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ミスター・グレイさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 565
性別 男性
自己紹介 三度の飯より映画好きです。どうぞよろしく。
※匿名性ゆえの傲慢さに気を付けながらも、思った事、感じた事を率直に書いていますので、レビューによって矛盾が生じていたり、無知による残念な勘違いや独善的で訳分らん事を書いているかもしれませんが、大きな心でお許し下され。
※管理人様、お世話になっております。
※レビュワーの皆様、楽しく読ませて頂いております。

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1.  ショーシャンクの空に 《ネタバレ》 
レッドはアンディに「希望は絶望より危険だ」と忠告しますが、希望と絶望とは表裏一体、メビウスの帯のようなものだと思います。絶望から一歩踏み出せれば、そこには希望が生まれ、希望が募りすぎて一歩足を踏み外せば、そこには絶望が口を開けて待っている。アンディだってもしあの穴が見つかって20年近くの月日が無駄となり、厳しい罰を受けたら絶望するだろう。でもきっとアンディなら、しばらく経てばあの何食わぬ顔で登場し、別の熱中するものを見つけていると思います。そう思うのも希望です。希望って素晴らしいね。
[ビデオ(字幕)] 10点(2005-11-09 18:40:40)
2.  死刑執行人もまた死す 《ネタバレ》 
いつの間にか極めて不幸な事態に追い込まれていく感じは、かのヒッチコック監督ですら“参りました”と諸手を挙げて降参するのではないかと思うくらい凄まじく、ヒロインが退っ引きならない状況に陥ってしまうのに心を痛めるのはもちろんのこと、後半に一転して裏切り者のチャカが嵌められていく姿ですら可哀相になってくるぐらいです。  その恐怖の演出は巧みで、集団に一人取り囲まれていくリンチはもちろん、八百屋のおばさん?が拷問にかけられるシーンの地味な過酷さまで圧倒的で、常に被害者側の立場に感情移入させられハラハラドキドキしてしまいます。  しかしその一方で、例えばゲシュタポ側ながら探偵の如く推理するグリューバー刑事のキャラクター造型は魅力的で面白く、銃の引き金を引くことなく指をパッチンと鳴らしたりしていると愛嬌すら感じます(むしろ彼を殺してしまう側の方が恐ろしい)。 シュプレヒコールがあるところなど政治的なシーンは別の意味で怖くなってしまいますし、ウォルター・ブレナンの登場シーンの深刻さは(どのシーンも素晴らしいが)厳しく、決して無視することはできないのですが、単純に娯楽サスペンスとしても超一級の作品です。
[DVD(字幕)] 9点(2011-10-12 18:46:14)(良:1票)
3.  仁義 《ネタバレ》 
この映画はえらく無口ですが、男たちは皆えらく格好良いです。ということはつまり映画として成功しているのだと思います。襲撃シーンのあの静寂さは素晴らしく、空気がピリピリに張り詰めていますし、特にイヴ・モンタンが狙撃する瞬間などはその頂点に達しており見応えがあります(モンタンが爬虫類の幻覚まで見えるほど危険な状態ということを他二人はおそらく知っていないので、彼が銃を手にした瞬間、一番ドッキリしたのは観客のはずである)。  そして寡黙だからこそラストの〝仁義だ〟のたった一言がズシンと胸に響くのです。 …ただ、アラン・ドロンの髭はやっぱり無い方が良いと思います。
[DVD(字幕)] 9点(2009-11-27 18:28:44)
4.  市民ケーン
まず作品を観てビックリ、オーソン・ウェルズ二十代半ばで撮ったデビュー作という事実を知って二度ビックリ。写真に収められた他社の新聞記者たちが自社の記者として動き出した頃にはすっかり楽しくなり夢中になってしまいました。オーソン・ウェルズについて彼はおそらく天才なのであろうと思える作品。
[ビデオ(字幕)] 9点(2007-11-30 18:02:30)
5.  自転車泥棒 《ネタバレ》 
