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エスねこさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 644
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ブログのURL https://www.jtnews.jp/blog/23593/
ホームページ http://kine.matrix.jp/
自己紹介 [2010年8月23日]
か…かわも…

(゚Д゚;)ノ

…映画界は今日終わった…。


[2017年7月16日]
猛暑の夜、amazonで映画ではなく『幼女戦記』を寝ないで通し鑑賞。
大局的な戦略から入って行くという、かつてない架空戦記アニメでありながら、その悪夢性を出し切った感がすごかった。
最終話はテーマ的にポエニ戦争から対テロ戦争まで、膨大な戦争のイメージを深く広く全面爆撃して吹っ切れる展開に。
スピルバーグの『宇宙戦争』はバクテリアに仮託してその地獄自体を救いと説いたわけだけど、このアニメはそんな所まで引いて俯瞰する気がサラサラないってのがスゴイです。

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21.  おかしなおかしなおかしな世界
始めて見た時は大笑い。それもノンビリした健康的な笑いで、笑ってて気持ちがいいです。ぬるいギャグ映画と見るか、大らかなコメディと見るかはヒト次第でしょうけど、時が経てば経つほど見る側の心がすさんで行って (詳細はブログにて)
[地上波(吹替)] 7点(2004-02-12 07:39:18)
22.  ケルジェネツの戦い
今まで慎重に避けてきた、とってもとってもおっかないノルシュテイン評。まあ最初は無難な(そうか?)あたりから…。  去年の『ナイトウォッチ』を皮切りに、太陽ソラリス罪罰カラ兄チャイコフスキー…ソ連・ロシア映画をけっこう観ました。で、美術さんの仕事ぶりが他の文化圏と違うのにビックリ。リトアニアの一分アニメも観たんですが、これすら美術がロシアっていた。 本邦みたいにデッサンがカチッと決まって「整理整頓の行き届いた世界」ではなく、様々な色が重層的に折り重なる「玉虫色でグニャグニャした世界」。明らかにロシア圏の美術担当は、同じ美的感覚の下で仕事をしています。 で、最近とても気になっているのがロシア正教。「言葉」を最重視して、全ての拠り所を聖書に求めるローマ旧教&新教と違い、ロシア正教では偶像としての聖画も重要な信仰対象になってるからです。画だけではなくステンドグラスも信仰対象で、名作の写真集見ても「なんじゃこりゃ」状態なんですが、函館出身の方に聞くと色ガラスの組合せにも宗教観があるんだとか。そういうガラスの光に包まれてミサなんかをやってる風景を想像すると、ロシア圏の映画美学が判らなくもないような。 ともあれ部外者にはまったくわからない独自の美学が、教会分裂千年の歴史で醸成されてきたのは想像に難くないですな。悟り重視だというその教義も、西側諸宗派のように世界を縦割りにしてしまう暴力感がなく、西とは全く別の宗教観の下で映画人が育っているのを感じます。ソクーロフやタルコフスキーはともかく、あのベクマンベトフですらその美的枠組の中にいる…と思うだけでもそこに分け入って、世界観を覗いてみたくなります。  で、その世界に住む究極の監督と言っていいノルシュテインの、思いっきり宗教じみた本作。ロシア正教的な美術への入口編と言ってもいいし、言葉を換えれば到達点と言っちゃってもいいんじゃないすかね。冒頭なんか、聖画をアニメートさせてる時の宗教的高揚感みたいなモノまで感じちゃうし。本作自身が、20世紀から始まった「動く聖画」の鋳型になるかも(まあロシア建国の物語ですが)てな、そんな気迫に満ちています。こいつを見続ければ、得るモノがあるかもなあ。 まあ彼は同時に《エイゼンシュテイン主義》の最右翼でもありますから、ロシア正教だけでは上手に斬れないだろうとは思いますが。やっぱり彼の作品は恐ろしいな。
[DVD(字幕)] 6点(2007-05-02 22:27:33)
23.  花折り
初見。今回DVD化されるまで、喜八郎は恥ずかしながら中学時代に『道成寺』を観たのみだったのだ。そのたった一度の出会いですら他のアニメが霞むほどに強烈で、何年か後に自分を「舞台上で人形を操る」立場に導いてくれたのだから、喜八郎恐るべしなのだが。  閑話休題。 川本喜八郎は、デビュー時にして既に川本喜八郎であった。この、年季や上手下手を超越した作家性は凄いと思う。逆に、3D部の増加した後年の『死者の書』の方が、観ていて悲しくなるくらいだ。 若き日の本作は、当然ながら代表作『道成寺』に及ぶものではないけれど、既に観客の目が、あの独特の《喜八郎界》で遊べてしまう、という点では驚愕すべき人形アニメの一里塚。
[DVD(邦画)] 6点(2007-04-18 12:23:06)
24.  帰って来たヨッパライ
狙いは断然、60年代映画のセックスシンボル緑魔子(異論はおありでしょうが)だったんですがね…ちょっとだけ世代がズレてるせいで、彼女の映画観たことなかったんすよ…そんな想いを吹き飛ばすくらいに北山修が若~ッ!! …いやオイラは彼のコトをまず“自切俳人”として認識する、ごく限られた世代なのですが…。 とまあ、あの時代の雰囲気をムンムンに感じながら、そして昔韓国・今北朝鮮、と完全に回帰してしまった世相(かつての韓国大統領朴ちゃんも今の将軍様並みに言われてたんよ)におののき、胸が一瞬映るだけの緑魔子のヌードにヘナヘナと脱力しつつ、シュールなようでいて辛気臭い展開に日本映画独自の湿気を感じてムシムシした上、教科書的な異化効果&予想外に骨太で安定感ありまくりのシナリオに萎え、来るべきカタストロフの普通さにキョトンとしちゃったワケです。 でも! 最後まで画面にかじりつくように見続けることができたのは、クルセイダーズ3人のとてつもなくヘボい演技力のおかげでした(口パク完全に合ってないし~ (^o^;)。いっやあ、あそこまで下手だと監督が狙った以上のシュールな映画になってしまうっすよ。表情ゼロで、あの棒読みのセリフが醸し出すトボケた雰囲気は、一度でも演劇の訓練を受けた人間ではやれないんじゃないかな。演技ではない天然のノホホンぶりが、作品が追う痛烈なテーマと絶妙なコントラストを作っていました。こぉれはレアだよ~。 緑魔子を堪能できたとは言い難い作品なので、また別の60年代映画にチャレンジするか…。 
[DVD(邦画)] 6点(2006-07-19 01:26:26)
25.  ハスラー
この映画を見たのは20歳の時。 なにぶんバリバリの理系でしたから、当然「世渡りってのはナ、才能だけじゃダメなんだよ。図太く悪どく生きなきゃなァ」っていうこの映画の肝の部分には反感を持ったワケですね。ある意味、この映画は自分の人生に枠をはめてしまったかもしれない。恐ろしいまでのメッセージ性でした。ポール・ニューマンを真似して、一万円札をクシャクシャにしてポケットに突っ込んでおいたり、若い頃はこの映画の影響がけっこう大きかったかな。 今じゃすっかりジャッキー・グリーソンの世代になり、彼の言う事の端々が実感できるようになってきました。世の中、甘くはないしキレイでもない。泣き言並べたって、聞いてくれるのは同じ境遇の負け犬だけ。ファッツ曰く「才能なんて、誰にでもある」…そうだよ。蹴落としたい奴にコッソリ後ろから近づいて、頭を思いっきり殴りつけるのは、誰にだってできる。そして長い人生のある場面では、明日を迎えるためにソレをやんなきゃなんない…それがわかるまで、けっこうな時間を費やしました。 今でも、この映画に対しては敵愾心というか、認めてやりたくない気持ちがありますね。世の中はキレイで、素晴らしくあるべきだ…この映画は一生、自分の敵に回るのかもしれない。いや、この映画を越える事が大事なのかも。 本作が「人生」という競技に与えられた、かなり難易度の高いエクササイズである事は間違いないトコロでしょう。 
[映画館(字幕)] 6点(2006-05-24 22:31:42)
26.  ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生
昔は怖かったんだ。確かに。でもさー、『プラン9・フロム・アウター・スペース』を見た瞬間から、本作はオイラの中でギャグ映画に変貌してしまったのだった。だって昼間の墓地で襲ってくるゾンビですよー! シチュエーションがあまりに同じすぎ(笑)。ロメロがエド・ウッドJrを意識してたとは一度も聞いた事はない(ってか、そんなわきゃない)んだけど、どうしてここまで似ちゃってるのか…これは、才能ある若手監督による低予算リメイク版『プラン9』です。断言!
[ビデオ(字幕)] 6点(2006-02-12 19:57:42)
27.  伯爵夫人
愛情のこもった6点。確かに評価が難しいけど、好きな作品です。さて、以降は本作には直接関係なし。モンティパイソンの作品の登録要望を出してて本作にたどり着いたんですが、あのパイソンズのご指定コメディエンヌ、キャロル・クリーヴランドが本作に出てるんですねー! チャップリン(しかも本作『伯爵夫人』)からパイソンへ、この対極のコメディを渡り歩いた彼女の演技の幅に感嘆です…てか、モンティパイソンのデビュー時のキャリアでは、彼女が一番上だったんじゃん。けっこう衝撃の事実かも…。
[地上波(吹替)] 6点(2006-02-11 11:31:50)
28.  ある殺し屋
仕事人の原点ですねー。おっそろしく地味で渋い。燻し銀どころか百年物の海泡石パイプの輝きだ…ってよくわかんねー例えですが。でも1点だけ気になる点があるので、現在の平均よりひとつ下げます。市川雷蔵、声が細すぎないか…? もっと落ち着いた男の低い声であるべきなんじゃ…? そこを藤田まこと流にアレンジした結果が必殺シリーズであるのか、オイラが先に中村主水を刷り込まれているが故の違和感なのか、判然とはしませんが。私的には市川雷蔵の殺し屋像は、完成形になっていないような気がする。続編『ある殺し屋の鍵』ではもっとエンタメして違和感がグッと減ってますが、それがいいのか悪いのかも判断できないな…。作品としての完成度は、小粒ながら素晴らしいと思います。
[ビデオ(字幕)] 6点(2004-12-25 02:07:15)
29.  火の馬
60年代、コテコテの様式美、中央アジアの美しい色彩、寒そうな空気。そういう化粧を落とせば、結局アキ・カウリスマキと同じテクニックで作られていると思うんだけど、これだけ素材がよけりゃ別の映画になるよなあ。シルクロードの峻厳さがフィルムに写ってるよ。子供時代、全裸で山を駆け回る主人公とヒロインの姿も、視点がポエティックでグー。主人公の一生を通して、中央アジアの文化や世界観がじんわりと伝わってくるのも良い。ただ~し! この魔術的リアリズムというかお経みたいなと言うか、尋常でなく波乱に乏しい演出をどう見るかは見る人それぞれの眼力に委ねられるでしょう。オイラは「もうちょっと幻想的にしてもよかったんじゃないか」と思います。しっかしアフガン戦以降、中央アジアはどうかしちゃったよなあ…こういう光景、もう現地でも見られなかったりして…。
6点(2004-12-09 00:42:51)
30.  用心棒 《ネタバレ》 
どうしてもハメットの掃除屋ハードボイルド『血の収穫』を思い浮かべてしまう本作…って、いまぐぐってみたらまんま『血の収穫』の翻案なんだそうですなー。これでこの映画、ようやく俯瞰できたような気がした。あっちの勢力図は4極(ギャング2組織、労組実行部隊、警察)+探偵でわかりにくいが、こっちは2極(ギャングのみ)+用心棒なんで明快。そして、読者にも手の内を明かさないコンチネンタル・オプと違って喋る喋る(おかげで失敗もするが)。明快至上主義の黒澤ならではの大胆さ。アイデアの元は当時の世界が入り口に立ったばかりの「冷戦」だろう。が、キューバ危機の前なんだよね。なんだか後の世界の15年を縛っちゃったような造りだよなあ。ハメットは第一次大戦後に、あの世界多極化の騒乱を炭鉱町に封じ込める『血の収穫』を書いた。あれは一種の「戦後反省文」なわけだ。だからよけい、黒澤の物語構築力・時代を予見する力には目を見張るしかない。…と、ここまで誉めておきながら満点じゃないのは、好きな監督じゃないから(苦笑)。 ●追記:余談ながら、「三十郎」の名は口からでまかせだろう。読者(観客)に名を明かさないのが、オリジナル主人公コンチネンタル・オプのセールスポイントでもあったわけだから。 ●お願い、もうちょっと比較を続けさせて(笑)…原作ではマシンガンでギャングのアジトを包囲して、小屋が崩壊するまで撃ちまくった残酷シーン、本作では焼き討ち場面になるワケっすね。ちょっと地味すぎ~。ま、当時の技術とか予算とかを考えると贅沢な方なのはわかるけどね。『血の収穫』ではオプの策略に気付いた奴が「もうやめてくれ」と頼みに来るシーンがあって、これがゾクリと来たんだけど、『用心棒』では特にそういうシーンはない。ちょっと惜しい。代わりに卯之助という素晴らしいオリジナルキャラクターを放り込んで盛り上げてくれた。やっぱ漢の物語に宿敵は必要だよね。●さらに危なげな想像。『用心棒』=冷戦モデルに立つと、現実世界の桑畑三十郎は…もしかして…もしかして…フ○インなのか? ひええ~!
6点(2004-08-18 04:49:11)
31.  シベールの日曜日
『ロリータ』のレビューを書いた流れで(笑)。乾いた、フランス映画独特の絵造りが怖かったなあ…と思う反面、子供の視点に移ると一転してフランス映画独特の美しい絵に。ガラス越しに見る風景は、特にそう思いました。でも、母親を思わせる(ていうかあれ親だよなきっと)ジプシーの占い師に出会うシーンから状況は一転して、胸に突き刺さるような展開に。フランス人て、どうしてこうドライな感性を誇示したがるんだろう…でもまあ根は戦争がテーマだし…『ジョニーは戦場に行った』の流れだよなあ…というワケで、何となく子供との純愛をダシにした反戦映画のような気がしなくもなかったですね。評価は悩むところだけど、この客に媚びたような臭気が気になってしまうので、減点方式で3点引きました(2004/3/14 6点に変更)。
6点(2004-02-18 06:41:02)
32.  ロリータ(1962)
ロリータ=若くて未来のあるアメリカ/ハンバート=瓦解しつつあるヨーロッパ…原作の持っていたこの含蓄深い図式を、キューブリックはわかっていないような気がするので点数低め。でも、あのかったるいナボコフ作品を、軽いホームコメディノリにしちゃったのは頭いい~って感じがします。最後の別れのシーンなんか、思わず笑いを漏らしちゃう感じ。嫌味のない演出も徹底して(る点が逆に嫌味なんだけどね)、完成度は高い。やはり、キューブリックが好きな映画を好きなように撮れる立場になったのは本作品のおかげだと思います。
6点(2004-02-18 06:25:04)
33.  タイム・マシン/80万年後の世界へ
B級の薫り高い娯楽作。リメイク版での、万感の想いを込めてタイムマシンのレバーをグググッ!と引く熱さに比べると、なんとお気楽な…でもまあ原作イメージに近いのはコッチの方か。でも…殴るだけで死んでしまうモーロックの弱さは、ちゃんと科学的理由があるんだけど、映画ではなんの説明もないんでお笑いにしかなってないぞ。見るならDVD版をお勧めします。オマケでついてるTV特集での寸劇が、そのまま本作の後日談となってて気持ちがいいんですよ。ま、オイラはSF作品の評価には厳しいんで点数低めにつけますけど、気楽に見れて一度は楽しめる、お勧め作品です。
5点(2004-03-08 05:40:44)
34.  緋牡丹博徒 花札勝負 《ネタバレ》 
人が死ぬ時、寒そうに白い息を吐く。血糊から湯気が立つ。その寒気は凄かった。 それ以外はですね、ダメなんですよ。仮面ライダー世代だから。こういう作品で映像の文法が確立された後、どんどん省略&ウケ狙いに走っていった東映の映像にドップリ浸かってしまった世代だから。半面メイクのバケ安が出てきた時も、「あー怪傑ズバットでこんな親分もいたよなあ」とか想像しちゃって、完全に事象の因果関係が倒立していました。 もちろん藤純子の義侠心も、健さんの忍耐も、嵐寛寿郎の貫禄も、若山富三郎の覇気も、みんな素晴らしい。でも頭の中では各キャラをいちいち「レッド」「ブラック」「ブルー」「イエロー」…と色付けで呼びたくなるくらいの東映特撮キャラ大集合…いや違うこれはプロトタイプなんだプロトタイプ…。 あと、映像まわりも確かに名作の誉れを感じさせる場面は多いけど、冒頭の列車アクションの場面はどうか。あまりに典型的な「仮面ライダー」過ぎないか。オイラがこの場面を誉められるかというと…まず無理だな。 本作のように後年ステレオタイプになってしまう作品の場合、若輩者が真の評価を下すのは難しいというのを学習した。子供時代の刷り込みだろうが、NHKの少年ドラマシリーズには美学を感じても、東映特撮には感じねえんだオイラは。いやホント申し訳ない。
[映画館(邦画)] 4点(2007-01-15 01:27:29)(良:1票)
35.  小さな兵隊
「見ず嫌い」の映画監督が何人かいるんだけど、ゴダールもその一人(ルイ・マルは好きなんだけど…)。で、理解しやすそうな本作を選んで、初めてチャレンジしたんですが…なんじゃこりゃ! 芸術性ウンヌンよりも先に、製作サイドのとてつもなく貧乏な台所事情が涙を誘いますねえ。これ、この必死に風景で誤魔化しつつモノローグでシーンをつなぎ、アクションシーンをわざとカットし(たように見せかけ)てモノローグでつなぎ、大戦の被害者であるが故にアルジェリア問題をこじらせてしまったフランスの若者のやるせない状況を長い長いモノローグで…ってモノローグばっかじゃん! コレでさー、拷問シーンの合間に女の子のストリップとレスリングが挟まってたら、まんまエド・ウッドの『グレンとグレンダ』になるっすよ。いやま、ベラ・ルゴシ級の怪優も必要だけどさー。話としてはありがちスパイ物なんで、なおさらエド・ウッドの持っていた新奇性と比較しちゃうなー。うーん、ゴダールってようわからん…。
[DVD(字幕)] 4点(2005-04-21 00:36:01)
36.  網走番外地(1965)
ごめん。点低いす。やっぱしオイラの愛する石井輝男はコレじゃないんだよなあ…この映画なんかカット割りが練られすぎちゃってもう(苦笑)。予算や期間がなくて幼稚園児の粘土工作みたいに不細工な作品の方が、彼の作家性が出てしまうのは悲しい事かもしれないが。やはり『スーパージャイアンツ』で展開する石井節の洗礼を受けている以上、普通な名作を撮る彼は受け入れられん。でも、最後の最後、丹波の台詞ではドッと涙が溢れました。脱獄物なのに、本当の意味での悪い奴がいないんだよなあ、この映画(それがテーマみたいだし)。
4点(2004-10-17 21:24:15)
37.  鳥(1963) 《ネタバレ》 
監督ヒッチ×原作デュモーリアの3作目。原作を読むまでは7点くらいだった。今はこんな感じ。そもそも規模的に無理と判ってただろうに、デュモーリアのこの作品を使ったのは「レベッカの夢よもう一度」って思ったんだろう。けど、「軍艦と見間違うほどのカモメの群れ」を「ジャングルジムいっぱいのカラス」にスケールダウンさせたのは罪深いよ(まーそこまで予算もないだろうけど)。てか押し寄せるカモメのシーン、CGでいいから原作通りのシチュで猛烈に見たい…『サイコ』なんかリメイクしないでコッチをやってよー! 今の技術とリメイクブームならやれるッ! 監督はエメリッヒ希望。
4点(2004-08-15 22:35:46)
38.  未知空間の恐怖 光る眼 《ネタバレ》 
原作はイギリスSF。だもんで、兵士に紐をくくりつけてズルズル…ってチープなシーンも、真剣にやってる(カーペンターのリメイクでは、どうしても「この方が安いから使ったんだよ~ん」という疑惑が拭えない)。金もない企画で腐ったシナリオを救うのは、演技の力だ。それを実感できるだろう。だがこの作品、意外と底は浅いんだよね。思考を共有する新種の子供たちをコミュニズムの尖兵と見なして、キリスト教と対決させて見ました~ってな内容(というか監督も原作者もそう言ってる)。60年代の、しかも「疎外されているミュータントが実は悪者」というXメンの逆を行く話でありながら新鮮味があまりないのは、こういう神や信仰を持ち出してしまう西洋的な甘さがあるためだろう。神なき時代に敢えてこれをリメイクして自爆した、カーペンターの無謀な勇気の方が誉めるに値すると思う。「手持ちの予算や技術の範囲内で、ゆとりをもって作った映画」。本作についてはそういう印象が残る。そんな安全圏の無難なSFは見たくない。点数も平均点しかやらん(もう何度も繰り返し見てる作品なんだけどね、と弁護しておくけど)。
4点(2004-05-09 03:21:45)
39.  華氏451
高校の頃、ブラッドベリの原作を読んで感動してビデオも見たんだけど…くだらねえ。とことんくだらねえ。原作で非難されている『映像』をメディアとして使ってるのに、そこに何にもヒネリがない。自作だけは特別なんですか。そうですか。いろいろエピソードをカットしておきながら。観客を納得させるには『モンティパイソンのホーリー・グレール』の幕切れくらいの大仕掛けをやってくれなきゃねえ。まだ見てないが、リスペクト作品である『華氏911』にも同じような「自分は特別」志向を感じる。案外この2者はカウンター・カルチャーに根ざす、深い深い部分で似てるのかもね。美術的には『時計仕掛けのオレンジ』『スリーパー』の先取りって事で評価はできる。全然違う原作を選んでおけばよかったんだと思う。
[地上波(吹替)] 2点(2004-12-25 16:43:13)(良:1票)
40.  マタンゴ
SFには辛いオイラ。特にこれは「この原作を無宗教の日本人が演じるのは無理だろ!」って面があって…スタッフが神級なのはわかるんすけどね…容赦なくこの点数にさせて頂きます。原作『夜の声』は、キリスト教(の持つピューリタン的な潔癖さ)ならではの恐怖があったので、信仰の力でさえも「マタンゴ化」を止められない、という点が恐ろしかったワケで(これは『エクソシスト』の行き着く先にある恐怖と同じ)。極限状況だけじゃあの怖さは出ないなあ。ラストシーンでビシッと落としてくれたので、そこだけポイント高いです。
2点(2004-03-15 04:19:16)
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