41. 伊豆の踊子(1974)
原作は以前に読んだ事があり、結構パターナリズムというか身分差・差別的なテイストがあったような気がしていたが、作品中ではそういうテイストは消しているような印象を受けた。監督としてはラストシーンでぶち込んで、一応の説明は果たそうとしたのかもしれない。で、肝心の主人公だが、百恵は陰があってやや明るさというか天真爛漫さが足りないし、友和にはインテリ感がなくて各々ミスキャストに思えたが、そもそもの製作趣旨がそういう所にはないので仕方ないが。『天城越え』と同日に見たのだが、両作共に大正15年の設定ではあるが、テイストの違いが際立っていると感じた。どうやら松本清張は川端康成への対抗意識で書いたという解釈もあるようだが。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2020-06-28 17:17:37) |
42. 家の鍵
《ネタバレ》 プロットからは感動作のように思えたのだが、ドキュメンタリー的でイガイとあっさり終わったような。生まれた直後から15年間放置していて、「これが息子です」と言われてもそもそも実感がないだろうし、それが障害者だったらどう向き合ってよいのかさらに戸惑うだろう。よって、2人に父子との関係性があまり感じられないのがリアルでもあり、かと言ってその辺の描写をあっさりしてしまったのでは、映画としてどうなんだろう?という気もして、中々評価が難しい。最後の泣き崩れは、障害者が面倒になって捨てた『ジョゼと虎と魚たち』を彷彿とさせた。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-10-07 11:44:55) |
43. インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国
テーマパークのアトラクション的内容で、冒険活劇としては及第点だろうし、20代までなら楽しめるのかな。中年以降になるとちょっと厳しいな。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2016-05-24 13:15:18) |
44. イエスマン "YES"は人生のパスワード
《ネタバレ》 いかにもアメリカらしいポジティブシンキングの自己啓発臭に最後まで嫌気がさすし、コメディーとしてもジムキャリーらしい安定さはあるが、言い方を変えれば平凡な作品でもある。ラストの裸シーンでポジティブシンキングを揶揄する形で上手く収束させたようにも思えるがオチとしては弱いかな。ポジティブで失敗もあるし、ネガティブで上手くいくという事もあるわけで、各々程度モノなんでしょう。鑑賞中、この一節が頭に浮かびました。「その翌日も同じ事を繰返して、昨日に異らぬ慣例に従えばよい。即ち荒っぽい大きな歓楽を避けてさえいれば、自然また大きな悲哀もやって来ないのだ。ゆくてを塞ぐ邪鹿な石を措除は廻って通る。」 [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-10-21 10:30:06) |
45. 伊豆の踊子(1963)
内容的にはこんなもんでしょう。それより、栄吉の奥さん役の女優が気になって仕方なかった。殆ど台詞はないんだが、あの表情だけで演技できて、清楚さと妖艶さと併せ持ついい女優さんだなと。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-01-30 17:28:28) |
46. 硫黄島からの手紙
皆さんと同じでNHKのドキュメンタリーの方が上。どんな悲惨な映像よりも、番組に出演した生還者の「1週間前の事は覚えていないが、硫黄島の事は完璧に覚えていていつまでたっても忘れる事ができない」と涙ながらに語るシーンに勝るものはないと思う。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-06-16 02:47:07) |
47. インファナル・アフェア 無間序曲
コレ見ちゃうと、Ⅰではヤンがサムの部下でいる事にかなり違和感が出てくるが。顔も変わったし、整形手術でもして再潜入か??? [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-04-21 03:06:17) |
48. イルマーレ(2006)
キアヌ・サンドラって個人的には美男美女とは思えず、ちょっと田舎クサイっていうか、洗練されていないっていうか、あまり魅力も感じなくて、ちょっとイマイチな1.5流の役者って印象なんだけど、作品も役者のレベルそのままで、まあ原作をどのようにリメイクしたのかな?って確認程度に見る以外にあまり価値はないかな。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-02-01 03:02:37)(良:1票) |
49. イングリッシュ・ペイシェント
善良に生きたカップルには未来があり、不倫カップルは自業自得で地獄に落ちるという因果応報的な対比にはなっているが、その陰でマジメに生きている何の罪もない人々が不倫カップルによる影響を受けて不幸になっていったという点が蔑ろに描かれいるように思える。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2023-04-06 12:53:52) |
