21. 蛇にピアス
《ネタバレ》 えっ、やっぱりあの舌ピアスはホンモノなのですか。リアルではあるが、まさかね…と思っていたんだけど。う~ん。確かに↓【no_the_war】さんの仰ること分かります。「デビルマン」に出演するからといってデーモンと合体する必要は無い訳で、ちょっと体当たりの意味を履き違えている。原作は出版された直後に読みましたが、自分たちの体を傷つける行為には共感できず、イタイ描写が四肢の先端を縮こまらせただけで素通りして行った作品でした。映画になったらもう少し理解できるのかと思っていたんだけど結果は同じでしたね。一緒に住んでいても互いの本名すら知らないというのは、今の若者たちの間に本当にある関係性なのでしょうか? そこに実感がない限り、中年には理解できない映画なのかな…。吉高由里子は映画デビューから注目していた女優で、その初主演作として期待していたんだけど、自分の理解が及ばないことが残念でした。役者根性が据わっていることはよ~く分かったので、今後も期待します。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-12-11 22:48:11) |
22. ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー
う~ん、自分は主人公に人間に敵対する側に加担して欲しかったな。エルフの王子が人間に戦いを仕掛けたのは、自分たちの棲家としてきた領分を侵されたから。それは充分に宣戦の動機になるんだけど、それ以上に掘り下げられないままに終わってしまうのが残念だった。主人公がエルフ側に付けば、嫌でもその部分が強調されるよね。テーマが掘り下げられるだけでなく、ストーリーもダイナミックに展開するはず。有りがちなヒーローものに一石を投じた作品になったと思うんだけど…。 この監督が表現するクリーチャーたちの世界観には独特のダークな見応えがあるけれど、それを活かす為にも、もうひと捻り欲しかったという印象です。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-11-30 23:58:36) |
23. ペリカン文書
はい、正統なサスペンスでした。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-11-19 23:13:24) |
24. ヘアスプレー(2007)
《ネタバレ》 トレーシーが自分の体型に、これっぽっちもコンプレックスを持っていないことが、この作品を光り輝かせていると思いました。彼女が何もせずに普通に立っている姿に「ブルース・ブラザース」のジョン・ベルーシが重なった。トラボルタ母さんは、思い出しただけで笑いがこみ上げてきます。あれでダンスに往年のキレがあったらなぁ~。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-11-06 04:54:34) |
25. ペルセポリス
《ネタバレ》 イランの女性が主人公の自伝的アニメーション。イスラム革命からイラン・イラク戦争へと続く混迷の時代と青春期が重なる。少女時代は、好奇心旺盛でイタズラ好きでロック大好き。イスラム圏の人たちも米英の音楽を聴くんだ、と妙なところに感心。というか、自分の中東イスラム社会に関する認識はその程度に浅い。情勢の変化で思想や言論が統制されると両親の勧めでドイツへ留学。留学先の自由な気風に触れて、そこに同化しようとするが馴染めず、自己嫌悪に陥り、自分を見失って放浪生活を送る…。というと、とてもハードに聞こえますが、アニメーションの優しい語り口ですんなりと観れました。留学先で彼女を苦しめたものは宗教観や民族の自覚で、西洋文化と自国文化の狭間で揺れ動くあたりがテーマ的には山場になっていると思います。母国意識が希薄なニッポン人の自分が言うのもなんですが、他国の文化を模倣しようとしても、彼女の中にそれらを受け入れる土台が無い限り、全て素通りして虚無感ばかりが募っているように見えました。お国によってアイデンティティの形成のされ方は異なるんだなぁと感じた次第。まぁ、難しいことは抜きにしても、イランの人たちの日常生活が女性の等身大の目線で見られたことは意義深かった。アニメーションが、重い時代背景を陰惨に見せないことに一役買ってます。ちなみにペルセポリスって、世界遺産に登録されているイランの遺跡ですね。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-06-16 08:08:38) |
