1. インビクタス/負けざる者たち
《ネタバレ》 ラグビー映画というよりは、ラグビーを通じてネルソン・マンデラの信念、そして真のリーダーシップとは何かということを我々に教えてくれる映画でした。「私は我が運命の支配者、我が魂の指揮官なのだ」という言葉が心に響きました。 [DVD(吹替)] 9点(2019-07-16 00:20:16) |
2. イングロリアス・バスターズ
《ネタバレ》 2時間半という時間が本当に短く感じるほど、クエンティン・タランティーノのすさまじい才能が存分に堪能できる作品でした。 内容はハチャメチャなのですが、ただ冷静に考えると、人殺しや破壊がなんやらかんやらと理屈をつけて正当化されている戦争や民族弾圧の方がよほどハチャメチャで、我々が観ている「まともな」戦争映画の方が実はおかしいのかもしれません。 そして、この作品を現実離れしていると判断し、倫理観のトリガーを外して思い切り楽しんでしまっている我々が、戦争に直面し、実は現実もあまり変わらないことに気づいたら・・・・と想像するとホラー以外の何物でもないですね。 あと、この作品を吹き替えで見たのですが、英語パートが日本語になり、それ以外の言語はそのままなので、言葉の使い分けの妙が更に実感できました。 [DVD(吹替)] 9点(2019-03-31 12:03:22) |
3. インスタント沼
《ネタバレ》 ぱっとしない日常に、ささやかな刺激と笑いを与えてくれ、観終わった後元気になれる楽しい作品でした。三木聡監督の奇想天外な発想がこれでもかというように映し出され、麻生久美子の魅力も相まって2時間の上映時間があっという間に過ぎていきました。 まあ、終盤の展開がややベタというか期待以上のものでは無かったのがちょっと残念でしたが、それでもクスリとさせられる小ネタの数々に彩られた「三木ワールド」に十分浸れて満足でした。 しおしおミロは試してみたいですね。 [DVD(邦画)] 8点(2014-01-18 14:09:02)(良:1票) |
4. イル・ディーヴォ
《ネタバレ》 スタイリッシュにそして戯画的に描かなければ、直視するのが憚られるくらい醜悪なイタリアの政治そして闇社会の姿が赤裸々に描かれています。 もう、オープニングに流れるCASSIUSの「toop toop」にあわせて映し出される事実の数々から「トホホ・・・」という感じでしたね。 全体的には、コスタ・ガブラスの『Z』を思わせるような腐敗に対する怒りをブラック・コメディの手法で伝える政治ドラマでした。 なお、アンドレオッティ元首相はこの5月6日に亡くなりました。こうして真相は永遠に闇の中に・・・・・ [DVD(字幕)] 8点(2013-05-04 16:42:58) |
5. イップ・マン 序章
《ネタバレ》 まあ、「反日映画」であることは間違いないのですが、その一言で片付けてしまうには余りに勿体無い作品ですね。 ドニー・イェンのクールで激しい演技が見事にハマっているのは勿論のこと、池内博之やルイス・ファンも敵役でありながら、拳を通じてどこか分かりあえる部分があるような描き方をされていて単なる勧善懲悪的な物語では無いですね(まあ、部下役の日本人の演技にはちょっとイラっときてしまいましたが)。 とにかく、ストーリーも喜怒哀楽が全て詰まっているような濃厚な内容で非常に面白かったです。 [DVD(字幕)] 8点(2011-07-19 23:18:54) |
6. 息もできない
《ネタバレ》 ぱっと見は昭和の日本映画風なんですが、それだけではなく、韓国の社会や家族関係の抱える問題点をクールに描いた作品だと思います。 役者陣の演技が皆本当に素晴らしく、最初から最後までまさに「息もできない」緊迫感に包まれていました。 よほど幸福な家庭に育った方以外は、かなり身にしみる映画だと思いました。 [DVD(字幕)] 8点(2010-12-19 23:14:00) |
7. いのちの戦場 -アルジェリア1959-
