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もっつぁれらさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 542
性別 男性

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21.  會議は踊る 《ネタバレ》 
ナポレオンって、実際には国に帰って来たんでしたっけ?確か、そのまま地中海の島で余生を送ったんじゃなかったかなぁ・・・と思い調べてみると、ナポレオンは一度フランスに帰ってきたらしいです。しかし、またもや敗戦し、今度は脱出不可能な大西洋の孤島に送られて、そこで生涯を終えたそうです。 私はといえば、世界史はほとんど勉強したことがなかったので、この映画の背景に関する知識も全くなく、しかも理解力にも乏しい為、何故ナポレオンがフランスに帰ってくるとロシアの皇帝がウイーンを去らなければならなかったのかがわかりませんでした。それほどナポレオンが恐れられていたということでしょうか? ↓のレビューを拝見すると、先に書かれている方々が仰るとおり、「ただ一度だけ」の馬車のシーンの延々と続く長回し撮影は、よくもまぁこんなに長々と、しかもちゃんと表情を捉え続けたまま撮ったなぁ~と、このシーンは妙に印象に残りました。あと、もう一つ個人的に好きなところは、メッテルニッヒオーストリア首相が水をグラスに注ごうとした時にロシア皇帝が現れ、驚きの余りピッチャーを傾けたまま固まってしまっているところを元に戻したのがロシア皇帝だった、というシーンです。 トータル的には、華やかなシーンあり、ユーモラスなコメディあり、楽しく歌を歌うシーンありで、素直に楽しめた映画だったと思います。欲を言えば、幼なじみの彼と一緒になってハッピーエンドで締めて欲しかったんですけどね。
[映画館(字幕)] 7点(2006-02-26 23:05:24)
22.  嘆きの天使(1930) 《ネタバレ》 
「最後の人」から6年、エミール・ヤニングスもどれだけ老けただろうかと思って観てみましたが、意外とそんなには老けてなかったのでちょっとびっくりしました。それどころか、逆に若返ったような風にも見えたと思います。 ところで、この時代のドイツ映画って何故か恐ろしくテンポが悪い。間が悪い。必ず途中で眠くなってしまうのですが、この映画もその例に漏れず、途中までは全然面白くなくて、後半くらいになってようやく(“嘆きの天使”の店に戻ってきた辺りから)徐々に面白さを増していきます。E.ヤニングスの凄まじい演技はまさに鳥肌モノ!前半でのダラダラした展開が嘘のように感じられてしまうのですが、よく考えてみると後半のシーンは監督の手腕というよりもE.ヤニングスの怒涛の演技力によるところが大きいような気がします。 ストーリー的には、E.ヤニングス扮するラート(元)教授が見ていて情けないというか哀れといった感じで感動とは程遠く、心に深く残るものはなかったので、ややイマイチな評価になってしまいまして、前半までは5点、後半は9点、時間配分を考えて全体で6点くらいなんですが、ローラの脚線美とE.ヤニングスの迫真の演技にオマケして7点としました。
[映画館(字幕)] 7点(2006-02-25 23:47:24)(良:1票)
23.  或る夜の出来事 《ネタバレ》 
この映画は話の展開がとにかく面白いです。現代の感覚で見ると“お約束”ギャグ満載なストーリーなんですが、ギャグのオチがわかっていても十分楽しめます。若干ではありますが、ややご都合主義なストーリー展開も“お約束”としてつっこまずに見れば良く出来たシナリオだと言えるでしょう。 この映画は、なんといってもエリーですよ。最初はイヤな女に見えていたのが、ストーリーが進むにつれ段々とチャーミングに見えてくるから不思議。ヒッチハイクの時、「私は寝てるから、つかまったら教えてね」なんて言って寝てしまうシーンとか、その直後に車を捕まえて後部座席で楽しそうに話をしている表情なんか凄くカワイイじゃないですか。 クラーク・ゲイブルとのコンビもまた絶妙で、彼がモーテルで服を脱ぐシーンやヒッチハイクのやり方を雄弁に語るシーンなどは脚本の良さはもちろんですが、やっぱり彼の演技力がとても光っていたと思います。 