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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1874
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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1.  炎のデス・ポリス 《ネタバレ》 
砂漠のど真ん中に建つ孤立した警察署を舞台に、金融詐欺師の男と彼の命を狙う殺し屋、同じく彼を狙う頭のイカれた刺客、汚職に手を染める悪徳警察官、そして正義感の強い新人女性警察官、彼らの血みどろのバトルをノンストップで描くクライム・アクション。アクの強い演出や警察署という閉鎖的な舞台、軽快でノリのいい音楽に殺伐としたシニカルな雰囲気と、初期の頃のタランティーノ&ロドリゲスコンビの作品にかなり影響を受けてるのが丸わかりの本作。でも自分はこーゆー感じは嫌いじゃないんで今回鑑賞してみました。まぁやりたいことは分かるんですけど、本家に比べて圧倒的に実力不足感が否めない内容でしたね、これ。とにかくストーリーが分かりづらい!無駄に多い登場人物と説明不足な脚本のせいで、いまいちストーリーが頭に入ってこないんです。こんなおバカな内容ならもっと単純なお話にして素直に楽しませてほしかった。そんな多すぎる登場人物たちもそれぞれ頑張ってキャラ立ちさせようとしているんですけど、いまいち成功していない。特に物語の鍵となるイカれたサイコパス殺し屋とか、演技も演出も若干すべってて見ていて痛々しい。いかにもタランティーノと言った、全編にわたる無駄話の応酬もセンスがないせいで普通に無駄話のままで終わってて終始退屈。最後の投げっぱなし感が半端ないオチなんで目も当てられない。こーゆーのを観るとやはりタランティーノは偉大だったんだなと再確認させられますね。このシニカルで乾いた世界観はそこそこ好みだっただけに残念!!
[DVD(字幕)] 5点(2024-03-11 08:27:19)
2.  ポール・ヴァーホーヴェン/トリック 《ネタバレ》 
大企業の社長を務めるレムコは、50歳になった記念に自宅で誕生パーティーを開くことに。様々な人々が集い和気藹々とパーティーが進行する中、急に彼の愛人と思しき妊娠中の若い女性が現れる。戸惑うレムコ、心の平穏を掻き乱される彼の妻、引きこもりでオタクの長男、素行不良のすれた長女、そして長女の親友で長男の気持ちを翻弄する美しい女性メレル。一見平穏に見える彼らのパーティーはそんな愛人の出現により、不穏な空気がまるでさざなみのように拡がってゆく――。実は本作、撮影が開始された時点ではこの4分間の冒頭部のみしか脚本は書かれていません。何故ならこれ、その後の展開は視聴者から公募しその中から厳選されたものを基に紡がれた作品だから――。これまで様々な物議を醸してきたバーホーベン監督が、新たに創出したのはそんな挑戦的な手法で撮られた実験作でありました。まず一言言っておきたい、「前振りがなげーよ!」。本編が始まるまで、その企画意図が監督のインタビューによって解説されるのですが、これが30分以上ある。確かに興味深い内容ではあるのだけど、「とっとと本編に移行しろよ~」と僕はちょっぴりイライラしちゃいました(笑)。とはいえ、ようやく始まった本編なのですが、これがいかにも彼らしいエロとグロが絶妙の按配で配合されたシニカルなホームコメディの逸品へと仕上がっており、さすがの貫禄でしたね。特に、男どもをその美貌で惑わすメレル役の女優さんがとてもサキュバス的な魅力に満ち溢れていて、えがったっす。妖艶な悪女を撮らせたら、やはりこの監督って感じですね!肝心の撮影手法ですが、俳優陣が撮影が始まった時点で自分の演じるキャラがどんな人物なのか分からないというのは裏を考えながら見るとこれがなかなか面白い!メレル役の彼女なんか、「え、私ってこんな役やったん?」とびっくりしたでしょうね。他にも「俺、こいつと愛人関係なんか~」とか「私、悪役なん…」とかいろいろ戸惑いながらも、次第に役に入っていく俳優たちの仕事ぶりは見ていてけっこう楽しい。なんだか良質のインプロ(即興)劇を観ているようでした。まあ、確かにこれが監督の壮大なるフェイクだという可能性も捨てきれないけれどね。でも、それも含めて知的好奇心を刺激する大人の娯楽作品であったと思います。うん、7点!
