21. GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊
面白かった、ような気がするってヤツでしょうか。しかし、見終わった今、なにか上手な作り話に丸め込まれたようなクヤシイ気分でいます。いや、ほらでも、映画ってみんな「上手な作り話」なわけでしょう。 にもかかわらず、本作については何故かことさら。だから、スゴいことなのかもしれないとも思いつつ。…いや、半分以上はわかったつもりなんですけど。 [DVD(邦画)] 7点(2015-01-17 15:19:07) |
22. コンプライアンス 服従の心理
《ネタバレ》 バカは罪だ。世の中の不幸のほとんどはバカのせいだ。バカはイヤだ。そんなことを陰々滅々と考えながら、己の身を焦がすような思いで観続ける。こんなことはありえん、と思えないんだ。とてもイヤな本作ですが、冒頭から救いようのないある作中人物の世間話でこの物語を閉じるあたりに監督の並々ならぬ底意地の悪さを感じる。でも、傑作。 [DVD(字幕)] 9点(2014-03-10 16:28:49) |
23. 極道めし
《ネタバレ》 いかついタイトルで損しているような気がする本作。「刑務所の中」と「南極調理人」を足して2で割ったような作品では決してないのですが、それらが好きだった人にはおすすめ。手紙に何が書いてあっただろうと、健太のエピソードは、あのように締めくくられるのがハッピーエンド。だから、あれが”消化”されてしまうくだりがよいです。観終わった後、もしかしたらとか、でもやっぱりとか、手紙の内容を想像して楽しむ余地を残しています。 [DVD(邦画)] 8点(2013-01-26 07:24:35)(良:1票) |
24. コクリコ坂から
《ネタバレ》 あの頃の文化系学生、いわゆるなんて言うんですか、つまりバンカラ学生の青春をモチーフにしてくれたことはうれしかった。楽しい。こういうの、好き。ただそこを割と大手を振って「恋愛」が走り抜けていくところに妙な居心地悪さを感じました。彼と彼女は、もう少し慎ましやかなはずだ。実は兄妹じゃなかったって話は、お母さんの証言であっさり収めたほうがよかったと思う。それで引っ張ってオチってのもなぁ。 [DVD(邦画)] 7点(2013-01-11 23:04:06) |
25. コンテイジョン
《ネタバレ》 力強い映画。とても印象に残っているのは、自ら感染したことが分かるやいなや、すぐさまとるべき職務を行うミアーズ。人体実験の被験者として、全く躊躇がなかったヘクストール。「感染症もの」といえば、ヒステリックなもの、と思ってたところで、この静かで硬派な作品。ラストシーンでは、こう持ってきたか、とため息つかされました。 [DVD(字幕)] 8点(2012-03-04 12:43:16)(良:2票) |
26. 告白(2010)
原作に敬意を表しつつ、凌駕することを求め、それに成功した希有な作品。 [DVD(邦画)] 9点(2011-01-22 00:04:43) |
27. 恋はデジャ・ブ
《ネタバレ》 これは文句なしで、面白いですね。満点です。こんなに評判の悪い邦題なら、蛮勇ふるってワタシがつけてやる!ということで、①「2月2日」、②「2月2日からの脱出」、③「フィルは、何でも知っている」、④「ずっといつまでも長い冬」。…ちっとも、ファンタジックコメディみたいじゃないですね。邦題つけるのって、難しいっす! [DVD(字幕)] 10点(2010-12-20 22:06:37)(笑:2票) |
28. ゴールデンスランバー(2009)
《ネタバレ》 「オレに残された最後の武器は、人を信じることだ」っていうセリフが、違和感なく聞けたのだから、いい作品でしょう。堺雅人氏は、不思議な俳優さんです。あの困ってるのか、笑ってるのか、泣いているのか分からない顔を見るたび、なんか勇気づけられます。あと、伊東四朗氏もいいですね。TVタレントの方が映画に出ると、瞬間、物語から意識がずれてしまう傾向(バラエティ番組での彼らの立ち位置などに思いをはせてしまう)がワタシにはあるのですが、伊東氏にはそれがない。いつも映画の中に溶け込んでいます。取材レポーターに、「おまえ、名を名乗れ!」ってシーンは良かった。かっこいい。 [DVD(邦画)] 7点(2010-10-30 07:37:50)(良:2票) |
29. コラテラル
《ネタバレ》 さも自分こそプロの殺し屋だと言わんばかりに、「マックス、これが仕事だ!」と最後に叫ぶヴィンセントでしたが、マックスだって、最短距離を見通せて、到着時間をキッチリ計ることのできるプロのタクシードライバーだったんですけどね。なんかこれ、「暗いロードムービー」って感じが良かったです。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-06-12 00:06:48) |
30. 小森生活向上クラブ
《ネタバレ》 う~ん、これは妙な感じのハードボイルドになるのかもしれん、と途中まで期待して観てたモノです。単純に、古田新太が様々な手段で小悪党から悪党まで、引導を渡していく話で良かったんじゃないですかね。必殺仕事人の現代版、みたいなねぇ。 [DVD(邦画)] 4点(2010-05-07 23:39:14) |
31. 恋するトマト
《ネタバレ》 「これからは、農家が自分作ったものを、自分で付加価値をつけて売らなきゃいけない」とか、「コメだけでは食べていけない。他の作物も作らなきゃ食べていけない」とか、よく分かったうえで作ってるよなあ、と思いました。日本の果物が、海外で高い評価を得ていること、とかもね。しかし、いまさら農家の嫁不足かぁ。確かに、その現状は今でもありますけど、結婚が遅くなってるのは、いまや他産業でもそうですよね。「きつくて汚い」という農業のイメージは、この映画が作られてから5年、大分変わってきてると思ってます。若い女性農業経営者も出てきてますし、ベジタブル&フルーツマイスターの資格を取って、直売所や地元のスーパーなどに、農産物やその加工品(ジャムとか、お菓子とか)を売り込んでる女性農業者も出てきてます。農業は、お天気に左右されるところがあって、確かに厳しい産業ですけど、他の仕事だって厳しいでしょ。この映画見た人には、その辺誤解しないようにしていただきたいです、と農家のはしくれとして言わせていただきたい。クリスは日本に来ないのが、正解だったでしょう。農業をモチーフにして、日本とフィリピンで生きること、家族のあり方がテーマだったとも思いますので。「やっぱり来ちゃった」富田靖子と末永く農業を続けるエンディングの方が良かったかな。でも、すばらしい大地康雄のために、これより低い点数はつけられません。 [DVD(邦画)] 7点(2010-04-29 07:52:29)(良:1票) |
32. ゴジラ(1954)
《ネタバレ》 芹沢博士のキャラクター設定に疑問。世の中に対して諦観、屈託のあるニヒリスト。元恋人らに説得されるわけではなく、自らの意志で最終兵器の使用を決断する。研究の痕跡は、誰にいうでもなく抹消する。あらかじめ自死するようなことを匂わせず、事故であったかのように、ゴジラとともに海に身を沈める。のちに、彼の研究室に残された遺書から、彼の脳内の設計図を消すための行為であったことを周囲の者は知る。 [ビデオ(邦画)] 4点(2009-09-22 00:18:12) |