられない状況を作り出してしまっていると思いました。 メインのストーリーはそこなのだから、何よりもまず先にジョン・ウェインの存在感を出してからストーリーを進めるべきであって、中盤辺りに差し掛かった頃では軍曹らを交えた軽妙なやりとりが始まったりして、本題そっちのけの随分と悠長な映画だなぁなどと勘違いをしてしまったほどです。 ただ、やはりオープニングでのフルショットで見せる馬の疾走やラストの馬の大群のシーンなど迫力あるシーンはさすがジョン・フォードと唸らされるショットですし、人情味のあるシーンも随所にあって、彼の特色が出ていて面白かったです。 中でも、軍曹に変な問題を起こさせまいと私服を着させて営倉に閉じ込めようとする大尉の粋な心配りや、隊長の命令に文書で抗議するワンシーンなんかは、絶対服従の軍隊の中でのビジネスライクな対応で、ここは印象に残りました。
[映画館(吹替)] 6点(2012-08-08 22:59:50)
33.  キートンの空中結婚 《ネタバレ》 
あんな3つに分かれたカヌーなんかで乗れるわけないじゃないか?と思ったら、やはり案の定でしたね。てか、墜落した場所に何でカヌーが落ちてるのか意味ワカラン。 ついでに、アミューズメントパークで女性と舟に乗って戻ってきた時にキートンの片目に青アザができてたのですが、これも意味ワカラン。 この映画では色々な動物が顔を出しますが、中でも熊が見ていて面白い。ただ人懐っこいだけかもしれませんが。水牛と睨み合いをしている時もドキドキしますし、ヒロイン役の女性があんなことをやっているのが凄い。 ついでに、ラストの滝の絶壁に近づいていくときもドキドキハラハラ感がありますが、このシーンは下手なサスペンス映画なんかを見るよりずっとドキドキするんじゃないかな?
[映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2010-12-18 14:54:59)
34.  キートンの大学生 《ネタバレ》 
一番面白かったのが、キートンが胴上げされるシーンだったのですが、傘をパラシュートのように使うと映像がスローモーションになるところが妙に可笑しく感じられてしまったんですけど、あれって何ででしょうかねぇ?? ストーリーの中の一つ一つのギャグはさほど面白いと感じられるものはないのですが、前半のあのダメっぷりは一体何だったんだと言わんばかりの後半のキレキレ具合は脱帽モノでしょう。 ギャグっていうのは、映画だろうと漫才だろうと何でも同じだと思うのですが、先に観客に読まれてはダメで、例えばこの映画に関して言えば、砲丸を持ったり助走をつけたりして、ここでギャグが出るんだろうなと先読みされるものばかり。だから笑いが生まれない。先読みされる可能性がある場合は、それを超えなければ面白さが出てこないということを作り手は知っていなければいけない。この映画の大半のギャグが観客が想定できる程度のものしか出てこなかった。 ところが、映画の最後の方で、監禁された恋人を助けに部屋に乗り込み格闘するシーンがありましたが、相手から物を投げてきてそれを棒をバットのようにして打ち返したところで場内みんな大爆笑だったのですが、このように観客が予測もつかないことをやるからこそ、そこに笑いが発生するのだと思います。
[映画館(字幕)] 6点(2010-06-12 15:24:57)
35.  キリマンジャロの雪(1952) 《ネタバレ》 
テクニカラーの映像は大好きで、この映画も一つ一つのショットがとても綺麗なくすみ具合と色あいを出していて、画面を見ているだけで気分が高揚してきてしまいます。 ただ、序盤の夕暮れ時のシーンの時、獣のざわめき(ロケ)と人間同士の会話(スタジオ)とのカットバックがお粗末なところがいただけない。撮影で使っているカメラが違うのは明らかで、更には、光の加減や空の青色の濃淡に全く配慮がなされていないのが凄く残念。 ストーリーに目を向けると、リアリティを欠く場面がいくつか見られ、気になる箇所があったのですが、マドリードにシンシアを探しに行った時、マドリードの街を探すのかと思いきや、行ったのは戦場で、しかもそこでシンシアを発見できてしまうという、ちょっと都合のいい展開であったり、最後の方でハリーの脚が痛み出して死んでしまうのかと思いきや、ヘレンの治療の甲斐あって、というか素人の治療で見事に回復してしまうという、これもまた強引に幕を引くような感じがあり、どうしても物語の進行や演出に難があったと言わざるを得ません。 大まかなストーリーは、ハリーの女遍歴を語るだけの単調なストーリーなのですが、一番最初に出てきたシンシアの美しさは筆舌に尽くし難く、特筆すべきは、ストーリー序盤で二人がバーで出会い、外に出て愛を語り合いながら煙草の火をつけた時、二人の顔がマッチの火によって明るく照らし出された時の一瞬の美しさ。一瞬の輝きというのが、この二人の将来を暗示するものとして描いたのでしょうか。一方で、ストーリー後半でヘレンと夜に出会ったときにも全く同じシーンが出てきますが、こちらの方は顔があまり照らされない。この違いは、出会ったときの気持ちの盛り上がり方を意図的に暗示したものなのでしょうか。 美しさを追求しシーンに意味を持たせたりと巧みな演出を見せる一方で、明らかに手を抜いてしまっているような一面も出てしまい、何とも惜しい映画です。
[映画館(字幕)] 6点(2010-03-12 00:59:26)
36.  逆流 《ネタバレ》 