[DVD(字幕)] 7点(2024-02-23 14:31:16)(良:1票)
3.  ボーンズ アンド オール 《ネタバレ》 
彼女の名は、マレン。まだ18歳になったばかりの何処にでもいるような普通の女の子だ。物心ついたころには母親はおらず、厳格で厳しい父親と2人暮らし、高校でもとくに目立つ存在でもない。そんなマレンだったが、彼女には人とは違う特徴が一つだけ。それは、定期的に人を襲い食べてしまいたいという衝動を抑えられないことだった――。そう、彼女は社会の闇の中に少数ながら存在する〝人喰い〟だったのだ。これまで厳格な父の元でひっそりと暮らしてきたマレンだったが、ある日、また例の衝動を抑えきれなくなってしまう。お泊り会でクラスメイトの指を思わず食べてしまったのだ。当然父とともにすぐさま逃亡。だが、逃亡先の隠れ家で目覚めると唯一の頼れる存在であった父親が、「もうお前の面倒を見るのに疲れてしまった」とのメッセージを残していなくなってしまう。突然のことに途方に暮れるマレンは、母親はデトロイドに居るとの父の言葉だけを頼りにたった一人、旅に出る。途中、同じく〝人喰い〟である青年リーと知り合った彼女は、彼の車で遠く離れたデトロイドへと向かうことに。優しく面倒見のいいリーと旅を続けてゆくうちに、マレンはいつしか彼にほのかな恋心を抱いてゆく……。かつて、同性カップルの刹那的な青春を瑞々しく描いた佳品『君の名前で僕を呼んで』のルカ・グァダニーノ監督とティモシー・シャラメが再びタッグを組んで挑んだのは、そんな人喰い同士の孤独な旅路をリリカルに描いたロード・ムービーでした。一言でいうと物凄く気持ちの悪い映画でしたね、これ。それはグロさとか不快という直截的なものではなく、なんとも言えない良い意味での気持ち悪さ。この作品、物語としては物凄くオーソドックスな青春ロードムービーのように描かれているんです。父に捨てられた女の子が会ったこともない母親を捜して旅に出て、道中で出会った青年と恋に落ち、色んな経験や葛藤を重ねながら成長してゆく……。でも、そんな2人が旅の途中で繰り返すのは殺人と人肉食。しかもそれを2人の恋が深まってゆく絆のように描いている。正直、なんじゃこりゃですよ(笑)。なのに四つん這いになって犬のように人肉を喰らった2人が食後、血だらけで抱き合うシーンとかだんだん愛おしくなってくるから不思議。ここらへん、この監督のセンスがなせる技なんでしょう。そんな2人の間に入ってくる人喰いじいさんの存在も、長年の孤独な生活から心を病んでしまったということが分かりなんとも言えない魅力を放っておりました。そして、ようやく出会えた母親とか、もう夢に出そうなぐらい強烈!最後、どうしようもなくなってしまったマレンがとった文字通り骨まで喰らう愛。これは究極の純愛だと、僕は思う(笑)。とにかく唯一無二のいい意味で気持ちの悪い映画でございました。
[DVD(字幕)] 8点(2024-02-14 06:09:21)
4.  抱擁のかけら 《ネタバレ》 
私の名前はハリー・ケイン、かつて名の知れた映画監督だった。映画や脚本を著すとき、私は必ず“ハリー”の名を使った。つまりペンネームだ。本当の名は、マテオ。だが、ある日を境にマテオは消えハリーだけが残った。全ての過去を捨てハリーとなった私は同時に視力をも失ってしまったのだ――。深い孤独の中に生きる盲目の元映画監督ハリー。ある日、彼の元にマドリードの実業家エルネストが死去したという知らせが届く。「そうか、とうとう彼が死んだのか…」と、しみじみ呟くハリー。自身の身の回りの世話をしてくれる青年に、ハリーは自らの秘められた過去を語り始めるのだった……。物語は、そんなハリーの映画監督として充実していた日々、そこで出逢った若く美しい女優レナと強欲な実業家エルネストとの愛憎渦巻く確執をミステリアスに交錯させながら、彼が視力と過去を全て捨て去るきっかけとなったとある一日へと収斂させてゆく。スペイン映画界が生んだ至宝アルモドバル監督と女優ペネロペ・クルスが再びタッグを組んで描いたのは、これまで彼らが創り上げてきた名作群の製作過程を自己戯画化したようなそんな哀切感漂う人間ドラマでした。とにかく、もう彼にしか生み出せないであろう情熱的な“赤”を基調とした極彩色な映像美は、今回もほんと素晴らしかったですね。そんな絵画のように美しい映像の中に、これまた女性の美しさの頂点を極めた?だろうP・クルスが華を咲かせておりました。いやー、溜息が出るほどに耽美(笑)。そして本作が何より優れているのは、そんな女性の美しさを永遠に記憶に留めておきたいためにハリーが自ら盲目となったような描写が随処に散見されること。いやー、やっぱり良いですね~、この芸術に域にまで達している変態紙一重の谷崎潤一郎的フェティシズム。もはやアルモドバル版『春琴抄』。そんな豊潤な世界を、今回も充分堪能させてもらいました。最後、遺された彼女のフィルムを再編集して新たな映画を創り出そうとするハリーに、アルモドバルの映画への深い愛情――そして倒錯的な女性崇拝の念を見出さずにはいられません。
[DVD(字幕)] 8点(2024-01-22 13:08:30)
5.  僕とロボと不思議な惑星 《ネタバレ》 
広大な宇宙を旅するとある冒険家家族。様々な惑星に降り立ち、未知の生物を調査して廻ってこれから地球へと帰ろうとしていた矢先、彼らは突然の流星群に襲われるのだった。瞬く間に宇宙船は崩壊、一人息子のウィリアムはたった一人、救命艇に乗って難を逃れることに。何日も宇宙を漂流した末にウィリアムが辿り着いたのは、今まで見たことがないような謎の惑星だった――。別の救命艇で逃れた両親が自分を見つけてくれるのはいつになるか分からない。ウィリアムは、救命艇に乗っていったロボットのバックとともに救助を待つことに。だが、この星は未知なる謎の生物がいたるところに跋扈する危険な惑星だった……。両親とはぐれ、謎の惑星へと漂着した一人の少年のサバイバルをファンタジックに描いたCGアニメーション。というあまりにもベタな内容だったのだけど、フランスで制作されたということで、もしかしたらほのかに毒の効かせたウィットなストーリーやオリジナリティあふれるキャラクター、あるいはセンスのいい映像などで魅せる内容なのかなと今回鑑賞。感想は……、ビックリするくらいベタベタな子供向けアニメでした。とても芸術の国フランスで制作されたとは思えない、アメリカンな内容。しかもピクサーやドリームワークスといった一流どころではなく、2番手くらいの制作会社が作ったんじゃないかというくらいのクオリティ。王道中の王道ストーリーにどこかで見たようなキャラクターのてんこ盛り。新しい部分など1ミリもありません。まあそーゆーもんだと割り切って観れば、CGはそこそこよく出来ていたし、ストーリーのテンポも良かったしで最後までぼちぼち楽しめると思います。でもまぁ自分のようなおっさんが夜中に一人で観るもんではありませんでした(笑)。
[DVD(字幕)] 6点(2023-09-06 10:11:59)
6.  ポスト・モーテム/遺体写真家トーマス 《ネタバレ》 
第一次世界大戦後のハンガリーを舞台に、遺体写真を専門とする写真家トーマスが遭遇したある不可解な出来事を描いたオカルト・ホラー。正直さっぱり面白くありませんでした。とにかくストーリーの見せ方が恐ろしく稚拙。なんだかよく分からないまま始まってなんだかよく分からないまま物語が進んでなんだかよく分からないまま終わっちゃいました。物語の重要な要であるあの少女はいったいなんだった?主人公はなんのためにこの村に来たの?なぜに最後、主人公はゴーストハンターとなって各地を旅することになるん?そこらへんが全く説明不足なせいで一向に物語に入り込めません。監督さん、もっと基本を勉強してから映画を撮ってくださいな。全編を覆う乾いた雰囲気と彩度を抑えたシャープな映像にはほんのちょっとだけセンスを感じました。
[DVD(字幕)] 4点(2023-05-13 05:47:43)
7.  ほんとうのピノッキオ 《ネタバレ》 
イタリアの児童文学の名作を最新の映像技術を駆使して実写化したファンタジードラマ。監督は『五日物語』などで独自の世界観を構築するイタリアの鬼才、マッテオ・ガローネ。うーん、自分はいまいち嵌まらなかったですね、これ。絶妙にグロテスクなこの唯一無二の世界観は確かに凄いとは思うんですけど、脚本がいまいちな印象。考え抜かれたプロットや胸躍るような起承転結などはほぼ皆無、ひたすらこのピノッキオ少年があっちにいったりこっちにいったり、何の脈絡もなく出てくるキャラクターに翻弄される様を延々見せられるだけ。もう少し一本筋の通った物語があればよかったんですけどね。ねちょねちょナメクジ婦人(あ、カタツムリか!笑)や正反対の判決を下すサルの裁判官など、登場するキャラクターはけっこう魅力的だっただけに惜しい!
[DVD(字幕)] 5点(2023-02-10 21:53:31)
8.  ほの蒼き瞳 《ネタバレ》 
19世紀アメリカを舞台に、士官学校で起こった猟奇的な殺人事件の謎に挑む若き日のエドガー・アラン・ポーを描いたミステリー。この監督の作品は何作か観て、世界観の作り込みや画の撮り方などは凄く拘りが感じられて大変良いとは思うんですけれど、毎回ストーリーがなんとも残念な印象。本作はそれが顕著に表れてる感じでした。大まかなストーリーは分かるものの細かい部分に「?」が多すぎていまいち入り込めなかったです。最後のオチも「なんじゃそりゃ」って感じで全く腑に落ちない。全体を覆う、おどろおどろしい雰囲気は嫌いじゃないだけに残念!!
