1. チェンジリング(2008)
《ネタバレ》 魂を揺さぶられ、怒り・憎しみ・哀しみ・喜び・・・といった様々な感情が次々とイーストウッドによって激しく引き摺り出されてしまった2時間半弱でした。映画の力を思い知らされましたね。 内容も、権力の腐敗への怒りや正義を貫く事の偉大さ、そして希望こそが人間の生きる糧であるといった熱いメッセージがグイグイと心が震えるくらい伝わってきて非常に見応えがありましたね。 アンジェリーナ・ジョリーの力強い演技も見事でした。 しかし、イーストウッド凄いわ・・・。 [映画館(字幕)] 10点(2009-04-14 18:27:30) |
2. 父親たちの星条旗
「硫黄島からの手紙」に引続き観たのですが、本当に心に残る素晴らしい映画です。とにかく、この 作品は大画面で見て欲しいですね。戦争というものの姿を迫力ある映像で伝えてくれています。(かなりショッキングな映像もありますが・・・・・。) この映画を観て「戦争に於いて英雄は存在するものでは無く、作られるものなんだな」とつくづく思いましたね。作られた英雄たちの、「その後」の姿を見てつくづくそう感じました。 しかしながら、本当に良く出来た作品ですね。題材・映像・音楽・ストーリーの流れ・・・・全てが上手く出来ています。 本当に、この硫黄島2部作は、戦争というものについて考えさせてくれる素晴らしい作品でした。本当にイーストウッドに感謝したい位です。これは、是非多くの人に見てもらいたいですね。 [映画館(字幕)] 10点(2006-12-14 12:59:06) |
3. 沈黙 ーサイレンスー(2016)
《ネタバレ》 静かな緊張感に包まれながら、160分強の時間があっという間に過ぎていきました。 ただ、宗教の問題は本当に難しく、この作品についても都合の良い解釈で消化することはできても、本当の意味で理解することは難しいなと感じました。 日本がキリスト教を禁教にしていたのも、異教であったというよりも、キリスト教の伝道が当時のヨーロッパ諸国の植民地主義の一端を担ってたことが大きな理由であったと思うのですが、そういった面はあまり描かれず、単に日本はキリスト教が根付かない国であるという感じで終わっているのでその点はやや残念でしたが、素晴らしい映画であることに変わりはありません。 [DVD(邦画)] 9点(2017-09-28 00:24:45) |
4. 父の祈りを
《ネタバレ》 観ていく内に感情が昂ってくる映画でした。無実の罪で刑務所に入れられた決して良い関係では無かった父と子が少しずつ解りあっていく様は非常に心打たれました。そして、はじめは自暴自棄になりながらも、最後には無罪を勝ち取るジェリーの成長も上手く描かれていて良かったです。 「ショーシャンクの空に」が好きな方にはぜひお勧めしたい作品ですね。 [DVD(字幕)] 9点(2006-11-23 13:19:23) |
5. チ・ン・ピ・ラ(1984)
《ネタバレ》 柴田恭兵とジョニーの軽快なコンビネーションに惹き込まれましたね。いつまでもガキのままじゃいられない世代のもどかしさが巧く表現されていたと思います。しかしまあ、80年代の渋谷の風景が本当に懐かしかった・・・・。 ラストについては、その手前で終わったほうが映画としては良かったのかもしれませんが、やっぱりあれで良いんです! [DVD(邦画)] 8点(2010-08-12 00:20:50)(良:1票) |
6. チャーリー・ウィルソンズ・ウォー
《ネタバレ》 アメリカのアフガン政策の裏側をとてもわかりやすく、そして面白く描いています。ただ、この「わかりやすさ」「面白さ」が非常にくせ者なんですよね・・・。 軽妙で能天気にさえ見えるチャーリー・ウィルソンそのものが、アメリカという国の「軽さ」の象徴のように感じましたね。そして、その「軽さ」が後々悲劇を生み出してしまうんですよね・・・・。 「人間万事塞翁が馬」・・・映画の中でも引用されるこの故事成語が非常に重く響きました。 [DVD(吹替)] 8点(2009-03-03 19:33:35) |
7. チャイナ・シンドローム
《ネタバレ》 非常に見応えのある社会派映画でした。この映画が上映されてから30年経ちますが、いまだに原発事故を隠蔽しようとする体質が電力会社に残っているのですから恐ろしいですね。そして皮肉にもそのことが、いかに原発がとてつもなく大きな危険を抱えた施設であるかを証明してしまっているんですよね・・・・・。 しかし、利益のために安全を無視して暴走する企業の姿には、原発事故に勝るとも劣らぬ恐ろしさを感じてしまいました。 [地上波(吹替)] 8点(2009-01-28 18:49:51) |
8. 蝶の舌
《ネタバレ》 途中までは、よくある少年時代の回顧ものなんですけどね・・・・・。ラストの展開が非常にやるせないです。モンチョ少年の心情とその後に残るであろう心の傷を考えると非常に哀しい気分になりました。 いろいろある紛争の中でも内戦というのは本当に残忍で哀しいものだなと思いますね・・・・・。 [DVD(字幕)] 8点(2007-01-14 22:21:22) |
9. 父と暮せば
《ネタバレ》 宮沢りえと原田芳雄 のやり取りにすっかり惹きこまれてしまいました。この作品は、脚本、出演者(ほぼ3人だけですか)の素晴らしさに尽きます(舞台でも見てみたいですね。)。特に宮沢りえの静かながらも強い意志を秘めた演技は本当に良かったですね。 映像も、原爆の悲惨さをオブラートに包みながら静かに、しかしながら激しく伝えてくれます。 しかし、「生き残って申し訳ない」という思いに対しては、何とも言えない感情が湧き上がってきますね・・・・・。本当に「核」の恐ろしさについては、アピールしていかなければならないなと思いました [CS・衛星(邦画)] 8点(2006-11-14 11:45:06) |
10. チルソクの夏
昭和50年代の空気が甦ってきたような、懐かしい気持ちにさせてくれる作品でした。2003年公開とは思えず、当時の作品を見ているような気分になりました。 日韓の関係も当時に比べるとだいぶ変わりましたね。この作品の登場人物達もまさか日本で(実態はともかく)韓流ブームなんてものが起こるなんて夢にも思ってなかったんじゃないでしょうか。 この作品ではいろいろ当時の曲がかかるんですが、やはり「なごり雪」って名曲だと思いましたね。(イルカも出演しています。)夜の公園で歌うシーンはちょっとジーンときました。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2006-06-24 19:35:09) |
11. チキンとプラム ~あるバイオリン弾き、最後の夢~
《ネタバレ》 なんというか、作風はファンタジックですが内容は非常にシビアでしたね。主人公の思いも、周囲の人たちの思いも結局は自分の中で秘めたもので終わってしまい、悲しい結末を受け入れざるを得なくなってしまいましたからね・・・。 相互理解の大切さ、そして難しさを痛感させられる映画でした。 [ブルーレイ(吹替)] 7点(2013-05-23 00:23:34) |
12. 小さな池 1950年・ノグンリ虐殺事件
《ネタバレ》 一般の庶民にとって戦争というものがどういうものなのかを冷静に映し出した作品です。ドラマ性もなく、映画的な面白さにも欠けている作品ではありますが、戦争の作戦遂行にあたっては、人間性や人間の尊厳なんてものは微塵も考慮されないことを伝えてくれます。 同じ民族なのに、大国の思惑により分断され殺し合いをするハメになってしまう朝鮮半島の悲劇が良く描かれています。 [DVD(字幕)] 7点(2013-02-16 13:25:04) |
13. 父、帰る
《ネタバレ》 父親と息子の関係の微妙な部分を巧く描いていると思います。役者陣の演技も良かったです。ただ、「これからどう展開していくんだろう」という期待を持たせながら物語が進んでいくのですが、結局謎は謎のままで終わってしまい正直言って取り残された感じを受けました。 [地上波(字幕)] 7点(2011-08-25 00:06:33) |
14. 誓いの休暇(1959)
《ネタバレ》 ストーリーそのものよりも、このストーリーを作り出してしまった「戦争」というものの恐ろしさ、虚しさについて考えさせられましたね。 [DVD(字幕)] 7点(2010-05-12 23:55:41) |
15. 小さな赤いビー玉
《ネタバレ》 ドイツ占領下のフランスに於けるユダヤ人迫害の様子を、ある兄弟の姿を通じて描いています。ユーモラスなシーンもところどころ交えながら、ナチスに協力的であったり、ユダヤ人に同情的であったり、全く無関心であったりというようにフランス人の中でも対応がバラバラであったことを冷静に映し出しています。 ナチス協力者と主人公の少年の会話の中での「またユダヤ人を作るかも・・・・」という少年のセリフが、非常に人間の業のようなものを鋭く指摘しているように感じて印象に残りました。 [ビデオ(字幕)] 7点(2010-02-07 22:05:00) |
16. 小さな恋のメロディ
《ネタバレ》 世界は無限に広がっていて、やろうと思えば出来ないことは何もないと信じて疑わなかった少年だった頃を思い出させる作品ですね。ビージーズの音楽が非常に印象的です。 [ビデオ(字幕)] 7点(2009-03-31 11:21:09) |
17. チェ・ゲバラ/人々のために
《ネタバレ》 エピソードの端々から垣間見える彼の高邁な理想は、今もなお色褪せることなく心に響いてきましたね。 まあ、チェ・ゲバラの生涯に興味があって予備知識もそれなりにある方でないと、退屈してしまう内容かもしれません。ただ、彼の貴重な映像やエピソード(あの有名な写真がどのようにして撮影されたか等)が満載ですので、興味のある方には面白い作品だと思います。 [DVD(字幕)] 7点(2009-02-12 19:32:57) |
18. チェ 39歳 別れの手紙
《ネタバレ》 ひたすら地味で重苦しいゲリラ戦の描写が続くので、ゲバラの生涯にすごく興味のある方以外は結構辛いと思います。ただ、逆にその辛さを体験することによって、革命は半端な気持ちじゃ成し遂げられないということを思い知る良い機会かもしれません。そのくらい、リアルなゲリラ戦の空気を作り出している映画です。 しかしまあ、最後の銃撃戦からゲバラ銃殺までの流れの凄さを味わうだけでもこの映画を観る価値はあると思います。ただし、非常に客観的な描写がされており観賞前にはある程度予習をしておくことをお勧めします。この作品で描かれるゲバラには、「英雄オーラ」は殆どありませんし、気を抜くと誰がゲバラかわからなくなってしまう位ですから・・・。 [映画館(字幕)] 7点(2009-02-09 19:57:51) |
19. チェ 28歳の革命
《ネタバレ》 基本的に説明の少ない作品なので、チェ・ゲバラやキューバ革命についてある程度知識が無いとついていけないかもしれませんね・・・。これから観ようとする方は、Wikipedia等で予習しておくことをお勧めします。 それにしても革命の描写はイマイチでしたね。戦闘シーンばかりが印象に残り、ゲバラがどのように革命理論を構築し実践していったかが良くわかりませんでした。それよりも、革命後、国連総会出席のため訪れたニューヨークでのゲバラの行動・発言が非常に興味深かったですね。 [映画館(字幕)] 7点(2009-02-07 23:46:13) |
20. 小さな恋のステップ
《ネタバレ》 まあ、韓国映画に良くある「突っ込みどころ」を寄せ集めてコメディにしている感じでとても面白かったですね(特に、ラブストーリーだと思ったらいきなり激しいアクションシーンが始まってしまう劇中映画には笑ってしまいました)。チャン・ジン監督の作品は今後も注目していきたいです。 [DVD(吹替)] 7点(2008-11-09 20:35:17) |