《ネタバレ》 ストーリー自体は、戦争の持つ狂気性やその虚しさをさまざまなエピソードから描いているのですが、それよりも一番興味深かったのは、この戦争についてつい最近までフランス政府が認めていなかったという事実ですね。 劇中でも、主人公がフランスに休暇で戻った際に観たニュース映像が、極めて平和的な光景のみを映し出していたりしましたし・・・・。 本当に情報というものの恐ろしさを感じましたね。 [DVD(吹替)] 7点(2009-09-25 12:42:02) |
8. イッツ・ア・ニューデイ
《ネタバレ》 「サラリーマンをなめるんじゃねえ!」と憤慨してしまいました。 青山倫子をはじめとして役者陣は頑張っているのですが、とにかく設定が酷すぎます。遊びじゃないんだから、耳が聞こえなくなったら休むか周囲に話をしてフォローしてもらうかしろよと言いたいですね。それ以外にも仕事をせずにパター練習をする上司、男尊女卑思想をあらわにするエリート社員・・・昭和のサラリーマン映画かよ!と突っ込みたくなりました。 [インターネット(字幕)] 1点(2009-09-15 14:13:38) |
9. イントゥ・ザ・ワイルド
《ネタバレ》 大自然の中では人間もただの生命体の一つであり、その中では何の助けも無く、運が悪けりゃ地に還るだけの存在であるんだなと実感しました。 まあ、意地悪く言えば「頭でっかちでコンプレックス持ちの坊ちゃんが無謀な旅をして(以下略)」の話なんですけど、かつてこういう無謀な旅(というか逃避)を思い描いたことのある人って結構多いんじゃないですかね。自分の頭の中で想像する世界と現実世界との違いなんてわからないし、わかろうともしない時期ってありますからね。 しかし、アメリカってでっかい国だなと改めて感じましたね・・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2009-04-20 20:04:59) |
10. イースタン・プロミス
《ネタバレ》 非常にクールでハードボイルドなマフィア映画でしたね。ロンドンのロシアン・マフィアという設定も中々新鮮でしたし、ストーリーにもいろいろ仕掛けがあって楽しめました。ちょっとグロい描写が多いですけど・・・。 続編を作る話もあるようで、是非観てみたいですね。 [DVD(字幕)] 8点(2009-04-07 14:17:41) |
11. 犬神家の一族(2006)
《ネタバレ》 旧作も未見なので、今回初めてこの作品を観たわけですが、ストーリーというよりは佐清マスクや逆さ死体等次々出てくるインパクトのある映像が面白かったですね。やはり、日本映画を代表する一本であることは間違いないです。 [地上波(邦画)] 7点(2008-12-29 21:29:48) |
12. 1980(イチキューハチマル)
《ネタバレ》 1980年が舞台なんですが、当時の雰囲気をそのまま描いているという感じではないですね。あくまでも「80年代風」の映画です。ただ、東馬健の「根が演歌なのでどんなジャンル(テクノとかディスコミュージック)を歌っても結局演歌っぽくなってしまう」設定は当時の日本の若者(今もかな?)を象徴してるような気がしますね。 まあ、ストーリー的にはあまり印象に残るようなものはあまり無かった(映画が失敗した時の大騒ぎシーン位ですかね。あれは「台風クラブ」みたいでした・・・)のですが、主人公の3姉妹のキャスティングが抜群に素晴らしいので最後まで楽しく観ることができました。 [DVD(邦画)] 7点(2008-08-31 21:55:06) |
13. イラク -狼の谷-
《ネタバレ》 作品自体は、反アメリカ視点の勧善懲悪B級アクション映画なのですが、映画のところどころにイラク(とその周辺国)の国内事情やアメリカのイラク政策の問題点などが散りばめられており非常に興味深かったです(なぜ、悪の独裁者フセインから解放された筈のイラクが今もなお平和とは程遠い状況にあるのかが良くわかります)。 [DVD(吹替)] 7点(2008-05-31 23:43:39) |
