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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2388
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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181.  アンジェラ(2005) 《ネタバレ》 
銃も爆発もないリュック・ベッソン映画なんて実に久しぶりですねえ。この映画は、アンドレとアンジェラの組み合わせを考えついた時点で、もう半ば成功作になることは約束されたようなものです。美しいモノクロ映像とハッとさせられるショットの数々は、ベッソンという映画作家はまだまだ捨てたもんじゃないなと、見直しました。アンジェラが登場してからはアンドレとの対話劇が延々とラストまで続いている様なものですが、対話劇でもこういう風に肩の凝らない見せ方があるんだと納得しました。あと最後までメイン・タイトルを出さないところも、むかしは良くあったけど最近では珍しいですね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-03-28 00:31:06)
182.  運命のボタン 《ネタバレ》 
なにこれ、『ミスト』なみに後味悪い結末は、とほとんどの人が持つ感想だと思いますが、監督が『ドニー・ダーコ』を撮った人だと知って何となく納得してしまいました。教師のキャメロン・ディアスが高校でサルトルを教えていて彼の芝居『出口なし』を観に行くシーンがあったりして、この映画はサルトルの実存哲学の影響があるんでしょうか。私の拙い知識ではどうもそのあたりが良く判りません。キャメロン・ディアスとフランク・ランジェラがともに身体の一部に欠損があると言うことも何かを暗示している様な気がするんですけど、やっぱり良く判りません。 私の頭の悪さというよりも、脚本の出来が良くないことにどうも原因がある様な気がしますが、どうでしょうか?
[CS・衛星(字幕)] 4点(2012-03-22 22:33:00)
183.  あるスキャンダルの覚え書き 《ネタバレ》 
卓越した演技力を持っているのに代表作と呼べる出演作がない映画俳優がいますが、ジュディ・デンチもそのひとりと言ってよいでしょう(まさか007のMというわけにはいかんでしょう)。だけども本作の演技は、ジュディ・デンチが見せた生涯最高のパフォーマンスで「これぞ、ジュディ・デンチの代表作」とこれからは言われるのではないでしょうか(ただ作品自体があまりに小品すぎるのですが…)。皆さんにあまりに不評な例のデンチの入浴シーンですが、デビュー当時はフル・ヌードになった出演作もある人なので、まあ“むかし取った杵柄”とも言えるでしょう(笑) 私にとってこのシーンで衝撃を受けたのは湯船に浸かって煙草をふかす姿で、この演技は彼女にしかできない素晴らしい表現力でした。ストーリーは救われない陰惨なお話しなんですが、俳優陣の演技が良いので不思議と後味が悪くなかったです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-03-19 23:19:06)
184.  ローラーガールズ・ダイアリー 《ネタバレ》 
近年の活動からドリュー・バリモアは監督業にも進出すると思っていましたが、この監督第一作はラブ・コメとガーリー・ムーヴィーを知り尽くした彼女らしい良作になりました。いまもっとも輝いている女優のひとりであるエレン・ペイジの起用だけでなく、マーシャ・ゲイ・ハーデン以下の脇役陣も絶妙なキャスティングでドリュー・バリモアのセンスの良さが判ります。映画監督の力量はキャスティングにも顕れますからね。パンク丸出しのオープニング・タイトルのカッコよさと、遠くを見つめるエレン・ペイジを豚のオブジェの上に乗せたラスト・カット、こりゃソフィア・コッポラなんて目じゃないですよ! 可愛いけど不気味に大人びたエレン・ペイジの妹なんて、いかにも彼女らしい演出ですよね。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2012-03-07 00:39:20)(良:1票)
185.  ムカデ人間 《ネタバレ》 
「人間の本質は、喉から肛門まで繋がった一本の消化管である」というシニカルな定義をむかし読んだことがありましたが、変態ハイター博士にもきっと影響を与えたと私は確信しちゃいました。それにしてもハイター博士、日本のヤクザを先頭に使ったのは大失敗でしたね(笑)。ハイター博士役のディーター・ラーザーという俳優、シャブ中でやせ細った長塚京三みたいでまさに変態の極北です。もっと凄いのはあの二人の女優、自分のキャリアと未来をドブに捨てる女優魂には思わず涙です。ヤクザ役の北村昭博にはすでに「あのムカデ人間先頭の」という形容詞がついてるくらいですから。 はっきり言って、この映画褒めていいのか貶した方がいいのか悩ましいところですが、繋がった三人を真横から捉えたショットは戦慄を覚えるほどシュールで怖い。でもきっと映画館で観たら、みんなと一緒に爆笑しちゃうんだろうな。 次回作では12人を繋げたそうで第三作目もほんとに撮っているかもしれないですけど、何人繫げるのか興味津々です。もし私が監督なら、先頭と末尾も繋げて“ムカデ人間の環”にしたいですね(我ながらバカです)。
[DVD(字幕)] 6点(2012-03-03 21:12:14)
186.  川の底からこんにちは 《ネタバレ》 
“シジミのパック詰め~シジミのパック詰め~川の底からこんにちは♪”木村水産新社歌はクセになります、すっかりはまりました。力まない演出と満島ひかりが前半に乱発するまったく心がこもってない「すいません」が功を奏して(?) とっても軽い作品みたいな印象を与えるかもしれませんが、石井監督は類まれなる演出力を持っていますよ。そして出ました、満島ひかりのシャウト、ラストの「お父さん~、お母さん~」はなんかすごく良かったなあ。 それにしても骨になってもあのおばさんたちをよろめかすなんて、社長、あんたはやっぱりイイ男だったんですね(笑)。
[DVD(邦画)] 8点(2012-02-08 23:36:02)
187.  愛のむきだし 《ネタバレ》 
まったく先が読めない展開のストーリー、確信犯的なVシネマチックなB級テイスト、そして忘れたころになって突然出現するメイン・タイトル、いやはやとんでもない映画を観てしまったみたいです。「聖母マリア」「盗撮」「ボッキ」、この三つのキーワードを使って映画を撮るなんてほとんど暴挙と言えるんだけど、破綻しそうなストーリーが最後には感動させてしまう園子音のオリジナリティは、TV局と広告代理店が企画した駄作のオンパレードだったゼロ年代の邦画界にあっては奇跡の様な偉業に違いありません。満島ひかりが“コリント人への手紙”の一節をシャウトするシーンは、この先永く語り継がれることでしょう。そして安藤サクラ、まさに彼女こそ“女でんでん”だ!
[CS・衛星(邦画)] 9点(2012-01-31 01:35:22)
188.  ブラザーズ・ブルーム 《ネタバレ》 
キャスティングの妙だけは絶妙でした。まだ生きていたのか、マクシミリアン・シェル!カメオ出演みたいな感じでしたが、お元気そうで何よりでした。菊地凛子もミステリアスでキュートなのは良かったですけど、セリフが“FUCK!”の一言だけとはねえ、頑張ってもっと英語が喋れるようになってください。 全体的にスタイリッシュな映像が今風ですが、コンゲーム映画に不可欠な爽快なカタルシスに欠けているのが自分にはイマイチでした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-01-19 23:08:05)
189.  パブリック・エネミーズ
「デリンジャーはウォーレン・オーツ」というイメージが刷り込まれている自分には、ジョニー・デップのデリンジャーはどうもしっくりこなかったです。“バイ・バイ・ブラックバード”が効果的に使われていたりしてデップもニヒルでカッコ良いのは確かですが、なんか違うギャングのお話しみたいでした。マイケル・マンの演出がまた冗長で、銃撃戦の音響効果だけは彼らしい迫力でしたが、最近のマイケル・マンの低迷ぶりをひしひしと感じさせられる出来でした。
[DVD(字幕)] 4点(2012-01-07 20:35:37)
190.  クレイジー・ハート
『ファビュラス・ベイカー・ボーイズ』以来20年ぶりに天才ミュージシャンを演じたジェフ・ブリッジス、20年前はクールなジャズピアニストだったのが、たるんだお腹をだぶだぶさせた還暦目前のアル中カントリーシンガーというのが時の流れを感じます。ほんと、あのブリーフ姿は情けなかったけど、ジェフの役者魂はビシビシと感じさせられました。それにしても、ハリウッドの役者たちは芸が多彩ですな、ジェフもコリン・ファレルもびっくりするほどの歌唱力です。カントリー歌手役で、演技とともに抜群の歌唱力を見せつければ、『歌え!ロレッタ』のシシー・スペイセクの前例もありオスカー受賞は順当だったと言うところでしょうか。個人的にはジェフには『ファビュラス・ベイカー・ボーイズ』でオスカーを獲って欲しかったのですが、良く考えたらノミネートもされていませんでした(笑)。
[DVD(字幕)] 7点(2011-12-21 21:19:30)(良:1票)
191.  Dr.パルナサスの鏡 《ネタバレ》 
主演俳優が急死しても製作が続けられたと言うと、山本政志の『てなもんやコネクション』という大珍作をついつい思いうかべてしまいますが(この映画の場合は俳優が途中で降りただけです)、さすがテリー・ギリアム、まるで始めからこういう脚本だったみたいに違和感なく仕上がっています。このお話し、よく考えるとゲーテの『ファウスト』のパロディ・オマージュなんですね、Dr,パルナサスはファウスト博士でニックはメフィストフェレスというわけです。それを現代に時代を置き換え、コテコテのギリアム流イマジネーションで再構築していますが、ギリアムファンではない人にはこのセンスについてこれないのではと思います。謎の男トニーも一座を救うヒーローなのかと思わせておいて、結局はホントの悪党だったと言うオチは、なかなか意表をついていて好きです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-12-08 21:30:41)
192.  主人公は僕だった 《ネタバレ》 
神さまエマ・トンプソンは最近スランプに陥っている。自らの創造物であるウィル・フェレルの人生を、どうやって華々しく終わらせようかと試行錯誤の日々である。神のライバルである悪魔クイーン・ラティファは、フェレルの死後の魂が欲しいので、ここはグッとこらえて神さまに協力している。トンプソンとの関係がギクシャクしている天使ダスティン・ホフマンは、フェレルを助けて“神のみ業”を妨害しようとしている。 と、いう様なプロットだと私は思うんですよね、この映画は。ラストで“神のみ業”の出来栄えに恐れ入った天使がフェレルを見捨てちゃうのに、悪魔が逆に情にほだされてハッピー・エンドになるのに力を貸すというところが皮肉になっているんですよね。かなりシュールなお話を、ここまでふつうの出来事みたいに淡々と語るストーリー・テリングは、けっこう新鮮でした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-11-13 00:33:19)
193.  ギャング・オブ・ニューヨーク 《ネタバレ》 
冒頭、ディカプリオが父のかたきデイ・ルイスと出会うまでの30分は、スコセッシらしいスピード感溢れるけれんみたっぷりの演出で大いに期待をもたせてくれますが、その後はいけません、ディカプリオがデイ・ルイスに喰われっぱなしです。「これじゃあいかん」とスコセッシもラスト30分では怒涛の急展開を図るけど、如何せんあまりに詰め込み過ぎで二人の宿命の決闘まで尻すぼみに終わってしまいました。あの暴動は「ニューヨーク徴兵暴動」として知られる史実ですが、徴兵される側も黒人をリンチして処刑するなど、とてもじゃないけど我々には感情移入できない連中なので困ります。スコセッシはこの映画の構想に30年かけたそうですが、こねくり過ぎて結局なにが言いたいのか良く判らん映画になってしまいました。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-11-07 20:51:54)
194.  僕らのミライへ逆回転 《ネタバレ》 
やるじゃないか、ミシェル・ゴンドリー! チャーリー・カウフマンと組んでいるときにはこの監督にこんな素敵な感性があるとは思いもよりませんでした。ジャック・ブラックたちにリメイクされた映画は『欽ちゃんの仮装大賞』を見せられている様な出来ですが、映画ってとことん脱構築してゆけばこういうカタチに因数分解されるのじゃないかな。ある意味、映画というものの本質を提示されたみたいで、けっこう奥が深いところがあります。考えてみればVHSビデオテープは現在のディスクとは違って映画フィルムと形態も似ているところがあり、ゴンドリーはそこにノスタルジーを感じているのが良く判ります。それにしてもアメリカ人が撮った映画で、こういう映画愛とノスタルジーに満ちた作品が見当たらないのが不思議です(『カイロの紫のバラ』くらいですかねえ)。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-11-02 23:05:05)
195.  それぞれのシネマ 《ネタバレ》 
カンヌ映画祭60周年を記念して、カンヌで賞を受けたり縁があった映画作家ち30余人に、時間は3分間テーマは映画で撮らせたオムニバスです。数あるオムニバスでもこれだけの映画作家が参加した例は今までなかったのでは。そうそうたる顔ぶれですが、個人的にはゴダール(彼の場合はカンヌとは因縁ですけど)、クストリッツァ、タランティーノが参加してないのが残念でした。それぞれの作品の傾向として、面白いことに欧米系の監督は詩的・観念的・政治的な切り口で撮った作品が多いのに対し、アジア系はノスタルジーな視点で映画を視ている傾向が強いことでした。そして“盲人が映画を観る”と言うプロットの作品が3本あって、それぞれ男性・女性・子供と別れているのが面白かったです。日本からは北野武が参加してますが、この『素晴らしき休日』はちょっとがっかりな出来で、他の監督に比べて一段落ちるなと感じました。 さてベスト作品ですが、私はエリア・スレイマンの『臆病』を選びたいと思います。自作が酷評される映画監督って大変だよなと同情しちゃいました、爆笑まちがいなしです。ワーストはたぶん観た人の意見が90%は一致すると思うのですが、ラース・フォン・トリアーの『職業』でしょう。この人、ちょっと人格異常なんじゃないでしょうか(怒)。コーエン兄弟も『ワールド・シネマ』で参加していますけど、版権の問題か何かで日本では観れないそうで残念です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-10-22 21:23:01)
196.  ゼア・ウィル・ビー・ブラッド 《ネタバレ》 
デイ・ルイスのダニエル・プレインヴューは、ゼロ年代に製作された映画の中では最高の演技、これで当代一の名優の座を揺るぎないものにしました。並みの名優ではこのキャラは単なる粗野な成り上がり者としてしか表現できない、とてもじゃないけどデイ・ルイスの様な怪物にはなり様がないのでは。ジャック・ニコルソンでも難しいでしょう。 そしてポール・トーマス・アンダーソン(P.T.A)、今までロバート・アルトマン的な作品を撮ってきて本作でも献辞まで捧げていますが、この映画はどうも今までのとは作風が違う気がしました。プレインヴューが石油を掘り当てるまでのほとんどセリフ無しの冒頭15分、不協和音を強調した音楽、シメントリーな室内、双子と無表情な子供、なんかとてもキューブリック的な演出なんです。そう、実はこの映画は『2001年宇宙の旅』を再構築した構成なんですよ。極めつけはラスト、プレインヴューが足を引きずりながらイーライを追い詰めボウリングのピンで仕留めるシーンは、まるで『2001年宇宙の旅』の道具を使うことを覚えた猿人が仲間を倒して君臨し始めるシーンとそっくりです。さしずめ初めて石油を掘り当てたときにプレインヴューが手のひらをくっつける掘削リグは、“モノリス”を暗示しているかもしれません。 考えてみると、P.T.Aはキューブリックの後継者になるのかもしれませんね。今後の作品が楽しみです。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2011-10-21 22:46:33)
197.  ブレイキング・ニュース 《ネタバレ》 
ケリー・チャンを見てると「この女優って深津絵里にそっくりだ」と感じてきて、そうなると『踊る大捜査線』を観ている様な錯覚に陥り困りました(笑)。ド派手な銃撃戦や手榴弾の爆発の割にはほとんど警察に死傷者が出ないのはご都合主義っぽかったけど、あの香港名物の魔窟の様なビルの内部にほとんど舞台を限定したのはなかなか良いアイデアです。人質の解放する手段なんか、まさかスパイク・リー、これを観て『インサイド・マン』でパクったんじゃないかと思うほど似てました(笑)。“警察の突入をショーにする”というアイデアは面白いんですが、映像的にはあまり生かされた様には思えませんでした。香港ノワールらしい強盗と殺し屋のボスたちの友情と、気合が入ったオープニングにプラス一点です。
[DVD(字幕)] 6点(2011-10-19 23:53:10)
198.  その土曜日、7時58分 《ネタバレ》 
シドニー・ルメットの映画では犯罪者には悲惨な末路が用意されている場合が多いのですが、それにしても本作は極めつけ、ルメットの遺作に相応しい陰惨さです。親殺し、子殺し、まるでギリシャ悲劇を現代に甦らせたみたいなものです。ルメットの演出は最後までシャープさが衰えないのですが、個人的にはあの時間軸や視点をいじった演出にはあまり意味がなかった様な気がしました。この手法はどんでん返しや意表を突くプロットが隠されている様な映画でもっとも効果が出るのだと思います。俳優陣ではイーサン・ホークが「うまいなあ」と感心させられましたが、やっぱ努力賞はマリサ・トメイでしょう。のっけから激しいSEXシーンを見せるわ(相手がシーモア・ホフマンと言うのにはちょっと引きましたが)、『もっとも脱ぎっぷりの良いオスカー女優』の面目躍如でした。これからも頑張ってください、期待してます(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-10-16 19:21:22)(良:1票)
199.  プラダを着た悪魔
たしかにファッションは眼の保養にはなりましたけどね… まずメリル・ストリープは「これぐらい出来て当たりまえ」の余裕で好演。まあこの役は、現在のハリウッド女優陣を見まわしても彼女以外には考えられないキャスティングでしょう。アン・ハサウェイも好演ですけど、しかし皆さん、このアンドレアと言うキャラに好感が持てます? まあ予定調和通りの展開なのであまり眼くじら立ててもしょうがないけど、この女、結局ファッション業界から何も得るものがなかったみたいなのは情けない(ミランダからはいろいろ学んだみたいですが)。そしてなんかジャーナリストがファッション業界よりステイタスが高い様な描かれかたもどうなんでしょうか、マスコミだってしょせんゲスの集まりみたいなもんですよ。人使いの荒い有能な上司なんてどの業界にもいるもんですよね、プラダは着てないかもしれませんが(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2011-10-15 23:02:44)(良:1票)
200.  ダウト ~あるカトリック学校で~ 《ネタバレ》 
シーモア・ホフマンや司祭たちの男の世界と、メリル・ストリープが君臨する修道院内の女の世界、対照的な食事シーンを交互に見せるところが面白い。シーモア・ホフマンも単純な熱血神父ではなさそうだし職場内では如才なく上司の受けは良いみたいで、追放されたと思いきやまさかの栄転人事には意表を突かれました。ラストのメリルの涙は、私には悔し涙の様に思えます。不思議とこの映画は生徒の視点からの描写が皆無に近いのですが、母親ヴィオラ・デイヴィスのメリルへの悲痛な告白でそこら辺のモヤモヤも吹っ飛んでしまいました。主役ふたりの演技合戦も確かに凄いのですが、ヴィオラ・デイヴィスの演技、オスカー・ノミネートも納得です。余談ですが、この映画がもし50年代に撮られたら、きっとモンゴメリー・クリフトとキャサリン・ヘップバーンのキャスティングだったんじゃないかとふと思いました。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-10-14 20:59:40)(良:1票)
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