冒頭のテロップが流れる間に悲しげなメロディにのって映る長期間仕事にあぶれる人々…、このシーンだけで当時のイタリアの惨状がうかがえます。さらに質屋に積もったシーツの山、自転車一台に一家の生活がかかりこんなにもドラマティックになってしまう凄さ。この過酷な状況下で親子の必死さが伝わってくれば伝わってくるほど悲劇の度合いはどんどん増してゆき、涙腺の臨界点に迫ってきます。しかし、悲劇的とは言え実に優しい視点で親子を見つめています。残酷なことに父親が泥棒をするところを息子に目撃させるわけですが(このシーンが最もエモーショナルだ)、それでもラストで父親の帽子を大事そうに拾い、しっかりと手を握りしめる息子の姿などはとても甘いです。ですがその甘さは極端ではなく自然な感情であり、その純粋さが胸をうち歩き続ける父子の姿が心に深く残り、家族の幸せを切に願わずにはいられないのです。 ≪追記≫久しぶりに見返して思ったのですが、本作では人にしても物にしても“多さ”が悲劇として働いています。仕事を待つ大勢の人々、質屋のシーツ、一台の自転車が貴重であるのに一方で通りに溢れる自転車、ラストも人込みの中を親子二人が去って行く姿は物悲しさを強調するものです。
[DVD(字幕)] 9点(2006-01-30 18:18:29)(良:1票)
6.  シザーハンズ 《ネタバレ》 
雪の降る理由から始まり、〝異形な者〟への一部の人の受け入れ。大衆の関心→受け入れ→疎外→迫害。純粋がゆえに同居する悪。そして純愛。これをおとぎ話(というよりも寓話)に描ききってしまった異形の名作です。純粋な者が生きにくい、愚かな人間社会を見事に皮肉っています。それにしても雪の降る理由がロマンチックじゃないですか。切ない結末ですが、エドワードは氷を切り刻み雪を降らせる事によって、二人の愛を凍らせ永遠のものにしたと思います。  こんな映画を撮り、オープニングの20th Century Foxの画面にまで雪を降らせてしまったバートン監督の頭、チョキチョキして中が見てみたいものです。
[ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-14 18:35:23)(良:1票)
7.  四川のうた 《ネタバレ》 
インタビュー形式のドキュメント風ですので虚実が気になるところですが、この映画の魅力はリアリティよりも面白さを重視しているところにあります。というのも登場するインタビューを受ける人々は誰もが話し振りを心得ていて、ニュースなどで流れるようなものでは全くなく、まるでタランティーノの映画に出てくる小話のように聞こえるからです。それどころか、話者の息遣いや抑揚、背景の構図や物の位置まで綿密に計算されているようであり、この出来過ぎさは一歩間違えれば不信感を招きリアリティを放棄しているかのようにすら見えます。つまり、白けない程度の真実味を保ちながら虚構で魅せる。これこそまさに映画ではないかと思い知らされます。最後の話者である新世代の若い娘が、新世代の街を背景に労働者である両親について語る場面では、もはや本当か嘘かなどは関係無く語る姿に感動してしまいました。
[DVD(字幕)] 8点(2012-02-17 18:37:15)
8.  シェーン 《ネタバレ》 
例えば、冒頭のシェーンがスターレットの家へやって来て、さらにライカーたちがやって来る場面の緊張感の無さなどを見てみても、とても退屈に思えるのですが…、それでも本作を気に入っているのは、アラン・ラッドの男っぷりとジャック・バランスのニヒルさもさることながら何より肉体的な映画であるからです。  シェーンとスターレットは巨大な切り株を馬を使わず協力し合って取り除き、一緒に酒場で乱闘を繰り広げ、最後には過剰に素手で殴り合う(銃で殴れば少年に「嫌いだ」と言われる)。ライカー側の手下がシェーンに罠であると知らせに来るのも、シェーンと彼が素手で殴り合いをしたからに違いなく、ここにおいては肉体を駆使することがコミュニケーションであるかのようです。ラストで少年が自宅から酒場までの長距離を走ってやって来るのも、シェーンとの仲直りに必要な肉体的労働であったとすら思えるのです。
[DVD(字幕)] 8点(2011-08-12 18:48:45)(良:1票)
9.  ショックプルーフ 《ネタバレ》 
