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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2384
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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2301.  ラスト・ショット 《ネタバレ》 
いま話題の『アルゴ』と同じ様なプロットですけど、思うにアメリカの捜査機関は映画製作をダシにした引っかけ作戦がけっこう好きなんじゃないでしょうか。おとり捜査自体が認められない日本では想像もつかないお話しですけど。 ちょっと脚本の出来が悪すぎですねー、見せたいのが、素人のA・ボールドウィンがプロデューサーに化けることでまき起こるドタバタなのかマフィアをはめるスリルなのか、どっちつかずなんですよ。マフィアを引っかけるのにあんな大掛かりなトラップが必要なのか説得力がないし、そのマフィアたちも全然迫力がない連中であっけなく捕まっちゃうし、もの足りません。T・コレットやJ・キューザックと言ったけっこう大物女優を使っているのに、彼女たちのキャラがとても下品なので監督の演出意図に首を傾げたくなりまた。レストランでT・コレットがコップにオシッコをためるシーンなんて、もうどこが面白いんだよと突っ込みを入れたくなりましたよ。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2012-11-06 23:31:00)
2302.  人喰海女 《ネタバレ》 
邦画にはかつて“海女映画”というジャンルがありました。といっても、このジャンルの作品を製作したのは新東宝という映画会社だけで、その生みの親こそ社長で“和製ロジャー・コーマン”“エクスプロイテーション映画の天皇”として歴史に名を残す大蔵貢です。もっとも、キャリアから言うとコーマンを“ハリウッドの大蔵貢”と呼んだ方が正しいのかも。ピンク映画すら存在しなかった時代に、いかに女体を売り物にするかと彼が知恵を絞って生まれたジャンルなのです(S・ローレンの『島の女』をパクっただけなのかもしれませんが)。 というわけで本作のご紹介となるわけですが、はっきり言って他愛のないストーリーなぞどうでも良い。三原葉子の演じるファム・ファタールが宇津井健を翻弄し、丹波哲郎には弱みを握られて操られるも、最後には良心に目覚めて死んでゆく。宇津井健は大半の登場シーンが海パン姿というのが良く考えると笑えてくるし、海女たちがみんなグラマラスな若い娘ばかりというのもあまりにも強引です。ちゃんと海中撮影をしているのですが、泳ぐ海女を捉えるショットがあまりに露骨なアングルなので爆笑でした。狂言まわし的な役柄ながら、殿山泰司がコロンボみたいな刑事でちょっと光っていました。あと監督の実弟である平田昭彦がほんの1シーンですが友情(?)出演しています。そして特筆すべきは三ツ矢歌子で、わたしらの世代にはホームドラマのお母ちゃんというイメージが強いけど、若いころは露出演技に体を張ってたんですね(まあ新東宝所属じゃしょうがなかったかも)。 それにしても『人喰海女』とはあまりに題名が大げさ、こういうところがいかにも大蔵貢らしいエクスプロイテーションです。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2012-09-19 20:15:33)
2303.  宮廷料理人ヴァテール 《ネタバレ》 
ジェラール・ドパルデュー、ユマ・サーマン、ティム・ロス、と顔を揃えてこの面白くなさにはちょっとびっくりしました。なんですかねー、とにかく散漫なんですよ全篇にわたって。 ふつうこの手の題材を扱った映画なら、豪華な料理をもっと前面に出さなきゃだめでしょ。ヴァテールやルイ14世を取り巻く人間関係やエピソードもつながりがなくバラバラだし、悪役であるティム・ロスも何をしたいのか良く判りません。やっぱり、映画は悪役に魅力がないとね…
[ビデオ(字幕)] 3点(2012-08-05 23:31:47)
2304.  デスカッパ 《ネタバレ》 
なんで不況に苦しむ世の中なのにこんな映画が撮れるんだ、と首をかしげてしまいましたが、『片腕マシンガール』の“TOKYO SHOCK”シリーズだと知って納得です。「どうせアメリカ人のおカネだからやりたい放題しちゃえ」というわけなんですね。というわけで、日本の資本ではとうていOKされないようなデタラメなストーリーを見せられる観客はたまったもんじゃありません。スタッフが拘っているのは昭和特撮映画をオマージュしたミニチュア・ワークやプロップで私の様なマニアはニヤリとさせられますが、とても一般受けするわけもない。とは言えこういうのが好きな自分としては他のレビュアーさんたちに逆らって最高点をつけてあげようと思いましたけど、やっぱ三点が限度ですね(笑) それにしても、なべやかん、いったいお前ひとりで何役やっているんだよ!
