Menu
 > レビュワー
 > S&S さんの口コミ一覧。2ページ目
S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2384
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順123
投稿日付順123
変更日付順123
>> カレンダー表示
>> 通常表示
21.  ビクター/ビクトリア 《ネタバレ》 
実は期待しないで観たのですが、結構面白かったですよ。細かいギャグが連発されますが、この監督にしては上品な展開で、粋なコメディとなっています。それにしてもジュリー・アンドリュースの芸達者なこと!そして、ロバート・プレストンがまた可笑しくて、完全にジェームス・ガーナーは喰われていました。ラストシーンは抱腹絶倒です。
[DVD(字幕)] 7点(2009-11-24 23:17:40)
22.  ヒッチコック 《ネタバレ》 
突然モノクロ撮影に戻ったりガチなサイコ・キラーを初めてハリウッド映画に登場させたり、それまでロマンチック・サスペンスの王道を歩んでいたヒッチコックにしては『サイコ』という映画は異質極まりない問題作だったんですね。その辺りの事情を上手く取りこんだバックステージものとして観れば、十分に愉しめると思います。脚本は頑張っているとは思いますけど、エド・ゲインをヒッチコックのダーク・ハーフみたいにして画面に登場させたのは、脚本家の狙いは判るんですけどあんまり上手くいったとは思えんですねえ。この手法を採用するなら、ひたすらヒッチコックの心の闇を追求するシリアス路線でゆくのが正解でしょう。でもこの映画は『サイコ』の撮影エピソードをネタにしたコメディ映画の要素も持っていて、シリアス部分とのさじ加減が中途半端になっているのが辛いところです。 アンソニー・ホプキンスのヒッチコックは悪いけど似ているとは思えなかったし、単なるヒッチコックのパロディみたいな印象ですね。ヘレン・ミレンやスカ・ヨハはなかなか頑張っていたとは思いますけど、あの終わり方じゃあ熟年夫婦の危機を出汁にしたラブコメみたいな感じです。アンソニー・パーキンス役の俳優は実物の雰囲気が良く出ていました、もっともこの俳優はイーライ・ロスだとずっと思ってました、わたくし(笑)
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-02-08 20:52:11)
23.  ひかりのまち 《ネタバレ》 
大都会で生活する庶民の日常を手持ちカメラで切り取った映像で見せるというタイプの映画は最近では食傷気味ですが、それでも本作は類似の映画とはちょっと一線を画している様な気がします。基本としてある三姉妹とその肉親や配偶者たちの物語と言ったところでしょうけど、この姉妹や母親をはじめとする女性たちがキャラとして正直なところ感情移入できないのですよ、男の眼からは。その反面、男性登場人物たちはみなどこか性格の弱さやだらしなさが目立つキャラばかりと言うのがまた面白いところです。そしてここがまたリアルなんですけど、美男美女と言える様な俳優を一人も使っていないというのも、ザラザラした質感の映像には良くマッチしてました。 金・土・日、三日間のなんかとりとめのない出来事を見せるだけかと思いましたが、劇中でひとりだけ素性が判らない若者の行動が映され、それがラストで実は三姉妹のもう一人いた男兄妹だったと判るところはシャレてました。
[ビデオ(字幕)] 6点(2013-05-30 23:06:54)
24.  ピラニア 3D 《ネタバレ》 
元ネタがC級に近いB級ムーヴィーだから、これぐらい思う存分監督の趣味が爆発してもちゃんと観られる映画になっているところはお得です。エサになって喰われるのが男もいるけどほとんどが水着ギャルと言うのは実に豪華、なんせジジ・ババのたぐいはひとりも出てこないのがこれまたお得です。 R・ドレイファスの使い方からして遊び心が冒頭から全開ですが、個人的にはE・シューが三人の子持ちの保安官という設定にちょっと衝撃を受けちゃいました。そりゃ良く考えたら彼女も40代も半ばを過ぎた立派な熟女ですし、ティーンエイジャーの息子がいてもおかしくはないんですよね。『ベスト・キッド』や『B・T・F』シリーズの頃を知っているだけになんか複雑な気分です。まあ要は“そういうお前も歳をとっているんだぞ”と言うわけなんですね(涙)。その息子ジェイクを演じている若い役者、名前をスティーヴン・R・マックイーンと言います。そう、なんとS・マックイーンの孫なんです、まだ映画出演は少ないんですがこれからどう成長してゆくか楽しみです。
