Menu
 > レビュワー
 > 青観 さんの口コミ一覧
青観さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1963
性別 男性

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順123
投稿日付順123
変更日付順123
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  フラガール 《ネタバレ》 
やられました。参りました。こんな素晴らしい傑作とは予想を完全に上回る出来で本当に良いものを見せてもらった思いでいっぱいです。私の中では「パッチギ!」以来の日本映画の大傑作です。絶対に泣かないぞと思っていたものの、途中から我慢出来ず、涙が止まりませんでした。蒼井優演じる紀美子と親友、早苗との別れのシーン辺りから涙を堪えるのに必死で、それもあの落盤事故の後の話からはとにかく涙を堪えることなど出来ず、周りの眼を気にすることなど出来ずに泣けて、泣けて、観終わる頃にはそんな涙が心地の良い(気持ちの良いと言った方が良いかもしれない)涙へと変わり、なんて素晴らしい作品なんだと心の底から思えるぐらいの本当に素晴らしい作品を観た思いでいっぱいです。松雪泰子演じる先生を慌てて駅へと駆けつけるフラガール達が先生に教えてもらったフラダンス「わたしは、あなたを心から愛しています」の意味を持つ踊りをするシーンでそれまで我慢していた私もここで一気にきました。涙がここから最後まで止まらなかった。蒼井優演じる紀美子が一人、黙々と練習している場面で、父親の仕事の都合で夕張へと引越して別れた親友の早苗からの手紙とプレゼントを何も言わずにそっと渡す母親とのシーンなど言葉なんて必要ない。台詞なんて無くても二人の気持ちが痛いほど見て解る感動的なシーンだ!そんな感動的な場面を用意した上で更にフラガールのメンバー達が踊るシーンなど、日本映画というよりも何か華やかな良きミュージカル映画でも見ているような躍動感に満ち溢れ、とにかく盛り上がる。盛り上がる。映画ならではの素晴らしい躍動感と愛情に包まれた素晴らしい感動を「ありがとう!」とそんな気分にしてくれたこの映画、洋画も含めて今年のナンバーワン映画に決定です。心から本当にありがとう!そう言いたい。文句なしの10点です。
[映画館(邦画)] 10点(2006-09-23 23:05:51)(良:4票)
2.  フレンチ・カンカン
いや~もう何て言うのか?素晴らしい!正しく大傑作の名に相応しい映画だ!もうこの映画の中にある見える素晴らしきドラマとジャン・ギャバンをはじめとするフランソワーズ・アルヌールという女優の輝き、本当に観ていて楽しかった。ジャン・ルノワール監督はここでもまた一つの映画的な素晴らしい作品を見せてくれた。もう感謝!感謝!の気持ちでいっぱいになりました。映画全体、本当に美しくまるで絵画の如く、本当に美しい映像で観ていてちっとも飽きない。飽きないどころかずっとずっといつまでも観ていたいそんな気持ちにしてくれたこの映画に感謝の気持ちを込めて文句無しの10点差し上げちゃいます。フレンチ・カンカンを踊るシーンの楽しさときたらたまりません。ラストのハッピーエンドも気分ルンルン!今までどちらかというと苦手だったミュージカルですが、これは本当に楽しいです。フランス映画なのにアメリカ映画でも観ているようなまるでハリウッドの楽しいミュージカル、いやそれ以上の華やかさで楽しくて楽しくて、あぁ~この映画も「大いなる幻影」同様、DVDで欲しいなあ!ジャン・ルノワール監督の映画に外れ無し!この監督の映画もまだまだ観たい。けどあんまり置いてないんだよなあ!
[ビデオ(字幕)] 10点(2006-01-29 21:34:52)(良:1票)
3.  フィールド・オブ・ドリームス 《ネタバレ》 
野球少年だった自分にとっては永遠の宝物である作品です。野球というスポーツを通して父親と息子の関係を心温まるストーリーで描いてくれたこの映画に感謝の気持ちでいっぱいです。ラストのキャッチボールのシーンは涙なくして観ることは出来ません。レイ・キンセラ「父さん、一緒にキャッチボールを」シューレス・ジョー「ここは天国かい?」レイ・キンセラ「アイオワさ!夢が叶った気分だ!」何て最高のやり取りなんだ!
