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はち-ご=さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 327
性別 女性
年齢 37歳
自己紹介 知的障害を持つ23歳女性です。
1週間に40時間働いているから多分社会人だと思うけど
今は旦那や発達障害者仲間とルームシェア生活です。

知能指数は11歳ですが、
この映画レビューサイトでは
見よう見まねで大人びた文章で気取らせて貰っています。

ちなみに登録自体は旦那がやっていますので
■妻投稿■がついているのが私です。
あ、でもそうじゃないので一人称が「僕」なのも
実は私が投稿していたものもあったり
「ドラえもん」とか「A」とか(^_^;)

インターネットの書き込みは初めてに近く
インターネットルールは一通り勉強したつもりですが、
「場の空気を読む」などの高度な技術は難しいので
そんな時にはスルーしてください。

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1.  シベリア超特急
妻投稿・・。私がこの映画レビューサイトにおいて出会った映画で一番素晴らしい映画と思えるのは、ラピュタ、ゴジラ、チャップリンを抜いて実はこの映画なのです。この映画で水野晴郎さんは「映画評論家が実際に映画を撮るとこうなる!」という自身のメタフィクション化と、こんな映画でも真剣かつ楽しそうに演じる自らの姿によって、観客に対し、「他人の映画、演劇、ドラマ、小説、絵画、そして人生を評価し場合によってはこき下ろす事も政治経済社会文化の継続と進歩には大切」だが、「作品を作り上げる事の方が、チャチや文句を言う事よりもずっと偉い」という事を絶対に忘れてはいけないと訴えていると思うからです。「このサイトで映画レビューを楽しみたいなら、これだけは忘れちゃいけない」と言われたような気がしました。よっぽど映画を愛していなければこんな事は表現できないと思います。「映画を見る人」というよりは「映画を愛する人」に捧げられた映画。10点を進呈します。
[ビデオ(邦画)] 10点(2008-12-27 20:56:34)(良:8票)
2.  死霊の盆踊り 《ネタバレ》 
ズバリ言おう。これは当時始まったベトナム戦争を強烈に皮肉った風刺映画である。冒頭の夜の帝王のやる気のなさそうな恐怖の演説は、戦争の必要性を説くジョンソンの姿であり、夜から昼に変わるカットは、政治家の煽動にひょいひょい乗る大衆を、夜の墓場でホラーを考えるという端から見れば馬鹿らしい行動を彼女の静止を振り切ってまでやったばっかりに、拷問に近い裸踊りを延々と見せられる主人公(と観客)は、当事者故にその理由の不合理さに気づかないまま戦争の泥沼に足を突っ込むアメリカ国民そのものを予見しているのだ。そう考えると夜の帝王の台詞「男の踊りなど誰も望まん」という台詞は、「人間なんていうのはチンチンばかり考えている変態なんだ!それが正義や大義や愛国心なんか言うから、悲惨な虐殺が起こるんだよ」というエド・ウッドの痛烈なメッセージに聞こえてくる。ピッピーなどのカウンターカルチャーが声を上げる前からこうしたメッセージを配信したこの映画は貴重だ。「これをつまらないと笑う者たちよ。あなた方のやっている事は本当に僕の映画よりマシなのかな?」強烈すぎるメッセージ(冷や汗)。この映画は今のイラク戦争における「テロとの戦い」や社会不適応者へのバッシングを正義の仮面を被って遂行する連中に捧げる、エド・ウッドからの痛烈なメッセージなのである……のかな?・・・点数はまよったが減るもんじゃねえし持って行きやがれ! ただしこのレビューを見た方は、このレビュワー「はち-ご」の頭がおかしいという事を忘れないように。以下妻■ 旦那の感想「A〇Bをモチーフにした女性出演でリメイクしてくれないかなー」。いろんな意味で「こいつの頭やばい」と思った。
[ビデオ(字幕)] 10点(2008-02-19 22:48:48)(笑:5票) (良:2票)
3.  ジュラシック・パーク 《ネタバレ》 
妻投稿■8歳の男の子(ただし知能指数の話、実際は身長193cm、体重100kgのガタイのいい28歳の農民)が目を輝かせてdvdに出てくる恐竜の説明を全部してくれた。彼はほとんど普段はあまり言葉を発しないリアルトトロみたいな青年だが、、そんな彼が中生代白亜紀と言う私ですら知らない単語を駆使して、トリケラトプスやブラキオサウルスやなんかを私に説明してくれるのだ。■彼は完全に私たちを連れてジュラシックパークの探検に出かけていた。それはもちろん彼の想像力と感受性にもよるのだが、映画が彼を含めた男の子のそういったものにきちんと応える姿勢を取っているのが大きいだろう。それはゲートをくぐってテーマパークなら必ず入り口近くにある情報センターみたいなところでのビデオ鑑賞(コハクのあれ)や、レーン付きのRV車に乗って園内を回るシーン。肉食恐竜の餌はどうしているのかという疑問に「ストレート」に応えてくれるシーンなど、単に「恐竜を見せればいいだろう」という考えとはまるで違う、「観客に恐竜公園を体験してもらう」という作り手の方向性に現れている。さらに製作陣が最新のcgを駆使して「怪獣」ではなく現実に大昔に確実に生きていた「恐竜」に命を吹き込んだ事も、彼を大きく感動させたに違いない。あの筋肉の動きや、生物として理にかなった体の構造、生態を見ていると「こんなのに襲われたらマジで喰われる」と私も本気で思ったし、ただ怪物が車を追いかけたり研究所で人間を追い回したりするシーン、ヤギさんが飛んでくるシーンに、普通のパニック映画とは違う臨場感を感じた。■よく東京ディズニーランドとかで「現実を忘れさせることで夢を実現させる」というエンターテイメントがあるけど、これは「現実を突き詰める」という逆の方法論で、夢を実現したんだと思う。
[DVD(吹替)] 9点(2010-09-28 15:58:22)(良:3票)
4.  十五才 学校Ⅳ 《ネタバレ》 
妻投稿■主人公の男の子。旦那は「ふざけんな、泉ちゃんと言う可愛い女の子が心配して来てくれたのに『学校行きたくない』なんてダダコネやがって」とのたまっていたけれど(こういう男の15歳時代は同級生の女の子の胸と下半身で頭が埋め尽くされていたんだろう)、本当に凄いと思う。何が凄いと言ったら、吸収能力。大人の「何かを教えよう」という意思のない自然体から様々な事を吸収している。映画自体は劇的なドラマや空前絶後な状況設定を観客に提示する訳でもないのだが、この吸収能力旺盛な15歳のだいすけ君のおかげでどんな些細な場面でも物凄く魅力的(ありきたり臭い言い方をすれば「情景的」)に映っていると思う。多分彼がお腹が痛くて学校に行きたくなかったのも、学校を憎んでいたというより、その吸収能力を「何かを一方的に教授される」という状況下で上手くコントロールできなかっただけではないかと私は思うのだが…。■一方でこの映画はそうした些細なシーンを前面的に持ってくる一方で、見せ場とも言える感動的場面では、画面を引かせて、行商のおばちゃんや郵便配達のバイクと言った日常(しかし首都都市部とは少し違う)風景の中に小さく映し出している。私は寅さんも釣りバカも見ていないので「山田洋次的作風」は分からないが、この映画は私たち観客の吸収能力を試しているのではないだろうか。屋久島のお姉さんが言ってた「一人前になる努力をしなくちゃいけない」という台詞に、映画では「一人前」に力を置いていたが、私は「努力」に力を置きたい。吸収能力を放棄した上での世の中の問題解決など、問題解決にならない。この映画は凄く単純な事を言っているんじゃないだろうか。
[ビデオ(邦画)] 9点(2010-08-22 21:07:00)
5.  シッコ 《ネタバレ》 
今回は夫抜きで投稿します。スターウオーズのパロディーシーンにAspergersyndromも名前があったのにはがっくり。アスペルガー症候群の私たち夫婦は入れないですね。保険には(笑・・実際2人とも保険には入っていません)。私は国民を手厚く保護することが唯一国民が幸せになる方法だとは思わないんだけど、この映画は医療問題うんぬんより根本的なメッセージが描かれていると思います。それは政府を恐れるな。政府に見捨てられるのではないかとおびえて暮らす事がどれだけ苦しいかです。確かにフランスは税金漬けだったり医療制度のせいで失業率が高かったり、「これだけ保護してやっているんだから」と職場の上司によるレイプやいじめが多いみたいですね。ドイツは徴兵制の代替制度が福祉を支えているため志願兵制に出来ない問題もありますし、キューバは独裁国家だからこうした医療制度が運営できている所が大きいと思います。でもこうした問題を踏まえたとしても、政府が国民を恐れる国と国民が政府を恐れる国とでは、人々の心のゆとりに差があると思います。政治的な事は分からないけど、恐れないこと、人の役に立つことは素晴らしいこと、その2つを忘れないでほしいというメッセージは今の日本においてすごく大切だと思うので、10点をつけたいです。でもマイケルさん、映画の中で小切手のことを言っても「匿名」じゃないですよ。
[DVD(吹替)] 9点(2008-05-08 01:36:20)
6.  七人の侍
映画の見方を変えてみました。ストーリーではなく雰囲気を楽しむのなら、この映画は戦国の泥臭さと血なまぐささを感じられる白黒映画とは思えない傑作だと思う。江戸時代の時代劇は何か綺麗になって匂いが消えてしまっているものが多いしね。
[ビデオ(邦画)] 9点(2008-04-29 01:11:00)
7.  シティ・オブ・ゴッド
妻投稿■ブラジル人はともかく日本人はなぜこの映画に戦慄するのだろうか。それは日本人が社会の大前提として一番最初に教わることが「人を殺してはならない」「人命は何よりも重い」だからだろう。だから日本人はその前提から外れる事がテレビのニュースでやっていたり身の回りで起こったりするととても怒る。■大切な人が死ぬと悲しいからその反応は当たり前だ。でも人命尊重という大前提は本当に正しいのだろうか。考えてみれば、たとえば私個人が死ななければならない理由など、世の中にはいくらでも転がっている。所謂日本の「世の中に殺された」と言われる人々も、「人命尊重という大前提が社会に存在している」=「社会倫理に従っていれば自分たちの命は尊重される」という前提という名の虚構に騙されたような気がする。■この映画には日本社会にある「命の虚構」というヴェールのない剥き出しの人間界が描かれている。要は「生きたいか、生きたくないか」。だから登場人物たちも自分たちの命に対する自己完結性が極めて高い。命の自己完結能力が高い人ってイキイキしてるし、スタイリッシュ。「命は大切ですよ~」という社会でやりがちな、特定の人たちに「てめーは命は大切じゃねー」という集団いじめもやらないですよね。■私もこんなスラムも麻薬でいかれたゾンビギャングも嫌です。でも同じように「こんなところに住みたくない」という日本人がそれでもこの映画に惹かれるのは、「命の大切さ」という虚構をはねのけてまで「生命の自己完結能力」を生で見せるというこの映画のコンセプトだと思います。
[ビデオ(字幕)] 9点(2008-03-11 08:53:21)
8.  JAWS/ジョーズ
「海に落ちる=サメに襲われる恐怖」という図式が僕の頭の中で出来上がったのがこの作品だ。海面下を左右にうごめく独特の不気味なシルエット、青い海に広がる鮮血。人間というものは地球上において唯一天敵が存在しないともいえる生き物だが、捕食者の前にあまりにも無力な状況下があるとするなら、海のど真ん中に取り残された時だ。あれは・・・本当にぞっとするね。その現存する潜在的恐怖を見事に再現し、人物描写と合わせて最高のスリラーに仕上げた脚本と演出はお見事としかいいようがなく、これを超える「食べられる恐怖」の演出に成功した映画は知る限り、ない。
[地上波(吹替)] 9点(2008-02-11 00:00:56)
9.  シルミド/SILMIDO 《ネタバレ》 
妻投稿■企業のセクハラや大学アメフト部暴行事件って、こういうノリの延長だったんだなーという再確認が最初の感想。根性論って行き過ぎると、弱者への暴力に対する抑制が利かなくなるんだよねえ。火山高の先生が軍服来て船の上でマシンガン乱射している時点で魁男塾的ノリを想像していたんだけど、後半は現在皆さんが利用している仁川国際空港‐ソウル間のAlex=広域空港地下鉄の車窓から見える島でこういうことがあったんだという事実に愕然とさせられました。■この映画の登場人物に同情すべき点は見当たらない。みんな犯罪者だし、劇中でやっていることも殺人、強姦、民間人の人質を取っての籠城。神の目視点でモルモットを見るように映画を見ることはできても、登場人物に感情移入して映画を見ることはできないし、そういう映画でもないと思う。■・・・・なんだけど、誰もやりたくないことを誰かに強要するときに「お前らは同情する価値もない人間だから、騙して酷いことをやらせても、殺してしまってもいいんだよ」と言ってしまう行為…この”悍ましさ”はしっかりと受け取ることができた。史実では登場人物は死刑囚でもなく、農村から騙されて連れてこられた(今の福島原発みたいだね)人であるという事実を敢えて捻じ曲げ、登場人物に過度に感情移入しないようにしたのも、上記の悍ましさを描き出すことにこの映画を特化させた結果なんじゃないかと思う。■今の世間でも弱者や無抵抗の人間に酷いことをしても、謝る前に「こいつはこれこれこうだから価値のない人間なんだ」と吹聴する奴とか、「こうやって逞しくしてやっているんだ」って言う奴いるよね。この映画はこういう社会を、前半の魁男塾から後半のバス自爆まで、一貫して皮肉っている。
[DVD(字幕)] 8点(2011-09-29 12:18:50)
10.  ジョニーは戦場へ行った 《ネタバレ》 
妻投稿■いろんな意味で惨い映画であることは間違いない。この映画が描き出す恐怖は「もしこんな風になっちゃったらどうしよう」というものであり、その方針も間違ってはいないはずだ。■だが、私はその恐怖よりも大切な恐怖があると思う。それは「こういう人を前にして自分はどうするべきか」という恐怖と葛藤。それを医者や看護婦は体現仕切れていない。戦死者、戦傷者はこの映画を見れない。故にこの分野の映画の恐怖は、生きる者に向かうべきである。
[DVD(字幕)] 8点(2011-06-26 07:06:02)
11.  少年時代(1990) 《ネタバレ》 
妻投稿■震災後、家が一部損壊し電気が通じなくなったため、視聴覚教室で使うような小さな映写機を借りて、小学校のジャングルジムに自宅のシーツをかぶせて即席の画面にして上映しました。もちろん上映会ではなくご家族内で楽しむためですよ。うしろにさらに人がいたような気もするのですが、多分不可抗力です(笑)■映画の中でも小学校でヒトラーの上映会をやっていましたが、これにみんながハイルポーズをするシーンを見て、何で武君が信二君にこんな屈折した愛情表現をするのかがわかった気がします。ここに出てくる子供たちは強力なリーダーが統括する多数派に身を置きたいわけで、決して友情で結ばれているわけではない。多分彼は信二君への友情と自分の地位との間で葛藤していたのだと思います。女の子に自分の矜持を試されて多数派リーダー大原君を拒否する信二君、しかしその信二君も須藤君の支配下に組み込まれて大原君を裏切ってしまう。■こうしたシークエンスが憲兵におびえて好きな事も出来ない大人や、日本が負けた途端に軍歌におびえる駅員といった子供たちの権力構造と変わらない日本社会と並行して描かれる脚本が「ほんものの友情の怖さ」を的確に表現していて凄くうまい。「軍歌しか知らない」と言う子供たちに「周りを気にせず軍歌を唄え」というシーンは新時代を生きる子供たちへのメッセージである前に、友情というものの前に戸惑う子供たちへのメッセージだと思うし、全てを許し合ってようやく最後に「友達」になれた大原君がトンネルに消えて行く場面は、「青春の1ページ」という文章表現では簡単にできる単語を、「いじめ→友情→別れ」という大人が勝手に考えている少年ジャンプシークエンスを見事に裏切った脚本とともに、最高の形で映像表現していると思う。
[ビデオ(吹替)] 8点(2011-04-20 11:03:20)
12.  ジャンヌ・ダルク(1999) 《ネタバレ》 
妻投稿■ええ、今の世の中と映画のジャンヌが良く似ているんですが(^_^;)。ジャンヌの「神の言葉」が「正義と自由の為」に、ジャンヌの「私は神様の鐘で今ジャンジャンなっている」は「国民みんながそれを望んでいる」に、ジャンヌの「ああああああああ」が「テロとの戦い」にかぶって見える。これが1999年に作られた映画だと言う事は結構驚くべき事実ではある。お城の虐殺死体が烏についばまれているシーンで、「私が目指していたものはこんなもんじゃない」と立ち尽くすジャンヌは、5年後イラクで女子供のバラバラ死体の前で立ち尽くす米兵とその姿に衝撃を受ける米国社会そのものを予見しているのではないかと思えてくる。■ジャンヌがいかに「そんなはずじゃなかった」と言ってもお城を攻撃すればこうなる事はちょいと考えれば幼稚園児でもわかる。でも神の栄光や復讐と言う名の正義は時にこういう「常識」を忘れさせるらしい。私は「いかなる時でも暴力はいけない」とか「戦争はいけない」という考えは持っていない(そもそも善悪が意味があるのなら戦争は起きない)。しかし戦争というものは「見たいもの」つまり「明確で凶悪な敵」を見出すことで行われ、死体の山の上にいるのは「人がゴミのようだ」というムスカ大佐ではなく「こんなはずじゃなかった」という私たちなのだ・・と言う事を映画は訴えているのだと思う。■戦闘シーンは迫力はあるんだけど、石が転がってくるシーンで、何列も兵士がいるのにその部分にだけ兵士が1人吹っ飛ばされる役でしかいないのが笑えた。あと王様のお母さんが指輪物語の洞窟のシーンでいたような。「いとしいしと・・・・」
[ビデオ(吹替)] 8点(2010-10-22 11:51:14)
13.  史上最大の作戦 《ネタバレ》 
妻投稿■戦争映画を見るときの私って、結構戦闘シーンをワクワクしながら見ていて、後でレビューに書くときは「戦争は悲惨」「一人一人に命があるんだよ」というふざけたメッセージを書く悪い癖があるんだけど、この映画でそういう私に気がついてしまった。■この映画でビックラこいたのはラストシーン。てっきり戦争賛美、アメリカ万歳で終わるのかと思いきや、唐突に迷った兵隊と負傷兵が意味もなくだべりだして終わる。このシーンを見たとき、私は「『戦争の悲惨さ』なんていちいち大げさに表現してもらわないと伝わらないのか」と言われた気がした。そう、私たちって、そういうシーンがないから「これは戦争を賛美する映画だ」と言い切ってしまう。考えてみれば銃弾に当たった痛みや死の恐怖なんて、その場にいた当事者にしかわからないんだよね。映画はそういうものを(傲慢に)描こうとしないで、ただ戦場における兵士同士の命のやり取りをひたすら描いたんだと思う。フランス軍の港のシーンで、空から部隊が動くシーンと、兵士一人一人が死に物狂いで命をやり取りするシーンが同時に描かれた場面があって、私はそのシーンを何度も見直した。このシーンが映画が書きたい事のスタンスを現わしていると思う。
[レーザーディスク(字幕)] 8点(2010-09-19 22:19:06)
14.  ジャーヘッド
妻投稿■人間は自分という存在に対し、絶対的な支配権がある。唯一殺しても罪に問われないのが自分自身であるくらいその自己支配権は絶大だ。当然「死ね」と言われて死ぬ必要もないし、自分の命を守るためなら「社会人の品格」なんて踏みにじっても問題はない。それが人間の自然だ。■でも軍隊の訓練はそういう自然を不自然にし、自己支配権を組織に全部渡してしまう作業だ。その時点で実は物凄く無茶なんですよね。そういう無茶をさせられた人間が、戦闘に巻き込まれなくてハッピーハッピーかというとそうでもなく、「自分自身が安全で、殺されたり殺さなくてもいい状況」を許せなくなってしまう。「人間兵器」に自己進化した人間の、なんかすごく悲しいものが描かれていたと思う。■でもそういう人間を作り上げる事で現代社会の繁栄と安全は成り立っているんですよね。結構重い問題ですよね。
[DVD(吹替)] 8点(2010-09-02 22:40:22)
15.  ジョニー・マッド・ドッグ 《ネタバレ》 
妻投稿■4がつ30にち、金ようび。■きょうは、東きょうのあお山のちかくにある、おうちで、ジョニーくんというおともだちとひとごろしゲームをしてきました。おじさんとおばさんにSEXさせたり、ちいさいおとこの子のせなかをじゅうでうったりして、とてもたのしかったです。こんどは、わたしのいえでおままごとをしようよといったのですが、ジョニーくんのおとうさんのジョーカンさんは、ジョニーくんにひとごろしになってほしいので、おままごとはさせてくれないと、もしばれたらころされるといっていました。ジョニーくんのいえでは、まいにちまいにちひとごろしごっこばかりしていて、おままごとやおにごっこやかくれんぼはしちゃいけないことになっていました。でもジョニーくんのおとうさんのジョーカンさんは、おやつにすごくきもちがよくなるはっぱをくれました。ジョニーくんはおとうさんがだいすきで、しょうらいはおとうさんのためにりっぱなひとごろしになりたいとおもっているみたいでした。■ジョニーくんはたくさんおともだちがいて、みんなおもしろいともだちでした。でも、ちょうちょのはねや、はなよめのふくをおとこのこなのにつけている子もいて、へんな子だなとおもいました。でもブタさんをころしてたべたりするのをいやがっていて、やさしいおとこの子だなとおもいました。にほんのがっこうでは「いのちのたいせつさ」や「いのちをいただくことへのかんしゃのきもち」をおしえるためにブタをころすので、にほんじんよりリベリアのひとはやさしいとおもいました。でもジョニーくんのガールフレンドはジョニーくんをたたいたりしてらんぼうだなとおもいました。ぼうりょくはどんなことがあってもしてはいけないことだとおもいます。ぼうりょくをふるうときは、あいてのいたみとこわさを、かんがえてあげないといけないとおもいます。そして暴力は「場の空気」やサディスティックな感情からくるように巧妙に見せかけられているが、実はその「何となく」自体が、恐怖、痛み、絶望、自己自立の喪失という感情を利用する為仕組まれたものものだと言う事に、私たちは気付くべきなのではないだろうか。
[映画館(字幕)] 8点(2010-07-23 05:50:44)
16.  少女ヘジャル 《ネタバレ》 
妻投稿■知的障害者の私にとって怖いのは「差別される事」ではなくて「そんな人いない」とみなされる事だ。この映画は差別を描いてはいないし、ユーゴスラビアのような民族浄化も描いていない。■トルコのような民主主義国で準先進国、代々木にジャーミーまである国でなんでそんな事が起こるのか。多様性とか共通前提とかそういう方面の問題で何か行き詰った時、もっとも効果を発揮するのは、問題の当事者で一番弱い人の存在を「なかった事」にして秩序を維持するという方法論。これって進んだ社会でも結構行われている。それが出来ない人間は「KY」と呼ばれるわけだし、私自身こうした方法論を100%「あってはならない」とは思わない。ましてや中東と欧州の間にあり、共産主義と原理主義をはねのけて近代化に成功したトルコでは、アタチュルク主義でまとまるしかなく、クルド人を「山岳トルコ人」と呼ぶのも一番妥当な方法論ではあるのだろう。■でも、この映画はこうした問題を背景にしながらも、言いたい事は「『あって良い事』と『あってはならない事』を区別することなどはっきりいって無駄だが、『やっていい事』と『やってはならない事』の分別はつけるべきだ」という単純な事なんだろう。しかし映画はこの倫理に関しては一人の判事に対する眼差しを時に厳しく向ける事で、観客自身にも強く訴えかけている。日本人だったら「トルコってクルド人いじめてやーね」という反応になるが、トルコの人々がこの映画を見たとき、映画を作った女性監督とスクリーン越しに対峙する羽目になるんじゃないかと思う。いや、本当は私を含む日本人を含めた世界中の人が対峙するべきなのだ。■もう一度言う。この映画は「差別」を描いたものではない。
[DVD(字幕)] 8点(2010-05-12 01:12:38)
17.  新宿インシデント 《ネタバレ》 
妻投稿■2回目見て少し感想が変わりました。■この映画はアジア人が見た日本のイメージを反映していると思う。日本人は世界で日本が一番安全だと思っているが、実は殺人発生率は決して低くはない。私の友人のお母さんは、わけあって身元不明遺体相談で遺体のページをペラペラめくった事がある。多分考えられているより高頻度で死体が路上に転がっていることが分かったと言っていた。あれが全部殺人だったとは言わないが、生き倒れや餓死というわけでもない。日本は死体を解剖しない国だから「弱い立場の人を殺しても殺人とは認知されないんだろうな」と背筋が寒くなった。作中で死んだ人、ニュースになったのだろうか・・・日本の暴力団を除き、アジア人が日本人の目につくところで死ぬシーンは全くない。これがアジア人が見た日本なんだろう。「暴力、拷問、リンチ。実はすぐ近くにあることなのに誰もがそんなもの自分の生活圏にないもんだというように隠すのが日本社会なんだ」とこの映画は言いたいんだと思う■しかし、出てきた人間、ジャッキーの香港国際警察の悪党ですよね。ジャッキーは明るい喜劇映画。香港国際警察2004みたいな重い映画でも相応の優しさはあった。なんていうか、その優しさが引きずられている気がする。演技路線に入るにしろ、ジャッキーにやくざと悲劇は似合わない。
[インターネット(字幕)] 7点(2009-08-28 05:41:11)(良:1票)
18.  16ブロック 《ネタバレ》 
ちょっと最初が緩いかな。電話の位置特定になぜ気づかないとか、なぜ屋上にいることに気がついたとか、そういうところに知恵と知恵のぶつかり合いをメリハリきかせてくれれば名作になったと思う。
[地上波(吹替)] 6点(2009-11-23 23:21:35)
19.  七人のマッハ!!!!!!! 《ネタバレ》 
「タイで活躍している実在のオリンピック選手どもを集めて、アクション映画を作ろうぜ」「じゃあ、敵はゲリラ部隊でいいよなあ」「いいよいいよ、オリンピック選手vsゲリラ部隊! 大ヒット間違いなしだ」・・・・・そんな企画が成立してしまう恐るべきタイ王国。内容は一括して殺戮の嵐。ストーリーもへったくれもない。爺さんも戦うわ、ちびの女の子も戦うわ、主人公の暴れっぷりはめちゃくちゃだし、もう本当にアクションだけ!! もし(ありえないと思うが)小説版が出るとするなら、「ぎゃああああ」「ぐあああああ」「どどどど」「わーーーー」「ずどん」「やったー」といった擬音が大半を占めるんじゃないかと思う。それにしてもラスボスは生き残っているってことは、まさか2を作る気なのか? おそろしや・・・・
[DVD(吹替)] 6点(2008-02-10 02:21:28)
20.  地獄の黙示録 《ネタバレ》 
久しぶりに旦那である僕が投稿します(^_^;)。ええと、よくあるじゃないですか「戦争の狂気」を前面に出しているらしい映画って。だけど、こういう映画の多くは「これが狂気なんだ」「こいつら頭がおかしい」というのを見せているだけ。本当の狂気を描いた映画っていうものは観客が「こいつらおかしい」というものがわからない映画のだと思います。まあ、映画自体は面白かったけどね。
[DVD(字幕)] 5点(2010-01-30 23:14:15)
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