[インターネット(字幕)] 5点(2023-01-23 05:45:07)
9.  ホース・ソルジャー 《ネタバレ》 
アメリカ社会を大混乱へと陥れた911同時多発テロ。本作は、その直後、アフガニスタンで秘密裡に行われたアルカイダ掃討作戦を事実を基にして描いた戦争アクションドラマだ。アフガニスタンの荒れ果てた大地へと降り立った12人のアメリカ軍特殊部隊の精鋭たちは、アルカイダと敵対する現地の軍閥たちの協力を得ながらアフガン中枢部を目指すのだが、そこは長年内戦を繰り返していた国。ほとんど未舗装の大地は戦車や車で進むにはかなりの困難を伴うものだった。仕方なく、彼らは軍閥から支給された馬たちを乗りこなし、アルカイダとの闘争を開始するのだが…。これまで幾度となく作られてきた、対テロ戦争を一方的な視点でのみ描いたいわゆるアメリカ礼賛のエンタメ映画なのですが、正直その中でもレベルの低い部類に入る作品でしたね、これ。事実を基にした映画のダメな部分ばかりがてんこ盛り。実際に起こった出来事を時系列順に並べただけなのでストーリーになんの起伏もなく、ただただ敵に出会って戦って勝って進んでまた敵に出会って…を繰り返すばかり。登場人物も類型的でそれぞれの描き分けもうまく出来ておらず、誰も彼も全くキャラ立ちしていません。クライマックス、一度は主人公たちと決別した軍閥の長が友情のために助けに駆けつけてくるという一番の見せ場も監督の演出力の無さなのか、全く盛り上がりに繋がっていない。たとえ事実を基にしていても優れた脚本なら、時系列を意図的にバラバラにしてみたり、アメリカに残された家族のドラマを同時並行的に描くなどの工夫を凝らすことで観客の感情を高ぶらせるものです。対して本作、新しい部分と言えば主人公たちがこの現代において馬を駆って戦うというくらいのもの。それも物語上、巧く機能しているとはとても言いがたい。人間と馬との種族を超えた友情などをメインに描いていたらまだ見れたものになっていたかもですが、それもあとのまつり。キャストもそれなりに豪華だし、お金がかかっているだろう戦闘描写もなかなかリアルだが、はっきり言ってそれくらいしか見るべき部分のない残念な出来の作品だった。
[DVD(字幕)] 4点(2022-09-22 12:26:23)
10.  ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれた 《ネタバレ》 
記憶に新しいボストン・マラソン爆弾テロ事件を背景に、爆発で両足を失ったもののたくましく生き延びたある一人の〝英雄〟の知られざる苦悩を描いたヒューマン・ドラマ。描きたいテーマやメッセージ性などやりたいことは分かるのですが、いかんせん監督の演出力がそれに伴っていない印象を受けてしまいました。肝心の爆発現場の描き方も意外にあっさりしているし、心に引っ掛かる部分も少ないまま全体的に淡々と進んでいってしまうのです。例えば主人公がゴール付近で恋人を待ってたときに持っていた手書きのポスターなんか、映画上格好の演出アイテムになりそうなのにほとんど活用しないままスルー。爆発の煙にその幸せメッセージの描かれたポスターが焼け焦げて宙に舞うとかいうシーンがあれば、もっと観客の心に響くはずなのにと勿体ない気分になりました。それに両足を失い自暴自棄になった主人公が仲間と文字通り二人三脚で車を運転するシーン。地獄を這い廻るような生活を送っている主人公の魂の叫びを観客の心に刻み付ける格好の場面になるはずなのに、追いかけてきた警察官の「握手してください」というセリフだけで終わってはいかんでしょ。こういう細部の雑な演出が凄く残念。いくら事実を元にしていても、映画としての脚色をもっと大事にしてほしかったですね。また、ヒロインの恋人の台詞ではないですけど、この主人公、いくら自分が不幸な目に遭ったからって周りに甘えすぎでしょ!終始甘ったれたような態度に、僕はとてもじゃないけど共感できませんでした。不幸なのはお前だけじゃないっつーの!事実の重みと、恋人役の女優の芯の強さを感じさせる魅力的な演技に5点!
[DVD(字幕)] 5点(2022-09-12 10:33:19)
11.  ポイズンローズ 《ネタバレ》 
