21. 秋刀魚の味(1962)
《ネタバレ》 激しく感情を高ぶらせるようなことはなく、正確な間合いで会話する登場人物たち。ひとの暮らしをモチーフにしつつ、生活臭さがない。まるでアンドロイドたちが昭和30年代を演じているようだ。その違和感がイヤかというと、そういうわけでもない。不思議な映画。 [DVD(邦画)] 5点(2015-01-11 10:06:17) |
22. ザ・レッジ -12時の死刑台-
《ネタバレ》 うー。宗教がらみのかなり飲み込みにくいやりとりが続くのですが、その実、とっても下世話な話。手前勝手な原則を背骨にしてどうにか体を持ち上げている弱いオトコ、ジョーの有り様(よう)というのは、キリスト教原理主義者でなくとも、我々の身近にもありますよね(あ、ないですか?)。だから視聴後、とっても胸クソ悪い映画なのですが、見応えありです。やっぱ、オンナ怖いよ。 [DVD(字幕)] 8点(2014-12-06 01:51:26) |
23. 最強のふたり
《ネタバレ》 自称「口が悪いけど、根はいい人」が出てくる映画とばっかり思っていました。その実、単に無神経なだけってヤツです。しかしドリスの生活の有様が丁寧に描かれているので、悪いことが起こる気がまるでしない。いい子なんだもん、前科はあるけどね。だから、心安らかに観ることができました。「彼は、わたしのに同情しない」。ドリスの差し手はトリッキーなのですが、堺雅人風の受け口の笑顔がチャーミングなフィリップの上品さがそれを受け倒してできた物語だと思います。よかった。 [DVD(字幕)] 8点(2014-11-01 00:19:23) |
24. さよなら渓谷
《ネタバレ》 苦み走った作品。独特の間が息苦しい。ユーモア要素の入る隙などなどひとかけらもないまま、物語は進む。ほんの少し、立ち止まって休むことはあったとしても、彼と彼女はただ歩き続ける。希望はない。だから最後の質問を入れた意味が分からない。「事件を起こさなかった人生」より選びようがない。「事件を起こさず、水谷夏美に会えた人生」ですらない。なんでここでそんなこと聞くの!と、観客の感情を波打たせたかったのでしょうか。それでも8点。真木よう子の渾身の演技を受けきった大西信満のもっさり感。ベストキャスト。 [DVD(邦画)] 8点(2014-08-03 12:07:04) |
25. 311
《ネタバレ》 まず監督が4人ってはどうなのよ。そんなの初めて聞いたよ。鑑賞後ネットでみた撮影者インタビューで「とてつもない出来事に対したときのメディアの後ろめたさがテーマである」、と森達也氏がいう。確かにラストシーン。所在なく夕日に照らされる中年4人組に寒心絶えない。しかし、題材が題材なだけに、いまそんなテーマでこれを世に問う意味は何なのか、と憤りを感じる。やはり同じ撮影者インタビューで「この映画をみたお客さんは、私たち(監督たち)に怒りを感じるはず」、と安岡卓治氏がいう。まんまとその通りですよと思いながら、ワタシは正直、森氏、安岡氏ともなんかうまいこと言っちゃって、としか思えない。 [DVD(邦画)] 2点(2013-06-25 19:02:45) |
26. さや侍
《ネタバレ》 ひとはたいがいのモンから逃げられるけど、親であることからは逃げられない、というお話と解釈しました。「首が~戻った」のときのうれしそうな野見勘十郎。我が子のために鉄板ギャグをやるときの父親の顔です。ただ、面白いかというと、うーんですね。 [DVD(邦画)] 4点(2012-11-04 17:52:56)(良:1票) |
27. サイン
《ネタバレ》 妻のいまわの際の言葉すら、神の啓示(サイン)と捉えるこの作品。ワタシには、本作においては、神など起こっていることの単なる傍観者としか思えませんけど。久々の1点と思いましたが、キリスト教圏との彼我の違い、ってヤツかもしれないので2点です。 [DVD(字幕)] 2点(2012-10-14 00:09:49) |
28. 猿の惑星:創世記(ジェネシス)
《ネタバレ》 「ひとまねこざる」みたいなシーザーはかわいいし、「ウォークマンのCM(1987)」に出演していたようなシーザーは思慮深げだ。「伊藤淳史さん」のようなシーザーは、味方になりたい感じでしたし、「近所のおっさん」のようなシーザーはちょっと怖い。前日譚として過不足なし、と満足しかけたところで、意外なエンドロール。殺しをしない分別のあるサルたちに、いったいどれだけの黒歴史があって人類との全面戦争になるんだろう、という含みを持たせて終わった方が良かったのではないでしょうか。あと、ジェネシスって、本作中でオロカな人類の代表のような会社の名前ではないですか。わざわざタイトルで使わなくっても。 [DVD(字幕)] 7点(2012-08-24 22:33:38) |
29. 3時10分、決断のとき
これは黙って観るべし。観れば、分かるのだ。by 椎名誠。 [DVD(字幕)] 9点(2011-08-31 23:30:47) |
30. さんかく
《ネタバレ》 デコデコの、いわゆる「痛車」に乗ってる方のメンタルが少し判ったような気がします。 [DVD(邦画)] 5点(2011-05-08 06:14:11) |
31. ザ・ロック
《ネタバレ》 元イギリス情報局秘密情報部(MI6)所属の腕利き。米国の極秘情報を知り尽くしており、かつショーンコネリー似の男前といえば、もう「あの方」でしかない訳じゃないですか。だったら、本作中、もう少しあからさまに、例えば、みんな知っているあの有名なBGMをアレンジして入れるなどしていただけたら、もう少し別な楽しみ方もあったのになぁ、と思いました。(そんなコメディ色、似合わない?無理?)。オチもわりと好きでした。 [DVD(字幕)] 6点(2011-01-28 23:55:07) |
32. 猿の惑星
《ネタバレ》 ザイアス長官の族長としての慧眼に4点。しかし、驚愕のラストシーンをDVDジャケまたは、DVDのメインメニューで見せてしまう「20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント」の蛮勇(無神経さ)には恐れ入る。いくら有名なオチだとしても。 [DVD(字幕)] 4点(2011-01-02 15:22:08)(良:2票) |
33. 最高の人生の見つけ方(2007)
《ネタバレ》 見終わった直後には、いまわの際には、せいぜいお大尽しましょうね、って話かよ!って思いましたけどね。だんだん、真面目なモーガン・フリーガンが楽しそうだったな、って感想になってきましたよ。夫でもなく、父親でもなく、もちろん社会人でもなく。すべてから解放されて、ゴージャスな蒸発生活。いいんじゃないですか。最期にそんな目にあっても。痛々しい病気のシーンがなかったのもよかったかな。 [地上波(吹替)] 5点(2010-11-15 22:06:05) |
34. サンセット大通り
《ネタバレ》 近年の作のものであれば、レンタル店で、「サスペンス」、または「ホラー」の棚に並んでいるんでしょう。旧作であるがゆえにでしょうけど、そんなところに一緒に並ばされてなくてよかった、とジャンルを凌駕している本作のためにそう思う。 [DVD(字幕)] 7点(2010-01-30 09:59:15) |
35. ザ・エージェント
《ネタバレ》 ワイヤーにつるされるでもなく、宇宙人から逃げまどうでもないトムクルーズを初めて見ました。大きな鞄を3つ背負って、玄関から出て行くトムもかっこいいです。しかし。日本人にたとえると、野暮ったくした安田成美のように見える、レネー・ゼルウィガーの方が、よりチャーミングです。ここ数年見た洋画の中では、No.1女優。仕事熱心で、継子をかわいがり、彼女のことも好きなトム演じるジェニーに別れを告げるシーンで、ワタシ、不覚にも、それはそうかもしれん、と思ってしまいました。ハッピーエンドを楽しめる、見て損のない映画です。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-10-31 08:29:17) |
36. サーカス(1928)
《ネタバレ》 体の動きのキレ味のすごいキャラクター、ベストスリー。「マイケル・ジャクソン」、「野原しんのすけ」、そして「チャールズ・チャップリン」。ワタシ、後ろ足で砂を「ジャッ、ジャッ」とやる仕草が一番好きなんですけどね。この先、時を経るほどに、ますます輝きを増してくるのではないでしょうか。 [ビデオ(字幕)] 9点(2009-09-18 22:47:04) |
37. サマーウォーズ
《ネタバレ》 この舞台設定で、デジタルな仮想世界での攻防を、アナログ的なもの(暗算、花札等)も駆使ししつつ勝利するお話であれば、その象徴ともいえる「ばあちゃんとその見識」をもっと活かさなくては、ほかのこの手の作品と同工異曲になってしまいます。大団円は、ばあちゃんも一緒にお祝いしたかったですね。【再見2015.7.3】感想は変わりません。でも、ま、楽しかったですよ。+1点。 [映画館(邦画)] 6点(2009-09-17 17:19:10) |
38. 座頭市物語
《ネタバレ》 粋で、やくざな座頭市。第1作目の、この空気感のなかでこそ、あの名セリフ、「やな渡世だなあ」って。やっぱり言って欲しかった。 [DVD(邦画)] 6点(2009-08-06 23:17:26) |
39. ザ・マジックアワー
アクション映画ならいざ知らず、「映画館で見ればよかった」と思ったコメディは初めてでした。 [DVD(邦画)] 7点(2008-12-27 19:00:18) |