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241.  愛と喝采の日々
70年代後半に輩出された多くの女性の自立を描いた映画の先鞭をつけた同時に、邦題が「愛と○○のナントカ・・・」のハシリともなった作品でもある。S・マクレーンとA・バンクロフトの二大女優の競演が話題ともなり高い評価も受けたが、人生の節々における葛藤と和解という作品そのものの訴求力があまりにも弱く、終盤、彼女たちが取っ組合いの喧嘩をするシーンと、M・バリシニコフとレスリー・ブラウンとのバレー・シーンが印象に残るという程度。H・ロス監督作品では、同時期に公開された「グッバイ・ガール」とかなり落差があるように思う。余談ながら原題の“ターニング・ポイント”という言葉を初めて覚えたのも、この作品からである
7点(2003-05-14 23:40:41)
242.  レッド・ドラゴン(2002)
第3弾ともなるとA・ホプキンスも貫禄十分・余裕綽々でレクター博士を無難にこなしてはいるが、やや凄味に欠けるきらいがある。これは我々観客が見慣れてきているせいもあるのだが、あまり印象に残らないのは何故か。これはE・ノートンやR・ファインズにも言えることだが、熱演の割には影が薄い。サスペンスと言うよりもアクション色が濃い本作が、それなりに見せ場もある割にそういった印象を受けるのも、個々の場面場面が総花的にしか描かれていない為で、要はオールスターキャストが災いしたのではないだろうか。しかしそんな中にあって唯一存在感を示したのが盲目の女性リーバ役のE・ワトソンで、少ない登場シーンながら、その鮮烈な演技で確実に場面をさらっている。さすがのレクター博士も、今回ばかりは彼女に“喰われてしまった”ようだ。
7点(2003-05-09 00:21:47)
243.  ドリームキャッチャー
同じS・キング原作の「スタンド・バイ・ミー」の4人の少年たちに特殊な予知能力を持たせて、20年後に地球を侵略するエイリアンと対峙させたら・・・という一つのアイデアから誕生したのが本作の大雑把なストーリー・ライン。確かに序盤からのミステリアスな展開には、久々にワクワク・ドキドキ・・・なのだが、話が進むにつれて強引で回りくどい設定ばかりが目に付いて、結末は意外にショボくて極めてありきたりだ。山小屋での恐怖感溢れる密室サスペンスから、一気に「インディペンデンス・デイ」の巨大UFOの攻撃を彷彿とさせる侵略SFへとトーンが変わり、かなり生々しいエイリアンの描写など、それなりに見せ場も用意されてはいるが、肝心の主人公たちの特殊な能力が、ストーリーそのものにどれほど生かされているのかと言った、多くの疑問も感じた作品でもある。
6点(2003-05-05 23:53:24)
244.  シカゴ(2002)
名声を得るならスキャンダルも武器になる、喧騒と退廃漂う大都会。シカゴという都市やその時代背景を知っていれば、この作品の面白さをより深く理解できたかもしれない。しかしそんなことを抜きにしても、ロキシーとヴェルマが激しく火花を散らす、刺激的かつ心地良いこの華麗なる夢の世界に、興奮せずにはいられない。他の出演作では決して見られない彼女たちの生半可でないパワフルでダイナミックな歌と踊りには敬服してしまう。まさにプロの役者としての心意気を見た思いだ。ただ、こういった作品にしては上映時間が少々短く、個々の人物の描き込みが不足気味で、丁々発止なストーリー展開も(とくに終盤)物足らなさを覚える。これは他の人も指摘されているように、やはり舞台と映画との違いにほかならない。惜しむらくはB・フォッシー自身で映画化して欲しかった。
8点(2003-05-05 17:53:53)
245.  四時の悪魔
物語は火山の大噴火を目前に、島の奥深く逃げ遅れた子供たちを救出するべく、神父と共に立ち上がった三人の受刑者たちを中心に展開される。罪を軽くしてもらおうという動機は不純だが、他の島民たちに比べて極めて人間的で男気のある彼ら。どこでどう道を踏み誤ったか、真っ当に生きられなかった男たちが最後に見せた人間としての優しさと自己犠牲の精神。映画は、そんな彼らを慈しみを持って描かれていき、涙を誘う。迫り来る溶岩や今にも落ちそうな橋からの脱出劇は、昨今の作品にみられるスピード感溢れるスリリングさは希薄だが、いかにもこの当時のサスペンス重視の姿勢は十分伝わってくる。神父役のS・トレイシーはいかにもこの人に相応しい役柄だが、珍しく熱血漢ということもあって、やや一本調子の感があるのに対し、F・シナトラの若く颯爽とした無頼漢ぶりが出色だ。「いつかまた会おう」の最後の一言を残し、島は跡形も無く吹っ飛んで、映画は終わる。極めて男臭いドラマだ。
8点(2003-05-05 15:18:00)
246.  ストーカー(2002)
「ストーカー」とは、あくまでも邦題であって、作品を観るといかにも便宜上(もしくは安易に)付けたタイトルだと解る。確かに或る家族のことに固執する男の姿が描かれていく事には違いないのだが、我々の日常使われている「ストーカー」とは少し意味合いが違う。従って何の予備知識もなく観ると、やはり意外な内容であり展開も予測がつかない。観る前には、作品のイメージから最悪の結末さえ考えていただけに、家族を持てなかった初老の男の哀しみと同時に、ある種の安堵感を覚えずにはいられない。やはりR・ウイリアムズというキャラクターの成せる技なのだろう。それにしても、頭が良く用意周到である反面、店に無断でのサービス過多やプリントのカウントの誤魔化しといった、どう考えても簡単にバレてしまうような事を、平然とやってしまうという主人公の姿に、昨今世間を騒がせている偏執狂的犯罪者たちにやはり共通項を見出してしまう。
7点(2003-05-02 15:49:21)
247.  ザ・プロフェッショナル
強盗のプロたちの華麗な盗みのテクニック・・・と言うよりも、ここではかなり大胆な手口での強奪が小気味良く描かれていく。周到に計算されているようでいて、監視カメラで簡単に顔が割れてしまうなどという大雑把な部分もあるのだが、窮地を事も無げに切り抜けていく様に焦点が充てられている作品ともいえる。それだけに、彼らを追うはずの警察側の描写が前面に出てこない為、作品的な拡がりが感じられないのは惜しい。仲間割れや裏切りに加えて取引相手の襲撃など、結局はお約束どおりの展開に終始する訳だが、恋人も仲間も棄て、“信じられるのは己のみ”という、これぞプロフェッショナルの真髄をみる幕切れは痛快そのもの。G・ハックマンのふてぶてしさ、したたかさが、老いてなお健在だということを知らしめてくれたという意味でも、小品ながら実に味のある作品だといえる。
7点(2003-04-30 16:04:13)
248.  壬生義士伝
腕は立つものの、家族第一主義のパッとしない地方出の下級武士という点で「たそがれ清兵衛」の主人公とだぶるが、本作の貫一郎の場合、出世と金銭には極めて貪欲で、そのなりふり構わぬ姿に周囲からの失笑を買うほどだが、そんな事はまったく意に介さないような男である。舞台は幕末の東北で、大飢饉の為に極貧に喘ぐ家族を必死に守ろうとした実直でひたむきな男のイメージは、如何にも浅田次郎の世界そのもの。中井貴一はじめ佐藤浩市や子役に至るまで、俳優たちそれぞれの個性が光り、なかなか魅力ある作品となっている。が、終盤にきての、満身創痍の貫一郎が家族への想いを切々と語るシーンのなんと長いこと!くどい事!ここにきて作劇の拙さがモロに出てしまい、私などは鼻白むばかりで評価が一変してしまった。如何に鮮やかなエンディングを迎えられるかで、映画の印象や評価は変わってしまうという好例がここにある。
6点(2003-04-24 00:22:42)(良:1票)
249.  トランスポーター
ハード・アクションとしては確かに良く出来た作品だが、何かとひっかかる部分もある。何故、主人公は車のトランクの中に警官を閉じ込めたのか。結果的に彼らを爆死させてしまった訳だが、映画はその部分にあまり深く触れようとはしない。その後、弔い合戦であるかのようにアジトへ殴り込みをかけるのも、犠牲者に対して自責の念に苛まれてというよりも、自分の命を狙われた腹癒せにしかみえてこない。地元の刑事に執拗に職務質問されるという序段の細やかな描写があるが、運び屋という特徴あるテーマが生かされていたのはこの辺りまでで、以降、話が大袈裟になってきたこともあって、なにやら荒唐無稽な通俗スパイ・アクション映画のようになってしまったのが残念だ。
7点(2003-04-23 11:14:39)
250.  忠臣蔵外伝 四谷怪談
「忠臣蔵」と「四谷怪談」という、あまりにも有名な物語を強引にミックスさせ、自由奔放かつ大胆に創作した、深作欣二監督の野心作。そのメリハリの効いた劇的構造と躍動感溢れる描写で、ひとつの新しい物語として十分納得できうる作品となっている。伊右衛門という偽善に満ちたひとりの武士の、悲劇的で複雑な人間像をシニカルに演じる佐藤浩市。死して尚、恨みより彼との愛を貫こうとする武士の犠牲となったお岩役の高岡早紀。ともに存在感溢れる好演で、この作品には無くてはならないキャラクターだ。化け猫メイクの荻野目慶子演ずる狂女・お梅が伊右衛門の弾く琵琶に舞う妖しいシーンと、毒を盛られたお岩とがカットバックされるシーンは本編中最も強烈で、作品のイメージを雄弁に物語っている。これら個性的な役者が揃ったことで、初めて成し得た作品だったと思う。
8点(2003-04-17 17:13:07)(良:1票)
251.  空の大怪獣ラドン
怪獣と言えば「ゴジラ」がその代名詞のようになっていて、何故か“彼”ばかりが持て囃される風潮にあるが、決して忘れてはいけないのがもうひとつの雄である本作の「ラドン」である。年配の映画ファンなら、この血沸き肉踊る大冒険スペクタクル活劇を興奮してご覧になった方もきっと多いはず。怪獣映画としては記念すべき初のカラー作品で、本多猪四郎&円谷英二の黄金コンビがいよいよ本格的に動き始めたことから、東宝としても相当気合の入った作品だったと言える。冒頭、炭鉱の坑道内が水没事故に遭い、原因を探るため警官と炭鉱夫の三人が互いにロープを体に縛って、胸まで水に浸かりながら暗い坑道内を進むというミステリアスなシーンが秀逸で、不気味な音だけで姿を現さない何物かに次々と襲われていく緊迫感・恐怖感は尋常ではなく、トラウマになってしまうほど。その暗いトーンから一気に開放感溢れる青空の中でのドッグファイト・シーンに変転する構成の巧さ。伊福部昭の音楽が実に効果的で、いやが上にも胸高まらせられる。カメラのファインダーを覗いたまま“信じられない”といった引きつった表情で後退りするアベックの男性。あるいは、ラドンの殻の欠片のカーブから卵の大きさを計算するといった、実にリアルな描写。さらにダメージを受けて海面に墜落した後、再び飛び上がり、その衝撃波で巻き起こる津波と、たたき折られる西海橋といった大スペクタクル。そして特筆すべきは、福岡市街の細やかなミニチュア・セットの見事さや(とりわけ家屋の瓦が粉々にすっ飛んでいくシーン等)、終盤の阿蘇山をめがけて攻撃するミサイル発射のゆったりとした噴射イメージなど、実に印象深くそして見せ場の多い作品だったといえる。この世紀を超えた傑作を是非ご堪能あれ。
10点(2003-04-17 16:19:50)(良:3票)
252.  ジャスティス(2002・ブルース・ウィリス主演)
第二次大戦での収容所を舞台にした群像劇は久しぶりの感がするが、例えば「大脱走」が“陽”の作品だとしたら、本作は差し詰め“陰”の部類に入るだろうか。「ハーツ・ウォー」の題名で劇場での予告編を初めて見てから、延々待たされること一年近く。もはや、お蔵入りかと思っていたら「ジャスティス」に改題してやっと陽の目を見たという、なにやら紆余曲折のあったいわくつきの作品。B・ウイリス主演だから、派手な戦争アクションを連想しがちだが、実に渋く暗いトーンの作品であることで、公開を渋っていたことに妙に納得。評判はあまり良くなかったみたいだけれど、なかなか緊迫感のある作品で、個人的には十分楽しめた一本。「マーシャル・ロー」の時もそうだったけど、独系のB・ウイリスの軍人姿が案外キマっていて、狂信的な国粋主義者といった役どころは彼のひとつの持ち味となっている。
7点(2003-04-11 22:59:10)
253.  叫びとささやき
神に祈り、神に反撥する。そんな人間に対して神は沈黙をつづける。「人間の原罪の追求」 巨匠ベルイマンの終生のテーマだと個人的に考えてはいるが、実際のところは解らない。それほど彼の描く世界は深く難解で、おそらく説明のつけようがないもののようだ。本作は十九世紀のとある大邸宅を舞台にした、何をするにも一切召使任せで育った三人のブルジョワ姉妹とその召使との室内劇。が、ストーリーらしいストーリーはなく、二女アグネスの死を巡っての女たちのその反応や屈折ぶりを追求する事によって、人間性の深淵を垣間見せてくれるというもの。作品の雰囲気を醸し出すロココ調の室内調度品。死期を暗示するかのような古びた時計。壁やカーテンの真紅さは血のイメージで、F.IやF.Oにも滲ませている。そして、それらを殊更強調させているのが、彼女たちの白もしくは黒の衣裳などといった徹底ぶりだが、ベルイマンのそれらの効果的な映像の創造力と人間の洞察力は、凄いとしか言いようがない。そして、かわるがわる姉と妹の顔を見つめて、心から幸福を感じているアグネスの元気な頃の表情で終わるラストに、得も言われぬ感動を覚えたものだ。ベルイマン作品では比較的解りやすいと言われるが、本当に理解しているかは自信が無いと言うのが正直なところ。それでも強烈な魅力を放ち、永年、心をとらえて放さない作品であることだけは間違いが無い。
10点(2003-04-11 18:02:48)(良:3票)
254.  真夜中のパーティー
こういう作品を隠れた名作と言うのだろうか・・・否、日本でもかなり後になってから舞台劇になったほど、オフ・ブロードウェイで上演されたあまりにも有名な舞台劇の映画化作品。ホモの世界を真正面から捉えた作品という意味で、当時としてはかなり衝撃的ではあったが、彼らの生き様を描きながら、都会で生きていく恐ろしいほどの孤独と哀しみという、普遍的な人間ドラマとして見事に成立させていた。なにより構成がしっかりしていて、また典型的な室内劇で会話映画でもある為、登場人物たちの暴露のし合いに異様な緊迫感を漂よわせ、嫌が上でもこの禁断の世界に引きずり込まれたような気分を味わされたものだ。出演者のほとんどが無名に近い俳優たちで占められていたのが、功を奏したのだろう。監督はW・フリードキンで、若き日の才能のほとばしりと力量を余すことなく発揮し、後年アカデミー賞を獲得した「フレンチ・コネクション」以上に高い評価を受けた作品でもある。ポランスキーが再び脚光を浴びたように、もう一度ブレイクして欲しい人だ。
9点(2003-04-11 16:32:55)
255.  007/ダイ・アナザー・デイ
007シリーズをリアルタイムで接してきた者にとっては、S・コネリー版で既にその役目は終えていると認識しています。従って、彼以降の007=ボンド映画は、まったく“似て非なるもの”と割り切って鑑賞しています。そういう意味においては、本作のライブアクション主体の前半などは実に良く出来ていて、久々に歯応えを感じたほどだが、後半になってくると話に大風呂敷を広げ過ぎたせいか、アクションもスペクタクル性を帯びてくる。しかもほとんどCGに頼りっぱなしの映像に終始して、それまでのスパイ映画としての趣もがらっと変わってしまう。昨今のSFX流行りに、時代の流れとは言え「007よ、お前もか!」と言いたくなるほどだが、目の肥えた観客を楽しませる為には、これも致し方の無いところなのか。さらに秘密諜報員がコンピューター制御されたサイボーグにしか見えないブロスナン=ボンドにもまったく魅力を感じず、結局、いかに荒唐無稽であっても、どこかに真実味がないと、単なるよく出来た絵空事に終わってしまうという見本のような作品だが、良くも悪くもこれが007シリーズの宿命なのだろう。
7点(2003-04-11 15:30:30)
256.  K-19
極限状況下における人間の心理を巧みに引き出せるという意味で、いわゆる“潜水艦モノ”は格好の映画的素材で、過去において優れた作品も少なくない。本作は、れっきとしたハリウッド大作でありながら、旧ソ連の潜水艦でのロシア人乗組員たちのドラマという点がユニークで、冷戦下における歴史に隠された秘話を、今日的な視点でどうしても一本の映画に記録しておきたかった製作者側の意図が、極めて明確なメッセージとして伝わってくる。彼らを演じているのがH・フォード以下、英語圏の俳優たちなので、喋っている言葉の問題は、映画のひとつの“約束事”だと割り切って見る必要があるが、勇気ある仲間たちを英雄視するような部分においてだけは、いかにもハリウッド調がモロに出てしまったようだ。ただ、映像的にはよく出来た作品で、画面からくる迫力と密室パニックのサスペンスなど、K・ビグロー監督の演出力の確かさを改めて感じさせられた。
7点(2003-04-11 01:14:30)
257.  戦場のピアニスト
戦争の悲惨さ、とりわけナチスのユダヤ人虐殺をテーマにした映画は、過去にも数多く作られてきた。本作もその中の一本で、評価もかなり高い。監督はR・ポランスキーで、今まで大半が小品ばかり撮ってきた人だけに、そういう意味においても初の超大作だと言える。入魂の一作と言おうか、彼としてはかなり思い入れがあるようだが、果たしてどれだけの人々の心に響いたのだろうか。実在のピアニストであるシュピルマンの回想録を元に映画化されたものだが、本作に限らず、どうもこの“実話に観客は弱い”のが気になる。要は、この主人公にいかに感情移入できるか否かで、評価も変わってくるように思う。個人的には、ピアニストという職業というだけで何故、彼が戦場を渡り歩き生き延びられたのかという部分に、どうしても引っ掛かってしまう。彼は単に運が良かっただけと言う以上に、高名なピアニストだったから助かったような描き方では、他の人が浮かばれまい。そんなにピアニストが偉いのか。終盤のドイツ高官との本来感動的である筈のエピソードも、これではご都合主義ととられても仕方があるまい。目を覆いたくなるような殺戮シーンに比べ、このシュピルマンに対してだけ、やたら描写が甘いのは何故か?そして彼の家族はその後いったい何処でどうなったのか?時間の経過(年数の経ち方)の解り難さも含めて、実話だからと言って、その辺りにもっと説得力ある描写がないから、単なるピアノ好き、音楽映画好きの為だけの作品と言われても仕方がない。
6点(2003-03-21 21:43:38)(良:1票)
258.  アトランティスのこころ
原作はS・キング。監督がS・ヒックス。そして主演、A・ホプキンスとくれば、期待するなと言うほうが無理。しかし彼らにもたまにはハズレもある。ヒックス監督のいつもながらの生真面目な演出スタイルが、きっとキングの原作に合わなかったのだろう。確かに起伏が乏しくて焦点が絞れていない為、結局何を描きたかったのか、やや散漫な印象は免れない。もう少しケレン味があっても良かったのではないだろうか。しかし、本来のホプキンスらしい好演もあって、しっとりとした人間ドラマとして好感の持てる作品だと言える。
6点(2003-03-21 20:01:13)
259.  8人の女たち
ベテランからニューフェイスに至る、それぞれまったくタイプの違う新旧の女優たちがスクリーンの向こうで一堂に会する。その豪華な顔ぶれとそれに負けずとも劣らない華麗なファッションの数々。数ある名女優たちの競演作の中でも、これほど映画としての醍醐味を味わえる作品も滅多にお目にかかれるものではない。サスペンス的要素が強くて重苦しいテーマを逆手にとった演出スタイルでミュージカルに仕立て上げ、重層な人間ドラマとして描き切ったF・オゾン監督の手腕はお見事と言うしかない。
8点(2003-03-18 00:18:50)
260.  ショウタイム
ハリウッド映画のお家芸でもあるポリス・ムービーの企画も、いよいよ手詰まりになってきた感のある一作。今回はベテラン敏腕刑事と刑事ドラマに憧れる警官とのコンビ。そして、その彼らの活躍ぶりをショーとしてTV放映する点がミソ。が、折角のアイデアもあまり作品に生かされているとは思えない。さらにR・デ・ニーロもE・マーフィーも、彼らのいつも通りのキャラを演じているに過ぎず、このミスマッチな組合せから一歩突き抜けた面白さというものが感じられない。要はすべてが予想通りで、まさしく可も無く不可も無くと言ったところだろうか。エンドロールでのNG集のほうが楽しい・・・な~んて言ってるのはだ~れ?(笑)
5点(2003-03-17 23:36:03)
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