「思ひ出」(1927)との二本立てで、澤登翠さんの活弁&生演奏付きで鑑賞することができました。 上映時間も短く、見るべき箇所があまりないようにも思えますが、一つ挙げるとすると、やはり主人公役の阪東妻三郎の格好良さでしょう。この映画の作られた当時は若干23歳。大正13年の作品ながら今の平成の時代の美男子のような風貌です。きっと、その当時としてはかなり宇宙人的なイメージを博していた事と思われます。 その妻三郎ですが、こんな短い作品でもさまざまな表情を見ることが出来、早くから大物ぶりを感じさせています。 序盤の、操(剣術の師匠の娘)に見せる明るい表情で好青年な一面を見せたと思えば、母が亡くなったときや姉との会話のシーンで見せる悲しみや怒りの表情。そして、ラストの鬼の形相といい、若き千両役者って感じが漂っています。 ラストでの“殺戮の虚しさ”を前面に押し出した無常観が何とも言えず、ストーリーもあっという間だったということもあり、ちょっと控えめに6点とさせて頂きます。
[映画館(邦画)] 6点(2006-01-06 22:18:19)
37.  吸血鬼ノスフェラトゥ(1922) 《ネタバレ》 
サイレント映画で、夜のシーンがある作品は他にもありますが、如何せん本作にはその闇を表現しなければならない場面が多すぎた。モノクロなのでしょうがないが、暗闇を表現しきれておらず、夜であることをセリフで説明しているところがチョット痛い。 しかし、CGや特殊メイクなどで味付けが出来ない当時、それでも伯爵があれだけの存在感を出せるのは見事としか言えないと思う。 また、ストーリー展開も悪くはないし、伯爵が人を襲うシーンの直接的な描写を避けた演出はクラシック映画の独特のいい味が出ていて良かったと思います。
[映画館(字幕)] 6点(2005-09-15 22:30:45)
38.  君とひととき 《ネタバレ》 
アンドレがカメラに向かって話し掛けるのは、アンドレが観客を自らに感情移入させて味方につけ、アンドレがピンチの時も観客と一体となって一緒に同じ気持ちを体感させようという意図があると思うのですが、ラストでコレットが、実は私もアンドレとグルであなたたちを騙していたのですよというオチなのでしょうが、これが面白くない。 というか、この映画は初めの方から描き足りない感じや手抜きと思われるような箇所がいくつか存在していると思います。アドルフ教授とコレットの関係を見てみると、ファーストコンタクトが電話でロミオの衣装を着て行くつもりだとかいう内容で、どうみても初めて同士の会話とは思えず、更に食事の席には「ロミオ」と書かれた名札が置いてあったりするところから、ここは原作での二人の関係の描写やパーティーが始まるまでの過程を端折り過ぎた感が強く出てしまっている気がします。 そして、自分の読みが間違っていなかったとしたら、決定的にダメなのが、アドルフとミッチー夫妻がグルになってアンドレを利用して離婚するという裏ストーリー。 映画の冒頭からこの夫婦は冷めており、アンドレがミッチーに手を出してきた事を私立探偵に証明させてアンドレから慰謝料を請求しようとして、ミッチーがアンドレを罠にハメようと策を巡らしていたと読んだのですが、これを描いていたのが、アドルフの自宅に私立探偵を呼んでミッチーの部屋のすぐ手前で肩を並べて会話をしているわずか1シーンしかなく、ここは絶対的に描写不足であると言わざるを得ません。(もし、アドルフが探偵を雇った目的がミッチーの行動を探らせる事であるなら、探偵とミッチーが鉢合わせしてしまうリスクを避けるはずなので、自宅に呼ぶことは有り得ない。よって、夫婦で共同作業をしていると解釈。) タクシーの中の「ムッシュー」・「マダム」の掛け合いも面白いとは思えないですし、最後の方の、アナタもやってるんだからワタシだって負けないワ、これでおアイコよという、この世で最も非建設的な泥仕合を見せられた上で、とどめは上記のつまらないオチ。 これがルビッチの監督した映画だとは思いたくないです。
[映画館(字幕)] 5点(2011-12-30 11:39:54)
39.  キートンの鍛冶屋 《ネタバレ》 
この映画のメインは、車をハチャメチャに壊したりする様を楽しむところにあるのかもしれないですが、自分にとってはあまり面白いとは思えませんでした。 キートン自身が他人の物を壊したりするよりも、キートンが濡れ衣を着せられて追い掛け回されたり、間一髪であれよあれよと難を逃れたりする方が素直に楽しめるような気がします。 最初の方に出てきた馬の蹄をつけるシーンで、馬に鏡を見せて品定めをしてもらう時の馬の演技が可愛くて可笑しかったです。
[映画館(字幕)] 5点(2010-12-17 23:45:55)
40.  気のいい女たち 《ネタバレ》 
クロード・シャブロルってこんな映画を撮る人だったっけ?って思ってしまうほどストーリーに面白味がない。 ところどころでバカ騒ぎしているシーンがありますが、どうもイマイチ面白くない。何でかはわかりませんが、その場の楽しさが伝わってこないんです。 それと、序盤のうちからバイクに乗って追い回す男が小さく出てきますが、こんなサスペンスの雰囲気が出る筈のシーンであるにもかかわらず、サスペンスの“サ”の字も感じられないまま時間だけが進んでいくといった内容・・・。 この男、中ほどでコミカルな一面を見せますが、そのお陰で、その後の森の中を歩くシーンが全然シマリのない画面になってしまうのです。 クールな印象を持たせておいて、時にコミカルな一面を覗かせる、というのはそのギャップが良い方に働くものですが、あの男のようにレストランでバカやった後で真顔で森の中を歩いても、やっぱりどこかミスマッチで、殺人のシーンも見ていて嘘臭く感じてしまいます。 ラストシーンも意味不明で、チョビ髭の男の存在や役柄も良くなかったし、登場する女優陣が皆個性が出ていなかったのも、ダメな原因の一つかなぁと思いました。
[映画館(字幕)] 5点(2008-10-29 00:04:15)
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