26. ベンジャミン・バトン/数奇な人生
《ネタバレ》 時の流れに逆行して若返っていく外見には興味津々だったが、エピソード自体は特に笑うシーンも大泣きするシーンもない。肉体時間の逆行以外に特別な能力がある訳じゃなく、至って淡々とした暮らしぶり。大胆な設定から導かれるお話としては平板に思えるが、アクションやサスペンスではなく、あくまで人の一生をじっくりと描きたかったのだろう。出会いや別れの情景の中に、抑えの効いた演技が切なさを紡いでいました。ちなみに、ベンジャミンと接触した人のほとんどは彼の人生を数奇なものとは思っていない。見掛けと実年齢が極端に違うのは、聞かされない限り気付かない事で、ベンジャミンにとっては数奇な体験でも、周囲の人には普通の付き合いなのである。そう考えると、周囲が認知していないだけの数奇な人生は、実はたくさん存在するようにも思える。逆説的ではあるが、およそどんな人生も、他者が知らない数奇な側面を持っているのかも知れない。淡々としたベンジャミンの日常描写からはそんなことも考えてしまった。そういう意味で、奥深くはあったけど、面白いという類いではなく、感動するでもなく、妙な見応えの映画でした。 [映画館(字幕)] 6点(2009-04-13 01:16:45)(良:1票) |
27. ベオウルフ/呪われし勇者
《ネタバレ》 ここのレビューを見るまでは、評価がしづらい作品だった。というのは、良く作りこんであるにしてはストーリーがイマイチ淡白だし、CGを使っていることの意味合いが分からなかったから。バランスが悪い感じ。でも、もともとは3Dで作られていたんですね。3D映画って、ストーリーを重く深くして行くよりは視覚効果を生かす意味でシンプルにまとめる方が良いはずで、この映画はその考え方に沿って作られていたということでしょう。なので、普通の画面で観てしまうと違和感がある。思い返すと、立体に見えるなら効果的と思えるアングルを多用してましたよ。劇場で観るべきでした。 25年ほど前に観た3Dの「ジョーズ3」はシンプルすぎて内容が皆無に近かったけど、この作品はそこまで酷くない。極上のいい女に、私も含めて全てを与えると言われて首を横に振る男はいるのだろうか。少なくとも私は思いっきり縦に振りますな。なので、登場シーンは少なかったけどアンジェリーナ・ジョリーのキャストは成功だと思う。ラストのドラゴンとの一騎打ちは名シーンと言ってもいい出来映えで、平たい画面で観ていてもかなり見入りました。 評価はあくまで普通の画面で観た点数です。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-12-18 04:16:50) |
28. べクシル 2077 日本鎖国
《ネタバレ》 まずタイトルが良くない。覚えにくい。主人公の名前をタイトルにするなら「アキラ」や「ゴジラ」くらい物語を背負っているべき。 ストーリーが進むとすぐに全編CGの必然に疑問符が付いた。アクションやチェイスシーンは迫力あったけど、キャラクターが酷い。薄っぺら。決して主人公の声のせいだけではない(笑)。 肝心の鎖国も、謎が明かされたような見せ方をしていたけど、?がたくさん。なぜ国土から山と川がが消えたのか、アンドロイドになりかけの人が集まる東京が、なぜ闇市か縁日みたいな様相になるのか、知ってる人がいたら教えてください。 エンディングもとても情けないオチで、そのオチの結果として、日本は絶滅。ちょっと悲しい気分になったのは自分が日本人だからだろう。 観る前は「鎖国」という響きにかなり魅かれたけど、外国に見せない(見せられない)という意味だけで使っている言葉のようだ。どんなふうに技術が進化すれば国内資源だけで経済が回せるのか、な~んて興味を持った自分が馬鹿みたい。結局ストーリーは二の次で、実験映像が作りたかったんだと解釈すれば、頑張ってる方だと思う。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2008-09-18 16:54:15) |
29. 変身(2005)
原作を読んでいないので、それとのギャップに悩まされること無く普通に鑑賞できました。たぶん原作は「アルジャーノン…」のような人格変化がテーマなのでしょうが、この作品に関しては蒼井優ちゃんの映画にとどまったという印象です。気になったので、脳移植のことを少し調べたけど全くのフィクションでもないようですね。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2008-09-09 16:21:39) |