301. フル・フロンタル
《ネタバレ》 実験的な映像というよりも、実験的な脚本の映画という感想ですね。悪評は聞いていたので覚悟して観ましたが、自分としては思ったより楽しめたかなと思います。ジュリア・ロバーツが鬘をとるのは確かに早すぎましたね、最後までとらなかった方が良かったのでは? 劇中劇と現実(らしきもの)が交錯する様になってからがこの映画のダメなところでしょう。デヴィッド・ドゥカヴニーの死にざまはちょっと理解に苦しむところでした。これって、あのデヴィッド・キャラダインが死んだのと同じ状況ということなんでしょうか? [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-07-06 00:05:27) |
302. 耳に残るは君の歌声
なんと言いましょうか、そう、無駄に豪華な出演陣だなぁというのが感想です。撮り方によっては結構波乱万丈の映画になる題材ですが、端折った様な終わり方をするエピソードをつないで淡々とした味わいを出そうとしてるのは判ります。ですけど、J・デップとC・リッチを使って撮る映画じゃないと思うのですがね。デップなんかほとんど演技なんかしてないんじゃないですか。 それにしても皆さんデップ目当てなんでしょうが、こんな地味な映画に100を超えるレビューが寄せられるとは(笑)。 [DVD(字幕)] 5点(2010-06-25 00:50:55) |
303. ザ・バンク -堕ちた巨像-
《ネタバレ》 随所にトム・ティクヴァらしさが感じられるカット割りが観れて嬉しいですね。クライブ・オーウェンが殺し屋の車を追いかけるシークエンスで信号待ちする車がズラッと並んでいるシーンは、「これぞ、ティクヴァ!」と唸らされました。この人『パフューム』で判るように大群衆を画面に生かすのが好きというか上手いのですが、本作でも俯瞰ショットを活用して得意技を見せてくれます。国際的な犯罪に加担する銀行と言えば破たんしたBCCI(この銀行もルクセンブルグが本店だったですね)の事件をモデルにしてるなと判りますが、国際金融をプロットにするならばもっと不条理なエンディングが良かったのではと思います。銃撃戦がやけに派手だなと感じましたが、なるほど制作総指揮がジョン・ウーだからですね。社会性よりもアクション重視の、ハリウッド風というか香港ノワール風になってしまったのはマイナスでしょう。 [DVD(字幕)] 5点(2010-06-20 01:38:27) |
304. デス・トゥ・スムーチー
《ネタバレ》 観始めた時点では、正直言って「これは拾いもの、大傑作かな」と思ったのですがね、途中からどんどん失速しちゃいました。わざとらしさが強すぎるE・ノートンの演技は、観なれてくると結構楽しめますし、邪悪な役柄のR・ウィリアムスも味があって良いのですが、C・キーナーがいけません。前半は『ネットワーク』のF・ダナウェイみたいな小気味よいやり手プロデューサーで、ノートンをいびるシーンは凄く面白いのですよ。最後までこのテンションで行けばよいのに、だんだんノートンに恋する普通の女に退化しちゃって、終いにはロビンまで改心していい人になるラストにはちょっとがっかりさせられました。もっとシュールでブラックな結末を期待してたのに…。 [DVD(字幕)] 5点(2010-06-11 21:47:32) |
305. 彼が二度愛したS
《ネタバレ》 そもそも、他人のケータイに出ちゃダメでしょ、ユアンくん。 とりあえずいろいろ突っ込みたいところはありますが、仕掛けがちょっと偶然に頼り過ぎというのがつらいかな。情けないんですけど、銀行でのジャックマンが預金解約に副署がいると気付くやり取りが良く判りません。口座開設の手続きしたのは、ジャックマンですよね、自分でやってて忘れていたってことなんでしょうか? 何でユアンはジャックマンになり済まして銀行に現れたのでしょうか、副署が必要なことを知っていたわけだよね??? 理論的に考えると、銀行口座にログインした時にユアンが条件を加えたのじゃないと辻褄が合わないのですが、そんなこと現実としたらあり得ますかね…。 まあ深く考えることないか、そんなたいした作品でもないし(笑)。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-06-01 01:41:00) |
306. CODE46
《ネタバレ》 山ほど作られた『ブレード・ランナー』もどき映画の一本と切り捨ててしまうこともできますが、ちょっと味があるのも確かかな。きっとM・ウィンターボトムは驚異的に変貌する上海の映像を見て本作のアイデアが浮かんだのだろう、そう、この映画の主役は上海の街そのものなのです。『ソラリス』や『コンタクト』で東京の街並みが未来都市として使われた失笑の歴史がありますが、近未来に設定された上海は十分に説得力があります。そこは徹底して新市街の高層建築と高速道路だけを映して、市境のゲート外は砂漠化している(中東の砂漠の映像をそのまんま使用)という設定は低予算を逆手に取った上手い撮り方だと感心しました。でも、肝心の世界観があまりにも無造作で、どこが伏線なのかも不明確なうえ、最後にはそもそも伏線などなかったと知ってがっくりです。ディストピアものにしては、その社会が持つ非人間性が描き込まれていないし、『コード46』が定義することも至極当たり前なコトではないでしょうか? まあわざわざSFにする必要のない恋愛ものとも言えるのですが、スタッフ・キャストが『この映画はSFではない』とインタビューで開き直って答えているのには苦笑させられました。 [DVD(字幕)] 5点(2010-05-02 01:30:59) |
307. ダンサー・イン・ザ・ダーク
《ネタバレ》 ヒロインをいじめるのはこの監督の趣味でしょうが、逮捕されて死刑になるまでの描写がちょっと雑な構成だと感じました。ビョークがD・モースを撃つシーンでは、正直言って私はモースの行動がさっぱり理解できなかったです。それに、この映画はミュージカルと呼ぶにはちょっと抵抗がありますね。名曲“My Favorite Things”をあんな使い方するとは、さすがに恐れ入りました。わざわざ、「ミュージカルでは恐ろしいことは起きない」なんてセリフをヒロインに言わせるところなぞ、もう悪意以外のなにものでもありません。ラース・フォン・トリアーという人、きっと幼少期の育てられ方に何か問題があったのではないでしょうか。でも悔しいけど、人間味はないけど知性と才気は認めざるを得ませんね。 [DVD(字幕)] 5点(2010-04-11 02:57:00) |
308. ウェス・クレイヴン’s カースド
《ネタバレ》 ウェス・クレイヴン版の狼人間もの。舞台はハリウッドのTV業界で、楽屋落ち風のネタも盛り込んでいます。「正々堂々と勝負しようだって? ここはハリウッドよ!」なんてセリフには笑わせていただきました。結構グロ描写もありますが、『スクリーム』系のプロットでいかにも安っぽい仕上がりになってしまいました。それにしても、あの変身シーンはひどかった。そして狼人間がちっとも迫力がないのが致命傷。C・リッチの熱演にプラス2点としておきましょう。 [DVD(字幕)] 5点(2010-03-14 02:26:03) |
309. アメリカン・サイコ
《ネタバレ》 ストーリーほぼ原作小説通りですが、原作にある様な凄まじい殺人描写が映像化されているわけではありません。昨今ではイーライ・ロスの様な監督も出てきましたので、そういう方々がリメイクしたらもっと凄惨な映画になるでしょう。ラストはこの映画では夢落ちの様な終わり方ですが、原作ではベイトマンが陥る不条理な狂気の世界として表現されていて、そこら辺が上手く映像化されたとは言えません。その分ユーモアと言うかギャグの要素が加えられていて、名刺バトルのエピソードやベイトマンが鏡にポーズをとりながらSEXするところなど、思わず笑ってしまいました。まあ映画化するには難しい題材だと思いますよ、この小説は。 [DVD(字幕)] 5点(2010-03-07 01:57:51) |
310. オーシャンズ13
《ネタバレ》 シリーズ三作目は再びヴェガスに戻ってきましたが、ストーリーはネタ切れなので『イレブン』の楽屋落ちみたいなネタばかりで興ざめです。ダイヤ強奪の展開もなんだかとってつけた様な不自然な感じが否めませんね。さすがにパチーノは存在感を見せますが、反対にアンディ・ガルシアがどんどん情けないキャラになってゆくのが悲しい。一作目のガルシアは良かったのになあ。そしてライナスの家族ネタがまた使われるのにはちょっとあきれました。3年ごとに製作されてきたので今年は『フォーティーン』を見せられるところでしたが、バーニー・マックが亡くなっているのでさすがにそれはないでしょう。 [DVD(字幕)] 5点(2010-01-05 01:04:03) |
311. バーバー
《ネタバレ》 コーエン兄弟にしては珍しくグロテスクなキャラがほとんどいない映画でした(鬘の詐欺師がちょっとそれらしかったが)。まあそれはそれで良いのですが、このようなお話をわざわざ脚本書いて映画にすることもなかろうに、というのが率直な感想です。主人公の床屋さんは、それまで平凡ながら人生がそれなりにつながっていたのに、ふとしたはずみで自分を試したくて悪事を働いたばっかりに、物事がすべて悪い方に転がるようになり、人を椅子に座らせて商売していた自分が最後には椅子に座って人生を終える。コーエン兄弟はとことん『人生の皮肉』を観客に見せたかったのでしょうが、ブラックユーモアの味付けなしでは後味が悪すぎますね。最後までビリー・ボブ・ソーントンが演じる人物の頭の中が理解できませんでした。 [DVD(字幕)] 5点(2009-12-29 20:24:10) |
312. いつか眠りにつく前に
《ネタバレ》 女性の目線で鑑賞するとまた違うのでしょうが、私にはちょっとストーリーが薄くてピンとこなかったです。すでにご指摘済みですが、ハリスとバディの関係は明らかにゲイですね。だとすると、二人のキャラが掘り下げられていないので、作品全体の印象がイマイチになってしまったのでしょう。女優陣は実力派ぞろいですが、ちょっと男優陣は力量不足だったと思います。クレア・デインズが結婚式で歌うシーンは良かったです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-11-21 00:19:55) |
313. スリザー
《ネタバレ》 この映画、80年代・90年代に作られたホラー映画のオマージュがいろいろ詰まっているそうですが、その手のホラー・ゾンビものをほとんど観ていない自分にはピンときませんでした。しかし、ラスト近くにスリザーの親玉と化したマイケル・ルーカーが部屋いっぱいに膨れ上がった姿を見て、「あっ、デビルマンのパクリ!」とさすがに思いました。結構お金をかけて丁寧に撮ったB級映画だと思いますが、これコメディなのですかねえ?能天気な音楽が流れるラストシーンが結構好きです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-08-29 22:50:04) |
314. 屋敷女
《ネタバレ》 アートっぽく撮られていて、思ったより観られる映画でした。B級・C級スプラッターものによくある、勢いだけで撮っちゃったので映画としては破たんしているパターンにはなっていません。例の肝心なところはぼかしが入っているので嫌なものを観なくて済みましたが、イタイ描写はてんこ盛りです。途中で死んだ刑事がゾンビみたいに甦ってなぜだかヒロインを襲うシュールなシーンがあるのですが、監督は単にゾンビを出したかったからだと言っているそうで、それを聞いて頭がくらくらしました。ヒロインの妊婦役のアリソン・パラディは、あのヴァネッサ・パラディの妹だそうです(あんまり似てませんが)。 [DVD(字幕)] 5点(2009-07-08 22:25:32)(笑:1票) |
315. ラスベガスをぶっつぶせ
見終わっていまいち爽快感がないのが残念です。ブラックジャックそのものをもっと描いたほうがよかったろうし、そもそも「カウント」は違法じゃないのにどうしてカジノ側が彼らを排除できるのかという問題を脚本はうまく説得できていないのが難点なのでしょう。面白い素材なのでもっとなんとかなるでしょう。 [DVD(字幕)] 5点(2009-01-22 21:17:34) |
316. PARTY7
《ネタバレ》 得点分布を拝見しますと綺麗に0~10点にバラけていますねこの映画、強いて言えば5点以下が弱冠多いみたいですな。まあこういう評価になるのもムリ無いかなというのが、私の感想でございます。まるで下北沢あたりの小劇場の演劇を見せられているかの様な典型的なドタバタ劇、これは計算の上で書かれたと思いたい登場キャラたちが繰り広げるバカ丸出しの会話と掛け合い、こういうところも小劇場チックなんですよ。まあこの中でいちばんおバカなキャラかと言いますと、怪優・我修院達也と『アントム・オブ・パラダイス』のウインスローみたいな扮装の原田芳雄か、甲乙つけがたいところです。ストーリーをまともに追ってゆくと途中でほんとバカらしくなってくるので、ラストのカオスがツボかどうかに評価の分かれ目があるんじゃないかな。オープニング・アニメーションは観れば判るように『キル・ビル Vol.1』のアニメパートでそのタッチがそっくり再現されているし、石井克人を起用するぐらいだからタランティーノもこのおバカ映画を観ていたのかな、彼にはウケそうですね。まあ自分もこういうのは嫌いじゃないけど、5点以上はつけられないなあ… [CS・衛星(邦画)] 4点(2024-02-29 21:50:27) |
317. ウインドトーカーズ
《ネタバレ》 まー、その、なんと言うか、ジョン・ウーに戦争映画を撮らしたのがそもそも間違いだったという事だけは判りました。ジョン・ウー印ともいうべき派手な爆発は嫌というぐらい見せられました、でもスローモーションは意外と控えめでしたね。そう言えばワンカットだけ彼の大好きな鳥のスローモーション飛翔もありましたね、もっともこれは定番の鳩じゃなくてカモメでしたが。戦闘シーンは意外と武器などの考証はしっかりしていた印象ですけど、日本軍が使っていた擲弾筒(米軍呼称ニー・モーター)の着弾・爆発シーンはいくら何でも派手すぎです、あれじゃまるで155ミリ榴弾ですよ。まるで虫けらのごくバッタバッタと殺されてゆく日本兵の姿は見るに堪えないものですが、まあ史実でもこんな感じだったみたいです。でも海兵隊もけっこう討取られているのでそこは耐えねばなりません。私はサイパンに渡航したことはないので推測ですが、あの島はガダルカナル島のような密林ジャングルの植生ではなく戦前から日本が統治していてけっこう開発されていたので、地勢的にはあんなもんじゃないですかね(ロケ地はハワイだったみたいです)。あとこの映画でほんとに鬱陶しかったのはニコジーの陰鬱な演技で、冒頭で部下を全滅させた負い目ずっと引きずっているで、途中からは完全に死亡フラグが立ちっぱなしでした。でもその負傷で聴力半減して平衡感覚までおかしくなっているのに、普通に動き回ってガンガン撃ちまくっているのはどういうもんでしょうかね。 この映画のプロットは考えてみれば『プライベート・ライアン』とは真逆なんですね。トム・ハンクスは自身や部下を犠牲にしてでもライアン一等兵を生還させるのが任務だったのに、ニコジーは敵に利用されそうになったらコードトーカーを殺すことが使命なんですから。でもこれは史実通りだったらしくて、米国という国家の有色人種に対する非情さには慄然とさせられます。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2023-04-07 23:20:08) |
318. レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード
《ネタバレ》 一作目と二作目は繋がりが無いのでこれをシリーズものと呼んでいいのか微妙ですけど、本作が『デスペラード』の続編あることは確か。愛する妻となったサルマ・ハエックよ娘を将軍に殺されて復讐の鬼となったエル・マリアッチことアントニオ・バンデラス、バジェットがさらに増えたのかメキシコ大統領が狙われるクーデター絡みとお話しのスケールも大きくなっています。ゲスト・スターとしてジョニー・デップとミッキー・ロークそしてウィレム・デフォーを迎えてキャストも一段と豪華、でもこれがロバート・ロドリゲスの素なのか狙っているのか、B級色は一段と濃くなった感じです。相変わらず銃弾を回避する超能力者エル・マリアッチの荒唐無稽なカッコよさは毎度のことですが、コソコソと陰謀を巡らせた挙句に両眼をえぐられて盲目ガンマンになってしまったジョニデのCIAエージェントがこれまた訳の分からないキャラ、そういやジョニデとバンデラスが絡むシーンがありましたっけね?まあこれには大人の事情があったんでしょうけどね。ラストのクーデターが起こってからのドンパチはまるでリアリティなしのB級テイスト、爆発が起こるたびに人が宙を舞います(笑)。ダニー・トレホやチーチ・マリンといったロドリゲス組の常連は無意味な退場をさせられるのはお約束。でもFBIに追われてメキシコに流れてきてウィレム・デフォーにこき使われるミッキー・ロークには、ハリウッドでの彼のリアルな状況を見せられているようで、ちょっと複雑な気分です。 思う存分火薬が使えて、これでロドリゲスは満足できたかな? [CS・衛星(字幕)] 4点(2023-03-07 22:54:11) |
319. カンパニー・マン
《ネタバレ》 みんなヴィンチェンゾ・ナタリの『CUBE』に続く第二作と聞けば、そりゃ期待しちゃうよね。序盤から不条理臭がプンプンの怪しい展開で、だいたいからして、デジコープ社とサンウエイズ社が何を生業としている企業なのかはさっぱり判らん。シェイビング・クリームやらチーズといったありふれたというかしょうもない商品がテーマのカンファレンスのために産業スパイを送り込むところからして、ジョークというかまさに不条理極まりない。カンファレンスの聴衆を『時計じかけのオレンジ』でアレックスに使われたような装置で一斉に洗脳するところなんかは、もうシュールすぎでしょ。デジコープから送り込まれた主人公がサンウエイズに見抜かれて二重スパイみたいな感じになってくると、もう彼がどっちの側として行動しているのか非常に判りにくくなってくるし、そこにルーシー・リューの組織(?)が絡んでくるのでもう“トリプルクロス”状態です。オチについては確かに意外性はあったけど、まさかこのストーリーが『ミッション・インポッシブル』まがいの展開になるとは悪い意味でサプライズでした。 こんだけ世間の期待を集めたのに、全米ではなんと劇場未公開のビデオスルーだったというのは、なんとなく納得できます。『CUBE』以降現在に至るまでヴィンチェンゾ・ナタリの作品は微妙な出来のものばかりでヒットもしない。やっぱこの人も一発屋だったんでしょうかね。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2022-07-29 22:41:23) |
320. ザ・スピリット
《ネタバレ》 原作はフランク・ミラーじゃないそうですが、出来上がりはいつもの“フランク・ミラー・ワールド”というか“『シン・シティ』ワールド”という感じですかね。まあ言っちゃえば“ハードボイルド・コメディ”というジャンルになるかと思います。主人公がガチガチのヒーローなのに女癖が悪いというのが、アメコミ・ヒーローものとしては珍しいパターンじゃないでしょうか。ストーリーの方は“ヘラクレスの血”やローレライを出してきて雰囲気を盛り上げようとしていますが、正直なにが言いたいのか判りませんでした。たしかに出てくる女性キャラがすべてフランク・ミラー好みのナイスバディ美女ばかりというのは、いいサービスです。とは言っても、そこら辺はすべてサミュエル・L・ジャクソンの怪演に持っていかれてしまった感は否めませんけどね。サミュエルとスカヨハがいきなりナチス・コスプレで登場するシークエンスはほんと理解不能でした。しかし黒人がナチスの制服を着ると、ほんと似合わないものですね。そして爆死して粉々になったスカヨハが回収したサミュエルの体の一パーツは、やっぱりオ〇ンチンですかね、こんなところでベタな下ネタぶっこんでくるなよ! あのラストではどう観ても続編を撮る気満々という感じでしたが、幸か不幸か14年経っても実現していないみたいなのは、まあ当然と言えば当然でしょうね(笑)。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2022-04-08 20:45:42) |