50. EAST MEETS WEST
少年との交流は『シェーン』のようでもあり(音楽は松竹らしい『遥かなる山の呼び声』的だったし)、仲間集めは『荒野の7人』のようでもあり、いろいろと既視感があった。網走番外地シリーズや昭和残侠伝シリーズで子役だった真田広之は高倉健を意識して演じていたのかもと思ったり。明治期日本人のウエスタンとしてみるなら『レッド・サン』との比較になるが、面白さには及ばずかな。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2022-07-11 12:43:16) |
51. 一条さゆり 濡れた欲情
最近リブートプロジェクト等で再評価されているようなので見てみたが、期待しすぎたか。反権力という社会派作品としては中途半端だし、かと言って「女の戦い」の人間ドラマとしてもインパクトが弱いし。まだ初期段階で手探り状態だからなのか、ちょと遠慮がある感じ。 [インターネット(字幕)] 4点(2016-12-27 16:57:59) |
52. 一枚のめぐり逢い
登場人物の苦悩の掘り下げがもっとあってもよかったような。田舎町の自然と閉鎖性は感じるが、甘ったるいシーンの連続でこれではちょっと中身が薄い。結局は傷の舐めあいでしかないのだが、それはそれで人間関係の真実ではあるんだろうけど。 [地上波(字幕)] 4点(2015-11-02 10:11:34) |
53. イエロー・ハンカチーフ
《ネタバレ》 アメリカナイズされながらも、一応忠実にリメイクはしてる。でもねえ、情感とか哀愁とかが皆無なわけで。キャストというか人物像に問題があるんだろうな。高倉健&倍賞千恵子に勝てるわけがないので、仕方ないけど。ケビンコスナーはやらなくて正解だったのかも。やっぱラストはロングショットにしないと。あんな近くで2組抱き合っちゃうとかありえないでしょ。国民性の違いと言ってしまえばそれまでなんですが。 [CS・衛星(吹替)] 4点(2015-06-23 09:32:39) |
54. 犬猫
ダレた感じは悪くないし、タバコスパスパの結局オトコで揉めてしまう低レベルな30女のどうしようもない日常的な雰囲気も出ていたとは思うのだが、それを延々と見せられてもちょっと退屈かな。 どうも場所は図書館から類推するに杉並らしいのだが、巨大な川原が出てきたり、デカイ坂道が出てきたり、イマイチここは東京のどこなの?って違和感が拭えない。これだけの一軒家なら土地だけで5000万程度するはずで、留学するお友達は何者なの?この同居人たちはロクに働きもしないでカネはどうしてんの?等々ちょっとリアリティーがないというか、疑問がイッパイになる。 [地上波(邦画)] 4点(2014-03-03 11:26:43) |
55. 一枚のハガキ
戦争のバカバカしさを伝えたいという意図は感じるのだが、ちょっと演出が過剰というか、キャストも演技にも疑問が残る。 [DVD(邦画)] 4点(2014-02-05 12:01:02) |
56. イナフ
出会いからして不自然で、こういう偽善的男は信用できないし、男から見たら嫌いなタイプだなって思うんだけど、女って簡単に騙されるんだなと。外面のいい男(女)はウチではその反動でDVに走ることが多いんだよね。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-09-15 04:39:00) |
57. インファナル・アフェア 終極無間
こりゃあ強引でやりすぎ。こんな後出しジャンケンあり? [DVD(字幕)] 4点(2008-04-21 03:11:54) |
58. いつか晴れた日に
感動作を期待したが、ただの茶番だった。 4点(2004-08-30 00:16:05) |
59. 石内尋常高等小学校 花は散れども
半自伝的作品のようだが、どこまで本当なんだか。役者が年齢的に色々とミスキャストなのと、演技も仰々しいというか不自然だし、なんと言ってもストーリーがつまらない。『二十四の瞳』的な反戦作品なのかと思ったが、そういうわけでもないし、何が言いたいのかよくわからない。そもそも「懐古的」なだけで言いたい事もないのかもしれないが。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2023-06-18 14:42:41) |
60. いつか読書する日
訳あって別れた高校時代の彼女が30年以上独身を貫いて、自分の事を想い続けてくれて、妻が死んだら結ばれるというご都合主義的な男の妄想満載の作品。逆の見方をすれば、健気に想い続けたら奥さんが死ぬという女の妄想も入っているのかもしれないが。介護や虐待等々のリアルな夫婦の現実と対比させる事により、ファンタジー色を際立たせているのかもしれないが、ラストはベタだしアレコレ痛々しいだけだった。男は公務員で安定した暮らし、女は牛乳配達とスーパーのレジ打ちというステレオタイプな対比もどうにかならないのかね? [地上波(邦画)] 3点(2020-11-03 02:17:59) |