ところで、「ブランコ乗り」の歌をみんなで唄うシーンですが、どうやってあのシーンを撮影したのかがちょっとわかりません。カメラの位置ですが、まず運転手の前に1台、前方からバス全体を見渡すカメラが1台、エリーをサイドから映すカメラが1台、後部座席の楽器を奏でる人たちを映すカメラが1台あり、一つのシーンをその4台のカメラで同時に撮っているだろうと思われますが、エリーのサイドのカメラは被写体から1メートルくらい離れているように見え、エリーの脇には壁がないにもかかわらず、前方からバス全体を俯瞰するカメラに切り替わるとエリーの横にはちゃんと壁があるわけなんですが、このシーンはどうやって撮影したのでしょうか???歌も口パクで唄っているようには見えないので後から音楽だけ付加したようには見えず、かつ、音楽もモンタージュで途切れることなく流れているのでどう見てもワンテイクを複数のカメラで撮影しているに違いないと思うのですが・・・。 それにしても、芸能人でもないただの民間人の一挙一動が新聞のトップを飾るなんて、いい時代ですよね。
7点(2004-11-07 12:53:15)
24.  オズの魔法使 《ネタバレ》 
テーマソングの「Over the Rainbow」と、竜巻が過ぎ去ってドアを開けてみるとそれまでのモノクロ映像から色鮮やかなカラーの世界が広がっていた、という所までは良かったと思います。 ストーリーが全体的に行き当たりばったりの安っぽさがあり、HDDで録画しておいたものを見返してみるとそのような箇所は数えきれないくらいに多く、とてもこのレビューで挙げていられないほどあったように思えます。 緑の城へ向かうのは、それぞれが自分に欠けているものを得るための旅でしたが、いざ大魔法使いに会ってみると実は自身の奥底に元々持っていたものだった、というのがこの映画のテーマだったようですが、この辺りの話で自分に響くものがなかったのが楽しめなかった要因のような気がします。 しかし、自分が飼っている動物と二人三脚で困難を乗り越えるという物語は何か普遍的な感じがあって好きですし、良い魔女の登場シーンでシャボン玉が出てくるところなどの特撮映像は今見てもどうやって作ったのか分からないほど良く出来ていていると思いました。 それと、最後で再び家に帰ることが出来ましたが、ここは別にまたモノクロ画面に戻らずにカラーのままでいても良かったんじゃないかな?
[CS・衛星(吹替)] 6点(2014-02-23 11:32:27)
25.  魔人ドラキュラ 《ネタバレ》 
自分が今まで観てきたトッド・ブラウニング作品でよく出てくる、目を背けたくなるような描写は少なく、思ったよりも大人しい印象だったと思います。 というか、しゃべりがゆっくり過ぎてテンポが悪く、ひたすら“緩”やかなシーンが続いていたので、せめて最後くらいは“急”を出してフィニッシュして欲しかったところ。やはり、終盤にかけてまでもスローな展開であったため「The End」もすごく唐突に出たように思えてしまいました。 この映画のドラキュラは、いきなり部屋に入ってきてス~ッと首元に顔を近づけるシーンばかりだったところがあり、主人公やヒロインが襲われる映画はいくつも観てきましたが、もっと多く間一髪のシーンを増やすとかドラキュラのクレバーさを描くとか、もうひと工夫あればと思いましたし、最後のやっつけられちゃうシーンも、ちょっと杭が細すぎると思ってしまったりして、人物設定やストーリー展開ではちょっと物足りなさが残りました。 まぁ、サイレント愛好家の自分としては、扉がゆっくりと開くモーションにドキドキしたりするのですが、トーキーの映画でこんなシーンを見ると、扉が軋む音が鳴っているのが何だか斬新な印象を受けた気がしました。 オープニングの、白鳥の湖の綺麗な旋律は良いのですが、この映画にマッチしているかと言えば、ちょっと疑問符が付くところでしょう。 
[映画館(字幕)] 6点(2013-07-06 11:00:46)
26.  平原児 《ネタバレ》 
オープニングの序文とか最後の締めの一文とかを見ると、いかにもセシル・B・デミルといった質実な感じが見て取れます。 ストーリー的にはそこそこの面白さというくらいで、主人公役のイケメン俳優がいて、インディアンと通じている者がいたり、気性の荒い女が出てきたりと、よくある西部劇という印象です。 序盤から、馬車に乗るシーンなどで合成映像がチラホラと出てきていますが、中盤のメインのインディアンとの銃撃戦でも実写と合成映像の双方を組み合わせながら撮られていて、特にこのシーンでの合成の仕方が凄く上手で、相手を出来るだけ引きつけながら銃を撃つシーンのギリギリの感じが非常に良く出ていて、とても臨場感のあるシーンになっていたと思います。 問題は、その後で少々中弛みが出てしまっていたのが残念で、バーカウンターでお酒に生卵を入れてシェイクするシーンが来るまで、自分自身トーンダウンしてしまいました(生卵入り(!)のカクテルとシェイカーのインパクトに度肝を抜かれた!)。 最後は、まさか主人公が撃たれるとは予想もしていなかったので、ちょっと意外な結末でしたが、ここはリアルに迫ったという感じで、これはこれで良かったのではないかと思います。
[映画館(字幕)] 6点(2013-04-09 00:35:19)
27.  無法辺境地帯 《ネタバレ》 
う~ん、ちょっとストーリーに難があり過ぎかなと。 まず、オープニングから銃撃戦が繰り広げられている時点で意味が分からないし、それに、目の前でタイミング良く馬から転げ落ちるシーンとか、ダイナマイトが何故か岩の陰に隠れていたりするシーンなんかは百歩譲るとして、下水道みたいな所を板を使って滑っていくシーンはちょっと自分の目を疑ってしまいます(タイトルの「無法辺境地帯」とはこの場所のこと?!?)。 全体を通しても、無声映画かと思うほど会話が出てこないし、夜のシーンの光の当て方なんかも誰が見たってド素人の仕事と言わざるを得ないと思います。 おまけに、馬が駆けるシーンが何度となく出てきましたが、早回しのしすぎでかえって不自然な動きになってしまっていたのも気になりました。 60分弱の短い映画なのだから、お尋ね者のパンドロをサクッとやっつけてスパッとフィニッシュに持っていければ良かったのに、死に方もイマイチだったし、更に残党が他から湧いて出てきてダラダラと話を引き延ばしていたのもダメだったと思います。 主人公として出た(?)ジョン・ウエインも絶対的なヒーローという感じは受けず、やや存在感が乏しかったように感じました。 西部劇の雰囲気だけは感じられたので、大甘の6点。
[映画館(字幕)] 6点(2013-04-07 19:40:43)
28.  暗黒街の弾痕(1937) 《ネタバレ》 
ヘンリー・フォンダ扮するエディーが好演。なんですが、何故ジョーンが彼に惚れたのかが不明のままで、しかもストーリーの途中で運送屋のボスに暴力を振ったりというシーンが出てきていましたし、おまけに過去に2回も刑務所に入っていたと言うから、その謎は最後まで解消されないままでした。二人の背景が曖昧だから、例えて言うならば、根をちゃんと張っていないまま伸びてしまった木のような印象で、ストーリーに深みが感じられませんでした。 愛し合う過程が描かれない映画はよく観ますが、ストーリーに入っていける映画とそうでない映画とがあり、違いはどんなところにあるのか?これはよくわかりません。 ただ、映像的には確かに格好良いところがいくつかあって、鉄格子の影の造形とか電報の見せ方などは印象に残るものがありました。
[映画館(字幕)] 6点(2012-10-13 22:21:43)
29.  オーケストラの少女 《ネタバレ》 
タイトルですが、原題はどう見ても上手いとは思えないのですが、邦題にしてようやくマシなタイトルになったという所でしょうか。 そのタイトルにもなっている少女ですが、この子から光るものを見出せなかった、というか、デカすぎ。「あんな少女の言うことなんか…」という台詞が何度も出てきましたが、もう少しその台詞に見合うくらいの小さい女の子を起用すべきだったのではと思いました。 しかし、文部省推奨の映画というだけあって、あの少女のバイタリティは子供たちの手本となるほどのものだったと思いますし、困っている人を助け困難に直面しても挫折せず夢に向かって突き進んでハッピーエンドを迎えるストーリーは少々強引な部分もありますが、観ていてパワーをもらえるようなお話しと言えるでしょう。 父親役のアドルフ・マンジューも味のある良いお父さん役でハマっていましたが、ストコフスキーが本人役で自ら出演していて、自分としては初めて聞く名前でしたが、こちらの方に魅力を感じました。他の連中とは違い、少女が仕事の邪魔をしたりしても決して怒鳴り散らしたりするような事はせず優しく諭す姿も好感が持てますし、やはり彼が立っているだけで偉大な音楽家としての風格が出ていて、それが画面を締めているような印象さえ受けます。 結局、最後まで少女は数々の制止を振り切ってストコフスキーに直訴しますが、彼の自宅に楽団員全員を入れて階段と踊り場で演奏させるシーンは、どうやってあの大人数を入れたんだ?とかいう疑問も吹っ飛んでしまうくらいの圧巻のワンショットでしょう。 演奏の後、ストコフスキーが改心しオーケストラの指揮を執るようになるまでの過程が省かれていますが、そういう部分には目を瞑って観るべき作品なのだと思います。
[映画館(吹替)] 6点(2012-08-07 21:44:42)
30.  激斗の河 《ネタバレ》 
邦題2として登録させていただいたのですが、「戦う隊商」というのは原題の直訳ですね。自分が観た劇場ではこちらのタイトルでの上映でした。 アメリカの歴史については自分は余り詳しくはないのですが、幌馬車というのは線路が敷かれた後の時代には出てこないと思うので西部開拓時代の代名詞といえる題材だと思います。 自分が好きなのは、その幌馬車がアメリカの大自然の中を進むシーンなのですが、雪の中や森の中、山を下ったり、横に傾きながら進んだり、最後には川を突き進むシーンが出てきたりといったカリフォルニアに向かうまでの過酷さを描いたシーンの数々がとても印象に残りました。 また、モノクロ映画ではなかなか難しい夜のシーンですが、光の量や当て方が絶妙な匙加減で撮られていたのが、フィルムの保存状態による画面のノイズの多さや字幕が読みにくかったことに反して際立って良かったように思います。 また、ゲイリー・クーパーを半ば無理やり結婚させた二人組みのオヤジが良いコンビで、映画の終始に渡ってストーリーを面白くさせていたのも好印象。 しかし、ラストのインディアンとのバトルがイマイチで、インディアンが襲ってくる事に対しての恐怖感があまり出ていないように思えます。まず、襲う側と襲われる側の位置関係が分かりにくく(正面にいる筈のインディアンの撃った矢が背中に当たっていたりする)、別々に撮っている感がありありと出てしまっていたりするカット割りが決定的にダメ。撃ち合いの最中でも無駄に会話が多かったりして緊張感が出ていないと感じてしまいますし、馬車が走りながらの戦闘ではなく車輪の隙間から銃を撃つシーンばかりだった事もあるかもしれませんが、ここはどうしても「駅馬車」に及ばずと言ったところでしょうか。
[映画館(字幕)] 6点(2012-01-07 18:44:56)
31.  無責任時代 《ネタバレ》 
ストーリーは、主人公ヘーゼル・フラッグが不治の病に冒され余命いくばくもないと誤診されたことによって行く先々で過度に情をふっかけられるという話なのですが、何とな~くデジャヴが・・・。 これより前か後かは知りませんが、死んだことになっているはずの人が姿を現して驚かすというパターンなど、いくつかのバリエーションは存在してそうですね。 子供の合唱団に歌を唄われたり、パーティ会場でも注目されて要らぬ同情を買ったり、知らぬところで慈善団体が設立されていたりと、早く死ななきゃ都合が悪い事この上ないヘーゼルなのですが、中でも一番面白かったのは、プロレス観戦中に試合が一時中断になりテンカウントのゴングが鳴り響くシーンでしょう。この他にも、まだ生きてるってのに勝手に哀悼の意を込められてしまったりといった場面が色々と出てきたりして、この流れは面白かったと思います。 まぁ、有名人でも何でもない一国民の生死を新聞にデカデカと載せて世の中全体がそれによって盛り上がっていたりするなんて、平和で良い時代だったんだなぁと思いながらも、ラストのあっけない終わり方がイマイチだったので、チョイ減点。
[映画館(字幕)] 6点(2011-12-20 00:24:33)
32.  詩人の血 《ネタバレ》 
これはアレですね。サイレントのあの有名な前衛映画の続編ですね(嘘)。 こんな映画で客入れられるのかな~とか思うのですが、逆にここまでストイックな映画も、商業映画が盛んなこの時代に観ると、何かすごく貴重な体験をしたような気になってしまいます。 ストーリーはあの前衛映画同様、あってないようなもの。美術館に行って絵画を見る感覚で、詩人ジャン・コクトーの世界に触れれば良いのではと思います。
[映画館(字幕)] 6点(2008-05-11 01:10:54)
33.  ゲームの規則 《ネタバレ》 
2回目の鑑賞でやっとレビューが書ける。というのも、1回の鑑賞だけでは登場人物の名前と顔を追うだけで精一杯でしたので。ちょっと人間関係が入り組みすぎて、しかも個性が際立っている役者が少なかったというのは、2回目を観たときもやはり感じました。 この映画に主人公はいるのでしょうか。もし、いるとしたらそれはルノワール演じるオクターヴでしょう。 このストーリーのポイントは、オクターヴのクリスティーヌに対する友情のような気がします。男女間の友情って本当に難しいと思うのですが、最後に温室の中で二人の間に愛情が芽生えても、次の瞬間にはその愛情が引き裂かれてしまう・・・。皮肉というか切ないというか、何とコメントしていいのかわからないくらい、映画が終わって呆然としてしまいました。 また、狩りのシーンでは、これが特に好きなシーンなのですが、森や空の開放感や銃を撃つ人の躍動感(?)が伝わってきて、見ていて気持ちよくなると同時に、獲物が息絶える姿を映し出すという生々しさも感じたのですが、これが飛行士が死ぬくだりの伏線になっていて、密猟者の男が言った「兎のように」死んでしまったというのが、これまた皮肉というか何というか・・・。 兎に角、登場人物の複雑さもあり、2度の鑑賞で人間関係は把握できましたが、非常にコメントに詰まる映画でした。
[映画館(字幕)] 6点(2008-02-16 16:23:17)
34.  アタラント号 《ネタバレ》 
ミシェル・シモンの出演作を観るのは3本目となるのですが、どうもこの人とは相性が悪いらしい。 どの作品も彼の役柄は似たり寄ったりで、今回の作品に関しては行商の男も含めて楽しく感じられたり共感出来たりという事はなかったと思いました。 ただ、作品の至るところで新たな試みがなされており、ローポジションやクローズアップで多面的に対象物を捉えたり、エア蓄音機や水中撮影はそれまで誰も考え付かなかったアイディアだろうし、ラストの俯瞰撮影も同様で、当時は斬新だったのだと思われますが、現代の感覚で考えると驚きや楽しさを感じることは難しいのではという気がしました。
[映画館(字幕)] 5点(2015-08-30 16:02:39)
35.  ニノチカ 《ネタバレ》 
自分は特に親ロシア派でも反でもないのですが、ロシア人の、つまりグレタ・ガルボ扮するニノチカの人物描写が余りに露骨で辟易してしまい、時代的な背景を考慮しても、ニノチカの少しずつ変貌していく様を見ても結局最後まで好きにはなれない映画でした。 ヒロインはさておき、レオンという男も主役を張れる存在感に欠ける印象がありましたし、扉の裏の状態を声のトーンで表現したりという演出もな~んか古臭くて好かないです。 序文の「サイレンが空襲ではなく美女のための・・・」も、後になって振り返ってみると意味が解りませんし、ラストでみんな揃って亡命してロシアンレストランを世界中に開こうという所までは良い終わり方だと思ったのですが、「○○は解雇された」というのを出す必要性が見いだせず(理解してないだけかもしれませんが)、映画のあちこちにハァ?とかポカーン…となってしまう作品なのでした。
[映画館(字幕)] 5点(2015-01-04 22:39:59)
36.  青髭八人目の妻 《ネタバレ》 
離婚をテーマにした映画はルビッチをもってしてもやはり難しかったというのが観終わってからの結論で、更に金が絡んで余計に増長してしまっているのも拙かったのではないかと思います。 おまけに物語に一貫性がなく、と言うかヒロインがダンナにくっついたり離れたりの心変わりに振り回される展開にも辟易するし、主人公の結婚観もコメディとしてみたとしても馬鹿げているとしか思えず、冒頭でパジャマを上下別に買おうとするケチな態度からしても、とてもじゃないが好意が湧いてこない始まり方で、期待感もないまま惰性で観ていたような感じでした。 それよりも、冒頭のパジャマの件で店員が社長に伺いを立てるシーンで、社長がパジャマの上半身だけ着た姿にもかかわらず、許可を出さないというのが全く意味不明。 他のシーンでも出て来たような軽快なテンポで「バラ売りOK!」と言っちゃえば何の問題もなくコメディが成立しちゃうのにそうしなかったのは、ヒロインが登場するきっかけを作るためだと思われますが、それならば伺いを立てるシーンをまるごとカットして店員との交渉の途中でヒロインを登場させた方が良いし、更にこの無駄なシーンのお陰で、その後でホテルの一室に居座る男のパジャマのズボンはどうなっているんだろうと思わせるきっかけを作ることになってしまい、せっかくストライプのズボンで出て来たのに2回目のズボンネタということでギャグのインパクトが弱くなってしまっている事に非常に勿体無く感じてしまいました。 また、ダンナをハメようとボクサーを雇い、間違えて元カレを殴り倒してしまった後の展開に一瞬期待したものの面白い展開にはならなかったし、犬の真似をするネタや本を読んで夫人の部屋に殴り込みに行くネタ、最後の「何でもない」×2など、単発ネタが多かったのも一貫性が感じられない要因だったのかもしれません。
[映画館(字幕)] 5点(2014-01-11 21:23:00)(良:1票)
37.  大自然の凱歌 《ネタバレ》 
ハワード・ホークスとウイリアム・ワイラーの超強力タッグに撮影はグレッグ・トーランドとルドルフ・マテとくれば、面白くならないわけが・・・と言いたい所なんですけど。 確かに、序盤での森の伐採から搬出シーンの迫力や、ストーリー中盤のアコーディオンを演奏しながらの合唱シーンなど、見どころはあるにはありますが、物語の中核の話となると魅力を感じることはなかったです。 壮年期に差し掛かった男が自分の娘ほどの年頃の女を、奥さんを捨ててまで、更にその女が自分の息子と恋仲であるにもかかわらず横取りしようとする話はどう逆立ちしても良い物語には成り得ず、むしろ嫌悪感すら覚えるほどに思えます。 また、序盤で出て来た酒場の女ロッタが美しく描かれておらず、主人公バーニーとのやり取りにおいても特別記憶に残るような印象深い出来事もなかったため、後に彼女の娘に入れ込む動機が弱く感じられてしまい、必然的に実の入らない物語になってしまっている気がします。 他にも、食事中に酒を取り上げられた男が上司に向かって楯突く所とか、飴をスポイルする前後での男女の変貌ぶりにも違和感や唖然としてしまうような感覚があり、人物や状況の描写に稚拙さを感じますし、ラストのトライアングルを鳴らすシーンも単に最初と最後を繋ぎ合わせただけで、リピートする意味なんかも見出せません。 序文の「大規模な伐採が行われた後、再び森が戻ることはなかった」という文言も後から振り返って考えてみると物語とはあまり関連性が見いだせず、不必要だったのではないかと思いました。
[映画館(字幕)] 5点(2014-01-03 23:24:26)
38.  生活の設計 《ネタバレ》 
オープニングの電車の中のワンプロットはかなり好きなのですが、そこから先がどうしても受け入れ難い。 これはもう好みの問題なのでハッキリ言って説明がつかないですけども、過剰に脚本に頼ったような印象があってそれが一番の理由であることは間違いないのですが、3人の誰かがくっついたり離れたりという事の動機やその後の行動なんかがあまり面白いとは思えなかった事や、映像面で魅力的なシーンが少なかった事も理由の一つだったように思えます。 例えば、最初のパリへ向かう電車の中でのシーンでは、二人がスケッチブックを開いて自分たちの寝顔を見つけるくだりなんか、文字通り“3枚目”に出てきたりして楽しいですし、その前のハッと目を覚ます表情も面白かったりするのですが、男二人で部屋を掃除して身なりを整えているシーンで、破けてしまったワイシャツが生きることなく放置されたままで話が進んでいってしまっていたり、椅子をずらした跡に顔を出したゴミも同様にほったらかしのままでいたところは、ちょっと手抜きに思えてしまいますし、更にその後のシーンでも見た目に楽しめるシーンはほぼゼロだったと思います。 ノーセックスに関しても、品のないルビッチももう初めてではなく、この台詞が出る頃はつまらないストーリーにも慣れてきた頃だったのでどうでもよく思えてきたり・・・。 それよりも、一番よくわからないのがこのタイトル。一体何が「生活の設計」なんですか?
[映画館(字幕)] 5点(2012-12-22 23:26:54)
39.  コンチネンタル 《ネタバレ》 
せっかく観た映画なのでレビューしてしまいますが、自分のタイプではなかったです。 他の映画のレビューでも書きましたが、大胆で大袈裟が過ぎるというか、わざとらしいくらいにド派手に演出されたミュージカルシーンがとにかく生理的に受け付ける事が出来ないのです。 極めつけと言っていいと思いますが、ラストの「コンチネンタル」もどんだけ裏でスタンバってたんだ?というくらいに大挙で踊りが繰り広げられていたりしますし、カメラワーク的にも前もって構えて待っているような撮り方が随所に見られ、「藁の中の針~」や「レッツノックザニーズ」の時点で既に必要以上に計算されすぎた演出が多く、鼻につく場面が本当に多く見られたのがダメでした。 ストーリー的にも、アステアが偶然同じ合言葉を言って思わぬ展開に発展してしまうんだろうなというのも予測できてしまいますし、それまでずっとアステアを避けていたロジャースが突然彼を受け入れてダンスを始めてしまうのも、面白いストーリーを作るためのご都合主義的な流れのように感じてしまいます。 自分にとっては、サンドリッチ映画にアステアが出ていたら要注意ですね(というか、そろそろアステアのダンスも見飽きてしまっている)。 平均点下げてしまいますが、あくまで好みの問題なのでどうかご容赦を。
[映画館(字幕)] 5点(2012-01-09 14:01:24)
40.  君とひととき 《ネタバレ》 
アンドレがカメラに向かって話し掛けるのは、アンドレが観客を自らに感情移入させて味方につけ、アンドレがピンチの時も観客と一体となって一緒に同じ気持ちを体感させようという意図があると思うのですが、ラストでコレットが、実は私もアンドレとグルであなたたちを騙していたのですよというオチなのでしょうが、これが面白くない。 というか、この映画は初めの方から描き足りない感じや手抜きと思われるような箇所がいくつか存在していると思います。アドルフ教授とコレットの関係を見てみると、ファーストコンタクトが電話でロミオの衣装を着て行くつもりだとかいう内容で、どうみても初めて同士の会話とは思えず、更に食事の席には「ロミオ」と書かれた名札が置いてあったりするところから、ここは原作での二人の関係の描写やパーティーが始まるまでの過程を端折り過ぎた感が強く出てしまっている気がします。 そして、自分の読みが間違っていなかったとしたら、決定的にダメなのが、アドルフとミッチー夫妻がグルになってアンドレを利用して離婚するという裏ストーリー。 映画の冒頭からこの夫婦は冷めており、アンドレがミッチーに手を出してきた事を私立探偵に証明させてアンドレから慰謝料を請求しようとして、ミッチーがアンドレを罠にハメようと策を巡らしていたと読んだのですが、これを描いていたのが、アドルフの自宅に私立探偵を呼んでミッチーの部屋のすぐ手前で肩を並べて会話をしているわずか1シーンしかなく、ここは絶対的に描写不足であると言わざるを得ません。(もし、アドルフが探偵を雇った目的がミッチーの行動を探らせる事であるなら、探偵とミッチーが鉢合わせしてしまうリスクを避けるはずなので、自宅に呼ぶことは有り得ない。よって、夫婦で共同作業をしていると解釈。) タクシーの中の「ムッシュー」・「マダム」の掛け合いも面白いとは思えないですし、最後の方の、アナタもやってるんだからワタシだって負けないワ、これでおアイコよという、この世で最も非建設的な泥仕合を見せられた上で、とどめは上記のつまらないオチ。 これがルビッチの監督した映画だとは思いたくないです。
[映画館(字幕)] 5点(2011-12-30 11:39:54)
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