[CS・衛星(邦画)] 3点(2012-07-31 19:53:25)
2305.  陰謀のセオリー 《ネタバレ》 
まずキャスティング、実際の言動を考えると、陰謀論に取り付かれた様に見える主人公にメル・ギブソンを持ってきたのは、まず成功です。だってメル・ギブソン、陰謀論をほんとに信じていそうですから(笑)。しかしですね、ヒロインがジュリア・ロバーツってのは無駄に豪華なキャスティングの見本みたいな失敗です。彼女の現実味のない映画での行動は脚本のせいだからしょうがないけど、このキャラは花のある女優を使ってはいけません。 ストーリー・テリングも「虚実とり混ぜて」という風に引っ張っていくのが常道なのに、意外とあっさり黒幕を出しちゃって、しかもそれが薄いキャラだから嫌になっちゃいます。私の大好きな名曲"Can't Take My Eyes off of You"にしても、下手な使い方をされてしまって可哀そう。ジョエル・シルバー製作だから深みのあるお話しのはずもなくドンパチ・アクションを期待していましたが、その方面もびっくりするほどつまらなかった。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2012-06-08 22:39:32)
2306.  鮮血の美学 《ネタバレ》 
この映画はベルイマンの『処女の泉』をパクったというのは有名ですが、確かに見比べるまでもなく舞台がほぼ森の中だけ(つまり、低予算で撮れる!)などそっくりです。お父さんお母さんが三人組を簡単に家の中に入れメシまで喰わせるなんていくらなんでもおかしいぞと思いますが、オリジナルがそうなっているので仕方がないわけです。しかしあの『処女の泉』をこんなエクスプロイテーション映画にしちゃって、ベルイマンはどういう反応を示したんでしょうかね。もっとも、『処女の泉』は『羅生門』からヒントをもらったとベルイマンも公言しているわけで、ということは『羅生門』のリ・リメイク(?)でもあるわけです(笑)。 エロもグロも大したレベルではないし、いくら新人監督と言ってももう少し何とかならなかったのかという俳優の演技、この映画が割と高評価されるのが正直自分には理解できないんです。そう考えると、ウェス・クレイブンという人、上手くなったし良くここまで出世したもんです。
[DVD(字幕)] 3点(2012-05-13 23:13:12)
2307.  地球最後の日 《ネタバレ》 
今回再見して強く感じたのは、恐ろしく宗教色が強いなあ、ということ。良く見ると、製作総指揮がセシル・B・デミルじゃありませんか、そりゃ聖書じみたお話しになるのは当然ですね。地球から運び出す文献をマイクロフィルムに写すのはいいんだけど、まず新約聖書から始めると言うのは笑ってしまいました。誰が観たって“ノアの箱舟”をSFに仕立てただけとしか言いようがなく、肝心の地球崩壊のスペクタクルよりも脱出ロケットに誰を乗せるかを“選ぶ”ことの方がメインになってしまうのはちょっとねえ… だいたい、あんなでかいロケットに40人しか人間が乗れないなんておかしいじゃないか、動物なんか積むんだったらその分人を乗せろよ。そして何よりこの映画の凄いところは、脱出プロジェクトには政府も国連も関わってなく、たった三人の大富豪が資金を出しているだけということ、つまり完全な民間プロジェクトなんですよ。そりゃ、誰を乗せるかなんて俺たちの自由だ、と言えるわけです。でもその40人が、若いのはしょうがないとしても、白人だけで有色人種はひとりもいないというのはあんまりです。 そう考えると、同じ滅亡ものでも『妖星ゴラス』の“地球の方を移動させて全人類を救う”という大乗的な思想は偉大だなと思います。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2012-02-16 23:33:11)
2308.  戦国自衛隊 《ネタバレ》 
