21. ニュージーズ
とりあえず、クリスチャン・ベール主演のミュージカル作品ですよ!というだけで今となっては希少価値のある作品。この時点で「太陽の帝国」からは5年しか経っていないわけですが、あの子役の雰囲気はすっかり消えて、すでに後のバットマンの風貌になっています。で、美術や衣装なんかも頑張っていますし、随所で歌を入れ込もうというサービス精神も分かるんです。・・・が・・・肝心のみんなの歌と踊りが、どこまで行っても何とも切れが悪いのだな・・・。その辺で消化不良感は残るのですが、しかし、少なくともラジー賞多部門にノミネートされるような作品ではないです。もしかして、当時の売り出し方を間違えたのかな? [DVD(字幕)] 6点(2019-06-18 00:53:20) |
22. ニア・ダーク/月夜の出来事
《ネタバレ》 吸血鬼一族の映画を作る、という以外には、設定らしい設定もしていない、B級・自主制作感まる出しの作品。しかし、余計な細工をしていないのが思いっきり吉の方向に働いていて、今でもその辺にこういう集団がいるかもしれないという妙なリアリティを感じさせることに成功している。一方で、酒場の襲撃(?)のシーンなんかは、セオリーを無視して自由な演出でやりたい放題。だから、最後の半ば強引な着地も、きちんと決まっています。また、キャメロンつながりの支援と思われるビル・パク先生の超ドアホ役出演も泣かせます。 [DVD(字幕)] 6点(2018-07-29 23:51:50) |
23. ニック・オブ・タイム
《ネタバレ》 これは凄い、いきなり導入部からして、「まさかここでこの男女がデップをナンパするがごとく引っかけて、そのまま犯罪計画に利用ってことはないよね?」と思わせておいて、まさかまさかのそのまんま。その後も、コメディすれすれのボケとツッコミが随所で繰り広げられるのですが(これだったらむしろ、ローワン・アトキンソンとかジム・キャリー主演で見てみたかったと思うくらいだ)、結果としては、ジョン・バダムならではの90分一気に突っ走り攻撃で、なぜか結構はらはら見られてしまうという困った作品。焦点を一つだけに絞ったシンプルダイエットな作りが、魅力を高めているのだろう。やはり映画の足を引っ張るのは、内容の不足ではなくて、内容の過剰なのだ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-10-27 00:59:46) |
24. ニューヨーク1997
細かいところがいろいろと相当いい加減なのですが、それによって見る側も、敵の見えなさ加減がもたらす危機感や不透明感に同化してしまい、結果としてスリルを維持しているという、奇跡のような作品。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-07-24 00:46:05) |
25. にあんちゃん
松尾嘉代が・・・若い・・・!!(当時16!!!)ほかの感想もすべて吹き飛ぶほどこのインパクトは強烈!! [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-11-13 00:29:33) |
26. にごりえ
《ネタバレ》 一作目の、息をひそめるような緊張感が白眉。室内の親子の会話と外での車夫との会話だけで、数多くのドラマを表現しきっている。丹阿弥谷津子の若さにもびっくり。二作目は、最後は見つかって終わりと思いこんでいたので、あのオチは逆に面白かった。三作目は、全体的に少し騒がしいのが難点。それに、主役が最後の方で入れ替わってしまっている。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-06-29 01:17:07) |
27. 日本の悲劇(1953)
突っ込んでいくといろいろ深い部分もありそうなのだが、この話の展開は、日本がどうのとか敗戦がどうのというよりも、各登場人物の個人の資質に依る部分が大なのではないだろうか。ラストシーンのインパクトにかなり頼っているような気がする。ただし、家族間のすれ違いや崩壊を正面からテーマ化したという点においては、今に至るまで類作はあまり見当たらず、その意味で貴重。 [DVD(邦画)] 6点(2009-06-17 23:34:16) |
28. ニューヨーク・ニューヨーク
《ネタバレ》 最初のナンパシーンだけで、エキストラの異常に贅沢な使い方と2人のこってり会話ぶりにお腹いっぱい状態。その後も、2人のやりとりが大半を占めているのに、やたらと濃い世界が長時間にわたって維持されています。豪華セットや大盤振る舞いの音楽が全部2人の関係描写の背景として奉仕しているという、稀有な世界です。ただ、妊娠云々の場面以降は、急に歌唱シーンに頼りまくって別の映画のようになってしまったのがちょっと残念でした。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-05-08 01:46:58) |
29. ニューヨーク東8番街の奇跡
《ネタバレ》 単純素朴な一直線ファンタジーと言い切ってしまうことも可能なのだが、それでも作品を心に残るものに留めているのは、「奇跡」が起こる前の各人の絶望的なやる気のない状況を、きちんと整理して示していること。そして、UFOの視覚効果もさることながら、その背景をなす朽廃ビルを、周辺の状況も含めてきちんと作り込んでいること(最後の大火事、焼け落ちた後、そしてリニューアル後という3連発も強烈)。 [DVD(字幕)] 6点(2006-12-25 02:07:39) |
30. ニコール・キッドマンの恋愛天国
《ネタバレ》 史上有数ともいうべきひどい邦題。実際の中身は、そんな脳天気な内容ではありません。とてもシリアスで誠実でほろ苦い青春ドラマです。原題の“Flirting”も、後で考えると、非常に意味深なタイトルなのです。また、ニコール・キッドマンは主役でも何でもありません。そんなわけで最低の邦題にもかかわらず中身は良いのですが、ラストはもう少しきちんと着地してほしかったかな。 [地上波(字幕)] 6点(2004-10-28 02:01:11) |
31. 摩天楼(ニューヨーク)はバラ色に
サクセスストーリーならばそのためのアイディアやネタがもっと欲しかったし、ラストの演出は二時間ドラマレベルだし、脚本には突っ込みどころは多数ありますが、それを全部吹き飛ばしているのは、当時のマイケル・J・フォックスの神がかり的にアクティブなパワーに尽きます。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2004-01-05 04:36:13) |
32. ニューヨーク、アイラブユー
《ネタバレ》 各短編は上品にまとまってはいるし、切れ味を感じさせる作品もある。しかし、技巧に優れてはいても、「えっそれだけ?」で終わってしまうものがほとんどなので、後には残らない。ところどころでシーンの順番をシャッフルしたり登場人物を絡ませたりしているのも、単調さを避けようとしたんだろうけど、それほど効果的に機能しているわけではない。最後のウォラック&リーチマンは、一言の中に背景と意味を込められる演出と演技が展開されていて、ここで初めてドラマを感じました。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2024-05-14 02:07:28)《新規》 |
33. 日本の仁義
《ネタバレ》 タイトルとキャスティングだけで十分期待は高まるのですが、それほどでもありませんでした。各シーンはどれも細切れで、何かが完結する前にサクサク次に進んでいきます。1つの組の崩壊みたいなのがテーマっぽいのですが、それも予定調和的にしか見えません。原因は何かと考えたのですが、やはり、根本的なところで、大阪弁を使いこなせていないのではないかな(広島弁ではあれほどみんな輝いていたのに・・・。というかここでの方言って、アクセントなんかも妙に上品で、むしろ京都弁とかに近くない?)。●出演者の中では、フランキー堺がなかなか異色の存在で、しかも重要な役を割り振られているのですが、やはり無理がありました。というかこの人って、どんなシビアなミッションを課されているときでも、すぐにサボってどこかに遊びに行きそうに見えるぞ(←褒め言葉)。ほかの皆様も何か消化不良気味で、唯一光っていたのがヤクザ役ではない林隆三の怪演、というのが皮肉でした。 [DVD(邦画)] 5点(2023-11-26 00:12:27) |
34. 虹の中のレモン
ヴィレッジ・シンガーズの主演作第2弾。ただ今回は、ひたすら青春一直線だった前作と少し違い、ヒロインが孤児の世話をしていたりとか、竹脇無我と加東大介の親子対立問題が絡んだりとかがあったりして、微妙に作品に暗い影が漂っており、それがGSパワーも削ぐ結果となっている。大体、竹脇先生の場合、気合を入れれば入れるほど一気に作品をシリアスに塗り替えてしまうので、それと爽やかヴィレッジが合うわけがないのです。しかも、竹脇先生と中山仁の共演シーンなどでは、とたんに画面にまともな演技的雰囲気が満載になってしまうのが、逆に笑えてしまうので困ります。あと、GS映画恒例の?ヘルプ出演は、パープル・シャドウズです。 [DVD(邦画)] 5点(2019-05-15 21:35:05) |
35. 肉弾(1968)
《ネタバレ》 ひたすらシュールな画面を次々に塗り重ねて作ろうとしたのがとてもよく分かる作品。前半の女郎屋~防空壕くらいのくだりまでは、白黒なのに絶妙に汚れ感が表現されている映像関係も含め、じめじめ感やぼろぼろ感がよく表現されていたと思う。しかし、砂漠のあたりからはそのシュールさが度を越してしまい、そもそもどういう世界観なのかという根本から迷走することになってしまった。ベースに不条理性を置くのであれば、あまりにじっくりしているのは逆効果で、90分台くらいに刈り込んでもっとペースを考える必要があったと思う。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-08-28 02:36:54)(良:1票) |
36. 忍者武芸帖 百地三太夫
とにかく、真田広之、真田広之、真田広之と、まあそういう作品。広之さんを鑑賞するという目的(謎のインチキバレエも含めて)に絞って見れば、必ず目的は達成できる。志穗美悦ちゃんは、分かりやすく出番が削られている上に使われ方もひどいんだけど、まともに悦ちゃんを活躍させれば、主役を一気に目立たなくさせてしまうことが容易に推測できるため、作品の目的からいえば仕方ないのだろう。僅かなアクションでも、この人の技の切れは異常。 [DVD(邦画)] 5点(2015-08-02 01:27:01) |
37. ニューヨーク、狼たちの野望
《ネタバレ》 こういう時系列操作もの・同一地点多視点ものというのは大好きなはずなのですが、どうも今一つ乗り切れませんでした。それぞれの柱の相互の絡み方が弱く、絡んでいる部分も構造が単純でやはり弱すぎる。意味があるのは、店頭で三者が交錯するシーンくらい。発想は悪くありませんでしたが、この種の作品の先達には及びませんでした。 [DVD(字幕)] 5点(2015-06-22 01:35:22) |
38. 日本侠客伝
《ネタバレ》 導入部分はちょっとごちゃごちゃしているのだが、材木運搬シーンあたりから一気に展開が凝縮されてくる。ただ材木を運ぶだけというテーマだけで、あそこまでの緊張感を維持しているのはなかなか。ただ、結果としてはその後はごく単純な収束で、俳優陣のキャラクターによりかかっている気がしなくもない。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-06-08 20:01:31) |
39. 2001年宇宙の旅
《ネタバレ》 猿人がただうろうろしているだけの沈黙の空間がもたらす重量感と暴力性。そこから一気に宇宙空間に転じる映像内革命の破滅的なほどのインパクト。ここまでで私には十分お腹一杯でした。贅を凝らした宇宙船内描写をもってしても、この導入部分の衝撃には及んでいません。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-08-04 01:46:43) |
40. ニッポン無責任時代
もう少し一直線にはじけるのかと思っていましたが、意外に多くの部分は真面目なつくりでした。ただ、後発のいろんな喜劇の源流になったという点では価値ある作品でしょう。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-05-13 00:20:39) |