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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2402
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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261.  デッド・ドント・ダイ 《ネタバレ》 
ハリウッドのゾンビ・ブームは留まるところを知らず、ついにジム・ジャームッシュまでもが参戦してくる事態に。もっともこれはR.I.P.ジョージ・A・ロメロという意識もあったのかもしれません。彼のことだからオフ・ビートでユルユルなゾンビ・ムーヴィーなんだろうなと予想しましたけど、思った通りのユルユルさではありましたがゴアなところはきっちり描いていてそういう意味では正統的なゾンビ・ムーヴィーだったかもしれません。出演者も初期組のトム・ウェイツ、中期組のビル・マーレイ、最近の常連であるアダム・ドライバーとジャームッシュ組が勢ぞろいといった趣きでしたが、『ストレンジャー・ザン・パラダイス』の懐かしのエスター・バリントまでもが顔を見せるとなるともう感涙です。 見るところ不評を買いまくっているみたいな独特の訳のわからなさですけど、ジャームッシュ調オフ・ビートが大好物な私としましては期待通りかなって感じです。アダム・ドライバーの「結末が…」と何度も聞かされる呟きがまさかの台本の話しだったというオチは、私にはツボでした。でもこういうある意味笑えないお遊びは、やはり万人受けはするはずもないでしょうね。この映画はコメディに分類されているみたいですが、結末を含めて笑える要素はほとんどないシリアスなストーリーだったと思います。それでもティルダ・スウィントンのキャラと少年院から脱出する三人のエピソードには、さすがに首を傾げるしかなかったです。マジでスウィントンはこの映画で最恐のキャラで、かなりのレベルの怪演だったと思いますけどね。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2021-08-03 22:25:59)(良:1票)
262.  ジョーンの秘密 《ネタバレ》 
80歳を超えた老婆ジョーン・スタンリーはある日スパイ容疑でMI5に逮捕される。容疑が信じられない息子で弁護士のニックが取り調べに立ち会うが、そこで母親の驚くべき過去と向き合うことになった。 これは1999年に起きた“メリタ・ノーウッド原爆情報スパイ事件”に着想を得た小説の映画化です。ソ連は1949年にアメリカに次いで原爆開発に成功しましたが、ソ連の原爆開発は米英の原爆開発プロジェクト内に潜むスパイからの情報が無ければこれほど早期に成功しなかっただろうというのが定説で、英国の原爆開発情報を漏洩していたノーウッドもその一人だったというわけです。 この映画と言うか原作小説はこの事件をモチーフにしているに過ぎず、主人公の名前から登場人物および事件の経過はほぼフィクションです。あとこの映画はジュディ・デンチが主演となっていますが、どう観てもデンチとソフィー・クックソンのダブル主演で、過去のジョーンを演じたクックソンの方が圧倒的に出番と存在感がありました。 海外の作品評では「魅力的な実話を当惑するほど退屈な形でドラマ化した」「ジュディ・デンチの圧倒的な才能を無駄にしている」などと酷評されていますが、私もそこまで言っちゃうと可哀そうかなと思いますが当たらずとも遠からずかなと思います。ジョーンをスパイにリクルートしようとするケンブリッジ大学の研究者や外務省の若手官僚などのいかにも胡散臭いキャラたちも登場しますが、どうもこの連中がストーリーから浮いてしまっていたんじゃないかと思います。どうせフィクションならもっとサスペンスを盛り上げるストーリーテリングにした方が良かったと思います。途中からジョーンの夫・ニックの父親が登場しないのが気になっていましたが、ラスト近くでそれが明かされたのが本作で唯一の感銘を受けたところでした。結局はスパイ・ミステリーというよりも、ジョーンの純愛物語だったと言えるでしょう。そして出番は少なかったけど、ジュディ・デンチの存在感はさすがでした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2021-07-15 22:29:35)