[DVD(字幕)] 6点(2013-05-27 01:06:54)
25.  ひまわり(1970) 《ネタバレ》 
おそらく『ニュー・シネマ・パラダイス』が公開されるまで、本作は日本でもっとも観客を泣かせた洋画ではないでしょうか。自分もガキの頃ロードショウで観ましたが、周りの大人がぼろぼろ涙を流しているのにびっくりした記憶が残っています。 あまりにベタなストーリーは名匠デ・シーカのフィルモグラフィの中でも凡作の部類だとは思いますし海外での評価も高くないのですが、よっぽど当時の日本人の琴線に触れたんでしょうね。まああの地平線まで一面のひまわり畑は、日本人には決して想像できない風景なのは確かですが。ソ連でロケするのは色々苦労があったのは判りますが、ソ連の人は皆すごくいい人ばかりってのはちょっと臭すぎますね。 いくらイタリア男と言っても、命の恩人リュドミラ・サベリーエワを捨ててソフィア・ローレンのもとに帰ろうとするなんて、マストロヤンニよあんまりだ!
[映画館(字幕)] 6点(2010-09-11 00:59:10)(良:1票)
26.  ヒトラー 最期の12日間 《ネタバレ》 
本作は邦題を『ヒトラー最期の…』というよりは『第三帝国最期の…』とした方がしっくり来るのではないでしょうか。史実を忠実に再現しているのでしょうが、本作のヒトラーは倒産寸前の中小企業の社長の様で、ひと癖もふた癖もある取締役の面々はバラバラで、中にはライバル他社と通じている者もいる、といった感じでしょうか。『史実は百年経たないと歴史にはならない』と言う言葉もありますが、残された史料通りだとヒトラーでも人間味があることが映しだされるので、そこを捕えて批判する意見もあります。この映画の対極に位置するのが、スターリン時代に製作された悪名高いプロパガンダ映画『ベルリン陥落』で、両者を比べれば事実を淡々と描いた本作は評価されて良いのではと思います。とは言え、ラストで生存していたトラウドゥル・ユンゲを出演させて、『私は何も知らなかった』みたいな弁明を語らせたのは失敗です。ほんと、あのシーンは余計だったと思います、作品の価値を最後に下げてしまいました。
[DVD(字幕)] 6点(2010-02-21 01:23:18)
27.  ピアニスト 《ネタバレ》 
なるほど、手紙を渡してからのエリカ先生の変態行動は妄想だという見方もできるわけですね。観ているときは全く意識してなかったので、目から鱗が落ちました。ハネケには知性的な面を感じていましたが、女性をここまで赤裸々に描くのはどういう意図があるのでしょうか。ここまで痛いヒロインは初めて観ました。後味の悪さは私には「ファニー・ゲーム」以上でした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-05-18 00:16:30)
28.  非情の罠 《ネタバレ》 
キューブリックの実質的デビュー作で原作も彼のアイデアですが、結構ストーリー展開に粗さが目立ちますね。でもそこはキューブリック、あのマネキン大乱闘を筆頭に随意にキューブリックらしい構図と伏線があって興味深い作品です。ただあの女の描き方だけは訳わからんし、とってつけたようなラストにも納得がいきません。そこら辺は、キューブリックも若かったということでしょうか。
[DVD(字幕)] 6点(2009-04-27 00:08:38)
29.  ビッグ・リボウスキ
登場人物がそろいもそろって奇妙奇天烈!コーエン兄弟はコメディの方が私の好みにあいます。ミュージカル演出“ガーターに落ちて”は最高です。ただ人によっては好き嫌いがはっきり出る作品だと思います。コーエン兄弟のコメディは、B級映画と割り切って何も考えずに彼らのテクニックを楽しむのが正解でしょう。
[DVD(字幕)] 6点(2008-12-14 01:05:27)
30.  引き裂かれたカーテン 《ネタバレ》 