唐突なハッピーエンドはおそらく製作会社側の意向で、本来ならば逃避行が始まった時点で、というよりもそもそも女が男の前に現われた時点で、破滅に向かっていくのが当然の成行きだったと思います。というのも、誰もが言及せずにはいられないであろう冒頭のファム・ファタール登場シーンの流麗さが素晴らしいからです。通りを進む脚から始まり、ショッピングを開始するブルネットの彼女の姿を見せ、美容室に移り脱いだ帽子のショットから、帽子を被った彼女の移動につながり、後姿のままコーネル・ワイルド(いかにも真面目そうだ)の事務所に現れ、彼がいつも通りに何気なく顔を上げるとその目は釘付けとなり、金髪の彼女の姿が映し出される…。これぞまさに運命の女との出会いであり(しかもここまででは事務所が保護監察局で、彼女が仮釈放中の犯罪者とは分からない!)、このシークエンスが圧倒的な力を有しているからこそ、サスペンスの筋立としてはお粗末であるにもかかわらず、最後まで物語を持続させられるのでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2010-12-01 18:26:20)(良:1票)
10.  自由を我等に 《ネタバレ》 
機械に仕事をさせ人間たちは悠々自適という素敵なラストでしたが、現実世界では機械生産は雇用問題へと発展し残念な状況になってしまいました…。がしかし、そんなことはどうあれ本作は、〝人間味〟という大事なものを謳っているのです。合理性や利潤ばかりを追い求めていたら人間おかしくなっちゃうよと。それを体現しているのが脱獄し成功者となった男の〝ウィンク〟なのです。大金持ちになった男の前に昔の刑務所仲間が訪ねてきて、追い出そうとするもケガの治療をしてやると昔を思い出し友情を取り戻すシーンで、その合図はウィンクでなされます。これは最初の刑務所のシーンで二人が度々やっていた会話のようなものですが、このウィンクの優しく美しい事と言ったらないのです。これぞ人間味であって世知辛い世の中の救いなわけです。いやぁまさか男の、しかも髭のオッサンのウィンクに感動させられるとは…やられました。  ちなみにチャップリンの「モダン・タイムス」にも影響を与えたといわれる本作はトーキーですが、おそらく台詞が無くとも概ね意味が分かるのでサイレントに近い印象を受けます。でもだからこそ、シッカリした作りになっています。 
[DVD(字幕)] 8点(2008-12-09 18:25:47)
11.  地獄の英雄(1951) 《ネタバレ》 
何にも無い田舎町に車が一台やってきて、それを皮切りにあっという間にワンさと人が押し寄せ楽団や遊園地まで開かれお祭り騒ぎになり、事件が終結すれば蜘蛛の子を散らすようにまたまたあっという間に消えて行く野次馬の演出が見事です。最初にやって来た一組の野次馬以外の顔を見せないことで、この不特定多数の群衆が事件の当事者と無関係な人々であるいうことも強調されています。また、騒ぎを煽った張本人カーク・ダグラスが突如として良心に目覚めるところはキャラクターが違うのでは?と思いますが、改心したあたりから走り出す異様に暗く重々しい雰囲気が辛辣で、メディアや権威といったものを痛烈に皮肉っています。カーク・ダグラスがバッタリ倒れて〝The End〟の文字が出てくるラストも衝撃的です。
[DVD(字幕)] 8点(2008-11-11 18:32:40)
12.  七月のクリスマス
このコメディは言葉によるところの方が大きいと思いますが、例えば主人公たちのアパートに品物を取り返しに来た時のドタバタシーンなどはとてもパワフルだと思います。あの狭さを感じさせる空間に詰めこまれたような住人たちの元気さ、それに仲の良さに何とも言えない温かさを感じます。しかし、何より忘れてはならないのは勘違いコメディが始まる前の冒頭の屋上シーンです。若い貧乏カップルが街の光が輝く屋上で語り合いケンカし、帰り際、階下の住人が〝うるさい〟と言えば植木鉢を落すお決まりのギャグをかまし、〝おやすみ、おやすみ〟言いながら二人の距離が近付き、ウサギ小屋のショットをはさんで二人が仲直りのキスをする…ちょっと甘過ぎるくらいですが、こんなにも愛らしく美しいシーンは他にはそうないと思います。この場面を見るだけでも価値ありと言いますか、この場面が全てと言っても過言ではないくらいのシーンなのです。
[DVD(字幕)] 8点(2008-10-15 18:18:15)
13.  Gメン 《ネタバレ》 
映画の中で〝Gメンの研修用フィルム〟として本作を鑑賞するかたちで始まるのは、いかにも映画を見る感じがして面白いです。内容に関しては裏切り行為なので本来ならもっとドロドロするはずなのですが、引退するマッケイ親分の完全無欠の気の抜けようとジェームズ・ギャグニーのコメディに通じる動きによりどこかさっぱりした作りになっています。特に良いと思いますのは個々の役者さんたちの顔で、裏世界とつながりのあったGマンのギャグニーの顔は一見ギャングっぽくありながらも、イタズラ小僧のように愛想があるので丁度その二重の感じが表われていますし、次第に打ち解けていく上司や殉職する同僚もまさに善玉の面持ちです。さらにクチナシを常に胸元にさすレゲットのニヒルな表情も素晴らしく、Gメンたちにしてもギャングたちにしても実にそれらしいです。そしてそれにもまして華を添える二人の女優さんがとっても綺麗なのです。殊にギャグニーがかつての恋人とお別れのキスをするシーンが感動的で、キスをし終わってギャグニーの顔が上がるとそこにはすでに事切れた彼女の表情が映るのですが、その顔がとても美しい。
[DVD(字幕)] 8点(2008-09-26 18:25:36)(良:1票)
14.  死の谷 《ネタバレ》 
筋から見るとウォルシュ監督が41年に撮った「ハイ・シエラ」を西部劇に置き換えてセルフリメイクしたもののようです。「ハイ・シエラ」の方がボギーの魅力も手伝って男女の関係や危うさみたいなものを感じさせますが、本作は西部劇ならではの見所があります。駅馬車襲撃から列車強盗シーンでの馬の躍動感、死の谷の素晴らしい景観での銃撃戦と要所をおさえているのです。そういったあたり「ハイ・シエラ」よりも娯楽要素が強く、死を覚悟で渦中に見を投じていく女が主人公と心中してしまう結末に変えられており、さらに二人の握り合う手が映り教会の鐘へと繋がっていくラストは神話的とすら思えます。
[DVD(字幕)] 8点(2008-03-28 18:07:50)
15.  審判(1963)
同じカフカの『変身』でもそうですが、ある朝突然トラブルに巻き込まれる不条理劇は不可解で非現実的にしてリアル。暗闇に堕ちたようにもがく姿は人間の原罪について問うたのか、司法に対する皮肉なのか、この後台頭するナチスや複雑な現代社会の到来を予期したのか、多様な解釈が可能です。映画では現代性を持たせ職場での機械的な匂いや巨大なコンピューター、冷気が漂い閉塞感に満ち迷路のように迷い込み息が詰まるのは現代社会の息苦しさを象徴しているようです。特に不気味なのは画家の隙間だらけの家で見張るように覗く子どもたちの目、目、目!法廷でも大勢に囲まれましたが、大人に見られるより純粋な子どもに見られる方が罪悪を感じるようで居心地が悪いです。特異な世界を持つカフカ作品を映像化するなんて到底無理な話と思いましたが、個人的には映画のほうが好ましいぐらいで、どのシーンも強烈なインパクトを残します。
[DVD(字幕)] 8点(2006-12-07 18:26:25)(良:1票)
16.  ジャンヌ・ダルク(1999) 《ネタバレ》 
ジャンヌ・ダルクは本物のフランス王国の救世主なのか?はたまた英仏百年戦争の末期、苦し紛れの謀略による傀儡に過ぎない戦争の道具なのか?諸説、憶測が多々あるなか狂気のジャンヌを選択したのが興味深い。よくよく考えてみれば、うら若き乙女が戦場で剣をかざして駆け回るなんて正気の沙汰ではない。だが一方で、普通なら頭の危ない若過ぎる女指揮官などに命を預けるなんて到底できず、百戦錬磨の将軍たちはもとより兵士たちもついて来ないはずだ。しかしそこはさすがのリュック・ベッソン。強い女性を魅力的に描き、ミラ・ジョヴォヴィッチの迫真の演技も手伝って、わめき散らす男勝りのジャンヌや小首を傾げる愛らしいジャンヌに惹かれてしまう。将軍や兵士たちと共にジャンヌを信じたくなってしまう。〝フォッロ~ミ~!〟の叫びにどこでも突撃したくなってしまう。ボサボサ頭の彼女を美しいと思った時点で私の負けなのですよ。 ただ、一つ残念なのは世の中の動向描写が皆無に近いこと。戴冠式だけではなく解放された一般市民の歓喜の声が細かに描かれなくては、ジャンヌの功績が不明瞭でありせっかくの自問自答のシーンに客観的な一観客としての判断が下せない。仮にフランス人にとって常識的なことだったとしても英語劇で行ったからにはジャンヌの位置付けが漠然としている人種にも理解できるようにして欲しかった。
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-11-15 18:22:37)
17.  ジュラシック・パーク
私は子供の頃恐竜が大好きでした(もちろん今も好き)。ですから恐竜関連の作品は片っ端から観ました。しかしその度に苦汁をなめてきました。あきらかに人が入っている恐竜、下半身しか出てこない恐竜、中には恐竜だけ見ようと早送りしていたらエンドテロップになってしまったものまでありました・・・。ですが今作の恐竜は明らかに最高レベルです。こんなの「キングコング(1933)」「恐竜100万年」以来です。その二作とは年月がかなり経ち研究も進んだのでしょう、恐竜の動き方はかなり変わりましたが文句無しです(尻尾の動きなどが顕著です)。ですのでストーリーなんかどうでも良く大満足です。ということで恐竜に興味のない方、点数50パーセント・オフでお願いします。
[映画館(吹替)] 8点(2005-10-31 17:57:08)
18.  新米雑役夫
喜劇としては笑いどころに乏しい感じがしますが、チャップリンがここで巧みに使ったのは〝高低〟です。まずは階上の窓をフキフキしながら当然の如く物を落下させ階下の人をトラブルに巻き込む喜劇として〝高さ〟を機能させ、お次は金庫破りが現われた女子社員の窮地に「早く来てくれチャップリン!」とドキドキさせるサスペンスとして〝高さ〟を機能させています。この短時間の間に高低だけで二つの要素を盛り込むあたり、さすがはチャップリンです。
[DVD(字幕)] 7点(2009-12-28 18:30:39)
19.  シークレット・サンシャイン 《ネタバレ》 
悲惨さが漂う物語をドキュメント・タッチで描いた本作はドグマ映画のようです。そのため生々しさは演出されていますが、題名にあるような太陽などの光は印象的ではありません。しかし、それはあえてボカしているようにも見えます。と言いますのもここでの光は神の存在を匂わすものであり、はっきりと後光の様に差してはまずかったのかもしれません。シネは存在を確認するように「見てる」と天を見上げるのです。でもシネをしっかり見つめているのはストーカーのようにピッタリ張り付いたソン・ガンホだったりします。常々シネの後方にちらちら映るガンホの姿は素朴で、まるで周囲に溶け込んでいるようでありながら、その実はっきり浮いて見えガンホの持つ存在感が良く活かされています。そしてそのガンホがシネから目を離した時に悲劇は訪れるのです。最初は誘拐事件が起きた時でシネはガンホの店へ走りますが彼は一人カラオケに夢中で気付きません。二度目はリストカットする前、デートをすっぽかしたシネからガンホは意識的に顔を反らしています。シネの眼中にないガンホはまさに密なる光という感じがします。シネがどんな状況になろうとラストで彼は何気なくやって来て不必要に鏡を抱え再び見つめるのです。
[映画館(字幕)] 7点(2008-06-13 18:07:43)
20.  ジェニーの肖像 《ネタバレ》 
ジェニーが登場すると空気が一変し、どことなく夢心地で幻想世界へ足を踏み入れた雰囲気が出ていて悠久の時を感じさせます。そして津波のシーンでモノクロから切り替わる緑が映え、いよいよもって時の間に突入した緊張感が高められています。さらに最後の最後にきて色彩の豊かさを見せる〝ジェニーの肖像〟が鮮やかであり何とも素敵です。色褪せないとはこのことで、愛と芸術の永遠という普遍性を見事に融合させ一枚の絵として完成させる素晴らしさ。友人をはじめとする登場人物たちが温かく描かれているのも微笑ましく、ファンタジーとはまさにこの作品。
[DVD(字幕)] 7点(2007-05-17 18:53:48)
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