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飛鳥さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1679
性別
自己紹介 今まで観た映画の記録を整理したくなり、レビュー開始。
物忘れが良いのでメモを残しておかないと、印象薄めのものは内容をすっかり忘れていたり、前に観た映画も初見かと思って後半にようやく気づくなんてことも。
備忘録を兼ねているので、ほとんどのレビューはネタバレで書いてます。

10 至高の殿堂入り
9 心に残る傑作 
8 もう一度観たい佳作
7 面白い
6 そこそこ面白い
5 普通
4 それほど面白くはない
3 面白くはないが見どころがなくはない
2 全然面白くない
1 酷い駄作
0 呆れ果ててもはやネタレベル

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1.  ドッグヴィル 《ネタバレ》 
演劇のような映画で、こういう作品は初めて。 作り手の挑戦的な姿勢には好感が持てる。 ニコール・キッドマンのこの作品での美しさは、思わず見とれてしまうほど。 それと対比的に、天使に甘えて牙を剥き、エゴの捌け口にしていく人間の醜悪さに不快感が募っていく。 集団で一人のよそ者という弱者を奴隷化していく過程が見事に描かれる。 理不尽な行為を正当化して善人を装う人々に虫唾が走る思い。  力を持たない者に対して露呈した傲慢な残虐さ。 その捌け口になった弱者が実はマフィアの父という恐るべき力を持っていた。 圧倒的な暴力によって報いを受けるラストは、なるべくしてなったもののようにも感じる。 同監督の「ダンサー・イン・ザ・ダーク」もそうだが、人間のダークな部分をえぐり出すのが実に巧み。 3時間の長尺で、前半は少し退屈で先が思いやられるが、村人たちのエゴがさらけ出される後半は引き込まれて時間が短く感じる。 ニコール・キッドマンが妙にハマっていて、他の女優だとここまでうまくいかなかったような気がする。
[DVD(字幕)] 9点(2014-05-10 22:57:04)(良:1票)
2.  トガニ 幼き瞳の告発 《ネタバレ》 
韓国の聴覚障害者学校で実際に起きた事件が基になった作品。 事件発覚後も加害者は処罰を受けず、教壇に立ち続けていたというのが恐ろしい。 この映画が上映されて加害者への批判が高まり、「トガニ法」と呼ばれる法改正まで行なわれるほどの影響があった。 実話ではない部分も加えられてベタであざとい展開が少し気になるが、子役の演技がとにかくすばらしい。 加害者がこれ以上ないほど卑劣に描かれていることもあって、加害者への憎悪が掻きたてられる。 結局、弱者の味方になるべき検事も加害者に抱きこまれて、証拠を握りつぶされるあたりはフラストレーションも絶頂に。 揃いも揃って吐き気を催すほどのクズばかりで、極めて悲惨な内容だが、ラストでわずかな光が感じられるのが救い。 「私たちの闘いは世の中を変えるためではなく、世の中に変えられないためにある」 子供達を支え続けるユジンの手紙が、無力感に打ちひしがれていた主人公の癒しとなっている。
[DVD(吹替)] 8点(2013-05-14 01:44:34)(良:1票)
3.  遠い空の向こうに 《ネタバレ》 
あきらめないでやり続ければ夢は叶う。 なんともベタな話で、展開もだいたい読めてしまう。 ホーマーに協力していた溶接工が死ぬのもバレバレの前フリでわかるし、頑固オヤジがようやく主人公を認めるラストシーンもありがち。 それでも、やっぱり心を動かされるものがあるのは、誰にも思い当たる経験があるからだろう。 親に対して何でわかってくれないのかという葛藤や、自分は他の人とは違う何かができるんじゃないかという思いは、思春期に必ず通りすぎるもの。 登場人物の気持ちがわかりやすく、感情移入しやすい構成が支持される秘訣か。 実話に基づいているというのも夢を感じさせる。
[ビデオ(吹替)] 8点(2013-02-10 08:55:56)
4.  ドラゴンへの道/最後のブルース・リー 《ネタバレ》 
レストランを卑劣な手段で手に入れようとする敵に対して、レストラン側の助っ人として立ち向かうというシンプルな勧善懲悪もの。 終盤のオーナーの裏切りだけが意表をついた程度。 そこにブルース・リーがいれば、ストーリーは複雑である必要がないのかも。 主人公がいつもの寡黙キャラではなく、ひょうきんな面もあった。 ユーモラスなシーンと、闘いでの緊迫シーンのメリハリが効いている。 日本人空手家の変な日本語にはズッコケたけど。 リーの技のキレが半端なく、とにかくカッコいい。 男子の誰もが憧れてマネをした存在というのは、なかなか他にいないだろう。 子供の頃に見て以来、久しぶりに見直してみたが、その技のキレはやっぱり本物だった。
[地上波(吹替)] 8点(2013-01-19 23:10:52)(良:1票)
5.  道頓堀よ、泣かせてくれ! DOCUMENTARY of NMB48 《ネタバレ》 
AKB全盛期には1ミリも興味がなく、どちらかといえばその音楽とパフォーマンスを鼻で笑っていた口だが、その後バラエティ番組から面白くて可愛げのあるNMBにだけ好感と関心を持つように。 このドキュメンタリー映画はどこか高校野球の舞台裏に通じるような。テレビでもダンスや吹奏楽など女子部を舞台にしたドキュメンタリーがあるが、それに似たひたむきさと桜の花のような刹那的なものが伝わってくる。  同じCDを何十枚何百枚も買わせるようなAKBの集金システム自体は眉をしかめるものがあるが、メンバーだけを見れば純粋に頑張っている姿を応援したくなる。集金システムはこの応援したくなる心理を巧みに利用しているのだが。それに嵌っているファンも、そんなことは重々わかっていながら推しメンを喜ばせたい気持ちが勝つのだろう。まあそういった大人の事情の裏側までは映画では見せないけれど。  NMBをまったく知らなかった監督を起用しているので、それほど深く切り込んではおらず全体的に浅くてわかりやすい作り。一番フォーカスされていたのはフロントメンバーではなく、長い下積み状態に耐えて初選抜となった沖田彩華。喜びで涙を流す姿は、初めて補欠からレギュラーになれた三年生のイメージが被る。それに対して、結婚宣言で一躍話題になった須藤凜々花のナレーションには、NMBとは本質的に異質なあざとさを感じる。チームで青春する高校野球に個人主義でしたたかな大人のプロが一人混ざっているようで・・・。
[映画館(邦画)] 7点(2017-09-30 22:19:18)
6.  トラフィック(2000) 《ネタバレ》 
麻薬撲滅担当になった判事と麻薬に溺れて落ちていく娘。 相棒がサラザール将軍の闇の麻薬取引をサポートしていた麻薬捜査官。 麻薬関連の容疑で逮捕された夫を守るために不利な証人を殺害しようとする妻。 3つの話が並行して進んでいく。 麻薬で堕ちていく普通の女子高生がとてもリアル。一番エゴイスティックで怖いのが、夫を守るために簡単に悪に手を染めたキャサリン・ゼタ=ジョーンズ。 『ボーダーライン』とはまた違ったタイプの映画だが、麻薬汚染の実態を垣間見る思い。
[DVD(字幕)] 7点(2017-09-02 10:25:49)
7.  TOKYO TRIBE 《ネタバレ》 
おもしろい。『IWGP』が好きならオススメ。 ブクロのチーム、そして窪塚も似たようなキャラで登場となれば、あのドラマを彷彿する人も結構いるような。 チーム間の抗争を劇画タッチに描いていて、そこに園子温らしいエロとバイオレンスの毒気が効いている。 原作の漫画は未読だが、いかにも漫画的な世界観がうまく構築されていて、原作をぶち壊さずに表現できたことをうかがわせる。 ミュージカルが大の苦手なのだが、ラップがこれほどミュージカルに合うとは。 いつものアレルギー反応も出ずに楽しめた。  キャスティングもよく、特に清野菜名が印象に残った。 初めて見たが、タイプは違うけど、今や国際的女優となったペ・ドゥナや、すっかり人気女優の吉高由里子の初見と同じくらいのインパクト。 キュートで透明感がありながら裸も辞さない思い切りの良さに加えて、アクションもできる逸材で、園監督のお眼鏡にかなっての抜擢も納得。 満島ひかりに通じるカッコ良さもあり、そういえば吉高も満島も園監督が見出したと言われるだけに、今後が楽しみ。 鈴木亮平は変態仮面のイメージが強かったのだが、それも一変、凶暴な敵役のメラが板についていた。 ストーリー自体は特にどうということもないものの、スタイリッシュでカオスな雰囲気は好き。
[DVD(邦画)] 7点(2015-01-11 22:27:36)
8.  トト・ザ・ヒーロー 《ネタバレ》 
大切なものすべてを失っていったトマの人生は悲惨に見える。 すべてをアルフレッドのせいにして憎悪を募らせていたが、エヴリーヌと幸せになるチャンスはあったのに。 冒頭の死体で主人公の殺人をサスペンスタッチで臭わせておいて、現在・過去・空想の間を行き来しながら予想外の展開へと運んでいく構成はなかなかお見事。 何の価値も見出せなかった人生が最後に意味のあるものへ、否定から肯定へと反転したラストは、明るい音楽とともに余韻が残る。 一度きりの人生、できればもっと早く気付けば良かったんだろうけど、後悔だけで終わらなかったのが救いか。 未熟で不器用で愚かな生き方をしていたトマが切なく、ちょっと愛おしい気持ちにさえなる。 身代わりで撃たれることが人生の肯定につながるのは、うまく騙されているような気がしないでもないが、不思議と気に留めてしまう作品。 自分自身の人生について振り返ってしまうからだろうか。 ブン♪
[DVD(字幕)] 7点(2014-03-07 05:42:49)(良:1票)
9.  東京物語
とても静かで地味な映画なので全然好みではないけれど、なんだか不思議と印象に残っている映画。 老夫婦が上京した際の子供達の扱いに、こちらまで胸が痛んでくる。 親子の関係は誰にとっても一番基本的なものだから、心にじんわりと沁みてくるようで…。 老夫婦の姿は哀愁があって切ない。 この映画は時を経ても色あせることがなさそう。 学生時代に見れば退屈な作品だろうが、年齢を重ねて見直すごとに味わいが増していきそうな気がする。
[ビデオ(邦画)] 7点(2013-01-11 00:14:53)
10.  時計じかけのオレンジ 《ネタバレ》 
1971年にこの映画を作ったキューブリックはさすが。 当時は近未来の設定で描いたものが、そのまま現在に当てはまる。 優雅なクラシック音楽をBGMに描かれる暴力とセックス。 ポップでシュールな演出に、センスの良さが光る。 今見ても面白いが、公開当時にリアルタイムで観ていたらもっと衝撃的だったか。  アレックスに施された治療は、人間としての自由意志を奪うもの。 善悪を判断して道徳的に善を選ぶような真の更正ではない。 アレックスの自殺未遂により、責任追及を恐れた政府がアレックスを元に戻す。 その結果、アレックスが女とファックしているラストシーンが象徴的。 社会でまた犯罪を繰り返すことを示唆しているのが恐ろしい。 いわゆる人権派は反対するだろうが、アレックスを元に戻していいのか? 治療が犯罪者の人間性を奪うことになっても、それに相当することをした報いだろう。 また犠牲者が出ても、社会に戻した人たちは誰も責任を取らないだろうことが腹立たしい。  アレックス役のマルコム・マクドウェルが好演。 こんな邪悪な顔つきは見たことがない。 アレックスらの使う造語が、理解しえない隔たりをうまく表現している。
[DVD(字幕)] 7点(2012-12-31 00:19:59)(良:1票)
11.  友だちのうちはどこ? 《ネタバレ》 
少年が間違えて持って帰った友達のノートを返しにいくだけで映画になることがなかなかおもしろい。 イラン社会の実情が垣間見えるし、理不尽で独りよがりな大人たちの振る舞いがリアルに迫ってくる。 大きな展開はないけれど、地味にじんわりと染みてくるものはある。
[DVD(字幕)] 6点(2020-12-01 23:09:41)
12.  ドリーム 《ネタバレ》 
差別に抗いながらNASAで存在感を発揮していく黒人女性たち。トイレも有色人専用しか使わせてもらえず、自分が関わった報告書にも連名を許されない。 そんな逆境の中、怒られても連名を繰り返して自分を認めさせようとするキャサリン。その逞しさには脱帽。 諦めない根気強さに加えて、実力の裏づけがあってこそ待遇が変わっていく。 実話に基づいた作品とのことだが、より感動的にするために差別的な扱いを実際よりも酷く描くなど脚色もかなりあるようだけれど。
[DVD(吹替)] 6点(2019-06-30 23:41:59)
13.  トゥルー・ロマンス 《ネタバレ》 
ずいぶん前に知人が絶賛して勧めてきた映画。 見たときの感想はこの人とは趣味が合わないなと。 内容はあまり覚えておらず「俺たちに明日はない」のようなカップルの逃避行くらいの記憶しかない。 ところがものすごく久しぶりに見てみたら意外と面白かった。 元警察官の父とマフィアとのやりとりは緊迫感があって目が離せない。 拷問中なのにシチリア人ボスに向かって黒人のムーア人がシチリア人女性を犯しまくって混血の子を産んだんだと嘲笑する。 爆笑するボスのはらわたが煮えくり返っているのが伝わってくる。  昔は気づかなかったが役者も揃っていて、ゲイリー・オールドマン、デニス・ホッパー、クリストファー・ウォーケン、サミュエル・L・ジャクソン、クリス・ペン、ブラピ、サニー千葉までいたのにはビックリ。 それぞれの個性の光るキャラで良い味を出していた。 おまけだけれど、木琴のようなテーマ音楽も好きだったラジオ番組のオープニング曲だったのに気づいてニンマリ。  ただ、この犯罪者カップルのハッピーエンドはまったくスッキリしない。 何人も死んだ中には殺されて当然の人間もいたが、死ななくてもいい巻き添えのような不幸もあった。 日本でも酷い犯罪で他人を何人も不幸にしながら自分はのうのうと生きている奴らがいるが、そういう姿とかぶる。 こうした人間は幸せになってはいけない。ボニーとクライドのように、破滅型の人間は破滅で終わらないと。 ラストでブチ壊しにされた気分。 現実社会ではちゃんとした贖罪もなく幸せな家庭を築く犯罪者に、やりきれない鬱憤を感じることのほうが多い。 映画くらいそうした鬱憤を晴らしてほしかった。  脚本を担当したタランティーノは、二人仲良く撃ち殺されて終わるラストを書いたとか。 ところが、トニー・スコット監督の判断でラストを変えて、タランティーノは激怒したらしい。 そりゃあ怒るでしょ。タランティーノに同情する。 せめて、クラレンスは死んだけどアラバマは彼の子供を産んで幸せに暮らしましたって程度なら良かったけど。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-06-05 10:19:14)(良:1票)
14.  トレーニング デイ 《ネタバレ》 
主人公が組んだ麻薬捜査官がとんでもない悪党。デンゼル・ワシントンは悪そうに見えて実は相棒のイーサン・ホークを助ける良い奴って役なのかと思いきや、骨の髄まで腐ったクレイジーなゲス野郎だったってのが意表をつかれた。ラストはクズにふさわしい末路でジ・エンド。 イーサンがギャングたちとポーカーしながら消されそうになるシーンは迫力があった。レイプされそうなところを助けた少女がたまたまギャングのいとこだったことが判明しての危機脱出。出来すぎた偶然だけどね。すべては因果応報ってやつか。 デンゼル・ワシントンは悪役をやることも増えたようだが「クリムゾン・タイド」での理知的で紳士な姿からは想像もつかないような振り幅で同一人物とは思えない。
[DVD(字幕)] 6点(2017-08-28 20:24:24)
15.  砦なき者(TVM)
人を扇動するのが得意なサイコで魅力的なシリアスキラー。 それに命を賭して対峙するキャスターの覚悟が伝わってくる。 鈴木京香の魅力も出ているし、妻夫木も適役か。
[DVD(邦画)] 6点(2017-02-26 08:59:41)
16.  特捜部Q 檻の中の女 《ネタバレ》 
加圧装置の中で監禁して真綿を締めるような責め苦に、犯人の憎悪の深さがうかがえる。少女のせいで家族が死傷して挙句に養父に性的虐待されるはめになったと思えば恨んで復讐したくもなるか。 主人公が笑わないキャラというのもあって終始シリアス。少し地味だけれど、相棒のアラブ人とのコンビがいい。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-11-03 21:29:18)
17.  友へ チング 《ネタバレ》 
パッチギやビーバップのようなヤンキー全盛時代の匂いがする。韓国映画だけど、どっぷり昭和な雰囲気。 幼なじみの四人組が大人になって、あの頃と変わったもの、変わらないものが浮き彫りになる。そういう物語は好きなのだが、少年時代を演じる役者と成年時代の役者が、似ても似つかないので両者がつながらなくて混乱する。録画を巻き戻して名前を確認しながらやっと把握したが、そうでないと韓国俳優に馴染みがそれほどないこともあって判別しずらい。韓国映画では『インファナル・アフェア』の時も同じことを感じたが、その辺りは軽視しているのか。例えばハリウッドの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』は、少年時代と成年時代で誰と誰が同じ役なのかが名前を確認しなくてもすぐに把握できた。 そうした足りない点は幾つもあるが、ヤクザになったジュンソクとドンスの葛藤と哀しい顛末には見所があった。ジュンソクが一番気にかけていたのは自分とは真反対の位置にいる優等生のサンテクだったようで、いつも一緒にいたドンスとしては面白くない面もあったにちがいない。万年二番手だったドンスの屈折した心が痛い。 スキダカラァのCMネタのイメージしかなかったチャン・ドンゴンを、この映画で今更ながら認識できた。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-08-31 01:31:57)
18.  トランストリップ 《ネタバレ》 
従来のホラー映画をイメージすれば拍子抜けを食らう。キレイな女性が被害者となるホラーでは恐怖や不安におののきながらも健気に頑張る姿にこそ肩入れできる。ところが、ホラーヒロイン史上最弱のヘタレメンタルのアリシアに共感できない。ホラーやサイコサスペンスは、主人公に感情移入できないとつまらない。 ――と思っていたのだが、初見からしばらく経って従来のホラーに期待するものとは違う視点で見ると印象がガラッと変わってきた。  ホラーといえば、必ず悪意や狂気を持った人物や霊が出てくる。だが、この映画にはオカルト現象もシリアルキラーも存在しない。不快な人物、無神経な人物は出てくるが、明らかな悪人は一人もいない。 終始不機嫌できつく当たるバルバラ、下品で無神経なブリンクらの存在は、神経質でメンタルの弱いアリシアには負担が重すぎた。一人だけスペイン語がわからないのもあって、孤立感、被害妄想を募らせてしまう。 人にはどうしても生理的に合わないやつというのがいるものだが、学校でも社会でも接触を避けることはできる。ところが、旅行ではそうもいかない。仲の良い友達同士でも数日旅行で寝食を共にすればトラブルにもなるのに、相性の悪い者同士ならたまったものではない。ギスギスイライラのストレスがびんびん伝わってくる。 メンタル崩壊してパニックを起こしたサラは、呪術師が妙な儀式で裸にされた上に変な薬を飲まされて、息をしなくなるという最悪の結末。 普段は特別なこともなく普通に生活している人たち。普通だったらどこかでストップがかかるものだけれど、悪意がなくても歯車が狂えば現実にもこういう惨事が起こりうるかもと思わせる。そうした類の怖さを感じさせるサイコスリラーだった。 人間心理の危うさが浮き彫りになる点では面白い。ただ、ヒロインに感情移入できないので、ホラーを楽しむ要素であるハラハラドキドキはしないのが弱点。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-07-19 21:46:10)
19.  トッツィー 《ネタバレ》 
女装に気づかない周囲とのコミカルな攻防が、ベタだけどクスっと笑える。 女装ものコメディは基本的に安っぽくて嫌いなのだが、これは意外と楽しめた。 それはダスティン・ホフマンの演技によるところも少なくない。 男と女の視点を変えることで見えてくる風景も変わってくるし、周囲の受け止め方も違ってくる。 ただ、あの女装はどう見てもオカマにしか見えないので騙せるとは思えないが。 主人公とヒロインはハッピーエンドでも、結果的にやり逃げされたサンディがあまりに気の毒。
[DVD(字幕)] 6点(2014-09-29 00:10:09)
20.  トレインスポッティング 《ネタバレ》 
どうしようもない薬中たちの青春グラフィティ。 ドラッグには縁のない人生を送ってきたので共感はできないが、別世界を覗き見るようなおもしろさはある。 不気味な禁断症状の幻覚にも軽快な音楽が疾走感を醸し出す。 泥舟から抜け出すように仲間を裏切って逃亡する主人公。 ラストで堅気になる決意を表すモノローグに、棘のようなものを感じて余韻を残す。 「そうやって平穏に暮らすのさ。寿命を数えながら」 自分たちをクズとしか見なさない、世間の一般常識から外れない人たちへの皮肉も込められているようで。
[ビデオ(吹替)] 6点(2014-03-10 20:26:26)
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