実は私、この映画に出演していたはずなんですよ。大学の掲示板に貼られたエキストラ募集に応募したところ、たしか御殿場で二泊三日だったと思いますが川中島シーンの撮影に駆りだされました。足軽の衣装を着て槍を持たされ、ハンドマイクを持ったスタッフに「右行けー!左行けー!」と一日中怒鳴られただ右往左往していた記憶しか残っていません。千葉真一はおろかプロの俳優は誰ひとり見かけることもなく、夜は民宿でへとへとになって爆睡しただけでした。戦車や爆破シーンもなくて、どうやら追加のカットを撮るのに動員されただけみたいでした。映画が公開されるや初日に観に行き、その後十回以上観てますが、いまだに自分の足軽姿を画面で確認することができません(笑)。 それにしてもこの映画、角川春樹の大作路線を切り拓いた功績(?)はあるとはいえ、ちょっと怪作に分類していいほどのメタメタぶりです。致命的なのは、自衛隊に部隊としてのリアリティがなさ過ぎなところでしょう。上下関係はどうなってるんだよと突っ込みたくなる会話は、自衛隊というより町の消防団みたいですよね。そこに被さる演歌風和製ロックのチープさは、監督というか角川春樹のセンスのなさを笑うしかありません。千葉真一の体を張ったアクションに敬意を表してプラス一点としておきます。
[映画館(邦画)] 3点(2012-01-15 11:34:30)(笑:1票) (良:1票)
2309.  バカルー・バンザイの8次元ギャラクシー
うーん、良くと言うかさっぱりわけがわからん映画でした。別に難解なわけではなく、単純すぎるほどベタなお話しなんですけど、そもそも何で主人公が天才科学者でロック・ミュージシャンで日本人とのハーフなのかと言うプロットからしてどこが面白いのかついてけないので困ったもんです。スタッフは一流の仕事ぶりで映像や特撮はけっこうレベルが高いのですが、コメディなのにどこか真面目すぎる様な感じで笑うに笑えない。この映画だけは、なんでカルト的な人気があるのか私には理解不能でした。ウェス・アンダーソンの『ライフ・アクアティック』は本作にかなり影響を受けたみたいだと言うことは判りました。なんせ、本家“バカルー歩き”ですからね、オリジナルだけあってこのシーンだけは見事に決まってました。
[DVD(字幕)] 3点(2011-10-09 00:15:40)
2310.  8mm 《ネタバレ》 
スナッフ・フィルムを観たがるのは絵に描いたような大富豪、撮るのはコテコテのビザール野郎ども、とまあなんの工夫もない直球勝負で来られても面白くもなんともない。使われる音楽はインド風というかアラブ風のエスニック系で、“スナッフフィルムのジム・ジャームッシュ”と呼ばれる監督はハリウッドの業界人ではなくNYが本拠地であるなど、製作者たちが深く考えずあざとくこの映画を撮っているのが良く判ると言うものでしょう。ラスト、“マシーン”が覆面をとって素顔を見せるところで観客にサプライズをぶつけれるとこの監督は思っていたのでしょうが、冗談じゃない、みーんなこの展開は読んでいましたよ。 思えばニコジーも、この映画あたりから芸歴の大迷走が始まった様な気がしますね。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2011-09-19 22:11:58)
2311.  デス・ルーム 《ネタバレ》 
撮影所めぐりのツアー中に、むかしヒットしたホラー映画のセットに閉じ込められた男女6人が怪談噺を披露すると言うのがプロットです。■第一話は、監督は我が愛するケン・ラッセル、もうケンちゃんの新作はないだろうと諦めてたので、観る前は愉しみでした(過去形)。邦題をつけるとしたらズバリ『血を吸うオッパイ』というところで、ストーリーも題名通りでそれ以上でも以下でもなし。悪のボスキャラとしてケンちゃん出演もしてますが、どんな役かというと何と言うか文字にするのもアホらしいくらいで、まあ、観ていただければ判りますよ(笑)。80歳にもなろうかというのにこの元気さ、この人きっともっと長生きしますよ(映画を撮れるかどうかはちょっと怪しいですが)。■ショーン・S・カニンガムが撮っている第二話は京都が舞台です。本作中ではもっともエロ度が高く、ララ・ハリスが脱ぎまくっています。杉本彩も出ていますがサプライズ出演みたいなもので、こちらは脱ぎません。『死霊に抱かれる女』という感じですが、アニメを使ったりしてなかなか意欲的な作品です。■三番手は伝説の監督モンテ・ヘルマンで、新作が観れるのはケンちゃんよりもサプライズです。1950年代の『突撃』を撮る直前の設定で、売れない脚本家とスタンリー・キューブリックの交友がプロットになってます。むかしキューブリックとヘルマンに何らかの交友があったことが元ネタなんでしょうけど、このふたりが友人だったというのはまた興味深いところです。■最終エピソードの監督はジョン・ゲイター、馴染みがない名前ですが『マトリックス』でオスカーを獲った特撮マンで、これが初監督になるみたいです。だいたい特撮マンが監督した映画はろくなもんがないのですが、酷評するほどではないにしろこのエピソードもあまり褒められた出来ではありません。子宮の中にいる胎児から、腸に存在する寄生虫が母親の栄養分を横取りするなんて、ちょっとおかしいでしょ。  総合するとオムニバス好きの私でもこの映画はダメ印を押させていただきます。ひとえにダメ映画になった原因は、ジョー・ダンテが狂言回しパートをいつものコメディっぽく撮っちゃったところにあるのでは。オチも不自然な強引さで、ダンテがもう少し真面目に監督してたら、もっと観れる映画になってたかもしれません。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2011-09-12 22:32:49)
2312.  太陽を盗んだ男 《ネタバレ》 
世評が高い本作ですが、自分にはどうも肌が合わない、どちらかというかトンデモ系に分類してしまいます。“反権力”はいいんですけど、この映画の様な表現は70年代でもさすがにセンスが悪いと言えるのでは。脚本自体が団塊世代的な感性に満ち満ちていて、いかにもゴールデン街の飲み屋あたりで語られそうな発想が頭でっかちです。池上季実子のラジオDJとプロデューサー風間杜夫のあのバカバカしく紋切り型のセリフと、“マスコミ=反権力”という幻想がこびりついた行動にはほんと辟易しました。素人の教師が原爆を自作しちゃうという素晴らしいプロットなのに、この監督にはユーモアとかギャグを理解していないインテリ特有の欠点があって、せっかく沢田研二がそれまでの邦画にはないユニークなキャラを創造しているのに生かし切れていない。菅原文太の不死身ぶり(とは言え最後には死んじゃいますけど)はもうコメディの域に達しているのですが、なんでこれをギャグとして撮らないのか、その監督のセンスの悪さにはつきあいきれませんでした。良かったとしみじみ思ったのは、我が青春時代の新宿や渋谷の街がフィルムに残されていることです。
[DVD(邦画)] 3点(2011-07-05 22:35:55)
2313.  テレマークの要塞 《ネタバレ》 
第二次世界大戦中、ノルウェーにあったドイツの原爆製造用のための重水製造工場を破壊する実際おこなわれた作戦がモチーフになっていますが、映画では大幅に脚色されています。この作戦は戦史の中でも知名度が低く今や忘れられた様な状態ですが、そもそもナチス・ドイツが原爆開発に成功する見込みはほとんどなかったからでもあります。ヒトラーは核物理学を「ユダヤ人の科学」として忌み嫌っていて、またどうも原子爆弾というものを理解していなかったふしもあります。何とか細々と開発は続いていましたが、どうも英国はドイツが原爆開発に成功する見込みがないことに気づいていたみたいで、それでもレジスタンスに犠牲を払わせても邪魔をしようとするところなぞ、大英帝国の執念深さは大したものです。 さて本作の特長は、レジスタンスの核物理学者に扮するカーク・ダグラスのジェームス・ボンドも裸足で逃げ出す超人的な活躍に尽きるのではないでしょうか。女癖は悪いは、片っぱしからドイツ兵を殺すは、爆弾を仕掛けたフェリーに戻って女子供を救助するは、ダグラスこそは“60年代のスティーブン・セガール”であると断言しちゃいますね。邦題も正しくは『テレマークの“沈黙の要塞”』というところでしょうか。 『スパルタカス』で監督をクビにした負い目がダグラスにはあったので、アンソニー・マンに出演を頼まれてふたつ返事で引き受けたのに、出来上がってみればまるで自分のプロダクションで製作した様なヒーローものになっちゃうとは、さすが“俺さま”ダグラスの面目躍如ですね。さぞやアンソニー・マンも頭を抱えたことでしょう(笑)。 
[CS・衛星(字幕)] 3点(2011-06-06 20:18:53)(笑:1票)
2314.  地獄へ秒読み 《ネタバレ》 
第二次世界大戦で敗戦直後のベルリンで、不発弾の処理を仕事とした6人の男たちを描く『ハートロッカー』をはるかに先取りした様なプロットです。でもこの6人は占領軍にとっては単なる復員してきた元ドイツ軍兵士で、任務に失敗して死んでしまっても構わないいわば捨て駒なのが現実。不発弾処理も爆弾一発につきひとりしか割り当てられず、装備もつなぎの作業服だけでヘルメットぐらい被らせろよと言いたくなるぐらいの軽装備です。監督がロバート・アルドリッチですからこの不発弾処理の過程を手に汗握るサスペンスとして見せてくれると当然期待するわけですが、それがこの映画、肝心のハラハラドキドキが全然ダメなんですよ。それはマルティーヌ・キャロルをフューチャーしてるので無理やりジャック・パランスとのメロドラマにしようとして見事に失敗しちゃったせいもあります。男くさい映画を撮らせたら天下一品のアルドリッチも、さすがにメロドラマっぽいお話しでは単なるヘボ監督だったんだと思いしらされました。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2011-05-26 23:02:51)
2315.  アマゾネス 《ネタバレ》 
私と同世代の男性は、いまだに『アマゾネス』と聞いただけで反応しちゃう人もきっといるはずです。監督テレンス・ヤング、音楽リズ・オルトラーニと聞けば『300』みたいな大作を期待してしまいますが、良く観てみればイタリア映画界お得意のお色気時代物コメディなんですよね。『プレイボーイ』のグラビアからそのまま引っ張ってきた様な金髪おねーちゃんって昔はそれなりに重宝されましたが、主演の女王様役なんか川崎麻世の嫁さんカイヤみたいにごつくて今の眼で見ると大したことはない。そばに男がいるとくしゃみが止まらなくなる“男性花粉症”みたいな女がいたり、ギャグとしてもちょっと寒いのには参りました。 それにしても本作をロードショーで観に行った中坊だった自分が情けない限りです(汗)。
[映画館(字幕)] 3点(2011-05-13 00:32:10)
2316.  晴れた日に永遠が見える 《ネタバレ》 
バーブラ・ストライサンドが過去に何度も生まれ変わったことがある女性を演じています。バーブラの映画は全部観たわけじゃないですが、これは飛び抜けて面白くなかったです。“何度も生まれかわった”と言っても19世紀初頭の英国貴婦人しか映像表現はないので肩すかしです。催眠術でその貴婦人の記憶がよみがえると、突然口調がキングス・イングリッシュに変わるところはさすがに芸達者なところを見せてくれますし、相変わらず歌は素晴らしいの一語に尽きます。ただバーブラ主演ミュージカルに共通しているのは、共演男優が喰われちゃって精彩がないことで、せっかくイヴ・モンタンが出てるのだからもっと生き生きとしたナンバーを披露して欲しかったところです。名匠ヴィンセント・ミネリの晩節を汚してしまった様な作品です。そういや、若きジャック・ニコルソンも出てましたね(はっきり言って意味不明な役でしたけど)。
[DVD(字幕)] 3点(2011-02-10 01:21:37)
2317.  奥さまは魔女(2005) 《ネタバレ》 
ニコール・キッドマンは、ルネ・クレール版『奥さまは魔女(‘42)』のヴェロニカ・レイクを相当に意識した役作りだと思います。確かにこの映画でのキッドマンは可愛い(?)と言えなくもないけど、例の鼻ピクピクなどやたら顔のオーバーアクションを見せてくれるキャラなので、彼女の人工的な美しさでは相当無理がある演技になっているのでは。やっぱこの役はレネー・ゼルウィガーやリース・ウィザースプーンの様な顔芸が得意な女優の方が適役だったと思いますよ。 ミスキャストと言えばウィル・フェレルで、オリジナルを知っている人間には「こんなのダーリンじゃない!」と思わず叫びたくなってしまいます。脇をマイケル・ケインとシャーリー・マクレーンが固めてとっても豪華なのですが、マクレーンは中途半端なキャラで彼女の使い方としては実にもったいない。凝ったプロットですが、オリジナルを観てた人も知らない人も満足させられない失敗作です。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2011-01-16 08:27:20)(良:1票)
2318.  デンジャラスな妻たち 《ネタバレ》 
ダイアン・キートンのコメディは、ウディ・アレンが演出してないととてもじゃないけど観られたものではないというのが持論ですが、今回も見事に証明してくれました。三人の女性職員がFRB(合衆国連邦準備銀行)で廃棄処分されるお札をネコババするのですが、これは英国のイングランド銀行で実際におこった事件がモデルになっているそうです。夫がリストラされてFRBで掃除婦をする破目に陥ったキートンが、クィーン・ラティファとケイティ・ホームズを巻き込んで犯行に及ぶのですが、その手口は馬鹿馬鹿しいほど単純であっけにとられてしまいます。冒頭から三人が大量のお札をシュレーダーにかけてトイレに流したり燃やしたりしていて、外では警察が踏み込もうとしているシーンを見せてくれれば、犯行がばれて捕まることが判ってしまいなんか興ざめしてしまいました。キートンがまた驚くほど強欲な女で、ある程度まとまった金を盗んだので満足して足を洗おうとする仲間を説き伏せて犯行を続けるのは「ほんと、バカじゃない?」と呟いてしまいましたよ。キートンのコメディ演技がすべりまくるのとは対照的にラティファの堂々たる存在感で完全にキートンを喰ってしまいました。まあネタばれすると、警察にいったんは逮捕されても最後はハッピー・エンドで終わるのですが、あのオチはあまりに強引で笑うに笑えないですな。制作者たちは「もともと捨てるお札なんだから、誰にも被害がないじゃん」とでも思っているのでしょうが、世の中そういうもんじゃないと思うんですけど…。
[DVD(字幕)] 3点(2011-01-02 20:27:05)
2319.  宇宙人東京に現わる 《ネタバレ》 
東宝では『地球防衛軍』、ハリウッドでは『禁断の惑星』が製作されてた同時期の映画とは到底思えないぞ、『宇宙人東京に現る』! パイラ星人の会話には、本当に腹を抱えて笑いました。監督の島耕二のフィルモグラフィはSFやアクションものは他に撮っていないみたいで、たしかに全編になんかホームドラマっぽい雰囲気が漂っています。大映初のカラー特撮映画ですが、色彩は思ったより鮮やかでしたね。そう言えば新天体R星の脅威が去ってめでたしめでたしのラストシーンですが、啓蟄を迎えたみたいに小動物がぞろぞろ穴や地面から出てきて、そのあと「わーい」と歓声を上げる幼稚園児が映って終わり、こんなラストシーンの特撮映画もちょっと珍しいのでは。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2010-10-20 22:46:21)
2320.  スキャンダル(1989) 《ネタバレ》 
「プロヒューモ事件」と言えば英国政界最大のセックス・スキャンダルとして歴史に残っていますが、この映画を観て知ったのですがどうもスパイ事件自体は冤罪だったということです。本作はそこら辺の経緯を忠実に映画化しているみたいですが、はっきり言って全然面白くない。監督が、下手くそなくせに不思議と良い題材を手掛ける運を持っているが、それらをことごとく駄作にしてしまうマイケル・ケイトン=ジョーンズだからしょうがないかな(あの『氷の微笑2』の監督です)。高級娼婦キーラー役のジョアンナ・ウォーリーは妖艶な色気が漂っていて観て得した気分になれるのですが、プロヒューモを演じるイアン・マッケランのキューピーみたいな髪型がどうしても気になってしょうがなかったです(実物もそういう髪型なのでしょうけど)。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2010-10-18 00:48:43)
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