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なんのかんのさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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61.  トリコロール/白の愛
ポーランドとフランスの二極。ポーランド人の夫はパリへ行ってインポになり、フランス人の妻はワルシャワで拘禁される。そういう「平等」。彼がやったのは復讐だったのかどうか。とにかくこの監督は東と西の「うまくいかなさ」ということをいつも心の底に置いている人で、双眼鏡で覗くこと・つまり「憧れること」でしか関係を持てないのではないか、といった諦観もうかがえる。冒頭、鳩に糞をかけられるのも、冷戦後の世界もそんなにいいものではないぞ、と言ってるよう。全体軽妙な味はあるものの、この時代ポーランドが抱いていた夢のはかなさと通底している。音楽はタンゴ。
[映画館(字幕)] 6点(2010-11-05 09:59:07)(良:1票)
62.  トゥルーライズ 《ネタバレ》 
シュワルツェネッガーは、やはり生身の人間でないほうがよろしいようで。妻の浮気か、というあたりの「人間」としての演技はやっぱダメ。オートバイと馬のあたりが生き生きする。街中を馬が走り、ホテルの中をバイクが、という徹底した日常の蹂躙が楽しい。祭りのハレ。だからアクションのときの衣装もビシッと決めてる。妻も日常を離脱した売春婦の格好になるし。ぼんやりに見えても、オトーサンは頑張ってるんだ、って言いたいらしいが、ああまでハズカシメられた妻が夫を許すだろうか。ションベンもらす男への公私混同権力乱用のハズカシメを加えるのはあまり愉快でない。戦闘機の浮遊感がちょっと面白かった。
[映画館(字幕)] 6点(2010-07-05 11:56:52)(良:1票)
63.  トイレの花子さん(1995) 《ネタバレ》 
子どもらは緊張している。いじめもあるし、変質者もいる。いじめも、「だってこれは多数決よ」なんてあたりに現代の特徴があろう。じわじわくる。そういう緊張の凝り固まったものとしての恐怖の幽霊、ではなく、変質者から守る守護霊になっていくところが、古い伝統を残していてちょっと嬉しい。階段の踊り場という中途半端な場所の鏡が繰り返される。この中途半端さも利いているのだろう。理科室は定番、骸骨の標本を出さなかったのは偉い。そういえばこの映画には母的なものが不在だったな、しいてあげればケーキ屋のおばさん、あとは保健室の先生の土屋久美子だが、母的にしては色っぽい。そこらへんも、現在の子どもの緊張と関係があるのかも知れない。昔は学校に守衛さんてのがいたが、おらなくなったのか。
[映画館(邦画)] 6点(2010-03-15 09:07:13)
64.  トゥルーナイト
ハリウッドが中世を扱うのは、自由な一匹狼を描きやすいからか、と思ってたんだけど、逆かもしれない。身分とか権威とか、現代ではなかなか描けないもの、アメリカ人が旧大陸に捨ててきたものへの、ひそかな愛惜があるんじゃないか。集団に帰属する恍惚。現代を舞台に、会社や国家への帰属を恍惚と歌ったら、かなり気味悪いものになるし、立派な王がいて正しい組織がある、ってようなのは、もう中世の伝統の世界に戻らないと出来ない。アーサー王伝説って、しばしばあちらの映画で出てくるけど、どうも頭に残らなくて。もともとはもっと禁欲的な騎士道世界で、リチャード・ギアのどこかニヤけた感じは違うんじゃないか。ま、そこが現代的解釈ってヤツなんだろうけど。活劇としての新味のあるアイデアは一つもなし。
[映画館(字幕)] 6点(2009-10-15 11:57:01)
65.  トウキョウソナタ 《ネタバレ》 
こんどは普通のホームドラマだ、って聞いてたから、最初のうちは「粗雑なシナリオだなあ、そんなリアクションはないでしょ普通」などとブツブツ言いながら見ていたが、失業友だちのエピソードあたりからか、「これいわゆるリアリズムじゃないのだな」と分かってきて、途中からちょっと守備位置を変えて鑑賞した。だから役所が出てきても、そう驚かないですんだ。広い意味でのファルスというか。このタイトルは小津の『東京の合唱』を意識してるんだろう。あれも苦いコメディだった。戦前の大不況期の失業家族のドラマを、今回の平成の不況に読み換えていく(子どもの病院行きが共通し、トイレの札束もボーナスシーンを思い出させた)。あっちはラストで“合唱”に至ったが、こっちは家族がばらばらに“ソナタ”という独奏曲を奏でた果てに、三者三様の朝を迎え、とりあえず肩を寄せ合って終わる。でも流れる曲はまだ朝には至らない「月の光」だ。あの時代も現代も、家族ってものは隠し事をする対象であり、また踏ん張る力を与えてくれるよりどころでもあると、変わっていない。ショッピングモールから発進する役所・小泉の車を追って併走するカットや、住宅街のたたずまいのノッペリとした気味悪さなどに、この監督の味。香川照之の赤いネクタイは、作業服の予告でもあるが、同時に朝日の希求でもあった、と思ってやりたい。
[DVD(邦画)] 6点(2009-10-08 12:04:44)
66.  トキワ荘の青春
典型的な“貧しいけれど夢があった”式の話で、でも仲間うちのワキアイアイの描写がベタついていないのが感じいい。なれなれしくない。新漫画党結成のパーティシーンなんか、ちょっと距離をおいて話し合ってる雰囲気が好ましかった。実際のトキワ荘がそうだったのか、市川監督の理想なのか。みんな似た帽子かぶってんのね、と母親が言う。恋愛のない青春ものというのも珍しい。石森の姉へのほのかな感情はあるが。全体の骨格としては、マンガの時代の到来と、寺田ヒロオ式のマンガの凋落とが重ね合わされている。そこらへんの陰影がよく、細部に満ちている映画なので、何か芯が物足りないと不満を持ってはいけないのかも知れない。
[映画館(邦画)] 6点(2009-09-22 12:02:59)
67.  時をかける少女(2006)
木洩れ日や室内の陰りなど、光と影の“照明”が丁寧になされていて、平板な人物たちがそれで救われた。リセット願望というか、やり直し願望というか、なかったことにしたい願望、そういうものは若者よりも中年以上の世代のほうが強くあるんだけど、年とると深刻になっちゃうから、さわやかな話にならない。こういうテーマでさわやかにキュンとなれる主人公も、若者の特権なのか。タイムリープするにも、かなり体力が要りそうで、若くなければできそうもない。悔しい。停められない時間・魔の時の始まりを告げる商店街の自動人形時計の凶々しさなんかよかった。アニメとは動く画のはずだが、停止した時間も描けたのだ。停止した世界をゆっくり移動で捉えるシーンが美しい。それがあって走り続けるヒロインの場も生きてくる。映画ならではの反復の楽しみもいっぱい。それにしても、「遅刻しちゃ~う」と階段を駆け降り、朝食もそこそこに飛び出していく女の子で始まるドラマを、人はいったい一生のうちに何十本目にするのだろうか。
[DVD(邦画)] 6点(2009-03-06 12:15:07)(笑:1票) (良:1票)
68.  トゥヤーの結婚 《ネタバレ》 
なじみのない風土の物語のとき、どこまでがリアリズムでどこからが寓話なのか迷わされる。これ、別れた旦那を連れて再婚しようとするヒロインの話で、裁判所の人も驚いていたから異常な話は異常なんだろうけど、家族が労働力として第一に考えられるところでは、ある程度そういう異常の話も起こり得るという下地があるのか、それともまったく民話として考えればいいのか、迷わされた。登場する男がすべてヒロインを愛するあたり寓話性が強いようだけども、旦那が怪我で性的不能者になってることが話に複雑さを与えていて、一筋縄の民話では片づけられなくしてある。生活するとはこういうことか、というしみじみした納得が見ている間に訪れた。どこで立ち小便していいのか困るような広々としたところに道が長~く続いている色のない世界に、カラフルな衣裳と夜具で精一杯存在を主張している一家、ああここには確かに生活がある、と思う。なぜかやたらに人が負傷する映画であった。
[DVD(字幕)] 6点(2009-01-22 12:12:27)
69.  とんかつ大将 《ネタバレ》 
タイトルが活字でサッパリと出て、無音のままキャスティングも過ぎ、唐突にブレーキの音が轟く、というニクい導入。でも話の軸は、病院の悪徳弁護士と町医者との対立で、善悪が恥ずかしいぐらいにきれいに割り切れている。なにしろ病院を増築してキャバレーにするっていうんだから。そしてグレてた高橋貞二は佐野周二の説得ですぐ警察に自首し、徳大寺伸も子どもを手術で救われていい人に戻り、岡惚れしてる飲み屋の女将は津島恵子のために身をひく。実は財界の御曹司だった、ってあたりはもうついていけなかった。迫り来る火事の中での手術がポイントで、これで浄化され、悪徳弁護士は退散、盲目少女の目は見え、不良高橋は真人間になって戻ってくる、という大団円である。御都合主義もここまで来ると、いっそいさぎよく爽快である。
[映画館(邦画)] 6点(2008-12-07 12:13:20)
70.  どら平太
30年前だっら誰が演じることになったんだろう、と考え、しかし考えつかず、役所の貴重さを改めて思った。柔剛あわせ持つキャラクター。でもやはりこの監督は女性映画の人で、たとえ浅野ゆう子でも、彼女が出てくると崑らしさがパーッと出る。遊びみたいなシーンだけど、岸田今日子の女博徒もおかしかった。活劇映画としては、も一つ駄目押しの見せ場がほしいところだなあ。ま、どら平太のサワヤカさの方に主眼が置かれているのだろう。宇崎竜童と片岡鶴太郎は、配役をちょいとひっくり返しているような面白味。
[映画館(邦画)] 6点(2008-09-29 10:45:20)
71.  富江 re-birth 《ネタバレ》 
一作目ではともかくも警察が動いた。二作目では病院が一つ潰れた。富江の活動がそういう社会的反映をもたらしたが、今回は狭~い友達関係の中だけで話が閉じている。富江にしてもやりがいがなかったのではないか、と思われるが、青春ドラマの線は出た。富江がヒトミに憑依していくとこが本作のポイントで、「富江は分裂増殖する」って謳い文句がやっと意味を持った。恋人が・自分がしだいに富江化していく切なさの、妻夫木聡・遠藤久美子による記憶喪失恋愛ドラマ味が、ホラー味と重なってくるラスト近くの3人の場で楽しめた。実はもう一ヶ所、風呂場で富江を解体する場もけっこう気に入ってて、奥の洗面器に酒井美紀の生首が斜めに突っ込まれてる前で、母と子が「夏休みの工作を思い出すわ」なんて言いながらノコギリ引いてるあたり、劇場では笑いが起こったかもしれないが、なんかこういうとこ好きなの。「シュンちゃん、起こしちゃった?」とか「男の子はやっぱり力があるわね」とか、淡々とした会話と血みどろの同居。
[ビデオ(邦画)] 6点(2008-08-02 11:05:57)
72.  富江 tomie
永遠の被害者ってのがちょっとユニークかと思うが、もともと日本のお化けは被害者の恨みが凝り固まって生まれるもので正統中の正統。あどけなさがそのまま怖さになるってのも珍しくはない。やっぱこれ菅野美穂の顔の怖さに尽きるなあ。前半伏せといて、後半満を持して特殊メイクなしで素顔を出し、それでも怖い。顔の造作の各パーツはいたって単純(目など単純すぎてそれも不気味ではあるが)、その各パーツの釣り合いが微妙にアンバランスで、下半分が膨らみ気味になるのを、ともかくも一つの顔に収拾しているところに、何とも知れん緊張がある。顔自体が膨張したがっているのを、無理に押さえ込んでいるような。各パーツの単純さを裏切る魅力的な複雑さが生まれている。「永遠にかわいいまんまなんて、かわいそうでしょ」なんて、その顔で言われると、なんかこう、複雑な気持ちだが、ホラー的気分にはなる。ただし凄味をきかせると怖くなくなります。
[DVD(邦画)] 6点(2008-07-25 10:27:30)
73.  友へ チング
ナンバー2の哀しみの映画か。かなわないナンバー1を常に意識して生きる人々。誰かに心酔するってそういうことでもあるし。そのかなわない対象への愛憎。ジュンソクがサンテクに女をあてがうのを、雑誌をパラパラめくりながら鬱屈して見ているドンス。またジュンソクも、親父がヤクザという負い目を持ち続けて、表街道を生きられるサンテクに「かなわない」いう気持ちを持っている。サンテクは自分のせいでジュンソクが退校になっている負い目を持つ。喧嘩を代行してもらう「かなわな」さがある。この「かなわない」でがっちり固まった関係が、つまり友情。ラストで初めてジュンソクはドンスに対する借りを返すわけで、ドンスの心酔に対応したことになるわけだ。
[映画館(字幕)] 6点(2008-07-06 12:16:41)
74.  ドッグ・バイト・ドッグ 《ネタバレ》 
話はかなり大ざっぱ。重症だった破傷風の女性が、逃げた先でけっこう元気だったり。それに暴力描写もややドギツメで、うんざりしてしまうとこもある。殺し屋も刑事も非情の世界にどっぷり浸かってるってとこを描いてるんだから仕方ないんだけど、殺人犯をおびき出すために刑事が女を殴るってのは、見てて気持ちいいものではない。でもこれどうやらハードボイルドってよりも神話を描きたかったらしいのが、後半になって分かってきて、ならこういうのもアリか、とも思った。冷血な殺人機械として育てられてきた男が、女の足にゴムゾウリ越しに刺さった釘の痛みに共感し、何かが変わっていく。それはやがて子どもの父親として生きようとする希望に育っていく。一方刑事は、父親への失望から、自らを殺人機械へと駆り立てていく。この神話のような大掛かりな交錯を描こうとしたココロザシは、とりあえず買ってやりたい。
[DVD(字幕)] 6点(2008-06-21 11:52:57)
75.  TOKKO―特攻―
やさしい叔父さんと狂信的なカミカゼとがつながらない、という個人的疑問から出発しているのが、ドキュメンタリーとしての強みになった。兵士サイドが特攻戦法をどう受け入れたのかの説明としては「どうせ遅かれ早かれ死んでしまうのなら、少しでも有効に」っていうのが一番納得がいく。ほとんど整備もろくにできてない戦闘機で、毎日飛んで生きて帰ってくる確率を考えれば、そう判断するほうが合理的だったろう。しかしこういう“外道の戦法”を常態化させていった軍の上層部サイドの説明にはならない。この若き“英霊”たちをいわば人質にして空疎な精神主義を煽った面があり、これはどう考えても許せない。そしてこの“外道の精神主義”が、都市空襲や原爆の使用という虐殺に関してアメリカ軍側の心理的負担を軽くし(ジャップは命を軽んじるクレイジーな連中だ)、踏み切り易くしたという責任もあろう。出撃途中で敵機と遭遇し、爆弾を使い切ったので引き帰した、というエピソードがよかった。証言する人の表情や語り口がよかっただけに、アニメの使用は疑問。
[DVD(字幕)] 6点(2008-06-13 12:19:46)
76.  トランスフォーマー
もっと身近なものが次々に変身していく話なのかと思ってた。たしかにケータイや自販機も変身したけど、主は自動車で、もともと車は擬人化しやすいものでしょ、最近もアニメ『カーズ』があったばかりだし、車じゃ変身することのおののきが弱い。日本の妖怪では古くなった家具や道具が命を持ち動き出すってのがあるし、ボッシュやブリューゲルの絵にもそんなのがある。ああいう感じのアニミズム的百鬼夜行(まさにアニメの原点)を期待しちゃってたんで物足りなかった。こういう動きまわる画面でもちゃんと合成できるんだよ、って自慢したいのか、単なるアラ隠しなのか知らないけど、カメラワークがやたら目まぐるしいので疲れた。タトゥーロや美人科学者は中途半端なままで終わってしまった。とはいえ市街戦の場は合格点で、映画の誕生時にあっただろう見世物としての生命力みたいなものをちょっとでも感じさせてくれると、私は甘いのだ。
[DVD(字幕)] 6点(2008-04-26 12:22:06)
77.  トランシルヴァニア
大枠だけを取り出すと「ジプシー男をトランシルヴァニアにまで追ったフランス女が捨てられ、自らが流浪の人となる」って話。たぶんジプシーに対して昔からヨーロッパが抱いていた、偏見とセットになってるロマンチックな誤解ってのがあるんだろう。自転車で走る爽快感など、たしかにいいなあと思う。放浪って、壁に囲まれることの鬱屈からは自由になれるが、壁に囲まれることの安堵からも追放されるわけで、でもそこらへんを突っ込む映画ではなかった。異国で異邦人としてさまよう気分を疑似体験する映画か。おそらくスクリーンで見れば美しいんだろうなあ、という日没の光で撮られた場面があり(ヒロインが去った後の車の友人、ビールビンで頭叩く男)、そういうところDVDだと濁ってしまって残念。ここんとこ『パラダイス・ナウ』『ボンボン』とコーヒー占いの映画が続くと思ってたら、これにもまた出てきた。日常を離れる運命の訪れを示すときの定番なのか。
[DVD(字幕)] 6点(2008-04-17 12:23:59)
78.  どっちもどっち
松田聖子は喜劇やれる人じゃないんだ。とりわけはしゃぐシーンは、バラエティ番組のおふざけコントになってしまい無惨。沢口靖子は、お嬢さんでかまわない役どころだけど、やり直しが利くと思っていた若さで不意に死んじゃって、その恨みを多食で晴らすというやりがいのある設定なのに、惜しい。なら代わりに誰が出来るか、となると、ま難しいんですけど(当時の日記には、もう少し若ければ石田えりあたりでどうか、と記している)。各種スポーツ中継をめぐる趣向。飛んでるときの東京の夜景が美しい。沢口靖子がさんまの部屋で、でぶでぶと言うとこがおかしい。隣室の夫婦はただ目撃するだけじゃなくて、もっと積極的に関わってきてもよかったんじゃないか。
[映画館(邦画)] 5点(2014-01-08 08:48:04)
79.  ドク・ハリウッド
設定だけ見ると「砂の女」で、ビバリーヒルズを目指した高給取りの医者が田舎に捕まってしまう話。ところが内容はノーテンキな田舎・純朴讃歌で全然棘がない。「田舎=昔」の構図があり、けっきょく保守讃歌なんだ。現代ならではの問題を抱えている現代の田舎に対して失礼であろう、カボチャ祭りで代表させちゃ。祭りにかかっていた映画は『キートン将軍』で、ちょっとこの作品とは合ってなかった気がする。旅立ちの日、みなが見送るパターンね。戻ったらそんな町はなかった、って手もあると思うんだけど。
[映画館(字幕)] 5点(2013-01-31 09:58:25)
80.  東京キッド
サトウ・ハチローがゲテモノと評した子どものころの美空ひばりのゲテモノぶりが如実に味わえる。「おばちゃん、死んじゃいや」と泣きじゃくるあたりや、「さんちゃん、おじちゃん」と粘っこく川田晴久をを探し求めるあたり。だいたい「達者な子役」ってのは総じて気持ち悪いものだが、彼女の場合、それが煮詰まっている。このベトベトした気持ち悪さは「悲しい酒」のようなしみじみした歌や、「柔」や晩年の“人生の応援歌”ものなどの底にも生き続けていた気がする。だから彼女の歌で好きなのはそういうベトベトがない「お祭りマンボ」などのコミックソングだ(「車屋さん」も入れてもいいかもしれない、あと『七変化狸御殿』の中で歌ってた「日和下駄」ってのもいいの)。しかしちょっと前まで戦争協力の歌を量産していたサトウ・ハチローにどうこう言われたくない、という思いはひばり側にあっただろし、ゲテモノとして簡単に片づけてしまえる存在でもなかった。時代がゲテモノを要請していたのか、それとも日本文化の根っこにゲテモノ的なものが存在しているのか、そんなことを考えさせられる彼女の媚態ではあった(歌舞伎の子役ってのも、だいたいこういう哀れさ・けなげさを強調する役だが、あちらではわざとゆっくりとした棒読みをさせ、様式に閉じ込めてリアルにしない工夫がある)。終盤のアチャコが身の上を語る長ゼリフは、フレーム外の膝元のカンニングペーパーをしっかり読んでたな。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2012-10-03 10:01:11)
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