14. いのちの食べかた
《ネタバレ》 非常に勉強になりました。食物が我々のもとに届くまでの過程がよくわかりましたし、多くの人達の労働そして様々な命の犠牲の賜物であるのだなと感じました。本当に、食べ物を粗末にしたらバチがあたりますね。 しかしまあ、「生産の効率化はここまで来ているのか!」という感じですね。特にヒヨコの場面はちょっと衝撃的でした(ヒヨコのタフさにも吃驚です)。 内容的にはナレーションも無く映像が流れるだけなのですが、映像(塩の採掘場が幻想的でした)・展開等巧く作られており飽きることはありませんでした。 [映画館(字幕)] 7点(2008-01-21 12:21:26) |
15. イノセント・ボイス 12歳の戦場
《ネタバレ》 普通の幼い少年達(こっちでいう小学生)がほとんど拉致されるように兵隊にとられていく場面は衝撃的ですね。こういう状況が、今も世界の何処かで続いているのかと思うと戦慄が走ります。 しかし、アメリカという国は「自由の国」を謳っておきながら、他所の国ではこういう非道なことを認めてしまっているんですね・・・・・。 [DVD(吹替)] 7点(2007-08-30 19:15:13) |
16. いちばんきれいな水
《ネタバレ》 良い素材は揃ってるのに、調理の仕方を誤って台無しにしてしまっていますね。 何というか、監督のいろいろな狙いが整理されぬまま投影されてしまっていて、結果として良くわからない作品が出来上がってましたね。まあ、とにかく美しい映像とNHKの夜ドラみたいなドラマシーン(本当にテレビドラマっぽいんですよね)がごっちゃになっていて非常に違和感を感じてしまいました。 [DVD(邦画)] 3点(2007-07-05 18:18:31) |
17. いま、会いにゆきます
リアルタイムで見たかった作品ですね・・・・・。音楽・映像・出演者(竹内結子は勿論、子役の男の子と市川実日子が良かったです。)の全てが美しく、汚れた心を洗い流してくれるような作品でした。 ストーリーの組み立て方も非常に巧みで、中々面白かったです。 しかしまあ、現実世界でのドロドロな続編はみたくなかったですね・・・・。 [DVD(邦画)] 8点(2007-05-21 19:23:53) |
18. イズント・シー・グレート
《ネタバレ》 ベット・ミドラーとネイサン・レインの演技に惹きこまれて楽しく見ることが出来ました。病魔が襲ったり、子供が病気で施設に入れられたりと辛い状況の中でも、終始前向きで明るい主人公の姿に元気付けられました。 非常に作り話っぽいんですが、実話なんですね・・・・・。リアルタイムで知っていたらもっと楽しめたんだろうなと思いました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-04-03 18:18:07)(良:1票) |
19. イブラヒムおじさんとコーランの花たち
パリに住むユダヤ人とトルコ系のイスラム教徒との触れ合いという設定は良いと思うのですが、話の焦点がまとまってない印象を受けました。 ただ、音楽の使い方や映像が非常にポップな感じが出ていて、さすがフランスといった感じでしたね。 [DVD(字幕)] 6点(2006-12-21 12:02:58) |
20. 硫黄島からの手紙
しかし、イーストウッドも凄い映画を作りましたね・・・・・・。非常に戦争というものを、情緒性を排除しドライに描いていて、何というか感想を書くのが難しい作品です。正直言って感動したり、泣ける作品ではありません。ただ、深く考えさせられるし心に鉛のようにズシンとのしかかかる作品です。 少々残虐なシーンもありますが、是非お勧めしたい作品です。 [映画館(字幕)] 9点(2006-12-10 23:10:06)(良:1票) |