41. 世界でいちばん不運で幸せな私
設定の発想は悪くないと思うのだが、内容があまりにも未整理でごちゃごちゃしていて、結局、設定に溺れたような結果になってしまった。突飛な前提を設けるからこそ、日常生活の描写をきちんと行わないといけないはずなのだが。90分が長く感じました。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2011-09-21 23:12:24) |
42. 絶唱(1975)
《ネタバレ》 ベタな作品はそれはそれで好きなのだが、この場合は、ベタ以外の要素があまりにもなさすぎるのが痛い。なので、途中で友和が分かりやすく姿を消すところとか、百恵が倒れてから延々引っ張るところとか、どうもネタ切れに見えてしまうのです。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2011-06-23 04:12:10) |
43. 聖者の眠る街
《ネタバレ》 どうしても「黄昏に燃えて」と比較してしまうのですが・・・あちらに比べると、ホームレスの日常生活における恐怖感や孤独感の掘り下げが弱く、描写の生々しさに欠けます。途中で奇跡云々の方に話が行ったときは、そのまま一気にファンタジー路線でまとめるのかと思ったのですが、それも中途半端でした。ただし、マット・ディロンの繊細な演技には見るべきものがあり、彼を役者として奥深く味わえたのは、もしかして初めてかも。 [DVD(字幕)] 6点(2011-03-03 04:12:53) |
44. セントラル・ステーション
《ネタバレ》 うざい程の大群衆をしつこいくらい延々と撮り続ける前半、バスやトラックで大平原の一本道をひたすら走り続ける中盤、広大な住宅街の一角に落ち着く終盤。その視覚面への繊細な配慮が、ドラマの順を追った構築を際立たせている。最初にドーラのダメっぷりを存分に描いているのも終盤に生きてくるし、手紙以外にもハンカチや口紅やワンピースなど、小道具の使い方も味がある。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-02-18 23:54:52)(良:1票) |
45. セブン・イヤーズ・イン・チベット
《ネタバレ》 ストーリーはいろいろ詰め込んだ割には描写は平坦で、チベットの土地柄や社会背景や風景に寄りかかっただけという気もするが、チベットが何であって、そこに中国がどう関わったのかということを、端的に示した心意気は買いたい。また、ブラッド・ピットはいい演技ができているとは言い難いが、彼が主演であることによって見たという人も多いと思われるし、こういった作品ではそういう要素も案外重要。 [DVD(字幕)] 6点(2011-01-16 02:23:16) |
46. 戦争のはらわた
音響と映像に関するこだわりは十分に伝わってきましたが、それ以外の人間ドラマの部分については、描写があまりにもぶっきらぼうで、見るべきところがあまりありませんでした。 [DVD(字幕)] 4点(2010-12-29 01:10:07) |
47. 潜水服は蝶の夢を見る
このシチュエーションをこの角度(一人称)で現実に撮ってしまおうという発想が凄い。しかし、主人公の努力や業績とは別の次元で、作品の描写自体は、平坦で同じような流れで最後まで行ききってしまっているので、主人公以外の人たちがどこでどのように考えていたのかということについては、あまり浮かび上がってこない。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-12-23 00:27:54) |
48. 世代
素朴に実直に作っているのは分かりますが、あまりにも描写が地味すぎて、入り込めませんでした。ただし、これが後作の原型になっていることはよく分かります。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-04-29 23:17:13) |
49. 聖獣学園
《ネタバレ》 所詮はB級エロ作品なんだろうと思ったら大間違い。欧米でもお目にかからないんじゃないかというほどのとんでもない暴走アンチクライスト作品です。こんな内容でそもそも映画を製作できて、しかも堂々と公開できたということ自体が驚きです。修道院内が舞台で登場人物の大半はシスターなのですが、善玉のシスター陣は最初から最後までひたすら無意味に辱められ、悪玉の方はその凌辱行為を心底楽しそうに、というか使命感に満ちて真剣に行っています。制作者はそれ以外のことは何も考えていません。そして、カメラや演出も実はちゃんとしており、クライマックスのシスターの1人の強制放尿シーン(!)なんて、時計の針や周囲全員の表情を執拗に捉えるこだわりぶりに目まいがします。本作が主演デビューの多岐川裕美様もしっかり脱がされまくってますが、上半身裸の状態で茨のムチを巻かれ、その棘が乳房に食い込んで血が流れるショットなんて、美学すら感じてしまいます。いろんな人のいろんな執念が凝縮された純度高すぎの一作。 [DVD(邦画)] 7点(2010-02-05 04:00:12) |
50. 世界最速のインディアン
《ネタバレ》 あまりにもそのまんまに一直線に最後まで進んでしまうので、結末も予定調和に見えてしまいます。それに、アンソニー・ホプキンスにこういう「あまり物事を考えない役」は合わないと思うのですが・・・。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-01-29 04:26:37) |
51. 世界
ひたすら一本調子で似たような感じの映像が流れているだけで、誰が何をしたいのか最後までよく分かりませんでした。中国映画と日本映画とフランス映画の欠点だけが重なってしまったような感じ。静寂と沈黙を多用した作品世界の雰囲気は悪くなかったので、もう少し何とかならなかったのでしょうか。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-12-21 02:15:28) |
52. センチメンタル・アドベンチャー
あまりにも淡々としすぎで、どういうドラマがあるのかよく分かりませんでした。前後のエピソードに脈絡がないのも、作品の成立の必然性を阻害しています。 [DVD(字幕)] 4点(2009-07-17 23:58:14) |
53. ゼロの焦点(1961)
《ネタバレ》 ロマンス風味のよい感じのサスペンスになるはずの内容だったのですが、何の意味もない説明ナレーションの連発と、後半がほとんど全部主人公による真相再現で埋められているというバランスの悪さによって、えらく手際の悪い作品になってしまいました。久我美子の存在感は十分なので、脚本を整理するだけでずっと良い内容になったと思うんだけどな・・・。 [DVD(邦画)] 5点(2009-06-08 01:55:54) |
54. Z
《ネタバレ》 後の「ミッシング」にも通じる不気味な映像の迫力が印象的。特に、エキストラの丁寧な使用が効果を高めている。相手方の描写が多少ステレオタイプのようにも見えるが、大した問題ではない。途中から主役になる予審判事の謎解きが、あくまでも地道な質問の積み重ねと資料の精査に尽きており、突出した特技を用いているわけではないというのも、今日においてもいろいろな場面での参考になる。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-05-20 01:46:10) |
55. セレブリティ
いつも通り、喋りすぎ、動きすぎ、騒がしすぎ、説明しすぎの画面を並べているだけであって(ほかの作品ほど極端ではないとは思うが)、それによって何を言いたいのかが全然分からなかった。似たようなシーンが延々と繰り返されて、そのまま終わってしまっただけという感じ。 [DVD(字幕)] 3点(2009-01-28 00:51:32) |
56. セレンディピティ
キューザックとベッキンセールというキャスティングの時点で、この種の純心素朴ラブコメには合わないだろうなあという予想がついてしまうわけですが、はたしてそのとおりでした。というより、キャスティング以前の問題として、中身が手抜きすぎですね。2人が出会う過程のいい加減さだけで、その後が予測できてしまいます。運命の人を必死で探して回る2人というシチュエーションだけが作りたくて作っちゃったような感じ。探索の過程にも、描写も変化もありません。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2008-12-25 00:54:16) |
57. 世界大戦争
《ネタバレ》 事前の勝手な予想で、途中で大規模な戦争が起こり、その後はそれに対する人々の変化や行動が表されるものと思っていました。なので、なかなか何も起こらず、ひたすら実生活を追い続ける構成に面食らってしまいました。しかし、最後の執拗な破滅の映像がもたらすインパクトはやはり強烈です。今だったら誰も考えつかないようなストレートな字幕のメッセージもさらに強烈。 [DVD(邦画)] 6点(2008-12-01 02:49:31) |
58. 1735km
《ネタバレ》 列車の中で出会う男女がいろんな体験を経てつながっていく、というロマンチックな設定は何かを予感させるのですが、起こる出来事に脈絡や必然性がなく、作り手に都合よくつなげているだけという気がしました。それに、後半は全然別の話になってないか? [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-11-04 23:23:11) |
59. セレナ
《ネタバレ》 何よりも、大量のエキストラの動員、各楽曲のほぼフルコーラスでの使用など、ライブシーンをきちんと再現しようという大きな努力があるのがよい。主人公はステージ上でこそ最も輝いていたわけで、そのイメージをありのままに映し出そうという誠実で真摯な姿勢は、必ず見る側の共感を呼ぶのです。ステージ部分に比べて私生活の部分は、描写が通り一遍で人間性の探究にまでは至っていないという気はしますが、基本のところがしっかりと押さえられているので、作品としての印象は良いです。対象に対する愛情を感じます。最後は一足飛びに記録映像が入ってきてちょっと驚きますが、あのシーンはスタッフたちも悲しさのあまり作ることができなかったんでしょうね。 [DVD(字幕)] 7点(2008-10-31 02:58:46) |
60. 戦国自衛隊
自衛隊と戦国武将の共存なんて絵面だけでも楽しそうなのに、このしょぼい内容にはがっかり。本題と全然関係ないシーンは延々と続いているし、戦闘シーンは同じような映像と音響が繰り返されるだけ。何が表現したくて作ったのか分かりません。そんな中でもきちんと仕事をしている夏八木勲に3点。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2008-06-19 02:20:39) |