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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3872
性別 男性
年齢 53歳

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21.  ミニミニ大作戦(2003)
あの支離滅裂意味不明なまでに素敵に仕上げられた『ミニミニ大作戦』を、わざわざ「意味不明でない形」、つまりありきたりな形にリメイクするする必要があるのか(さらにはこの恥ずかしい邦題まで復活させる必要があるのか)とは思うのですが……しかしコレ、意外に面白いのです。敵がヘリから監視しているのに、何でわざわざあんな目立つ色のクルマをつかって金塊強奪をたくらむのか、と言えば、カーチェイスに見栄えがするから、ですね。ハッカー野郎が何であんな場所で作業してるのかも、何だかわからないけれど楽しいし、本作も十分、アホなことやってくれてますね。なかなかうまいリメイクだと思うのですが、どうでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2015-02-18 23:05:36)(良:1票)
22.  ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル
トム・クルーズは何ゆえこのシリーズにこうも入れ込んでいるのか、と言えばきっと、自分自身をとことんオモチャにできるから、なんでしょう。それもここに極まれり、といった感じ。「スパイ大作戦の映画化」と言うこと自体をミスディレクションに使った第1作からすると、チームで行動したり、スパイ7つ道具的なアイテムが登場したりと、一見、原点回帰風。でも実際はインテリジェンスを感じさせず、高いところに登ったり、全速力で走りまわったり、要するにおバカさんの一歩手前ですな。前作以上に、走りまくってます。世界を股にかけ、その土地土地ならではの荒唐無稽なアクションを自ら体現する。で、クライマックスの立体駐車場での対決は、マイノリティ・リポートなんかも彷彿とさせつつ、やっぱりここでもまた「高さ」にこだわるおバカさん。そこが素晴らしい。
[地上波(吹替)] 8点(2014-03-26 23:27:44)(良:2票)
23.  宮本武蔵 一乗寺の決斗
一乗寺下り松。わたしゃ子供の頃に、武蔵が地形と敵の配置を書いた紙を布にくるんで鉢巻にするのを見て、ああ、覚えにくいことはこうやれば頭に入るのか、とエラく納得したもんでした。が、ホントに効果があるのかどうか、この歳になるまでまだ試したことはありません、ハイ。本作、吉岡一門との最終決戦が描き、伝七郎との対決あり、73対1の壮絶な死闘あり、五部作の中でピークをなすような作品ですが、その分、やや大味な感じが無くも無く。ただ、武蔵が主人公とはいえ、本作ではむしろ武蔵の理不尽な挑戦によって滅亡の道を歩む吉岡一門の悲劇がクローズアップされ、一方の武蔵もまた、下り松での決闘は不本意な文字通りの“泥仕合”となった上、比叡山の坊さんに、鬼、悪魔と罵られる。一体、この戦いに勝者はあったのか。という、一大バトルを描きつつも、剣の道に対する信念の揺らぎをも描いて、これはもう何が何でも最終作を観なければ(笑)という気分にさせてくれる、なかなかに「お上手」な心憎い作品でもあります。ところで、小川べりを歩くシーンは、上賀茂神社でしょうか。伝七郎との対決の場面は、三十三間堂ですね。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-09-24 22:07:54)
24.  ミッション:8ミニッツ 《ネタバレ》 
8分に一回死ぬ。死んでまた生き返り、同じ状況を繰り返す。少しずつ変奏しながら。ここには、「終わらないこと」「終わりが見えないこと」への絶望、焦りがある。しかし実際の世界では実は、死なないどころか、すでに事実上「死んでいた」ということ。終わらない絶望と、すでに終わっている絶望が、交差する。で、ラストでは「終わらないこと」が「希望」として提示され、ちょーっと甘口過ぎるんじゃないですかぁ、とか思いつつも、ある意味意表をつく、夢のあるファンタジーでございました。このせわしない展開の後に、こういう世界が待っている、素敵ではないですか。ちょっと気になったのは、「現実世界」では刻々とタイムリミットが迫っている設定なのに、イマイチ実時間の進行が充分描かれていないのがピンと来ないところでもあるのですが、逆に実時間のカウントダウンをあえて描かないことで、主人公があがき続ける悪夢世界の「終わりの無さ」が印象付けられる訳でして、またその悪夢の連鎖から抜け出て新たな世界へと向うラストも感慨深いものとなる。いやはや、結構ではないですか。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2012-10-10 22:22:26)
25.  宮本武蔵(1973)
スピーディな展開。前半は吉岡一門との死闘が中心に描かれ、後半の最初には、その後の戦いのダイジェスト(宇宙戦艦ヤマト劇場版の中盤みたいな感じで、さすがに端折り過ぎ)、そして後半のメインは小次郎との対決。武蔵映画として、オイシイところは一通り押さえた構成となっております。特に巌流島の対決、クライマックスを飾る晴れやかな対決という描かれ方ではなく、雨の中での薄暗い情念のたぎるような戦いとして描かれているのが注目されます。劇中、何度か登場する、半分水中からの(正直よくワカラン)アングルの映像と、その集大成のような、雨の中の決闘。また本作、宮本武蔵を主人公とした映画というより、武蔵に関わった人々の群像劇みたいな作りになっています。武蔵に関わった人々は皆、不幸になっていく。いや不幸ではなくとも、人生を狂わされていく。いや、狂わされた人もいるけれど(オババ怖過ぎ)、皆が皆、ただ狂わされたとも言えない。クライマックスに向けて彼らが武蔵の元へと吸い寄せられるように集まってくるのが良いですね。運命的でもあり、また自らの力で歩もうとしている姿でもあり。高橋英樹はあくまで看板であって、本作に主人公がいるならば、それはフランキー堺だと思います。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2012-10-09 21:55:44)
26.  ミッシング(1982)
突然ですが、わたしゃ“心霊写真”なるものが大嫌いでして、まあ信じないのは当然としても、あのアホらしさというものには、どうにもこうにも我慢できない。死者の怨霊が、カメラとみりゃ「ねえ写して写して」って割り込んでくるってか。コワいでしょ、ってか。アホ過ぎる。超自然の存在であるべきユーレイたるものが、そんなにミーハーで、そんなにワカリやすくって、そんなに陳腐で、どうすんのよ。と、まあ関係ない話題から始めたのも要するに、この映画のコワさ、キモチ悪さ、といったものが、一味も二味も違うからでして。自分は今、一体どういう状況に置かれているのか。尋常ならざる状況であることだけは判るのだけど。間欠的に発砲される銃の音。川を流れてくる死体。さらには、何故か道を走る馬。床に無造作に並べられた無数の死体に圧倒され、ふと上を見上げるとそこにも死体が累々と横たわっている、という不気味さ。個人では太刀打ちできない何か巨大な存在が、チラチラと横顔を見せつつも、はっきりと正体を現さず、ただ辺りを取り囲んでいる。で、この状況に置かれた、二人の主人公、すなわち、拉致され行方不明となった男の、妻と父は、あくまで“日常的”な存在。二人の交流なり衝突なり、といったものが描かれるとき、彼らはあくまで、我々と同じ普通の日常人でしかないことを感じさせるのだけど、その彼らが、夫を、息子を捜しだすという“信念”によって、状況に立ち向かっていく姿、そこに感動を覚えずには居られません。いやまあ、「実話モノ」に弱いってのもあるんですけど・・・(今回はイヴ・モンタンではなく)ジャック・レモンとシシー・スペイセクという配役の上手さもありますね。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-09-19 23:20:18)
27.  宮本武蔵 般若坂の決斗
奈良在住の私にとっては、比較的近所のオハナシなので、親近感の湧く作品であります。いよいよタケゾーからムサシとなって、武芸者の道を歩むこととなった宮本武蔵。吉岡一門との因縁も、いよいよ始まりますが、本作の主な見どころは、宝蔵院の槍術に武蔵が試合を申し込んだことから起こる事件。武蔵は、奈良から柳生を抜けて伊勢に向かおうとしているのですから、今で言う国道369号を歩いていこう、っちゅうわけですね。春日山や三笠山(若草山)を迂回して、東大寺横を北上していくと、斜面にさしかかる、そのあたりが般若坂でしょうか、そこに待ち構える刺客たちとの死闘。大勢の敵に単身向かっていく武蔵の姿、ゾクゾクするようなカッチョ良さです。チャンバラにおける残酷描写もなかなかのもの。そして後に待ち受ける、意外な展開。さて、繰り広げられる死闘の横には十三重の石塔が見えますが、これはもしや、般若寺の石塔(のつもり)でしょうか(当然、ロケは別の場所なので)。この石塔は、般若寺のシンボルとでも言うべきもの。重要文化財。秋は境内一面のコスモスに囲まれ、見事な風情です。一方、初夏にはアジサイが一面に咲き誇り、これまた見事。以上、奈良観光案内でした。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-06-27 17:59:40)
28.  宮本武蔵(1961)
タイトルは『宮本武蔵』だけどサブタイトルが無いのがつまり、言わばトッピング無しのプレーン状態な訳で。吉岡一門も出てこなければ小次郎も出てこない、そもそもムサシのムの字も登場しない、彼がタケゾー時代のオハナシ。まるで、「ついにデロリアンが完成したぞ!」とドクが叫んだところでBKTFの第1作が終わってしまうようなもんですね。しかし本作、何と言ってもすごいのが錦之助。持ち前のキンキン声をキンキンと響かせながら、走り回るわ、木に吊るされるわ、まさに大暴れ。特に、姉の姿を求めて崖を駆け降りるシーンはまさに圧巻。それにしても、映画のかなりの時間、主人公が木に吊され続けるというのも、かなり主人公扱いの悪い映画でありますが、飄々としたタクアン和尚とのやりとりがオモシロい。そしてラストのタケゾーの鋭い眼光に、続編への期待が高まります。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-06-11 22:18:49)
29.  ミュンヘン
ネタ的には、テロリストをやっつけるという、勧善懲悪的な娯楽作品として始まるこの映画。実は「人狩り」という、極めて残酷でありながら極めて普遍的な「楽しみ」、であります。しかしその先に待っているものは、先の見えない泥沼であり、果てしない徒労感。主人公にとって最後に残された拠り所は、家庭、なのですね。この「家に帰る」、ということが、個人レベルでも、民族レベルでも、本作のテーマの一つであるように思います。イスラエル建国という、一種の帰郷。しかし、その結果生み出されたものは、際限の無い争いと憎しみ。世界中に散ったユダヤ人にとって心の拠り所となってしかるべきイスラエルという国家は、彼らの想いをよそに、暴走を続ける。この「失われた故郷」という哀しみ・・・。いや。この映画に託されたものは、さらに普遍的なもの、もっと個人的なものなのかもしれない。かつてはスピルバーグも希望も野望も持った一人の映画青年だったはず。そんな彼も、もはやハリウッドの中枢に取り込まれ、彼の映画製作自体が大きな経済活動となり、その一方で、映画の中での「発言」もまた、とてつもなく大きな反響・批判にさらされることになり、不本意な闘争にも巻き込まれてしまうことになる。そういう「失われた無邪気さ」、あまりにも社会的な存在になってしまった自分の、「個」へと帰ることのできなくなった哀しみ、すらも、この映画にこめられているのかもしれません。
[DVD(字幕)] 8点(2007-01-08 14:00:47)
30.  ミニミニ大作戦(1969)
金塊強奪大作戦! と言っても、映画から感じるのはハラハラ感でも無ければ、ドキドキ感でもない。ただただ、圧倒的なるワクワク感! 何しろ、一体何をしようとしているのやらイマイチ要領を得ない、断片的な描写が、パッチワークのごとく綴られていきます。だけれども、トテモ楽しそうに何かを企んでいるらしいことだけは、ヒシヒシと伝わってきますね。この映画、まさに「自信たっぷりに撮りまくっている」という、余裕が感じられます。そしていよいよ現金強奪、これがまた、さらに輪をかけて断片的、気がついたらクルマが妙な場所を走り回ってる、これがホントにとんでもないところばっかし、何のためにそんなところを走っているのかも不明。しかしアクロバティックで、観ててやたらと楽しい。無意味に風光明媚、無意味にクルマを壊す。意味も無く出てくるギャングどもは意味も無くギャングっぽい格好をしてたり。ラストも何ともトボケてます。というわけで、あたかも、朝起きて「あー何だか楽しい夢をみたなあ」と感じる時のような感慨。夢を見ている間は、夢の支離滅裂さに気づかないで、妙に納得、妙に楽しく感じる、あの感じ。
[DVD(字幕)] 8点(2006-12-12 22:52:25)
31.  ミラノの奇蹟
楽しい楽しいファンタジー。これは心洗われる映画です。まあ汚れきったワタシの心がこの映画だけでキレイになるとは思えませんがね、うひょひょ。カメラも、なんだかまるで踊っているかのように、ウキウキ溌剌と動き回っております。雲間から漏れるスポットライトみたいな日の光に押し合いへし合い暖をとるシーンなんて、ほとんどアホみたいですが、そんなの序の口、後半にはトンデモナイ展開に! ちなみに私が印象に残ったシーンは、ジジイがクジ引きで当てたチキンをむさぼり食うシーン、そして、風船で飛び上がりそうになったジジイがパンをむさぼり食うシーンですかね。はははは。ところで↓オオカミ様が、ラストシーンを自転車に乗って飛ぶと記憶されていた、とのこと、何だか感激してしまいました。私もラストシーンを見て「こりゃE.T.だナ」と思いました。でも、たくさんの映画の想い出がそうやってリンクしていくなんて、素敵な事だと思います、正直、うらやましいとすら、思いましたよ。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-09-05 22:01:57)(良:1票)
32.  ミュージック・オブ・ハート 《ネタバレ》 
へへへ、ウェス・クレイヴンがこんないかにも「感動作」ってなジャンルに手を出して、どうしたのよ~と思って観てたら・・・何と、グァルネリQのアーノルド・スタインハートを始めとして、数々の著名演奏家が本人役で登場するという仕掛け、こりゃヤラレタ! しかも、大御所中の大御所、今は亡きアイザック・スターンに至っては、セリフ付きでメリル・ストリープとぶつかりあう、異種格闘技ぶり。本人を登場させちゃうなんてこりゃまるで、ホラー映画でたとえれば、殺人シーンで本当に人殺しするようなもんだ。いくらクレイヴンでもそこまでやった事は無い(と思う。多分)ので、それまでのホラー作品を超えるギミックを投入していた訳です。参りました。ところでこの映画を2度目に観てた時にふと気づいたんですが、観ている自分の視線、自然にストリープへと引き付けられてるんですよね。やっぱりこの人、華があるなあ、と思ったのですが、後で考えると、単に感情の起伏をやたら大袈裟に表現しているからか、という気も。まあつまり、この起伏の激しい主人公のキャラが、本作の求心力(唯一の?)で、映画を面白くさせている魅力ですね。
8点(2003-12-30 23:50:35)(良:1票)
33.  ミクロの決死圏
コレも子供の頃に観て、映画ってなんて面白いんだ、って大興奮した作品。人体の各器官を難所に見立てて、それを次々クリアしていくうちに、人体構造のお勉強もできちゃう(ただしあまり真に受けない方がよいけど)。体内のセットや、当時どうやって撮影したんだろう、という特撮のクオリティの高さも見どころ。ミクロ化には1時間というタイムリミットもありハラハラ。って、誤差というものはないのかね。あと、白血球に襲われてもさすがに消化はされないと思うけど、巨大化しないの?
8点(2003-09-27 13:12:48)(良:1票)
34.  道(1954)
終わりの方、シーツを干してる奥さんと、ザンパノ、二人の間にあるのは有刺鉄線の柵。何だか、健康的な普通の生活とは隔絶されて、もう決して立ち返ることができなくなったザンパノを象徴しているようで、妙に印象に残っているシーンです。
8点(2003-08-13 20:49:22)(良:3票)
35.  ミミック
私は単純なので、冒頭のタイトルロールの映像が凝っている映画に出会うとそれだけで非常に興奮してしまうのですが、これもその一つ。その期待は裏切られませんでした。一種の動物パニックですが、発端からの話の展開がとても斬新です。「一軒家に閉じ込められる」というパニック映画お馴染みのシチュエーションも、地下鉄を舞台に登場して、もう大喜び。
8点(2003-07-06 17:01:48)
36.  ミディアン
学生時代に友人に騙されて連れていかれた映画ですが、こんだけ映画でやりたい放題やってくれると気持ちいいなあと、清々しい気分になりました。悪役を演じるは、なんとかのデヴィッド・クローネンバーグ。カッコ良すぎるぞ。ちなみにその後誰彼かまわずこの映画を勧めて、顰蹙を買ったことだけは申し添えておきましょう。
8点(2003-05-02 22:05:44)
37.  MIFUNE:THE LAST SAMURAI
日本のチャンバラ映画の歴史を織り交ぜつつ、俳優・三船敏郎の人生を追ったドキュメンタリー。スコセッシやスピルバーグ、錚々たるインタビュイーが登場してミフネ像を語るのですが、「ヨシ、ワカッタ」のオジサン(加藤武)までは良いとしても、なぜ中島貞夫さんが??? 確かに70年代後半から、何本かの映画で接点はありますけれど、アレって、三船プロの苦しい台所事情につけこんで東映が無理やり三船敏郎をブッキングしただけ、というのは、いささか穿った見方か? いずれにせよ、ルーカスでもコッポラでもなく、サダオ・ナカジマがスコセッシやスピルバーグと肩を並べるように登場しているのがウレシイではないですか。まさに彼らこそが現代を代表する三大巨頭、みたいで。 最初の方で、邦画の歴史としてサイレントのチャンバラ映画が紹介されてて、見てるとなんだか、ワクワクしますねえ。この異常なまでのスピード感、流れるような殺陣。一部、スピード感を欠いた「?」な作品もありますが。 つまるところ、後に時代劇の殺陣にもリアルさが求められるようになって、そのリアルさとかつての様式美とを同時に表現できたのが、三船敏郎のスゴサ、ということになるんでしょうか。 インタビューシーンで、それぞれ語り手の背景が、意表をつくという程ではないんだけど、何となく気になるものがあって、シーンごとに雰囲気を変えるのがイイなあ、と。ミフネに関係するポスターだったり、関係しないけど「和」を感じさせる場所だったり。 娘が登場しないのは、オトナの事情と言うヤツなのか、特には不要というコトなのか。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2021-12-26 09:53:19)
38.  ミッドナイト・イン・パリ 《ネタバレ》 
冒頭、パリの街がいくつものショットで描かれていて、つまり、空間的な積み重ねとしてパリが描かれるのですけれども、これはパリという街の一面でしかなくって。物語の中で主人公がタイムスリップ(?)して、1920年代のパリに集っていた文人・芸術家だちと出会うことで、パリの街が時間的な積み重ねとしても描かれます。 街が持つ多層性。それは、街の今の姿と、街が辿ってきた歴史。 レイチェル・マクアダムス演じる、主人公のフィアンセってのが、顔は可愛らしく、体はエロっぽく、性格は鬱陶しい、という、三拍子そろった存在で、身近にはあまりいて欲しくないけれど、ハリウッド映画にはヒロインとしてぜひ登場して欲しいタイプ。主人公はこの映画の物語を経験し、結局は彼女と別れることになって。 そして、この街の歴史を知るパリ娘と結ばれることを匂わせて、映画は幕を閉じます。一見、忘れられたような過去でも、現在のどこかに必ずその余韻が残っていて、こういう娘っ子の中に息づいている、それがパリの街。 主人公自身も「くだらない」ハリウッド映画の脚本を書く生活から、パリへの移住を決意した今後は、この街で文学を目指すのかもしれない。 浅はかなハリウッドよ、さらば。 という、何だか、結果的には「ニューヨークの映画作家ウッディ・アレンが例によって例のごとくハリウッドにイヤミを言う映画」になってしまった感もありますが、ま、そうでなくては。シャレた感じで、イヤミを言いつつ、古き良き文化の香りを謳い上げる。それがまた、シャレてるんです。 しかし、1920年代のパリというと、音楽はコール・ポーター、となるんですか、ねえ・・・例えば「フランス6人組」とかではなくって。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-08-29 17:29:17)
39.  ミッドナイトクロス 《ネタバレ》 
映像にコダわりをみせつつ、それがまるで心に響いてこないのが、まさにデ・パルマのデ・パルマらしいところです。本作が彼の代表作として今でも語られてるのは、そういう彼らしさがよく出ている、ということもあるだろうし、その後の彼がなかなかパッとしないってのもあるんでしょう。 画面分割、ヘンな合成映像、グルグル回るカメラ、天井カメラ、いろいろやってて、「やってるなあ」と思うけど、だからといってストーリーが盛り上がるワケじゃない。トラヴォルタが証拠品を天井裏に隠す場面もわざわざ遠方から窓越しに撮影して、え、こんな窓の外から丸見えじゃあ、マズいんじゃないの、とか思う(そして実際に誰かに見られたんじゃないかと思う)けど、ストーリーには何の影響もありませんでした、ハイ。 トラヴォルタ演じる主人公が映画の音響担当、というのがちょっと楽屋ネタっぽくって、ちょっとイヤらしくもあり、ちょっと楽しめるところでもあります。で、もちろんこの点は、ちゃんとストーリーに生かされているのですが、その「音」で恐怖を演出するところにまでは至っておらず、それもまた、ちと物足りない。 しかしまあ、あまりオモシロくなくてもコワくなくても、ジョン・リスゴーの殺し屋が多少マヌケに見えても、撮りたいように撮ってやるさ、というこの姿勢。それさえあれば、確かに、次はどんな画が出てくるんだろうと、ちょっとワクワクさせるものがあります。 ラストのオチは、「音のスナッフフィルム」。バカバカしいけどこれはなかなか思いつかない、ちょっとメタ性のあるオチですね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-08-19 11:02:06)
40.  ミッシング ID
オーメンとオーメン2を合わせたような映画でした。何のこっちゃ。 ちょっとしたきっかけから危機に襲われ、今まで信じていた世界が崩れていく、ってなタイプのオハナシで、もうその時点でオモシロいに決まってるのですが、実際、オモシロいです。ただここでの、敵の仕組んだ罠というヤツ、これ、よほどの偶然でもない限り引っかかるヒトはいないよね、という極めて回りくどいものなんですが、賢明なる我らが主人公は、ちゃんと引っかかって、物語を動かし始めてくれます。 この主人公、大して男前でも何でもない(ついでに、ヒロインもどうにもこうにもイモっぽい)のですが、まず冒頭の、急停止する車のボンネットからクルリと飛びおりてこちらを振り向いて見せるワンカットにて、役者本人の身体能力を見せつけてくれる。中盤の、自動車から飛び降りるシーンにも繋がるしね。 中盤以降、別にこんなに背景を説明しなくてもなあ、とか、主人公のアクションにもう少し「躊躇」などのワンクッションがあってもいいのになあ(そしたらスリルも増すのでは)、とか、若干の不満もあるのですが、それ以上にこの、謎を抱えた中で展開されるアクションでもって、大いに楽しませてくれる作品でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-04-16 08:59:51)
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