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彦馬さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 450
性別 男性
自己紹介 大阪府出身、岡山県在住、阪神・下柳と同年月日生

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1.  邪魔者は殺せ
夕刻の工場襲撃から真夜中の時計台までの脈絡の隙のなさ・・・一人の男の逃避行を軸に、周りを彩る連中の心理劇を見せます。ベルファストのモノクロの濃淡は「第三の男」のウィーンにも劣りません。真冬の夜は雨から雪に変わり、レンガの壁や石畳や汽車の煙が暗闇に浮び上がり、二階建てのバスや馬車が行き交う美しさ、そしてその町に鐘の音が刻々と響く時限的なスリルも秀逸です。立ち上がるメイソンをローポジションから斜めに捉えるロバート・クラスカーのカメラはまさに「第三の男」。ラストシーンは掻き鳴らされるチターが聞こえてきそうです。映画的な設計図の緻密さが逆にマイナスに見えてしまう作品でありました。
[ビデオ(字幕)] 9点(2005-05-09 13:21:22)(良:2票)
2.  シミキンのオオ!市民諸君
清水金一、シミキンの映画をようやく見ることができました。戦後の世相を吹き飛ばすような喜劇性に対する評価は目にしていたのでシミキンというフレーズだけが一人歩きしていた私は、フィルムで実像を見ることができ心はニコチャンマークです。この映画はさらに監督が川島雄三で、ナマズ島の未開人と開発を目論む都会人の対立を歌や踊りにのせバカバカしくナンセンスに描きながらも人間風刺を散りばめ、ややコッテリとするところをシミキンのカラッとしたコメディ性で引き締めるといった豊かな映画になっております。シミキンの映画をもっと手軽に見ることができるようになればね~・・・ねぇ市民諸君。
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-04-02 11:55:35)
3.  女優須磨子の恋
島村抱月と松井須磨子の激しく儚い熱情を描いたロマンスは、東宝と松竹の競作となり、監督は東宝-衣笠貞之助、松竹-溝口健二、須磨子役には東宝-山田五十鈴、松竹-田中絹代がキャスティングされ、これはどうしても見比べたくなるのであります。脚本と須磨子役は東宝にアドバンテージがあるように見ましたが、印象に残るシーンはやはり溝口作品でありまして、抱月が須磨子の家に上がりこみ、うちわであおいでいた二人がついに燃え上がるとそこで音楽が止み、微かに微かに風鈴の音がその火を静めるかのように鳴るのです。そして場面は転換し屋形船に揺られた二人が恋歌を詠むことでしっかりと懇ろな関係にあることを語り、抱月が島村家を捨てる場面に移るとコオロギの泣き声がここでも微かに聞こえ、深まる秋と深まる須磨子との仲を感じさせてくれるのです。「カルメン」のラストシーンから須磨子の死を予感させる俯瞰のショットが炸裂し、実演の幕が閉じられると彼女の人生も幕が閉じられるのです。しかし東宝版で脚本を担当した久板栄二郎さんを次作「夜の女たち」で起用しているのは、どこか溝口さんらしいですね~。
8点(2005-01-24 23:28:01)(良:1票)
4.  女優(1947)
山田五十鈴がときめくように舞台を見つめる須磨子のファーストシーンで、須磨子の純粋で激情な性質をその表情から見出すことは容易で、カメラはその後アップと切り返しを多用し、須磨子と抱月を語っていきます。本名「小林正子」から松井須磨子が誕生するまでの30分、抱月との蜜月60分、抱月死後の須磨子の苦悩30分といったバランスをもった脚本は、「死と其の前後」の舞台シーンと病身の抱月が息を引き取るシーンをクロスカットで描いたり、「カチューシャの歌」を効果的に流すことにより、どんどんと盛り上げていき、須磨子が死へと至るシーンは真に胸を打つものがありました。ただし須磨子の死の決意を、部屋に貼られていた「死と其の前後」のポスターのアップ、「死」の字のアップで語るのは見せすぎで、溝口さんなら絶対に採用しないようなカットでした。この頃の東宝はいわゆる東宝争議後の東宝で、衣笠貞之助と蜜月であった山田五十鈴は実生活でも清貧を心がけたとかで、抱月須磨子=貞之助五十鈴と見ることもでき山田の実生活での感情が画面へ引き継がれともいえそうです。
8点(2005-01-24 23:27:25)(良:1票)
5.  淑女超特急
これはルビッチ風のソフィスティケイティッドというよりも、なにかドタバタという趣であります。しゃっくりや二流保険詐欺師の芝居のシーン、夫を見て失神するマダム、隣室に女性がいると見せかけるダベンポートとどれもコント風。超特急という割には、前半はマダムが結婚生活の倦怠感からメレディスに惹かれていく様が描かれるのですが、どうもテンポがあまりよくありません。メレディスも、マダムを惹きつけるほどの魅力がそれほど感じられず、ピアノ音もどこか浮いた音となって響いてきます。マダムの「スイート、スイート」という台詞は、作品のことを言っているようにも聞こえ、少し甘いかなー、といったところの作品でありました。
6点(2004-06-20 21:28:21)
6.  深夜の告白(1944)
ワイルダー、ハリウッド監督3作目。この作品の注目すべきは、コンビを組んだ間で、唯一僚友ブラケットが脚本を降りた作品。その代わりに組んだのがレイモンド・チャンドラーで、そのあたりは大変興味深いです。そんでもってサスペンスタッチのこの作品、完成度の高さもさることながら、キーズがネフにマッチで火をつけるラストなどワイルダー色も十分。机一つ分の距離よりも近かったキーズとネフの思わぬ別離。このシーンは数年後に訪れるワイルダーとブラケットの決別を暗示しているかのようで、ストーリィの内外で切なーい、です。“我が道を往く”ワイルダー、オスカーは次作までおあずけです。
9点(2004-05-12 19:09:07)
7.  少佐と少女
ビリー・ワイルダー、ハリウッドでの監督デビュー作。自分のテクストは自分でメガホンを、ということで撮ったのがこの作品。ワイルダーという人は、どうしてもコメディタッチのイメージが先行しますが、実に多彩な作品を撮っています。しかしこの作品は、そのデビューにふさわしくワイルダー的スクリューボールコメディ。20歳の女性が12歳の少女を演じ続けなければならない状況から生まれる騒動を恋愛をからませ、軽妙におしゃれに滑稽に描きます。まさにルビッチ賛歌。作品中、母からどこにいっていたのか問われるロジャースが「仮面舞踏会」と答える台詞。この台詞なんか、その後のワイルダーをまことに象徴してますねー。あの女装2人組を代表とするなりすましのおかしさ。ワイルダー舞踏会の始まり始まりー。しかし、この時30歳を超えているジンジャー・ロジャースが20歳を演じ12歳の振りをするのはいくらなんでも無理があるぞ、という野暮なことは言ってはいけませんぞ。
9点(2004-05-02 15:01:25)
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