81. ファール・プレイ
映画ファンのための、ゴールディホーンファンのための作品ですね。ストーリーはそれほどではないですが、まぁ製作現場では楽しみながら創った作品という感じです。きっとゴールディホーンがいるだけで、周囲が和むんじゃないでしょうか。小柄な体に大きな目。ホント、キュートですね。日本でも薬師丸ひろこさんや安達祐実ちゃんに、こんな役やらせてあげたいな、と思いました。それにしても、この歌舞伎ミュージカル(「ミカド」というらしいですね)、よほど当時インパクトがあったのか、アカデミー賞をとった「炎のランナー」でも出てきましたもんね。どっかで聴いたことある曲だなぁと思っていたら、そうかあれか!って感じです。遊び心満載の映画です。 [DVD(字幕)] 6点(2011-12-03 18:18:51) |
82. フラッシュバック(1990)
《ネタバレ》 最初は「48時間」や「ミッドナイトラン」かな?でも途中でこれは「さらば冬のかもめ」の逆のようにデニスホッパーが人生の教師役になるのかな?と思ってました。ところが小栗旬君みたいなキーファーちゃんが実はヒッピーの息子と分かります。そこでこれは自分探しの話だったとホロリと来るのです。やんちゃなまま、大きくなったデニスホッパーは実はアメリカの人はみんな好きなんでしょうね。60年代のアレは、実はアレこそがアメリカそのものだったのかもしれません。粋なラストは大人の味わいでしょうか?映像がもうちょっときれいだったら、とも思いましたが、これでいいのかもしれません。前向きに生きるのにちょっと疲れたら、こんな時代遅れな演出の映画に浸るのも一興じゃないですか?デニスホッパーって演技うまいですね。きっと女性にもててる気がします。 [DVD(字幕)] 7点(2011-12-03 05:12:03) |
83. 武士の家計簿
《ネタバレ》 企画としては面白いと思います。でも実在の人物だっただけに、話に制約が設けられて、自由な話運びができず、あまり盛り上がりのない映画になったと思います。そろばん侍の武器が光る瞬間があったら面白かったのではないでしょうか?例えば、帳簿の不正を一瞬で見抜くとか、経理のミスを直したため、人の命が1人救われたとか・・・この地味な話を引っ張っていった音楽がとても良かったです。 [DVD(邦画)] 6点(2011-06-21 17:43:13)(良:1票) |
84. フレンズ/ポールとミシェル
《ネタバレ》 学校の授業で観せるのにいい映画。まさか、2人きりで子どもを出産するとは思わなかった。続編もあるらしいが、それは「現実」というものを見せつける映画らしい。そういう映画はたくさんあるので、このお伽話のような本作だけで充分だろうと思う。 [ビデオ(字幕)] 6点(2011-01-20 11:35:11) |
85. フリーダム・ライターズ
生まれた時から貧困や差別で、生きていく事に夢や目標を求められない生徒たちが徐々に心を開いていく様子は、正直ウルッとした。ヒラリースワンクも素敵だった。結局、彼らも大変な人生を送っているが、戦争中、もっと悲惨な状況で生きてきた人生の先輩に直接触れたというのが、良い経験になったのでしょうね。教室が「家族」になっていった彼らはこの頃の仲間が親友として、社会に巣立っていくのでしょう。こういう「家族」が出来ていく映画って面白いと思う。いつまでも残って帰ろうとしない場があるなんて素敵だ。今の日本でこういう場を求めるとしたら、どこになるのだろうか?受験地獄の学校、競争社会の会社、そして離婚の多い家族。案外、テレビの「しゃべり場」や、魅力ある歌手のコンサート、そしてネットなどがその代わりになるのかもしれない。実話ってことは、こういう先生がいて、3年4年まで引き続き、その先生が教えると言う決断をした教育現場の判断が実際あったってことだ。そういうところは日本にいて、羨ましく思う。 [DVD(字幕)] 8点(2010-12-02 14:17:59) |
86. プリティ・ベビー
《ネタバレ》 さすが、ルイマル。ハリウッドで創られたのだろうけど、ちゃんとヨーロッパ映画になっている。ホント、この監督、すごいわ。特殊な環境におかれた人物を見事な想像力で描写していく。ここでも主人公の少女が、裸一貫で生き抜いてきた売春婦たちの中で育ったからだろう、何事にもけろりと経験していく、逞しさが見事に描かれている。売春婦たちには爽やかさすら感じられる。車が沼にはまった時、彼女らは裸になって笑いながら沼に入っていく。もう、それは無敵、という感じだ。やがて少女と結婚する写真家の青年が神経質にいじっていたカメラ。それがラスト、母親の再婚相手が駅で簡単に操作するカメラを見て、この少女は何を思ったのだろう。映画もそこで終わる。ルイマルの映画って観終わるといつも、手元に置いておきたくなって、DVDが欲しくなる。困ったもんだ。 [DVD(字幕)] 8点(2010-08-17 15:03:24)(良:1票) |
87. フェーム
何度も繰り返して観てしまう映画。特に食堂で、徐々にみんなのってきて、踊りだす場面は最高!また仲間内の優しい笑顔の中で受けるジョークが、ナマのステージですべるシーンは痛い。芸の厳しさ、楽しさが伝わってくる映画です。 [ビデオ(字幕)] 8点(2010-06-26 22:53:50) |
88. 冬物語
《ネタバレ》 エリックロメールはいいですね。結局、例え何人かの異性を振り回してでも、自分の感情に素直になって、判断していけば、運命は赤い糸を手繰り寄せてくれるのだ、という話ですしょうか?パリってもっと自由奔放なところだって、思っていたけど、やはりどこの国も一緒ですね。自分を大事にして、生きていけば幸せになれるのだ。それがたとえ5年後だろうと20年後だろうと。また大事にしたい映画が一本増えた。 [ビデオ(字幕)] 8点(2010-04-05 04:41:01) |
89. フィラデルフィア物語
《ネタバレ》 面白かった。いや、良かった。最後のヒロインの気持ちが解き放たれる瞬間、今までの退屈な話が急に意味あるものに見えてきた。最後まで観ると、ケーリーグラントが実にいい男だってことが分かる。こういうのをドラマでじっくり描くと、韓流ドラマのようになるんだろうな、と思った。舞台の映画化というけど、舞台でもこんなにセリフが単調なのだろうか?これは映画じゃないとラストのハッピーエンドに感動できないんじゃないのかな。いや、それにしてもいい映画だった。 [DVD(字幕)] 7点(2010-02-02 14:54:04) |
90. フロスト×ニクソン
《ネタバレ》 フランク・ランジェラの抜群の存在感に魅力を感じた。これほどの俳優を今まで知らなかったとは、と思い、略歴をみると、「デーブ」以外、自分が避けてきたタイプの映画によく出ている。まだまだ奥が深いぞ、アメリカ映画。それにしても、ロン・ハワードの映画って、きちんと創られてますね。彼の演出って地味だけど、映画のテキストのようにきちんと創られていると思う。これは悪口ではなく、あまり話題にはなりにくい正統派の映画こそ、どんどん日本にも配給されてほしい。殺し殺され、ていう映画はもういいよ。CGも飽きた。それにしても、この映画。インタビューで正直に心情を吐露してからのニクソンの方が、自分には魅力的に見えた。でも弱みを見せない、強いアメリカの方があちらの国では受けるんだろうね。 [DVD(字幕)] 7点(2009-08-31 21:59:38) |
91. フェイク シティ ある男のルール
《ネタバレ》 観客がラストを見抜きやすく創っている。フォレストウィッティカーがいい上司のままで終わるはずもなく、同僚も悪人面した連中ばかり。最近では、こういう先の読みやすい映画は、どんでん返しとは言わないですよね。キアヌファンには面白かったかもしれない。BGMの使い方が印象に残った。結局、後半は警官同士の殺し合い。まさにフェイクシティ。こんな町の住人じゃなくて良かった。それにしてもクリスエヴァンスは「セルラー」の軽薄兄ちゃんとは大違いで、やっぱ役者なんだなあと思った。 [DVD(字幕)] 6点(2009-06-08 18:29:44)(良:1票) |
92. ブラック・スネーク・モーン
《ネタバレ》 確かに自分もHなシーンを期待してはいた。しかし、観終わった後、あ~良かったぁ、と思いました。サミュエルがカッコいい。銃を向けられてあんなに堂々とできるなんて。しかも歌い手としてもカッコよく、酒場でライブをやる時は、町の人間も駆けつけてきてくれる。いいなあ。サミュエルはこれからも真っ直ぐに生きていくんだろうね。だから、リッチが自分を抑える事ができなくなりそうになっても、鎖がつながっている場所があって、そこに立ち戻る事で、乗り越えて生きていける。私は人生について、そんなに分かっている人間じゃないが、自分を安売りしなくても、優しく包み込んでくれる男性がいるということで彼女も心が少しづつ溶けていったんじゃないのか。そして結婚した元兵隊の彼とは、少女の頃の心の傷は治らないかもしれないけれど、似たような者同士、お互い受け入れあって、共に生きていけるのだ。 [DVD(字幕)] 9点(2009-02-23 22:19:26) |
93. フィクサー(2007)
ジョージクルーニーがもう少し頭がいいとか腕っ節に自信があるとか、そんな設定だろうと思って観ていたら、ギャンブルしたり、お金に困っていたり、親戚に色んな人がいたりして、えらく頼りないので、観ててすっきりこなかった。同僚のフィクサーが大企業の野心家の女性の上役に殺されてから、やっと物語が見えてきました。「エリンブロコビッチ」や「インサイダー」を思い出したね。最後まで観て、映画冒頭の場面と結びついた時、やっと心に突っかかっていたものが取れて、すっとした。ラスト、タクシーの中でのクルーニーの表情を見て、「はやくニヤリとしろ」と思ってしまったよ。結局、緊張感から解きはずされて、ほっとした表情みせるだけだったけど。社会派サスペンスとして快作だと思う。 [DVD(字幕)] 7点(2008-12-26 22:46:59) |
94. プライドと偏見
《ネタバレ》 原作未読。素直になれない頑固者なら、もう少しその辺の描写が欲しかった。リズはともかく、ダーシーが告白するところが映画の前半で、ダーシーがどういう人物か、まだ掴めないときだったので、そんなにプライド高い嫌な奴という印象がなかった。中盤あたりから、ダーシーの目は誰かも書いてましたが、濡れた子犬のような目になっちゃって、素直な青年じゃん!と思って観てました。でもやはり結婚は金ですか・・・ちょっと寂しい。最後の方のジュディディンチの演じるおばちゃんとリズの対決が面白かった。毅然としてるリズを演じたキーラはホントに綺麗な方ですね。他の姉妹と違和感がありました。最後のお父さんの「これ程の男でなかったら、手放さなかった」は良いセリフですね。 [DVD(字幕)] 6点(2008-08-29 00:15:58) |
95. ブレイブ ワン
《ネタバレ》 映画の冒頭では、いくら、夜の公園で、自分らは男ばっかりの3人組で、イチャイチャしてるカップルに腹が立ったとはいえ、あそこまで殴る蹴るしないでしょう。彼らも人の子なんだから。ヘラヘラ笑いながらのトンネルでの暴力に「時計仕掛けのオレンジ」を思い出しましたよ。映画の半ばでは、ジョデイのような小柄な体で、女性一人で夜の街をうろつく。危ないって!それに娼婦と勘違いする人もいるでしょうよ。ラスト、あのままでは、連続殺人犯を捕まえられなくて、あの刑事は窓際にやられるでしょうね。警察内部にも敵が多いって映画の中で言ってたから、彼のこれからが大変だ。でも、この刑事を演じたテレンス・ハワードはいい顔してる。「クラッシュ」も良かったし、今後が楽しみ。ジョディの演技が良かった為か、自分はあのラストでほっとしました。男の子みたいな小柄な、笑顔がキュートな女性が、殺人マシーンになって、ラストは豪快に自分の心臓を撃ちぬくなんて話は、合わないと思う。警察に捕まったら、マスコミがよってたかって話題にするだろうし、そうすると彼女は悪い意味で大物になっちゃって、あのキュートな笑顔でなく、冷血そうな表情の女性になっちゃいそうだ。今のまま、逃げ延びても、顔から笑顔が消えて、不幸になりそうだ。いずれにせよ、人を殺めたら、ハッピーエンドは難しい。 [DVD(字幕)] 6点(2008-06-30 02:29:56)(良:1票) |
96. 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ
《ネタバレ》 面白かった!妹がいつ爆発するのか?それとも姉が自分からダメになっていくのか?待子さんが代わりに爆発してくれるのか?この超ジコチューな女性にはものすごく腹がたった。それくらい佐藤江梨子が名演だったってことでしょうね。出てくる女性、全員素晴らしい!妹もスッピン美人だと思うし、待子さんなんて男の理想像ですよ。こんな素敵な奥さん、いない!最後の姉妹喧嘩はやったーって感じでした。でも郵便局で働いてた経験からいうと、こんな事は不可能です。しょっちゅう、ロッカー検査がありますから。それにしても、この感動、久しぶり!この監督の次回作に期待! [DVD(邦画)] 8点(2008-06-18 18:30:20) |
97. ブラックブック
《ネタバレ》 面白かった。ぐいぐい引き込まれた。でも出てくる人たちが色んな立場の人たちなので名前と俳優さんが途中で一致できなくなりました。戦争が終わった時点で、ちょっとしたエピソードでいいから、1回人物を整理して欲しかった。でもこの主役の女性。最初にウサギからにんじんを取り上げ、ぽりぽり食べるとこで、あ、この女性素敵だ!と思いました。他にもこの女性のたくましさを描く色んな場面が出てきますが、どれも他の映画にないものがあります。 [DVD(字幕)] 7点(2008-01-17 12:02:33)(良:1票) |
98. フレンチ・コネクション
ジーンハックマンとロイシャイダーという、今考えると贅沢な二人組み。ニューシネマのあの見終わった後の寂しさもまたいい。映画が好きになった時、まず、かじったのがニューシネマでした。ホントは正統派の映画を観て、それからニューシネマを観れば、骨太のストーリーを好む、健全なおっさんになったろうに、ニューシネマから入ったものだから、映画の中で人が死んだりするのが何でもなく感じられるオタッキ-なおっさんになってしまった。でもジーンハックマンって絵になるよなあ。余談ですが、悪徳保安官のハックマンとこの映画と同時期に創られた「ダーティハリー」のイーストウッドがたたかう映画「許されざる者」がアカデミーを獲ったのは面白い。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-12-20 00:52:50) |