酒とタバコとギャンブルに目がなく、女にも弱い落ちぶれた私立探偵フィリップス。ある日、事務所へとやって来た謎の女からテキサスの精神病院に入院している叔母を訪ねて欲しいという依頼を受けた彼は、気乗りしないながらも金のためすぐさま現地へと向かう。訪れた先は、ガルベストン。そこは彼の生まれ故郷でもあった。さっそく目的の精神病院へと向かったフィリップスだったが、何故か医者は何かと理由をつけ一向に患者と会わせてくれない。何か裏があると直感した彼は、独自に調査に乗り出すのだった。街の裏社会を牛耳るカジノのオーナー、将来有望な若いアメフト選手、夜の街で働く謎めいた女性歌手、そして何年も前に別れた彼の元彼女――。様々な人々から話を聞くなか、唐突にアメフト選手が謎の死を遂げ、フィリップスは血腥い陰謀へと巻き込まれてゆく…。閉鎖的なテキサスの田舎町を舞台に、落ちぶれた私立探偵がある殺人事件の裏に隠された真実を追って奔走する姿を描いたクライム・サスペンス。主演を務めるのは、ジョン・トラボルタやモーガン・フリーマンと言ったハリウッドの有名どころ。脇を固めるのは個性派俳優のピーター・ストーメアや、懐かしのブレンダン・フレーザー(もはや彦摩呂にしか見えないんですけど!笑)。そんな豪華な面々に惹かれて今回鑑賞してみたのですが、これがまあ近年稀に見るダメな映画でした。もう脚本も演出も俳優たちの演技もどれもこれもやっつけ感が半端ありません。無駄に分かりにくいうえにさして面白くもないストーリー、終始間延びした編集に全くキレのないアクション・シーンの数々、そして紋切り型で魅力に乏しい登場人物たち……。もうあかん映画の見本市のように、ダメ要素がこれでもかっちゅうくらいにてんこ盛り。義務感だけでなんとか最後まで観ましたが、得られたものは「退屈」と言う二文字のみ。どうしても時間を無駄にしたいんだという方以外にはお薦めできません。
[DVD(字幕)] 2点(2022-03-21 11:53:01)
12.  僕たちのラストステージ 《ネタバレ》 
1930年代、その飄々としたキャラクターとナンセンスなギャグの数々で人気を博したお笑いコンビ、ローレル&ハーディ。何本もの映画に出演し、舞台は軒並み大盛況、チャップリンやキートンと並び称された彼らも時代の流れには逆らえず、1950年代にはすっかり落ち目になっていた……。これは、そんな彼らの「ラスト・ステージ」を哀愁たっぷりに描いたヒューマン・ドラマ。実在した彼らを演じるのは、実力派のスティーブ・クーガンとジョン・C・ライリー。この二人の芸達者ぶりはさすがで、良い時も悪い時も含めてずっと一緒に頑張ってきたであろうこのコンビを伸び伸びと演じていて非常に好印象。ホテルの受付であろうが駅の雑踏であろうが常に人を笑かそうとするところなんて、もはやお笑い芸人の性なんでしょうね。この二人の相性がばっちり嵌まっていて、最後まで好ましく観ることが出来ました。ただ、お話の方は余りにもオーソドックス過ぎて、若干物足りなく感じたのも事実。実話を基にしたとは言え、もう少しドラマティックな見せ方をしても良かったのでは。最後まで安心して観ていられるけど、特に心に残るものはないという、なんだか良くも悪くも吉本新喜劇のような作品でありました。
[DVD(字幕)] 6点(2022-03-10 09:51:42)
13.  ぼくを探しに 《ネタバレ》 
2歳のころに両親を目の前で亡くし、以来口が利けなくなってしまったピアニスト、ポール。彼が、隣人の怪しげなマダムの作る薬物入りのハーブティーによって、記憶の中に眠る母親の思い出へと徐々にのめり込んでゆく姿を、時にハートウォーミングに時に毒気たっぷりに描いたファンタジック・ファミリーストーリー。舞台がフランスということもあり、全体的な雰囲気は僕のこよなく愛するジャン・ピエール・ジュネの名作『アメリ』っぽくて、この独創的な世界観はけっこう嫌いじゃなかったです。主人公がトリップする記憶世界もポップ&キュートで大変グッド。主人公が記憶の中の迷宮へと入り込む手段がマドレーヌとお紅茶というとこもプルーストの『失われた時を求めて』を絶妙に茶化しててなかなか楽しい。ただ、その魅力的な世界観に対してお話の方は正直微妙。ストーリーが単純すぎる上に、ところどころ説明不足な部分もあっていまいち面白くないんですよね、これ。最後過去のトラウマに打ち勝ってピアノ・コンクールに優勝できたのに、その直後には指を怪我して断念。その後は何故かウクレレ奏者になって、紆余曲折の末に中国人女性と結婚し子供も生まれる……。なんかストーリーが行き当たりばったりすぎて、後半どうでもよくなっちゃいました。あと、主人公がトリップするサイケデリック描写が若干少なめなのもちょっと物足りなかったです。とはいえエスプリの効いた、この独特の世界観は個性的でそこらへんは充分楽しめました。特にカエルの着ぐるみ楽団のキモ可愛いとこなんて、めっちゃツボ!それだけに内容の方をもうちょっと頑張ってほしかったな~。うーん、6点!
[DVD(字幕)] 6点(2022-02-28 10:18:30)
14.  炎の裁き 《ネタバレ》 
1991年、12月23日。テキサス州、コルシカナにおいて一軒家を焼く火事が発生する。子供部屋で出火した炎は瞬く間に家全体へと拡がり、手の施しようのないまま全焼してしまう。当時家に居たのは失業中の父親トッドと、産まれたばかりの赤ん坊を含む3人の幼い子供たち。母親のステイシーは夜勤に出ていてまだ帰宅していなかった。消防車が来るまで懸命に子供を助けようとしたトッドだったが、炎の廻りは予想以上に早く、不幸にも3人の子供たちは帰らぬ人になってしまうのだった――。当初は被害者として扱われていたトッドだったが、その後事件は予想外の展開を見せる。なんとトッドが、自らの子供3人を焼き殺した放火犯として逮捕されたのだ。そうして始まった裁判では、トッドの過去の犯罪歴や妻に暴力を振るう粗暴な言動、そして彼と揉め事を抱えていた隣人たちの証言によって追い詰められ、最終的に彼は死刑判決を受けてしまうのだった……。果たしてあの日、いったい何があったのか?彼は本当に娘を殺したのか?そして彼はこのまま死刑となってしまうのか?実話を元に、そんな痛ましい火事の真相を巡って翻弄される人々の葛藤を描いた法廷劇。という、冤罪の疑いのある死刑囚の再審請求を巡るお話なのですが、普通ならここで彼の事件の再調査を担うことになるのは理想に燃える若手弁護士と相場は決まっているもの。だけど今回、この事件の再調査を行うのは何処にでもいるような平凡なおばちゃんというのが本作のミソ。もちろん頑張って裁判記録や当時の証言者に当たってみるのだけど、死刑反対派ってだけの何の権限もない単なるおばちゃんなので、そりゃもちろん調査は難航するわけですよ。しかも彼女だって自分の子供たちまで巻き込んでるわけですから、そりゃ世間の白い眼を浴びて当然。それでも地道な調査の結果、彼の冤罪の可能性が濃厚となり、決定的な証拠も掴めそうになるクライマックスは非常にサスペンスフルで見応え充分でした。死刑執行が明日に迫る中、ぎりぎりのタイミングまで尽力する主人公。きっと最後には執行延期の連絡が届くはず……。でも、ここで大きくネタばれすると、物語は非常に重い結末を迎えてしまいます。果たして何が正しかったのか?自分は死刑存置論者ですが、それでもこの結末は深く考えさせられました。監督は、社会性の強いエンタメを得意とするエドワード・ズウィック。彼の演出力は相変わらず高く、特に死刑囚独房で幻想の娘と一人会話を交わすトッドには胸打たれるものがあります。当初はこのトッドに冷たく当たっていた看守が次第に彼に同情を寄せていく描写も巧い。ただ最後、テキサスの共和党知事の実際の映像を流すシーンは非常に政治的主張が強いので、恐らく賛否が分かれるところ。自分はちょっとやり過ぎに感じてしまいました。とは言え、いろいろと考えさせられる密度の濃いヒューマン・ドラマの逸品と言っていいでしょう。
[インターネット(字幕)] 8点(2021-11-22 08:35:52)
15.  ボーダー 二つの世界 《ネタバレ》 
ずんぐりとした体形にごつごつとした無骨な顔、愛嬌があるとはとても言い難い不愛想な性格、そんな残念な見た目や性格のせいで子供のころからずっと不遇な生活を余儀なくされてきた女性、ティーナ。だが、彼女には人並外れた臭覚があり、さらには人の秘密を嗅ぎ分けるという特殊な能力さえあった。その特技を活かし、ティーナは北欧の港町で税関職員として地道に働いていた。そんなある日、彼女は勤務中自分とよく似た外見を持つ不審な男性を見つける。荷物を調べてみると、中には大量の虫を入れたタッパーが。問いただすと、男は自らを昆虫学者だという。もちろん法律的には何の問題もない。心に何か引っかかるものを感じながらも男を解放したティーナ。数日後、彼女は森の中で大量の虫を集めているその男と再会する。しかも彼は集めた虫を密かに食べていたのだった。だが、何故かティーナはそんな彼に親近感を覚え、家へと連れ帰ってくる。そうして始まった社会のはみ出し者同士の共同生活。やがて、ティーナは彼こそが自分の出生の秘密を知る人物だと知るのだった……。北欧の寂れた田舎町を舞台に、そんな社会のボーダーから取り残されてしまった男女をミステリアスに描いた幻想譚。テンポのいいストーリー展開や分かりやすいエンタメ要素などはほぼ皆無、終始静かに淡々と進んでゆくいわゆるアート系なそんな本作、なので評価のポイントとなるのはこの監督のセンスに自らの感性が合うかどうか。正直な感想を述べさせてもらうと、残念ながら自分は全く合いませんでした。とにかくこの主人公の外見が生理的に受け付けず、しかも似たような外見のおっさんまで出てきて嫌悪感が二乗されるという、ね。さらにはこの二人が裸になって森の中を駆け回るわ、素っ裸のまま湖に飛び込むわ、挙句剥き出しの土の上で泥だらけでまぐわい始めるわでそのころには嫌悪感が三乗、四乗。ダメ押しで、土からほじくり出したミミズや虫を口に放り込んでもぐもぐされた日にゃ僕の嫌悪感のリミットは見事に振り切れちゃいましたわ。いや、汚すぎでしょ、この映画。そこに児童ポルノ問題を絡ませることで、社会の美醜のボーダーを敢えてひっくり返そうという本作の狙いは分からんでもないですが、僕はそれ以前に生理的にムリムリなんですけどーー。こればっかりは好みの問題なんで如何ともしがたい。4点!
[DVD(字幕)] 4点(2021-04-23 18:48:58)
16.  ポップスター 《ネタバレ》 
学校での銃乱射事件に巻き込まれ瀕死の重傷を負った少女、セレステ。犯人に殺された先生やクラスメートのために作った追悼曲が図らずも全米で大ヒットし、彼女はそのままポップスターとして成功への階段を駆け上るのだった――。十数年後、すっかり大人となり一児の母となったセレステだったが、その私生活はスキャンダル続きで決して順風満帆とは言えなかった。再起を誓った彼女は地元での復活コンサートを開こうとするのだが、そんな折、彼女のMVを模した銃乱射事件が再び起こってしまう……。ナタリー・ポートマンがそんな波乱万丈なポップスター役を演じているということで、なんとなく『ブラックスワン』のポップソング版みたいな感じなのかなと思って今回鑑賞してみました。まあ間違ってはないんですけど、残念ながら監督の実力が圧倒的に伴ってません。年代記風の語り口や早送りや長回しを多用した演出など、頑張って芸術っぽい雰囲気を醸し出そうとしてはいるんですけど、どれもが完全に空回っちゃってます。それに画質が現代の映画とは思えないくらい、全体的に小汚いのも大きなマイナスポイント。見せ場となるクライマックスのコンサート映像もけっこうショボいです。なんなんですか、あのもじもじくん(古い!)みたいな超絶ダサい衣装は……(笑)。だいたいナタリー・ポートマン目当てで観たのに、彼女の出演シーンは後半の一時間だけってちょっと詐欺なんじゃないですかね。うーん、なんかいろいろと残念な作品でありました。
[DVD(字幕)] 4点(2021-02-28 02:56:16)(良:1票)
17.  ホンモノの気持ち 《ネタバレ》 
高度なAIを搭載した人型ロボット〝シンセ〟が社会の隅々にまで浸透した近未来。開発者であるコール・エインズリー博士は、更なる高みを目指して日々研究を続けていた。その目標とは、「人生の最愛の伴侶となる相手を人工的に創り出すこと」――。彼の元で働く研究員ゾーイは、ともに過ごすうちにそんな彼の信念や人柄に徐々に惹かれてゆくのだった。次第に心を許しあい、いつしか一線を越えてしまう二人。お互いをなくてはならない存在だと感じ始めていた矢先、ゾーイは衝撃の真実を知ってしまう。なんと彼女自身もまた彼に創り出された〝シンセ〟だったのだ。心を深く傷つけられたゾーイは、彼の元を離れ、一人で生きてゆく決心をするのだが……。高度に発達した近未来を舞台に、自我を持ったアンドロイドと孤独な中年男との恋愛をリリカルに描いたSF・ラブストーリー。ベテラン俳優ユアン・マクレガーがそんな人造人間に恋をするこじらせおじさん役を演じているということで今回鑑賞してみましたが、正直、これがさっぱり面白くなかったです。ストーリーなんてあってなきが如し、とにかく雰囲気に頼りすぎで、全体的にふわふわダラダラした印象しか残りませんでした。これで映像なり音楽なりにセンスがあれば観ていられたんでしょうけれど、それもソフィア・コッポラもどきの凡庸な代物で退屈極まりない。だいたい人工知能と人間との恋愛というテーマ自体、今となってはさして目新しくもないですし。それに後半に唐突に出てくる恋愛ドラッグの扱いもなんとも中途半端。最後の「やっぱり愛って偉大だね」みたいな結論に至っては、あまりに薄っぺらすぎて思わず失笑しちゃいましたわ。という訳で僕はさっぱり楽しめませんでした。映像的にはそこそこキレイだったので、+1点。
[インターネット(字幕)] 4点(2020-12-19 17:25:17)
18.  ぼくとアールと彼女のさよなら 《ネタバレ》 
クラスの片隅で決して目立たず、ただひたすらその日を平穏にやり過ごすことを目的に日々を送る冴えない男子高校生、グレッグ。唯一の友達アールとともに名作映画のパロディを創ることを趣味にしていた彼は、ある日、母親から衝撃的な話を聞かされる。幼馴染で学校の同級生でもある女の子、レイチェルがなんと白血病と診断されたというのだ。しかもかなり深刻な状態らしい。「そんなこと急に言われても知らないし、だいいち彼女とは友達じゃない!」――。そう反論するグレッグだったが、母親に強引に押し切られて彼女の家へとお見舞いに行くことに。「別に来てほしいなんて頼んでないし、同情なんてされたくない」――。彼の訪問を受けたレイチェルは、さも鬱陶しそうにそう言うのだった。そうして始まった二人の交流。義務と惰性だけの上辺だけの付き合い。でも、二人の間には次第に友情のようなものが芽生え始め、周りからは付き合ってると誤解されるように。グレッグは周りに流されるまま、アールとともになんとなく彼女のための映画を創り始めるのだが…。冴えないオタク青年が、白血病を患う幼馴染の少女との交流を通じて次第に成長してゆくさまをポップに描いた青春ドラマ。何の予備知識もなく今回鑑賞してみたのですが、これがかなりの掘り出し物でした!末期の白血病を患う彼女と過ごす儚い青春の日々と言う、〝世界の中心でなんか叫ぶ〟的な感じのいわゆるベタな難病ものと言ってもいいのでしょうけど、見せ方がとにかく巧い!!映画オタクのこの主人公が絶えず、自らの行動に映画オタク的な自己ツッコミを入れるので、そこら辺の青臭い難病ものにならずに済んでるんです。「ここで普通の恋愛ものなら僕たちは良い感じになるんだろうけど、僕は主人公じゃないのでそうはならない」って何度も観客に言い訳するとこなんてナイスなヘタレ具合(笑)。主人公とアールが創り続けてる名作映画のパロディや何度も差し挟まれるクレイアニメもポップで馬鹿々々しくてセンス抜群!対するレイチェルも等身大の魅力が炸裂してて大変キュート。仕草や趣味の一つ一つがとにかく可愛くて、こりゃ誰でも恋に落ちますわ~。でも、そんな彼女も抗癌剤の影響で髪の毛が抜け、後半はどんどんと弱ってゆきます。「先に言っとくけど、彼女は死なずに回復するから」と観客を安心させといて、最後はまさかの展開。いやー、これにはやられちゃいました(だいぶズルいけどね笑)。久々に映画を観て泣いちゃいましたわ。観終わった今も、レイチェルの健気な笑顔が頭から離れそうにありません。壁紙に描かれたリスの落書きなんてもう思い出しただけで…。ユーモア溢れる展開で観客を楽しませておいて、締めるとこではきっちりおとす、なかなか完成度の高い青春ドラマの秀作でありました。お薦めです。
[DVD(字幕)] 9点(2020-10-31 01:19:16)
19.  ホテル・アルテミス 犯罪者専門闇病院 《ネタバレ》 
2028年、各地で暴動が多発し極度なまでに治安が悪化したロサンゼルス。長年この地で犯罪者専門に営業を続ける闇病院、ホテル・アルテミスはその夜も大忙しだった。銀行強盗に失敗し、警察の手を逃れて駆け込んできた兄弟。謎の組織から依頼を受けてこの病院へとやって来た女アサシン。違法な手法で財を成した、口だけは達者な大富豪。そして、この病院のオーナーで闇社会の大物の息子……。酒が原因で身を持ち崩し、以来この病院の経営を一手に担っている〝ナース〟は、続々とやって来る彼らの対応に手を焼いていた。そんな折、彼女の過去を知るという謎の女性警官がこの病院へと駆け込んでくる。「会員である犯罪者以外は決して入れてはならない」――。長年守ってきたそんな厳格なルールを破ってまで、彼女を迎え入れるナース。果たして彼女は何者なのか?外では暴動の嵐が吹き荒れる中、閉ざされたこの空間でそれぞれの思惑を抱えた彼らの駆け引きが思わぬ事態を引き起こすのだった……。近未来のアメリカを舞台に、そんな閉鎖的な闇病院で繰り広げられる犯罪者たちを描いた密室劇。ジョディ・フォスターが久しぶりに主演を務めたということで今回鑑賞してみましたが、正直、さっぱり面白くなかったですね、これ。だってストーリーが全く意味不明なんですもん。闇病院という設定を全く活かしきれていない演出、そろいもそろって魅力に乏しい登場人物たち、説明不足なまま最後まで取っ散らかったストーリー。もはやすべてが素人レベルだと言っても過言ではありません。どうしてこんなレベルの低い作品に、わりかし有名どころの役者陣が揃っているのかもう意味不明過ぎます。それにしてもジョディ・フォスターは老けましたね~。もはやすっかりお婆ちゃんになっててけっこうショックなんですけど。という訳でいろいろと残念な映画でありました。
[DVD(字幕)] 3点(2020-10-19 19:13:07)
20.  ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲(ラプソディ) 《ネタバレ》 
少女に捨てられた無力な雑種犬が、街のストリートで様々な経験を積むうちに次第に仲間を増やしてゆき、最終的には巨大な犬軍団を率いて少女の元へと帰ってゆくというお話。ともすればファンタジーに流れそうな内容を徹底的にリアリズムな視点で描くというのは、まあ新しいと言えば新しいですけど、ちょっとお話としては薄っぺらすぎますね、これ。主人公が犬なのか少女なのかが明確でないため、いったい誰に感情移入していいのか最後まで分からず、なんとも居心地が悪い。ただ淡々と出来事が羅列されてゆくだけなので最後までいまいち盛り上がらないまま終わっちゃいました。もうちょっと脚本を練って欲しかったです。本作の最大の見所は、CGを一切使わずホンモノの犬を使って全編撮影しているところ。それも中盤までは「おー、すげぇ!これは撮るのに手間ひまかかってますなぁ」と思わせるものの、さすがに後半は無理があります。てか、凶悪な犬軍団が襲来し街が大混乱に陥ってしまうという割には、その犬軍団がけっこうショボい。せいぜい100匹ぐらいにしか僕は見えなかったんですけど!まあCGを使わない撮影ではこれくらいの数の犬が限界なのだろうけど、さすがにこの程度の犬っころ軍団に機動隊が太刀打ちできず、ひたすら人が殺されまくるというのは説得力がなさ過ぎますわ~~。身も蓋もないことを言っちゃいますけど、これなら普通にCG使った方が良かったんちゃいますのん(笑)。とにかく新しいことに挑戦しようというそのチャレンジ精神と、主役の女の子が僕のロリ心をビシバシ突いてくるなかなかの美少女だったので、+1点!
[DVD(字幕)] 5点(2020-09-24 19:31:47)
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