ジェームズ・スチュアートやケイリー・グラントそしてグレース・ケリーとは疎遠となり、いい意味でも悪い意味でも迷走していた60年代のヒッチコック、女優以上にヒーロー男優に迷いがあった感があります。『マーニー』のショーン・コネリーに続いてついに大物ポール・ニューマンが起用することになった次第です。そりゃあニューマンにはヒッチコック作品に呼ばれることには不満はなかったでしょうが、“若き天才物理学者”というキャラには正直いって合ってなかったような気がしてなりません。ヒッチコックには冷戦スパイものというべきいくつかの作品がありますが、本作を含めてどれもイマイチなんですよね。言ってみればこの映画でのニューマンは亡命者を装った二重スパイというわけなんですが、米国の国防兵器の開発に携わっているような科学者が危険な任務を引き受けるようになる動機というか必然性が見えてこない。まあ言ってみれば素人スパイなわけで、タクシーに乗って工作員に会いに行くシークエンスなんて東独当局にバレるのは当然と言えば当然です。ここで監視役を殺してしまうことで後半のハラハラ・ドキドキに繋がるわけだけど、この殺し自体がなんか雑な展開な感が拭えません。東独の科学者から数式を聞き出すところも思ったよりあっさり感が強くて、ここをもっと凝った展開にしたら違ったサスペンスが生まれたんじゃないでしょうか。脇はほとんど西ドイツの俳優が起用されていて仲間内では当然ドイツ語で喋っているのでニューマンがドイツ語を解しないという設定はリアルさがあるんですけど、さすがに劇場で「火事だ!」という英語の叫びにドイツ人の観客がパニックになるというのは、ちょっとアレでしたね(笑)。ニセ路線バスと本物のバスとの接近遭遇など随所にヒッチコック流の盛り上げが健在でしたが、全体的にサスペンス映画としては緩すぎです。 考えてみれば、本作がヒッチコックのフィルモグラフィで最後の大物男優の主演作でした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-07-28 22:37:13)
31.  ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!
ブレイクし出したころのビートルズをフューチャーしたアイドル映画というか元祖MVとも言えるでしょう。当時のビートルズを象徴するアイコンであったマッシュルームカットも、今の眼で見れば良家の可愛らしいお坊ちゃんたちという感じで、なんでこれが大人の顰蹙を買ったのか理解できませんね。ストーリーは、いちおうロンドン(?)から列車に乗って地方の都市でTVの公開収録をしたビートルズが慌ただしくヘリコプターで去ってゆくというだけのことですが、これが商業映画で初監督のリチャード・レスターがお得意のレスター節全開で撮ってますから、それはもうクセが強いことと言ったら…笑えない・意味不明な英国ギャグには辟易させられます。この人、産まれも育ちもアメリカ人なのに生粋の英国人みたいなセンスなのが不思議です。ビートルズも、後に俳優としても活躍するリンゴ以外は演技がド下手ですが、若々しい彼らの映像が観れるというのは感涙です。彼らも映画初出演ですから、まあ仕方ないですかね。四人そろっての劇映画出演は『HELP!四人はアイドル』と本作しかないので貴重ではあります。 演技じゃないのはビートルズの演奏に興奮する少女たちの熱狂ぶりで、観ててちょっと引いてしまいます。でも彼女たちも生きていれば今じゃみんな80前後のおばあちゃん、人間って儚い存在なんですねえ…
[ビデオ(字幕)] 5点(2021-01-28 23:25:49)
32.  ヒトラー暗殺、13分の誤算 《ネタバレ》 
『ヒトラー最期の12日間』を撮ったオリヴァー・ヒルシュビーゲルが、ヒトラー暗殺未遂事件である“ビュルガーブロイケラー爆破事件”にスポットをあてて再びヒトラーものに挑戦です、もっともヒトラー自身はほんの一瞬しか登場しませんけど。 田舎の工員だったゲオルク・エルザ―という男がヒトラーが毎年演説するミュンヘンのビヤホールに爆弾を仕掛けますが、見事爆破には成功したが13分早くヒトラーが退出してしまったために暗殺には失敗した事件です。冒頭でエルザ―はあっさり逮捕されてしまい事件をクライマックスにしての緊迫感をあおるようなストーリーテリングではなく、ゲシュタポがエルザーを取り調べる過程がこの映画のメイン・プロットということになります。エルザ―は割とあっさり自白してどうやって事件を仕組んだかを回想するわけですが、実は彼の単独犯行でした。史実通りなんですけど、確かにヒトラーまでもが背後の陰謀組織の存在を疑ったのは納得できるほど、この男の行動は不思議です。共産党シンパなのに敬虔なクリスチャンというだけでも矛盾していますが、人間の心の中なんてそう簡単に割り切れるものじゃないのも確かでしょう。その辺りは余り突っ込んだ描き方をしていないところがあり、自分としてはちょっと不満です。この映画の脚本の肝は、取り調べるゲシュタポ高官のアルトゥール・ネーベとエルザ―のやり取りにあるのは間違いないでしょう。このネーベという人は、映画のラストでもふれられている様になんと1944年のヒトラー暗殺未遂事件に関与して処刑されているんです。もっと驚くことはエルザ―自身も終戦1か月前までざっと6年近く処刑されなかったということでしょう。こうなるとヒトラーの考えることですから謎としか言いようがありません、「俺を殺そうとしたエルザ―が死ぬときは、自分も死ぬときだ」とでも思っていたのかな? 最近ドイツではエルザ―の記念切手が発行されたりして英雄扱いなんだそうですが、なんか「ドイツ人よ、ちょっとおかしくないか?」って気がします。結局彼が仕掛けた爆弾ではナチ党員とはいえ普通の人が死んだだけなんですから、こうなるとテロリストと英雄の違いとはいったいなんなんだろうと悩んでしまいます。彼を英雄視するのは、民主的な選挙でナチスに政権を取らせてヒトラーを国民投票で総統にしてしまったドイツ人の後ろめたさの現れかもしれません。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2017-01-24 21:49:28)
33.  ビッグ・アメリカン 《ネタバレ》 
“ロバート・アルトマンがお送りする超大作!”って『ナッシュビル』みたいなおふざけの前口上が開幕早々流されます。でもポール・ニューマンが主演でバート・ランカスターも出ているなんて、カメオ出演多数の『プレタポルテ』や『ザ・プレイヤー』を除くとアルトマン映画史上もっとも格の高いスターが出演しているというのも確かです。西部劇の名作に多々出演している二人を起用しているからと言っても、そこはアルトマンの事ですから普通のウェスタンを撮るわけがありません。しかし、脂の乗り切った時期だけあってバッファロー・ビルのポール・ニューマンと言ったら、もう頭がクラクラするぐらいのカッコよさです。 アルトマンのことですから、ワイルド・ウェスト・ショーをモチーフにしてアメリカの建国神話を揶揄するという感じの映画だろうと想像して観ましたが、なんかそこら辺が中途半端で微妙な脚本ですよね。バート・ランカスターも狂言まわし的な役割かと思えばそうでもなく、この映画にはあんまし必要じゃなかったんじゃないでしょうか。けっきょくバッファロー・ビルとシッティング・ブルの対立というのがストーリーの軸となるわけですが、ブルの亡霊が現れるシークエンスでこの映画の主題を観客に訴えかけなければいけないところなのに、アルトマンはそこが全然盛り上がらないというヘマを犯してしまっているのが残念です。
[DVD(字幕)] 5点(2014-11-26 18:10:13)
34.  ビバ!マリア 《ネタバレ》 
全世界の若者が「造反有理」「革命無罪」と叫んでいた頃らしさに満ち溢れた革命ファンタジー。そこにジャンヌ・モローとブリジッド・バルドーというおフランスの二大名花を引っ張ってきたというところが、この映画の最大の功績でしょう。モローとバルドーと言うと同じセクシー系ながらも対照的なキャラなので、かえってそのコンビネーションの妙が愉しめます。やはりバルドーはこの頃が美の全盛期で、もう熟しきった果実という感じです。それに引き換えモローにはかなりおばさん風味が隠しきれなくなっていて、それまでジャンヌ・モローの美を最大限に引き出してきたルイ・マルもさすがにお手上げということでしょうね。その迷いはラブコメなのかアクションなのかどっち着かずの脚本にも現れていて、革命劇の成り行きもあまりインパクトを感じさせられません。もっともゴダールあたりに言わせればマルなんて思想性のないノンポリみたいなものなんで、単純な革命お伽噺と割り切った方が良いでしょう。 全篇にエスプリの効いた小ネタのギャグで繋いでいて、そこら辺は『地下鉄のザジ』を彷彿とさせてくれます。でもさすがに爆弾で首を吹き飛ばされてしまう神父の最期、ちょっとやり過ぎの感があります。
[ビデオ(字幕)] 5点(2014-07-08 20:37:01)(良:1票)
35.  ひばりが丘の対決 《ネタバレ》 
怪談映画のマエストロ中川信夫が撮った、ちょっと変なテイストの映画です。いちおうアクションというジャンルになるとは思うんですけど、なんかヘンなんですよね。 『カルメン故郷に帰る』をパクった様なプロットで、北海道の山奥が舞台という設定なんですが、たしかに山奥だけどどうも北海道らしくない風景で、本州のどこかでロケしている事は間違いない。新東宝の予算で北海道ロケなぞ出来るわけないでしょ(笑)。この“カルメン”が久保菜穂子で、この山奥が故郷というわけじゃなく失踪した兄を捜しに浅草からはるばるやって来ました。職業はもちろんストリッパーです。たしかにこの映画の久保菜穂子はすこぶるチャーミングでして、彼女の新東宝でのフィルモグラフィの中でもっとも輝いているキャラだと思います。彼女が歌い踊るシーンが2つありますが、湖畔で見せてくれるダンスは♪アンパーヌプリヌプリコ、エッパーウ♪なんて何語か判らん歌詞が妙に頭に残りました。 でもカップルは馬車で駅と村を往復する仕事に命をかける高島忠夫と郵便局長の娘矢代京子の方なんです、久保菜穂子は引き立てキャラなのに彼女の方が目立っちゃってます。高島忠夫はちょっとオツムが弱いのかと思うほど茫洋としたキャラで、なんかこの人の容貌にピッタリの役です。 三人組の脱獄囚が後半に登場、こいつら村の家に押し入って強盗殺人、おまけに矢代京子を人質にして逃走。そしてクライマックス、霧が立ち込める峠で三人組と高島忠夫の対決となるわけですが、ここで見せる高島のアクションが鈍重極まりないのはご愛敬です。 どうも『ひばりが丘』というのはこの峠の荒れ地のことみたいなんですが、劇中そんな地名はまったく出てきません。もちろん、西武新宿線の駅がある街でもありません。まあこの題名を見て、まさか北海道の山奥が舞台の映画だと思う人は誰もいないでしょうけど(笑)。 中川信夫の現代劇映画は、どのジャンルでも共通してなんかヘンなテイストを持っているんですよ。まあその頂点にあたるのが『地獄』なんでしょうけど。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-06-26 23:45:41)
36.  美女と液体人間 《ネタバレ》 
最近、新東宝のプログラム・ピクチャーに嵌まっていたので久しぶりにこの映画を観ましたが、同時期の新東宝の映画と比べるともう超大作という感じでした(笑)。東宝特撮映画にしては珍しくタイトルに“美女”なんて単語を使っているところなぞ、それでも多少は新東宝の路線を意識していたのかな(新東宝なら間違いなく『裸女と液体人間』でしょうな) 人間が水爆実験の死の灰を浴びて液体生物に成り果てるなんて現代では大クレームが殺到すること間違いなしですが、その後ハマープロなど海外でも使われたことでも判るように、けっこうセンス・オブ・ワンダーに満ちたプロットだと思います。だけど、液体人間が何でギャングたちの周辺に出没する必然性が意味不明。ここら辺をよく整理した脚本だったらもっと良い作品になったことでしょう。 “美女”こと白川由美、彼女こそ東宝特撮映画のクイーンなのかもしれないと見直しました、それぐらい彼女は光り輝いていましたね。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2012-10-14 23:22:11)(良:1票)
37.  ビスマルク号を撃沈せよ! 《ネタバレ》 
なんせ50年前の映画ですので色あせてはいますが、ビスマルク追撃戦をテーマにした映画はいまだに本作だけなので貴重とは言えます。CGの存在しない時代ですから海戦モノは模型による特撮の出来に評価がおかれますが、考証的にはまあ満足できるレベルで、特撮も同時代の東宝特撮と同水準ですかな。ドイツ海軍もこの時代にしては公平に描かれていますが、史実と違ってリュッチェンス提督をゴリゴリのナチ信奉者にしてるが目立ちます。ビスマルクが袋叩きにされて沈むラストがけっこうあっさりしてるのも印象が悪いです。実際には英国海軍の戦艦が多数参加しているのに、バジェットの関係か1隻しか出てこないのもさびしいところですね。この海戦は有名な“フッド轟沈”など見せ場が多い戦いなので、CGを駆使してジェームズ・キャメロンかヴォルフガング・ペーターゼンあたりにぜひリメイクして欲しいところです。
[地上波(吹替)] 5点(2011-10-30 00:52:43)
38.  ビッグトレイル(1965) 《ネタバレ》 
西部劇の巨匠ジョン・スタージェスが監督したウェスタン・コメディ。冬が近づいた開拓期のデンバーでは酒が底をつき、雪で交通が途絶える前に大量のウィスキーを町に輸送することになる。その幌馬車隊を護衛することになった騎兵隊の隊長がバート・ランカスターで、彼としては珍しいコメディロールでの出演です。その輸送隊をめぐって女性禁酒運動家リー・レミックやインディアンが絡んで大騒動が巻き起こりますが、いかにもスプラスティック風味の題材なのにスタージェスらしくオーソドックスな撮り方をしているのであまり笑えないのが難点。この作品の特長はキャスティングの妙にあって、リー・レミックの役なぞ『酒とバラの日々』のパロディになっているし、ドナルド・プレザンスが怪しげな占い師を怪演しているところも見ものです。ランカスターも、歯ぐきをむき出しにして笑うあの「ヴェラクルス笑い」を見せてセルフパロディしてくれるのもうれしいところです。しかしなんといっても怪しげなインディアン酋長“前かがみ”が傑作なキャラで、観ているときは全然気が付かなかったけど、これがなんとマーティン・ランドーなんですね。さすが百面相俳優の異名をとるだけの人です。 まあ言ってみれば実に大らかな映画ですが、ラストの幌馬車大暴走のシーンはさすがスタージェスだけあって迫力ある画でした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-10-30 23:55:56)
39.  ビリー・バスゲイト 《ネタバレ》 
名匠ロバート・ベントンにしては、どこか散漫な映画です。確かに、核となる登場人物がいないという印象があり、下手に良い俳優をそろえちゃうと陥りやすい失敗の典型でしょう。ダスティン・ホフマンの演技はさすがに存在感がありますが、彼にしては大して力量を出している風ではありません。ブルース・ウィリスに至っては、彼のフィルモグラフィの中でもっとも情けない役だったのでは。見どころはニコール・キッドマンの脱ぎっぷりの良さに尽きます。
[DVD(吹替)] 5点(2010-05-30 11:16:00)
40.  ヒンデンブルグ 《ネタバレ》 
「ヒンデンブルグ号の爆発は反ヒトラー勢力の破壊工作が原因」というプロットがそもそもこの映画の欠点でしょう。船内での「誰が爆弾を仕掛けるのか」という「オリエント急行殺人事件」の様なサスペンスも、名匠ロバート・ワイズが監督とは思えない緊迫感のなさで、終いには探偵役のジョージ・C・スコットが共犯みたいになっちゃうのがちょっと変です。ハリウッド映画ですから反ヒトラー勢力を「悪・テロリスト」として描けないのは当然で、そうなると結末が判っているだけにカタルシスどころではなくなります。また、その反対勢力がユダヤ人の組織でなければ観客にはリアルに感じられず、なぜヒンデンブルグ号が爆破されなければならないのかがイマイチ伝わってきませんでした。ということですがオスカー受賞した特撮は見事で、ロバート・サーティースのカメラと相まって今の眼で見ても遜色がありません。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-04-07 01:05:59)(良:1票)
030.13%
1110.46%
2351.47%
31265.29%
42038.52%
535614.93%
644218.54%
761425.76%
842717.91%
91375.75%
10301.26%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS