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なんのかんのさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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2301.  硫黄島からの手紙 《ネタバレ》 
アメリカ人の手による日本軍の映画ということで、兵士というものの国籍を越えた普遍像が描かれるのではないか、という期待があったが、けっきょく類型像に終始してしまった。理性的タイプと狂信的タイプの役割分担。地下壕の閉鎖された暗がりの中では狂おしかった中村獅童が、敵戦車もろとも爆死せんと、抜けるような青空の下で横たわっているうちに生き残ってしまう、なんてタイプからハズレていく人物のエピソードをもっと突っ込んでみれば、兵士が立たされている状況の普遍に到達できたかもしれない。戦場とはそもそも理性的であることが意味を持たなくなってしまう場なのではないかなあ。栗林中将の含蓄ありげな言葉より、一兵士が皮肉をこめて戦友の死を語った「あいつは名誉の赤痢で死んだんだよ」の方が心に響く。
[DVD(字幕)] 5点(2007-08-11 11:15:07)
2302.  稲村ジェーン
前半はかなりつらかった。後半はこちらで意識の緊張度を落としたので「ややつらい」ぐらいですんだ。どうもだらだらなのよね。引きつけるものが「大波」だけで、それだけで興味をつないでいくのは、サーファーでない身にはしんどい。出てくる子どもたちが面白くないし、そもそも人間に対する興味がない監督みたい。最後の演奏を8ミリで撮ってるとこなんかちょっといい。あるいは地下通路の端の階段に降る天気雨とか。風でおもむろに盛り上げた映画らしい部分の後が、SFXになっちゃうの。小銭を壷に入れて水が溢れるとこなんかも映画らしいんだけどなあ。そういう部分部分でいいところはあった。「愛しちゃったのよ」のクワタ風バージョンも聴けます。
[映画館(邦画)] 4点(2014-03-08 09:18:23)
2303.  ネバーエンディング・ストーリー第2章 《ネタバレ》 
主人公の子役が気味悪いとか、幼ごころの君が全然幼ごころでない顔だったりとか、ブツブツ言いながら観てたが、けっきょくは大人を経由したファンタジーでしかないって不満。もちろんファンタジーの世界を作り上げるのは大人には違いないけど、子どもを尊重してないんだよな。原作者エンデがあんまり好きでないのは、どこかそういう「大人だまし」の作家って気がする(キャロルや賢治のようには古典になれないのでは)。願いごとが叶うたびに記憶が消えていく、ってのなんかはちょっとオツなんだけど、最後の願いが「あなたの心に愛を」で決められると、やはり呆然とする。カラッポってのが深そうに感じられたのに、それを埋めるのが「愛」だったとは。どこまでが原作の責任で、どこから脚色の責任なのか知りませんが、筋が単線で広がりがない。
[映画館(字幕)] 4点(2014-01-16 09:41:39)
2304.  スキ!
このヒロイン、屈託がなくて天真爛漫、って造形なのかもしれないが、はた迷惑な愚鈍にしか見えなかった。その「はた迷惑」ぶりを中心に持ってくれば安部公房の「友達」になったかもしれない(そういう狙いの映画じゃないのは分かるけど)。90年代の「友達」は、隣人愛じゃなくカワイイとかテンシンランマンでやってくるんだ。追い出されたとき、嘘泣きじゃなくって、本当にしくしく泣いてたほうがもっと怖いんだけど。人の迷惑を考えないってことが素直さの表われってのは幼児まででしょ。エレベーターが停まるとちゃんとロウソクを用意してあったり、階段でつまずいて転ぶと「いつもだったら骨折だった」と喜んだり、のあたりは楽しい。モノトーンのこの世に色を塗っていくのは、そう、君自身なのだよ、という話。山下洋輔の「乙女の祈り」が流れる。
[映画館(邦画)] 4点(2013-12-26 09:40:59)
2305.  ミュータント・タートルズ(1990)
アメリカにおけるオリエンタルなものとは、ってなことを考える。正義の側も悪の側も東洋なの。そしてラストでは白人のカップルが生まれる。あんまりこだわるのも被害妄想みたいだけど、白人の側が巻き込まれる、いう雰囲気はありますな。この四匹の亀の個性がも一つハッキリしてなかった。一応色分けしてたんだけど。彼らの言葉が一昔前のスラングだそうで、そのおかしみは分からない。表情なんかはうまく出来てたし、口もただパクパクじゃなく微妙な動きを見せていた。当時でも目新しくはなかったが。一応言っとくと、これアニメじゃなくて実写映画ね。はぐれものたちは最後には家庭に帰れ、ってところが引っ掛かる。
[映画館(字幕)] 4点(2013-11-07 09:43:27)
2306.  眠狂四郎 魔性剣 《ネタバレ》 
最初のうちはいいかなあと思ったの。陰気な雨のなかを傘がゆき、能面をつけた女が出てきて、情念の世界がドローンと淀んで迫ってきて、本作はこういう線でいくんだなと思っていると、狂四郎がなにやら反省し「いい人」になりかかって戸惑った。しかしそれもまずは受け入れようと思った。映画は不特定多数の観客に提供するもので、ある程度「いい人」の要素を入れないと企画が通らないんだろう、とそこまで妥協して見続けた。でもそれも「黒ミサ」までだったかなあ。ヒーロー像問題以前のシナリオの質の点で問題ありでしょ。蛇使いの女はあれなに? 善人狂四郎が必ず助けると予定して、簀巻きで河に投げ込まれていたわけなの? 風魔一族の末裔の尼さんとか爆殺の計画とか、もうドラマが連続せずシーンシーンで切り替わってるようで、呆然(このまわりくどい爆殺計画も狂四郎が「印籠を恵んでくれるいい人」を前提にしている)。狂四郎が「いい人」のぶん、嵯峨三智子が「拗ねもの」を担当してるのね、とそこにすがったが、彼女も最後にはいい人が感染し、少年を殺せず苦悶する。弓矢で襲ってきた城侍たちも、狂四郎にとどめを刺さず、面倒にも縛っただけで逆転されてしまう(一応少年と交渉する材料に使ってはいるんだけど、最初は殺意あったよなあ)。ニヒルな無頼の徒は少年に「振り返るな、前に向かって歩くんだ」と最後に人生訓を垂れるのであった。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2013-10-26 09:52:17)
2307.  眠狂四郎 殺法帖
いちおう抜け荷がらみの話なので、悪の側がひっそりと動くのは分かるが、それにしても厚みがない。悪いお殿さまと悪い商人・銭屋が剥き出しで存在して、それを取り巻くグラデーションが感じられない。ナンバー2なり、その手下どもなりのピラミッドが想像され得ない。玉緒さんはかつて縁があったんだから唐突に城内に現われるのも分かるけど、狂四郎も唐突に江戸藩邸内に出現する。手下は何をしているのだ。チームが存在しない若山富三郎も所在なげで、いちおう狂四郎と吊り合う一匹狼的存在のようだが、なら何をしたいのか・なんでそこにいて飛んだり跳ねたりしているのかが、よく分からない。二人ともけっきょくのところこの事態に対する態度がよく分からないので、最後に砂丘で向かい合っても盛り上がらない。砂地での争いって足跡が残るのでカメラマンが撮影するの面倒だと思うが、すぐに踏み荒らされていて誰の足跡か分からないようになっていた。けっきょくモヤモヤしたまま、崖っぷちに狂四郎が立てば、終わったんだな、とは思えるのであった。/今ほかの方のレビューを読んでたら、鱗歌さんが音楽が「春の祭典」に似てると指摘されていた。まったく同じ印象を持ったので嬉しかった。坊さん連中がぞろぞろ塀ぎわを歩くあたりだと思うが、『羅生門』の「ボレロ」より似ていて、盗用ギリギリの線。これから同曲を聴くと『ファンタジア』ではなく、坊さんの行列が出てきそうだ。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2013-09-15 09:46:41)(良:1票)
2308.  イーオン・フラックス(2005)
SF=サイエンス・フィクションの、フィクションの部分が弱っている。Sのほうはとりあえずクローン技術を絡めればそれでクリアだが、Fは適当には行かないはずだ。具体的な映像で未来社会を構築しなければならない。未来の市民社会ってのが実感として現われてこず、ファッションショーやってるような公園(?)の描写で「普段」の感じがない。そして主人公はじめ人々の表情がみな一様。戦士はりりしく組織の側は無表情で、これほとんど同じポートレイト的な「いいお顔」。表情が過剰なドラマもウンザリさせられるが、「いいお顔」してるばかりってのもつらい。また登場する舞台がどこもセキュリティが甘く出来てて、活劇の興味を削ぐ。口笛で小型球形爆弾がコロコロ集められてくるのなんかは、納得できる設定ならば悪くないんだけど、あそこ政府の中枢なんだろ?
[CS・衛星(字幕)] 4点(2013-08-20 09:11:18)
2309.  ザンダリーという女 《ネタバレ》 
アコースティックギターがリズムを刻み、いい感じでビルからカメラがダウンして路上、ぐるっとまわってから上がって、鉢に水やるヒロインから窓の中の旦那へ、とワクワクする冒頭。でもそれまでだった。欲求不満の人妻もの。旦那が、役者も役柄もよくない(大事なところを見落としてたのかな)。夫婦の旅の行く先をニコラス・ケイジに言っちゃうかなあ。モーターボート疾走でピストルをパンパン撃ってるところでは、なんか狙いがあって呼び寄せたわけか、と思い直したら溺れて死んじゃった。あの男同士のダンスは裏があったんじゃなく、ほんとに青春を回顧してるだけだったんだ。芸術への道を突き進んだ友人への羨望と、ちゃんと社会人をやって妻帯している安定との比べ合い、みたいなところが狙い目かと思ってたのに。『ミステリー・トレイン』の床屋ですっかりファンになったブーシャミー(当時はこんな表記じゃなかったか)が出てたのが嬉しかった。このころチョロチョロ見かけだしたもので。
[映画館(字幕)] 4点(2013-06-16 10:34:28)
2310.  源氏九郎颯爽記 白狐二刀流
違う国・違う時代で「かっこいい」とされている姿を、映画では目の当たりに見ることが出来、「世界は時空を超えて分かりあえるんだ」と感動することもあるが、同じ国のちょっと前の映画でも、「分からない」と頭を悩ますこともある。この錦ちゃん、分からない。どうやら「颯爽」がモチーフらしく、白ずくめで二刀流構えた姿はなんとなく「かっこいい」をやってるんだな、とは思えるが、その前に笑ってしまう。ごめん。60年ごろに「かっこいい」の断層があるんだろうか、役柄の問題だろうか。こういうヒーローはもう現代では無理だろう。とりわけ武器商人の娘の西洋レディと一緒の場になると、日本の時代劇ヒーローの演歌歌手的たたずまいの奇妙さが突出する。ま、彼女のほうもフラメンコ踊って映画のリズムを狂わせてて、どっちもどっちなんだけど。そう言えば、こういうリズムが狂う感じって加藤作品ではけっこう出会う。熊虎親分が馬車を走らせるシーンが唐突に西部劇だったのは『花札勝負』だったっけ? 傑作と言える作品でも、どこかにサインのようにリズムの狂いを感じさせる場を残す監督ではあった。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2013-02-07 09:55:47)(良:1票)
2311.  バカヤロー!4 YOU!お前のことだよ
二話の潔癖症ものはまあまあだが、どれも話が拡がらないのが辛い。別に社会問題を扱えってんじゃないよ。話が映画のなかだけで閉じて、「それだけ」になってしまってる。観てる客が、映画の世界をパンすると社会に拡がっていってんだろうな、という気分になることが必要だろう。一話の、田舎の罠に落ちる都会もん、って視点はいいんだけど、単にオーナーの性格だけにしちゃってるんで、拡がらない。でこの春風亭小朝が、悪いけど、駄目なんだ。落語家って一人で全体を構成する癖が付いてるから、映画の演技者には向かないんじゃないか。くどくなる。一人ですべての笑いを引き受けちゃおうとし、関係で笑わせることが出来ない。これ、オーナーがもっと善意を振りまかなくちゃ面白くない話だと思う。
[映画館(邦画)] 4点(2013-01-23 09:17:07)
2312.  真夜中の恋愛論
何かを突き詰めようとしてるな、というのは感じるが、その仕掛けのほうに主題が移ってしまった気がする。男女の一夜だけで映画を作ってみよう、ってのは、あくまで仕掛けであって主題にはならないんじゃないか。心理的な探り合いが続いて、これエスプリってやつでリアリズムじゃないんでしょうね、それともフランス人ってのは「ああいう状況下」でも喋ってばかりなのか。主題が仕掛けに吸収されちゃってる。男が帰るのかどうか、ってのもサスペンスにするわけではない。あくまで言葉で世界を構築していく。市民社会は写真の中の教師生活のみ、完全にプライベートな時間だけ。たぶん他人を理解する・理解しようとする時間が始まる、それが恋の誕生というラストなんでしょうなあ。意外とよかったのはサン=サーンスの弦楽四重奏で、オーケストラ曲だけ聴いて馬鹿にしてはいけなかった。
[映画館(字幕)] 4点(2013-01-09 10:20:52)
2313.  ザ・デイ・アフター
これ封切られるころ出ていた多くの批判が、原爆にクロウトの日本がシロウトのアメリカを見下してる感じが強く「直接被爆経験がないという点では現在の多くの日本人もアメリカ人も五十歩百歩な訳じゃないか、もっと謙虚に見るべきだ」てな気持ちで見に行った。そんな下心で見に行っても「これはないだろう」だった。なんか予想されるものばかりで、ハッと驚かされるシーンが皆無。お母さんがベッドのシーツ直してるとこなんかはちょっと良かったか。庶民の人間模様が一番まずかったな。それぞれの家々を結ぶ「地域としての世界」が感じられない。出産に希望を託してるようなのは、胎児性被曝ってのを知らないのか。放射能障害なんて向こうの人にとってはあくまで言葉だけのもので、リアルな恐怖が伝わってないのではないか。と、けっきょくクロウトがシロウトを見下す視線になってしまったが、まだまだ粗雑な知識の一般日本人でも、世界の中ではクロウトのほうなのかもしれない。だとするとほんとに被爆された人たちが感じる「無理解への苛立ち」は、そうとうなものなんだろう。
[映画館(字幕)] 4点(2012-12-28 10:21:07)
2314.  魚からダイオキシン!! 
内田裕也の魅力ってのは、ツッパッてる男をどこか醒めて戯画化してたとこにあったと思うんだけど、これマジになっちゃってる。マジメ男がイビツな社会の中でイビツになっていくってのが『水のないプール』や『十階のモスキート』のモチーフだった。クルド人コンサートをやろうとするマジメ男を、日本の営利だけのプロモーションシステムの中で浮かび上がらせる滑稽さで勝負できた題材なのに、主人公と内田とを重ねすぎちゃったんだろうか、いつもの距離を置いた笑いが出てこない。単純な男が単純でない社会を照射する、といういつもの姿になれず、変にマジメなぶん、社会も単純になってしまった。それで「割り切れる映画」になってしまった。前半の選挙ルポも、内側から見た面白味ってのが出せなかったのか。
[映画館(邦画)] 4点(2012-07-27 10:14:52)
2315.  壁の中に誰かがいる
一番困る映画って、あちらが笑いを狙ってるのかそうでないのかハッキリしないホラーで、もしかするとマジかもしれない、って気分があるので心から笑えない。途中から劇場内では、もう皆さん笑いましたけど、でも気分は中途半端でスッキリしない。あのオッサンなんであん格好しなきゃいけないんだろう。また吠え声は獰猛な犬が、姿は獰猛と程遠かったり。見始めのときは「家というものが本来持っている怖さ」というあたりを軸に観賞していこうか、などと思っていたんだけど、次第に気が抜けてきた。街の住人たちがぞろぞろと「正義」って感じで現われてくるところが最高かな。
[映画館(字幕)] 4点(2012-06-12 10:30:10)
2316.  ビルとテッドの地獄旅行 《ネタバレ》 
いわゆるオバカ映画ってやつで、主人公二人の型にはまった動きはある程度意識したものだろうから、それを薄っぺらと言ってもしょうがない。楽しみは、そういう映画で地獄をどう描くのかってところだったんだけど、表現主義風でちょっと面白くなりかけたのに、なんか『第七の封印』のパロディみたいのに流れて、徹底してくれない。死神のキャラクターも一昔前なら楽しめたのかもしれないが、ダメだった。ワルのほうが、実は時間をさかのぼって檻の鍵を作ってあったんだ、ってとこだけ笑えた。あとはエンディングの新聞・週刊誌で、その後の彼らを追ってくところか。新鮮味はないけど。
[映画館(字幕)] 4点(2012-06-09 09:58:44)
2317.  鉄男II BODY HAMMER
想像力の狭苦しさに、ある意味で日本の現状を素直に映している気はする。あるいはせわしなさ・目まぐるしさの氾濫。現代日本を論じる素材としてなら価値はあろうが、どうもこの世界は苦手と言うしかない。「ごっこ」を感じさせる映画は4点と決めているのでそうするが、でも「ごっこ」の映画でも、なんか「いとおしくて弁護したくなる4点」と「別に弁護したくならない4点」とあるんだよな。その違いが自分でもよく分からないんだけど、これは弁護なし(馬鹿馬鹿しさの笑いの広場にまで突破してくれてると許せるのか)。主人公はワーッと叫んでヒクヒクやってるだけ。幼年期の記憶が呼び戻されたりして、かろうじて筋らしきものは読み取れる。でもどのカットとっても作者のオリジナルなひらめきは感じられなかった。
[映画館(邦画)] 4点(2012-04-02 10:18:54)
2318.  アンモナイトのささやきを聞いた
イメージが広がらないの。わざと広げないその閉塞感が狙いなのかな。アンモナイト・螺旋・円運動といったものに、本当はもっと「機械」が拮抗する予定だったんじゃないか。観覧車・時計仕掛けのアンモナイト、あるいはプラネタリウム・幻灯機といった光源など。それらが絡み合って膨らんでくれて、初めて夢幻的な世界を構築していくんじゃないの。そういうふうに「展開」する映画じゃないみたい。だとすると70分は長すぎる。段落ごとにタイトルを入れておくかしてくれてればまだしも。ハッとするイメージをわざと入れない、そのまどろむ感覚を持続するのが狙いなのかな。海の上を逆に撫でていく風。妹的な話って本当は好きなはずなんだけど。
[映画館(邦画)] 4点(2012-03-19 10:38:08)
2319.  エロティックな関係
徹底的に閉じて内輪で遊んでいる感じ。隠し芸大会の雰囲気。映画に限らず、日本の文化の困ったところがこの内輪で閉じちゃう感じなんだな(いや文化に限らず政治とか、いろんな方面で表われる困った特徴)。わずかに荒戸源次郎のとこに乗り込んでオズオズしてるあたりで、往年の裕也映画の面白味が出掛かった瞬間もあったが、あとはほとんどノレなかった。話がいい加減でも面白い映画はあるし、それ以外の見せ場に何か作者の執着を感じさせるものがあれば納得できるんだけど、ない。最後まで内輪の弛緩した空気が続く。オクヤマとかキシンとか内輪落ちの名前もけっこう苛立たせた。
[映画館(邦画)] 4点(2012-01-10 10:19:24)
2320.  世界大戦争 《ネタバレ》 
七五三のシーン、乙羽信子のお祖母さんにフランキー堺のお父さん、その子たちの三代かと一瞬思ったが、会話から、あれは夫婦なんだろうな、乙羽さんまだお祖母さんは気の毒だ、などと思い返していると家に帰り、すると星由里子が出てくる。え、この人誰? こっちがフランキーの若妻か、するとやっぱり乙羽は気の毒でもお祖母さんか、それとも星はフランキーの妹なのか、などと混乱していると、星が「お父さん」と呼びかけている。え、じゃあの子どもたちはずいぶん歳が離れてるようだが星の妹弟なのか。ここまでに分かったことを整理すると、つまり大正生まれの乙羽と昭和生まれのフランキーがアネサン女房の夫婦で、フランキーが14歳ぐらいのときに長女の星が生まれ、それから戦後の混乱期十年間は子どもを作れなかったが落ち着いてきてあと二人作った家族、ってことなんだな。別にどうでもいいんだけど、この映画のヘンさがそんなところから始まっていた。これ、近景と遠景しかなく、中景はパニックになる群衆だけで、たしかに核時代の怖さってのは遠景が突如近景に覆いかぶさってくるところにあるのかも知れないけど、近景がいま言ったように輪郭が曖昧。会話もひどく、ホームドラマ用のセリフの間に強ばったメッセージがこなれないまま挟まっている。一方遠景がこれまた、大事な回路が簡単に故障したり軍人のオッサンがチャッチャッと起爆装置外せたり、ほとんどコントをやっており、核時代の軍隊はもうコントなんだという『博士の異常な愛情』的な批評の目でやってるんなら分かるが、どうもそうは見えない。マジでやってる。典型的なプラカード映画で、けっきょく戦後日本が核兵器廃絶に関して何にも出来なかったのは、プラカードを掲げるだけで満足していたこの想像力皆無のだらしなさに尽きるだろう(この国のプラカード主義は根強く健在で、たとえば拉致問題。交渉をしようとせず内輪での講演会やポスター貼ってるだけ、しかも交渉の扉を閉ざしたバカな政治家の人気が当時は上がった)。というわけでこの映画、建設中のビルが見える日比谷公園など時代の風景だけ味わえました。
[DVD(邦画)] 4点(2011-12-16 10:19:03)(良:1票)
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