[映画館(字幕)] 10点(2005-06-11 07:29:37)(良:1票)
4.  ふたり(1991) 《ネタバレ》 
えっ?何だかえらい点数低くないですか?私はこの映画、かなり好きです。私の住んでる所では僅か二週間ぐらいしか公開しなかったけど映画館で三回見てるぐらい大好きです。大林宣彦監督の新尾道三部作の最初の作品ですけど、後の「あした」も良いけど、この映画の方が私は好きです。「私の中では「さびしんぼう」と同じぐらい大好きです。この映画もいかにも大林宣彦監督らしい演出、温かい眼で見守るそんな内容の良い作品だと思います。雨のシーン、石田ひかり演じる妹と中島朋子演じる姉の美しい姉妹の絆と愛に心打たれます。交通事故によって死んでしまう姉が亡くなる寸前に妹に言った台詞、ふたりの別れのシーン、最初の別れと本当の意味での最後の別れのシーン、鏡に消えて行く姉のシーン、泣けて仕方がないです。そして、私もこの映画の中で使われている「草の想い」という曲大好きです。確かこの映画最初に映画館で観たその日にCD買った記憶があります。中島朋子と大林宣彦監督の2人が歌ってる「草の想い」大好きです。
[映画館(邦画)] 10点(2005-06-09 22:38:36)(良:2票)
5.  フォロー・ミー 《ネタバレ》 
人として凄く大切なことをこの映画では語っている。見せてくれている。妻が別の男と何かあるんじゃないか?どこかで浮気しているんじゃないか?と疑って妻を探偵に尾行させる夫、そうとは知らずにいる妻、ベリンダ(ミア・ファロー)にとっては夫に結婚前と同じようにいつまでも恋人気分で過ごしていたいと思っているが夫は忙しいと言って相手にしてくれない。夫婦のちょとしたすれ違いが生んだ結果の探偵とベリンダのやりとり、この二人のやりとりが言葉なしにただただ描かれているがお互い言葉に出さなくても解るものを感じさせる。夫は妻が自分が雇った探偵とまさかデートしているなんて思いもしなかっただろうし、妻も夫が探偵を頼んで自分を尾行していたなんて思ってもいなかっただろうし、いつも同じ場所、同じ場面で現れる男がその探偵だなんて思いもしなかっただろうし、皆して複雑な気持ち、感情に陥る。その感情というものが人間本来の持つものとしてとても解り易く描かれている。探偵のあの面白さ、バイクに猿だらけの場面の面白さは映画館で笑いを堪えるのに必死でした。探偵とのやりとりを夫婦でやることでもう一度、夫婦としての絆の強さ、愛の深さを知る二人。相手を信じることの大切さを描いた傑作!
[映画館(字幕)] 9点(2011-10-15 19:45:44)
6.  ファンタジア
これはアニメにクラシック音楽を取り入れ、これぞ芸術の世界というようなものを見せてくれている。この映画の存在無くして、その後のディズニー無しとでも言って良いほどの作品!美しく力強く、壮大なる音楽の素晴らしさに酔いしれ、動くキャラクター達の素晴らしさ、もうただただその美しい音楽と映像の前にこれが本当に1940年って、戦前の映画かよ!てなぐらいの凄い作品を見たように気がして、間違いなく傑作!ディズニーが生み出した最高のキャラクター、ミッキー・マウスは誰からも本当に愛されるキャラクターであり、アニメが芸術であり、映画は音楽の必要性も重要であることをこの映画は教えてくれている。タイトル通りの正しくファンタジーな傑作アニメとしていつまでも語り告がれるべき作品だと思います。
[DVD(字幕)] 9点(2011-02-12 22:11:18)
7.  BU・SU 《ネタバレ》 
この映画のタイトルの意味は性格的なブスという意味で間違いないだろう!あれも嫌だし、これも嫌だし、とにかく全てが嫌で仕方ないそんな性格ブスを演じている富田靖子、この女優と言えばまず真っ先に大林宣彦監督の「さびしんぼう」での一人二役を思い浮かべる。そんな富田靖子の魅力満載、何しろこの女優のオーラ、顔付き、表情、全てが観ていて不思議なほど癒される。富田靖子演じる麦子が先輩の芸者の籠を持って走るシーンや文化祭でのあの八百屋お七のシーン、そして、何と言ってもラストの清々しさ、晴々とした笑顔が素晴らしい。それまでほとんど笑うこともなく、常に暗い表情しか見せなかった麦子が見せる初めての笑顔の中に初めての幸せ、幸福感、喜び、色んなものが見てとれる。作品全体を包み込む優しい感じのする市川準監督による映像、少ない台詞、最近の映画のように何でも台詞で語らせるものとは対照的な映像で見せるこの映画が私は好きだ。この映画は何度も言うように富田靖子、富田靖子、健気な女の子とどこか影のある不思議な女の子を演じさせるとよりスクリーンの中で輝きを放つこの女優さんが私は好きです。「さびしんぼう」は別格として、それ以外の富田靖子の出ている映画でどれか一つだけ選べと言われたら迷わずにこの映画を挙げる。
[ビデオ(邦画)] 9点(2009-11-15 10:22:05)(良:1票)
8.  ブラック・レイン
松田優作が亡くなって今年の十一月で早いものでもう二十年が経つ。公開当時、二度観に行きました。この映画が公開された年、1989年のキネマ旬報で1位に選ばれた洋画が「ダイ・ハード」である。「ダイ・ハード」も間違いなく傑作だと思うけど、私はこっちのが好きです。「ダイ・ハード」の影に隠れて評論家の人のほとんどはこの映画をベストテンに投票してない。この年邦画で1位に選ばれた「黒い雨」より私は断然、この映画!この映画が遺作となってしまった松田優作がこの時、既に末期がんで死後を覚悟していたという話を聞いたことがある。死後を早めるからと出演中止をすすめる友人に「死後を早めるのは解ってる。けど、好きなようにさせてくれ。このチャンスを逃したら悔いを残して死んで行くことになるから俺の好きなようにさせてくれ」と松田優作がその友人に対して答えているというのを本で読んだりしたけど、それを聞いた瞬間、私は泣けてきた。そんな松田優作の見たくてももう二度と劇場では観ることの出来ない最後の姿を見ることの出来る貴重な映画だ!私にとっては松田優作がいる。それも最後の姿だ!そんな最後の松田優作の才気溢れる演技は一生忘れることは出来ない。あまりにも早すぎる死は日本映画界の大きな損失だ!高倉健との夢の共演、健さん、松田優作の分までいつまでも長生きしてください。あんな自転車だらけのまるで中国みたいな街は大阪じゃないとか、大阪はあんなにも恐ろしい街じゃないとか、その他色々批判的な意見もあるかもしれない。しかし、好きなものは好きだ。好きで何が悪い?えっ?何?やたら興奮しすぎだって?良いじゃないか!好きな映画を好きなように熱く語って何がいけないの?すいません。興奮しすぎました。でも好きなんだから許して下さい。
[映画館(字幕)] 9点(2009-02-15 19:58:24)(良:1票)
9.  ブラックブック 《ネタバレ》 
凄い!久しぶりに物凄い映画を観たような気がする。ナチス=悪、レジスタンス=善という図式を完全にぶち壊すことで物凄く見応えのある作品になっていて驚かされた。ナチスドイツ軍とレジスタンスという双方の人間関係の奥に見える想像を遥かに上回る人間としての哀しさ、刹那さが観ていてずしりと迫る凄い映画です。この映画は誰もが思い浮かぶ構図をひっくり返すことで、人間の持って生まれた宿命、人間の心の中に誰もが抱えている哀しい部分というものを見事に表現している。家族を殺された主人公のラヘル(エリス)が棺桶に入っている家族の写真を見つめている時の姿が何とも哀しくて、切ない上に観ていて何か女性としての愛の深さ、強さというものを感じられずにはいられない。そして、この映画、そういったずしりと心に響く内容でありつつも、サスペンス映画としてもハラハラドキドキ、最後までヒロインの家族を殺したのは誰なのか?まるで先の読めないストーリー展開、見事な脚本にまるでヒッチコックの映画でも観ているような感覚にさせられた。戦争映画としてもサスペンス映画としても間違いなく一流の今年、観た映画の中でも面白さという点ではダントツの作品です。最近、流行のやたらCGばかりにお金をかける見せかけだけの下手なハリウッドの大作を観るぐらいなら私はこの映画を観ることをオススメしたい。
[映画館(字幕)] 9点(2007-07-12 18:13:18)
10.  豚と軍艦 《ネタバレ》 
今村昌平監督と言うと「黒い雨」や「うなぎ」などで国内でも海外でも評価され、幾つもの賞を獲得しているけど私からしたら今村昌平監督の持ち味は喜劇でこそ発揮されると思っている。師匠である川島雄三監督の影響を強く感じる凄まじき欲に埋もれる人達の模様を何とブラックな笑いで描き切るこの今村昌平監督の演出の凄さにただただ圧倒させられた。アメリカ軍が支配する世の中の中で日本人がいかにして生きることの大変さ、厳しさというものがとにかく凄まじいほどの描写によって描かれている。よく醜い人のことを豚みたいな奴だと言ったりするけど、正にこの映画を見ているとその通りであると感じる。あの横須賀の町のギラギラした雰囲気の中、豚に埋もれる人間こそ、豚そのもの!あの何とも醜い姿、タイトルにもなっている豚を本物の豚を使ってまで見せつける人間の持っている醜い部分、容赦なしのこの徹底した演出、今村昌平監督が川島雄三監督へのオマージュを感じるあのラストシーン、便所に頭を突っ込んだまま死んでいく長門裕之のチンピラ、川島雄三監督の映画によく出てくる便所のシーンをここで見せる所なんて今村昌平監督がいかに川島雄三監督を尊敬しているかよく解るシーンだし、吉村実子が一人、去っていく時の流れる軍艦マーチ、あの陽気な音楽など川島雄三監督の「洲崎パラダイス赤信号」のラストとダブって見える。これは人間の欲望を豚に例えて描いて見せた何ともブラックな笑いの重喜劇の傑作だ! これこそ今村昌平監督の最高傑作!この映画を見ずして今村昌平監督を語るこなど私には出来ません。
[DVD(邦画)] 9点(2007-06-17 15:09:02)(良:1票)
11.  武士の一分
改めて書き直します。やはりと言いますか、予想していた通り、酷評が多いが、私からしたらこの作品が山田洋次監督の時代劇三本の中では一番の傑作であると言いたい。この際、キムタクのことはどうでもいいのだ!この映画では私には時代劇としての完成度など求めてはいない。山田洋次ファンである以上に寅さんファンである者にとって、この映画で描かれているのは人間味溢れる優しさ、家族の物語、そこにこそ山田洋次監督の持ち味がある。少なくとも私はそう思う。俳優にしても脇を固める俳優、桃井かおりは駄目(生理的に受け付けない)として、キムタクの相手役の檀れいの素晴らしさ、夫を愛するということはこういうことなんだと素直に見たいし、また笹野高史のあの人間味溢れる演技がなんと言っても素晴らしく、山田洋次監督らしい温かさを感じる。少なくとも冷たい雰囲気しか感じることの出来ない「たそがれ清兵衛」なんかよりはずっと良い。
[映画館(邦画)] 9点(2006-12-01 22:20:49)(良:1票)
12.  復讐は俺に任せろ
警察内の嫌な部分、人間の醜い部分、男と女のドラマとしての面白さを十分に見せてくれている。復讐に燃える者の凄まじい執念、主演のグレン・フォードの渋さ、そして、この作品は何と言ってもグロリア・グレアムの色気に尽きる。この女優の悪女としての魅力があればこそでフリッツ・ラング監督の女優選びは毎度の事ながら本当に素晴らしい。終盤の銃撃戦、そこまでに至る物語としての運びかたもなかなかで、この監督の作品に外れは無し!
