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にじばぶさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3241
性別 男性
自己紹介 監督別鑑賞作品数

成瀨巳喜男 69
溝口健二 34
川島雄三 41
小津安二郎 37
石井輝男 24
豊田四郎 19
石井岳龍 18
矢崎仁司 12
西川美和 8
山下敦弘 15
今泉力哉 21
フェデリコ・フェリーニ 24
ミケランジェロ・アントニオーニ 14
ピエル・パオロ・パゾリーニ 16
ルキノ・ヴィスコンティ 17
ジャン=リュック・ゴダール 36
フランソワ・トリュフォー 24
ルイ・マル 17
ジャン・ルノワール 15
ジャック・ベッケル 13
ジャン=ピエール・メルヴィル 11
ロベール・ブレッソン 12
イングマール・ベルイマン 27
アルフレッド・ヒッチコック 53
ジム・ジャームッシュ 15
ホウ・シャオシェン 19
ウォン・カーウァイ 14
ジャ・ジャンクー 9

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1.  ピクニック(1936) 《ネタバレ》 
戦慄するほどの映像美! こんなにも美しくて詩的な映像は久しぶりに観た気がする。 なんという凄まじき美しさだ。  河の流れのまぶしさに目を細める。 流麗に流れる音楽に心潤う。 心地よいウグイスのさえずりに心癒される。 シルヴィア・バタイユの可憐さに息をのむ。 切ない幕切れにため息をつく。 そんなこんなな40分。  短篇ながら、個人的にジャン・ルノワール作品の中ではベスト。 一般的にルノワール作品として映像的に評価の高い『河』を遥かにしのぐ美しさだった。  しかし・・・ 本作のレビューが私一人とは・・・ あー、なんという哀しさよ。 勿体なさすぎる。 こういう映画をもっと沢山の人に観てもらいたい!  ジャック・ベッケルが10年後に完成させた作品とのこと。 ベッケルはお気に入り監督の一人なので、その点も嬉しい。 ベッケルはやっぱり凄い!
[CS・衛星(字幕)] 10点(2008-02-27 22:40:57)(良:2票)
2.  ビューティフル・デイズ
結論から言うと、私が今年、鑑賞した全ての作品の中で最高の映画となりました。  さしずめ、上半期ナンバー1作品といったところでしょうか。  それだけ凄かったです。  本作は、久しぶりの超お気に入り作品となりました!   ジャンルとしては、青春・純愛モノです。  しかし私が今まで観てきたそれ系の作品と比べると明らかに異質でした。  インドネシア映画ということですが、その辺が関係しているかと思います。   “1冊の本から出会いが生まれる”という、典型的でベタな展開ですが、どこか新鮮な流れを感じました。  王道的な恋愛映画のアウトラインを辿りつつ、そのテイストは全く新鮮。  インドネシア・ジャカルタの独特な雰囲気や文化と相まって、そりゃあもう感動できました。   なんというか、ただ単に涙が流れるという系統の感動ではないんです。  思春期特有の心のざわめき、切なさ、相手を好きになった時の居ても立ってもいられない気持ち、こういった部分の演出がとても丁寧に描かれていて、「ああ、思春期の頃ってこんなんだったなー、辛かったなー、楽しかったなー」って、胸が一杯になる感じの感動なんです。  言葉で説明すると何とも伝わりにくいですね。   実際に本作を観れば、こういった想いで胸が一杯になること間違いなしなので、是非、ご自身でご覧になって、直にこの感動を感じてみて下さい。  他の青春映画では感じることのできない、自身の“あの頃の青春の想い”で胸が一杯になるはずですから。   いやー、世界には素晴らしい作品があるんですね。 参りました。  国籍や時代、そして知名度にこだわらず、偏見を持たず、広く鑑賞作品を選んでいくことが大事だということを教えてくれた、珠玉のアジアン・ラブストーリーでした!
[DVD(字幕)] 9点(2007-09-03 15:22:10)(良:1票)
3.  ヒメアノ~ル 《ネタバレ》 
後半のバイオレンスシーンだけ見たら、単なる不快な映画という評価で終わりそうだが、これはそんなに単純な作品ではない。 前半の濱田岳とムロツヨシの絡みがとにかく面白くて微笑ましい。 そんな朗らかな前半と対比しての後半なのだろう。 森田剛の青年期が実に痛々しく、無差別な殺人の動機になり得るものである。  森田剛はセリフ回しに相当な難があった。 滑舌は悪いし、ボソボソとしゃべる。 この作品の主人公は濱田岳だと感じたが、トップクレジットには森田剛。 製作には藤島ジュリーKの名前が… これが今が旬のジャニーズ忖度なのかな、作品自体は気に入っただけになんか残念。  それはともかく、中盤で突如として現れる作品タイトルと出演者の名前。 何かが始まる事を観る者に予感させる素晴らしい演出だ。
[インターネット(邦画)] 8点(2023-07-17 23:08:59)
4.  ピカソ-天才の秘密
ピカソが身近に感じられるという点だけでも、あまりに貴重な作品。 しかも、ピカソ自身が「ひどい、失敗だ」ともらしたりと、人間らしい一面をのぞかせたりするのが面白い。  もう少しピカソのおしゃべりを聞きたかった気もするが、ピカソがどのように画を創り上げていくかが徹底的に描かれていて、それはそれで良かったように思う。  それにしても、ピカソの背景の描き方が鮮烈に印象に残った! さらりと簡潔に背景画を挿入したりするのだが、これが実にシンプルでいて、何を現しているかが分かってしまうところが凄い。  裸で去るラストのピカソはカッコよすぎた。 ところで、終始、裸なのはピカソのこだわりなのだろうか。 裸で描くと、何が変わるのだろうか?  私にはその“秘密”が最後まで分からなかった。
[インターネット(字幕)] 8点(2010-02-21 15:29:21)
5.  ひき逃げ 《ネタバレ》 
いやいや、この成瀬作品も面白かった! 成瀬らしからぬサスペンス作品。  高峰秀子が疲れ果てた未亡人を演じ、司葉子が若い燕に振り回される惨めな有閑マダムを演じている。 可憐な役回りを演じていた若き頃の司葉子しか知らなかったので、それだけでも新鮮味があった。  高峰秀子は、ひき逃げにより殺された我が子の無念を晴らす為、加害者の家に家政婦として忍び込み、復讐の機会をうかがう。 しかし、その家庭には殺された我が子と同い年の子供がいた。 そしてその子供が死んだ我が子に重なり、かわいくて仕方ない。 最初は殺してやろうと家に乗り込んだものの、どうしても殺せない。 しかし、ひき逃げをした罪悪感から、犯人の女性は我が子と無理心中してしまう。  とまあ、こんな感じで見事なサスペンス仕立てなのである。 成瀬監督が撮り慣れぬサスペンスを撮ったということで、不安な気持ちもあった。 しかし、観終えてみると、そこら辺のサスペンス映画(例えば野村芳太郎とか)なんかよりも、ずっと出来が良い。  成瀬監督の様な巨匠ともなると、作ろうと思えばどんなジャンルの映画でもちゃんと撮れてしまう。 やっぱり成瀬監督は凄かった。
[ビデオ(邦画)] 8点(2007-12-24 18:44:07)(良:1票)
6.  緋色の街/スカーレット・ストリート 《ネタバレ》 
フリッツ・ラングとモノクロ映像と犯罪映画。 鉄板で面白い。 安定した面白さ。 下手に時間軸をずらしたりせず真っ向勝負で分かりやすいのも好み。 主人公のオッサンがこれまた絶妙に冴えないのがリアルすぎる。  「女で人生を棒に振る」を映像化した内容で、このオッサンが不幸になればなるほど何だかスッキリするのは、私の性格が捻くれているせいだろうか? 女に暴力を振るっていた彼氏が冤罪で死刑になったのに何故だか大して可哀想だと思えないのは、私の人格が歪んでいるせいだろうか?  オッサンが女に求婚するが、キモいと拒否られるシーン。 それまでフレンドリーだったのに態度が急に冷たくなる。 女のこの変わり身よう…なんか経験あるよなぁ、酷いよなぁ。  オッサンがホテルで一人落ち込んでいる時、ホテルのネオンサインがひたすら点滅しているシーン。 虚しさが倍増する心憎い演出でとても気に入った。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-02-15 19:51:38)
7.  ひらいて 《ネタバレ》 
もっとすごい方向へ突っ走るかと思っていたら意外とまともな形で終わった。 女子高生の狂気の愛はこんなもんでいいのか? 物足りないぞ!
[インターネット(邦画)] 7点(2024-01-16 22:57:04)
8.  緋牡丹博徒 《ネタバレ》 
短い尺の中で物語がギッシリと詰まっている。 藤純子が実に美しい。 着物がとにかく似合う。 今作の後にシリーズが続いたのが納得の出来栄え。
[インターネット(邦画)] 7点(2022-11-13 23:43:31)
9.  百円の恋 《ネタバレ》 
32歳、自堕落な生活を送り、負け犬の人生。 そんな中、ふとした事からボクシングを始める。 試合では負けた。 だけど、練習を必死にやり、試合もやりきった。  試合の後、勝ちたいよ!って、泣きじゃくる。 必死に何かにうちこんだからこそ、勝ちたい!って気持ちがわき起こったんだろね。 それまでのやる気の無かった人生では決して味わうことのなかったであろう、その気持ち。 結果が全てではなくて、生きてる実感のわく、その気持ちが大事。  安藤サクラの、女優としてのプロ根性に拍手。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-07-24 00:59:58)
10.  美人が婚活してみたら 《ネタバレ》 
この時点での黒川芽以が美人であるかはさておき、リアルなストーリー展開で、結構楽しめた。 試しに婚活をしてみて「私は恋愛をしたいんだ!」と気づく。 これだけで、この人は婚活をした意味があったんだろう。 だけど、それに振り回された男がかわいそうだ。  自分は恋愛至上主義なもんで、婚活とやらは全く理解ができないが、婚活をテーマに扱った映画としては、とても良く出来ている。 実際に婚活をしてみたら、こんなんでした、みたいな感じの擬似体験もできる。 しかし、最後に鼻歌を歌って愉快に一人で散歩はしているが、あまり明るい将来は待ってなさそう気がしたのはわたしだけだろうか? 彼女にはこの先、苦難の道が続くような気がした。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-06-19 00:13:59)
11.  陽のあたる場所 《ネタバレ》 
これはとても秀逸な恋愛劇であり、サスペンスでもあります。 アメリカ映画的というよりも、フランス映画的な感じがします。 フランス映画のような繊細さを持った作品でした。  この男は悪い男ですが、同情はします。 貧しい生まれで、あのようなお嬢さんとお近づきになれたら… 前途揚々たる、夢の生活を手放したくない、ならばいっそのことあの女を、、と考えてしまうのはあり得ることでしょう。 しかしそれを実行してはならないと思います。  それにしても、あの女工が不憫でならない。 あまりに気の毒すぎます。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-03-13 22:18:20)(良:1票)
12.  ヒポクラテスたち 《ネタバレ》 
医学生の日常が実にリアルに、そして時に面白おかしく描かれており、楽しめた。 音楽と効果音は、いかにもこの年代の日本映画という感じで、とてつもなくダサい!
[インターネット(邦画)] 7点(2020-12-18 13:44:16)
13.  百万円と苦虫女 《ネタバレ》 
これ、結構良かったなぁ。 自分を探さないロードムービー。 若い頃、これと似たようなことやってたけど、結局疲れてリタイアしたなぁ。  若い頃の刹那的な移住旅。 客観的に見てる分にはとても楽しい。 自分はこんな旅、二度と経験したくはないけども。 とにかく孤独なんだよな。 移住先、旅先で人との出会いはあるけど、とても希薄なつながりな気がしてね。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-12-12 00:09:06)(良:2票)
14.  ひき裂かれた盛装
成田三樹夫が主演クラス且つ現代劇で出ている数少ない映画という理由、つまりは成田三樹夫を目当てで鑑賞。 実際に見てみたら、期待通り成田三樹夫の魅力が炸裂しており、しかも藤村志保が予想以上に美しくて、得した気分。 しかしツボにハマったのは藤村志保のボディガードのご婦人。 これが実は一番面白かったかも!
[CS・衛星(邦画)] 7点(2020-11-29 22:38:17)
15.  人斬り 《ネタバレ》 
異色豪華キャストで、脚本に橋本忍。 つまらないわけがない!  以蔵は野性的ながら、一方で繊細な面を持っている憎めないヤツ。 ただ少しだけ頭が足らない。 頭が足らないから、偉い奴らにいいように使われ捨てられてしまう。 これは現代社会のサラリーマンみたいなもんだ。 ブラック企業に勤めているサラリーマンがまるで以蔵のようだ。 そういう意味で、ラスト、飼い主に報復するという顛末は胸のすく思いだが、以蔵自らの命をもって報復するというのは、どうにも切ない。 もっと良い解決方法はなかったんだろうか、と思う。  映画としての完成度も高いし、キャストも良い。 なかなか良い掘り出し物を見つけた気分だ。
[ビデオ(邦画)] 7点(2013-01-23 12:05:15)
16.  ピョンヤン・ダイアリー 1994-1997
オーストラリア人が北朝鮮を旅した際に、手持ちカメラでもって、北朝鮮の実態を映像におさめようと、旅先の日々を綴ったドキュメンタリー映画。  日本のニュース映像で垣間見る北朝鮮の映像は、非常に限定、いや、人為的に偏った映像であり、それが日本人の北朝鮮という国に対する偏見を生んでいる。  アメリカ傘下の日本では、北朝鮮の実態そのままをニュースで報じることは現実的には不可能である。 そんな中で、オーストラリア人が北朝鮮を旅して、監視付きながらも北朝鮮の映像を中立的立場で撮って見せた本作はとても価値があり、有意義なものであると私は感じた。同じ人間である以上、日本人も北朝鮮も平和を願っているという点では共通である。  勿論、できれば戦争は避けたいと北朝鮮人も思っている。 だが、アメリカが世界を牛耳る世の中で、アメリカにおんぶにだっこである日本が、北朝鮮を正しく理解できるはずもない。 それはアメリカに影響を受けた報道規制の中でしか、我々日本人は北朝鮮の思想や実際の姿をニュースで見ることしかできないからだ。  北朝鮮は小国ながら、社会主義国としての立場を貫こうと奮闘している。 こういった北朝鮮の真っ直ぐな姿勢を、もっと日本人は客観的に評価すべではないか?  もちろん、北朝鮮の全てを肯定しろという意味ではない(飢餓問題など)。 報道規制されたマスコミの情報だけで、北朝鮮を悪い国だと決め付けている日本人、アメリカにぶら下がり安穏としてアイディンティティを持ち得ない日本人は、北朝鮮のこういった真っ直ぐな姿勢にもっと興味を持ち、理解する努力すべきなのではないかと思う。  アメリカに抑圧され、操作された日本報道文化の中で、どうしたら我々日本人が、同じアジアの国で自国のアイデンティティを貫いている北朝鮮を理解できるのか。 中立的な本作を観ていると、そういった疑問や不満がわいてくる。  念のために書いておくが、本作は決して北朝鮮寄りに創られたドキュメンタリー映画ではない。 オーストラリア人が、極めて中立的な立場で創り上げたドキュメンタリー映画である。  極めて客観的で中立的な本作を観るにつき、アメリカ式資本主義に対立する、社会主義国に関する日本人の理解の低さ、そしてマスコミ報道を丸ごと無意識に信じ込んでいる日本人の愚かさを感じずにはいられない。
[DVD(字幕)] 7点(2011-05-31 03:21:42)
17.  ピノイ・サンデー 《ネタバレ》 
フィリピン・台湾合作映画。 生粋のアジアンテイスト全開!  ストーリーは何てことないし、支離滅裂な部分も感じられる。 しかし、アジアの香りが画面いっぱいから感じられるのが良い、いや、それだけで観る価値がある。  中盤のメインとなる、赤いソファーを運ぶ珍道中のエピソードは少し長かったかなぁ。 前半と終盤の人間模様をもっとメインに据えて、ドラマ仕立てにしてくれれば、もっともっと面白いアジアン映画になったかも。  もし逆に、赤いソファーを運ぶくだりをメインに見せたいのなら、最初から最後まで赤いソファーを運ぶことを題材にしたロードムービー色豊かな作品にしてしまうとかもありだったようにも思う。  その辺の完成度とか、構成のゆるい感じが、逆に言えばこのアジア映画の魅力だったりするのかもしれないが。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-03-01 22:53:08)
18.  陽のあたる坂道(1958) 《ネタバレ》 
3時間半に渡る大作だが、それほど長くは感じなかった。  冒頭の石原裕次郎と北原三枝の出会いのシーンからして魅力たっぷり。 映画が始まって、裕次郎が登場して、そしていきなり北原三枝の胸をチクリと触る。 まさに、触りからテンションが上がった。  途中、北原三枝が豪邸の芝生の上で、優雅にバレエダンスを披露するシーンが出てくる。 素人目から見ても、そのダンスたるや、しなやかで実に美しく、魅了されてしまった。  この頃の北原三枝は、エキゾチックな容姿とスタイル抜群のスレンダーな肢体を併せもち、この時代にしてはオバサンパーマではなく現代から見ても普通の髪型であり、また、このバレエダンスの素晴らしさときたら、何でも揃っていて、大スターの裕次郎が嫁に選んだのも頷ける完璧さ。  話としては、大金持ちの一家に渦巻く、複雑な血縁関係や身体的な障害、そしてそれに伴う各人それぞれのコンプレックスを、長い尺を有効に使って丁寧に描いており、3時間半たっぷり楽しめる内容。  裕次郎のキャラが際立って異質で、表面的には怖いくらいに明るく颯爽としているのに、何故だか屈折しているものを内に秘めている。 その何だか得体の知れない、いびつな人間性が実にミステリアスで魅力的あり、最後までひきつけられた。  よくある名家の内幕を描いた作品とは一線を画し、ドロドロとした人間模様を前面に押し出すのではなく、あくまで表面的にはドライなイメージで家族を描いており、その合間に、時折ダークな家族の内情が垣間見えるといった作りで面白い。  青春モノとしても十分に楽しめるし、裕次郎ファンも楽しめるし、北原三枝や芦川いづみといった女優の魅力も堪能できるし、3時間半という長い尺が、実に合点のいく大作である。  限られた登場人物のほとんどが、実は血縁関係にあるという設定には、やや都合の良さを感じるものの、ラストの終わらせ方が実にうまく、未来に希望を持てるすがすがしいラストには、十分満足がいった。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2010-10-11 01:24:17)
19.  ビバ!監督人生!!
数々の映画賞を受賞し、2008年上半期台湾の興行収入第1位を獲得した作品だけあって、大いに楽しめた。  内容的には、“台湾版「監督・ばんざい!」”と言われているように、監督自身の人生を重ね合わせた様なもので、人生の悲喜こもごもが詰まっている。  こういったアジアの良作を楽しめる機会は少ないだけに、観ることができただけも嬉しい限りである。  追記。 ラストのインタビューシーンの一番最後に出てくる女のコがあまりに可愛くて、作品自体を忘れそうになりました!
[DVD(字幕)] 7点(2010-06-19 00:41:01)
20.  ビリディアナ 《ネタバレ》 
カンヌ映画祭パルムドール作品。 生理的に気分の悪いシーンが何度も出てくるが、カンヌが好みそうな濃い演出と負のパワー漲る内容に圧倒された。  ビリディアナを演じたシルヴィア・ピナルという女優さんは、ブロンドが映えとにかく美しく、それとは対照的に下賎の民たちは、色々な意味で恐ろしく醜い。 この対照的な二つの存在が交錯し、やがてはビリディアナを汚染していくという流れに、変態と名高いルイス・ブニュエルの変態たる所以をみた気がする。  終盤の“最後の晩餐”は圧倒的にやかましく不快。 しかし、それを呼び寄せたのは、美しきビリディアナ。 軽はずみな施しが、やがては惨劇を生むという流れは、まさしく「反宗教的」だ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-06-15 01:45:01)
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