263.  ターミネーター:新起動/ジェニシス 《ネタバレ》 
おお、ついにこのシリーズで無視されてきたパラレル・ワールド理論を取り入れてての新展開(というかやり直し)となりましたか! 冒頭からジョン・コナーがカイル・リースを過去に送りこみ、予備知識不足で観始めていたので第一作のリメイク的な展開かと思いきや、なんとサラ・コナーはすでに戦士と化しており、もうそれだけで???な展開。なんでサラが9歳のときにシュワちゃんターミネーターに助けられたのか、そんなに早くT-800を送り込んだのは誰なのか、なんで21世紀生まれのカイル少年が存在するのか、もう30分過ぎからはこちらの頭の中はグチャグチャです。まあ細かいことは観終わってからゆっくり考えてみようと思ってましたが、いまだに解明できていません(笑)。一つ判っていることは、カイルがタイム・スリップ中に時間軸が交差したのでパラレル・ワールドに存在するもう一人の自分の記憶を共有することになった、という摩訶不思議な理屈で製作者は説明がつくと高を括っていたってことですね。 『3』以来の本格復帰となった年老いたシュワちゃんを活かす設定は上手い発想だと思ったら、これはジェームズ・キャメロンが出したアイデアなんだそうです。彼はこの映画に関わったのはこれだけで、表向きはともかく裏では本作を酷評してるみたいです。でもサラに「おじさん」と呼ばれるT-800を見ることになるとは、まったく世の中何が起こるか判りませんね(笑)。宣伝ではけっこう鳴り物入りだったイ・ビョンホンのT-1000も、「えっ、これでお終い?」と叫ぶほどの出演シーンの少なさには苦笑するしかありませんでした。そして、まさかまさかのジョン・コナーがT-3000ターミネーター化!こうなってくるとこのシリーズのプロットの一つが消滅したことになりますけど、未見ですけど『ニュー・フェイト』ではジョン・コナーはまた登場するみたいなので、こりゃ一体どうなってるんだ?ラストでやっとカイルとサラが合体することが暗示されているので、やはり新しいジョン・コナーが産まれるということなんでしょうね。ああ、ややこしい(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2021-01-08 22:58:01)
264.  トランセンデンス(2014) 《ネタバレ》 
昨今リアルな世界ではAIの進化が話題になっていますけど、AIとは言っていないけど人間的な思考能力を持ったコンピューターが世界を支配するというプロットはSF映画の世界では60年代から登場し始めています(元祖は『2001年宇宙の旅』のHALなのかな)。いまや色んな作品で使われるありふれたプロットなんですが、現実社会がやっとSFに近づいてきたって感じなんでしょう。それでも人間の意識をサイバー世界にアップロードする(正直その理屈はイマイチ理解できないですけど…)という発想は、珍しいというか初めて出会った気がします。要は人間の脳みその中身とコンピューターが一体化するってことなんだけど、それって『ロボコップ2』のケインとどこが違うんですかね? というわけで怪物いや神みたいな存在となるのがジョニー・デップなんですが、開幕して三十分で死んでしまいます。天下のジョニデが主演で二時間の上映時間で三十分しか出てこないなんてあり得ないわけで、あとはモニターに映るほとんど静止画面みたいな登場になります(このジョニデも実はCGだったりして)。ところが劇中でなんかコソコソやってるなと思ったら、どういう理屈かは判らんけど細胞から創造して元の肉体を復活させちゃうんですからぶっ飛んでます。自分の配下の面々に憑依できる能力まであったのだから、てっきりそいつらの肉体を使って奥さんと子作りするのかなと勘ぐってました、でも昔そんな映画あったよな(笑)。 まあ終わってみれば、典型的な風呂敷を広げ過ぎて収拾がつかなくなった映画という感想に落ち着きます。技術者や科学者を大量殺戮したテロ組織がいつのまにか人類を破滅から救う善玉みたいになっちゃうし、ほんとにそれでいいのか?穿った観方をすれば、肉体の滅亡=死と復活というところはキリスト教的な脚本と言えるかもしれません。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-12-15 22:14:26)
265.  カウボーイ&エイリアン 《ネタバレ》 
“ゾンビ&ウェスタン”“モンスター&ウエスタン”という映画はすでにこの世に出ているので、“エイリアン&ウエスタン”が発想としてあるのは至極当然の成り行きでしょうかね。でも19世紀の人間が遭遇していちばんインパクトが強そうなのはエイリアンだと思うけど、飛行機すらまだ存在しない時代にしてはエイリアンのテクノロジーに対するカルチャーショックめいた反応が薄いのはちょっとどうなんですかね。エイリアンの目的が謂わば金鉱掘りで地球人の存在なんか虫けらとしか見ていないって、ゴールドラッシュで西部に押し掛けてジャマなインディアンを殺しまくったアメリカ人とやってることは大して変わらないという図式でもあり、凄い皮肉が効いているとも言えます。ここら辺を膨らませたら毛色の変わった映画になったかもしれないのに、脚本家は気づいてないのか鈍いのかまるで『インデペンデンス・デイ』みたいな乗りの単純な侵略ストーリーにしちゃってるところが痛い。ストーリーもご都合主義で、なんでダニエル・クレイグだけが万能ウェポンになる腕輪がつけられているのか意味不明だし、ヒロインが人間に化けた善玉エイリアンだというのもセンスがない。光が苦手という欠点を持つエイリアンなのに、白昼地下から引っ張り出したのに何の影響もなく暴れまわるというのは大矛盾。まあ王道と言えば王道なんだけど、西部劇やエイリアンものからパクったものを詰め込み過ぎて散漫な出来になってしまったということでしょう。でもダニエル・クレイグが想像以上にウエスタンに合った俳優だということは、新発見でした。 邦画界でも、『侍&エイリアン』とか『戦国武将&エイリアン』とか撮ってみたら面白かろうにね。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-09-22 23:16:51)
266.  フォーカス(2015) 《ネタバレ》 
観てて特に退屈はしないけどなんか物足りないんですよね、これはウィル・スミスが主演の映画に私が共通して抱く感想でもありますけど。本作でも「俺ウィル・スミス、なんか文句あっか!」てな感じの存在感ばかりが目立って、とても腕利きの詐欺師には見えない。前半はフットボール場の賭けを含めて(もっともこれは詐欺と言えるのか?)騙されっぱなしだけど、スミスの騙す演技と素の状態の演技がほとんど一緒なので(監督はこれがコン・ゲーム映画のストーリーを際立たせると思っているみたいだけど、それはどうかな?)イマイチ観てる方としては乗り切れない。そして後半になるとガラッと趣が変わる感じですが、まさか最後のオチがオスカー受賞したあの名作コン・ゲーム映画の再利用とは驚きでした。マーゴット・ロビーの女スリのキャラも謎めいて引っ張ろうとする演出でしたが、まさか単なるバカだったというのはサプライズ。でもねえ、ウィル・スミス、あんなことされちゃあ普通死ぬでしょ(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-07-27 21:32:53)
267.  パニック・トレイン 《ネタバレ》 
まったく予備知識なしで鑑賞。息子連れの医師のほかはバカ騒ぎする若者集団やマナーが悪い非英国人と思われる男などの乗客集団、これは『ある戦慄』風のストーリーなのかと思いきや、どんどん客は降りていって残るは医師親子を含めて六人の男女。そこからいきなり『激突!』の列車バージョンに突入、追っかけられるんじゃなくて謎の犯人と一緒に暴走させられて降りれないというところが新パターンです。それでも子供を除く五人の誰かに謎の暴走を操る奴が隠れてるんじゃと当然のごとく疑いますが、結果から言うとみんなただの巻き込まれた被害者、ここが本作でのある意味最大のサプライズとなりましょうか。つまり、伏線なんかまったく張らずに暴走する列車の乗客たちのサバイバルを単純明快に観客に見せることに徹した映画だったというわけです。犯人像がまったく不明なだけに、まさかこんな単純なお話しとは予想もしない観客の疑心暗鬼がかえってサスペンスを生むという皮肉な効果を生んでいます、これは製作サイドの意図したことなのか単なる怪我の功名なのかは謎ですけど。列車がひたすら飛ばしまくる疾走感だけは上手くとらえていて、なんか初期のピーター・イエーツが撮ったかのような感じがしました。B級映画としては良くできている部類ですが、これをわざわざクラウドファンディングまでして製作する意義は果たしてどうなの?どうせならもっと独創的な企画の方が良かったんじゃない? それにしてもロンドンの鉄道車両の汚いことと言ったら、せめて窓ぐらい綺麗にしとけよ!
[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-06-21 21:36:25)
268.  エイリアン:コヴェナント 《ネタバレ》 
いやー、皆さん“『プロメテウス』のストーリーを忘却してしまった”告白の嵐で、自分は少し安堵してしまいました。なんせ「そういやマイケル・ファスビンダーが出てたよな、でもエリザベス・ショウって誰だったっけ?そうかノオミ・ラパスが演じたキャラか、でもラストで二人が生き残って旅立ったってことらしいけど、ヤバい、全然記憶がないぞ…」とわが身にゲシュタルト崩壊が起こったのかと慄いてしまってましたから(笑)。本作は『プロメテウス』と時間的間隔を空けずに鑑賞することがコツなのかもしれません。 感想はひとこと、リドリー・スコットも老いたというか才能が枯渇しちゃったのかな?となります。だいたいウォルターとデヴィッドが揃ったところでもうオチはバレバレでしょう。ヒロインにはリプリーみたいな凄みが無いし(この女優さんは、名脇役サム・ウォーターストンの娘なんですね、たしかに親父さんの面影は濃厚でしたがちょっとミスキャストでは)、やはり代理船長はじめ乗員たちの判断や行動はおバカすぎです。『プロメテウス』以降舞台が未知の惑星というオープン・スペースになりましたが、『エイリアン』ストーリーはその密室性が成功した秘訣であると正しく理解してるリドリー・スコットは、本作ではエイリアンが本格的に登場するシークエンスをすべて夜にして王道に回帰しようとしましたが、いかんせんただ暗いだけの映像にしかなりませんでした。シリーズの前日譚という設定なのでフェイス・ハガーが飛び出してくるところなどエイリアン関連のネタは何度も見せられてきた類のものなのでデジャブ感が濃厚、そろそろ新しいアイデアを出してもいいんじゃない?
[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-06-12 22:08:46)
269.  バカリズム THE MOVIE 《ネタバレ》 
バカリズムという人の芸は個人的には好みではないし正直興味はなかったので、暇つぶしというか自己拷問のつもりで鑑賞。五話のオムニバスですが各話冒頭のオフコースをBGMにしての升野英知の年代記というか自己語りが、洒落っ気もオチもなくてこういうところが嫌いなんだよなって再確認させられました。でもエンドロールに流れる音頭を聞いた途端、「なるほど、これがオチなのか!」と納得しました。「映画を撮ったら褒められる、監督やったら文化人」いやー、これは北〇武を強烈にディスってますね(笑)。「無理かな金獅子賞」「いつかはハリウッド」とかも映画監督としての北〇武がなんでこんなに評価(国内では)されるのか理解できない自分には、もうツボが付きまくられました。この人は映画学校出身らしいので、北〇武・内村光良・松本人志に続いてお笑い芸人出身の映画監督という道を選べたかもしれなかったのに、このぶっちゃけぶりを見るとけっこうクレバーなんだなと思います。 内容は語るほどではない下らなさですが、『監督ばんざい!』なんかよりよっぽど笑えます。一つだけ言っておきたいのは、第三話の『トップアイドルと交際することへの考察』です。この人昨年元でんぱ組.incの夢眠ねむと結婚してニュースになりましたが、「お前、このころ(2012年)から付き合ってたんじゃないんかい?」
[CS・衛星(邦画)] 5点(2020-02-25 23:17:38)
270.  翔んで埼玉
GACKT・伊勢谷友介・京本政樹そして中尾彬と濃い面々が揃っていて、もうそれだけでゲップが出そうです。そのうえ、BLチックな展開ですからねえ。まあ有名なギャグ漫画の映画化ですからあまり突っ込んでも無粋ですが、思ったよりも笑わせていただきました。私的には河を挟んで埼玉勢と千葉勢が“ご当地芸能人バトル”を展開するところがツボでした。千葉勢がYOSHIKIを出してくるとGACKTがたじろぐという自虐ネタなんか最高じゃないですか。群馬の扱いはもう笑っちゃうほど酷かったですが、ほとんど無視の栃木や茨城と較べたらマシですよ。でも、これって関東圏住み以外の人達にはウケるのかな、という疑問はありましたね。関西でも同じようなディスりあいはありますので、それはそれでネタにして一本映画にしたら面白いでしょう。 くだらないけどなんか徹底してない撮り方なのがちょっと不満でしたね。『テルマエ・ロマエ』と同じ監督だから、まあしょうがないってことですね。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2019-12-31 23:20:30)
271.  グレイテスト・ショーマン
P・T・バーナムという人の実像からはあまりにかけ離れている、と米国の批評家からは酷評されたそうですが、自分にはそれはどうでも良いとしか思えないです。調べてみるとたしかにこの映画は相当派手に脚色されているみたいです。 “バーナム効果”という心理学用語があるぐらいで、確かにペテン師的な印象が強いみたいですね。でも山あり谷ありと言ってもこれだけポジティブな人物だと、観ていて愉しくさせてもらえることは確かでしょう。テンポも良くてサクサクとストーリーが展開しますが、サーカスの芸人たちやビジネスパートナーそして家族とのエピソードが薄っぺらすぎて自分としても低評価になっちゃいます。サーカス公演のミュージカル場面もそこそこに豪華絢爛ですけどなんか中途半端で、どうせならバズ・ラーマンの『ムーラン・ルージュ』ぐらい弾けて欲しかったところです。まあこの映画は、気分が落ち込んでいるときにはいい薬になるかもしれません。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-11-22 23:22:38)
272.  ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷 《ネタバレ》 
監督が『プリデスティネーション』のスピエリッグ兄弟で、同作で強烈な印象を残してくれたサラ・スヌークも出演とくれば、どうしても期待しちゃいます。 題材は有名なウィンチェスター・ハウスで、30年以上も屋敷を増築させた未亡人サラをヘレン・ミレンが演じるとなれば、けっこう怖いんじゃないかと身を正して観始めました。ヘレン・ミレンが初めて姿を現すシーンは期待通りの不気味さでしたが、ストーリーが進むにつれてどんどん良心の呵責に苦しむ普通のおばあちゃんになって行くのにはちょっと期待はずれでした。彼女が魔女的な怪演を観せてくれるのかと思いましたが、デイム・ヘレンを引っ張り出してきてそんな三流ホラーみたいなことは、さすがに出来なかったんでしょうね。サラ・スヌークもごく普通の母親で、これなら別の女優でも良かったんじゃないでしょうか。後半の亡霊が正体を現すきっかけは明らかに1906年のサンフランシスコ大地震で、こういう史実やサラ・ウィンチェスターの実際のエピソードが上手く取り入れられた脚本だと思います。後半は単なる亡霊バトルのアクションですが、前半の心霊ホラー・パートもよく考えたら突然デカい音で脅かす例のパターンが多かったのはちょっと残念です。 サラが増築を続けた理由は実際もこの映画の通りだったみたいです。でもそんなこと言ってたら、最近鬼籍に入ったAK47を開発したミハイル・カラシニコフとその一族はどうなっちゃうんでしょうかね。旧ソ連の大戦後における最良の工業製品はカラシニコフAK47であると、現在のロシアでも賞賛されているぐらいですから、何をかいわんやです。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-11-18 23:01:48)
273.  グランド・イリュージョン 《ネタバレ》 
これはもう皆さんご指摘の通り、マジックを題材にする映画の居心地の悪さがドンと立ちはだかって結局それを乗り越えられなかったということにつきます。言ってみれば映画自体が壮大なイリュージョンみたいなものですからねえ。というわけで軽いタッチのストーリーテリングなので、展開自体もどんどん『ミッション・インポッシブル』シリーズみたいな感じになって行きました。どうせなら『プレステージ』みたいな怪奇趣味に走ったほうがなんとかなったかもしれません。 この映画の最大の弱点は“アイ”などと呼ばれるフリーメーソンみたいな秘密結社のことを脚本上うまく活かせなかったところで、四人のマジシャンたちの活動が“アイ”とどういう関係があるのかが全然わからない。インターポールの捜査官メラニー・ロランとFBI捜査官マーク・ラファロの絡みが並行して描かれているが、これではこの映画のストーリーテリングが四人のマジシャンと二人の捜査官に分裂してしまって緊迫感がそがれてしまいます。メラニー・ロランの正体ははたして?というサスペンスを強調する手もありますが、そうするとオチがあれですから突っ込みどころがさらに巨大化するだけになりそうです。 とまあケチをつけだしたらキリがないわけですけど、マイケル・ケインにモーガン・フリーマンも顔を見せていることだし、深く考えなければいい暇つぶしにはなるでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-09-29 22:00:32)(良:1票)
274.  バリー・シール/アメリカをはめた男 《ネタバレ》 
80年代レーガン政権時代の米国と中米の係わりは、ほんとにややこしく複雑でなおかつ個人的には興味がないので困ったものですが、そこにトム・クルーズをぶち込んできたのでちょっと期待して観ました。映像はドキュメンタリー・タッチの手持ち撮影が多く、実録ものらしい雰囲気は良く出ていました。トム・クルーズの演技はいかにもな小者感が前面に出ていて、けっこう愉しませてくれます。そういえば同じ実話ものである『グッドフェローズ』と似た雰囲気があるとも感じましたが、『グッドフェローズ』のような切れのある脚本ではないので比べられたら可哀そうですね。キャスト面では奥さん役のサラ・ライト以外に重要な女優キャラが皆無と言える状態で、ちょっと花がなさすぎ感が否めません。結論としては、ダグ・リーマンがメガホンをとっているという期待感は見事に裏切られたかなという感じです。 70~80年代の米国政界の主要人物が勢ぞろいしていたところが面白かったところでした。それはアーカイブ映像だけではなく実際にキャスティングされた役やセリフだけで登場する人物など様々でしす。なかでも、バリー・シールがホワイトハウスに連れていかれたシークエンスで、ベンチの隣に座っていたのが小者時代のジョージ・W・ブッシュで副大統領のパパ・ブッシュに会いに来てるというのが、個人的にはツボでした。それもまるでお小遣いをもらいに来た引きこもりみたいな感じなのが笑わせてくれます。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-08-03 23:03:02)
275.  人生はシネマティック! 《ネタバレ》 
バトル・オブ・ブリテンの真っ最中、空襲に痛めつけられている英国民を鼓舞しようと情報省はプロパガンダ映画の製作を企画した。題材はダンケルク撤退、「双子の姉妹が小舟でダンケルクに赴き兵士を救出した」という新聞の記事をもとにした英雄譚でいこうじゃないか!となって省内で白羽の矢を立てた女性職員を脚本家に仕立てて製作開始。ところが彼女が双子姉妹に会ってみると新聞の記事は話を盛り過ぎてほとんどフェイクニュース状態、姉妹が操縦した船はエンジン故障でダンケルクどころか英国領海を出てすらいなかった… というプロットの映画です、いわゆるバック・ステージものと言われるジャンルになるかと思います。映画製作の裏側を見せる作品はいろいろありますが、本作のヒロインは脚本家で脚本家の視点で撮られているところがその手の映画としては珍しい視点だと思います。“予期せぬ出来事が続いて撮影現場が混乱する”というのが定番のストーリーテリングですが、この映画ではそのシークエンスが割と抑え気味で、そのためかコメディ色が薄くなっています。ベテラン名優役のビル・ナイは確かに彼らしい役柄で光っていますが、全般にヒロインを含めて主要キャストが地味な顔ぶれなのがなんか弾けてない感を強くしてしまっている気がします、まあそこがいかにも英国映画というテイストなんですけどね。登場キャラやその周辺の人々がぽつりぽつりと空襲で死んでゆくのがリアルなところなのかもしれませんが、ヒロインと恋仲になる脚本家が死ぬところだけは「そんな死に方ありか!」とただただ驚いてしまいました。 決して悪い映画だとは思いませんが、観客の期待する水準までには達しなかったなというのが正直な感想です。コメディ要素がもっと強い方が良かったかと思います。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-07-26 23:39:26)(良:1票)
276.  ジグソウ:ソウ・レガシー 《ネタバレ》 
『ソウ』マラソン完走者のくせに、またまた新作が世に出たといって観てしまう自分が情けない、というか、お前ら性懲りもなくシレっと撮るなよ!とジェームズ・ワンおよびリー・ワネル両名に説教したい。 製作者たちは原点回帰と呼ばれたいのかもしれないが、よくよく考えると今回のお話しは前シリーズのエッセンスを薄めて一本の映画にしました、ってことなんですよ。ジグソウの後継者が誰か?というくだりは、まさに前シリーズの『3』当たりまでのストーリー展開とほとんど一緒だといえます。途中からジグソウ本人が登場してきてまさかの心霊ホラーかと慄きましたが、種明かしされればこれは『4』で使っていたような時系列をいじくった映像的トリックにすぎず、完走したくせに前シリーズの細部を忘却の彼方に追いやってしまった自分が情けない。でも言わせていただければ、これはミステリー系映画のトリックとしては禁じ手なんじゃないかと思いますけど… やはり私も、ラストは“Game Over”で幕を閉じてほしかった方です。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-07-19 00:41:46)
277.  13時間 ベンガジの秘密の兵士 《ネタバレ》 
2012年オバマ政権時代の事件なんだそうですが、「へー、そんなことあったんだ」ってくらい自分には「遠い」どころか「全然知らない」出来事ですね。実話なんだからしょうがないと言ってしまったら身もふたもなくなっちゃいますけど、事件の背景やら敵味方の区別がつかない現地勢力など観ていてストレスがたまることたまること。でも一番不可解だったのは領事館が攻められてなんと大使まで死亡しているのに、上空までドローンを送って状況を把握していてもけっきょく見ているだけで終わってしまった米軍の信じられないほどの不甲斐なさです。これはもちろん現場じゃなくて上層部の判断あっての対応でしょうが、さすが腰抜けオバマ大統領の面目躍如です。この映画の隠れテーマはこの対応に対する批判なんでしょうが、さすがにマイケル・ベイといえどもそこまで露骨に政治性をもった撮り方はできず、大統領選の真っ最中にリベラルが主流でヒラリー・クリントン支持一辺倒だったハリウッドではさすがにトーンダウンせざるを得なかったんでしょうかね。でも事件の概要などの予備知識をいっさい持たずに観たおかげで、先の読めない緊迫感だけはひしひしと伝わってきました(まさか大使が死ぬとは予想もしませんでした)。とはいえ作品の出来は『ブラックホーク・ダウン』には遠く及ばず、最近はこの手の非対称戦争ものが量産され過ぎのきらいがあるので、ちょっと食傷気味です。日本ではとうとう劇場未公開で終わったというのも、やむを得なかったんじゃないでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-05-29 23:10:34)
278.  オーシャンズ8 《ネタバレ》 
ネタ切れに苦しむハリウッドが患う“過去ヒット作の女性版リメイク症候群”がオーシャンズ・シリーズにまで伝染してきたって感じなのかな。ダニー・オーシャンの妹デビー・オーシャンというのはベタ過ぎて笑えますが、確かにこの脚本はいろんな面でひどすぎる。ダニー・オーシャンのお仲間からルーベンとイェンをスペシャル・ゲストで迎えたり音楽はオーシャンズ・シリーズに寄せまくったりで雰囲気だけは盛り上げようと努力しているのは認めますが、ソダーバーグが持っていたセンスには全然及ばないんだよな。女優陣はもちろん豪華ですが、私のツボを刺激してくれたのはアン・ハサウェイでした。彼女のキャラは最近ハリウッドで評判が悪い自身のセルフ・パロディみたい、そんな役をゲロ吐きまでして愉しんで(?)演じていたような感じがしました。そしてサンドラ・ブロック、彼女の開幕直後とラストのメイクとヘアスタイルを見ていると、なんか80年代のマイケル・ジャクソン見ているみたいだと感じたのは、私だけでしょうか(笑)。まあ連休中の暇つぶしには丁度いいのかもしれません。 この映画を観終わっての最大の疑問…果たしてダニー・オーシャンはほんとに死んだのだろうか?
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-05-03 23:39:17)
279.  ノック・ノック 《ネタバレ》 
これはあのカルト映画『メイク・アップ』の完全なリメイクですね。オリジナルのイカレ女コンビのソンドラ・ロックとコリーン・キャンプがそれぞれ製作陣で参加していますし、コリーン・キャンプはワン・シーンですが出演すらしています。それがまた驚くような変貌ぶり、完璧なメタボ中年おばさんですからねえ。最近はプロデューサー業に進出しているそうですが、『地獄の黙示録』のミス五月がここまで行くとはもう絶句です。あとオリジナルの監督まで製作総指揮ですから、これはまるで同窓会ですよ。それをカルト映画のリメイクが趣味みたいなイーライ・ロスが撮っていますのでその不快感は当社比120%、これは『ファニーゲーム』を超えてるんじゃないかな。 ここまで弱っちくて情けないキアヌ・リーヴスを見せられたら、女性ファンは悲鳴を上げるでしょう。ふつうのハリウッド・セレブならこんな役オファーが来たら即拒否でしょうが、キアヌ・リーヴスは自ら製作総指揮で陣頭に立つぐらいですからやる気満々、この人実はマゾ性癖なんじゃないでしょうか(笑)。こういうキャラは影で悪事を働いていたりして何かしら弱みがある設定がふつうですが、この映画のキアヌくんはあまりに非の打ち所がない善人なので、あまりの理不尽な仕打ちをされるのを見せられると、同情よりも糞女たちへの怒りが倍加させられます。どこかで反撃に移りジョン・ウィック化するはずだと誰もがハラハラしながら観続けると思いますが、イイ線行くかと思わせておいてキアヌくんは肝心なところではドジを踏んでばかり、あの無情なラストはそれこそ『ファニーゲーム』に通じるところがあります。ちょっと疑問だったのはイカレ女たちがキアヌくんの友人を殺しちゃってるところで、もし殺しがなかったらあのラストは超絶ブラックですけどブラック・ユーモアとして閉じることもでき、その方が後味が良かったんじゃないでしょうか。私は未見ですが話によるとオリジナルのラストはちょっとスカッとするそうで、そこを踏襲しなかったのはいかにもイーライ・ロスらしい感じがします。 最近知りましたが、ソンドラ・ロックは昨年11月に亡くなったそうです。でも今年のアカデミー賞授賞式の追悼コーナーでは取り上げられていませんでした。イーストウッドと揉めたので、アカデミー協会に嫌われていたのかな、でもちょっと寂しいですね。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-03-27 23:39:49)(良:1票)
280.  ガール・オン・ザ・トレイン 《ネタバレ》 
誰がミガンを殺したかという謎ときになると、女刑事以外の五人しか登場人物がいないしおのずと犯人は絞られていきます。そういう謎ときとしての面白さは薄いけど、エミリー・ブラント演じるアル中女のこれでもかと追い込まれたキャラは興味深いところがあります。不妊を口実に自分を捨てた元夫が不倫していた再婚相手と同じ家に住み、二人は子宝に恵まれてその家を毎日電車の窓から眺める、これはちょっと強烈なシチュエーションじゃありませんか。しかも酒でしくじってクビになっているのに居候している友人には話せず、仕事に行くふりをしてただ電車で都心を往復して過ごす日々、まるでリストラされた中年サラリーマンがやりそうな行動です。ラストもだいたい予想通りの展開ですが、ヒロインを含めて誰にも幸せが訪れないような幕の閉じ方でした。やはり疑問が残るのは泥酔して欠落した記憶がフラッシュバックして回復することで、そんなことあり得ないと思うがそれじゃ物語が成立しないので黙っときましょう。とにかく登場人物誰にも感情移入できないし後味も悪いし、あまり人にお奨めしたくなる映画じゃなかったことは確かです、決して出来が悪いわけじゃないんですけどね。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-02-02 21:19:19)(良:1票)
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