[DVD(字幕)] 8点(2016-10-27 20:06:42)
13.  ブラッド・シンプル ザ・スリラー 《ネタバレ》 
コーエン兄弟の映画に出てくる人物はやはり、ただ者ではない。一つ一つの犯罪にも何かこの監督ならではの拘りを感じる事が出来る。殺しの場面でも誰かに見られているのではないか?夜の道を偶然の様に照らす車のライト、窓越しからの忍び寄る男と逃げる女、他にもテーブルの上の不気味な魚やら、単なる怖さだけでない演出にコーエン兄弟の作品に対する拘りが沢山、詰まった作品です。
[DVD(字幕)] 8点(2016-09-20 20:12:47)
14.  フィツカラルド
凄まじい。何たる発想だ!船で山を渡る。普通船って川を下るものだろ。そんな船で山を渡るなんて普通じゃない発想を本当にやり切ってしまうこの素晴らしさをCGみたいなごまかし処理なんかじゃなくて本物の映像で見せるのがこの映画の評価できる一番の点である。ストーリーだけを見て楽しむのが映画じゃないことを教えてくれている。正に本物の映像が繰り出す人間の狂気、好きな事を思いのままに実行してしまう主人公の姿を通して訴えかける力強さを感じずにはいられない。  
[DVD(字幕)] 8点(2013-11-12 21:12:01)
15.  武器なき斗い 《ネタバレ》 
国民の自由とは何なのか?という問いに対して真っ向から立ち向かって見せた力作!山本宣治の信念、警察や軍隊、その他間違った考え方によって引き起こされることとなる人間達に対して正面から立ち向かって見せた姿に共感を覚える。我々は猿ではない。という小沢昭一の叫びこそが正にそれであり、軍の言いなりになどならない。なってはならないという問いかけが強いメッセージとして残る。子供達に対して戦争のない。失業者の出ない世の中にしたいという山本宣治の言葉は日本人だけではなく世界中の全ての国民の願いであり、気持ちをよく表している。色んな意味で既にこの時代から先の日本の姿を見つめているような作品である。山本宣治の見方である。一番人間らしい宇野重吉と小沢昭一の脇役二人が素晴らしい。本当に素晴らしい脇役二人共もうこの世にはいません。今月の10日に亡くなった名脇役小沢昭一のご冥福お祈りしつつ、全ての日本人、いや世界中の人々に一度は見て欲しい作品です。  
[DVD(邦画)] 8点(2012-12-15 11:42:31)
16.  50/50 フィフティ・フィフティ(2011)
扱っているテーマは深刻なのにそれをまるで感じさせないほど爽やかな感じが良い。難病ものによく見られる。付きまとう。そあ!どうぞ!泣け!皆さん、ここは泣くところですよというものが無いのが良い。泣かせようとせずにそれでいて、しっかりと人間の心理を描いている。出てくる登場人物が本当に良い人ばかりです。死に直面することの恐さなら人間なら誰しも必ず持っている。それをこういう形(変な泣かせてやるみたいなものがない)さらりとした画き方が好感を持てる。今の日本映画だったら絶対に泣かせようとするような演出する。その反対を行っている点が難病ものの映画でありながらも深刻さを感じずに観ることが出来た一番の要因である。
[DVD(字幕)] 8点(2012-09-27 21:46:21)
17.  ファンタジア2000
なんであの名作を再び作るかなあ?なんて気分にさせられることがよくあるし、この作品にしても同じであるが、これはこれで十分に楽しめる。素晴らしい映像と音楽、想像力を生かした映画作りに共感出来る。ただちょっと残念なのは最初にこちらを見ていれば9点だったかもしれない。最初に昔の作品のを観ている者としては最初の作品ほどの新鮮さを感じられない。しかし、何度も言うようにこれ1本として観れば十分に楽しめるし、下手なハリウッド大作よりはずっと良い。
[DVD(字幕)] 8点(2011-12-05 22:03:29)
18.  フランケンシュタインの花嫁
しまった。前作は未見のままで見たけど、最初の作品を見てない私でさえもこれは悲しい上に何とも切なくなる。だって、フランケンシュタインであることの哀しみ、そして、醜い姿であることへの自分に対するやるせない切なさとそんな男に愛される花嫁もこれまた悲しい。でもそこには人間が持つ心としての姿を感じられる。何とも哀しみに満ち溢れている映画であり、ホラー映画なんたけど、ホラーてよりも恋愛映画として見て感じることの、愛することと愛される者とのお互いの哀しみが滲み出ていて切なくなってくる。個人的にはホラーは苦手なジャンルであるが、昔のホラー映画て今のホラーみたいにやたらと血を流してドロドロとした映像による恐さてよりは人間心理の上手さで恐がらせることに関して凄く上手い。この映画は間違いなくホラーの古典として語り告がれるべき映画であると声に出して言いたいし、何よりも花嫁の素晴らしい演技がよりこの映画を単なるホラーでない完成度の高い映画にしている。
[ビデオ(字幕)] 8点(2011-03-29 22:40:20)(良:1票)
19.  笛吹川
戦争映画、反戦ものと言うとやたらと戦争反対、戦争の恐怖を前面に押し出して騒ぎ立てる映画が今の映画には目立つ。そんなものとはこの映画は一味も二味も違う。確かに戦争の恐ろしさを描いているものの、戦争そのものを美化するようなことはしていない。木下恵介監督らしいヒューマニズム溢れる作品になっていて感心させられる。同じ監督で同じ原作者の「楢山節考」が歌舞伎の世界ならばこの映画は「今昔物語」を思わせる世界観、映像美、モノクロの画面の空にカラー、下にもカラーとその色分けが戦争の不気味さ、恐さを更に深いものにしているようなそんなとにかく映像そのものが不気味な上に音の響きの恐さやら色んな恐さがこの映画にはある。日本が貧しかった時代の農民の暮らし、武士における侍魂、時代劇風でありながらも反戦映画として観ることが出来る上に力強いメッセージを含んだ力作である。これを見てやっぱり木下恵介監督は派手な戦争シーンを描かなくても戦争の空しさ、恐さをきちんと伝えることが出来る素晴らしい監督であることが改めて解ったし、木下映画には成瀬映画と同じく高峰秀子という凄い女優の存在の大きさを感じずにはいられないほどとにかく高峰秀子が素晴らしい。最後に既に書かれている方がいますが岩下志麻のこれまた美しいこと!
[DVD(邦画)] 8点(2010-11-23 10:46:18)
20.  武士道シックスティーン 《ネタバレ》 
何と気持ちの良い映画だ!自分の気持ちに正直に生きようとする二人の女子高生、剣道というこれまた如何にも日本人的な日本人だからこそ解り合えるスポーツを通して友達って良いなあ!同じスポーツを志し、同じ楽しみを持つことの素晴らしさ、人間、ある程度の年齢にもなると、昔の友は昔の友であって、忘れかけてしまったりするものでもある。しかし、この映画の彼女達の年齢、16歳の頃って、ライバルがいたり、仲良くしている友人がいたりと正にこの時代に生きているからこそ得られるもの、そういうものがこの映画の中では描かれている。転校してくる前にたった一度だけ対戦していて、まさかの敗北をいつまでも引きずったままの磯山(成海璃子)にとっての西荻(北乃きい)は絶対に倒してやる。こいつに負けたままでは気が済まない。だから、いつまでも怒ったような顔付きでしか西荻に対しても周りの同じ剣道部の人達などにも見せない彼女が西荻との剣道着を着ずに制服姿のまま決闘する場面でのやりとりにおける二人の感情、そして、やはりあのラスト、親の都合で離れ離れとなってしまった二人の「決勝で会おう」私はこの台詞がこの映画の良さを表しているように思う。正直、タイトルを聞いて、全く期待もしてなかったし、何となくてな気持ちで見たのに、予想を上回る面白さ、感動、色んな点で不満もないと言えば嘘になる。作りとしても非常にベタだし、それでも下手なハリウッド大作では味わうことの出来ない良さ、感動がこの映画にはある。劇場までお金を払って観に行って良かった。思わぬ拾い物。こういう作品に時々だが出会うことが出来るから邦画を観ることを辞められないのである。
[映画館(邦画)] 8点(2010-06-08 19:56:39)(良:1票)
0100.51%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
638619.66%
750325.62%
865733.47%
930115.33%
101065.40%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS