61. 最後の切り札(1942)
東京・銀座「有楽町朝日ホール」にて、宿願叶っての未見ジャック・ベッケル作品の鑑賞に成功した。 ベッケル作品の鑑賞は、これで8本目。 まだまだベッケル作品を観て見たい! それはそうと、本作だが、どうも期待はずれだった。 犯罪もので、ミステリー色も豊かなので、普通に楽しめる内容になってはいるが、ベッケル作品として期待して観てしまうと、どうも物足りない。 ベッケル作品に、ベッケルファンが期待するもの・・・それは、「傑作」の二文字である。 ベッケル作品には傑作が多いので、普通の出来では、もはや満足がいかないのだ。 [映画館(字幕)] 5点(2008-09-07 00:15:54) |
62. サニーサイド
チャップリン映画は無意味に暴力的な部分が多すぎる。 バイオレンスな映画は嫌いなどころかむしろ好きなのだが、平和な雰囲気をかもしながら、実は暴力的なのが好かないところ。 でも、そのユーモアあふれる暴力描写に思わず笑ってしまうのが正直なところ。 それにしても本作の終り方はあまりに唐突すぎて納得がいかない。 また、本作でも動物の使い方が実にうまい! チャップリンは動物使いの名人だ。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-08-03 00:59:26) |
63. さくらん
まあ、普通に楽しめましたが、同時に、この蜷川実花という女流監督の問題点も明らかになったという意味では、失敗作かもしれません。 “江戸東京・北の花町”としての吉原を描く上で、女流監督の限界を見た気さえします。 もちろん、吉原の女性社会的なある側面を、アートな感じで女性目線で描いたといえるのかもしれません。 しかし、女性目線で描いたといえば聞こえは良いですが、吉原のリアリズムを重視しているとはいえず、ただひたすらファッションやインテリア的な部分を楽しんでいるだけなのです。 つまり、調査に裏づけされたリアリティというものが欠如している。 やはり吉原という町は、殿方の町であって、男性目線で描くからこそ面白いし、そこに歴史的史実を踏まえたリアリティがあってこそ、素晴らしい作品に仕上がると私は思うわけであります。 蜷川実花監督と同時期に注目された西川美和という女流監督がいますが、西川美和監督の方は、女性の描き方がとても男性目線でエロティックです。 うまく女性の魅力を表現しています。 しかし、蜷川実花という女流監督は、女性雑誌のノリでしか女優の魅力を引き出せておらず、「女性が作った女性のための映画」という狭い範疇に納まってしまっているのです。 それと、主演の土屋アンナですが、個性的でかっこよさやキレもあり良い女優なんですが、どうみても花魁には向いていないですね。 しかも、控えめな演技の部分に未熟さがあります。 勢いのあるシーンは、ほんとナチュラルで良いんですけどね。 、、と書いて終わらせると、いかにも不満だらけかと思われそうですが、実は気に入った部分があります。 それは極彩色の映像美! これは凄かった。 リアリティは思い切って捨てて、サイケで独創的な世界を創り出しています。 特に色使いが凄い。 これには驚嘆いたしました。 映像の作りかたに関しては、間違いなく天才的な監督さんですね。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-07-23 01:31:05)(良:1票) |
64. サンライズ
内容的にはどうでもいい内容でした。 『イントレランス』や『カビリア』、そして『メトロポリス』辺りと比較しても、面白さ・インパクトの両面において劣っています。 “ムルナウのサンライズ”と聞いて、執念で探した本作ですが、期待が大きすぎたようです。 ここでの高評価を見る限り、どうも私はムルナウと相性が悪いようです。 [ビデオ(字幕)] 4点(2008-06-29 23:35:14) |
65. 裁きは終りぬ
ラブロマンスがらみの法廷モノ。 『十二人の怒れる男』と『情婦』をミックスした様な内容で、苦手な系統の作品だった。 『大いなる幻影』で印象的な演技を魅せた女優、ディタ・パルロを目当てで本作を鑑賞したのだが、結局どれが彼女だったのか分からずじまい。 フランス映画にしては、それほど暗さもなく、理屈っぽいところも少ないので、法廷モノを苦手としていない方なら、普通に楽しめるハズ。 [ビデオ(字幕)] 3点(2008-03-17 05:30:33) |
66. サッド ヴァケイション
前作にあたる『Helpless』ほどの出来ではないにしろ、なかなか楽しめました。 青山監督の作品は、最近不作続きでしたが、やはりこの『Helpless』が良かっただけに、ここは外れませんでしたね。 キャストがなかなか豪華で、それも楽しめました。 又、斉藤陽一郎を出してくれたのが嬉しかったですね。 光石研との掛け合いもサイコーでした。 ああいう力の抜けたやり取り、会話のシーンは自分好みです。 浅野忠信にそういう会話シーンをさせるとピカイチなんですが、本作でのキャラがそれを許さなかったのが残念です。 それにしても『ユリイカ』まで混ぜてしまう脚本はどうなんでしょうか? やり過ぎの様な気もしましたが・・・ [映画館(邦画)] 7点(2008-03-15 23:55:29) |
67. 最初が肝心
《ネタバレ》 「シネフィル・ショートショート」という企画においてオンエアされた短篇。 主演の女のコがカワイイ! そしてスーツにミニも抜群に似合っていて、キュート&セクシー。 しかし、哀しいかな、アゴが微妙に割れている。 これがなければ完璧な外見なのに・・・ 内容としては、エリート新卒として意気揚々と入社した女のコが、トイレに閉じ込められてしまうというもの。 かっこよく仕事をこなしてみたものの、トイレから出られなくなってしまっては格好がつかない。 どうにか脱出しようと孤軍奮闘、試みるがなかなか出ることができず。 最後はパンチラまで見せて脱出しようとまでする。 、、とまぁ、短い割にはなかなか観られる作品でした。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-02-22 20:59:52) |
68. 最後の一線
サスペンスフルな展開は最後まで観させる力がありました。 しかし、特段、優れた作品ではありません。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-02-22 20:53:07) |
69. 三十三間堂・通し矢物語
《ネタバレ》 東京は御茶ノ水「アテネ・フランセ文化センター」にて鑑賞。 相変わらず奇妙なビルディングだった。 本作は成瀬監督初の「時代劇」らしい。 そして全く成瀬作品らしくない。 だけど普通に面白い。 キャスティングにも成瀬らしさが見当たらない。 そしてストレートに娯楽作品でもあったりする。 全てが異質な成瀬作品ということになるだろう。 そういう意味でも観るべき価値のある作品だ。 しかし、長谷川一夫が良い役すぎる! 笑っちゃう程「良い人」なのだ。 田中絹代が最後に一言。 「なんて良い人なんだろう・・・」 そう、あり得ないくらいの「良い人」設定。 顔がデカイのと腕が貧弱なのがタマに傷だが、目はキリっとしているし、チャンバラは強いし、気はきくし、弓は上手いし、女性には優しいし、まさに完璧。 ここまで完璧だと、まあ、やり過ぎでしょう。 ラストの去り方も最高。 あそこまで敵方にしてあげたら、褒美を請求したり、田中絹代を口説いたりするのが人間ってものだろうが、そんな欲求は一切見せず、哀愁の後姿を見せながら一人歩き去っていく。 うーん、長谷川一夫、色んな意味で凄すぎ! [映画館(邦画)] 6点(2008-02-02 22:14:58) |
70. The Follow
ウォン・カーウァイの送り出した幻の短篇。 幻と呼ぶには、取るに足らない作品だったが、さすがの映像美であった。 [インターネット(字幕)] 5点(2008-01-21 21:11:40) |
71. 座頭市物語
モノクロ映像がとてもシャープ。 そしてストーリーもシンプルで良い。 勝新もドスがきいた声でドスを振り回し、かっこよくないのにかっこよい。 不思議な魅力を持つ時代劇だ。 [ビデオ(邦画)] 7点(2007-12-31 12:57:14) |
72. 最後の人
さすがに字幕を一切排されていると、分かりにくさがあった。 特に前半から中盤までは、よほどの集中力をもって画面をにらんでいない限り、容易には理解できない。 少なくとも私はそうだった。 ところが、終盤に入ったところで、がぜん話は盛り上がる。 とても分かりやすくなるのだ。 そしてラストシーン。 自らが辛い経験をしたことがあるからこそできる、トイレの掃除夫への心遣い、そして理解。 下積みを経験しないと、ろくな人間にはなれない、それを雄弁に語った作品だ。 苦労した時には、「今の苦労は必ず後々の役に立つ」と自分を勇気付けて踏ん張る。 本作は、そうした気持ちをもって前向きに生きている人々への讃歌なのではないだろうか。 [ビデオ(字幕)] 5点(2007-11-29 20:37:24) |
73. 残酷・異常・虐待物語 元禄女系図
同じく石井輝男監督作品『徳川女刑罰史』と混同しがちな本作。 というか、自分が混同してるだけかも。 本作も橘ますみの魅力が全開! それを観れるだけでも十分だ。 [映画館(邦画)] 6点(2007-11-28 17:02:19) |
74. 最愛の夏
いかにも台湾作品といった感じで、日々の生活が淡々と画面に流される。 ラストシーンは不要と感じた。 あのまま終わった方が自然でよい。 [ビデオ(字幕)] 5点(2007-11-10 15:12:09) |
75. サンタクロースの眼は青い
ジャン=ピエール・レオが主演で、撮影をネストール・アルメンドロスが担当の、バリバリのヌーヴェル・ヴァーグ作品。 ジャン・ユスターシュ監督の短篇作品であるが、この監督は短篇より長編で、より魅力を発揮する監督だと感じた。 つまらない作品というわけではなかったが、なんか物足りなかった。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-11-06 16:36:49) |
76. 殺人!
ヒッチコック監督の初期作品。 本作はミステリー色全開。 ヒッチコックの初期作品は、本作の様なミステリーよりも、むしろ恋愛ものやドラマの方が面白い。 後にスリラーやミステリーを撮りまくったヒッチコックにしては意外だが、個人的にはそう感じた。 [ビデオ(字幕)] 3点(2007-11-04 18:39:32) |
77. 三十九夜
評判ほど面白いという印象は残っていません。 [ビデオ(字幕)] 4点(2007-10-13 10:02:07) |
78. 裁かるゝジャンヌ
生理的に最も受け付けなかった作品の一つ。 火あぶりの時に口から出てくる泡に、こっちが失神しそうになった。 [DVD(字幕)] 1点(2007-10-13 00:23:43) |
79. 最後の猿の惑星
ここまできたら、面白いか面白くないかに関わらず最後まで観るしかないでしょう。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-10-12 16:48:58)(良:2票) |
80. 猿の惑星・征服
シリーズ全作を衛星放送にて通しで観たので、もはやどれがどれだけ見分けがつかない。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-10-12 16:48:07) |