Menu
 > レビュワー
 > 風小僧 さんの口コミ一覧。12ページ目
風小僧さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 261
性別
自己紹介 現在の技術で作られた映画を観る目線で過去の映画を見下すようなことは邪道と思っている。できるだけ製作当時の目線で鑑賞するよう心掛けている。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314
投稿日付順1234567891011121314
変更日付順1234567891011121314
>> カレンダー表示
>> 通常表示
221.  遥かなる大地へ
 “アメリカに向かうアイルランド移民の大河的な物語”というより中途半端な中河ドラマという感じ。  新大陸に上陸後の主人公の悪戦苦闘は、自由・自己責任というアメリカの価値観を体現(といってもあくまで白人側の視点で)。拳闘とランド・ラッシュのシーンは迫力満点だが、土地取り競争への問題意識を持たない描き方は物足りない。現実にあったことを直視することは大事だが、その背景にも触れた方が良かった。「シマロン」(1960年作)からアメリカン・ニューシネマを経て世情は変わっているのだから。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2019-12-15 11:00:58)
222.  カリートの道 《ネタバレ》 
 ノワールの雰囲気はよく役者もハマっているが、全体的にテンポが悪く冗長感は否めない。長尺を詰めてテンポよくすればもっと引き込まれたろうに。  クラインフェルドが刺されても死なず、カリートの面会も警官のあっさり身体検査で実現等、ご都合主義が目立つ。クラブ・パラダイスからカリートが逃亡する間、のほほんと待っているマフィアもマヌケな展開。  コートを着たカリートがホームから列車に乗って逃走するシークエンスは、監督の敬愛するヒッチコック映画を思わせる。だが、妙にコメディまがいの印象で、ドリフのコントを観ているような脱力感を覚える。  「パチャンガがベニーに買収されて俺たちを見張ってる」・・・このセリフは伏線というよりネタバレだね。忠告を無視し、買収されたと知りながらパチャンガにゲイルを駅まで送らせるのは(文字通り)致命的だ。冒頭の回想でカリートの運命を認識済みとはいえ、同行させた時点でその後の展開が容易に想像できる。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2018-11-25 11:18:59)(良:1票)
223.  ウォーターワールド
 冒険譚としてはまずまずだが、製作の狙いや観客層のターゲットが曖昧で絞り込まれていない。ファミリー向けにしてはバイオレンス過剰だし、コメディ・タッチも中途半端。何より主人公に魅力がない。  劇中に登場する乗り物(船、飛行機、気球、ジェットスキー)の魅力をうまく活かしており、特に三胴船トリマランは装備が工夫されてカッコいい。ディーコンは憎らしいというよりマヌケで笑いを誘う。  クライマックスのバンジー救出場面におけるジェットスキー衝突は、長い間珍場面と思っていた。あれじゃあ少女を奪おうが失敗しようがどっちみち3台衝突は不可避でしょ、と。でもよくよく考えると、あくまでギャグと解釈すれば納得。要は「おバカな3人」なんだね。  弱点だらけだが妙に気になる映画。
[ビデオ(字幕)] 3点(2018-01-21 10:49:50)(良:1票)
224.  ソナチネ(1993) 《ネタバレ》 
 静謐な画面の連続が暴力を際立たせる。印象的な場面はいくつかあれど、“死”への態度がウソっぽい。乾いた暴力と、青を基調とした絵画の細切れのような画作りがかみ合わない感じ。音楽は映像とよく合っている。  随所にある遊び心は童心を感じさせるものの、花火の水平打ちは悪ガキどものバカ騒ぎを連想して不快。終始無言の殺し屋(南方英二)は間抜けで甘い展開。アニキ分の前でケンだけを殺せば復讐されるのは自明でしょ。  沖縄の青い空と海、マシンガン片手の敵方乗り込みも定型的。最後は「気狂いピエロ」を想起させる。一貫してフェルメール調かと思ったら、最後の最後はゴッホの「ひまわり」かい。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2017-10-01 17:03:40)(良:1票)
225.  まあだだよ
 過剰でベタついた湿り気の師弟関係。そしてここにもある黒澤映画の説教臭さ。摩阿陀会の群像描写も心に響かず。「戦に負けて終戦なり・・・オイチニ」等の批判精神はいいが。  先生のお祝い話と猫の捜索話で2時間超は深みに乏しく話が広がらない。  一風変わった人格を松村達雄はうまく演じたが、恩師礼賛の嵐には辟易。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2017-08-20 13:20:58)
226.  トキワ荘の青春
小津映画的構図を用いて描かれる、主人公の心情に合わせた静かな佇まい。トキワ荘メンバーの中で寺田ヒロオの視点とはいえ、しんみりし過ぎ。ヒソヒソ話のようなセリフ回しや暗い画面の連続は時に不快でさえある。 ドラマ性を排した演出により、漫画家同士以外の人間関係が無機質で事務的な印象を受ける。昭和30年代、都会とはいえ下町が舞台であり、この雰囲気がこの時代に合うとは思えない。 主人公は“いい人”としてあっさりした描き方であるが、創作者として信念を貫くか時代と向き合い妥協するかの苦悩はあったんじゃないの?それがあまり感じられず物足りない。 お互いの才能がぶつかり、時には助け合う中、世間の評価や本人の向き不向きでそれぞれの道があるのが世の習い。ペラペラ漫画からアニメという新天地への転向を打ち明ける鈴木伸一や、志半ばで挫折した森安の別離は印象的。 赤塚と寺田、この二人の会話がその後の立場の逆転を冷徹に象徴している。それでも、寺田が漫画に対する信念を貫き通したことは、ひとつの見識と解する。 映画の内容から離れるが、寺田の画風を考えてふと思う。ピーナッツ・シリーズのような4コマ漫画に生きる道はなかったのだろうか、と。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2016-11-27 11:52:42)
227.  羊たちの沈黙 《ネタバレ》 
ブラックお伽話としてみれば興味深いが、リアリズムの視点でみるといくつか難がある。 1 FBIの一員とはいえ、まだ訓練生の女性を一人で海千山千の猟奇殺人犯に対峙させるか?未解決事件を解決するため上司、クラリスそれぞれの思惑があるにしても説得力に欠ける。 2 上司が警告したにもかかわらず、クラリスが何の葛藤もなしに私生活を打ち明け、レクターにつけ入るすきを与える。信頼関係を築くためだろうが、トラウマを抱えているならなおさら警戒するのが普通。事件解決に向けた「虎穴に入らずんば…」とか「肉を切らせて骨を…」は、この場合該当しないだろう。せいぜい「ケガの功名」だな。クラリスの創作話という高等戦術であれば面白いが。 他にも警備の緩い刑務所(!)への移送等、レクターにとって都合よすぎる展開は弱点であるが、これらの内容がなければ(タイトルが意味するところの)物語が成立しないというジレンマに陥る作品。 また、前景にクラリスとレクターの会話が展開される場面、後景には職業として羊を飼い屠殺する牧場主の姿が脳裏に浮かんでくる。詳細は映画同様謎かけとしておくが、微かな差別を感じ不快感が残る。 上院議員の娘が救出される際、FBIに強い影響力を持つ親がいるためかクラリスに悪態をつきまくるのも変。終盤、バッファロー・ビルとの攻防は「暗くなるまで待って」のスーパーヒロイン版になっちゃった。 レクターの上目遣いの演技は心理学的に威嚇・攻撃・好意を表しているようで、思わせぶりなアップ場面等のカメラワークや心理描写・伏線張りで怖さを強調しているが、その手には乗らなかったよ。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2016-11-13 13:56:34)(良:1票)
228.  リンカーン
南北戦争期におけるリンカ-ンと周囲の人々の奮闘ぶりを描く。戦争の早期終結と奴隷解放という2つの難題を背負って、彼らが権謀術数をめぐらし、いかに解決していくかが見どころ。手堅くまとめているが、大人版「世界偉人伝」の域を出ていない。先住民に対する過酷な仕打ちはあえてスルーしたか?今の時代にあってなおリンカーンの都合良い部分しか描かない感度の鈍さよ。 D・D=ルイスは人間味豊かな表現力で大統領の苦悩を演じ熱演だが、(撮影当時同じ位の年齢とはいえ)老成したリンカーンに比べちょっと若い印象。年輪を感じさせる演技のS・フィールドと並ぶシーンでは、若さが露呈し「役作り」感見え見えで見劣りする。アカデミー賞ってどうしてこうも「有名人なりきり芝居」に弱いのかね。俳優陣では、夫や子供に対する夫人の内面を滲ませたフィールドが一番いい。T・L・ジョーンズもいい演技だが、どうしても「BOSSのおじさん」を連想する。 リンカーンの最大の功績は南北戦争を終結に導き国の統一を保ったことだと思うが、議会の議決を無視して政策を遂行したり先住民に冷淡だったことも何かで読んだことがある。彼を描くのなら、奴隷解放一点集中でなく、同時期に行われた負の部分も語られるべきだろう。 奴隷貿易廃止を題材にした「アメイジング・グレイス」と比較すれば、作品の出来は向こうの方に軍配が上がる。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2016-04-17 13:25:36)
229.  ミスタア・ロバーツ
最初に観たときは主人公ロバーツの好人物的個性に好感を覚えた。何十年ぶりかで再見して印象が変わった。J・キャグニーの艦長は鼻持ちならないやつだが、そんなに悪いやつ?嫌な上司はざらにいるが、「ケイン号の叛乱」のような怒りを感じるほどか疑問。 一般社会でも、困った上司と部下の間に立たされた者の対応は難しいものだが、上司に対しては面従腹背を基本とし、時として正論を吐く程度がうまいやり方だろう。 評価を決定づけるシーンを一つ。艦長の理不尽に対してロバーツの怒りが頂点に達し、ヤシの木を海へ投げ捨てる場面がある。物語の展開上重要な場面だが、大海原の船に同乗する数少ない“いのち”を海へ捨てる行為は確実にアウトだ。もっと別な表現があるだろう。船に持ち込まれた経緯がどうであれ、物言わぬヤシの木に罪はない。そのようなものを海上にポイ捨てする行為、人はそれを“八つ当たり”という。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2016-04-03 16:11:27)
230.  ALWAYS 三丁目の夕日
これは、疑似ノスタルジー映画だと思う。全体を通じて人情味を出そうとする姿勢はいいが、人物描写に血が通っていないような印象を受ける。特に堤真一の役柄が共感できず、物語の展開を台無しにしてしまった。CGによる昭和30年代の描写は素晴らしいし、東京タワーの建設途上シーンに高度成長期の活力を表現した着眼点はいい。でも、たまたま回顧番組のテレビ「月光仮面」で、同じように建設中の東京タワーを見たが、白黒で雑な画像ながら、こちらの方がより強く感動した。
[地上波(邦画)] 3点(2013-08-25 15:12:39)
231.  アトランティスのこころ
後味は悪くないんだけど、どう見ても「スタンド・バイ・ミー」の二番煎じって感じ。個人的にはブロンコ・ナグルスキーが有名な人だってことがわかってうれしかった。てっきりプロレスだけの人と思ってたら、フットボール選手として有名だったとは知らなんだ。まあ、アーニー・ラッド他の例もあることだし…。彼はテリー・ファンクにとってもヒーローだったな。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2012-12-24 18:34:13)
232.  さらば冬のかもめ 《ネタバレ》 
 寒々とした光景(雪景色)と対照的な3人の友情を描くロードムービー。軍隊がもたらす人間性の変調に対する視線が暖かい。とはいえ中身は、ごく常識的な市井の人たちに対し自分らにとって都合よければの内向きの暖かさ。J・ニコルソンはホント、ちょい悪オヤジが良く似合う。だから嫌いだよ。  ハンバーガーのチーズとろりや半熟卵の要求はクレーマー養成か?ちょい悪水兵バッドアスに共感なし。居酒屋のマスターのように3人の友情のとばっちりを受ける人たち・・・思いは彼らに向く。  他人に迷惑かけておきながら「オレたちしっかり友情してるぜ」感が滲み出て後味の悪い映画だった。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2023-07-09 14:41:20)
233.  マイケル・ジャクソン/THIS IS IT 《ネタバレ》 
 延々と続くリハーサル映像の連続で平板だが、M・ジャクソンの思い「Love is my message」は心に強く伝わる。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2021-09-12 12:37:13)
234.  踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!
 お台場の宣伝映画だね。サラリーマン社会における人間関係の可笑し味を描く緩さ、役所の縦割りに対する皮肉は前作同様。洋梨や亀田など小ネタが多いのも相変わらず。おまけに今作は、いい話にもっていこうとする思惑に加え、大上段に組織論まで盛り込んで踊ってます。  監視カメラを活用した捜査は現代社会の実態を反映するが、捜査側からの視点で見せられると某国の絶対監視社会をも想起させ、複雑な気分になる。  俳優陣ではいかりや長さんの枯れた味・乾いた芝居が気になった。誰彼なしに、馴れ馴れしく先輩風を吹かせる姿に不快感。すみれの手術中、取ってつけたような泣き芝居は全然感動せず。  かつてある新聞で、若き日のいかりや長介と芦田伸介を比較して、長さんの”動”に対する芦田伸介の”静”の熱演について論じた文章を読んだことがある。長さん演じる和久には年輪を重ねて醸し出される人間味が乏しく、「和久さん語録」は心に響かない。語録を聴いているうち、無性にL・V・クリーフ「ガンマン10か条」が恋しくなったよ。  ドリフの長さんは好きだけど和久さんには不満が残る。芦田伸介にはなれなかったなあ…………………なんてな。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2020-02-23 18:05:21)
235.  踊る大捜査線 THE MOVIE
 警察署を舞台にした群像劇で、「太陽にほえろ!」のアンチテーゼとして登場したテレビドラマの映画化。変な緩さは現実離れが目立ち素直に笑えないが、管理社会への風刺も交えたサラリーマン喜劇としてみればそこそこ楽しめる。  例の2本の映画へのオマージュ(?)はいただけない。流行のプロファイリングに便乗し、小泉今日子は不自然なパクリ演技の印象。そして、わざわざセリフで「天国と地獄」とはご親切。アジトが見つかるのも安易で、スモークボールの伏線ありきで作った印象。  終盤の、室井による青島の搬送から敬礼シーンまで、感動押し売りが鼻につく。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2020-01-12 11:54:03)
236.  レッズ 《ネタバレ》 
 全体的にダラダラ長すぎる大河ドラマという印象。社会主義者の長々とした討論を体現したような映画。彼らの理屈っぽさや「同志」という言葉の胡散臭さには辟易する。労働組合といえど権力者になれば必ず一部の既得権益層(労働貴族)は形成されるのだから。  物語のハイライトはロシア革命の場面だろう。革命真っ只中の熱気をリアルに表現しているが、社会主義に対する批判的な視点が不足している。「インターナショナル」が流れるシーンは苦笑するばかり。  この種の運動に内紛は付き物で、アメリカ社会党は御多分に漏れず早速の内紛・分裂。ジャックの生き方からは「こうであらねばならぬ」教条主義しか感じ取れない。  「ドクトル・ジバゴ」はブルジョア階級が主役ではあるが、革命の大波に翻弄される人々の哀感や苦悩が感じられた。対する本作、たとえ社会主義者が主人公であろうとも、作品としての問題意識を内在していなければ歴史のトレース劇でしかない。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2019-05-05 11:59:23)
237.  シャイニング(1980) 《ネタバレ》 
 舞台設定は面白い。カメラワークが秀逸で、冒頭の滑らかな映像美は見事。  タイプライターで小説を打ち始めた途端、主人公の表情が険しくなる。このおっさん、変貌が早すぎ。J・ニコルソンの怪演というより自己満足の顔芸。  ホテルそのものが悪霊の佇まいだが“館の怪異”が食い足りない。全体的な印象は「柳の下のエクソシスト」だな。音楽も時に鬱陶しい。  ジャックとダニーの追いかけっこが大きな見せ場となっているが、怖さの超人を目指すかのようなニコルソンの芝居を長々と見せられればスリルに慣れるし飽きる。足を引きずりながらということもあり冗長だ(撮影技法のアピール?)。妻役S・デュヴァルはコメディーが似合いそうで、恐怖に相応しい配役と感じない。最期の“いきなり氷漬け”も、なんかコメディー。  ホテルに着いたジャックが徐々に変貌した方がジワジワ迫りくる恐怖を醸すと思うし、ダニーを追い回す展開をテンポよくすればホラーとしての迫力は高まっただろう。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2019-03-17 11:29:40)
238.  ユージュアル・サスペクツ 《ネタバレ》 
 すべてはラストシーンの「どんでん返し」に収斂されるが、それほどの衝撃はない。  ポイントはカイザー・ソゼは実在するか?実在するなら誰か?だろう。虚実ないまぜのヴァーヴァルの証言を映像で見せ、その名さえ意味を持たせようという演出のあざとさ。キートン射殺を誰がやったのか?ロープの束を見せるシーンがカギを握る。陰に誰かがいるのかいないのか思わせぶりだが、“ご飯論法”を使われたような後味の悪さが残る。  回想と嘘を織り交ぜた構成で、伏線をあちこちに張って観客を煙に巻く手法が優れた演出とは思わない。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2018-12-23 10:57:57)
239.  バベル
 今風のドキュメント・タッチで、落ち着きのないカメラワークにまず嫌悪。臨場感、緊迫感や不安心理、焦燥感等の心の揺れ動きを画面のブレや光の明滅で比喩的に表現したのかもしれないが、その手法が効果的とは思わない。わざと聞き取りづらくした、演劇的でないリアリズム基調のセリフ回しも昨今の風潮かいな?   「風が吹けば………」や「蝶の羽ばたき効果」を連想させる因果応報劇で、現代社会が抱えるさまざまな問題を抉っているが、宗教的観念で世界を強引に関連付けた感じ。総じて「出来の悪いイントレランス」という印象。  音楽はいい。特にモロッコから銃撃の被害者を搬送するシーンはラテン音楽を彷彿させ、味わい深い。  日本編は都会の中の孤独や疎外感、家族間の葛藤といったものが主題だが、女子高生が歯医者と刑事に変な誘惑をする(それが彼女なりの言語=コミュニケーションの手段であろうとも)展開は説得力に欠ける。日本社会の一断面をモロッコ編に無理やり結びつけた感あり。  テーマは“世界は繋がっている”だろうが、私的な造語で表現すれば、「グローバベル化する世界」を描きたかったのかな?
[CS・衛星(字幕)] 2点(2018-08-19 14:57:49)
240.  Kids Return キッズ・リターン
 物言えぬ多くの人を泣かせて“キッズがリターン”は虫のいい話。オイラだったら泣かされた側に心を寄せる。二人の主人公に共感はない。  青春期の苛立ちや迷いを軸に、無軌道→居場所探し→成長・成り上がり→挫折→再生のお定まりパターン。ボクシングと不良の組み合わせもステレオタイプで新味なし。つまらないネタを繰り返す漫才コンビの青春は逆に引き立つ(引き立たせたい?)。  最後の「まだ始まっちゃいねえよ」・・・強引な成り上がりで兄貴分のシマを分捕り、半殺しにされた奴が振出しに戻れるとでも?のうのうと自転車に乗るラストの展開は大甘。序盤の校庭シーンのリフレインで映画の主題に沿った場面だが、半殺しから立ち直りまでに脈絡が感じられない。     by く○屋の店員
[CS・衛星(邦画)] 2点(2018-02-12 11:39:12)
062.30%
1114.21%
2134.98%
3186.90%
4238.81%
53212.26%
64115.71%
75320.31%
82911.11%
9176.51%
10186.90%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS